JP2006266953A - 蛍光浸透探傷装置 - Google Patents

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裕幸 八木
Yutaka Ito
伊藤  豊
Masaki Suzuki
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Abstract

【課題】 探傷工程の自動化が可能で探傷検査の効率を向上させる。
【解決手段】 鋳造品Wを保持して浸漬槽2で蛍光浸透探傷液中に浸漬させた後、鋳造品Wを待機台3上に搬送する第1搬送装置71と、待機台3上に置かれた鋳造品Wを保持して洗浄槽4内の洗浄雰囲気中に搬送する第2搬送装置72とを備える。上記第2搬送装置72によって洗浄雰囲気中から搬出された鋳造品Wを、当該鋳造品Wに現像粉を付着させる散布室63と余剰の現像粉を除去する除去室64とを有する現像装置6へ搬送するコンベア74を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は蛍光浸透探傷装置に関し、特に探傷工程の自動化を図った蛍光浸透探傷装置に関する。
鋳造工程で生じた鋳造品の疵を確実に検出するために蛍光浸透探傷法が使用される。これは、浸漬等によって鋳造品表面に蛍光浸透探傷液を付着させて、当該探傷液を鋳造品表面から疵中に浸透させる。その後、疵中に浸透した探傷液以外の余剰の探傷液を洗い流すために洗浄し、乾燥させた後に現像剤を鋳造品表面に付着させて疵中の浸透液を現像皮膜中に吸い上げさせて指示模様を生じさせる。この指示模様は紫外線下では蛍光を発するから、これを観察することによって鋳造品表面の微細な疵を確実に発見することができる。なお、特許文献1には、被検査物の表層欠陥を容易に検出できるように、探傷液加熱手段と気泡加振手段を設けた浸透探傷装置が示されている。
特開2003−156452
しかし、従来、上記蛍光浸透探傷法の遂行は殆ど手作業で行われており、探傷検査の効率が悪いという問題があった。
そこで本発明はこのような課題を解決するもので、探傷工程の自動化が可能で探傷検査の効率を向上させることができる蛍光浸透探傷装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本第1発明では、鋳造品の疵中に浸透した蛍光浸透探傷液を現像皮膜中に吸い上げさせて指示模様を生じさ、これを紫外線下で観察するようにした蛍光浸透探傷装置において、鋳造品(W)を保持して蛍光浸透探傷液中に浸漬させた後、鋳造品(W)を待機台(3)上に搬送する第1搬送装置(71)と、待機台(3)上に置かれた鋳造品(W)を保持して洗浄雰囲気中に搬送する第2搬送装置(72)とを備える。
本第1発明においては、蛍光浸透探傷液中に浸漬された鋳造品の表面に当該探傷液が付着して、探傷液が鋳造品表面から疵中に浸透する。疵中に浸透した探傷液以外の余剰の探傷液は洗浄雰囲気中で洗い流される。このようにして、蛍光浸透探傷液の付着と余剰の探傷液の除去が自動化される。鋳造品を保持して蛍光浸透探傷液中に浸漬させる搬送装置と、鋳造品を保持して洗浄雰囲気中に搬送する搬送装置を別体にしたから、鋳造品への探傷液の付着と余剰洗浄液の洗浄が効率的になされる。
本第2発明では、上記第2搬送装置(72)によって洗浄雰囲気中から搬出された鋳造品(W)を、当該鋳造品(W)に現像粉を付着させる散布室(63)と余剰の現像粉を除去する除去室(64)とを少なくとも有する現像装置(6)へ搬送する第3搬送装置(74)をさらに備える。
本第2発明においては、散布室で現像粉が鋳造品表面に付着して疵中の浸透液が現像皮膜中に吸い上げられて指示模様を生じる。そして、除去室にて余剰の現像粉が除去される。このようにして、現像粉の付着と余剰の現像粉の除去が自動化される。
なお、上記カッコ内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以上のように、本発明の蛍光浸透探傷装置によれば、探傷工程の自動化が可能であるから探傷検査の効率を向上させることができる。
図1には蛍光浸透探傷装置の全体斜視図を示す。図において、蛍光浸透探傷装置は一列に配置された前側パレット台1、蛍光浸透探傷液を満たした浸漬槽2、待機台3、洗浄槽4、後側パレット台5および現像装置6を備えており、現像装置6は、パレット台5に近い側から、予備乾燥室61、乾燥室62、散布室63、および除去室64の各室を備えている。そして、現像装置6には、乾燥室62と散布室63の間の昇降扉、散布室63と除去室64の間の昇降扉、および除去室64と外気の間の昇降扉をそれぞれ作動させる昇降機構65〜67が設けられている。
第1搬送装置71が設けられて、図略のガイドレールに沿ってパレット台1、浸漬槽2、および待機台3の上方をこれらの間で移動可能となっている。また、第2搬送装置72が設けられ、図略のガイドレールに沿って待機台3、洗浄槽4、およびパレット台5の上方をこれらの間で移動可能となっている。
後側パレット台5上に載せられたパレットPLは、第3搬送装置たるコンベア74によって現像装置6の予備乾燥室61、乾燥室62、散布室63、および除去室64へと送られる。なお、第1および第2搬送装置71,72は左右位置にそれぞれ昇降可能で回転可能な把持腕73を有しており、各把持腕73には下端に一対の把持爪731が設けられている。
前側パレット台1上のパレットPLに左右複数列で置かれた鋳造品Wは、左右一対づつが、第1搬送装置71の各把持腕73の把持爪731で挟持されて浸漬槽2に搬送され、ここで蛍光浸透探傷液中に浸漬された後、待機台3上へ移送される。待機台3上に置かれた鋳造品Wは第2搬送装置72の各把持腕73の把持爪731で挟持されて洗浄槽4の左右の開口41から槽内へ投入される。洗浄槽4内には図2に示すように下方と側方に洗浄ノズル42,43が設けられており、把持爪731によって把持されて回転する鋳造品Wに向けて高圧温水が噴射されて、鋳造品W表面に付着した余剰の探傷液が除去される。洗浄された鋳造品Wは、第2搬送装置72によって後側パレット台5上のパレットPLに、左右複数列に並ぶように移送される。
鋳造品Wが載置されたパレットPLは、コンベア74によって現像装置6内に搬入され、その予備乾燥室61と乾燥室62で鋳造品Wの表面に付着した水分が蒸発させられ、乾燥させられる。現像装置6の散布室63内では図3に示すようにエアヘッダ68に供給されたエアの吹き出しによって現像粉DPが舞い上げられており(図中、白矢印)、散布室63内を通過する間にパレットPL上の鋳造品Wの表面に現像粉DPが付着して現像皮膜が生成される。除去室64では、図4に示すように、エアヘッダ69に供給されたエアが、通過するパレットPL上の鋳造品Wに吹き付けられて、余剰の現像粉が除去される。現像装置6から取り出された鋳造品Wには、検査装置において紫外線が照射されて、現像皮膜中に生じた指示模様が観察され、疵の有無が検査される。
本発明の一実施形態を示す携帯蛍光浸透探傷装置の全体斜視図である。 洗浄装置の要部側面図である。 散布室の概略断面図である。 除去室の概略断面図である。
符号の説明
2…浸漬槽、3…待機台、4…洗浄槽、6…現像装置、63…散布室、64…除去室、71…第1搬送装置、72…第2搬送装置、74…コンベア、W…鋳造品。

Claims (2)

  1. 鋳造品の疵中に浸透した蛍光浸透探傷液を現像皮膜中に吸い上げさせて指示模様を生じさ、これを紫外線下で観察するようにした蛍光浸透探傷装置において、前記鋳造品を保持して蛍光浸透探傷液中に浸漬させた後、前記鋳造品を待機台上に搬送する第1搬送装置と、前記待機台上に置かれた前記鋳造品を保持して洗浄雰囲気中に搬送する第2搬送装置とを備える蛍光浸透探傷装置。
  2. 前記第2搬送装置によって洗浄雰囲気中から搬出された鋳造品を、当該鋳造品に現像粉を付着させる散布室と余剰の現像粉を除去する除去室とを少なくとも備える現像装置へ搬送する第3搬送装置をさらに備える請求項1に記載の蛍光浸透探傷装置。
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