JP2006266682A - バイオチップ用基板およびバイオチップ - Google Patents

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【課題】 検出対象物質の非特異的な吸着・結合量が少なく、かつ、生理活性物質の固定化能の高いバイオチップ用基板を提供すること。
【解決手段】基板表面に生理活性物質を固定化する際に用いるバイオチップ用基板であって、アミノ基を有するモノマーとホスホリルコリン基を有するモノマーとを共重合させることによって得られるポリマーが固相基板表面に塗布されていることを特徴とするバイオチップ用基板であり、該バイオチップ用基板に生理活性物質が固定化されたバイオチップ。

Description

本発明は、生理活性物質を固相基板上に固定化するためのバイオチップに関する。
マイクロアレイを用いて試料検体の情報を得る技術は、生物学、医学において欠くことのできない技術になりつつある。例えばDNAマイクロアレイでは、複雑な生物系においてもゲノム全体の発現パターンの研究が可能となり、遺伝子情報量の爆発的な増加がもたらされている。
マイクロアレイのシグナル検出において、マイクロアレイ用基板のバックグランドはS/N比を低下させる原因となり、検出精度を低下させる(例えば、非特許文献1)。S/N比とは、ラベル化された試料検体から得られたシグナル量(シグナル)をラベル化された試料検体から得られたシグナル物質以外の部位から発生したシグナル量(ノイズ)で除した値のことをいい、S/N比が高いと検出感度が高くなる。
マイクロアレイ上の物質を検出する手段として蛍光物質を用いる場合、マイクロアレイ固相基板の自己蛍光量がバックグランドとなり、基板の自己蛍光が高いと、S/N比が低下する問題がある。また、バックグラウンドにムラが生じた場合、その基板から得られたデータの再現性・信頼性に支障をきたす。
ゆえに、マイクロアレイ基板の材料には低蛍光性のものを使用することが多い。また、基板表面には核酸を効率良く固定化するための化学的修飾が施されることが通常であり、アルデヒド基やアミノ基を導入したものが多用されている。これらの官能基に由来する蛍光を低減することは、マイクロアレイを用いたアッセイの精度向上の観点から重要となってくる。マイクロアレイ用基板はガラスもしくはプラスチック製であることが多いが、通常これらの材料表面は化学的に不活性であることから、核酸を固定化するためには表面修飾を施す必要がある。表面修飾としては、アルデヒド基、アミノ基などの活性な官能基を導入する場合が多い。アミノ基を導入した基板では、基板全体が正電荷を帯びているため、負電荷をもつ核酸分子を静電的相互作用により固定化することができる。また、アルデヒド基を導入した基板では、固定化する核酸分子にアミノ基を予め導入しておくことにより、共有結合形成による強固な固定化が可能であることから、特に塩基数が数十個以下のオリゴDNA固定化用基板として広く用いられている(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
基板表面へのアミノ基の導入方法として、アミノアルキルシランによる処理、窒素雰囲気下でのプラズマ処理、アミノ基含有高分子物質のコーティング、ポリ‐L−リジンなどのコーティングが挙げられる。
また、基板表面に結合されたグラフトポリマーを介してDNAを固定化する方法などがある(例えば特許文献4、特許文献5)。特許文献5には、カルボキシル基を持つモノマーを構成成分とするポリマーを表面に担持した固相担体を使用し、DNA断片を固定化する方法が開示されている。
しかしながら、上述の方法では、検出対象物質の物理的吸着(非特異的吸着)を抑制することは困難であるため、S/N比の低下を招く。そこで、検出対象物質の基板への非特異的吸着を抑制することのできる基板の開発が求められていた。
S/N比の向上についてより詳細に述べる。基板表面に生理活性物質を固定化後、基板表面の官能基が活性な状態のままであると、検出対象物質の非特異的な結合が多く起こるため、官能基の不活性化処理(ブロッキング)を行う必要がある(非特許文献2および非特許文献3参照)。ブロッキングの方法としては、検出反応に影響しない物質を吸着させて官能基を遮蔽する方法と、触媒などの作用により官能基を他の不活性な官能基に変換する方法がある。しかし、ブロッキング処理は官能基を不活性化するだけであり、検出対象物質の非特異的吸着を完全には抑制することはできない。検査対象物質の非特異的吸着が起こると、バックグランドが上昇し、またバックグランドにムラが生じてしまい、シグナルの検出精度、すなわちS/N比が低くなる。
また、S/N比の向上は、ラベル化された試料検体から得られたシグナル量を向上することによって達成できる。シグナル量に大きな影響を及ぼす要素の一つとして、基板表面への生理活性物質の固定化効率、すなわち、基板の生理活性物質の固定化能力が挙げられる。よって、基板の生理活性物質の固定化能を高ければ、S/N比をより向上することができる。
上述したように、非特異的な吸着を最小限に抑えることによりバックグランドを減少し、かつ、基板生理活性物質の固定化能を高めることによりシグナル量を向上することは、高いS/N比を実現できるバイオチップとして非常に有用である。
「DNAマイクロアレイ実戦マニュアル」、林崎良英、岡崎康司編、羊土社、2000年、p.57 「細胞工学別冊 DNAマイクロアレイと最新PCR法」、P.22、秀潤社、2000年 「DNAチップ技術とその応用」、「蛋白質 核酸 酵素 43(13)」、君塚房夫、加藤郁之進著、共立出版、1998年、pp.2004〜2011 特開2002−176991号 特開2002−181817号 特開2002−532699号 特開2003−130878号 特開2001−178460号
本発明の目的は、検出対象物質の非特異的な吸着・結合量が少なく、かつ、生理活性物質の固定化能の高いバイオチップ用基板を提供することである。
本発明は、
(1)基板表面に生理活性物質を固定化する際に用いるバイオチップ用基板であって、アミノ基を有するモノマーとホスホリルコリン基を有するモノマーとを共重合させることによって得られるポリマーが固相基板表面に塗布されていることを特徴とするバイオチップ用基板、
(2)前記アミノ基を有するモノマーが、N―(2―(2―(2―アミノエトキシ)エトキシ)エチル)メタクリルアミドである(1)記載のバイオチップ用基板、
(3)前記ポリマーが更にブチルメタクリレート基を含む共重合体である(1)又は(2)記載のバイオチップ用基板、
(4)前記ホスホリルコリン基が2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン基である(1)〜(3)いずれか記載のバイオチップ用基板、
(5)前記固相基板がプラスチック製である(1)〜(4)いずれか記載のバイオチップ用基板、
(6)プラスチックが飽和環状ポリオレフィンである(5)記載のバイオチップ用基板、
(7)固相基板がガラス製である(1)〜(4)いずれか記載のバイオチップ用基板、
(8)(1)〜(7)いずれか記載のバイオチップ用基板に生理活性物質が固定化されたバイオチップであって、前記生理活性物質が核酸、ペプチド核酸、アプタマー、オリゴペプチド、糖鎖、およびそれらの類似物の中から選ばれる少なくとも1つであるか、又はこれらの中から少なくとも1つを含む複合体であることを特徴とするバイオチップ、
である。
本発明によれば、検出対象物質の非特異的な吸着・結合量が少なく、かつ、生理活性物質の固定化能の高いバイオチップ用基板を得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のバイオチップ用基板は、基板表面にアミノ基およびホスホリルコリン基を有することを特徴とする。アミノ基およびホスホリルコリン基の導入方法としては、アミノ基およびホスホリルコリン基を有するポリマーが表面に塗布されることにより導入されていることが好ましい。あるいはアミノ基を有する第1のポリマー、およびホスホリルコリン基を有する第2のポリマーが基板表面に塗布される方法でも良い。
アミノ基を有するポリマーは、アミノ基を有するモノマーを重合させることによって合成されることが好ましく、重合の方法としてはラジカル重合が好ましい。また、アミノ基およびホスホリルコリン基を有するポリマーは、アミノ基を有するモノマーとホスホリルコリン基を有するモノマーを共重合させることによって合成されることが好ましく、重合の方法としてはラジカル重合が好ましい。
ホスホリルコリン基を有するポリマーは、生体膜(リン脂質二重層膜)類似の構造を有しているポリマーであって、生理活性物質の吸着を抑制する効果を有する(例えばIshihara K, Tsuji T, Kurosaki T, Nakabayashi N, Journal of Biomedical Materials Research, 28(2), pp.225-232, (1994)4など)。
本発明に用いるホスホリルコリン基を有するモノマーとしては、例えば2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、2−メタクリロイルオキシエトキシエチルホスホリルコリン 、6−メタクリロイルオキシヘキシルホスホリルコリン、10−メタクリロイルオキシエトキシノニルホスホリルコリン 、アリルホスホリルコリン、ブテニルホスホリルコリン 、ヘキセニルホスホリルコリン 、オクテニルホスホリルコリン 、デセニルホスホリルコリン等が挙げられるが、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンが好ましい。
本発明に使用するアミノ基を有するモノマーとしては、N―(2―(2―アミノエトキシ)エチル)メタクリルアミド、2―(2―アミノエトキシ)エチルメタクリレート、N―(2―(2―(2―アミノエトキシ)エトキシ)エチル)メタクリルアミド、2―(2―(2―アミノエトキシ)エトキシ)エチルメタクリレート、N―(2―(2―(2―(2―アミノエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル)メタクリルアミド、2―(2―(2―(2―アミノエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチルメタクリレート、N―(3―(2―アミノエトキシ)プロピル)メタクリルアミド、3―(2―アミノエトキシ)プロピルメタクリレート、N―(3―(3―(2―アミノエトキシ)プロポキシ)プロピル)メタクリルアミド、3―(3―(2―アミノエトキシ)プロポキシ)プロピルメタクリレート、N―(2―(3―(3―(3―アミノエトキシ)プロポキシ)プロポキシ)プロピル)メタクリルアミド、2―(3―(3―(3―アミノエトキシ)プロポキシ)プロポキシ)プロピルメタクリレート、またはこれらの塩が挙げられるが、ホスホリルコリン基を有するモノマーとの共重合性が優れている点でN―(2―(2―(2―アミノエトキシ)エトキシ)エチル)メタクリルアミドがより好ましい。
また、本発明に使用するポリマーは、ホスホリルコリン基及びアミノ基以外に他の基を含んでもよく、ブチルメタクリレート基を含む共重合体が好ましい。
基板表面とポリマーとの結合は、共有結合、静電的相互作用、水素結合、疎水効果による結合等どのような結合様式であっても良いが、表面処理の簡易性などの観点から、基板表面とポリマーとの疎水効果によって結合していることが好ましい。
本発明に使用するバイオチップ用基板の固相基板の素材は、ガラス、プラスチック、金属その他を用いることができるが、表面処理の容易性、量産性の観点から、プラスチックが好ましく、熱可塑性樹脂がより好ましい。熱可塑性樹脂としては、蛍光発生量の少ないものが好ましく、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン等の直鎖状ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、含フッ素樹脂等を用いることが好ましく、耐熱性、耐薬品性、低蛍光性、成形性に特に優れる飽和環状ポリオレフィンを用いることがより好ましい。ここで飽和環状ポリオレフィンとは、環状オレフィン構造を有する重合体単独または環状オレフィンとα−オレフィンとの共重合体を水素添加した飽和重合体をさす。
また、本発明における固相基板として、固相基板が実質的に不透明に、或いは、少なくとも検出する蛍光のピーク波長、或いは、少なくとも照射する励起光のピーク波長で不透明にされている基板を使用することもできる。特開2003−130874号では、プラスチック基板を不透明にする手段として、黒色顔料を添加する方法が挙げられている。プラスチックに顔料を含有させる方法については、マスターパウダーやドライカラー、マスターバッチなどいろいろなタイプがあるが、特に経済性、取り扱い性等の点で優れているマスターバッチを用いることが好ましい。マスターバッチとは、基材樹脂を主成分とし、この基材樹脂に顔料や添加剤等を練り込んだものであり、通常ナチュラル樹脂により10〜100倍に希釈して使用される。これにより、基板に用いられているプラスチックが受ける励起光の侵入を阻止し、励起光により発する蛍光を検出器に届かないように材料を改質している。
本発明のバイオチップ用基板を用いて生理活性物質を固定化することができる。本発明で用いる生理活性物質としては、核酸、ペプチド核酸、アプタマー、オリゴペプチド、糖鎖、およびこれらの類似物の中から選ばれる少なくとも1つであるか、またはこれらの中から少なくとも1つを含む複合体を挙げることができるがこれらに限定されない。
生理活性物質の固定化は、固相基板表面のアミノ基の正電荷と負電荷をもつ生理活性物質との静電的相互作用、固相基板表面のアミノ基と生理活性物質に含まれる官能基と間の化学結合、または、固相基板表面と生理活性物質との物理的吸着、水素結合などによるものであることが好ましい。固定化される生理活性物質は、本来の生理活性を実質的に保っていることが好ましい。ここで本来の生理活性とは、たとえば核酸の場合はハイブリダイゼーション現象、抗体の場合は抗原認識能といったものである。基板上に固定化された生理活性物質と、別途調製した生理活性物質(検体)を反応させ、その反応を定量化することにより検体の情報を得ることができる。定量化の手段として一般的に用いられている方法は、検体を蛍光標識しておき、その蛍光量を読み取る方法である。
本発明のバイオチップ用基板は蛍光発生量が低く抑えられているため、定量に蛍光標識を利用するバイオチップの基板として好適に用いることができる。また、蛍光標識を用いないバイオチップの基板としても用いることができる。
以下の実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、実施例の範囲に限定されるものではない。
(アミノ基導入基板の作製)
(実施例1)
飽和環状ポリオレフィン樹脂をスライドガラス形状に加工して固相基板を作成した。固相基板を2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン―ブチルメタクリレート―N―(2―(2―(2―アミノエトキシ)エトキシ)エチル)メタクリルアミド共重合体の0.3重量%エタノール溶液に浸漬させることにより、基板表面にホスホリルコリン基とアミノ基とを有する高分子物質を導入したバイオチップ用基板を作成した。
(実施例2)
スライドガラス(TeleChem社製)を2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン―ブチルメタクリレート―N―(2―(2―(2―アミノエトキシ)エトキシ)エチル)メタクリルアミド共重合体の0.3重量%エタノール溶液に浸漬させることにより、基板表面にホスホリルコリン基とアミノ基とを有する高分子物質を導入したバイオチップ用基板を作成した。
(比較例1)
飽和環状ポリオレフィン製の基板を親水化処理したのち、1%アミノアルキルシラン溶液に浸漬し、熱処理を施すことにより基板表面にアミノ基が導入されたバイオチップ用基板を作成した。
(比較例2)
TeleChem社製アミノ基導入ガラス基板を用いた。
(PCR産物の調整)
長鎖DNAおよび蛍光標識長鎖DNAの調整は、PCR Thermal Cycler480(タカラバイオ社製)を使用して、PCRにより増幅されたDNAを用いた。プライマーとして、オリゴヌクレオチド(シグマジェノシス社製)(配列1:TCGTGCGTGACATTAAGGAGAAGC(配列番号1)、配列2:CTAGAAGCATTTGCGGTGGACGAT(配列番号2))を使用し、cDNAライブラリー(Humanliver)(タカラバイオ社製)を鋳型として、βアクチン遺伝子のDNA断片(502bp)を増幅した。
PCR反応液の組成は、200μM dNTP、TakaraExTaq(タカラバイオ社製)、2mMMgCl、Ex Taq Bufferであり、PCR反応は、プレ変性:90℃、30秒;1サイクル、熱変性:90℃、30秒、アニーリング:60℃、30秒、伸長:72℃、45秒;30サイクル、伸長:72℃、3分;1サイクルで行なった。この断片をアガロースゲル電気泳動により増幅されていることを確認後、マイクロコン100(ミリポア社製)を用いて、PCR増幅産物を精製、濃縮した。
蛍光標識長鎖DNAの調整は、Cy3標識オリゴヌクレオチドを用いて、上記と同様の方法で行なった。
(DNAの固定化、ハイブリダイゼーション)
上記で得られた長鎖DNAを所定の水溶液を用いて、所定濃度に溶解し、96穴プレートに分注し、マイクロピン式のマイクロアレイスポッターを用いて実施例1および2、比較例1および2で作製した基板にそれぞれ点着した。
点着後、80℃で1時間熱処理、UVを照射(120mJ)することにより長鎖DNAを固定化し、0.1%SDSで洗浄を行なった。その後、2×SSC(クエン酸ナトリウム緩衝液)、0.1%SDSの水溶液を調整し、ホットプレート上で沸騰させた後、基板を1分間浸漬し、次いで純水中に1分間浸漬した。
前基板を5×SSC、0.3%SDS、0.1mg/mlのBSA水溶液中に50℃で1時間浸すことで、DNAが点着されていない部分のブロッキングを行なった。次いで、水で洗浄した後、ハイブリダイゼーション反応を50℃で16時間行なった。ハイブリダイゼーション溶液として、上記で得られた蛍光標識長鎖DNAを所定の濃度に溶解した、5×SSC、0.3%SDSを用いた。
ハイブリダイゼーション終了後、0.2×SSC、0.1%SDS中で42℃、10分浸漬した。その後、0.2×SSC、0.1%SDS中、室温で10分浸漬し、2×SSC、1×SSC、0.1×SSCの順に洗浄を行なった。次いで、基板を遠心することにより乾燥した。
(蛍光スキャナによるスポットの蛍光強度の数値化)
マイクロアレイ用スキャナ「ScanArray Lite」(パッカードバイオチップテクノロジー社製)を用いて、上記で得られた各基板のスポットの蛍光を検出した。このときの測定条件は、レーザー出力90%、PMT感度65%、励起波長550nm、測定波長570nm、解像度50μmであった。
スポットの蛍光強度の数値化は、スキャナに付属の解析用ソフトウェア「QuantArray」を用いて行なった。
実施例1および2、比較例1および2の基板で得られた、蛍光シグナル値、蛍光バックグランド値、S/N比、CV値を表1に示す。CV値は、96スポットの各蛍光量の平均値を96スポットの各蛍光量の標準偏差で除した値であり、シグナルのバラツキを表すものである。
実施例1および2では、比較例1および2と比較して、蛍光バックグランド値が低く、かつ、蛍光シグナル値の大幅な増加が認められ、S/N比が高い結果となった。CV値も良好な値を示した。この結果は、本発明の効果を支持するものであった。
Figure 2006266682

Claims (8)

  1. 基板表面に生理活性物質を固定化する際に用いるバイオチップ用基板であって、アミノ基を有するモノマーとホスホリルコリン基を有するモノマーとを共重合させることによって得られるポリマーが固相基板表面に塗布されていることを特徴とするバイオチップ用基板。
  2. 前記アミノ基を有するモノマーが、N―(2―(2―(2―アミノエトキシ)エトキシ)エチル)メタクリルアミドである請求項1記載のバイオチップ用基板。
  3. 前記ポリマーが更にブチルメタクリレート基を含む共重合体である請求項1又は2記載のバイオチップ用基板。
  4. 前記ホスホリルコリン基が2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン基である請求項1〜3いずれか記載のバイオチップ用基板。
  5. 前記固相基板がプラスチック製である請求項1〜4いずれか記載のバイオチップ用基板。
  6. プラスチックが飽和環状ポリオレフィンである請求項5記載のバイオチップ用基板。
  7. 固相基板がガラス製である請求項1〜4いずれか記載のバイオチップ用基板。
  8. 請求項1〜7いずれか記載のバイオチップ用基板に生理活性物質が固定化されたバイオチップであって、前記生理活性物質が核酸、ペプチド核酸、アプタマー、オリゴペプチド、糖鎖、およびそれらの類似物の中から選ばれる少なくとも1つであるか、又はこれらの中から少なくとも1つを含む複合体であることを特徴とするバイオチップ。
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