JP2006266252A - 可変容量型圧縮機用制御弁 - Google Patents

可変容量型圧縮機用制御弁 Download PDF

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義之 久米
Toru Watanuki
徹 渡貫
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Abstract

【課題】弁口下流の冷媒出口からクラッチ付き圧縮機のクランク室に供給される冷媒流量が許容量を超えることがないようにされて、クラッチ付き圧縮機に用いることができる可変容量型圧縮機用制御弁を提供する。
【解決手段】弁体部15aを有する弁棒15と、弁体部15aが接離する弁口22が設けられた弁室21を有し、弁口22より上流側に吐出圧冷媒入口25が設けられるとともに、弁口22より下流側にクラッチ付き圧縮機のクランク室に連通する冷媒出口26が設けられた弁本体20と、弁棒15を弁口開閉方向に駆動するための電磁式アクチュエータ30と、圧縮機の吸入圧力に応動して弁棒15を弁口22の開閉方向に駆動する感圧応動部材40と、を備え、前記冷媒出口26に、前記クランク室に供給される冷媒の最大流量を制限するための絞り孔71付き閉塞部材70等の絞り機構が設けられてなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カーエアコン等に使用される可変容量型圧縮機用制御弁に係り、特に、エンジンから圧縮機回転軸に伝達される回転駆動力をクラッチで断接することができるようにされたクラッチ付き圧縮機に好適な可変容量型圧縮機用制御弁に関する。
一般に、カーエアコンに用いられる圧縮機は、状況に応じて回転数が変化するエンジンを駆動源としている。そのため、カーエアコン用圧縮機としては、通常、エンジン回転数に制約されることなく冷媒の吐出容量を調整することのできる可変容量型のものが採用される。
このような可変容量型圧縮機に用いられる制御弁は、圧縮機のクランク室内の圧力Pcを調整すべく、圧縮機(の吐出室)から吐出圧力Pdの冷媒が導入されるとともに、その吐出圧力Pdの冷媒(流量)を絞ってクランク室に供給するようにされ、このクランク室への供給量(絞り量)を、圧縮機の吸入圧力Psに応じて制御するようになっており、下記特許文献1等にも見られるように、電磁式アクチュエータ(ソレノイド)を用いたものが種々提案ないし実用に供されている。
また、カーエアコンに用いられる可変容量型圧縮機としては、エンジンから圧縮機回転軸に伝達される回転駆動力をクラッチで断接することができるようにされたクラッチ付き圧縮機と、クラッチを介在させることなくエンジンの回転駆動力を直接圧縮機回転軸に伝達するようにされたクラッチレス圧縮機と、がある。
特開平2002−303262号公報
ところで、可変容量型圧縮機用制御弁、特に、クラッチレス圧縮機用で、コイル、吸引子、プランジャ等からなる電磁式アクチュエータ(ソレノイド)を備えた制御弁においては、電磁式アクチュエータ(のコイル)に供給される電流値が0(通電断)もしくはその近傍値になると、吸引子によるプランジャの吸引力が小さくなって、開弁ばねによる開弁力により弁棒(弁体部)が一気に最大リフト位置まで移動せしめられ、弁体部が接離する弁口が全開する(弁開度もしくは弁リフト量が最大となる)。そのため、弁口下流の冷媒出口から圧縮機のクランク室に供給される冷媒流量が一挙に増大し(最大流量となる)、圧縮機のクランク室内の圧力Pcが急激に上昇する。つまり、電流値が0近くの領域は非制御領域となる。
かかる非制御領域が存在しても、クラッチレス圧縮機では特に問題は生じないが、クラッチ付き圧縮機では、前記非制御領域に入ると、クランク室内の圧力Pcが許容値を超えることになり、制御上及び構造上、支障を生じる。そのため、前記クラッチレス圧縮機用の制御弁は、そのままでは、クラッチ付き圧縮機には用いることができない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、弁口下流の冷媒出口から圧縮機のクランク室に供給される冷媒流量が許容量を超えることがないようにされて、クラッチ付き圧縮機に用いることができる可変容量型圧縮機用制御弁を提供することにある。
前記の目的を達成すべく、本発明に係る可変容量型圧縮機用制御弁は、クラッチ付き圧縮機に用いることができるようにされたもので、基本的には、弁体部を有する弁棒と、前記弁体部が接離する弁口が設けられた弁室を有し、前記弁口より上流側に吐出圧冷媒入口が設けられるとともに、前記弁口より下流側に前記圧縮機のクランク室に連通する冷媒出口が設けられた弁本体と、前記弁棒を弁口開閉方向に駆動するための電磁式アクチュエータと、前記圧縮機の吸入圧力に応動して前記弁棒を弁口開閉方向に駆動する感圧応動部材と、を備える。
そして、前記冷媒出口に、前記クランク室に供給される冷媒の最大流量を制限するための絞り機構が設けられていることを特徴としている。
本発明に係る可変容量型圧縮機用制御弁は、より具体的には、弁体部を有する弁棒と、前記弁体部が接離する弁口が設けられた弁室を有し、前記弁口より上流側に圧縮機から吐出圧力の冷媒を導入するための吐出圧冷媒入口が設けられるとともに、前記弁口より下流側に前記圧縮機のクランク室に連通する冷媒出口が設けられた弁本体と、コイル、該コイルの内周側に配在された円筒状のステータ、該ステータに固定された吸引子、及び前記吸引子の下方に上下方向に摺動自在に配在されたプランジャ、を有する電磁式アクチュエータと、前記ステータの内周側で前記吸引子より上方に形成されて前記圧縮機から吸入圧が導入される感圧室と、該感圧室に配在された感圧応動部材と、該感圧応動部材と前記プランジャとの間に配在された作動棒と、を備え、前記吸引子に前記プランジャが引き寄せられると、それに伴って前記弁体部が閉弁方向に移動し、前記感圧応動部材により前記作動棒が下方に押動されると、それに伴って前記弁体部が開弁方向に移動するようにされ、前記冷媒出口に、前記クランク室に供給される冷媒の最大流量を制限するための絞り機構が設けられる。
前記絞り機構は、好ましくは、前記冷媒出口に取り付けられた絞り孔付き閉塞部材で構成される。
前記絞り孔付き閉塞部材は、好ましくは、1個もしくは複数個の絞り孔が形成され、それらの総開口面積が前記弁口の最大実効開口面積より小さくされる。
さらに、本発明に係る可変容量型圧縮機用制御弁では、より好ましくは、前記絞り機構を設けたことによる制御圧力勾配の変化を抑えるべく、弁開度を規制するようにされる。
この場合、好ましくは、前記弁開度としての、前記弁体部の前記弁口からのリフト量を規制するようにされる。
本発明に係る可変容量型圧縮機用制御弁では、弁口が全開もしくは全開近くまで開かれても、圧縮機のクランク室に供給される冷媒の最大流量は、冷媒出口に設けられた絞り孔付き閉塞部材等の絞り機構により絞られて制限されるので、クラッチ付き圧縮機での許容量を越えないようにできる。したがって、本発明の制御弁は、クラッチ付き圧縮機に用いることができ、しかも、クラッチレス圧縮機用の制御弁に絞り孔付き閉塞部材等の絞り機構を付加するだけでよいので、クラッチレス圧縮機用とクラッチ付き圧縮機用の両方の制御弁を生産する場合に、部品の大半を共用でき、製造コストを低く抑えることができる。
また、前記絞り機構を設けたことによる制御圧力勾配の変化を抑えるべく、弁開度(弁体部の弁口からのリフト量等)を規制するようにされるので、制御領域における制御圧力勾配を、前記絞り機構が設けられていない状態(クラッチレス圧縮機用の制御弁の状態)での制御圧力勾配と略同じにすることができ、そのため、前記最大流量を制限することと併せて、クラッチ付き圧縮機用の制御弁に要求される制御特性を略完全に満足させることができる。
以下、本発明の圧縮機用制御弁の実施形態を図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明に係る可変容量型(クラッチ付き)圧縮機用制御弁の第1実施形態を示す縦断面図である。
図示のクラッチ付き圧縮機用制御弁1は、クラッチレス圧縮機用制御弁に、後述する絞り機構(絞り孔付き閉塞部材70)を付設したものである。言い換えれば、絞り機構以外の部分は、クラッチレス圧縮機用のものと共通である。以下、その構成を詳細に説明する。
制御弁1は、断面十字ないしT字状の弁体部15aが下端部に設けられた弁棒15と、弁体部15aが接離する弁口(弁座)22が設けられた弁室21を有し、この弁室21の外周部(弁口22より上流側)に圧縮機からの吐出圧力Pdの冷媒を導入するための複数の吐出圧冷媒入口25が設けられるとともに、弁口22の下方(下流側)に圧縮機のクランク室に連通する冷媒出口26が設けられた弁本体20と、電磁式アクチュエータ30と、を備える。
電磁式アクチュエータ30は、通電励磁用のコネクタ部31を有するコイル32、該コイル32の内周側に配在された円筒状のステータ33、該ステータ33の下端部内周に圧入固定された断面凹字状の吸引子34、ステータ33の下端部外周(段差部)にその上端部が溶接により接合された鍔状部35a付きパイプ35、吸引子34の下方でパイプ35の内周側に上下方向に摺動自在に配在されたプランジャ37、及び、前記コイル32の外周を覆うように配在された有底穴付き円筒状のハウジング60を備えている。
また、前記ステータ33の上部には、六角穴付きの調節ねじ65が螺合せしめられ、ステータ33の内周側における前記調節ねじ65と吸引子34との間には、圧縮機の吸入圧力Psが導入される感圧室45が形成され、この感圧室45には感圧応動部材としての、ベローズ41、逆凸字状の上ストッパ42、逆凹字状の下ストッパ43、及び圧縮コイルばね44からなるベローズ本体40が配在され、さらに、ベローズ本体40と吸引子34との間には、ベローズ本体40を収縮させる方向(調節ねじ65側に圧縮する方向)に付勢する圧縮コイルばね46が配在されている。また、ベローズ本体40の下ストッパ43(の逆凹部)とプランジャ37(の凹部37c)との間には、前記吸引子34を貫通する段付きの作動棒14が配在され、さらに、吸引子34とプランジャ37(の凹部37b)との間には、プランジャ37を介して弁棒15を下方(開弁方向)に付勢する圧縮コイルばねからなる開弁ばね47が配在されている。
一方、前記弁本体20における弁室21の上方には、プランジャ37の最下降位置を規制するための凸状ストッパ部28が突設され、この凸状ストッパ部28を含む弁室上方の中央部分には、前記弁棒15が摺動自在に挿通せしめられた案内孔19が形成されている。また、前記凸状ストッパ部28外周には、吸入圧導入室23が形成されるとともに、その外周側に複数個の吸入圧入口27が形成され、この入口27から導入室23に導入された吸入圧力Psは、プランジャ37の外周に形成された縦溝37a、37a、…及び中央部に穿設された連通孔37dや吸引子34に形成された連通孔39等を介して前記感圧室45に導入される。
また、前記弁本体20の最下部に設けられた冷媒出口26内には、前記弁棒15を上方に付勢してその上端部をプランジャ37(の連通孔37d部分)に押し付ける円錐状の圧縮コイルばねからなる閉弁ばね48が配在されている。
また、弁本体20の上端部には、Oリング57を介して前記パイプ35の下端鍔状部35aが乗せられ、この鍔状部35aと前記コイル32との間には鍔状部56a付き短円筒状のパイプホルダ56が介装され、それらの鍔状部35a、56aが弁本体20の上端外周かしめ部29により共締め固定されている。また、パイプホルダ56の上端部には、前記ハウジング60の穴付き底部61が圧入固定され、ハウジング60の上端部62は、前記コネクタ部31の鍔状部31c上にかしめ固定され、ハウジング60とコネクタ部31とコイル32との間にはOリング66が介装されている。なお、コネクタ部31の中央下部には、前記調節ねじ65の六角穴に嵌合せしめられる凸部31bが突設された凹部31aが形成されており、この凹部31a内に前記ステータ33及び調節ねじ65の上部が挿入されている。
そして、前記弁本体20の最下部に設けられた冷媒出口26の下端部内周には、かしめ部76を有するリング状の取付溝75が形成され、この取付溝75に、絞り機構としての絞り孔付き閉塞部材70が気密的に装着されてかしめ固定されており、前記冷媒出口26が絞り孔付きの密室となっている。絞り孔付き閉塞部材70は、中央部が厚肉の円盤状とされ、その中心部に概略漏斗状の絞り孔71が貫設されている。この絞り孔71の開口面積は、前記弁棒15の弁体部15aにより開閉される弁口22の最大実効開口面積(全開状態)より小さくされており、前記冷媒出口(室)26からクラッチ付き圧縮機のクランク室に供給される冷媒の最大流量が許容量(クラッチ付き圧縮機において支障を生じない限界量)を越えないように制限できる大きさに設定されている。なお、絞り孔付き閉塞部材70における中央厚肉部より外周側の部分は、前記閉弁ばね48の下端部を受けるばね受けとなっている。
このような構成とされた制御弁1においては、コイル32、ステータ33及び吸引子34からなるソレノイド部が通電励磁されると、吸引子34にプランジャ37が引き寄せられ、これに伴い、弁棒15が閉弁ばね48の付勢力により上方(閉弁方向)に移動せしめられる。一方、圧縮機から吸入圧入口27に導入された吸入圧力Psは、導入室23からプランジャ37の外周に形成された縦溝37a、37a、…や吸引子34に形成された連通孔39等を介して前記感圧室45に導入され、ベローズ本体40(内部は真空圧)は感圧室45の圧力(吸入圧力Ps)に応じて伸縮変位(吸入圧力Psが高いと収縮、低いと伸張)し、該変位が作動棒14及びプランジャ37を介して弁棒15に伝達され、それによって、弁開度(弁体部15aの弁口22からのリフト量)、言い換えれば、弁口22から流出する冷媒流量が調整される。つまり、冷媒流量は、コイル32、ステータ33及び吸引子34からなるソレノイド部によるプランジャ37の吸引力と、ベローズ本体40の付勢力と、開弁ばね47及び閉弁ばね48による付勢力と、によって決定される。
ここで、今、冷媒出口26に前記絞り孔付き閉塞部材70が存在しないか、絞り孔71の開口面積が充分に大きいと仮定すると、言い換えれば、制御弁1を、クラッチレス圧縮機用の制御弁と仮定すると、コイル32に供給される電流値に対して弁開度(弁体部15aの弁口22からのリフト量)は、電流値が大から小に変化するに従って連続的(リニア)に変化するが、電流値が0もしくはその近傍値になると、吸引子34によるプランジャ37の吸引力が小さくなり、開弁ばね47による開弁力により弁棒15が一気に最下降位置(最大リフト位置)まで押し下げられ、弁口22が全開する(弁開度が最大となる)。そのため、弁口22下流の冷媒出口26から圧縮機のクランク室に供給される冷媒流量が一挙に増大し(最大流量となる)、圧縮機のクランク室内の圧力Pcが急激に上昇する。つまり、電流値が0近くの領域は非制御領域となる。かかる非制御領域が存在しても、クラッチレス圧縮機では特に問題は生じないが、クラッチ付き圧縮機では、前記非制御領域に入ると、クランク室内の圧力Pcが許容値を超えることになり、制御上及び構造上、支障を生じる。
それに対し、本実施形態の制御弁1では、冷媒出口26に所定の開口面積を持つ絞り孔71が設けられた閉塞部材70が取り付けられているので、弁口22が全開もしくは全開近くまで開かれても、圧縮機のクランク室に供給される冷媒の最大流量は、前記絞り孔71により絞られて制限され、クラッチ付き圧縮機での許容量を越えないようにされる。この場合、コイル32に供給される電流値が0もしくはその近傍値になると、弁棒15は、前記のように開弁ばね47による開弁力により押し下げられるのであるが、このときは、圧縮機のクランク室に供給される冷媒流量が前記絞り孔71により絞られて制限されるので、前記冷媒出口(室)26内の圧力が高められ、弁棒15(弁体部15a)の下降速度が緩やかになり、弁口22を通過する冷媒流量も急激には増大しない。
このように、本実施形態の制御弁1では、弁口22が全開もしくは全開近くまで開かれても、圧縮機のクランク室に供給される冷媒の最大流量は、閉塞部材70の絞り孔71により絞られて制限され、クラッチ付き圧縮機での許容量を越えないようにされるので、クラッチ付き圧縮機に用いることができ、しかも、クラッチレス圧縮機用の制御弁に絞り孔付き閉塞部材70等の絞り機構を付加するだけでよいので、クラッチレス圧縮機用とクラッチ付き圧縮機用の両方の制御弁を生産する場合に、部品の大半を共用でき、製造コストを低く抑えることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明に係る可変容量型圧縮機用制御弁の第2実施形態を説明する。
本実施形態の制御弁1’は、前記第1実施形態の制御弁1と基本構造(図1)は同じであり、相違するのは、絞り機構としての絞り孔付き閉塞部材70を設けたことによる制御圧力勾配(図3参照)の変化を抑えるべく、弁開度[弁体部15aの弁口22からのリフト量L(図2参照)]を規制するようにした点である。
これを以下に詳述する。
前記絞り機構としての絞り孔付き閉塞部材70を設けることにより、図3において破線で示される如くに、コイル32に供給される電流値が0近くのIa(例えば、0.1A)より小さくなる(非制御領域に入る)と、弁開度(リフト量L)が最大もしくは最大近くとなるが、圧縮機のクランク室に供給される冷媒の最大流量は、前記閉塞部材70の絞り孔71により絞られて制限されるので、圧縮機のクランク室に供給される圧力Pcは、前記電流値がIaのときの圧力値Qaとさほど変わらない。
それに対し、コイル32に供給される電流値が前記Ia(例えば0.1A)以上の制御領域では、コイル32に供給される電流値が小から大となるに従って、圧力Pcは徐々に小さくなり、制御圧力勾配はθ’となる。
ところが、クラッチ付き圧縮機用制御弁として要求される制御圧力勾配は、図3において実線で示される如くのθ(θ>θ’)である。この制御圧力勾配θは、絞り機構(絞り孔付き閉塞部材70)を設けていない場合、つまり、クラッチレス圧縮機用制御弁の状態での、前記制御領域における制御圧力勾配であり、この絞り機構を設けていない場合の制御圧力勾配θより絞り機構を設けた場合の制御圧力勾配θ’の方が小さくなる。したがって、圧力Pc制御範囲は、絞り機構を設けた場合(D’)の方が、絞り機構を設けていない場合(D)より狭くなってしまう。
このように、絞り機構を設けたことによって制御圧力勾配が小さく(θ→θ’)なるのは、絞り機構(絞り孔付き閉塞部材70)が存在することにより冷媒出口(室)26内に圧力が蓄えられる(圧力が上昇する)ことに起因していると考えられる。この場合、弁開度(リフト量L)と絞り孔付き閉塞部材70の絞り孔71の孔径φ(開口面積=絞り開度)との差が大きいほど影響が大きくなる。また、冷媒出口(室)26内に圧力が蓄えられる(圧力が上昇する)と、弁体部15aを閉じる方向の力(閉弁力)も増大する。
そこで、本実施形態では、絞り孔付き閉塞部材70の絞り孔71の孔径φ(開口面積=絞り開度)を、弁開閉動作に悪影響を及ぼさない大きさに選定するとともに、弁開度(リフト量L)を規制、つまり、弁開度(リフト量L)が第1実施形態よりも小さくなるようにして、弁室21から弁口22を介して冷媒出口(室)26に導出される冷媒流量を第1実施形態よりも絞るようにされる。
具体的には、絞り孔付き閉塞部材70の絞り孔71の孔径φを、1.2〜1.3mmに設定して、最大リフト量Lが、0.15〜0.25mmになるようにした。ちなみに、第1実施形態においては、前記孔径φが、例えば4.9mmに設定され、また、最大リフト量Lが、例えば0.65mmとなっていた。
このような構成とされた本第2実施形態の可変容量型圧縮機用制御弁1’では、絞り機構(絞り孔付き閉塞部材70)を設けたことによる制御圧力勾配の変化を抑えるべく、リフト量Lを規制するようにされるので、制御圧力勾配が、図3において実線で示される、クラッチ付き圧縮機用制御弁として要求されるθと略同じとなる。そのため、絞り機構(絞り孔付き閉塞部材70)によって圧縮機のクランク室に供給される冷媒の最大流量を制限するようにしたことと併せて、クラッチ付き圧縮機用の制御弁に要求される制御特性を略完全に満足させることができ、さらに、本実施形態においても、クラッチレス圧縮機用の制御弁に絞り孔付き閉塞部材70等の絞り機構を付加するだけでよいので、クラッチレス圧縮機用とクラッチ付き圧縮機用の両方の制御弁を生産する場合に、部品の大半を共用でき、製造コストを低く抑えることができる。
なお、上記実施形態では、絞り機構として、1個の絞り孔71が設けられた閉塞部材70が用いられているが、それに限られることはなく、例えば、閉塞部材に複数個の絞り孔を形成して、それらの総開口面積が弁口の最大実効開口面積より小さくなるように絞り孔の個数や各絞り孔の寸法形状を設定する等、種々の形態をとることができる。
本発明に係る可変容量型(クラッチ付き)圧縮機用制御弁の第1実施形態を示す縦断面図。 本発明に係る可変容量型(クラッチ付き)圧縮機用制御弁の第2実施形態の説明に供される、冷媒出口(室)周辺の拡大縦断面図。 第2実施形態の制御弁の動作、作用、効果の説明に供される、圧力Pcと電流値との関係を示すグラフ。
符号の説明
1、1’可変容量型圧縮機用制御弁
14 作動棒
15 弁棒
15a 弁体部
16 弁棒
18 大径部材
20 弁本体
21 弁室
22 弁口
25 吐出圧冷媒入口
26 冷媒出口
27 吸入圧入口
30 電磁式アクチュエータ
32 コイル
33 ステータ
34 吸引子
35 パイプ
37 プランジャ
40 ベローズ本体
45 感圧室
48 閉弁ばね
50 連結体
60 ハウジング
70 絞り孔付き閉塞部材
71 絞り孔

Claims (7)

  1. 弁体部を有する弁棒と、前記弁体部が接離する弁口が設けられた弁室を有し、前記弁口より上流側に吐出圧冷媒入口が設けられるとともに、前記弁口より下流側に前記圧縮機のクランク室に連通する冷媒出口が設けられた弁本体と、前記弁棒を弁口開閉方向に駆動するための電磁式アクチュエータと、前記圧縮機の吸入圧力に応動して前記弁棒を弁口開閉方向に駆動する感圧応動部材と、を備え、前記冷媒出口に、前記クランク室に供給される冷媒の最大流量を制限するための絞り機構が設けられていることを特徴とする可変容量型圧縮機用制御弁。
  2. 弁体部を有する弁棒と、前記弁体部が接離する弁口が設けられた弁室を有し、前記弁口より上流側に圧縮機から吐出圧力の冷媒を導入するための吐出圧冷媒入口が設けられるとともに、前記弁口より下流側に前記圧縮機のクランク室に連通する冷媒出口が設けられた弁本体と、コイル、該コイルの内周側に配在された円筒状のステータ、該ステータに固定された吸引子、及び前記吸引子の下方に上下方向に摺動自在に配在されたプランジャ、を有する電磁式アクチュエータと、前記ステータの内周側で前記吸引子より上方に形成されて前記圧縮機から吸入圧が導入される感圧室と、該感圧室に配在された感圧応動部材と、該感圧応動部材と前記プランジャとの間に配在された作動棒と、を備え、前記吸引子に前記プランジャが引き寄せられると、それに伴って前記弁体部が閉弁方向に移動し、前記感圧応動部材により前記作動棒が下方に押動されると、それに伴って前記弁体部が開弁方向に移動するようにされた可変容量型圧縮機用制御弁であって、前記冷媒出口に、前記クランク室に供給される冷媒の最大流量を制限するための絞り機構が設けられていることを特徴とする可変容量型圧縮機用制御弁。
  3. 前記絞り機構は、前記冷媒出口に取り付けられた絞り孔付き閉塞部材で構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の可変容量型圧縮機用制御弁。
  4. 前記絞り孔付き閉塞部材は、1個もしくは複数個の絞り孔が形成され、それらの総開口面積が前記弁口の最大実効開口面積より小さくされていることを特徴とする請求項3に記載の可変容量型圧縮機用制御弁。
  5. 前記絞り機構を設けたことによる制御圧力勾配の変化を抑えるべく、弁開度を規制するようにされていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の可変容量型圧縮機用制御弁。
  6. 前記弁開度としての、前記弁体部の前記弁口からのリフト量を規制するようにされていることを特徴とする請求項5に記載の可変容量型圧縮機用制御弁。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の可変容量型圧縮機用制御弁が用いられているクラッチ付き圧縮機。
JP2005211623A 2005-02-28 2005-07-21 可変容量型圧縮機用制御弁 Pending JP2006266252A (ja)

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