JP2002364534A - 感圧電磁制御弁 - Google Patents

感圧電磁制御弁

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JP2002364534A
JP2002364534A JP2001175726A JP2001175726A JP2002364534A JP 2002364534 A JP2002364534 A JP 2002364534A JP 2001175726 A JP2001175726 A JP 2001175726A JP 2001175726 A JP2001175726 A JP 2001175726A JP 2002364534 A JP2002364534 A JP 2002364534A
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valve
pressure
sensitive
plunger
chamber
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JP2001175726A
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English (en)
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Ichiro Ogawara
一郎 大河原
Kazuto Toshima
和人 戸嶋
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Saginomiya Seisakusho Inc
Original Assignee
Saginomiya Seisakusho Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弁ハウジングの小型化設計の自由度が高く、
圧縮機ハウジングへの装着性に優れた感圧電磁制御弁を
提供すること。 【解決手段】 感圧ベローズ装置51の配置部が弁ハウ
ジング31の下端部31Aでなく、電磁コイル装置43
の装着側の上端部31B側となる配置構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、感圧電磁制御弁
に関し、特に、車載空調装置などにて使用される斜板式
容量可変型圧縮機の容量制御弁として使用される感圧電
磁制御弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】斜板式容量可変型圧縮機の容量制御を行
う制御弁として、特開平9−268974号公報、特開
平9−268973号公報、特開平9−296876号
公報、特開平10−318414号公報などに示されて
いるような、設定圧可変式の容量制御弁が従来より知ら
れている。
【0003】設定圧可変式の容量制御弁の従来例を図7
を参照して説明する。容量制御弁は、感圧ベローズ装置
100の感圧動作により開閉駆動される弁体101を有
し、電磁コイル装置102の発生荷重を前記感圧ベロー
ズ装置の発生荷重に対抗させ、電磁コイル装置102の
発生荷重に応じて感圧ベローズ装置100の設定圧(P
s設定値)を可変設定し、弁体101の開度に応じて容
量可変型圧縮機のクランク室に導入する吐出圧力Pdの
導入量を制御してクランク室圧力Pcを調整し、容量可
変型圧縮機の容量制御を行う。感圧ベローズ装置100
は、圧縮機の吸入圧力Psを及ぼされ、圧縮機の吸入圧
力Psに感応し、吸入圧力Psの使用圧力域で伸縮する
荷重特性を設定される。
【0004】電磁コイル装置102の無通電時には、弁
体101は弁開ばね103のばね力によって全開状態に
なり、フルアンロード運転状態が得られる。電磁コイル
装置102に電流を通電されると、プランジャ104と
吸引子105との間に電磁吸引力が作用する。弁開ばね
103のばね荷重と対抗する電磁吸引力が弁開ばね荷重
以上になるまでは、弁体101は全開状態を保ち、電磁
吸引力が弁開ばね荷重以上になると、弁体101は電磁
吸引力により閉弁方向に移動し、Ps制御域に入る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したような制御弁
では、感圧ベローズ装置100のべローズ有効径が小さ
い方が弁ハウジング106の外径は小さくなるが、ベロ
ーズ有効径が小さいと、感圧ベローズ装置100を製作
し難くなり、また制御弁としての制御性が不安定になる
から、これらを考慮すると、ベローズ有効径には下限値
が存在することになる。弁ハウジング106の外径寸法
は、圧縮機ハウジングへの装着上、下端部106Aより
上端部106Bに向かうほど、Oリングシール部毎に段
々に大きくなる。
【0006】これらのことにより、上述した従来の制御
弁のように、感圧ベローズ装置100が弁ハウジング1
06の下端部106Aに配置されると、弁ハウジング外
径が自然と大きなものとなり、弁ハウジング106の小
型化が困難になり、装着穴設計上、制御弁の圧縮機ハウ
ジングへの装着性が問題となることがある。
【0007】また、プランジャ104と弁体101が一
体で、これのガイド部が上下2箇所に離れた位置にあっ
て、上下のガイド部が別部品より構成されていると、上
下のガイド部の同心度を出す必要が生じ、このために、
かなりの加工精度が要求され、加工コストも高いものに
なる。
【0008】この発明は、上述の如き問題点を解消する
ためになされたもので、弁ハウジングの小型化設計の自
由度が高く、圧縮機ハウジングへの装着性に優れ、ま
た、制御弁特性に関してプランジャのガイド部と弁体の
ガイド部との同心度が影響することがなく、両ガイド部
の同心度を出す必要がない構造の設定圧可変式の感圧電
磁制御弁を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、この発明による感圧電磁制御弁は、一方の側に弁
室を、他方の側に感圧室を画定し、中間部に弁ポートと
前記弁ポートを経て前記弁室に連通する入口ポートとを
有し、前記弁室に直接連通する出口ポートを有する弁ハ
ウジングと、 前記弁室に設けられて前記弁ポートを開
閉し、前記感圧室の側に延出した弁棒部を有する弁体
と、前記弁ハウジングの前記他方の側に配置され、前記
弁ハウジングに固定された吸引子と、前記感圧室内に配
置されてカップ形状底部外側にて前記弁体の弁棒部と当
接するカップ形状のプランジャと、励磁することにより
前記プランジャを前記吸引子の側に磁気的に吸引する電
磁コイルとを有する電磁コイル装置と、前記吸引子と前
記プランジャとの間に設けられ、当該プランジャを前記
吸引子より引き離す方向に付勢すると共に当該プランジ
ャを介して前記弁体を開弁方向に付勢する弁開ばねと、
前記プランジャのカップ形状内側に配置されて一端を前
記吸引子に固定され、他端にて前記プランジャのカップ
形状底部内側に離接可能に対向し、前記感圧室の圧力に
応動して感圧室圧力の低下により伸長し、感圧室圧力の
上昇により収縮する感圧ベローズ装置とを具備している
ものである。
【0010】この発明による感圧電磁制御弁によれば、
コイル無通電時には弁開ばねのばね力によってプランジ
ャが吸引子より離れ、プランジャによって弁体が弁開方
向に押されて弁開状態になる。コイル通電時にはプラン
ジャが吸引子側に磁気的に吸引され、コイル電流の増加
によって感圧ベローズ装置の対抗荷重に対抗しつつ、感
圧ベローズ装置を押し縮めて弁閉方向に変位し、弁開度
を減少する。これにより設定圧(たとえばPs設定値)
が可変設定される。コイル電流一定状態では、感圧ベロ
ーズ装置の感知圧力(感圧室圧力)の上昇によって感圧
ベローズ装置が収縮することで弁開度が減少し、感圧ベ
ローズ装置の感知圧力の低下によって感圧ベローズ装置
が伸長することで弁開度が増加する感圧特性が得られ
る。
【0011】そして、上述の構成では、感圧ベローズ装
置は、弁ハウジングの下端部でなく、電磁コイル装置装
着側の上端部側に配置されるから、感圧ベローズ装置の
ベローズ有効径を充分に値に設定した上で、感圧ベロー
ズ装置が弁ハウジングの下端部に配置される場合に比し
て、弁ハウジング外径、特に、弁ハウジング下端側の外
径を小さくできる。
【0012】この発明による感圧電磁制御弁では、前記
プランジャと前記弁体の弁棒部とが、非固定接続による
横ずれ可能な当接関係にあるようにし、前記弁体を弁閉
方向に付勢する弁ばねを別途設けられている構造にする
ことができ、この構造により、制御弁特性に関してプラ
ンジャのガイド部と弁体のガイド部との同心度が影響す
ることがなく、両ガイド部の同心度を出す必要がなくな
る。
【0013】また、この発明による感圧電磁制御弁は、
更に、前記プランジャの弁開方向変位を制限するプラン
ジャストッパ部と、前記感圧ベローズ装置の収縮を制限
するベローズストッパ部とが設けられているものであ
る。
【0014】また、この発明による感圧電磁制御弁は、
前記感圧ベローズ装置を伸長方向に付勢する調整ばねが
設けられているものである。
【0015】この発明による感圧電磁制御弁は、前記入
口ポートを容量可変型圧縮機の吐出側に接続され、前記
出口ポートを容量可変型圧縮機のクランク室に接続さ
れ、前記感圧室に容量可変型圧縮機の吸入側圧力を及ぼ
され、容量可変型圧縮機の容量制御弁として使用するこ
とができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照してこの発
明の実施の形態を詳細に説明する。図1はこの発明によ
る感圧電磁制御弁を容量制御弁として組み込まれた斜板
式の容量可変型圧縮機を示している。
【0017】斜板式容量可変型圧縮機1は、圧縮機ハウ
ジング2により画定されたクランク室3と、各々一方の
ストロークエンド部にてクランク室3に連通している複
数個のシリンダ室4とを有している。シリンダ室4の各
々にはピストン5が軸線方向に摺動自在に嵌合してお
り、各ピストン5のクランク室3側にはピストンロッド
6の一端が連結されている。
【0018】圧縮機ハウジング2は駆動軸7を回転可能
に支持しており、駆動軸7は、プーリ8に掛け渡された
図示されていない駆動ベルトにより図示されていないエ
ンジンと駆動連結され、エンジンによって回転駆動され
る。
【0019】駆動軸7はクランク室3内においてウオブ
ル板(斜板)9を公知の連繋機構(図示省略)により取
付角度変更可能にトルク伝達関係にて連結されており、
ウオブル板9のシリンダ室4側の板面にはピストンロッ
ド6が軸力伝達可能に係合している。
【0020】ウオブル板9が傾斜状態にて駆動軸7によ
り回転駆動されることにより、各シリンダ室4のピスト
ン5がウオブル板9の傾斜角に応じたストロークをもっ
て往復動する。このウオブル板9の傾斜角がクランク室
圧力Pcと各シリンダ室4の吸入圧力Psとの差圧に応
じて調整される。
【0021】この場合、圧縮機1は、クランク室圧力P
cの上昇に応じてウオブル板9の傾斜角が減少してピス
トン5のストロークが低減することにより吐出容量を低
減し、クランク室圧力Pcの低下に応じてウオブル板9
の傾斜角が増大してピストン5のストロークが増大する
ことにより吐出容量を増大し、クランク室圧力Pcが吸
入圧力Psに実質的に等しい圧力になることによってフ
ルロード運転状態になる。
【0022】各シリンダ室4には各々一方向弁による吸
入弁、吐出弁(図示省略)を有する吸入ポート10と吐
出ポート11とが形成されている。各シリンダ室4の吸
入ポート10は吸入通路12によって吸入接続ポート1
3に連通し、吐出ポート11は吐出通路14によって吐
出接続ポート15に連通している。
【0023】吸入接続ポート13と吐出接続ポート15
には、蒸発器20、膨張弁21、凝縮器22を含む、冷
凍サイクル装置の冷凍サイクル用循環管路が接続されて
いる。
【0024】圧縮機ハウジング2には有底孔による制御
弁装着穴16が形成されており、この制御弁装着穴16
内に、電磁式容量制御弁としての感圧電磁制御弁30が
挿入固定されている。
【0025】電磁式容量制御弁30の詳細を図2〜図5
を参照して説明する。電磁式容量制御弁30は、制御弁
装着穴16に挿入される弁ハウジング31を有してい
る。
【0026】弁ハウジング31は、制御弁装着穴16に
対する挿入先端側である下端部31A(一方の側)に弁
室32を、上端部31B(他方の側)に感圧室33を各
々画定している。弁ハウジング31は、中間部に、弁ポ
ート34と、弁ポート34を経て弁室32に連通する入
口ポート35とを有している。弁ハウジング31の下端
は開放端になっており、弁ハウジング下端に装着された
リテーナリング36が弁室32に直接連通する出口ポー
ト37を画定している。
【0027】弁室32には弁ポート34の周りに画定さ
れた弁座部38と共働して弁ポート34の開閉ならびに
開度設定を行うボール弁体39が上下変位可能に配置さ
れている。ボール弁体39には感圧室33の側(上側)
に延出した弁棒部40が一体に設けられている。弁棒部
40は、弁ハウジング31に形成された弁棒ガイド孔4
1に摺動可能に嵌合し、ボール弁体39の上下変位のガ
イド部をなしている。
【0028】弁室32には、ボール弁体39とリテーナ
リング36との間に弁ばね42が設けられている。弁ば
ね42はボール弁体39を弁閉方向(上方向)に付勢し
ている。
【0029】弁ハウジング31の上端部31Bには接続
フランジ部31Cが一体形成されており、接続フランジ
部31Cに電磁コイル装置43が取り付けられている。
【0030】電磁コイル装置43は、接続フランジ部3
1Cにかしめ結合された外凾44と、外凾44内にリン
グ部材45等を介して固定配置されたプランジャチュー
ブ46と、プランジャチューブ46の先端側(上端側)
に固定された吸引子47と、プランジャチューブ46の
内側および感圧室33内に配置されたプランジャ48
と、吸引子47の筒状の上部延長部47Aの外周部に固
定された電磁コイル部49とを有している。
【0031】なお、吸引子47はプランジャチューブ4
6に固定されているが、プランジャチューブ46が外凾
44等を介して弁ハウジング31に固定されていること
から、吸引子47が弁ハウジング31に固定されている
ことと等価であり、また、プランジャチューブ46を弁
ハウジング31と一体形成することも可能である。
【0032】プランジャ48は、プランジャチューブ4
6に案内されて上下変位し、電磁コイル部49の励磁に
応じて吸引子47に磁気的に吸引されるリング状部材4
8Aと、上端をリング状部材48Aにかしめ結合され、
感圧室33内に上下変位可能に配置されたカップ形状部
材48Bとの結合体によって構成されている。
【0033】プランジャ48は、カップ形状部材48B
の底部外側48Cの中央部にて弁棒部40の先端(上
端)40Aと非固定接続による横ずれ(半径方向変位)
可能な当接関係にあり、下方向変位により弁棒部40を
押してボール弁体39を弁ばね42のばね力に抗して弁
開方向へ変位させる。
【0034】プランジャ48は、カップ形状部材48B
の底部外側48Cの外周側にて感圧室33の底部に形成
されたプランジャストッパ部33Aに当接することで、
弁開方向の変位を制限されている。
【0035】吸引子47とプランジャ48のリング状部
材48Aとの間には弁開ばね50が設けられている。弁
開ばね50は、吸引子47とプランジャ48との間に作
用し、プランジャ48を吸引子47より引き離す方向
(下方向)に付勢すると共に、プランジャ48を介して
ボール弁体39を開弁方向に付勢する。
【0036】プランジャ48のカップ形状部材48Bの
内側には感圧ベローズ装置51が配置されている。感圧
ベローズ装置51は袋状の金属ベローズ52を有してい
る。金属ベローズ52は、上部開口端側(一端)を固定
用リング53、パッキン54を介して吸引子47の底部
に気密に接続固定され、下底部52Aにてプランジャ4
8のカップ形状部材48Bの底部内側に離接可能に対向
している。
【0037】金属ベローズ52の下底部52Aとカップ
形状部材48Bの底部内側との当接は、金属ベローズ5
2の下底部52Aに形成された半球状凹部52Bとカッ
プ形状部材48Bの底部内側に形成された半球状凸部4
8Dとの係合によって球面継手式に行われる。
【0038】金属ベローズ52内にはストッパ部材55
と伝達棒56とが設けられている。ストッパ部材55と
伝達棒56は一端(下端)にて金属ベローズ52の下底
部52Aに接合しており、ストッパ部材55は、上端部
55Aにて吸引子47に形成されたベローズストッパ部
47Bに当接することにより、金属ベローズ52の収縮
を制限する。
【0039】伝達棒56の上端56Aは、吸引子47の
上部延長部47Aの中空部47C内に突出しており、伝
達棒56の上端56Aと吸引子47の上部延長部47A
の中空部47Cにねじ止めされた調整ねじプラグ57と
の間に調整ばね58が設けられている。調整ばね58は
金属ベローズ52を伸長方向に付勢している。
【0040】金属ベローズ52は、感圧室33の圧力に
応動し、感圧室圧力の低下により調整ばね58のばね力
によって付勢されつつ伸長し、感圧室圧力の上昇により
調整ばね58のばね力に抗して収縮する。金属ベローズ
52の配置部であるカップ形状部材48Bの内部はカッ
プ形状部材48Bに貫通形成された連通孔48Eによっ
て感圧室33に連通しており、感圧室33には弁ハウジ
ング31に形成された圧力導入ポート59により感応圧
力が導入される。
【0041】弁ハウジング31の外周部3箇所には、制
御弁装着穴16に対する装着状態で(図1参照)、各ポ
ートを気密分離するOリング60、61、62が装着さ
れている。また、プランジャチューブ46の接続フラン
ジ部46Aと弁ハウジング31の接続フランジ部31C
との接合部にもOリング62が配置されている。
【0042】上述の構成による感圧電磁制御弁30は、
図1に示されているように、圧縮機ハウジング2に形成
されている制御弁装着穴16に挿入固定され、入口ポー
ト35は圧縮機ハウジング2に形成された吐出圧力通路
19によって吐出ポート11に連通し、出口ポート37
は圧縮機ハウジング2に形成されたクランク室圧力通路
18によってクランク室3に連通し、圧力導入ポート5
9は圧縮機ハウジング2に形成された吸入圧力通路17
によって吸入ポート10に連通している。
【0043】これにより、圧縮機1の吸入圧力Psが感
圧室33に内に入り、金属ベローズ52は吸入圧力Ps
に感応する。
【0044】次に上述の構成よりなる感圧電磁制御弁3
0の動作を説明する。 (コイル無通電時)電磁コイル装置43の電磁コイル4
9に通電が行われていないコイル無通電時には、図2、
図3に示されているように、プランジャ48は、弁開ば
ね50のばね力によって吸引子47より離れ、カップ形
状部材48Bの底部外側48Cの外周側にて感圧室33
の底部に形成されているプランジャストッパ部33Aに
当接する最大降下位置に位置する。
【0045】これにより、ボール弁体39はプランジャ
48によって弁開方向に押され、弁開状態(全開状態)
になり、圧縮機1の吐出圧力Pdがクランク室3内に最
大限導入され、圧縮機1はアンロード運転状態になる。
【0046】この時には、圧縮機1の吸入圧力Psが高
くなり、高吸入圧力が金属ベローズ52に作用すること
で、図3に示されているように、金属ベローズ52が収
縮し、金属ベローズ52の下底部52Aがカップ形状部
材48Bの底部内側より離れる。この時の金属ベローズ
52の収縮は、ストッパ部材55の上端部55Aが吸引
子47に形成されたベローズストッパ部47Bに当接す
ることにより制限され、金属ベローズ52の耐久性が確
保される。
【0047】(コイル無通電時)電磁コイル装置43の
電磁コイル49に通電が行われると、電磁コイル49が
励磁し、吸引子47とプランジャ48との間に磁気的な
吸引力が作用する。この磁気的吸引力はコイル電流の増
加に比例して増加し、弁開ばね50のばね荷重と対抗す
る吸引子47とプランジャ48との間の磁気的な吸引力
が弁開ばね荷重以上になると、プランジャ48が弁開ば
ね50のばね荷重に抗して吸引子47の側に変位し、こ
れに伴いボール弁体39が弁ばね42のばね力によって
弁閉方向に変位し、弁開度が全開状態より減少する。弁
開度が減少すると、吸入圧力Psが低下するので、金属
ベローズ52が伸長し、図4に示されているように、金
属ベローズ52の下底部52Aがカップ形状部材48B
の底部内側に当接する。
【0048】コイル電流制御域(Ps制御域)におい
て、コイル電流が増加すると、吸引子47とプランジャ
48との間の磁気的な吸引力の増加により、プランジャ
48は感圧ベローズ装置51の荷重(金属ベローズ52
+調整ばね58の荷重)に対抗しつつ、金属ベローズ5
2を押し縮めて吸引子47の側(弁閉方向)に変位す
る。これに伴いボール弁体39が弁ばね42のばね力に
よって弁閉方向に変位し、弁開度が減少し、Ps設定値
が小さくなる。図5は最大コイル電流時の状態を示して
いる。
【0049】逆に、コイル電流制御域(Ps制御域)に
おいて、コイル電流が減少すると、吸引子47とプラン
ジャ48との間の磁気的な吸引力の減少により、プラン
ジャ48は吸引子47より離れる方向(弁開方向)に変
位する。これに伴いボール弁体39がプランジャ48に
よって弁開方向に押されて弁ばね42のばね力に抗して
よって弁開方向に変位し、弁開度が増加し、Ps設定値
が大きくなる。
【0050】上述したコイル電流制御によるコイル電流
−Ps特性は、図6に示されているようになり、コイル
電流制御域でのコイル電流の増大に伴い、Ps設定値が
比例的に減少する。
【0051】コイル電流一定状態では、金属ベローズ5
2の感知圧力である圧縮機1の吸入圧力Psの上昇によ
って金属ベローズ52が収縮するので、この収縮に応じ
てボール弁体39の弁開度が減少し、これとは反対に、
吸入圧力Psの低下によって金属ベローズ52が伸長す
ることで、ボール弁体39の弁開度が増加する感圧特性
が得られ、クランク室3への吐出圧力導入量が定量的に
制御され、圧縮機1の容量制御が行われる。
【0052】上述の構成では、感圧ベローズ装置51
は、弁ハウジング31の下端部31Aでなく、電磁コイ
ル装置装着側の上端部31B側に配置されるから、感圧
ベローズ装置51のベローズ有効径を充分に値に設定し
た上で、感圧ベローズ装置51が弁ハウジング31の下
端部31Aに配置される場合に比して、弁ハウジング外
径、特に、弁ハウジング下端側の外径を小さくできる。
これにより、感圧電磁制御弁30は、圧縮機ハウジング
2への装着性に優れたものになる。
【0053】また、プランジャ48とボール弁体39の
弁棒部40とが、非固定接続による横ずれ可能な当接関
係であることから、プランジャ48のガイド部であるプ
ランジャチューブ46とボール弁体39のガイド部であ
るガイド孔41との同心度が制御弁特性に影響すること
がなく、両ガイド部の同心度を出す必要がなくなる。
【0054】
【発明の効果】以上の説明から理解される如く、この発
明による感圧電磁制御弁によれば、弁ハウジングの小型
化設計の自由度が高く、感圧電磁制御弁の圧縮機ハウジ
ングへの装着性が優れたものになり、感圧電磁制御弁の
圧縮機ハウジングへの装着性が問題になることがない。
【0055】また、制御弁特性に関してプランジャのガ
イド部と弁体のガイド部との同心度が影響することがな
く、両ガイド部の同心度を出す必要がなく、加工コスト
の低減が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による感圧電磁制御弁を容量制御弁と
して組み込まれた斜板式の容量可変型圧縮機を示す断面
図である。
【図2】この発明による感圧電磁制御弁の一つの実施の
形態を示す断面図である。
【図3】この発明による感圧電磁制御弁のコイル無通電
時の状態を示す断面図である。
【図4】この発明による感圧電磁制御弁のコイル通電
(Min)時の状態を示す断面図である。
【図5】この発明による感圧電磁制御弁のコイル通電
(Max)時の状態を示す断面図である。
【図6】この発明による感圧電磁制御弁のコイル電流制
御によるコイル電流−Ps特性を示すグラフである。
【図7】従来の感圧電磁制御弁を示す断面図である。
【符号の説明】
1 斜板式容量可変型圧縮機 2 圧縮機ハウジング 3 クランク室 4 シリンダ室 5 ピストン 7 駆動軸 9 ウオブル板 10 吸入ポート 11 吐出ポート 16 制御弁装着穴 30 感圧電磁制御弁 31 弁ハウジング 32 弁室 33 感圧室 33A プランジャストッパ部 34 弁ポート 35 入口ポート 37 出口ポート 42 弁ばね 43 電磁コイル装置 47 吸引子 47B ベローズストッパ部 48 プランジャ 49 電磁コイル部 50 弁開ばね 51 感圧ベローズ装置 52 金属ベローズ 55 ストッパ部材 58 調整ばね 59 圧力導入ポート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H045 AA04 AA27 BA12 CA02 CA03 CA13 CA29 DA12 DA15 DA19 DA25 DA43 DA47 EA13 EA26 EA33 EA42 3H076 AA06 BB32 BB38 BB40 BB41 CC16 CC20 CC46 CC84 CC85 CC94 CC95

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の側に弁室を、他方の側に感圧室を
    画定し、中間部に弁ポートと前記弁ポートを経て前記弁
    室に連通する入口ポートとを有し、前記弁室に直接連通
    する出口ポートを有する弁ハウジングと、 前記弁室に設けられて前記弁ポートを開閉し、前記感圧
    室の側に延出した弁棒部を有する弁体と、 前記弁ハウジングの前記他方の側に配置され、前記弁ハ
    ウジングに固定された吸引子と、前記感圧室内に配置さ
    れてカップ形状底部外側にて前記弁体の弁棒部と当接す
    るカップ形状のプランジャと、励磁することにより前記
    プランジャを前記吸引子の側に磁気的に吸引する電磁コ
    イルとを有する電磁コイル装置と、 前記吸引子と前記プランジャとの間に設けられ、当該プ
    ランジャを前記吸引子より引き離す方向に付勢すると共
    に当該プランジャを介して前記弁体を開弁方向に付勢す
    る弁開ばねと、 前記プランジャのカップ形状内側に配置されて一端を前
    記吸引子に固定され、他端にて前記プランジャのカップ
    形状底部内側に離接可能に対向し、前記感圧室の圧力に
    応動して感圧室圧力の低下により伸長し、感圧室圧力の
    上昇により収縮する感圧ベローズ装置と、 を具備していることを特徴する感圧電磁制御弁。
  2. 【請求項2】 前記プランジャと前記弁体の弁棒部と
    は、非固定接続による横ずれ可能な当接関係にあり、前
    記弁体を弁閉方向に付勢する弁ばねが別途設けられてい
    ることを特徴とする請求項1記載の感圧電磁制御弁。
  3. 【請求項3】 前記プランジャの弁開方向変位を制限す
    るプランジャストッパ部と、前記感圧ベローズ装置の収
    縮を制限するベローズストッパ部とが設けられているこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の感圧電磁制御
    弁。
  4. 【請求項4】 前記感圧ベローズ装置を伸長方向に付勢
    する調整ばねが設けられていることを特徴とする請求項
    1〜3の何れか1項記載の感圧電磁制御弁。
  5. 【請求項5】 前記入口ポートを容量可変型圧縮機の吐
    出側に接続され、前記出口ポートを容量可変型圧縮機の
    クランク室に接続され、前記感圧室に容量可変型圧縮機
    の吸入側圧力を及ぼされ、容量可変型圧縮機の容量制御
    弁として使用されることを特徴とする請求項1〜4の何
    れか1項記載の感圧電磁制御弁。
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