JP2006265795A - シート状部材の端部処理装置および端部処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 短時間でシート状部材の端部処理を行えるシート状部材の端部処理装置および端部処理方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 端部処理装置2の先端にはカッター部21が設けられ、その上端部には潰し部22が連結されている。潰し部22には、カッター部21から半径方向外方に突出した顎部22aが形成されており、カッター部21の根元の周囲には、曲面によって形成されたコーナー部21aが設けられている。端部処理装置2は、ロボットアーム1に取り付けられ、上下方向に超音波振動しながら、フロアマット3の表面を押圧して相対移動することにより、カッター部21によってフロアマット3を切断するとともに、顎部22aによってパイル32を潰すことができる。また、コーナー部21aによって、潰し部22が溶融させた樹脂材料が切断面の肩部に流れ込んで固化することにより、端部処理後にパイル32がほつれることを防止する。
【選択図】 図3
Description
シート状部材を切断するカッター部と、カッター部に一体的に形成されシート状部材の表面を潰す潰し部とを有するホーン部材と、ホーン部材に超音波振動を付与する加振手段とを備えたことにより、シート状部材の切断工程と、その端部の潰し工程とを同時に行うことができ、シート状部材の端部処理に要する時間を短縮することができる。また、両工程を同時に行うため、互いの処理間の位置精度が低下することがない。
潰し部はカッター部の長さ方向端部に連結されるとともに、カッター部から半径方向外方へ突出しており、カッター部の根元周囲において、潰し部によって溶融されたシート状部材が、その切断面に流れ込むように誘導部が形成された構成としたことにより、切断面に流れ込んだシート状部材が固まり、シート状部材の切断工程と端部の潰し工程に加え、端部の固め工程を同時に行うことができ、シート状部材の端部処理に要する時間を、更に短縮することができる。
カッター部に対して、その進行方向の前方および後方に、一体となって移動する空気吹出口を備える構成としたことにより、フロアマット等を処理する場合、進行方向前方の空気吹出口によって、パイルが掻き分けられて、カッター部によるシート状部材の切断が容易となるとともに、双方の空気吹出口によって、溶融されたシート状部材が急速に冷却されることにより、確実にシート状部材の切断、潰しができるとともに、端部の仕上がりが美しくなり、見栄えを向上させることができる。
カッター部は、潰し部の中心から半径方向にずれた位置に取り付けられた構成としたことにより、カッター部の両側から突出した潰し部の幅を互いに異ならせることができ、使用する潰し部の部位を使い分けることにより、異なった2種類の潰し量による潰し工程を行うことができる。
シート状部材を切断するカッター部とカッター部に一体的に形成されシート状部材の表面を潰す潰し部とを有するホーン部材に、超音波振動を付与する工程と、シート状部材に超音波振動が付与されたホーン部材を押圧し、相対移動させる工程とを備えたことにより、シート状部材の切断と、その端部の潰しとを同時に行うことができ、シート状部材の端部処理に要する時間を短縮することができる。また、シート状部材の切断と端部の潰しとを同時に行うため、互いの処理間の位置精度が低下することがない。
本発明の実施形態1を図1乃至図3によって説明する。ロボットアーム1の先端に連結された本実施形態による端部処理装置2は、図1に示すように、下端に位置するカッター部21、このカッター部21の上端部に連結された潰し部22、および潰し部22の上端部に連結された超音波ヘッド23を備えている。カッター部21および潰し部22によってホーン部材HNが形成され、これは炭素鋼あるいはチタンから形成され、削り出しによりカッター部21および潰し部22が一体に形成されている。カッター部21は側面が傾斜しているとともに、先端は鋭利な形状を呈している(図2示)。
次に、本発明の実施形態2を図4乃至図6によって説明する。本実施形態においては、カッター部51が潰し部52の下面において、その中心から半径方向(進行方向に対する横方向)にずれた位置に連結されている(図4示)。従って、潰し部52の一側の顎部52aは、反対側の顎部52bよりも大きく形成され、それぞれによって潰されるパイル32の面積も異ならせることができる。尚、本実施形態においても、カッター部51の根元の周囲には、曲面状のコーナー部51aが、その全周に渡って形成されている。他の構成については、実施形態1と同様であるため、説明は省略する。
図7および図8は本発明の実施形態3を示す。本実施形態の潰し部62の下面において、カッター部61の一側には、半径方向外方に顎部62aが突出している。一方、カッター部61の他側においては、潰し部62の下面が顎部62aよりも上方へ配置されており、フロアマット3のパイル32を潰す顎部は形成されていない。また、上述した実施形態と同様に、カッター部61の根元の周囲には、曲面状のコーナー部61aが、その全周に渡って形成されている。他の構成については、実施形態1と同様であるため、説明は省略する。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)ロボットアームによって端部処理装置の高さを調節して、フロアマットのパイルに対して顎部が当接しないようにすれば、フロアマットを切断するのみで、パイルの潰しを行わないようにすることもできる。
(2)カッター部の根元の周囲に形成した誘導部は、曲面でなくとも、斜面等であってもよく、潰し部によって溶融された樹脂材料が切断面の肩部に導かれる形状であればよい。
(3)フロアマットの表面の起伏に拘わらず、押圧力を一定にするために、スプリングやサスペンションを介して、端部処理装置をロボットアームに取り付けてもよい。
(4)端部処理装置がフロアマット上を曲線状に移動する箇所においては、刃具の移動速度が低下するため、直線移動する部位に比べて刃具の振動する振幅を減少させるとともに、フロアマットに対するその高さを調整して、フロアマットの溶融条件を直線移動する部位と均一にすることが望ましい。
(5)本発明による端部処理装置は、フロアマットのみでなく、車両用シートの表皮など、超音波振動を加えることで加工可能なあらゆるシート状部材の端部処理に使用可能である。
3…フロアマット
21、51、61…カッター部
21a、51a、61a…コーナー部
22、52、62…潰し部
23…超音波ヘッド
24、25…エアノズル
32…パイル
HN…ホーン部材
Claims (5)
- シート状部材に対して相対移動しながら、前記シート状部材を切断するためのシート状部材の端部処理装置において、
前記シート状部材を切断するカッター部と、前記カッター部に一体的に形成され前記シート状部材の表面を潰す潰し部とを有するホーン部材と、
前記ホーン部材に超音波振動を付与する加振手段とを備えたことを特徴とするシート状部材の端部処理装置。 - 前記潰し部は前記カッター部の長さ方向端部に連結されるとともに、前記カッター部から半径方向外方へ突出しており、前記カッター部の根元周囲において、前記潰し部によって溶融された前記シート状部材が、その切断面に流れ込むように誘導部が形成されたことを特徴とする請求項1記載のシート状部材の端部処理装置。
- 前記カッター部に対して、その進行方向の前方および後方に、一体となって移動する空気吹出口を備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載のシート状部材の端部処理装置。
- 前記カッター部は、前記潰し部の中心から半径方向にずれた位置に取り付けられたことを特徴とする請求項2記載のシート状部材の端部処理装置。
- シート状部材を切断するシート状部材の端部処理方法において、
前記シート状部材を切断するカッター部と前記カッター部に一体的に形成され前記シート状部材の表面を潰す潰し部とを有するホーン部材に、超音波振動を付与する工程と、
前記シート状部材に超音波振動が付与された前記ホーン部材を押圧し、相対移動させる工程とを備えたことを特徴とするシート状部材の端部処理方法。
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JP2005088985A JP2006265795A (ja) | 2005-03-25 | 2005-03-25 | シート状部材の端部処理装置および端部処理方法 |
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2005
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