JP2006265634A - 耐高温腐食Ni基合金 - Google Patents

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昇造 小野
Kinya Kamata
勤也 鎌田
Shuji Ishihara
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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Abstract

【課題】 従来の耐高温腐食Ni基合金よりも耐高温腐食性を更に向上させることができると共に、靱性の低下を防止することができる耐高温腐食Ni基合金を提供することにある。
【解決手段】 Siを含む耐高温腐食Ni基合金であって、更にYを含み、該Yの添加量は、0を超えて2重量%以下である。具体的には、該Ni基合金の組成は、重量%で、Niが45〜60、Crが20〜32、Moが0を超えて5以下、Siが0を超えて5以下、Cが0.3以下、Yが0を超えて2以下、残りFe及び不可避的不純物から成る。
【選択図】図1

Description

本発明は、Siを含む耐高温腐食Ni基合金に関するものである。
高温腐食環境下で使用される耐高温腐食Ni基合金は、例えば、重量%で、Niが45〜60、Crが20〜32、Moが0を超えて5以下、Siが0を超えて5以下、Cが0.3以下、残りFe及び不可避的不純物と言った組成で構成されている。ここで、Siはその添加により耐高温腐食性を飛躍的に高めるため、必須の成分とされているが、一方でその添加により靱性を低下させ、当該Ni基合金を用いた構造材を脆くする問題が発生する。そのため、Siの添加量は実際は4重量%に満たないのが実状である。このような耐高温腐食Ni基合金に関する従来技術文献として特開2004−52107号公報が挙げられる。
特開2004−52107号公報
従来の耐高温腐食Ni基合金は、Siの添加に基づく靱性の低下が問題となって、その添加量を増やすことができず、耐高温腐食性の更なる向上を図ることができなかった。
本発明の目的は、従来の耐高温腐食Ni基合金よりも耐高温腐食性を更に向上させることができると共に、靱性の低下を防止することができる耐高温腐食Ni基合金を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1の態様は、Siを含む耐高温腐食Ni基合金であって、更にYを含み、該Yの添加量は、0を超えて2重量%以下であることを特徴とするものである。
本発明によれば、新たにY(イットリウム)を添加したことにより、該Yの存在に基づく耐高温腐食性向上効果がSiの存在によるその向上効果と同様に得られ、従来の耐高温腐食Ni基合金よりも耐高温腐食性を更に向上させることが可能になった。また、Yを添加した場合の靱性低下は、Siを添加した場合のそれに比べて小さいため、Siの代わりにYを添加したほうが靱性低下は少なくて済む。例えば、Siの添加量を少なめにし、その代替元素としてYを添加して補填する、或いは補填以上に添加することにより、靱性を低下せず、且つ耐高温腐食性を向上させることができる。高温腐食環境下では、当該Ni基合金はその表面でYがSiと複酸化物(mSiO・nY)を形成して被膜ができ、この被膜が溶融塩腐食などの高温腐食に対する保護層となるからである。
Yの添加量も多すぎると靱性の低下を来すので、2重量%を上限とする。好ましくはYの添加量は1重量%以下である。
本発明の第2の態様は、Siと、更にYを含む耐高温腐食Ni基合金であって、該Ni基合金の組成は、重量%で、Niが45〜60、Crが20〜32、Moが0を超えて5以下、Siが0を超えて5以下、Cが0.3以下、Yが0を超えて2以下、残りFe及び不可避的不純物から成ることを特徴とするものである。
他の態様として、Siと、更にYを含む耐高温腐食Ni基合金であって、該Ni基合金の組成は、重量%で、Niが45〜60、Crが20〜32、Wが0を超えて5以下、Siが0を超えて5以下、Cが0.3以下、Yが0を超えて2以下、残りFe及び不可避的不純物から成るものが挙げられる。
更に他の態様として、Siと、更にYを含む耐高温腐食Ni基合金であって、該Ni基合金の組成は、重量%で、Niが45〜60、Crが20〜32、Moが0を超えて5以下、Alが0を超えて5以下、Siが0を超えて5以下、Cが0.3以下、Yが0を超えて2以下、残りFe及び不可避的不純物から成るものが挙げられる。
本発明によれば、新たにYを添加したことにより、耐高温腐食性向上効果がSiの存在によるその向上効果と同様に得られ、従来の耐高温腐食Ni基合金よりも耐高温腐食性を更に向上させることができる。また、Yの場合は、その添加によりSiのような大幅な靱性低下はないので、靱性の低下を防止することができ、以て、耐高温腐食Ni基合金の靱性を低下せず、且つ耐高温腐食性を向上させることができる。
本発明に係る耐高温腐食Ni基合金は、Siの他に更にYを含み、該Yの添加量は、0を超えて2重量%以下であることを特徴とする。Yは、その添加によりSiのような大幅な靱性低下はないが、添加量が増えると靱性の低下が現れ始める。この靱性低下を来さない範囲で添加される。具体的には2重量%以下である。
本発明でYを添加する耐高温腐食Ni基合金の種類としては、公知の耐高温腐食Ni基合金のいずれでもよい。Yを添加した耐高温腐食Ni基合金の組成例を以下に3種類示す。本発明がこれらに限定されないのは勿論である。
〈組成例1〉
重量%で、Niが45〜60、Crが20〜32、Moが0を超えて5以下、Siが0を超えて5以下、Cが0.3以下、Yが0を超えて2以下、残りFe及び不可避的不純物から成る耐高温腐食Ni基合金。
〈組成例2〉
重量%で、Niが45〜60、Crが20〜32、Wが0を超えて5以下、Siが0を超えて5以下、Cが0.3以下、Yが0を超えて2以下、残りFe及び不可避的不純物から成る耐高温腐食Ni基合金。
〈組成例3〉
重量%で、Niが45〜60、Crが20〜32、Moが0を超えて5以下、Alが0を超えて5以下、Siが0を超えて5以下、Cが0.3以下、Yが0を超えて2以下、残りFe及び不可避的不純物から成る耐高温腐食Ni基合金。
[実施例]
実施例に係る試験片の化学組成は、表1に示した通りであり、SS400(一般構造用圧延鋼)製の鋳型を用い、50mm×30mm×150mmサイズの鋳造材を高周波真空溶解炉において溶製した。用いた原料の形状および純度を表2に示す。これらの原料のうち、Fe、Ni、Cr、Moは始めから鋳型内にセットしておき、これらが溶けた後にY、Si、Cを投入した。前記鋳造材に対し、大気中で650℃、72時間の時効処理を施し、後述する高温腐食試験、および靱性評価試験に供した。
Figure 2006265634
Figure 2006265634
図1は、重量%で、(45〜50)Ni−(20〜32)Cr−(0超〜5)Mo−Si−Y−(0.3以下)C−残Fe合金、すなわち前記各成分で構成されたNi基合金について、その耐高温腐食性に及ぼす当該Ni基合金中のSiおよびY含有量の影響を、SiおよびYの添加量を変化させて測定した結果を示す図である。すなわち、前記表1に示された各実施例1−3及び比較例の化学組成で構成されたNi基合金について高温腐食試験を行った結果を示す図である。ここで、横軸はY含有量(重量%)、縦軸は後述する腐食試験方法で計測した腐食減量(mg/cm)を示す。
この図1から、Yは、Siと同様にその添加により耐高温腐食性を向上させることが解る。いずれの実施例もその添加量の増加に伴って耐高温腐食性が向上している。
〈腐食試験方法〉
上記腐食減量を計測するための腐食試験方法を以下に記す。
腐食試験は燃焼飛灰に見たてた合成灰中に試験片を埋設され、高温で一定時間暴露するラボ腐食試験法であり、日本学術振興会設定のV-Na2SO合成灰塗布高温腐食試験法に準じ、灰組成および灰付着状況を変更したものである。
試験片の寸法は、10mm×10mm×2mmとし、機械加工後、#500エメリー研磨で調整した。
供試灰は、NaCl-KCl-Na2SO-K2SO混合試薬と、Al2試薬を、重量比で4:6に混合し、前記混合粉末10gをるつぼ中に入れ、その中に前記試験片を5mm深さに埋設した。
試験片および供試灰を入れたるつぼは電気炉に静置し、750℃に加熱して72時間保持した後、取り出して表面の脱スケールを行った。前記電気炉内のガス組成(雰囲気)は、大気中とした。
また、脱スケールは、重量%で、18%NaOH+3%KMnO水溶液中での煮沸および10%クエン酸アンモニウム水溶液中での煮沸によった。脱スケール後、試験前後の重量減少を測定し、この腐食減量(mg/cm)をもって耐食性の指標とした。
〈腐食界面分析法〉
腐食試験後の試験片表面に対し、スケール未除去の状態でX線を照射することで生成化合物の同定を行った。その結果、試験片表面には、SiO、YSi、YCrOを主成分とする被膜ができていることが確認された。すなわち、図2に示したように、耐高温腐食Ni基合金1の表面に高温腐食環境下で形成された上記被膜2ができていることが確認された。これらの化合物が溶融塩腐食などの高温腐食に対する保護層となる。
〈靱性〉
図3は、前記Ni基合金を650℃で72時間保持し、炉冷した後のビッカース硬さに及ぼす当該Ni基合金中におけるY含有量/(Y含有量+Si含有量)の影響を示す図である。なお、Si+Y添加量は5重量%で一定としてある。ビッカース硬さが高くなるほど塑性変形能が低下するため、靱性が低下、すなわち割れやすくなる。この結果から、(Y含有量+Si含有量)を一定とした場合、Y含有量の割合を増やした方がビッカース硬さが低下し、靱性が向上することがわかった。
本発明は、Siを含む耐高温腐食Ni基合金に利用可能である。
本発明に係る耐高温腐食Ni基合金について、その耐高温腐食性に及ぼす当該Ni基合金中のSiおよびY含有量の影響を、SiおよびYの添加量を変化させて測定した結果を示す図である。 本発明に係る耐高温腐食Ni基合金の表面に、高温腐食環境下でYとSiの複酸化物が形成されていることが確認され、その状況を表した概略図である。 本発明に係る耐高温腐食Ni基合金の650℃、72時間の時効後におけるビッカース硬さについて、Siの代替としてYを添加して測定した結果を示す図である(Si+Y添加量は5質量%である)。
符号の説明
1 耐高温腐食Ni基合金発酵槽
2 被膜(2SiO・Y

Claims (2)

  1. Siを含む耐高温腐食Ni基合金であって、更にYを含み、
    該Yの添加量は、0を超えて2重量%以下であることを特徴とする耐高温腐食Ni基合金。
  2. Siと、更にYを含む耐高温腐食Ni基合金であって、
    該Ni基合金の組成は、重量%で、Niが45〜60、Crが20〜32、Moが0を超えて5以下、Siが0を超えて5以下、Cが0.3以下、Yが0を超えて2以下、残りFe及び不可避的不純物から成ることを特徴とする耐高温腐食Ni基合金。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014169472A (ja) * 2013-03-01 2014-09-18 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 耐高温腐食部材及び熱交換器
JP2016223768A (ja) * 2016-07-05 2016-12-28 三菱アルミニウム株式会社 熱交換器

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