JP2006264645A - 車両用走行制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 特定走行状態時には確実に車両を走行させる一方で、定常走行状態時に乗員に対する乗り心地の低下を防止しながら、車両の加減速によってドライバに違和感を覚えさせることを防止する車両用走行制御装置を提供する。
【解決手段】 定常走行状態目標加速度演算部22は、先行車両と自車両との相対距離、定常状態目標車間距離、相対速度、および所定の第一制御ゲインK11,K21に基づいて定常状態目標加速度を算出する。特定走行状態目標加速度演算部23は、先行車両と自車両との相対距離、定常状態目標車間距離より小さい特定状態目標車間距離、相対速度、および第一制御ゲインK11,K21よりも大きい第二制御ゲインK21、K22に基づいて特定状態目標加速度を算出する。選択部24は、定常状態目標加速度および特定状態目標加速度のうちの小さい方を追従用目標加速度として選択する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両用走行制御装置に係り、特に、先行する車両に追従して自車が走行するように制御する車両用走行制御装置に関する。
近年、車両を運転するドライバの操作負担を軽減するため、前方を走行する先行車両に追従して自車を走行させる車両用走行制御装置が開発されている。このような走行制御装置では、たとえばカメラやレーダなどのセンサによって検出された先行車両と自車両との車間距離が目標車間距離となるように、自車両の加速度を制御している。
この種の走行制御装置として、たとえば特開2002−166747号公報に開示された車両の走行制御装置がある。この走行制御装置は、目標加速度を算出するにあたり、相異なる制御ゲインを用いて複数の目標加速度候補を算出し、算出した複数の目標加速度のうち最小値を目標加速度として設定するというものである。具体的には、目標加速度候補を算出するにあたって、下記(1)式、(2)式を用いている。
αa=K1ΔL−K2ΔLs ・・・(1)
αb=K3ΔL−K4ΔLs ・・・(2)
ここで、αa,αb:目標加速度
ΔL:先行車両と自車両との相対速度
ΔLs:目標車間距離と実測車間距離との偏差
K1〜K4:制御ゲイン
特開2002−166747号公報
上記特許文献1に開示された走行制御装置では、(1)式と(2)式との間では、制御ゲインが異なっているのみであるであるので、実質的には、(1)式と(2)との切り替えは制御ゲインの切り替えを意味するものである。ここで、上記特許文献1に開示された走行制御装置においては、車両の走行状態によらずに、制御ゲインの異なる(1)式と(2)とからそれぞれ求められる目標加速度のうちの小さい方を目標加速度として決定している。
上記(1)式と(2)式とからそれぞれ求められる目標加速度αa,αbとを見ると、上記特許文献1における実施例では制御ゲインが(K1/K3=K2/K4)となっていることから、両者を求めるための制御ゲインの変更が行われる点は、目標加速度が0となる点となっている。目標加速度が0となる点となるのは、車両が安定して走行する定常走行状態にあるときである。このような定常走行状態にあるときに、制御ゲインの切り替えが行われると、車両の加減速によってドライバに対して違和感を覚えさせるおそれがあるという問題があった。
このような違和感を解消するためには、たとえば(1)式と(2)式との間の制御ゲインの差を非常に小さくすることが考えられる。ところが、このように制御ゲインの差を小さくすると、定常走行状態時における加減速、および先行車両が接近して急減速が要求される状態である特定走行状態時における減速のいずれかを優先して制御ゲインを決定する必要がある。この場合、定常走行状態時における加減速を優先すると、特定走行状態時における十分な減速を行うことができなくなるおそれがあり、逆に特定走行状態時における減速を優先すると、定常走行状態時における加減速が急なものとなり、乗員に対する乗り心地の低下を招くという問題があった。
そこで、本発明の課題は、特定走行状態時には確実に車両を走行させる一方で、定常走行状態時に乗員に対する乗り心地の低下を防止しながら、車両の加減速によってドライバに違和感を覚えさせることを防止した車両走行制御装置を提供することにある。
上記課題を解決した本発明に係る車両用走行制御装置は、物体検出手段で検出した目標物体との相対位置関係が、設定された目標相対位置関係となるように制駆動力を制御する車両用走行制御装置において、目標相対位置関係と相対位置関係との偏差と、第一制御ゲインに基づいて、第一速度制御量を算出する第一算出手段と、目標相対位置関係と相対位置関係との偏差と、第一制御ゲインよりも大きい第二制御ゲインとに基づいて、速度制御量を増加させる側へオフセットを行って、第二速度制御量を算出する第二制御手段と、を備え、第一速度制御量と第二速度制御量とのうちの最小値に基づいて車両の制駆動力を制御するものである。
本発明に係る車両用走行制御装置においては、第一算出手段においては、目標相対位置関係と相対位置関係との偏差と、第一制御ゲインに基づいて第一速度制御量を算出している。また、および第二算出手段においては、目標相対位置関係と相対位置関係との偏差と、第一制御ゲインよりも大きい第二制御制御ゲインとに基づいて、速度制御量を増加させる側へオフセットさせて第二速度制御量を算出している。このため、定常走行状態では第一算出手段で算出された第一速度制御量に基づいて車両の制駆動力が制御され、特定走行状態では第二算出手段で算出された第二速度制御量に基づいて車両の制駆動力が制御される。この点についてさらに説明すると、第二算出手段では、特定走行状態にあたる第二速度制御量を、速度制御量を増加させる側にオフセットさせることから、定常走行状態時には、第一算出手段で算出された第一速度制御量が小さくなる。これに対して、第二制御ゲインが第一制御ゲインよりも大きくされていることから、特定走行状態における上記のオフセット分を超える速度制御量の減少が生じた場合に、第二算出手段で算出された第二速度制御量が第一速度制御量より小さくなる。したがって、特定走行状態時には確実に車両を走行させる一方で、定常走行状態時に乗員に対する乗り心地の低下を防止しながら、車両の加減速によってドライバに違和感を覚えさせることを防止することができる。
なお、本発明にいう「速度制御量」とは、車両の速度を直接制御する速度制御量のほか、加速度制御量、駆動力制御量など、制御した結果として車両の速度を制御しうる量を含むものである。また、本発明にいう「目標相対位置関係」とは、目標物体と自車両との間における相対関係の目標であり、具体的には、たとえば、目標物体が先行車両である場合には、目標車間距離、目標車間時間、目標相対速度などを挙げることができる。
ここで、オフセットは、目標相対位置関係と相対位置関係との偏差が大きくなる側へのオフセット、または目標相対位置関係が小さくなる側へのオフセットである態様とすることができる。このようにして、第二制御ゲインに基づいて、速度制御量を増加させるオフセットを行うことができる。
さらに、オフセットは、目標相対速度と相対速度との偏差が目標物体と車両とが離れる側へのオフセット、目標距離と距離との偏差が目標物体と車両とが離れる側へのオフセット、または目標距離が短くなる側へのオフセットである態様とすることもできる。これらの態様によっても、第二制御ゲインに基づいて、速度制御量を増加させるオフセットを行うことができる。
本発明に係る車両用走行制御装置によれば、特定走行状態時には確実に車両を走行させる一方で、定常走行状態時に乗員に対する乗り心地の低下を防止しながら、車両の加減速によってドライバに違和感を覚えさせることを防止することができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。図1は、本発明に係る車両用走行制御装置のブロック構成図、図2は、追従用目標加速度演算部のブロック構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る車両走行制御装置は、目標加速度演算部1を備えている。目標加速度演算部1には、相対関係算出手段である認識部2、目標加速度候補演算部3、調停部4、および変化率制限部5が設けられている。また、目標加速度演算部1には、距離センサ11、CCDカメラ12、車速センサ13、およびアクチュエータ選択部14が接続されている。さらに、目標加速度候補演算部3には、追従用目標加速度演算部20、定速用目標加速度演算部30、およびコーナー加速禁止用目標加速度演算部40が設けられている。そして、追従用目標加速度演算部20には、目標相対関係記憶部21、第一算出手段である定常走行状態目標加速度演算部22、第二算出手段である特定走行状態目標加速度演算部23、および選択部24が設けられている。
距離センサ11は、たとえば自車両の先端部に取り付けられたミリ波レーダセンサからなり、自車両の前方に位置する本発明の目標物体である先行車両との距離(実車間距離)を検出している。距離センサ11は、検出した先行車両と自車両との間の実車間距離を目標加速度演算部1における認識部2に送信している。CCDカメラ12は、たとえば自車両のフロントガラスの近傍に設けられており、自車両の前方の画像を撮像している。CCDカメラ12は、撮像した画像を目標加速度演算部1における認識部2に送信している。また、車速センサ13は、たとえば自車両の車体に取り付けられており、自車両の車速を検出している。車速センサ13は、検出した車速を認識部2に送信している。
認識部2は、CCDカメラ12から送信された画像を画像処理することにより、道路に描かれた白線や道路上の障害物、さらには目標物体となる先行車両を認識する。また、認識部2は、先行車両を認識することにより、距離センサ11から送信された実車間距離が先行車両に対する実車間距離であることを確認して目標加速度候補演算部3における追従用目標加速度演算部20の定常走行状態目標加速度演算部22および特定走行状態目標加速度演算部23にそれぞれ送信している。さらに、認識部2は、車速センサ13から送信された車速を定常走行状態目標加速度演算部22および特定走行状態目標加速度演算部23にそれぞれ送信している。
追従用目標加速度演算部20における目標相対関係記憶部21には、定常走行状態目標加速度演算部22で加速度を算出するために用いる定常走行状態用制御ゲインK11,K21および特定走行状態目標加速度演算部23で加速度を算出するために用いる特定走行状態用制御ゲインK12,K22が記憶されている。また、目標相対関係記憶部21には、定常走行状態目標加速度演算部22で目標車間距離を算出するために用いる定常走行状態用目標車間時間ht1および特定走行状態目標加速度演算部23で目標車間距離を算出するために用いる特定走行状態用目標車間時間ht2が記憶されている。
このうち、定常走行状態用第一制御ゲインK11は、特定走行状態用第一制御ゲインK12よりも小さく設定されており、定常走行状態用第二制御ゲインK21は、特定走行状態用第二制御ゲインK22よりも小さく設定されている。
また、特定走行状態用目標車間時間ht2は、定常走行状態用目標車間時間ht1よりも小さく、下記(3)式が成り立つ関係で設定されている。この関係は、特定走行状態用目標車間時間ht2を、定常走行状態用目標車間時間ht1を小さくする側へオフセットさせた関係となる。
ht2=0.8*ht1 ・・・(3)
目標相対関係記憶部21は、記憶している定常走行状態用制御ゲインK11,K21、および定常走行状態用目標車間時間ht1をそれぞれ定常走行状態目標加速度演算部22に送信している。また、目標相対関係記憶部21は、記憶している特定走行状態用制御ゲインK12,K22、および特定走行状態用目標車間時間ht2をそれぞれ特定走行状態目標加速度演算部23に送信している。
定常走行状態目標加速度演算部22は、追従用目標加速度を決定する際のベースとなるベース追従用目標加速度を算出する。定常走行状態目標加速度演算部22で算出される目標加速度は、先行車両に追従するための最適な加速度を算出するベースとなる目標加速度となる。定常走行状態目標加速度演算部22は、自車両が定常状態で走行している際の目標加速度である定常状態目標加速度at1を算出する。そのために、まず、認識部2から送信された車速Vと、目標相対関係記憶部21から送信された定常走行状態用目標車間時間ht1とにより、下記(4)式に基づいて定常状態目標車間距離AL1を算出する。
AL1=ht1*V ・・・(4)
定常走行状態目標加速度演算部22は、算出した定常状態目標車間距離AL1、認識部2から送信された先行車両との車間距離Lおよび相対速度VR、並びに目標相対関係記憶部21から送信された定常走行状態用制御ゲインK11,K21を用いて、下記(5)式に基づいて定常状態目標加速度at1を算出する。
at1=K11(L−AL1)+K21*VR ・・・(5)
定常走行状態目標加速度演算部22は、上記(5)式に基づいて算出した定常状態目標加速度at1を選択部24に送信する。
特定走行状態目標加速度演算部23は、先行車両が急ブレーキをかけるなどによって先行車両と自車両との間の車間距離が急激に縮まった場合などに、自車両を急減速する際の目標加速度である特定状態目標加速度at2を算出する。そのために、まず、認識部2から送信された車速Vと、目標相対関係記憶部21から送信された特定走行状態用目標車間時間ht2とにより、下記(6)式に基づいて特定状態目標車間距離AL2を算出する。
AL2=ht2*V ・・・(6)
特定走行状態目標加速度演算部23は、算出した特定状態目標車間距離AL2、認識部2から送信された先行車両との車間距離Lおよび相対速度VR、並びに目標相対関係記憶部21から送信された特定走行状態用制御ゲインK12,K22を用いて、下記(7)式に基づいて特定状態目標加速度at2を算出する。
at2=K12(L−AL2)+K22*VR ・・・(7)
上記(5)式と(7)式における(L−AL1)の項と(L−AL2)の項とを比較すると、AL1>AL2であり、(7)式における車間距離Lと特定状態目標車間距離AL2との偏差は、(5)式における車間距離Lと定常状態目標車間距離AL1との偏差を、目標加速度を増加させる側へオフセットさせたものとされている。特定走行状態目標加速度演算部23は、上記(7)式に基づいて算出した特定状態目標加速度at2を選択部24に送信する。
選択部24は、定常走行状態目標加速度演算部22から送信された定常状態目標加速度at1と特定走行状態目標加速度演算部23から送信された特定状態目標加速度at2とを比較する。そして、定常状態目標加速度at1と特定状態目標加速度at2とのうち小さい方を追従用目標加速度として選択し、調停部4に送信する。
定速用目標加速度演算部30は、設定車速で走行するための目標加速度を算出し、算出した目標加速度を調停部4に送信する。また、コーナー加速禁止用目標加速度演算部40は、自車両がカーブに掛かった場合における自車両の目標加速度を算出し、算出した目標加速度を調停部4に送信する。
調停部4は、追従用目標加速度演算部20、定速用目標加速度演算部30、およびコーナー加速禁止用目標加速度演算部40から送信された3つの目標加速度の間で調停を行って、最終的な目標加速度を決定する。こうして決定した目標加速度を変化率制限部5に送信する。
なお、本実施形態では、追従用目標加速度演算部20、定速用目標加速度演算部30、およびコーナー加速禁止用目標加速度演算部40は、常に目標加速度を演算しており、調停部4は、複数の目標加速度のうち、最小の値を目標加速度として決定する構成としている。しかし、本発明はこれに限定されることなく、調停部4は、目標加速度を先行車両と自車両との関係に基づいて、算出された複数の目標加速度のうちから1つを選択し、目標加速度として決定してもよいし、各加速度の加重平均をとった値を目標加速度として決定してもよい。
変化率制限部5には、自車両の加速度の変化率に所定の制限値を記憶されている。変化率制限部5は、調停部4から送信された目標加速度と記憶している制限値とを比較し、加速度の変化率が制限値を超えない場合には、調停部4から送信された目標加速度をそのまま目標加速度として採用する。また、調停部4から送信された目標加速度が制限値を超える場合には、その制限値を目標加速度として採用する。
変化率制限部5は、採用した目標加速度をアクチュエータ選択部14に送信する。アクチュエータ選択部14は、図示しないエンジン制御装置およびブレーキ制御装置に接続されており、採用した目標加速度が正である場合には、エンジン制御装置に目標加速度を送信し、負である場合にはブレーキ制御装置に目標加速度を送信する。エンジン制御装置およびブレーキ制御装置は、それぞれ送信された目標加速度を達成するように、それぞれエンジンおよびブレーキの制御を行う。
次に、本実施形態に係る走行制御装置による走行制御の手順について説明する。図3は、本実施形態に係る走行制御の手順を示すフローチャートである。ここでは、本実施形態の特徴的な部分である追従用目標加速度演算部20での制御の手順について説明する。
図3に示すように、本実施形態に係る走行制御では、まず、定常走行状態目標加速度演算部22において、定常状態目標加速度at1を算出する(S1)。定常状態目標加速度at1は、上記(5)式に基づいて算出される。定常走行状態目標加速度演算部22は、算出した定常状態目標加速度at1を選択部24に送信する。次に、特定走行状態目標加速度演算部23において、特定状態目標加速度at2を算出する(S2)。特定状態目標加速度at2は、上記(7)式に基づいて算出される。特定走行状態目標加速度演算部23は、算出した特定状態目標加速度at2を選択部24に送信する。
こうして、定常状態目標加速度at1および特定状態目標加速度at2が算出され、それぞれ選択部24に送信されたら、選択部24では、定常状態目標加速度at1が特定状態目標加速度at2以下であるか否かを判断する(S3)。その結果、定常状態目標加速度at1が特定状態目標加速度at2以下であると判断した場合には、目標加速度として、定常状態目標加速度at1を選択する(S4)。一方、定常状態目標加速度at1が特定状態目標加速度at2を超えていて、特定状態目標加速度at2以下でないと判断した場合には、目標加速度として、特定状態目標加速度at2を選択する(S5)。選択部24は、選択した目標加速度を決定し(S6)、調停部4に送信する。
ここで、定常状態目標車間距離AL1を算出するための定常走行状態用目標車間時間ht1は、特定状態目標車間距離AL2を算出するための特定走行状態用目標車間時間ht2よりも大きく設定されている。また、上記(4)式および(6)式によってそれぞれ目標車間距離AL1,AL2が算出される。このため、定常状態目標車間距離AL1と特定状態目標車間距離AL2とを比較すると、定常状態目標車間距離AL1の方が特定状態目標車間距離AL2よりも大きくなる。その一方、定常状態目標加速度at1を算出するための制御ゲインK11,K22は、特定状態目標加速度at2を算出するための制御ゲインK12、K22よりも小さく設定されている。
このような目標車間距離および制御ゲインに設定することにより、定常走行から特定走行に移行する際の目標加速度の変化は、たとえば図4に示すようになる。図4に示す例では、ほぼ等速で走行する先行車両を追従する定常状態で走行している状態から、時刻t1の時点で先行車両が急減速して特定走行状態に移行した例を示している。図4(a)には、定常状態目標加速度at1の経時変化を実線で示し、特定状態目標加速度at2を破線で示しており、(b)には、選択部で選択された目標加速度atの経時変化を示している。
図4(a)から分かるように、先行車両がほぼ等速で走行している間は、制御ゲインが小さい定常状態目標加速度at1の方が、制御ゲインが大きい特定状態目標加速度at2よりも小さくなっている。このため、図4(a)に示すように、目標加速度としては定常状態目標加速度at1が選択されるので、乗員に対する乗り心地感を低下させないようにすることができる。
一方、時刻t1となり、先行車両が急減速を開始すると、定常状態目標加速度at1および特定状態目標加速度at2のそれぞれが減少を開始する。そして、時刻t2の時点で定常状態目標加速度at1と特定状態目標加速度at2とが交差し、以降は特定状態目標加速度at2の方が、定常状態目標加速度at1よりも小さくなる。このため、図4(b)に示すように、先行車両が急減速した場合の特定状態では、目標加速度として特定状態目標加速度at2が選択されるので、自車両を大きく減速させることができる。
また、時刻t1の時点で、目標加速度が定常状態目標加速度at1から特定状態目標加速度at2に入れ替わる際、定常状態目標加速度at1と特定状態目標加速度at2のいずれもが減少する状態となっている。このため、定常状態目標加速度at1と特定状態目標加速度at2と交差して、制御ゲインが入れ替わる際の車両の減速度の変動を小さくすることができるので、ドライバに与える違和感を小さくすることができる。
さらに、目標相対位置と相対位置との関係で、特定走行状態としての制御が必要な場合には、選択される目標加速度の入れ換え、すなわち、制御ゲインの入れ換えが行われるので、定常走行状態と特定走行状態とを明確に区別することができる。したがって、特定走行状態を考慮して定常走行状態の制御ゲインを設定することは必要ではないので、定常走行状態用制御ゲインK11,K21の設計の自由度を大きくすることができる。同様に、定常走行状態を考慮して特定走行状態の制御ゲインを設定する必要もないので、特定走行状態用制御ゲイン12,K22の設計の自由度を大きくすることができる。
次に、本発明の変形例について説明する。本変形例は、上記実施形態と比較して、追従用目標加速度演算部20の構成が主に異なっている。図5は、本変形例に係る追従用目標加速度演算部のブロック構成図である。
図5に示すように、本変形例に係る追従用目標加速度演算部20には、上記実施形態と同様の目標相対関係記憶部21、定常走行状態目標加速度演算部22、特定走行状態目標加速度演算部23、および選択部24が設けられている。さらに、本変形例に係る追従用目標加速度演算部20には、停止用目標加速度演算部25、遠方低速車両有時減速判断部26、追いつき加速度制限部27、および停止保持用目標加速度演算部28が設けられている。
停止用目標加速度演算部25は、先行車両が停止した際に、乗員の乗り心地感の低下を招かないようにしながら、自車両を停止させるための目標加速度を算出する。遠方低速車両有時減速判断部26および追いつき加速度制限部27は、自車両から遠く離れた位置に先行車両が低速で走行し、または停止している際の目標加速度を算出する。停止保持用目標加速度演算部28は、目標車間距離よりも実車間距離が大きくなった状態で停止してしまった場合に停止状態を継続するように目標加速度を算出する。
停止用目標加速度演算部25、遠方低速車両有時減速判断部26、追いつき加速度制限部27、および停止保持用目標加速度演算部28は、それぞれ算出した目標加速度を選択部24に送信する。選択部24では、定常走行状態目標加速度演算部22、特定走行状態目標加速度演算部23、停止用目標加速度演算部25、遠方低速車両有時減速判断部26、追いつき加速度制限部27、および停止保持用目標加速度演算部28からそれぞれ送信された目標加速度を比較して、もっとも小さい目標加速度を選択する。そして選択した目標加速度を調停部4に送信する。
このように、目標加速度を算出するのは、定常走行状態目標加速度演算部22および特定走行状態目標加速度演算部23のみならず、他の態様で目標加速度を算出し、それらの算出された目標加速度の中から、最小の目標加速度を選択する態様とすることもできる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記実施形態では、算出した目標加速度から速度制御量を設定するようにしているが、たとえば目標速度を直接算出したり、目標駆動力制御量から設定したりする態様とすることができる。
また、上記実施形態では、目標物体との間の目標相対位置関係として目標車間距離を用いているが、目標車間時間や目標相対時間を用いることもできる。
たとえば、車間距離と目標車間距離との偏差に所定数α(α>0)を加算または所定数β(β>1)乗算して、目標車間距離と車間距離との偏差が大きくなる側へオフセットさせてもよい。このオフセットは、目標相対位置関係と相対位置関係との偏差が大きくなる側へのオフセットとなる。さらに、目標車間距離から所定数αを減算し、または所定数βを除算して目標車間距離が小さくなる側へオフセットさせてもよい。このオフセットは、目標相対位置関係が小さくなる側へのオフセットとなる。また、目標相対速度と相対速度との偏差に所定数αを加算または乗算して目標物体を車両とが離れる側へオフセットさせてもよい。このオフセットは、目標相対位置関係と相対位置関係との偏差が大きくなる側へのオフセットとなる。さらに、目標相対速度から所定数αを減算し、または所定数βを除算して目標相対速度が小さくなる側へオフセットさせてもよい。このオフセットは、目標相対位置関係が小さくなる側へのオフセットとなる。
さらに、上記実施形態では、目標加速度を算出するにあたり、特定走行状態目標加速度演算部23では、定常走行状態目標加速度演算部22における目標車間距離と車間距離との偏差(L−AL1)に対して、目標加速度を増加させる側へオフセットさせた偏差(L−AL2)(但し、AL2=0.8*AL1)を用いているが、他の態様でオフセットさせることもできる。たとえば、定常状態目標加速度at1および特定状態目標加速度at2を算出するにあたり、共通の目標車間距離AL1を用いて目標加速度を算出した後に、所定値αを加算してオフセットさせてもよい。この場合、下記(8)式が成り立つ。
at2=K12(L−AL1)+K22*VR+α ・・・(8)
また、αを加算する代わりに、βを乗算する態様とすることもできる。
本発明に係る車両用走行制御装置のブロック構成図である。 追従用目標加速度演算部のブロック構成図である。 走行制御の手順を示すフローチャートである。 (a)は通常状態目標加速度および特定状態目標加速度の経時変化を示すグラフであり、(b)は目標加速度の経時変化を示すグラフである。 変形例に係る追従用目標加速度演算部のブロック構成図である。
符号の説明
1…目標加速度演算部、2…認識部、3…目標加速度候補演算部、4…調停部、5…変化率制限部、11…距離センサ、12…CCDカメラ、13…車速センサ、14…アクチュエータ選択部、20…追従用目標加速度演算部、21…目標相対関係記憶部、22…定常走行状態目標加速度演算部、23…特定走行状態目標加速度演算部、24…選択部、30…定速用目標加速度演算部、40…コーナー加速禁止用目標加速度演算部、AL1…定常状態目標車間距離、AL2…特定状態目標車間距離、at…目標加速度、at1…定常状態目標加速度、at2…特定状態目標加速度、ht1…定常走行状態用目標車間時間、ht2…特定走行状態用目標車間時間、K11,K21…定常走行状態用制御ゲイン、K12,K22…特定走行状態用制御ゲイン。

Claims (3)

  1. 物体検出手段で検出した目標物体との相対位置関係が、設定された目標相対位置関係となるように制駆動力を制御する車両用走行制御装置において、
    目標相対位置関係と相対位置関係との偏差と、第一制御ゲインに基づいて、第一速度制御量を算出する第一算出手段と、
    目標相対位置関係と相対位置関係との偏差と、前記第一制御ゲインよりも大きい第二制御ゲインに基づいて、速度制御量を増加させる側へオフセットを行って、第二速度制御量を算出する第二制御手段と、を備え、
    前記第一速度制御量と前記第二速度制御量とのうちの最小値に基づいて車両の制駆動力を制御することを特徴とする車両用走行制御装置。
  2. 前記オフセットは、前記目標相対位置関係と相対位置関係との偏差が大きくなる側へのオフセット、または前記目標相対位置関係が小さくなる側へのオフセットである請求項1に記載の車両用走行制御装置。
  3. 前記目標相対位置関係と相対位置関係との偏差は、目標相対速度と相対速度との偏差、または、目標距離と距離との偏差であって、
    前記オフセットは、目標相対速度と相対速度との偏差が前記目標物体と車両とが離れる側へのオフセット、目標距離と距離との偏差が前記目標物体と車両とが離れる側へのオフセット、または目標距離が短くなる側へのオフセットである請求項2に記載の車両用走行制御装置。
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