JP2006263676A - 燃焼廃ガス浄化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼廃ガス中の大気汚染物質と炭酸ガスを用水量を抑制しつつ、処理コストを低減して除去する方法を提供する。
【解決手段】 燃焼廃ガスを、(A)気液接触性能に優れた漏れ棚塔を用いて、燃焼廃ガス中のSOx、NOx及び煤煙ダストなど大気汚染物質を、高濃度の炭酸アルカリ金属塩水溶液と気液接触させて除去する第1工程と、(B)燃焼廃ガス中の炭酸ガスを、高濃度の水酸化アルカリ金属水溶液と気液接触させて除去する第2工程とを連結し、さらに、(C)脱炭酸ガスを行う第2工程から副生する炭酸アルカリ金属塩水溶液を、水酸化アルカリ土類金属スラリーと混合してカセイ化反応させ、(D)水酸化アルカリ金属水溶液として回収する水酸化アルカリ金属水溶液の処理液再生工程を連結する。
【選択図】図2

Description

本発明は、大気汚染及び地球温暖化の原因でとなる例えば、化石燃料などの燃焼廃ガスから生じる煤塵、硫黄酸化物、窒素酸化物ガス、炭酸ガス等を同時に除去して、燃焼廃ガスを浄化するシステムであり、気液接触反応塔として漏れ棚塔を用い、廃ガス処理液として高濃度の炭酸アルカリ金属塩水溶液と水酸化アルカリ金属水溶液を用いるので、廃ガス処理液の用水量を節減することができ、また、廃ガス処理液からの副生物をリサイクルし、再資源化するので、廃ガス処理コストを低減することができる燃焼廃ガス浄化システムに関する。
化石燃料である石油や石炭の消費量は工業の発展と共に増大し、工業の発展は消費生活を潤したが、エネルギー消費の増大は、ボイラーやゴミ焼却炉から排出する煤塵や硫黄酸化物及び窒素酸化物が大気を汚染し、健康障害等の公害を拡大した。これら大気汚染物質の煤塵は、主として不完全燃焼により発生する炭素化合物の固体であり、硫黄酸化物は化石燃料等が含有している不純物に由来し、窒素酸化物は燃焼温度など燃焼条件により発生するガスである。これらの大気汚染物質の燃焼廃ガス中含有量は極微量であり、通常は数百ppm〜数千ppmである。従来法では、これら少量の大気汚染物質を膨大な燃焼廃ガス中から除去するために、気液接触吸収塔を用いて、廃ガス処理液として、吸収塔の閉塞を防止するために低濃度のアルカリ性処理液で、処理液コストを抑制する必要から炭酸ガスの吸収を極力回避するために、弱アルカリ性又は中性の処理液を用いるので、多量の廃ガス処理用水を必要とする。
一方、地球温暖化の原因である炭酸ガスは、化石燃料等は勿論、可燃性物質を燃焼すると必然的に発生するガスであり、換気することにより安全で、安心なガスであったが、エネルギー消費量が増大したために、燃焼廃ガス量も増大して、今日では地球規模で、この炭酸ガスの削減が求められ、削減量が国際的に取り決められた。
炭酸ガスの発生量を削減するには、化石燃料の消費量を削減することが効果的であるが、それには限度があるので、燃焼廃ガス中の炭酸ガスを除去することが必要である。燃焼廃ガス中の炭酸ガス含有量は通常10〜20容量%であり大気汚染物質より桁違いに多量に含有されているので、廃ガス中から除去するには経済負荷が大きい。この対策として、効率の良い気液接触塔の活用や、廃ガス処理液の用水量の削減技術、また同時に炭酸ガスを処理した副生物を再生活用することができるシステムなど、技術開発と経済負荷を小さくする対策が重要な課題となる。しかし従来は、この視点からの対策が不足していた。例えば下記のようである。
特許文献1には、特定した開口径を有する漏れ棚から成る向流式気液接触装置に関し、被処理ガスの流量に対する吸収液の流量比および空塔速度を規定することにより排煙と弱アルカリ性吸収液との気液接触効率を高めて酸化硫黄ガス及び煤塵を処理する湿式ガス吸収及び除塵方法である、と記載されている。しかしながら、処理後に排出する窒素と炭酸ガスはそのまま大気中に放出されており、燃焼廃ガス成分である炭酸ガスを除去することについては何ら記載されていない。
特許文献2には、化石燃料の燃焼廃ガスを消石灰の水溶液に気液接触させて、二酸化炭素を吸収除去し炭酸カルシウムを回収して有効利用するために廃ガスに含まれる二酸化炭素の除去方法が開示されている。
また、特許文献3には、石炭火力発電所やゴミ焼却場などから排出される燃焼廃ガス中に含まれる二酸化炭素を石炭火力発電所から発生するカルシウムを含む石炭石灰の石灰水スラリー又は石灰水溶出液と気液接触させることにより二酸化炭素を炭酸塩として固定化する燃焼廃ガス中の二酸化炭素の吸収固定化方法が開示されている。しかしながら、上記何れの特許文献も、燃焼廃ガスを消石灰の水溶液や石炭石灰の水スラリーと直接接触させて廃ガス中の炭酸ガス成分を炭酸カルシウムにする方法に関するものである。
特許文献4には、COを含む燃焼廃ガスを湿式集塵機に通して排ガス中のダストとSOx(酸化硫黄)ガスを洗浄した後に、気液向流接触反応装置を用いて該洗浄排ガスを水酸化ナトリウムの水溶液と反応させることにより高純度の炭酸ナトリウム水溶液を得る製造法が開示されている。また、同公報には、COを大気に放出しないので公害防止効果があるとも記載されている。しかしながら、該製造法は廃煙中の炭酸ガスCOを利用して、各種工業薬品またはアルカリ源として使用する高純度炭酸ナトリウムを製造することを目的とするものであるから、炭酸ナトリウムを水酸化ナトリウムに再生する記載はない。また、気液接触塔には充填塔が用いられている。
特許文献5には、燃焼炉等の煙道廃ガスを利用して炭酸カルシウムを合成する方法で、燃焼炉等の廃ガス中の炭酸ガスを気液接触法により苛性ソーダ溶液で吸収し炭酸ソーダ溶液を生成する炭酸ガス吸収工程と、生石灰を水和し石化乳を生成する工程と、前記石灰乳と前記炭酸ガス吸収工程で生成した炭酸ソーダ溶液を反応させる炭酸化工程とを含む炭酸カルシウムの製造方法が開示されている。さらに、該製造方法において、炭酸化工程で生成した炭酸カルシウムをろ過して得られるろ液(苛性ソーダ)を炭酸ガス吸収工程に再利用することが記載されている。
しかしながら、上記公報記載の方法は、廃煙中の炭酸ガスを利用する炭酸カルシウムの製造法であり、所望の濃度まで炭酸ガスを吸収して炭酸ソーダ水溶液を調整し、排ガスは必要に応じて精製して用いるなどの記述がある通り、大気汚染防止や地球温暖化防止対策については、記載も示唆もされていない。尚、当該方法における炭酸化工程は石灰法(非特許文献1)と言う苛性ソーダの製造法として公知の方法である。
特公昭51−31036号公報 特開2002−273163号公報 特開2004−261658号公報 特開平6−263433号公報 特開2002−293537号公報 「化学大辞典第5巻」、共立出版社1989発行
従来、燃焼廃ガスによる大気汚染防止対策として煤塵除去法、脱硫法及び脱硝法などが開発され、一方、地球温暖化防止対策としては炭酸ガスの固定化法などが開発されてきた。しかしながら、上述したように、これら従来の燃焼廃ガス浄化処理方法は個別的なものであり、多くは特定有害成分を除去することを目的にした方法であり、大気汚染防止と地球温暖化防止等を総合した対策方法については、開発が遅れていた。その原因は、燃焼廃ガス中の炭酸ガス濃度が非常に高い濃度であるから、気液接触反応の制御や廃ガス処理液の用水量の抑制など技術と処理コストなど経済に関する問題が大きいことにあった。
そこで、本発明は、燃焼廃ガスを、廃ガス中の硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)、煤塵を除去して、窒素(N)と炭酸ガス(CO)に浄化する大気汚染対策を実施する工程と、炭酸ガス(CO)を炭酸アルカリ塩に転換して、燃焼廃ガスを窒素ガスに浄化する地球温暖化対策を実施する工程と、さらに、廃ガス処理液の副生物を再生する再生工程とを総合的に連結して、廃ガス処理液の用水量を削減し、処理コストを低減することができ、大気汚染防止と地球温暖化防止を同時に達成することができる廃ガス処理システムを課題とする。
上記課題を解決する本発明方法は、燃焼廃ガスを、漏れ棚塔を用いて、少なくとも0.
1規定の炭酸アルカリ金属塩を含有する炭酸アルカリ金属塩水溶液と気液向流接触させる
ことにより、燃焼廃ガス中の硫黄酸化物及び窒素酸化物を減少せしめる第1工程と、上記
第1工程から排出される炭酸ガスと窒素を含有する燃焼廃ガスを、漏れ棚塔を用いて、水
酸化アルカリ金属水溶液と気液向流接触させることにより、該排出ガス中の炭酸ガスの少
なくとも一部を炭酸アルカリ金属塩に転換することにより、炭酸ガスを浄化する第2工程
と、上記第2工程で副生する炭酸アルカリ金属塩を、水酸化アルカリ土類金属と反応させ
ることにより、生成した炭酸アルカリ土類金属塩を分離して水酸化アルカリ金属水溶液を
回収する水酸化アルカリ金属水溶液の再生工程とから成ることを特徴とする燃焼廃ガス浄
化システムである。
本発明において用いる廃ガス処理液は、脱流脱硝を行う第1工程では炭酸アルカリ金属塩水溶液を用い、水溶液の濃度を0.1規定ないし飽和濃度とするのは、気液接触反応の効率を高め、廃ガス処理液の用水量を節減するためで、好ましい水溶液濃度の範囲は、燃焼廃ガスの成分濃度や排出ガス量などにより、飽和濃度以下の濃度で適宜選択できる。また、脱炭酸ガスを行う第2工程では水酸化アルカリ金属水溶液を用い、水溶液の濃度を0.5規定ないし飽和濃度とするのは、気液接触反応の効率を高め、廃ガス処理液の用水量を節減するためで、好ましい水溶液濃度の範囲は、炭酸ガスの濃度や排出量などにより、飽和濃度以下の濃度で適宜選択できる。
廃ガス処理の終点を、気液混合液層のpH値で、脱流脱硝を行う第1工程では、最上段が12.5〜7.0、最下段が9〜6.5とするのは、処理液を吹き込む最上段では、循環初期には炭酸アルカリのpH値11.5〜12.5を示し、一方、廃ガスを吹き込む最下段では、廃ガスが溶解して生成する硫酸塩のpH値6.5〜7.5を示す。このpH値の上段と下段の差が大きいことにより、気液接触反応が促進され、処理時間の経過と共に、循環液のpH値は上段下段の差が小さくなり、終点は硫酸塩のpH値である6.5〜7.5となることを基準として、処理液の管理と継続運転を行うためである。
また、脱炭酸ガスを行う第2工程では、最上段が14.0〜12.0、最下段が13.0〜11.5とするのは、処理液を吹き込む最上段では、循環初期には水酸化アルカリのpH値14.0〜12.0を示し、一方、廃ガスを吹き込む最下段では、炭酸ガスが溶解して生成する炭酸塩のpH値11.5〜12.5を示す。このpH値の上段と下段の差が大きいことにより、気液接触反応が促進される。処理時間の経過と共に、循環液のpH値は上段下段の差が小さくなり、終点は炭酸アルカリ水溶液のpH値である11.5〜12.5となることを基準として、処理液の管理と継続運転を行うためである。
本発明の脱流脱硝を行う第1工程及び、脱炭酸ガスを行う第2工程で用いる漏れ棚塔は、開孔率25〜60%の空孔板を少なくとも2段設置しており、空塔速度Ug1.0〜5.5m/secにおける圧力損失ΔPが10〜50mmHOで、気液流量比(液/気)を0.5〜15とすることにより、各段の空孔板上に、高さ5〜300mmの気液混合液層を形成することができる漏れ棚塔が好ましい。
空孔板の空孔率を25〜60%とするのは、25%以下では通気圧損が過大で、60%以上では液漏れが大きくなるので好ましくない。好ましい範囲は25〜50%、特に30〜40%が好ましい。空孔板の段数は少なくとも2段で、多段であるのが好ましいが、通気圧損を考慮すれば3〜20段、好ましい範囲は3〜10段、特に3〜6段が好ましい。また、空孔率が異なる空孔板を組み合わせると気液混合液層の流動性の制御幅を大きくすることができる。空塔速度Ugは1.0〜5.5m/secである。1.0以下では廃ガスの通気が不十分で、5.5以上では溢汪してしまう。好ましい範囲は1.5〜5.5、特に2.5〜5.5m/secが好ましい。圧力損失ΔPは10〜50mmHOである。圧力損は気液混合液層の流動状態を保持するために必要であるが、10以下では気液混合液層が生じないが、50以上では溢汪するので、好ましい範囲は10〜45、特に15〜45mmHOが好ましい。気液流量比(液/気)を0.5〜15とするのは、0.5以下では気液混合液層が生じ難く、15以上では圧損が大きくなり気液混合が不十分となるので、好ましくは0.5〜12、特に1.5〜8が好ましい。気液混合液層の高さを5〜300mmとするのは、気液混合液層が気液接触反応の場であるから、5mm以下では気液接触効果が小さく、300mm以上となると溢汪現象が生起し易くなるので、好ましい高さの範囲は10〜200mm、特に20〜100mmが好ましい。
本発明は、脱流脱硝を行う第1工程及び、脱炭酸ガスを行う第2工程のいずれの工程においても、ガス吸収塔として、気液接触効率の高い漏れ棚塔を使用することを特徴とするものである。その理由は、漏れ棚塔には塔内部に充填物が無く、上部から流下する吸収液が堰および溢流部の無い空孔板、いわゆる漏れ棚上で、下から上昇する被処理ガスと向流接触して、ガス気泡反応、液滴反応等の気−液接触反応を生起する。この時、開孔部をガスが上昇している部分では、気液混合液層の高さが次第に高くなり、ある一定以上の高さに達すると、液の静水圧に打ち勝って液が流下する。一方、液が流下している部分では、気液混合液層の高さが、次第に減少して、ある一定の高さまで下がると、下段のガス圧が気液混合液層の液の静水圧よりも大きくなるので、ガスが気液混合液層を通過し始める。このように、空孔板上で、液の流下する部分と、ガスの上昇する部分とが、順次に交替して気液接触が激しく行われる漏れ棚塔は、各空孔板上の気液混合液層を制御することができるので好ましい。
一例として、図1に、圧力損失とガス空塔速度との関係を、開孔率35%の場合の実験例について図示する。図1において、曲線(イ)は従来の多孔板から成る気液接触塔、曲線(ロ)は漏れ棚塔を示す。従来の気液接触塔の場合は、ガス空塔速度Ugの点Aから多孔板上に液層が保持され、空塔速度Ugの増大と共に圧力損失△Pが増大してB点(溢汪点)に達し、空塔中に液滴が飛散する溢汪の状態になるが、これに対して漏れ棚塔の場合には、B点(上限点)を過ぎてガス空塔速度Ugが増大しても、直ちに溢汪現象を示さず、A−B間に比べて、やや高い圧力損失△Pの増加率を示しながら、C点(溢汪点)に達し、以後急激に圧力損失△Pが増大して溢汪する。漏れ棚塔の気液混合液層の高さは、このC点を、漏れ棚開孔率と液量とを操作して制御する。従って、本発明においては、開孔率25〜60%の空孔板を、少なくとも2段設置し、空塔速度Ug1.0〜5.5m/secにおける圧力損失ΔPが10〜50mmHOで、気液流量比(液/気)を0.5〜15とすることにより、各段の空孔板上に、高さ5〜300mmの気液混合液層を形成することができる漏れ棚塔を用いる。
本発明で処理する燃焼廃ガスには石炭や石油等の化石燃料の燃焼廃ガス、ゴミ焼却炉の廃ガスなど種々ある。かかる燃焼廃ガスの組成を表1に例示した。
表1 重油ボイラーの廃ガス組成の1例
組成 含有量
SOx(SO,SO) 300 〜 3000 ppm
NOx(NO) 200 〜 500 ppm
70 〜 80 vol. %
CO 10 〜 20 vol. %
2 〜 5 vol. %
O 8 〜 12 vol. %
媒塵 100 〜 500 mg/Nm

表1に示した通り、SOxガスにはSOとSOがあり、それぞれ、水溶液への溶解性が異なる。
SOガス+HO ――> HSO +H (1)
HSO +1/2O――> SO −2+H (2)
式(1)及び(2)は燃焼廃ガス中に残存する酸素が、SOガスの水溶液中への溶解性に関係していることを示している。即ち、SOガスはSO −2となって水に溶解するのである。しかし、燃焼廃ガス中に残存する酸素量は通常は数容量%以下であるから、酸素を有効活用するために気液接触効率を高めることが重要である。
一方、SOガスは水に難溶解性であり、気液接触しても容易に溶けず、廃ガス中に浮遊するので、煤塵除去用集塵機で捕集することが行われている。しかし、強酸性のため設備を腐食させる等の問題があり、処理が大層困難である。ところで、SOガスはアルカリ性水溶液に溶解することが知られているので、pH値が8以上の水酸化ナトリウム水溶液に吹き込んだところ溶解した。しかし、同時に、水酸化ナトリウム水溶液は、炭酸ガスも同時に吸収するので、脱硫法としては設備やランニングコストが増加するので好ましくない。従来、廃煙脱硫処理液のpH値を中性付近にせざるを得ないのは、この経済負荷が大きいためで、SOガス対策は未だ十分でない。
そこで、SOガスを溶解する処理液について検討した結果、強アルカリ性の炭酸アルカリ金属塩水溶液を用いると、SOガスはアルカリ性水溶液にSO −2となって溶解するが、燃焼廃ガス中のCOガスは炭酸塩水溶液には溶解しないので、余分な処理液が消費されない。即ち、炭酸塩として炭酸ナトリウム水溶液を用いた例を示せば下記のとおりである。
SO −2+NaCO ――> NaSO+CO+HO (3)
この(3)式の左辺の水溶液は強アルカリ性であり、右辺の水溶液は弱アルカリ性乃至中性である。即ち、漏れ棚塔を用いて、気液接触させると、最上段の空孔板上の気液混合液層は強アルカリ性で、最下段に移行するに従い弱アルカリ性乃至中性液となるので、この間に気液接触反応が効果的に進行する。この時、下記(4)式のように、NOxガスも硝酸ナトリウムとして溶解することを見出した。
NOx+O+1/2NaCO ――> NaNO (4)
一方、COガスは排気ガスとなって排出する。
次に、脱流脱硝を行う第1工程から排出するガスの主成分は、炭酸ガスと窒素ガスであるので、漏れ棚塔を用い、水酸化ナトリウム水溶液と気液接触させることにより、下記(5)式のように炭酸ガスは炭酸ナトリウムとなり、廃ガスは窒素ガスのみとなる。
+CO+2NaOH ――> NaCO+N+HO (5)
このように(3)及び(4)式の脱流脱硝を行う第1工程と、(5)式の脱炭酸ガスを行う第2工程とを連結することにより、燃焼廃ガスを総合的に浄化し、最終的には窒素ガスとして排出する。
この脱炭酸ガスを行う第2工程から排出するガスは高濃度の窒素ガスであるから、回収して再資源化する。また、脱炭酸ガスを行う第2工程で副生する炭酸ナトリウム水溶液は、カルシウム、マグネシウム、バリウム、ストロンチュウム等アルカリ土類金属の水酸化物と混合して、カセイ化反応させることにより、水酸化ナトリウムとして再生して、脱炭酸ガスを行う第2工程にリサイクルする。このカセイ化反応をアルカリ土類金属塩がカルシウムの場合を例に(6)式に示す。
NaCO+Ca(OH) ――> CaCO+2NaOH (6)
この時、生成する炭酸アルカリ土類金属塩は精製回収して、副生物を再資源化することにより、トータルコストを低減し、経済性を確保する。
本発明は、燃焼廃ガスを、気液接触性能に優れた漏れ棚塔を用いて、脱硫脱硝を行う第1工程(式(3)、(4))と、脱炭酸ガスを行う第2工程(式(5))とを連結して廃ガス処理を実施するので、また、いずれの工程でも、高濃度の強アルカリ性水溶液を、廃ガス処理液として使用するので、気液接触反応効率を高め、廃ガス処理液の用水量を大幅に節減する効果と、燃焼廃ガス中の大気汚染物質と炭酸ガスを同時に処理して、最終的に窒素のみとする排ガス浄化効果を有する方法である。さらにまた、該窒素排ガスは高濃度の窒素であるから精製して再資源化し、脱炭酸ガスを行う第2工程から副生する炭酸アルカリ金属塩水溶液は、再生工程(式(6))で水酸化アルカリ金属水溶液として回収して、脱炭酸ガスを行う第2工程の処理液としてリサイクルし、同工程で同時に副生する炭酸アルカリ土類金属塩も回収して再資源化する等の資源リサイクルを行うので、廃ガス処理コスト低減効果があるので、大気環境保全と地球の温暖化防止に貢献できる。
本発明の実施形態を図2により説明する。なお、燃焼廃ガスは重油ボイラー、石炭ボイラーやゴミ焼却炉等から排出される燃焼廃ガスであれば何れの場合でも適用できる。
先ず、大気汚染ガスの脱硫脱硝を行う第1工程図2の工程(A)において、燃焼廃ガスの煙道1からブロア2により燃焼廃ガスを漏れ棚塔10に吹き込む。吹き込みガスは漏れ棚塔10の底部ガス吹き出し口3から通気し、処理液、炭酸アルカリ金属塩水溶液は水封式処理液タンク4から処理液循環ポンプ5により移送ライン6を通って漏れ棚塔10の上部処理液吹き出し口7から吹き込む。被処理ガスの空塔速度Ugを1.0〜5.5 m/secとし、処理液流量と被処理ガス流量の比を0.5〜15に調整することにより、漏れ棚塔の空孔板上に形成する気液混合層を示す図3のように、気液接触液層を5〜300mmの高さに制御し、処理液として濃度0.1規定ないし飽和濃度の炭酸アルカリ金属塩水溶液を用いて漏れ棚塔10を循環させると、図3の気液混合液各液層のpH値は、処理液の循環開始時は、気液混合液層の各段層のpH値を示す図4Aのように、気液接触液層最上段(1)から、最下段(4)に向け各液層のpH値は11.5〜8.0と幅が広いので、SOx、NOxガス及び煤煙ダストを同時に効率よく除去して燃焼廃ガスを浄化し、燃焼廃ガスの通気時間が経過すると、各液層のpH値は図4Bのように、7.0〜6.5と幅が小さくなる。この時、処理液タンク4から一部の液を、処理液排出ポンプ8−1により処理液受け入れタンク9に移送し、同時に同量の濃度0.1規定ないし飽和濃度の炭酸アルカリ金属塩処理液を処理液タンク4に、副生炭酸アルカリ金属塩水溶液受け入れライン4−1を通して、脱炭酸ガスを行う第2工程図2の工程(B)の副生炭酸塩ストックタンク27から、液送ポンプ28−1とライン切り換えバルブ28−2により移送し、補充して運転を継続する。また、脱流脱硝を行う第1工程図2の工程(A)の処理済み液ストックタンク9にストックした処理済み液はポンプ8−2で移送して廃液処理する。
一方、漏れ棚塔10の上部から排出される炭酸ガスは、脱炭酸ガスを行う第2工程図2の工程(B)に連結した浄化ガス排出ライン11を通って、漏れ棚塔20の底部ガス吹き出し口21から通気し、処理液、水酸化アルカリ金属水溶液は水封式処理液タンク22から、処理液循環ポンプ23により移送ライン24を通って、漏れ棚塔20の上部処理液吹き出し口25から吹き込む。この時も被処理ガスの空塔速度は1.0〜5.5mで、処理液流量と被処理ガス流量の比を0.5〜15に調整することにより、気液接触液層を、漏れ棚塔の空孔板上に形成する気液混合液層を示す図3に示すように5〜300mmの高さに制御し、処理液として濃度0.5規定ないし飽和濃度の水酸化アルカリ金属水溶液を用いて、漏れ棚塔20を循環させる。気液混合液層のpH値は、処理液の循環開始時は、気液混合液層の各段層のpH値を示す図5Aのように、気液接触液層最上段(1)から最下段(4)に向けて14.0〜12.0と幅が広いので炭酸ガスを効率良く浄化し、濃度0.1規定ないし飽和濃度の炭酸アルカリ金属塩水溶液を生成する。燃焼廃ガスの通気時間が経過すると、気液混合液層のpH値は、各段層のpH値を示す図5Bのように12.0〜11.5のように幅が小さくなる。この時、処理液タンク22から副生炭酸アルカリ金属塩水溶液の一部を排出ポンプ26により、副生炭酸アルカリ金属塩ストックタンク27に移送してストックし、同時に同量の濃度0.5規定ないし飽和濃度の水酸化アルカリ金属水溶液処理液を処理液タンク22には、固液分離工程図2の工程(D)の水酸化アルカリ水溶液移送ライン45を通して、ストックタンク43から液送ポンプ44により、補充することにより運転を継続する。一方、漏れ棚塔20の上部から排出する浄化ガスは、主成分が窒素であるから、浄化ガス排出ライン29により窒素ガス回収用タンク50にストックして再資源化する。
次に、脱炭酸ガスを行う第2工程図2の工程(B)で副生した炭酸アルカリ金属水溶液を、水酸化アルカリ金属水溶液に再生してリサイクルする。先ず水酸化アルカリ金属水溶液再生工程図2の工程(C)において、攪拌装置33を備えたカセイ化槽30に、脱炭酸ガスを行う第2工程図2の(B)の副生炭酸アルカリ金属塩水溶液ストックタンク27にストックしている濃度0.1規定ないし飽和濃度の炭酸アルカリ金属塩水溶液を、液送ポンプ28−1とライン切り換えバルブ28−2により、移送ライン32を通して所定量移送し、次いで、同カセイ化槽30に、水酸化アルカリ土類金属水スラリーを供給タンク31から、炭酸アルカリ金属塩に対して1当量分を投入して攪拌混合して、カセイ化反応することにより、濃度0.5規定ないし飽和濃度の水酸化アルカリ金属水溶液を生成する。生成した水酸化アルカリ金属水溶液と炭酸アルカリ土類金属塩の混合スラリーは液送ポンプ34により固液分離工程図2の工程(D)に移送する。
固液分離工程図2の工程(D)においては、水酸化アルカリ金属水溶液再生工程図2の工程(C)から移送されるスラリー液を、固液分離装置40で、固体の炭酸アルカリ土類金属塩と水酸化アルカリ金属水溶液を分離する。固体の炭酸アルカリ土類金属塩は回収タンク41へ、再生した濃度0.5規定ないし飽和濃度の水酸化アルカリ金属水溶液は液送ポンプ42により水酸化アルカリ金属水溶液ストックタンク43へ移送する。ストックタンク43からは液送ポンプ44により水酸化アルカリ金属水溶液移送ライン45を通して、脱炭酸ガスを行う第2工程図2の工程(B)の処理液タンク22に移送し、脱炭酸ガス処理液としてリサイクルする。
さらに、固液分離工程図2の工程(C)の回収タンク41の炭酸アルカリ土類金属塩は精製して資源回収する。
次に、実施例により詳細に説明する。
廃ガス成分の分析は、SOxガスは吸光光度分析法(JIS−K−0103)、NOxガスも同法(JIS−K−0104)、COガスはガスクロマトグラフ法及び煤煙はJIS−Z−8808により測定した。また、炭酸アルカリ及び水酸化アルカリ水溶液の成分分析は塩酸試薬を用いて電位差滴定法で行った。
燃焼廃ガスは重油ボイラーの下記組成廃ガスを用いた。
SOxガス(SO+SO) : 2200 ppm.
NOxガス(NO) : 200 ppm.
: 4 Vol.%
煤塵 : 50 mg/Nm
CO : 10 Vol.%
: 80 Vol.%
図2の本発明の工程フローにおいて、脱流脱硝を行う第1工程図2の工程(A)並びに脱炭酸ガスを行う第2工程図2の工程(B)には、孔径10mmで開孔率31%の空孔板を4段設置した塔径400mm、高さ2000mmの漏れ棚塔を使用した。
脱流脱硝を行う第1工程図2の工程(A)の容積200リットルの処理液タンク4には1規定の炭酸ナトリウム水溶液180リットルを、脱炭酸ガスを行う第2工程図2の工程(B)の容積200リットルの処理タンク22には2規定の水酸化ナトリウム水溶液180リットルを、また、固液分離工程図2の工程(D)の容積200リットルの水酸化アルカリ水溶液ストックタンク43には2規定の水酸化ナトリウム水溶液180リットルをそれぞれ注入した後、煙道1から燃焼廃ガスをブロア2により漏れ棚塔10の吹き込み口3から、空塔速度3m/sec,流量1360m/Hrで通気すると同時に、脱流脱硝を行う第1工程図2の工程(A)の処理液タンク4から炭酸ナトリウム水溶液を、液送ポンプ5により液送ライン6を通して、漏れ棚塔10の処理液吹き出し口7に送り、流量2400 l/Hr(気液流量比(液/気)=1.78)で炭酸ナトリウム水溶液を吹き込み、高さ30mmの気液混合層を形成し、また、脱炭酸ガスを行う第2工程図2の工程(B)の処理液タンク22から水酸化ナトリウム水溶液を、液送ポンプ23により液送ライン24を通して、漏れ棚塔20の処理液吹き出し口25に送り、流量2400 l/Hr(気液流量比(液/気)=1.78)で水酸化ナトリウム水溶液を吹き込んで、高さ30mmの気液混合液層を形成した。
運転開始直後における空孔板上に形成した高さ30mmの気液混合液層のpH値は、脱流脱硝を行う第1工程図2の工程(A)では最上段が11.0で、最下段が9.5であり、脱炭酸ガスを行う第2工程図2の工程(B)では最上段が13.5で、最下段が12.5であった。運転開始から65分経過した時、脱炭酸ガスを行う第2工程図2の工程(B)の気液混合液層のpH値は、最上段が12.0、最下段が11.5となったので、副生炭酸塩水溶液排出ポンプ26により処理液タンク22から80リットルをストックタンク27に移送し、水酸化アルカリ水溶液再生工程図2の工程(D)の水酸化アルカリ水溶液ストックタンク43から、濃度2規定の水酸化ナトリウム80リットルを液送ポンプ44により、液送ライン45を通して脱炭酸ガスを行う第2工程図2の工程(B)の処理液タンク22に補給した。
運転開始から280分経過した時、脱硫脱硝を行う第1工程図2の工程(A)の気液混合液層のpH値は、最上段が7.0、最下段が6.5となったので、処理液排出ポンプ8−1により処理液タンク4から80リットルを処理済み液受け入れタンク9に移送し、脱炭酸ガスを行う第2工程図2の工程(B)の副生炭酸塩ストックタンク27から、濃度1規定の炭酸ナトリウム水溶液80リットルを、液送ポンプ28−1と切り換えバルブ28−2により、液送ライン4−1を通して、脱硫脱硝を行う第1工程図2の工程(A)の処理液タンク4に補給した。
運転開始から10分後の各工程の排出ガスを分析した結果は下記のようであった。
脱流脱硝の第1工程 脱炭酸ガスの第2工程
SOx ppm : 10.0 5.0
NOx ppm : 10.0 5.0
煤塵 ppm : 1.0 1.0
% : 90 99
CO % : 10 0.1
また、脱流脱硝を行う第1工程図2の工程(A)及び,脱炭酸ガス行う第2工程図2の工程(B)から取り出した処理液のpH値と副生物は下記のようであった。
脱流脱硝の第1工程 脱炭酸ガスの第2工程
取り出し液のpH値 6.5 11.5
NaSO濃度(規定) 0.95 ―
NaCO濃度(規定) ― 1.0
次に、水酸化ナトリウム水溶液の再生工程図2の工程(C)では、脱炭酸ガスを行う第2工程図2の工程(B)の副生炭酸塩ストックタンク27から、液送ポンプ28−1とライン切り替えバルブ28−2により、液送ライン32を通して、副生炭酸ナトリウム水溶液80リットルを、カセイ化槽30に投入した後、水酸化アルカリ土類金属スラリー供給タンク31から、水酸化カルシウムCa(OH)を5.92kg含む水スラリー20リットルを投入し、攪拌装置33で攪拌しながら常温で30分間カセイ化反応を行った。
カセイ化反応後のスラリーは、液送ポンプ34により、固液分離工程図2の工程(D)の固液分離装置40に移送して固液分離し、水酸化ナトリウム水溶液はストックタンク43に、炭酸カルシウムは回収タンク41に、それぞれ回収した。生成物を分析した結果、水酸化ナトリウム水溶液は2規定の水溶液80リットルを再生した。この再生液は液送ポンプ44により移送ライン45を通して、脱炭酸ガスを行う第2工程図2の(B)の処理液タンク22にリサイクルした。
また、炭酸アルカリ土類金属塩回収タンク41に回収した炭酸カルシウムは精製乾燥し、80Kgを回収した。
さらに、脱炭酸ガスの第2工程図2の(B)から排出する窒素ガスは、浄化排出ライン29を通して、窒素ガス回収タンクに移送した。
本発明方法は、脱流脱硝を行う第1工程並びに、脱炭酸ガスを行う第2工程で用いる気液接触反応装置には、気液接触効率に優れた実績を有する漏れ棚塔を使用し、また、水酸化アルカリ金属水溶液再生工程で用いるカセイ化槽及び、固液分離工程で用いる分離装置の何れの装置も実用されている装置や機器を使用することができ、また、廃ガス処理液には安価で多量に汎用させている物質が使用され、高濃度の処理液を用いることにより、処理用水を節水することができ、さらに、廃ガス処理で生じる副生物を回収再生してリサイクル使用し、再資源化することができるシステムであるから、経済性にも優れた環境対策システムとして容易に実施できる。また、特に、地球温暖化の原因である炭酸ガスも大気汚染公害物質も同時に浄化する本発明は、時代の要請に呼応した燃焼廃ガス浄化システムである。
気液接触塔における空塔速度と圧損の関係図 本発明方法の工程フロー図 漏れ棚塔の気液接触混合液層を示す説明図 脱流脱硝を行う第1工程における気液混合液層の各段層とpH値の関係図 脱炭酸ガスを行う第2工程における気液混合液層の各段層とpH値の関係図
符号の説明
図1
(イ) 従来の気液接触塔の特性
(ロ) 漏れ棚塔の特性
A 気液混合液層発生開始点
B (イ)の場合;溢汪開始点
(ロ)の場合;気液混合液層成長期
C 漏れ棚塔の溢汪開始点
図2
1 煙道
(A) 脱流脱硝を行う第1工程の工程フロー
2 燃焼廃ガスの吹き込みブロア
3 廃ガス吹き込み口
4 脱硫脱硝処理液の水封式タンク
4−1 副生炭酸アルカリ金属塩水溶液の受け入れライン
5 脱硫脱硝処理液の循環ポンプ
6 液送ライン
7 脱硫脱硝処理液の吹き出し口
8−1 処理済み液の排出ポンプ
8−2 液送ポンプ
9 処理済み液ストックタンク
10 漏れ棚塔(図中破線部は空孔板)
11 浄化ガス排出ライン
(B) 脱炭酸ガスを行う第2工程の工程フロー
20 漏れ棚塔(図中破線部は空孔板)
21 廃ガス吹き込み口
22 脱炭酸ガス処理液の水封式タンク
23 脱炭酸ガス処理液の循環ポンプ
24 液送ライン
25 脱炭酸ガス処理液の吹き出し口
26 副生炭酸アルカリ金属塩水溶液の排出ポンプ
27 副生炭酸アルカリ金属塩水溶液のストックタンク
28−1 液送ポンプ
28−2 ライン切り換えバルブ
29 浄化ガス排出ライン
(C) 水酸化アルカリ金属水溶液の再生工程の工程フロー
30 カセイ化槽
31 水酸化アルカリ土類金属水スラリーの供給タンク
32 副生炭酸アルカリ金属塩水溶液の受け入れライン
33 攪拌装置
34 液送ポンプ
(D) 固液分離工程の工程フロー
40 固液分離装置
41 炭酸アルカリ土類金属塩の回収タンク
42 液送ポンプ
43 水酸化アルカリ金属水溶液のストックタンク
44 液送ポンプ
45 水酸化アルカリ金属水溶液の移送ライン
50 窒素ガスの回収用タンク
図3
(1) 漏れ棚塔最上段の空孔板上気液混合液層
(2) 同、次段の空孔板上気液混合液層
(3) 同、次々段の空孔板上気液混合液層
(4) 同、最下段の空孔板上気液混合液層
上向き矢印 ガスの流れ
下向き矢印 処理液の流れ
図4及び図5
(1)、(2)、(3)及び(4)図3と同じ。
A 処理液循環開始時の漏れ棚塔空孔板上の気液混合各液層のpH値
B 処理液循環終了時の漏れ棚塔空孔板上の気液混合各液層のpH値

Claims (21)

  1. (1) 燃焼廃ガスを、漏れ棚塔を用いて、少なくとも0.1規定の炭酸アルカリ金属塩
    を含有する炭酸アルカリ金属塩水溶液と気液向流接触させることにより、燃焼廃
    ガス中の硫黄酸化物及び窒素酸化物を減少せしめる第1工程と、
    (2) 上記第1工程から排出される炭酸ガスと窒素を含有する燃焼廃ガスを、漏れ棚塔
    を用いて、水酸化アルカリ金属水溶液と気液向流接触させることにより、該排出
    ガス中の炭酸ガスの少なくとも一部を炭酸アルカリ金属塩に転換することにより

    炭酸ガスを浄化する第2工程と、
    (3) 上記第2工程で副生する炭酸アルカリ金属塩を、水酸化アルカリ土類金属と反応
    させることにより、生成した炭酸アルカリ土類金属塩を分離して水酸化アルカリ
    金属水溶液を回収する水酸化アルカリ金属水溶液の再生工程とから成る
    ことを特徴とする燃焼廃ガス浄化システム。
  2. 前記第1工程において、漏れ棚塔を用いて、燃焼廃ガスを、0.1規定以上の炭酸アル
    カリ金属塩水溶液と気液向流接触させることにより、燃焼廃ガス中の硫黄酸化物を100ppm以下、窒素酸化物を150ppm以下、煤煙ダストを50mg/Nm以下に減少せしめることを特徴とする請求項1に記載の燃焼廃ガス浄化システム。
  3. 前記第1工程から排出される炭酸ガスを含有する燃焼廃ガスを、漏れ棚塔を用いて、水
    酸化アルカリ金属水溶液と気液向流接触させることにより、該排出ガス中の炭酸ガスの少なくとも一部を炭酸アルカリ金属塩に転換することにより、炭酸ガス濃度を100ppm以下に浄化する第2工程を実施することを特徴とする請求項1に記載の燃焼廃ガス浄化システム。
  4. 第1工程で用いる炭酸アルカリ金属塩水溶液の濃度が、0.1規定ないし飽和濃度であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃焼廃ガス浄化システム。
  5. 第2工程で用いる水酸化アルカリ金属水溶液の濃度が0.5規定ないし飽和濃度であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃焼廃ガス浄化システム。
  6. 漏れ棚塔が、開孔率25〜60%の空孔板を少なくとも2段設置し、空塔速度Ug1.0〜5.5m/secにおける圧力損失ΔPが10〜50mmHOで、気液流量比(液/気)を0.5〜15とすることにより、上記各段の空孔板上に、高さ5〜300mmの気液混合液層を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃焼廃ガス浄化システム。
  7. 開孔率25〜60%の空孔板を、3〜16段設置している漏れ棚塔であることを特徴とする請求項6に記載の燃焼廃ガス浄化システム。
  8. 開孔率25〜60%の空孔板を、3〜6段設置している漏れ棚塔であることを特徴とする請求項6に記載の燃焼廃ガス浄化システム。
  9. 開孔率25〜60%の空孔板で、開孔率が異なる2種以上の空孔板を組み合わせて成る
    漏れ棚塔であることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の燃焼廃ガス浄化システム。
  10. 空孔板上に、高さ10〜200mmの気液混合液層を形成する漏れ棚塔であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の燃焼廃ガス浄化システム。
  11. 第1工程における気液混合液層のpH値が、該液層最上段のpH値が12.5〜7.0に、最下段が9〜6.5に変化した時、循環している処理液の一部を処理液タンクから排出し、同時に0.1規定ないし飽和濃度の炭酸アルカリ金属塩水溶液を同量補充することにより、廃ガス浄化処理を継続して行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の燃焼廃ガス浄化システム。
  12. 第2工程における気液混合液層のpH値が、該液層最上段のpH値が14.0〜12.0に、最下段が13.0〜11.5に変化した時、循環している処理液の一部を処理液タンクから排出し、同時に0.5規定ないし飽和濃度の水酸化アルカリ金属水溶液を同量補充することにより、炭酸ガスの浄化処理を継続して行うことを特徴とする請求項1又は3に記載の燃焼廃ガス浄化システム。
  13. 第1工程で、硫黄酸化物を50ppm以下、窒素酸化物を75ppm以下、煤煙ダストを25mg/Nm以下に減少せしめ、第2工程で、炭酸ガスを50ppm以下に浄化することを特徴とする請求項1又は2に記載の燃焼廃ガス浄化システム。
  14. 第1工程で、硫黄酸化物を20ppm以下、窒素酸化物を50ppm以下、煤煙ダストを10mg/Nm以下に減少せしめ、第2工程で、炭酸ガスを20ppm以下に浄化することを特徴とする請求項1又は2に記載の燃焼廃ガス浄化システム。
  15. 第1工程で、硫黄酸化物を5ppm以下、窒素酸化物を5ppm以下、煤煙ダストを5mg/Nm以下に減少せしめ、第2工程で、炭酸ガスを5ppm以下に浄化することを特徴とする請求項1又は2に記載の燃焼廃ガス浄化システム。
  16. 炭酸アルカリ金属塩がナトリウムまたはカリウムの炭酸塩であり、水酸化アルカリ金属水溶液がナトリウムまたはカリウムの水酸化物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃焼廃ガス浄化システム。
  17. アルカリ土類金属が、カルシウム、マグネシウム、バリウム、ストロンチュウムの一種または二種以上であることを特徴とする請求項1に記載の燃焼廃ガス浄化システム。
  18. 第2工程で副生する炭酸アルカリ金属塩水溶液を、第1工程の廃ガス処理液にリサイクルすることを特徴とする請求項1に記載の燃焼廃ガス浄化システム。
  19. 水酸化アルカリ金属水溶液の再生工程で回収する水酸化アルカリ金属水溶液を、第2工程の炭酸ガス処理液にリサイクルすることを特徴とする請求項1に記載の燃焼廃ガス浄化システム。
  20. 第2工程から排出する窒素ガスを資源回収することを特徴とする請求項1に記載の燃焼廃ガス浄化システム。
  21. 水酸化アルカリ金属水溶液の再生工程で生成する炭酸アルカリ土類金属塩を、資源回収することを特徴とする請求項1に記載の燃焼廃ガス浄化システム。
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