JP2006263382A - ハケ体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エレクトロニクス分野やその他の一般工業分野において、細かい部分の微細な塵埃を容易且つ確実に除去することができ、耐溶剤性に優れ、使用時において相手側を汚損させるおそれがなく、成形性にも優れており、除塵具として好適に利用可能であるとともに、細かい部分に対して均一に綺麗な塗布を施すことが可能であり、塗料、接着剤、薬剤などを塗布するための塗布具としての利用も可能であるハケ体を提供すること。
【解決手段】 棒状の柄部と、該柄部の先端に設けられたヘッド部とからなり、前記ヘッド部は熱可塑性樹脂からなる連続多孔性弾性体から形成されてなることを特徴とするハケ体とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エレクトロニクス分野やその他の一般工業分野において発生する微細な塵埃を除去するための除塵具や、塗料、接着剤、薬剤などを塗布するための塗布具として利用可能なハケ体に関する。
半導体の製造ライン等に代表されるエレクトロニクス分野の製造現場においては、目に見えないような微細な塵埃であっても重大な製品不良を引き起こす可能性があることから、塵埃の除去は必要不可欠である。
また、エレクトロニクス分野に限らず精密機械分野等の他の工業分野においても、塵埃は製品の不具合を引き起こす可能性があるため、極力除去されることが求められており、同様に実験室や研究室等においても塵埃の除去は非常に重要である。
上記したような塵埃除去が要求される場面において、特に問題となるのは、手の届かないような細かい部分(例えばコネクタの雌部材の内部等)に付着した塵埃の除去である。
細かい部分に付着した塵埃を除去するための道具としては、一般的には綿棒が知られているが、綿棒を用いた場合、相手側に綿の繊維が付着してしまうことがあるため、微細な塵埃の存在も許容されない分野で使用するには好ましくない。また、綿棒は使い捨てされることから、ゴミの削減の観点からも好ましくない。
上記したような綿棒の問題点に鑑みて提案された技術としては、例えば下記特許文献1に開示されたスティック状除塵具が存在している。
このスティック状除塵具は、支持棒の先端部に粘着剤を設けることによって、綿棒が抱える問題点、即ち相手側への繊維の付着という問題点を解決しようとするものであるが、このような粘着剤を有する除塵具では、相手側に粘着剤が付着してしまうおそれがあり、上記問題点の根本的な解決を導くことはできない。
また、他の公知技術としては、棒状の柄部の先端にポリウレタン製のヘッド部を取り付けた除塵具が存在している。この除塵具によれば、上述したような相手側に繊維や粘着剤が付着してしまうといった問題が生じることはない。
しかしながら、この除塵具を溶剤と共に塵埃の除去に用いた場合、ポリウレタンが膨潤して、使用中にヘッド部が柄部から脱落してしまうことがあり、またヘッド部が溶剤に侵されてクラッキングを起こすという問題もある。
更に、ポリウレタンは一般に射出成形が困難であるために、ヘッド部は押出成形によって成形されることとなるが、押出成形では、先端部を尖らす等の細かい形状をヘッド部に形成することが難しい。
一方、塗料や接着剤などを塗布するための塗布具としては、一般に、先端に多数の毛を有する刷毛が用いられている。
このような多数の毛を有する刷毛において、細かい部分への塗布が必要となる用途では、毛の本数が少ない刷毛(例えば、特許文献2参照)が用いられる。
しかしながら、毛の本数を減らすと、塗布部(毛束)の先端を細かい形状に整えることが困難となる上に、塗布部の剛性が低下し、更には塗布液を適量だけ塗布部に保持させることが難しくなることから、細かい部分に対して均一に綺麗な塗布を施すことが困難であった。
特開2000−166853号公報 特開平11−170039号公報
本発明は上記した従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、エレクトロニクス分野やその他の一般工業分野において、細かい部分の微細な塵埃を容易且つ確実に除去することができ、耐溶剤性に優れ、使用時において相手側を汚損させるおそれがなく、成形性にも優れており、除塵具として好適に利用可能であるとともに、細かい部分に対して均一に綺麗な塗布を施すことが可能であり、塗料、接着剤、薬剤などを塗布するための塗布具としての利用も可能であるハケ体を提供するものである。
請求項1に係る発明は、棒状の柄部と、該柄部の先端に設けられたヘッド部とからなり、前記ヘッド部は熱可塑性樹脂からなる連続多孔性弾性体から形成されてなることを特徴とするハケ体に関する。
請求項2に係る発明は、前記連続多孔性弾性体は、熱可塑性樹脂に混練された形孔剤を溶出することによって形成される連続多孔性弾性体であって、平均気孔径が5〜100μmであることを特徴とする請求項1記載のハケ体に関する。
請求項3に係る発明は、前記ヘッド部は、見掛け硬度が30以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のハケ体に関する。
請求項4に係る発明は、前記ヘッド部は、見掛け硬度が90以上であることを特徴とする請求項1又は2記載のハケ体に関する。
請求項5に係る発明は、前記熱可塑性樹脂が、エチレン酢酸ビニル共重合体であることを特徴とする請求項1又は2記載のハケ体に関する。
請求項6に係る発明は、前記熱可塑性樹脂が、ポリエチレンであることを特徴とする請求項1又は2記載のハケ体に関する。
請求項7に係る発明は、前記柄部が、ポリプロピレンから形成されてなることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載のハケ体に関する。
請求項8に係る発明は、前記ヘッド部が柄部に対して着脱可能に構成されてなることを特徴とする請求項1乃至7いずれかに記載のハケ体に関する。
請求項9に係る発明は、前記ヘッド部が柄部の両端に夫々設けられるとともに、これらヘッド部を構成する連続多孔性弾性体は、一端部がエチレン酢酸ビニル共重合体からなり、他端部がポリエチレンからなることを特徴とする請求項1又は2記載のハケ体に関する。
請求項1に係る発明によれば、棒状の柄部の先端に熱可塑性樹脂からなる連続多孔性弾性体から形成されたヘッド部が設けられているので、手が届かない細かい部分の塵埃であってもヘッド部に吸着させて容易且つ確実に除去することができるとともに、使用時において相手側を汚損するおそれがない除塵具となる。また、ヘッド部が、塗布液を適量保持することができ、しかも適度な剛性を有することから、細かい部分に対して均一に綺麗な塗布を施すことができる塗布具としても利用できる。
また、ヘッド部は耐溶剤性に優れているため、溶剤と共に使用することができ、より確実且つ容易に塵埃を除去することが可能となる上に、塗布具としても問題なく使用でき、使用後においては簡単な洗浄により再使用が可能となる。更に、ヘッド部を射出成型により成形することができるため、先端部を尖らす等の細かい形状をヘッド部に形成することができ、適用用途に応じた最適な先端部形状を容易に得ることができる。
請求項2に係る発明によれば、ヘッド部が微細な連続気孔を有するため、目に見えないような細かい塵埃であっても、確実に吸着して除去することが可能となる。また、細かい部分に対して、塗料や接着剤などの塗装液を薄く均一に塗布することが可能となる。
請求項3及び5に係る発明によれば、ヘッド部が適度な軟らかさを有するため、相手側が軟らかいものである場合でも、傷付けることなく、塵埃を除去したり塗布液を塗布したりすることができる。
請求項4及び6に係る発明によれば、ヘッド部が適度な硬さを有するため、細長く形成しても使用時に腰折れすることがなく、細かい部分に付着した塵埃を容易に除去することが可能となり、細かい部分に塗布液を塗布することも可能となる。
請求項7に係る発明によれば、柄部がポリプロピレンから形成されているので、剛性、耐熱性、耐溶剤性に優れた柄部を有するハケ体が得られ、破損が生じにくくなり長期間に亘って使用し続けることができる。
請求項8に係る発明によれば、ヘッド部が柄部に対して着脱可能に構成されているので、ヘッド部が汚損した場合や使用場所に不適合な場合には、ヘッド部を柄部から取り外して新しいものや異なる形状のものに交換して使用し続けることが可能となり、ゴミの発生量を減らすことができるとともに汎用性を高め得る。
請求項9に係る発明によれば、両端部に硬さの異なる2種類のヘッド部が設けられているので、1本のスティックで様々な部分の塵埃の除去や塗布液の塗布を行うことが可能となり、高い汎用性を有するハケ体が得られる。
以下、本発明に係るハケ体の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明に係るハケ体の一例を示す外観図であり、図2はその分解図である。
本発明に係るハケ体は、柄部(1)と、柄部(1)の先端に設けられたヘッド部(2)とから構成されている。
本発明に係るハケ体は、半導体の製造現場等のエレクトロニクス分野やその他の一般工業分野において発生する微細な塵埃を除去するための除塵具として特に好適に利用可能であるが、塗布具としての利用も可能である。
塗布具として利用する場合、染料、顔料、水性インク等を塗布液として用いる図柄等の描画用具としての利用や、PVA水溶液等の接着剤を塗布液として用いる接着剤塗布用具としての利用や、肩こり等の治療のために肌に塗布される薬剤を塗布液として用いる薬液塗布用具としての利用や、半田付け用のフラックスを塗布液として用いる工業用塗布用具としての利用などに供することができるが、用途は必ずしもこれらに限定されない。
柄部(1)は、使用者が握るための部分であって、細長い棒状に形成されている。
柄部(1)の長さ及び太さについては特に限定されず、使用場所や使用対象に応じて適宜設定することができるが、例えば、長さ50〜200mm、直径3〜10mmの範囲に設定することができる。
また、柄部(1)は、中空筒状の棒であってもよいし、中実の棒であってもよい。
柄部(1)の材質については、使用時に簡単に折れ曲がらない程度の剛性を有するものであれば特に限定されず、合成樹脂、金属、紙等の任意の素材から形成することができるが、好ましくは合成樹脂製とされ、より好ましくはポリプロピレン樹脂製とされる。
合成樹脂製とするのが好ましい理由は、金属に比べて軽量で取り扱い性に優れ且つ耐食性にも優れるためであり、ポリプロピレン樹脂製がより好ましい理由は、合成樹脂の中でも剛性、耐熱性、耐溶剤性に優れているためであり、これらの特性を有する柄部とすることで、破損が生じにくくなり長期間に亘って使用し続けることができる。
柄部(1)に対するヘッド部(2)の取り付け方法は、接着剤等を用いて一体不可分に取り付けても良いが、着脱可能に取り付けることが好ましい。
柄部(1)に対してヘッド部(2)を着脱可能とすることによって、ヘッド部(3)が破損した場合や用途に適さないようになった場合等には、柄部(1)から取り外して新しいものや異なる性質・形状のものに交換して使用し続けることが可能となり、ゴミの発生量を減らすことができるとともに、汎用性を高めることができる。
図2示の例では、柄部(1)の先端に他の部分(持ち手部分)よりも小径とされ且つ先端に向けて漸次縮径する突出部(3)が形成されるとともに、ヘッド部(2)の基端側には突出部(3)の外径と略同じ内径を有する非貫通孔(4)が形成され、これら突出部(3)と非貫通孔(4)とを嵌合させることによって、柄部(1)の先端にヘッド部(2)が着脱可能に取り付けられている。
図3は、突出部(3)の先端を矢尻状に形成した例であり、このような形態によれば柄部(1)からのヘッド部(2)の脱落をより確実に防ぐことが可能となる。
但し、本発明において、柄部(1)の先端にヘッド部(2)を着脱可能に取り付ける方法はこれらに限定されず、例えば、ヘッド部(2)の基端側に突出部を形成し、この突出部を柄部(1)に設けた穴に嵌入させる等の他の方法を採用することもできる。
また、本発明においては、図4に示すように柄部(1)の両端に夫々突出部(3)を形成することもできる。この場合、両方の突出部(3)を同じ形状としてもよいし、異なる形状とすることもできる。
このように、柄部(1)の両端に夫々突出部(3)を形成することによって、ヘッド部(2)を柄部(1)の一端側と他端側のいずれの側にも取り付けることが可能となり、一端側と他端側の両方に取り付けることも可能となる。
ヘッド部(2)の形状は、図1乃至図3に示した例では、先端が円錐状に尖った形状とされているが、これに限定されるものではなく、使用場所や使用対象に最も適応するように形状を適宜変更することができる。
図5は、ヘッド部(2)の形状の変更例を示す正面図である。
(a)は先端部が平らな円筒形とした例、(b)は円筒の先端部を斜めに切り欠いた形状とした例、(c)は先端部に基端部よりも細い円柱状部分を形成した例、(d)は先端部に向けて先細りとなるねじ状に形成した例、(e)は先端部を基端部よりも細い円柱状としてその外周面に長さ方向に一定間隔で複数の環状突起を形成した例、(f)は(e)の形態において環状突起を螺旋状に連ねて形成した例、(g)は先端に向かうにつれて三角形状に拡がる薄肉のひれ状部を形成した例である。
尚、これらの形状はあくまでも好適な一例であって、他の形状を採用することは何ら妨げられるものではない。
また、ヘッド部(2)の長さ及び太さについては、柄部(1)と同様に、使用場所や使用対象に応じて適宜設定することが可能であり、好適な例としては、長さ10〜20mm、直径3〜10mmの範囲に設定することができる。
本発明に係るハケ体は、ヘッド部(2)が熱可塑性樹脂からなる連続多孔性弾性体から形成されていることを大きな特徴とするものであり、以下この連続多孔性弾性体及びその製造方法に関して詳細に説明する。
連続多孔性弾性体は、熱可塑性樹脂に形孔剤及び形孔助剤を混練して成形した後、水系溶媒で形孔剤を溶出することにより製造することができる。或いは、このようにして得られた連続多孔性弾性体に、更に界面活性剤を含む溶液を含浸させて乾燥することにより製造することもできる。
熱可塑性樹脂を使用する理由は、得られる連続多孔性弾性体が、耐溶剤性に優れたものとなることと、射出成形可能であるために先端部を尖らす等の細かい形状をヘッド部に付与し得るようになることである。
熱可塑性樹脂としては、オレフィン系樹脂が好適に使用される。そのため、以下の製造方法の説明では、オレフィン系樹脂を使用した場合を例に挙げて説明する。
オレフィン系樹脂の種類は特に限定されず、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンプロピレン共重合体、エチレンブテン共重合体、プロピレンブテン共重合体などを例示することができるが、本発明においては、これらのオレフィン系樹脂のうち、ポリエチレン及びエチレン酢酸ビニル共重合体が好ましく使用される。
ポリエチレンを用いた場合、見掛け硬度が80以上、好ましくは90以上の硬度をもつ硬質のヘッド部(2)が得られる。このような硬質のヘッド部(2)をもつハケ体によれば、先端を細長く形成しても使用時に腰折れすることがなく、細かい部分に付着した塵埃の除去や、細かい部分への塗布液の塗布を容易に行うことが可能となる。
エチレン酢酸ビニル共重合体を用いた場合、見掛け硬度が15〜45程度、好ましくは30以下(15〜30)の硬度をもつ軟質のヘッド部(2)が得られる。このような軟質のヘッド部(2)をもつハケ体によれば、相手側が軟らかいものである場合でも、傷付けることなく塵埃の除去や塗布液の塗布を行うことができる。
本発明における見掛け硬度は、JISK6301に規定されたショアーA硬度である。尚、「見掛け」硬度という表現をとっているのは、多孔質体の硬度は素材そのものの硬度よりも見掛け上低くでるためである。
オレフィン系樹脂としてエチレン酢酸ビニル共重合体を使用した場合、エチレン酢酸ビニル共重合体は比較的融点が低いために、混練や成形などを容易に行うことができる。また、酢酸ビニルの含有量によって弾性体の硬度、反発弾性率、強度などを調節することができるというメリットもある。本発明では酢酸ビニルの含有量は特に限定されないが、エチレン酢酸ビニル共重合体全量中、5〜40重量%程度に調整することが好ましい。
オレフィン系樹脂、特にエチレン酢酸ビニル共重合体は、ポリウレタンやNBRなどと異なり、耐溶剤性に優れるとともに、焼却処分しても悪臭やダイオキシンなどが発生することがない。
オレフィン系樹脂に混練される形孔剤は、オレフィン系樹脂には溶解しない一方、水系溶媒に溶解する粒子状の物質である。具体的には、水溶性の有機物及び/又は水溶性の無機物が用いられる。オレフィン系樹脂に混練された形孔剤を溶出することによって、連続気泡を形成することができる。
水溶性の有機物としては、コーンスターチ、コムギ澱粉やジャガイモ澱粉等の澱粉、砂糖、ヘミセルロース等の多糖類、テトラメチロールメタン、ペンタグリセリン、ヘキシトール、グリシトール、ペプチトールなどを例示することができる。
水溶性の無機物としては、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化マグネシウムなどの塩酸塩;酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウムなどの酢酸塩;硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウムなどの硫酸塩;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸カルシウム、ピロリン酸ナトリウムなどのリン酸塩;水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウムなどの水酸化物などを例示することができる。
本発明では、上記した形孔剤のうちの一種を使用することもでき、二種類以上の形孔剤を使用することもできる。
特に上記した形孔剤のうち、水溶性の有機物を使用することが好ましく、テトラメチロールメタンを使用することがより好ましい。
形孔剤の配合量は特に限定されず、製造する連続多孔性弾性体の空隙率に応じて、適宜任意に配合される。例えば、空隙率が40〜80%の連続多孔性弾性体を製造する場合、形孔剤の配合量は、オレフィン系樹脂100重量部に対し250〜450重量部となる。
形孔剤の粒子径も特に限定されず、製造する連続多孔性弾性体の気孔径に応じて調整されるが、本発明においては、平均気孔径が1〜100μm、好ましくは5〜100μm、更に好ましくは10〜15μmとなるように調整される。
形孔助剤は形孔剤の水溶出時間を短縮するために用いられ、沸点が高く少量で樹脂の流動性を向上させることができ、しかも被熱減量の小さいものが好ましく用いられる。
本発明においては、多価アルコールの単量体又は重合体が用いられる。具体的には、エチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルなどの多価アルコールの単量体;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコールなどの多価アルコールの重合体などを例示することができる。
形孔助剤は形孔剤の水溶出時間を短縮するだけでなく、樹脂の可塑度を向上させる作用も有している。
尚、本発明では形孔助剤として、多価アルコールの重合体を使用することが好ましい。形孔助剤として多価アルコールの重合体を使用することによって、親水性が長期間にわたって持続する連続多孔性弾性体を製造することができる。
形孔助剤の配合量は特に限定されないが、オレフィン系樹脂100重量部に対し30〜150重量部、好ましくは50〜120重量部、より好ましくは70〜100重量部配合することが好ましい。30重量部未満では形孔助剤配合による効果が得られず、150重量部を超えて配合しても大幅な効果の増大は認められない。
本発明に係る連続多孔性弾性体には、オレフィン系樹脂に少なくとも形孔剤及び形孔助剤が混練りされる。混練りする際の温度は特に限定されず、用いるオレフィン系樹脂に応じて適宜設定すればよいが、通常130〜180℃で行われる。
本発明では形孔剤及び形孔助剤に加えて、可塑剤を同時に混練りすることも可能である。可塑剤は連続多孔性弾性体の膨張率を小さくするために用いられる。可塑剤として、具体的にはフタル酸ジオクチル(DOP)、アジピン酸ジオクチル(DOA)、ヴルカノール等が用いられる。可塑剤が用いられる場合は、オレフィン系樹脂100重量部に対し5〜30重量部配合される。
本発明では、必要に応じて顔料を配合することも可能である。顔料は通常の連続多孔性弾性体で使用される顔料が用いられる。具体的には、カーボンブラック、木炭、白色チタンなどを例示することができる。
また、本発明では、必要に応じて酸化防止剤、紫外線劣化防止剤などを適宜任意に配合することができる。
さらに本発明では、形孔剤及び形孔助剤に加えて界面活性剤を混練することができる。界面活性剤を混練することによって、より強固な親水性を多孔性弾性体に付与することが可能となる。但し、溶剤を含ませて洗浄用途に使用する場合は、溶剤の浸透性が良いため、特に界面活性剤を必要としない。
形孔剤及び形孔助剤に加えて混練される界面活性剤としては、特に限定されず、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、両性界面活性剤を使用することができる。特に本発明では、後述するような非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤又は両性界面活性剤などの界面活性剤を使用することが好ましく、非イオン性界面活性剤又は陰イオン性界面活性剤を使用することがより好ましい。
界面活性剤を混練する場合、その配合量は特に限定されないが、オレフィン系樹脂100重量部に対し0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量部、より好ましくは1〜5重量部配合される。0.1重量部未満では多孔性弾性体に親水性を付与する効果に乏しい。10重量部を超えて配合しても大幅な効果の増大は認められない。
上記したような材料をオレフィン系樹脂に混練りした後、所要の形状に成形する。
成形方法は特に限定されず、圧縮成形法、押出成形法、射出成形法、カレンダー成形等により成形される。
これらの方法のうち、射出成形法を用いた場合、先端部を尖らすなどの細かい形状をヘッド部(2)に付与することができるため好ましい。
成形後、水系溶媒を用いて形孔剤を溶出する。水系溶媒としては水、水可溶性低級脂肪族アルコール、稀酸水、稀アルカリ水等が挙げられ、通常は水又は温水が好ましく用いられる。尚、水系溶媒として、酸やアルカリを用いる場合には、公害の原因とならないように低濃度で使用する。
次いで、水系溶媒で形孔剤を溶出させて得られた多孔性弾性体に界面活性剤を含む溶液を含浸させる。界面活性剤を含む溶液に多孔性弾性体を含浸することによって、弾性体の表面及び気孔表面に界面活性剤を付着させることができる。これによって、親油性である弾性体に親水性を付与することができる。
尚、樹脂中に予め界面活性剤を混練して形成した多孔性弾性体の場合は、界面活性剤を含む溶液に含浸させなくても、親水性は付与されるが、より強固な親水性を付与するためには、樹脂中に予め界面活性剤を混練して形成した多孔性弾性体の場合も、界面活性剤を含む溶液に含浸させることが好ましい。
界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、両性界面活性剤などを例示することができる。
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド、ショ糖脂肪酸エステルなどを例示することができる。
陽イオン性界面活性剤としては、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ベンザルコニウムなどを例示することができる。
陰イオン性界面活性剤としては、石鹸、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、脂肪酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルアリルスルホン酸塩などを例示することができる。
両性界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミノ酪酸ベタイン、塩化アルキルジアミノエチルグリシン液、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムなどを例示することができる。
特に本発明では、非イオン性界面活性剤または陰イオン性界面活性剤を使用することが好ましく、陰イオン性界面活性剤を使用することがより好ましい。
界面活性剤は界面活性剤を溶解することができる液体、好ましくは水に溶解される。
界面活性剤を含む溶液中の界面活性剤の濃度は特に限定されないが、0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜5重量%、より好ましくは0.5〜3重量%とされる。0.01重量%未満の含有量では、連続多孔性弾性体に親水性を付与することが困難となる。5重量%を超える場合、それ以上の効果が得られない。
弾性体内に界面活性剤を含む溶液を含浸させた後、乾燥することにより、本発明に係るハケ体に用いられるヘッド部(2)を得ることができる。
界面活性剤を含む溶液を含浸した弾性体を乾燥する方法は特に限定されないが、熱風乾燥、天日乾燥などを例示することができる。
本発明では、多孔性弾性体に界面活性剤を含む溶液を含浸させて乾燥する工程は、最低一回行えばよく、必要に応じて、複数回行うこともできる。
上記方法により得られる連続多孔性弾性体からなるヘッド部(2)は、耐溶剤性に優れており、具体的には、n−ヘキサン、シクロヘキサン、酢酸n−ブチル、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、セロソルブ、アセトン、ジオキサン、イソプロパノール、ジメチルホルムアミド、エタノール、メタノール等に対する耐溶剤性を備えている。
また、上記方法により得られる連続多孔性弾性体からなるヘッド部(2)は、親水性にも優れており、その保水率は100〜500%である。
また、試験片の下端10mmを水中に浸漬した際の水の上昇時間から吸水速度を測定すると、水が水面から10mm上昇するのに要する時間は5〜25秒、好ましくは10〜20秒であり、水が水面から20mm上昇するのに要する時間は30〜60秒、好ましくは35〜55秒であり、適度な親水性を有している。また、親水性が長期間にわたって持続する。
上記した連続多孔性弾性体からなるヘッド部(2)は、図1及び図2に示した如く、柄部(1)の先端に取り付けられるが、図6に示すようにヘッド部(2)を柄部(1)の両端に夫々設ける構成を採用することもできる。
この場合、一端部と他端部において異なる種類の連続多孔性弾性体からなるヘッド部(2)を取り付ける構成が好ましく採用される。この場合において、例えば一端部をエチレン酢酸ビニル共重合体からなるものとし、他端部をポリエチレンからなるものとすると、両端部に硬さの異なる2種類のヘッド部が設けられていることで、1本のスティックで相手側が硬い場合と軟らかい場合の両方に対応することが可能となり、高い汎用性を有するハケ体となる。
また、図7に示すように、一端部と他端部において異なる形状のヘッド部(2)を取り付ける構成も好ましく採用される。この場合において、例えば一端部を先端が尖った形状とし、他端部を先端が平らな形状とすると、使用される場所の広さ(細かさ)に応じて一端部と他端部を使い分けることが可能となり、高い汎用性を有するハケ体が得られる。
また、柄部(1)とヘッド部(2)は、両端部において共に着脱可能とすることが好ましく、このようにすると一層汎用性を高めることができる。
本発明は、半導体の製造現場等のエレクトロニクス分野やその他の一般工業分野において発生する微細な塵埃を除去するための除塵具として、或いは塗料、接着剤、薬剤などの塗布液を塗布するための塗布具として利用することができる。
本発明に係るハケ体の一例を示す外観図である。 本発明に係るハケ体の一例を示す分解図である。 本発明に係るハケ体の変更例を示す分解図である。 本発明に係るハケ体の柄部の変更例を示す外観図である。 本発明に係るハケ体のヘッド部の変更例を示す正面図である。 本発明に係るハケ体の変更例を示す外観図である。 本発明に係るハケ体の変更例を示す外観図である。
符号の説明
1 柄部
2 ヘッド部
3 突出部
4 非貫通孔

Claims (9)

  1. 棒状の柄部と、該柄部の先端に設けられたヘッド部とからなり、前記ヘッド部は熱可塑性樹脂からなる連続多孔性弾性体から形成されてなることを特徴とするハケ体。
  2. 前記連続多孔性弾性体は、熱可塑性樹脂に混練された形孔剤を溶出することによって形成される連続多孔性弾性体であって、平均気孔径が5〜100μmであることを特徴とする請求項1記載のハケ体。
  3. 前記ヘッド部は、見掛け硬度がショアーA硬度で30以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のハケ体。
  4. 前記ヘッド部は、見掛け硬度がショアーA硬度で90以上であることを特徴とする請求項1又は2記載のハケ体。
  5. 前記熱可塑性樹脂が、エチレン酢酸ビニル共重合体であることを特徴とする請求項1又は2記載のハケ体。
  6. 前記熱可塑性樹脂が、ポリエチレンであることを特徴とする請求項1又は2記載のハケ体。
  7. 前記柄部が、ポリプロピレンから形成されてなることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載のハケ体。
  8. 前記ヘッド部が柄部に対して着脱可能に構成されてなることを特徴とする請求項1乃至7いずれかに記載のハケ体。
  9. 前記ヘッド部が柄部の両端に夫々設けられるとともに、これらヘッド部を構成する連続多孔性弾性体は、一端部がエチレン酢酸ビニル共重合体からなり、他端部がポリエチレンからなることを特徴とする請求項1又は2記載のハケ体。

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