JP2006262815A - 密閉式外部ろ過用水貯留装置、水中生物飼育用水槽、水中生物飼育システム - Google Patents

密閉式外部ろ過用水貯留装置、水中生物飼育用水槽、水中生物飼育システム Download PDF

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Abstract

【課題】 簡易な構成で高度な魚飼育環境を提供する。
【解決手段】 水中生物飼育用の水槽1内に、導入筒部10と拡張貯留部12を備えた密閉式外部ろ過用水貯留装置2を設置する。導入筒部10の上部には水槽1内の水を取り込む取水口14を設ける。拡張貯留部12は、導入筒部10に対して水槽1の幅方向又は奥行き方向に拡張した状態で配置される。導入筒部10を介して導入された水は拡張貯留部12に貯留される。貯えられた水を、水槽1の外部に設置される密閉式外部ろ過装置に供給可能とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、魚や珊瑚等の水中生物を飼育するために、水槽に設置される密閉式外部ろ過用水貯留装置等に関するものである。
淡水魚や海水魚等を、水槽によって飼育する場合、水を常時ろ過する必要がある。水槽内の水をろ過する手法は様々だが、水槽と一緒に提供される代表的な構造として、背面ろ過式水槽やオーバーフローろ過式水槽等が存在する。
背面ろ過式水槽は、水槽内を仕切りによって隔離して、水槽を魚飼育スペースとろ過スペースに分割し、この飼育スペースからろ過スペースに水を流れ込ませることで、水をろ過する構造となっている。ろ過スペースにはろ過材が敷き詰められており、そこでろ過された水は、ポンプ等で汲み上げられて再び飼育スペースに戻される。
オーバーフローろ過式水槽は、水槽の設置台側にろ過スペースを別途配置しておき、水槽の上方からあふれ出る水をろ過スペースに供給することで、ろ過を行う構造となっている。この際、水槽の底に開口を形成して連結管を鉛直方向に固定する。連結管の上端から流れ込む水が、連結管内を通過して直接的にろ過スペースに供給される。
特開平2−186928号公報
しかしながら、背面ろ過式水槽は、ろ過機能を確保するために大量のろ過材を配置するには、ろ過スペースを広く確保しなければならない。その結果、水槽の大きさに対して、実質的な飼育スペースが狭くなってしまうという問題があった。また、省スペースで効率よくろ過を行おうとする場合、狭いろ過スペースにろ過材を満載する必要があるが、水の補充を怠ってしまうと、水の蒸発等によって、ろ過材が大気中に露出してしまい、せっかく繁殖したバクテリア等が死滅してしまうという問題があった。
一方、オーバーフローろ過式水槽は、水槽の設置台の空間を活用して、ろ過専用水槽や水温調整装置を別途配置するものである。従って、高度な飼育環境を確保できるという利点を有するものの、水槽自体を加工して、ろ過専用水槽と飼育側の水槽を連結する連結管を設置する必要があるため、導入費用が高額になると共に、水槽のメンテナンスが煩雑であるという問題があった。またオーバーフローろ過式水槽特有の問題として、ろ過後の水を水槽の底側に戻すことが難しいという問題があった。この理由は、ろ過後の水を戻す配管を、飼育側の水槽の底にまで延長すると、ポンプが停止した場合にサイホンの原理によって、飼育側の水槽からろ過専用水槽に水が逆流してしまうからである。結局、ろ過後の綺麗な水を水槽の表層側に戻し、再び表層側から汲み出してろ過専用水槽側に供給するという循環形態であるので、新鮮な水が水面側に滞留してしまい、底側の水質が悪化しやすいという問題があった。
また、背面ろ過式水槽やオーバーフローろ過式水槽では、洗浄や交換目的でろ過材を取り出す場合、ろ過材に付着した汚染要素が周囲の水に溶け出して汚水となり、その汚水が水槽に流れ込んでしまうという問題があった。ろ過材のメンテナンス時の水質悪化は、生物の飼育において大きなリスクであるが、これらの方式では、この水質悪化に関しては防ぎようがなかった。
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、密閉式外部ろ過装置を有効活用して高度な魚の飼育環境を簡易に確保できる密閉式外部ろ過用水貯留装置等を提供することを目的としている。
上記目的は下記の手段によって達成されるものである。
(1)水中生物飼育用の水槽内に設置され、上部に前記水槽内の水を取り込む取水口を備える導入筒部と、前記導入筒部の下側に連結されて、該導入筒部に対して前記水槽の幅方向又は奥行き方向に拡張した状態で配置され、該導入筒部を介して導入された前記水を貯留する拡張貯留部と、を備え、前記拡張貯留部に貯えられた水を、前記水槽の外部に設置される密閉式外部ろ過装置に供給可能としたことを特徴とする密閉式外部ろ過用水貯留装置。
(2)前記拡張貯留部が、前記幅方向に拡張していることを特徴とする上記(1)に記載の密閉式外部ろ過用水貯留装置。
(3)前記導入筒部及び前記拡張貯留部が、前記水槽内における背面側に配置されることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の密閉式外部ろ過用水貯留装置。
(4)前記導入筒部内に、前記密閉式外部ろ過装置に水を供給する為の供給配管が固定される配管固定具を設置したことを特徴とする上記(1)、(2)又は(3)に記載の密閉式外部ろ過用水貯留装置。
(5)前記導入筒部内にフィルター設置用の段部が形成され、前記取水口から取り込まれた水が、前記段部に設置されたフィルターを通過して前記拡張貯留部に貯えられるようにしたことを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の密閉式外部ろ過用水貯留装置。
(6)前記拡張貯留部における、前記導入筒部に対して拡張している領域の上面に、前記密閉式外部ろ過装置に水を供給する為の供給孔が形成されていることを特徴とする上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の密閉式外部ろ過用水貯留装置。
(7)前記拡張貯留部の外面に岩模様又は珊瑚模様の装飾が施されていることを特徴とする上記(1)乃至(6)のいずれかに記載の密閉式外部ろ過用水貯留装置。
(8)前記導入筒部及び前記拡張貯留部が、前記水槽から着脱自在となっていることを特徴とする上記(1)乃至(7)のいずれかに記載の密閉式外部ろ過用水貯留装置。
(9)上記(1)乃至(8)のいずれかに記載の前記密閉式外部ろ過用水貯留装置を内部に一体的に備えていることを特徴とする水中生物飼育用水槽
(10)上記(9)に記載の前記水中生物飼育用水槽と、前記水中生物飼育用水槽の外部に設置される密閉式外部ろ過装置と、前記密閉式外部ろ過用水貯留装置と前記密閉式外部ろ過装置とを接続する供給配管と、を備えることを特徴とする水中生物飼育システム。
本発明によれば、簡易な構成で、高度な飼育環境を得ることができるという優れた効果を奏し得る。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1には、本発明の第1実施形態に係る水中生物飼育用の水槽1が示されている。この水槽1の内部には、密閉式外部ろ過用水貯留装置(以下水貯留装置)2が一体的に形成されている。この水貯留装置2は、導入筒部10、及びこの導入筒部10の下側に連結される拡張貯留部12を備えており、それらが一体となって水を貯めるようになっている。
導入筒部10は、鉛直方向に伸びる筒形状となっており、水槽1の中の水を取り込むための取水口14を備えている。この取水口14には、水槽1内の生物がこの取水口14を介して導入筒部10に流れ出すことを防止するための網15が設置されている。なお、図2以降の図面の一部では、図面が複雑になることを避けるためにこの網15の図示は省略している。
具体的に導入筒部10は、正面壁10Aと両側面壁10Bによって断面コの字形状に形成された部材を、水槽1の背面硝子1Aにシリコン系接着剤によってシールしながら固定することで筒状にする。従って、導入筒部10によって、水槽1の飼育スペースから隔離された貯留スペースを確保することができる。
図2及び図3に示されるように、取水口14は、導入筒部10の中心側に外部の水を案内する水案内面14Aが形成されており、導入筒部10の断面中心(特に奥行き方向の中心)側に水を流し込むようにする。また、導入筒部10の内側であって取水口14よりも下方には、フィルター設置用の段部16が形成されている。この段部16は、水が通過可能な網目状の部材が、導入筒部10の内面に固定されることで実現されており、この段部16によって、繊維状のフィルター18を保持するようになっている。従って、取水口14から取り込まれた水が、水案内面14Aを介してフィルター18の中心側に流し込まれ、このフィルター18及び段部16を通過した水が拡張貯留部12側に貯えられる。
図1に戻って、拡張貯留部12は、導入筒部10の下端と一体的に連結されており、導入筒部10に対して水槽の幅方向Wに拡張した形状となっている。拡張貯留部12も同様に、正面壁12A、両側面壁12B及び拡張部分に相当する上面壁12Cによって形成された部材を、水槽1の背面硝子1Aにシリコン系接着剤によってシールしながら固定する。従って、拡張貯留部12の内部も、水槽1の飼育スペースから隔離された空間となっている。この拡張貯留部12によって、導入筒部10から取り込まれた水を大量に貯める事を可能にする。
図1及び図2等に示されるように、拡張貯留部12の上面壁12Cには供給孔20が形成されており、この供給孔20に供給配管22が接続されている。具体的には、供給孔20に対して供給配管22が貫通し、供給配管22の下端が、拡張貯留部12の底に1センチメートルから5センチメートルの範囲内、好ましくは2センチメートルから3センチメートル程度に近づくようにする。この結果、水貯留装置2の貯められた水が、底側から、供給配管22を介してポンプ等によってくみ出され、特に図示しない密閉式外部ろ過装置に供給されることになる。
図4には、この水槽1を含んだ水中生物飼育システム50の全体構成が模式的に示されている。この水中生物飼育システム50は、水槽1、水貯留装置2、供給配管22、密閉式外部ろ過装置52、サーモ付のクーラー54、返却配管56、止水栓58を備えている。密閉式外部ろ過装置52は、水流ポンプ52Aが一体化された筒状の密閉タンク構造であり、タンク内の密閉空間内部にろ過材52Bが配置される。ろ過材52Bは多孔質素材で構成されており、バクテリア等をその目的に応じて適宜繁殖させて、そのバクテリアの自浄機能等によってろ過機能を発揮するようにしている。水流ポンプ52Aによって水を強制循環させることから、密閉式外部ろ過装置52の内部は常に水で満たされた状態(水で充填された状態)となっている。クーラー54は、水を冷却する機能を有しており、特に夏場において水を冷却し、水槽1内の水温が高温になることを防止できる。なお、冬場においては、水槽1内に設置したサーモ付ヒーターで水温を上昇させて温度調整することができる。密閉式外部ろ過装置52及びクーラー54を経た水は、返却配管56によって水槽1内の飼育スペースの底側に戻される。この戻りの水によって、飼育スペースの水が増加し、上層側の水が再び水貯留装置2側に溢れて流れ込む。水貯留装置2に貯えられた水は供給配管22を介して再びろ過されることになる。この循環構造によって継続的に水がろ過される。
この水中生物飼育システム50では、水槽1内の水が次第に蒸発した場合、水貯留装置2側の水位が減少することになる。一方、飼育スペース側の水位は常に一定に維持されることなる。つまり、蒸発量が水貯留装置2の貯留水量を超えない限り、ろ過機能にも影響を与えること無く、そして水を補充することなく魚を飼育することができる。この結果、従来の背面ろ過式水槽と比較して、水を補充する回数を少なくでき、飼育スペースの水位変化や、それによるトラブルを防止できる。水の補充ミスも軽減できる。
さらにこの水中生物飼育システム50は、背面ろ過方式と比較して、水槽1内のスペースを犠牲にすることなく、ろ過材の量を増やすことができる。例えば、密閉式外部ろ過装置52の台数を増やすことで容易にろ過機能を強化できる。また、ろ過材52Bは定期的に洗浄したり、交換したりする必要があるが、止水栓58によって流れを止めておけば、密閉式外部ろ過装置52を取り外して洗浄できるので、メンテナンス時の汚水が、水槽1内に流れ込むことを防止でき、ろ過材のメンテナンス時の汚水トラブルを回避できる。
また、本システム50は、供給配管22・密閉式外部ろ過装置52・返却配管56が一体的に連結された循環構造であるので、水流ポンプ52Aが停止しても、サイホンの原理による逆流現象が生じない。従って、返却配管56の吐出側を水槽1の底側に設定することで、ろ過された綺麗な水を水槽1の底側に供給することができる。その結果、水槽1内では、底側に綺麗な水が供給され、汚れた水が水表面から回収されるという効率的な仕組みとなっており、魚や珊瑚にとって適した環境を構築できるようになる。
なお、従来の問題として、水槽1の飼育スペースに供給配管を直接設置して、飼育スペースの水を密閉式外部ろ過装置52側に排出しようとすると、餌や汚物、油膜等が浮遊している水表面の水を回収することができず、水質が悪化することがあった。これを回避するために、できる限り上層側に水をくみ出そうとすると、水が蒸発して水位が下がったときに取水できなくなって、水流ポンプ52Aを壊してしまうことがあった。また、水中の物理的な汚物も直接的に密閉式外部ろ過装置52に取り込んでしまい、同装置52やろ過材52の寿命が低下することがあった。そこで、本実施形態の水中生物飼育システム50を採用すれば、一旦、飼育スペースの水を水貯留装置2側に溢れさせることで、水中の物理的な汚れや、水面の油膜等を効率的に取り出してフィルター18で物理的に回収しつつ、その後、常に安定して密閉式外部ろ過装置52に水を供給できるようになる。
またオーバーフローろ過式と比較して、水面から回収する水の落下距離が小さく、且つそれ以外はすべて密閉された領域を水が循環するので、飼育時の騒音を大幅に低減することができる。
この水貯留装置2等によれば、導入筒部10によって、水槽1内の水面近傍の隔離領域を小さくすることができるので、背面ろ過式水槽と比較して、水槽1内の魚飼育側スペースを広く確保できるようになる。また、水槽で魚を飼育する場合、水草や珊瑚等を立体的に積み上げて配置する為に、その土台として水槽1の底側の奥に岩やブロックを配置する場合が多いが、ここでは、拡張貯留部12の拡張部分を土台として有効活用し、その上に直接、珊瑚や水草を配置することができるので、容易に立体的な配置構成が可能になる。
一方、水槽1の水面の前面側は、広い飼育空間で魚を自由に回遊させて、ストレスが溜まらないようにすることが好まれるが、この水貯留装置2を用いれば、水槽1内の上部(水面)及び前面側を広く保ちつつ、水槽1の底面側奥のスペースを最大限に活用して拡張貯留部12配置し、ろ過用の水を大量に蓄積できるようになっている。鑑賞者にとっても、水槽1内の全体としては奥行きも十分に確保できているので、背面ろ過式水槽と比較して広く感じる。また、水槽1の底側に関しては、拡張貯留部12側によって飼育スペースが狭くなるが、少ない装飾関係物で底面を覆い隠すことができるので、かえって好まれることになる。
また、この水貯留装置2等によれば、魚飼育側スペースの水位を一定に維持することができるので、魚の生活環境を安定化させることができる。例えば、水槽1内壁の水面近傍に水流ポンプを設置して、水表面に小さな波を形成して水中に適当な酸素を溶かし込む場合があるが、水の蒸発等によって水位が変化するとその機能が低下したり、水流ポンプから吐出された水が水槽1外に直接飛び出したりするトラブルがある。従って、本水貯留装置2を用いて水面を一定にすることで、そのようなトラブルを未然に防ぎ、飼育環境を高精度に制御できるようになる。なお、飼育スペースの水位は取水口14の位置によって決定されるため、この導入筒部10の外壁に、取水口14の考慮した所定位置に水流ポンプを予め固定しておくことで、初心者でも最適な飼育環境を構築できるようにすることも望ましい。
更にこの水貯留装置2等では、外部のろ過装置に水を排出する前に、取水口14を介して水貯留装置2の内部に水を落下させるので、その際に空気を積極的に溶かすことができる。特にここでは繊維状のフィルター18を通過するので、その際にも、水が細かい水滴となり、内部に積極的に酸素が取り込まれるようになっている。ポンプ一体型の密閉式外部ろ過装置52の場合、密閉空間に配置されたろ過材52Bが酸素不足となって、実質的にろ過を行うバクテリアが死滅し易いという欠点を有するが、水貯留装置2に水を貯留する段階で、密閉式外部ろ過装置52に最適な酸素量を補充することができるので、ろ過機能を向上させることができる。場合によっては、水貯留装置2の内部にエアーポンプを設置してエアレーションを行い、積極的に酸素を溶かすようにしてもよい。ところで、海水魚を飼育する際に、エアレーションで問題となるのがいわゆる「塩ダレ」である。この塩ダレとは、気泡が水面で弾けることで塩水が水槽近辺に飛び散り、水槽1内外の様々な場所で塩分が析出してしまう現象である。しかし、この水貯留装置2内でエアレーションを行う場合は、導入筒部10側のフィルター18の存在によって水滴が外部に飛び出さないので、積極的にエアレーションを行っても「塩ダレ」を防止できるという利点もある。
更にここでは、水槽1の飼育スペースの表層水を水貯留装置2に取り込むことから、水中や水面に浮遊している餌や糞、油膜等を取り込んで、フィルター18で物理的に回収することができ、水質を良好に維持できる。また、フィルター18の存在によって、一次洗浄された水を密閉式外部ろ過装置52に提供するので、ろ過材52Bの洗浄のサイクル時間を長くすることができ、また、ろ過材52Bも長寿命化できるようになり、ランニングコストを低減できる。
次に図5を参照して、本発明の第2実施形態に係る水槽100について説明する。なお、第1実施形態の水槽1と同一又は類似する部分・部材については、同水槽1の図面で示した符号と下2桁を一致させた符号で図示することで説明は省略する。
この水槽100では、水貯留装置102における拡張貯留部112が、導入筒部110に対して水槽100の幅方向W及び奥行き方向Dの双方側に拡張している。従って、第1実施形態の水槽1と比較して、第2実施形態の水槽100の方が、水貯留装置102で大量の水を貯める事ができる。これによって、水の補充回数を少なくすることができ、また問題が発生したときのバッファとなる水量を多く確保できることになる。なお、ここでは特に図示しないが、拡張貯留部112の形状や外観に、擬似的な岩(珊瑚を含む)の装飾を施すことが好ましく、水槽1の内部を一層広く見せることが可能になる。
またこの水貯留装置102では、供給配管122が導入筒部110の内部に挿入されている。具体的には、導入筒部110の内側に用意されたリング状の固定具130に供給配管122が挿入されることで固定されており、拡張貯留部112内の水を吸い上げる構造となっている。このようにすることで、配管を内部に隠すことができるので、外観を美しくすることができる。
次に図6を参照して、本発明の第3実施形態に係る水槽200について説明する。なお、第1実施形態の水槽1と同一又は類似する部分・部材については、同水槽1の図面で示した符号と下2桁を一致させた符号で図示することで説明は省略する。
この水槽200では、その内側に、第1水貯留装置202Aと、第2水貯留装置202Bが別途用意されており、それぞれが導入筒部210及び拡張貯留部212を備えている。従って、第1の水貯留装置202Aを取り外してメンテナンスしている間も、第2の水貯留装置202Bが通常通りろ過機能を発揮することで、水槽200内の飼育環境を維持することができる。また、このように、導入筒部210を水槽200の隅に配置して、水槽200の背面と側面を有効活用することで、少ない部材で大きな容積を確保できるようになる。また、水槽200の幅方向中心側の奥行きを広く確保できるので、水槽200の本来の広さを有効活用できる。
次に図7を参照して、本発明の第4実施形態に係る水槽300及び水貯留装置302について説明する。なお、第1実施形態の水槽1と同一又は類似する部分・部材については、同水槽1の図面で示した符号と下2桁を一致させた符号で図示することで説明は省略する。
この水貯留装置302は、水槽300から独立した容器として構成されており、水槽1の側面等を活用していない。従って、水貯留装置302全体が水槽1から着脱自在な状態となっており、必要に応じて容易に取り外すことが可能となっている。従って、水槽300や水貯留装置302をメンテナンスすることが容易化されている。なお、この水貯留装置302の固定は、吸盤を用いて固定する場合や、重りの重力で動かないようにする場合、固定治具を用いて水槽300の上縁を把持して固定する場合などが考えられる。この水貯留装置302によれば、市販されている規格水槽(標準水槽)に対して容易に設置することができ、密閉式外部ろ過装置を用いた高度な飼育環境を、極めて低コストで構築することができるようになる。既に密閉式外部ろ過装置を利用している人も、水貯留装置302のみを水槽に設置すれば容易に導入できる。
次に図8を参照して、本発明の第5実施形態に係る水槽400及び水貯留装置402について説明する。なお、第1実施形態の水槽1と同一又は類似する部分・部材については、同水槽1の図面で示した符号と下2桁を一致させた符号で図示することで説明は省略する。
この水貯留装置402では、導入筒部410の内部における段部416の脇に、迂回用仕切り430が鉛直方向に設けられおり、それによって、迂回流路432が形成されている。また迂回用仕切り430の上端縁は、取水口414よりも低い位置に設置されている。段部416に設置されるフィルター(図示略)は、目詰まりする可能性があり、そうすると導入筒部410におけるフィルターの上部に水が滞留して、拡張貯留部412の内部の水が空となり、密閉式外部ろ過装置に水が流れなくなってポンプが故障する等の可能性があるが、このように、迂回用仕切り430によってフィルターの設置範囲を限定しておけば、万が一、フィルターが目詰まりした場合、この迂回用流路432を介して、水を拡張貯留部412に流れ込ませることができる。迂回用仕切り430が取水口414よりも低い位置にあるので、導入筒部410に流れ込んだ水が、水槽1の飼育スペース側に逆流することも防止できる。
また、ここではフィルター下の水面に、発泡スチロール等の浮遊性素材で構成された浮き片460が配置されている。フィルター下に浮遊する浮き片460の存在によって、フィルターを通過した水の落下音を吸収することができる。特に、水が蒸発してフィルター下の水位が下がると、水の落差が大きくなって落下音が増大するので、そのような場合に特に有効である。また、迂回用流路432内の水面には、鉛直方向に長い浮き目盛り461を浮遊させておく。この浮き目盛り461の上端が、常に導入筒部410の上方から飛び出すようにしておけば、その浮き目盛り461の位置によって、外部から水貯留装置402内の水位を容易に確認することが可能となっている。なお、導入筒部410の下端側が拡張貯留部412の内部に延長した構造となっており、その最下端にネット470が設置している。ネット470の位置は、底から5センチメートル程度に設定している。このネット470は、水位が拡張貯留部412の底に近づいた場合に、浮き片460がこのネット470に引っかかるようにして、拡張貯留部412内に浮き片460が拡散してしまうことを防ぐものである。
なお、以上の各種実施形態では、水貯留装置の形状が方形である場合に限って示したが、本発明はそれに限定されない。例えば湾曲した形状等によって実質的な目的を達成することも可能である。また、本実施形態においては供給配管が2本設置されている場合を示したが、これは、2系統のろ過経路を確保することで、一方の密閉式外部ろ過装置等が故障した場合や、ろ過材を交換・洗浄する場合であってもろ過機能を停止させないようにするためであるが、勿論1本でも構わない。また、本実施形態では、主として水槽の背面側に水貯留装置が配置される場合を示したが、本発明はそれに限定されず、側面側に積極的に配置しても構わない。
尚、本発明の水貯留装置等は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の水貯留装置等は、熱帯魚や海水魚等を飼育する際に特に有益に利用することが可能である。
本発明の第1実施形態に係る水槽を示す全体斜視図 同水槽を上面から視た状態を示す上面図 同水槽を側面から見た状態を示す部分断面を有する側面図 同水槽を用いた水中生物飼育システムを説明する概念図 本発明の第2実施形態に係る水槽を示す全体斜視図 本発明の第3実施形態に係る水槽を示す全体斜視図 本発明の第4実施形態に係る水槽を示す全体斜視図 本発明の第5実施形態に係る水槽を示す全体斜視図
符号の説明
1 水槽
2 水貯留装置
10 導入筒部
12 拡張貯留部
14 取水口
20 供給孔
22 供給配管
52 密閉式外部ろ過装置
54 クーラー
100、200、300、400 水槽
130 固定具

Claims (10)

  1. 水中生物飼育用の水槽内に設置され、上部に前記水槽内の水を取り込む取水口を備える導入筒部と、
    前記導入筒部の下側に連結されて、該導入筒部に対して前記水槽の幅方向又は奥行き方向に拡張した状態で配置され、該導入筒部を介して導入された前記水を貯留する拡張貯留部と、を備え、
    前記拡張貯留部に貯えられた水を、前記水槽の外部に設置される密閉式外部ろ過装置に供給可能としたこと
    を特徴とする密閉式外部ろ過用水貯留装置。
  2. 前記拡張貯留部が、前記幅方向に拡張していることを特徴とする請求項1に記載の密閉式外部ろ過用水貯留装置。
  3. 前記導入筒部及び前記拡張貯留部が、前記水槽内における背面側に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の密閉式外部ろ過用水貯留装置。
  4. 前記導入筒部内に、前記密閉式外部ろ過装置に水を供給する為の供給配管が固定される配管固定具を設置したことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の密閉式外部ろ過用水貯留装置。
  5. 前記導入筒部内にフィルター設置用の段部が形成され、前記取水口から取り込まれた水が、前記段部に設置されたフィルターを通過して前記拡張貯留部に貯えられるようにしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の密閉式外部ろ過用水貯留装置。
  6. 前記拡張貯留部における、前記導入筒部に対して拡張している領域の上面に、前記密閉式外部ろ過装置に水を供給する為の供給孔が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の密閉式外部ろ過用水貯留装置。
  7. 前記拡張貯留部の外面に岩模様又は珊瑚模様の装飾が施されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の密閉式外部ろ過用水貯留装置。
  8. 前記導入筒部及び前記拡張貯留部が、前記水槽から着脱自在となっていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の密閉式外部ろ過用水貯留装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の前記密閉式外部ろ過用水貯留装置を内部に一体的に備えていることを特徴とする水中生物飼育用水槽
  10. 請求項9に記載の前記水中生物飼育用水槽と、
    前記水中生物飼育用水槽の外部に設置される密閉式外部ろ過装置と、
    前記密閉式外部ろ過用水貯留装置と前記密閉式外部ろ過装置とを接続する供給配管と、
    を備えることを特徴とする水中生物飼育システム。
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