JP2006261583A - コイル部品 - Google Patents

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俊秋 菊池
Atsushi Akagawa
淳 赤川
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Yoshihiko Yano
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Abstract

【課題】 耐熱性をより向上させたコイル部品を提供すること。
【解決手段】 このコイル部品1は、一平面に沿って形成されるコイル34と、コイル34に沿って設けられるコアとを備えるコイル部品であって、コアは、コイル34をその間に挟んで配置される一対の上部フェライトコア11及び下部フェライトコア12を有し、コイル34と上部フェライトコア11及び下部フェライトコア12との間に樹脂が介在しており、当該樹脂が介在している樹脂部分は、球状のゴムフィラーが混入された接着樹脂層40を有する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、コイル部品に関する。
張り合わせ構造の薄型コイル部品において、異種材料間の接合性を改善したものが提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。下記特許文献1に記載のコイル部品は、磁性体板と平面コイルとを接着性樹脂層を介して貼り合わせたものであって、接着性樹脂層を構成する接着性樹脂の特性(ガラス転移温度、線膨張係数、ヤング率)をある範囲内に収めることで接合性を向上させようとしている(下記特許文献の段落番号0016等参照)。
特開2004−146655号公報
上記特許文献1では、コイル部品の接合性をリフローサイクル試験によって評価している。上記特許文献1に記載のリフローサイクル試験は、最高温度230℃,4分で10回のサイクルを行っている。しかしながら、より厳しい熱環境で耐えることができるコイル部品が求められる場合があり、その場合には、上記特許文献1に記載のコイル部品では対応することができない。
そこで本発明では、耐熱性をより向上させたコイル部品を提供することを目的とする。
本発明のコイル部品は、一平面に沿って形成されるコイルと、コイルに沿って設けられるコアとを備えるコイル部品であって、コアは、コイルをその間に挟んで配置される一対の第1のコア部分及び第2のコア部分を有し、コイルと第1のコア部分及び第2のコア部分との間に樹脂が介在しており、当該樹脂が介在している樹脂部分は、球状のゴムが混入された混入部分を有することを特徴とする。
本発明によれば、コイルとコアとの間の樹脂部分が混入部分を有するので、球状のゴムを含む樹脂をコイルとコアとの間に介在させることができる。従って、球状のゴムによって、樹脂のガラス転移温度へ与える影響を極力低減させて耐熱性を向上させると共に、樹脂の低弾性率化を図ることができる。
また本発明のコイル部品は、混入部分が第1のコア部分及び第2のコア部分に沿って設けられていることも好ましい。球状のゴムが混入されている部分を第1のコア部分及び第2のコア部分に沿うように配置できるので、より効果的に耐熱性の向上と低弾性率化を図ることができる。
また本発明のコイル部品は、樹脂が球状のシリカを含有することも好ましい。球状のシリカが含まれているので、樹脂の収縮率を低減させることができる。
また本発明のコイル部品は、ゴムがシリコーンを含むことも好ましい。球状のシリコーンが混入させることができるので、より効果的に耐熱性の向上と低弾性率化を図ることができる。
また本発明のコイル部品は、シリコーンの平均粒径が2μm以下であることも好ましい。シリコーンの平均粒径が2μm以下であると、樹脂マトリクス間にシリコーンが入り込みやすくなり、より効果的に低弾性率化を図ることができる。
また本発明のコイル部品は、シリコーンの樹脂に対する含有率が7重量%以下であることも好ましい。樹脂に対する含有率を7重量%以下にすると、樹脂マトリクスの架橋点に与える影響を抑制することができる。
本発明によれば、樹脂のガラス転移温度へ与える影響を極力低減させて耐熱性を向上させると共に、樹脂の低弾性率化を図ることができる。従って、耐熱性をより向上させたコイル部品を提供することができる。
本発明の知見は、例示のみのために示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解することができる。引き続いて、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
本発明の実施形態であるコイル部品について図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態におけるコイル部品1の斜視図である。コイル部品1は表面実装型のコイル部品である。コイル部品1は、平板状のコア構造体10(コア)と、他の基板と電気的に接続される外部端子20とを備えている。コア構造体10は、主に平板状の上部フェライトコア11(第1のコア部分)及び主に平板状の下部フェライトコア12(第2のコア部分)から構成されており、上部フェライトコア11と下部フェライトコア12が組み合わされることで全体として平板状の形状をなしている。
コイル構造体10の分解斜視図を図2に示す。上部フェライトコア11は、矩形平板状の平板部111と、その平板部111に対して垂直に延びる外脚部112とを有している。外脚部112は一対設けられており、一方の外脚部112は平板部111の一辺から、他方の外脚部112はその一辺と平行な辺から、それぞれ同じ方向に延びている。従って、外脚部112が下部フェライトコア12に立脚するように上部フェライトコア11を配置すると、上部フェライトコア11の平板部111と下部フェライトコア12との間に空隙が形成される。
下部フェライトコア12は、矩形平板状の平板部121と、その平板部121の中央部分から突出する突起部122を有している。突起部122は、角柱形状をなしている凸部である。下部フェライトコア12の平板部121に上部フェライトコア11の脚部112の先端面を突き合わせてコア構造体10を構成すると、実質的に閉磁路となった外殻部が構成されると共に、外殻部の内側に突起部122が配されることになる。
図1の状態から外部端子20を取り除いた状態の斜視図を図3に示す。図3に示すように、コア構造体10を構成する上部フェライトコア11と下部フェライトコア12との間における空隙部分にコイル基板30が納められている。
コイル基板30は保護樹脂層33(樹脂部分)によって覆われている。保護樹脂層33の周囲には接着樹脂層40(樹脂部分、混入部分)が設けられている。従って、コイル基板30とコア構造体10との間には保護樹脂層33及び接着樹脂層40が介在している。保護樹脂層33はコイル基板30を保護するために設けられている樹脂層である。
接着樹脂層40は、保護樹脂層33で覆われたコイル基板30をコア構造体10に対して固定するための樹脂層である。接着樹脂層40は、エポキシ樹脂に球状のゴムフィラーを混入した樹脂で形成されている。接着樹脂層40には更に球状のシリカが混入されている。接着樹脂層40に用いられる樹脂は、エポキシ、フェノール、アクリルといった樹脂及びそれらの混合樹脂である。ゴムフィラーの材料としては、シリコーンが用いられることが好ましく、ブタジエンゴムやアクリルゴムでもよい。
コア構造体10の空隙が臨む端面からは、コイル基板30の一端面が露出している。この一端面においては、絶縁板31、導出端電極32、及び保護樹脂層33が露出している。絶縁板31はコイル基板30を構成する基幹部分となる基板である。導出端電極32は後述するコイルに電気的に接続されており、図1に示した外部端子20とも電気的に接続される部分である。
コイル基板30について図4を参照しながら説明する。図4はコイル基板30の平面図である。コイル基板30の中央部分には穴35が形成されている。導体材料によって形成されたコイル34が、穴35を囲むように配置されている。コイル34は、穴35に望む部分から外側に向かって、穴35を囲むように渦巻き状に形成されている。コイル34はコイル基板30の両面に形成されていて、それぞれ導出端電極32に電気的に接続されている。
コイル基板30の一方の面に形成されているコイル34が接続されている導出端電極32と、他方の面に形成されているコイル34が接続されている導出端電極32とは、それぞれコイル基板30の対向する辺に設けられている。また、コイル基板30の両面に設けられているコイル34は、穴35の周縁部に形成された表裏コンタクト部36によって互いに電気的に接続されている。従って、コイル基板30の一方の辺に設けられている導出端電極32と、他方の辺に設けられている導出端電極32との間に電圧を印加すると、コイル基板30の一方の面に形成されているコイル34から、他方の面に形成されているコイル34へと流れる電流が生じる。
コイル基板30の穴35には下部フェライトコア12の突起部122が挿入される。この様子を説明するために、図3における下部フェライトコア12の突起部122近傍での断面図を図5に示す。図5に示すように、下部フェライトコア12の突起部122はコイル基板30の穴35に挿入されている。上部フェライトコア11の外脚部112と、下部フェライトコア12の突起部122とはほぼ同じ長さとなるように形成されている。従って、上部フェライトコア11と下部フェライトコア12とを所定間隔をあけて配置すると、突起部122の先端と上部フェライトコア11との間には空隙が生じ、微小ギャップ41を形成できる。同様に、外脚部112の先端と下部フェライトコア12との間にも空隙が生じ、微小ギャップ42を形成できる。
本実施形態の場合、下部フェライトコア12の突起部122が形成されている面と、上部フェライトコア11の外脚部112が形成されている面とのそれぞれに沿って接着樹脂層40が形成され、コイル基板30を挟み込むように固定している。従って、微小ギャップ41及び42にはそれぞれ接着樹脂層40が充填形成されている。
この微小ギャップ41及び42は、コイル基板30のコイル34に流れる電流で、上部フェライトコア11及び下部フェライトコア12が磁気飽和するのを緩和するために設けられている。コア構造体10は、その一辺が数mm以下の超小型形状をしていることから、微小ギャップ41及び42の寸法(突起部122の先端と上部フェライトコア11との間の距離、外脚部112の先端と下部フェライトコア12との間の距離)は好ましくは0.1〜100μm、更に好ましくは0.1〜50μmに設定される。
コイル34及び表裏コンタクト部36の表面には酸化膜34aが形成されている。酸化膜34aはコイル34及び表裏コンタクト部36の表面に一様に形成されている。従って、コイル基板30の周囲に配置される保護樹脂層33は、コイル34の各巻き線の間に一様に入り込む。この結果、コイル34と保護樹脂層33との間に微小空洞が形成されにくくなり、コイル34と保護樹脂層33との密着性がより向上する。
引き続いて、コイル基板30の製造方法について説明する。まず、絶縁板31を準備する。この絶縁板31は板厚が60μmのものであって、ガラスクロスにBTレジンが含浸されており、既に穴35が形成されているものとする。
続いて、絶縁板31の全面に下地層を無電解めっきにてそれぞれ同時に形成する。この絶縁板31の全面に同時に形成した下地層それぞれの上にフォトレジスト層をそれぞれ同時に電着成膜する。この表面及び裏面に形成したフォトレジスト層において、コイル34を形成しようとするパターンに沿ってフォトリソグラフィ法で表面及び裏面の片面毎に露光を行い、その後表面及び裏面同時に現像し、除去部を形成する。
このようにパターン形成したフォトレジスト層をめっきマスクとして、除去部に相当する部分に選択的に電解めっき法により、表面及び裏面の両面同時にコイル用めっき層を形成する。このコイル導体用めっき層を形成した後、めっきマスクとしてのフォトレジスト層を表面及び裏面の両面同時に剥離除去する。
この状態から、コイル用めっき層が形成されている部分以外の下地層をエッチングして除去し、下地部60をコイル用メッキ層と絶縁板31との間に残す。
その後、選択めっきマスク無しで、電解めっき法によりコイル用めっき層を電着により更に成長形成させる。これにより、コイル34としての十分な肉厚の導体部が得られる。隣り合うコイル間の間隔が15μm以下になるまで高密度にコイル34を成長形成させることができる。
コイル用めっき層の形成完了によりコイル34を絶縁板31の両面に形成し終えた後、コイル34の表面に酸化膜34aを形成する。その後、保護樹脂層33を絶縁板31の両面に印刷し、保護樹脂層33でコイル34を被覆して保護することでコイル基板30が完成する。
このように作製したコイル基板30と、上部フェライトコア11と、下部フェライトコア12と、のそれぞれに接着樹脂層40となる樹脂を塗布する。その後、上部フェライトコア11と下部フェライトコア12との間にコイル基板30を挟んで接着し、コイル部品1を得る。
本実施形態の実施例について説明する。実施例1〜5及び比較例1〜7を図6に示す。実施例1〜5及び比較例1〜7は、それぞれ接着樹脂層40を形成する樹脂を変更している例である。
比較例1は、組み込み硬化収縮量が16.5μmとなるエポキシ樹脂Aを用いている。比較例2は、組み込み硬化収縮量が13.3μmとなるエポキシ樹脂Bを用いている。比較例3は、組み込み硬化収縮量が13.0となるエポキシ樹脂Cを用いている。この組み込み硬化収縮量とは、次のように測定された凹み量をいうものとする。
まず、上部フェライトコア11(下部フェライトコア12)に用いるフェライト基板を厚み2mm、縦70mm、横70mmの板状に加工する。その加工された板に、深さ0.2mm、幅5.0mmの溝を20mmピッチで3本形成する。この溝の形成は、スライサーによる研磨加工で行う。形成した各溝に、接着樹脂層40を形成する樹脂を塗り、溢れ出した樹脂分をスキージによって除去する。
樹脂を満たした溝と垂直に交わる方向に沿って、3本の溝全てにまたがるように、フェライトスティックを20mmピッチで載置する。フェライトスティックは、幅5mm、厚み0.3mm、長さ80mmの角柱状部材である。フェライトスティックを載置した後に、フェライト基板に向けて加圧しながら、フェライト基板の上面とフェライトスティックとの間に介在している樹脂を押し流す。
その後、接着樹脂層40を形成する樹脂を硬化させる条件で硬化させる。硬化後、3本の溝の中央の溝における、フェライトスティック上部の凹み量を段差計によって測定する。この凹み量を組み込み収縮量とする。
比較例1〜3の組み込み収縮量を比較検討すると、樹脂組成を変更しても組み込み収縮量に有意な変動をもたらすことができないことが分かる。
また、比較例1〜3においては、完成後クラックも試験後クラックもそれぞれ発生していることが認められる。完成後クラックは、各樹脂を用いてコイル部品1を作製した場合に、その完成後における上部フェライトコア11又は下部フェライトコア12へ発生するクラックである。試験後クラックは、コイル部品1の熱衝撃試験後における上部フェライトコア11又は下部フェライトコア12へ発生するクラックである。
熱衝撃試験は、低温が−55℃で高温が+125℃の温度変化を、656サイクル与える試験である。尚、1サイクルは、低温30分、高温30分である。
また、比較例1〜3においては、剥離も発生している。剥離は、上述の熱衝撃試験を行った後に発生する剥離である。
また、比較例1〜3においては、コイル部品1の特性変動率がそれぞれ、−39.3%、−35.8%、−35.1%と比較的大きくなっている。特性変動率は、リフロー試験を2回行った後のコイル部品1のインダクタンスの変化率を示している。リフロー試験は、1回当たり、260℃をピークとしてイン〜アウトを7分づつ行っている。
続いて、比較例4〜7は、比較例1のエポキシ樹脂Aにシリカ及びゴムフィラーを混入させた樹脂を用いている。比較例4〜7に混入されているシリカ及びゴムフィラーは、それぞれ球状であって、含有率及び平均粒径は図6に示す通りである。
比較例4〜7と、比較例1〜3とを比較すると、組み込み硬化収縮量は効果的に低減されており、完成後クラック、試験後クラック、剥離といった項目について改善方向に向かっているのがわかる。
続いて、実施例1〜5について説明する。実施例1は、比較例1のエポキシ樹脂Aに球状シリカ及び球状ゴムフィラーを混入させた樹脂を用いている。実施例1は、組み込み硬化収縮量は効果的に低減されており、完成後クラック、試験後クラック、剥離はいずれも発生していない。また、特性変動率も4.6%と良好な値となっている。
実施例2〜5は、比較例2のエポキシ樹脂Bに球状のシリカ及び球状のゴムフィラーを混入させた樹脂を用いている。実施例2〜5は、組み込み硬化収縮量は効果的に低減されており、完成後クラック、試験後クラック、剥離はいずれも発生していない。また、特性変動率も良好な値となっている。
実施例1〜5と、比較例1〜3とを比較すると、エポキシ樹脂に対して球状のシリカ及び球状のゴムフィラーを混入させることが、組み込み硬化収縮量の低減に効果的に寄与していることが分かる。
また、実施例1〜5と、比較例4〜7とを比較すると、エポキシ樹脂に含有させる球状のゴムフィラーは、含有率は7重量%以下であることが好ましく、平均粒径は2μm以下であることが好ましいことが分かる。
このように、コイル部品1を形成する際の接着樹脂層40に用いる樹脂として、実施例1〜5のように、エポキシ樹脂に球状のゴムフィラーを混入させたものが好ましい理由は次のように考えられる。図7はこの好ましい理由を説明するための図であって、樹脂マトリクスRとゴムフィラーG及びシリカSとの関係を示した図である。
図7の(A)は、比較的温度が高い状態を示し、図7の(B)は、比較的温度が低い状態を示している。図7の(A)では、樹脂マトリクスRの架橋点の間にゴムフィラーGが入り込んでいる。このため、図7の(B)に示すように、温度が下がって樹脂マトリクスRが収縮しようとしても、架橋点の間に入り込んだゴムフィラーGが抵抗となる。従って、組み込み硬化収縮量が低減されることになり、低弾性率化が図られる。また、この場合に、膨張・収縮による樹脂マトリクスRからの影響を低減させるため、ゴムフィラーGが樹脂マトリクスRと結合していない状態(非相溶)であることが好ましい。
ゴムフィラーGの平均粒径が2μm以下であることが好ましい理由は、樹脂マトリクスR間に入り込みやすくなり、より効果的に低弾性率化を図ることができるためである。また、ゴムフィラーGの樹脂に対する含有率を7重量%以下にすることが好ましい理由は、樹脂マトリクスRの架橋点に与える影響を抑制することができるためである。また、球状のシリカSを含有することが好ましい理由は、樹脂の収縮率を低減させることができるためである。
上述した本実施形態によれば、コイル34と上部フェライトコア11及び下部フェライトコア12との間の樹脂部分が球状ゴムフィラーを混入している接着樹脂層40を有するので、球状のゴムフィラーを含む樹脂を、コイル34と上部フェライトコア11及び下部フェライトコア12との間に介在させることができる。従って、球状のゴムフィラーによって、接着樹脂層40を構成する樹脂のガラス転移温度へ与える影響を極力低減させて耐熱性を向上させると共に、接着樹脂層40を構成する樹脂の低弾性率化を図ることができる。
また、接着樹脂層40が、上部フェライトコア11及び下部フェライトコア12に沿って設けられているので、球状のゴムフィラーが混入されている部分を上部フェライトコア11及び下部フェライトコア12に沿うように配置できる。従って、より効果的に耐熱性の向上と低弾性率化を図ることができる。
本発明の実施形態であるコイル部品の外観を示す図である。 図1のコア構造体を示す図である。 図1のコイル部品から外部端子を取った様子を示す図である。 図3のコイル基板の平面図である。 図3のコイル部品の中央付近における断面図である。 本実施形態の実施例及び比較例を示す図である。 樹脂マトリクスとゴムフィラーとの関係を説明するための図である。
符号の説明
1…コイル部品、10…コア構造体、11…上部フェライトコア、12…下部フェライトコア、20…外部端子、30…コイル基板、31…絶縁板、32…導出端電極、33…保護樹脂層、34…コイル、36…表裏コンタクト部、40…接着樹脂層。

Claims (6)

  1. 一平面に沿って形成されるコイルと、前記コイルに沿って設けられるコアとを備えるコイル部品であって、
    前記コアは、前記コイルをその間に挟んで配置される一対の第1のコア部分及び第2のコア部分を有し、
    前記コイルと前記第1のコア部分及び前記第2のコア部分との間に樹脂が介在しており、当該樹脂が介在している樹脂部分は、球状のゴムが混入された混入部分を有することを特徴とするコイル部品。
  2. 前記混入部分は、前記第1のコア部分及び前記第2のコア部分に沿って設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のコイル部品。
  3. 前記樹脂は、球状のシリカを含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のコイル部品。
  4. 前記ゴムは、シリコーンを含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のコイル部品。
  5. 前記シリコーンの平均粒径は2μm以下であることを特徴とする、請求項4に記載のコイル部品。
  6. 前記シリコーンの前記樹脂に対する含有率は7重量%以下であることを特徴とする、請求項4又は5に記載のコイル部品。
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