JP2006260849A - 傾斜センサ及びそれを搭載した情報機器 - Google Patents

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文雄 小久保
Keiji Sakai
啓至 酒井
Takashi Kimura
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Abstract

【課題】 簡単な構成で6方向の傾斜検出が可能な傾斜センサを得る。
【解決手段】 内部に正8面体の中空部を有する筐体と、上記筐体内を移動可能な略球状の導電体あるいは導電性の粉体あるいは導電性の液体と、上記正8面体を形成する8面のうち、1組の平行に向かい合う2面と、上記平行に向かい合う2面のうち、一方の面に隣接する2面に形成された合計4つの電極を有し、上記電極の導通状態を検出して傾斜状態を検出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、情報機器、家電製品、玩具、精密機械、及び産業機器等に組み込んで機器の傾斜状態を検出する傾斜センサ、及び、それを搭載した情報機器に関する。
従来、機器の傾斜状態を検出するセンサ(傾斜センサ)としては、幾通りかの種類が挙げられている。このような傾斜センサとしては、例えば特許文献1に記載のものがある。図4は、特許文献1に記載されている傾斜検出スイッチの構成を示す断面図である。図4に示すように、この傾斜検出スイッチは、転動自在にした球状の導電体2と、互いに90度の角度で配置されてなる4つの電極36〜39と、球状の導電体と電極36〜39とを被うケースとから構成されている。
傾斜検出スイッチが水平位置にある場合には、電極38と電極39とが球状の導電体2を介し導通状態になる。傾斜検出スイッチが傾斜した場合には、導電体2が移動し、右方向の傾斜の場合には電極39と電極36とが、左方向の傾斜の場合には電極37と電極38とが、それぞれ導通状態になる。さらに、倒立傾斜している場合では、電極36と電極37とが導通状態になる。このように、この傾斜検出センサを傾斜させると、球状の導電体2が転がって、傾斜に応じて相隣合う2つの電極の間に移動して、球状の導電体2を介し導通状態になる。そして、この接触状態を電気的に検出して、水平位置、右方向の傾斜、左方向の傾斜、倒立傾斜という4つの傾斜状態を検出するようになっている。このように電極間の導通状態の違いにより4つの傾斜状態を検出する傾斜センサとしては、上記特許文献1のほかに、例えば、特許文献2に記載されている。例えば、特許文献3には、球体と発光部と2つの受光部とで、4方向の傾斜状態を検出している。
また、従来の傾斜センサの他の構成として、特許文献4に記載の運動状態検出装置が挙げられる。図5は、特許文献4に記載されている運動状態検出装置の構成を示す斜視図である。図5に示すように、略球状の多面体部分(図5では正20面体)を有する中空部体の内部に液状導電体2が封入されており、その内面の各平坦面それぞれに、電極3(図5では一部のみを図示している)が設けられている。そして、この電極3は、引き出し線を介して外部に引出されている。この運動状態検出装置では、各電極3間の導通状態を検出し、この検出に基づいて傾斜角が検出されている。
特開平10−149753号公報(平成10年6月2日公開) 特開平11−162306号公報(平成11年6月18日公開) 特開2002−131052号公報(平成14年5月9日公開) 特開平10−111307号公報(平成10年4月28日公開)
しかしながら、上記特許文献1〜4に開示されている技術には、以下のような問題を有する。
まず、特許文献1〜3に開示されている傾斜センサでは、4方向における傾斜状態しか検出することができない。例えば特許文献1に記載されている傾斜検出スイッチでは、図4に示すように、図4の紙面と平行な方向に球状の導電体2が移動する4方向における傾斜状態が検出されるように設計されている。このため、図4の紙面に対し垂直な方向に球状導電体2が移動する方向における傾斜状態を検出することができない。
これを改善するために、図4の紙面に平行な2つの面のうち少なくとも一方に、電極を設置し、各電極の導通状態を検出すれば、4方向よりも多い方向の傾斜状態を検出することが可能である。しかしながら、4方向よりも多い方向での傾斜状態を検出するために、少なくとも5つの電極が必要となる。
また、上記特許文献4に記載されている運動状態検出装置では、図5の紙面に垂直な方向における傾斜状態を検出することが可能になる。しかしながら、略球状の多面体部分の内面全てに電極3を設ける必要がある。例えば、多面体部分が立方体である場合には、6つの電極3が必要である。また、多面体部分が8面体である場合には、8つの電極3が必要である。このため、この運動状態検出装置では、実装時の配線が煩雑化し、また検出系も複雑となるという問題がある。
すなわち、従来の傾斜センサでは、4方向よりも多い方向の傾斜状態を検出するために、4つ以上の電極が設けられる必要があり、構成がより複雑になるという問題を有している。
また、このような傾斜センサを利用したものとしては、デジタルカメラ、デジタルカメラ付き携帯電話等の情報機器が挙げられる。図6に示すように、デジタルカメラ7には、4方向検出可能な傾斜センサ61が搭載されている。これは、写真撮影時にカメラを90°回転させた写真がパソコン画面上で90°回転した画像とならないように、写真撮影時のデジタルカメラ7の向きを検出し、これを撮影状況として写真データに保存するためである。
また、カメラを地面に向けて写真撮影をするときと、カメラを空に向けて写真撮影するときで露出等を変更する必要があるため、この向きを検出するための傾斜センサとして傾斜センサ61とは向きを変えた傾斜センサ62が搭載されている。このように従来のデジタルカメラ等の情報機器では、傾斜センサが2つ必要であり、情報機器の大型化、コストアップ要因となる。
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、簡単な構成で6方向の傾斜状態の検出が可能な傾斜センサ及びそれを搭載した情報機器を提供することにある。
本発明の傾斜センサは、上記の課題を解決するために、物体の水平面に対する傾斜状態を検出する傾斜センサであって、内部に略凸8面体の中空部を有する筐体と、上記中空部内を移動可能な導電体と、上記略凸8面体を形成する8面のうち、互いに共有する頂点を有さない対向2面と、上記対向2面のうち何れか一方の面に隣接する2面との4面それぞれに形成された4つの電極と、上記4つの電極間の導通状態を検出する導通検出手段とを備えたことを特徴としている。
本発明の傾斜センサは、導電体が略凸8面体における6つの頂点へ移動した場合における、略凸8面体のうち4面に形成された4つの電極間の導通状態の変化を検出することにより、6つの傾斜状態の検出を実現している。
上記の構成によれば、導電体が上記中空部内を移動可能になっている。そして、この導電体が略凸8面体の頂点に移動したとき、その頂点を形成する4面全てに接触した状態になる。さらに、上記の構成によれば、略凸8面体を形成する8面のうち4面に、4つの電極が形成されており、この4つの電極は、略凸8面体を形成する8面のうち、互いに向かい合い、かつ、共有する頂点を有さない対向2面と、上記対向2面のうち何れか一方の面に隣接する2面との4面それぞれに形成されている。略8面体の6つの頂点はそれぞれ、略8面体を形成する8面のうち、4角錐を形成する4面により形成されている。すなわち、略8面体を形成する8面のうち4角錐を形成する4面は、共通の頂点を共有することになる。上記「互いに共有する頂点を有さない」とは、略8面体を形成する8面において、2面間で共通の頂点を有さないような位置関係のことをいう。
この構成により、導電体が略凸8面体の所定の頂点に移動すると、4つの電極間の導通状態が、その頂点への移動に特有の導通状態になる。導電体が移動する6つの頂点ごとに、4つの電極間の導通状態が異なっている。
そして、上記導通検出手段が、6つの頂点ごとに異なる4つの電極間の導通状態を検出することで、6方向の傾斜状態を検出することが可能になる。
従来の傾斜センサでは、4方向よりも多い方向の傾斜状態を検出するために、4つ以上の電極が設けられる必要があり、構成がより複雑になるという問題を有していた。しかしながら、本発明の傾斜センサでは、このように電極の数が4つで、6方向の傾斜状態の検出を可能にしている。それゆえ、上記の構成によれば、従来よりも簡単な構成で6方向の傾斜状態の検出が可能な傾斜センサを提供することができる。
なお、上記「略凸8面体」とは、8面体のいずれの面を延長しても、その平面が8面体の内部を切断することができないような8面体のことをいう。さらに換言すると、6つの頂点のうち任意の隣接しない2つの頂点を除く4つの頂点を結んだ4角形で囲まれた領域を挟んで、残りの2つの頂点が存在するような8面体とも言える。また、さらに換言すると、6つの頂点のうち任意の隣接しない2点を結んだ直線が、残りの4つの頂点を結ぶ4角形に囲まれた領域を通過するような8面体とも言える。
また、上記「隣接する2面」とは、8面体を形成する8面のうち、互いに共有する1辺を有する2面のことをいう。それゆえ、「上記対向2面のうち何れか一方の面に隣接する2面」とは、「対向2面のうち何れか一方の面」における所定の辺を共有する面と、その辺とは別の辺を共有する面との2面といえる。
このような「略凸8面体」を有する中空部としては、例えば8つの同形の2等辺三角形により形成された8面体を有する構成が挙げられる。すなわち、本発明の傾斜センサは、上記略凸8面体は、8つの同形の2等辺三角形により形成されており、上記4つの電極は、上記略正8面体を形成する8面のうち、互いに平行に向かい合う、対向2面としての2面と、上記互いに平行に向かい合う2面のうち、何れか一方の面に隣接する2面との4面それぞれに形成されていることが好ましい。
本発明の傾斜センサは、上記の課題を解決するために、物体の水平面に対する傾斜状態を検出する傾斜センサであって、内部に略凸8面体の中空部を有する筐体と、上記中空部内を移動可能な導電体と、上記略凸8面体を形成する8面のうち、4角錐を形成する4面それぞれに形成された4つの電極と、上記4つの電極間の導通状態を検出する導通検出手段とを備えたことを特徴としている。
上記の構成によれば、導電体が上記中空部内を移動可能になっている。そして、この導電体が略凸8面体の頂点に移動したとき、その頂点を形成する4面全てに接触した状態になる。さらに、上記の構成によれば、略凸8面体を形成する8面のうち4面に、4つの電極が形成されており、この4つの電極は、4角錐を形成する4面それぞれに形成されている。
この構成により、導電体が略凸8面体の所定の頂点に移動すると、4つの電極間の導通状態が、その頂点への移動に特有の導通状態になる。導電体が移動する6つの頂点ごとに、4つの電極間の導通状態が異なっている。
そして、上記導通検出手段が、6つの頂点ごとに異なる4つの電極間の導通状態を検出することで、6方向の傾斜状態を検出することが可能になる。
このように、本発明の傾斜センサでは、このように電極の数が4つで、6方向の傾斜状態の検出を可能にしている。それゆえ、上記の構成によれば、従来よりも簡単な構成で6方向の傾斜状態の検出が可能な傾斜センサを提供することができる。
なお、上記の構成において、上記略凸8面体が、8つの同形の2等辺三角形により形成されている場合でも、同様の効果を奏する。
また、本発明の傾斜センサでは、上記導通検出手段は、上記4つの電極のうち、互いに隣接せず、かつ互いに共有する頂点を有し、かつ互いに隣接する共有の電極を有する2面に形成された2つの電極に、交互に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、上記2面以外に形成された2つの電極に印加された電圧を検出する電圧検出手段とを備えたことが好ましい。
上述のように、本発明の傾斜センサでは、導電体が略凸8面体の所定の頂点に移動すると、4つの電極間の導通状態が、その頂点への移動に特有の導通状態になる。導電体が移動する6つの頂点ごとに、4つの電極間の導通状態が異なっている。
上記の構成によれば、電圧印加手段が、4つの電極のうち、互いに隣接せず、かつ互いに共有する頂点を有し、かつ互いに隣接する共有の電極を有する2面に形成された2つの電極に、交互に所定の電圧を印加している。このため、上記2面以外に形成された2つの電極に印加された電圧が、傾斜状態に応じて異なるものになる。また、この電圧は、電圧印加手段が印加する電極によっても異なってくる。電圧検出手段が上記2面以外に形成された2つの電極に印加された電圧を、電圧印加手段が印加する電極毎に、2回検出することで、電極の数が4つで、6方向の傾斜状態を検出することが可能になる。
また、特に、上記4つの電極が「略凸8面体を形成する8面のうち、4角錐を形成する4面それぞれに形成された」場合、上記導通検出手段は、上記4角錐を形成する4面のうち、互いに隣接しない2面に形成された2つの電極に、交互に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、上記2面以外に形成された2つの電極に印加された電圧を検出する電圧検出手段とを備えていてもよい。
また、本発明の傾斜センサでは、上記導通検出手段は、上記4つの電極のうち、上記対向2面に形成された2つの電極それぞれに、異なる所定の電圧を印加する電圧印加手段と、上記対向2面以外に形成された2つの電極に印加された電圧を検出する電圧検出手段とを備えたことが好ましい。
上記の構成によれば、電圧印加手段が、4つの電極のうち、上記対向2面に形成された2つの電極それぞれに、異なる所定の電圧を印加するので、上記対向2面以外に形成された2つの電極に印加された電圧が、傾斜状態に応じて異なるものになる。このため、電圧検出手段が上記対向2面以外に形成された2つの電極に印加された電圧を検出するのみで、電極の数が4つで、6方向の傾斜状態を検出することが可能になる。
また、本発明の傾斜センサでは、さらに、上記筐体を支持する支持手段を備え、上記支持手段は、上記略凸8面体における互いに隣接しない2つの頂点を結んだ直線に垂直な面と、物体の水平面とが平行になるように筐体を保持するようになっていることが好ましい。
また、本発明の傾斜センサでは、上記導電体は、球状であってもよい。
上記の構成によれば、導電体は球状であるので、筐体内部を滑らかに移動可能となり、検出精度の向上が可能となる。
また、本発明の傾斜センサでは、上記導電体は導電性の粉体からなっていてもよい。
上記の構成によれば、導電性の粉体であるので、1つの電極に対し多点で接触でき、接点不良による誤検出を抑制できる。
また、本発明の傾斜センサでは、上記導電体は導電性の液体からなっていてもよい。
上記の構成によれば、導電体は導電性の液体であるので、1つの電極に対し多点で接触できる。また、筐体内部を滑らかに移動可能であるため、接点不良による誤検出を抑制でき、検出精度の向上も可能となる。
本発明の情報機器は、上記の課題を解決するために、上述の傾斜センサを搭載したことを特徴としている。
上記の構成によれば、1つの傾斜センサで6方向の傾斜が検出可能な情報機器を提供することができる。このため、従来では2つ必要であった傾斜センサが1つとなり、情報機器の小型化、コストダウンを図ることが可能となる。
本発明の傾斜センサは、以上のように、内部に略凸8面体の中空部を有する筐体と、上記中空部内を移動可能な導電体と、上記略凸8面体を形成する8面のうち、互いに共有する頂点を有さない対向2面と、上記対向2面のうち何れか一方の面に隣接する2面との4面それぞれに形成された4つの電極と、上記4つの電極間の導通状態を検出する導通検出手段とを備えた構成である。
また、本発明の傾斜センサは、以上のように、内部に略凸8面体の中空部を有する筐体と、上記中空部内を移動可能な導電体と、上記略凸8面体を形成する8面のうち、4角錐を形成する4面それぞれに形成された4つの電極と、上記4つの電極間の導通状態を検出する導通検出手段とを備えた構成である。
それゆえ、電極の数が4つで、6方向の傾斜状態の検出を可能になり、従来よりも簡単な構成で6方向の傾斜状態の検出が可能な傾斜センサを提供することができる。
さらに、本発明の情報機器は、以上のように、上述の傾斜センサを搭載した構成である。それゆえ、1つの傾斜センサで6方向の傾斜が検出可能な情報機器を提供することができ、従来では2つ必要であった傾斜センサが1つとなり、情報機器の小型化、コストダウンを図ることが可能となる。
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1及び図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本実施形態の傾斜センサの概略構成を示す斜視図である。図1に示すように、本実施形態の傾斜センサ(以下、傾斜センサ100と記す)は、図示しない筐体内部に正8面体を形成する中空部1を有する。そして、中空部1の中には略球形の導電体2が設置されている。また、傾斜センサ100では、正8面体を形成する8面のうち、第1の面31’及び第2の面32’(互いに平行に向かい合う2つの面)に、それぞれ第1の電極31と第2の電極32が設けられている。また、第1の面31’または第2の面32’のうち一方の、第2の電極32が設けられた第2の面32’に隣接する第3の面33’及び第4の面34’に、それぞれ第3の電極33と第4の電極34とが設置されている。
また、傾斜センサ100は、第1の電極31と第2の電極32とにそれぞれ異なる電圧を印加する電圧印加部10と、第3の電極33及び第4の電極34それぞれの電圧を検出する電圧検出部11とを備えている。なお、上記「導通検出手段」とは、電圧印加部10と電圧検出部11とを備えたもののことをいう。
なお、図1には示していないが、傾斜センサ100では、さらに筐体を支持する支持部が設けられている。上記支持部により、傾斜センサ100は、中空部1における正8面体の互いに隣接しない2つの頂点を結んだ直線に垂直な面と、物体の水平面とが平行になるように筐体を保持するようになる。
傾斜センサ100では、本体の傾斜状態に応じて、導電体2が移動する。この移動により、第1〜第4の電極31・32・33・34と導電体2との間の導電状態が変化するようになっている。電圧印加部10が、第1の電極31と第2の電極32とにそれぞれ異なる電圧を印加するときに、電圧検出部11が第3の電極33と第4の電極34との電圧を検出することで、6方向における傾斜状態を検出することが可能になる。電圧印加部10及び電圧検出部11の動作については、後述する。
以下に、傾斜センサ100の動作について、さらに詳しく説明する前に、3次元直交座標系におけるx,y,zの各方向を以下のように定義する。図1に示すように、正8面体を形成する中空部1は、第1の頂点41、第2の頂点42、第3の頂点43、第4の頂点44、第5の頂点45、及び第6の頂点46という6つの頂点を有する。x方向は、頂点41から頂点42へ向かう方向とする。また、x方向と反対方向を−x方向と定義する。y方向は、頂点43から頂点44へ向かう方向とする。また、y方向と反対方向を−y方向と定義する。z方向は、頂点45から頂点46へ向かう方向とする。また、z方向と反対方向を−z方向と定義する。なお、図1では、導電体2が頂点43に移動した、すなわち、−y方向に移動した状態を正立状態としている。
まず、傾斜センサ100が正立状態である場合、導電体2は、第3の頂点43に移動し、第2の面32’と、第3の面33’と、第4の面34’とに接触した状態になる。このため、正立状態の傾斜センサでは、第2の電極32と第3の電極33と第4の電極34とが導通状態となる。
また、傾斜センサ100が図1において左方向に傾斜した、すなわち−x方向へ傾斜した場合、導電体2は、第1の頂点41に移動し、第1の面31’と第3の面33’とに接触した状態になる。このため、−x方向に傾斜した傾斜センサでは、第1の電極31と第3の電極33とが導通する一方、他の電極である第2の電極32と第4の電極34とが導通しない状態となる。
また、傾斜センサ100が図1において右方向に傾斜した、すなわちx方向へ傾斜した場合、導電体2は、第2の頂点42に移動し、第2の面32’と第4の面34’とに接触した状態になる。このため、x方向に傾斜した傾斜センサでは、第2の電極32と第4の電極34とが導通する一方、他の電極である第1の電極31と第3の電極33とが導通しない状態となる。
また、傾斜センサ100が倒立した状態である、すなわち傾斜センサがy方向に傾斜した場合、導電体2は、第4の頂点44に移動し、第1の面31’に接触した状態になる。このため、倒立状態の傾斜センサ100では、第1〜第4の電極31・32・33・34の全ての電極が導通しない状態となる。
また、傾斜センサ100が図1において紙面の裏向きに傾斜した、すなわち−z方向へ傾斜した場合、導電体2は、第5の頂点45に移動し、第1の面31’と第4の面34’とに接触した状態になる。このため、−z方向に傾斜した傾斜センサでは、第1の電極31と第4の電極34が導通する一方、その他の電極である第2の電極32と第3の電極33とが導通しない状態となる。
また、傾斜センサ100が図1において紙面の表向きに傾斜した、すなわちz方向へ傾斜した場合、導電体2は、第6の頂点46に移動し、第2の面32’と第3の面33’とに接触した状態になる。このため、第2の電極32と第3の電極33とが導通する一方、その他の電極である第1の電極31と第4の電極とが導通しない状態となる。
このように、傾斜センサ100では、第1〜第4の電極31・32・33・34間の導通状態が、−x方向、x方向、−y方向、y方向、−z方向、z方向という6つの方向に傾斜した状態で異なるようになっている。このため、傾斜センサ100では、上述の4つの電極の導通状態を検出することにより、6つの傾斜状態が検出可能となる。
以下に、傾斜センサ100における、電圧印加部10及び電圧検出部11の傾斜状態の検出動作について、詳細に説明する。傾斜センサ100では、図1に示すように、電圧印加部10が、1組の平行に向かい合う2面に設けられた第1の電極31と第2の電極32に、異なる電圧を印加している。そして、電圧検出部11が、その他の電極である第3の電極33と第4の電極34の電圧を検出することにより、傾斜状態の検出が可能になる。ここでは、電圧印加部10が、例えば、第1の電極31に−5V、第2の電極32に+5Vを印加している場合について説明する。しかしながら、電圧印加部10が印加する電圧は、これに限定されるものではない。
具体的には、図1に示すように、傾斜センサ100が正立状態である場合、導電体2が第3の頂点43に移動し、第2の電極32と第3の電極33と第4の電極34とが導通した状態になる。このため、第3の電極33と第4の電極34とが、ともに+5Vになる。
また、傾斜センサが図1において左方向に傾斜した、すなわち−x方向へ傾斜した場合、導電体2は、第1の頂点41に移動し、第1の電極31と第3の電極33とが導通する一方、他の電極である第2の電極32と第4の電極34とが導通しない状態となる。この場合、第1の電極31と導通した第3の電極33が−5Vになる一方、第1の電極31と第2の電極32との何れにも導通していない第4の電極34が0Vとなる。
また、傾斜センサが図1において右方向に傾斜した、すなわちx方向へ傾斜した場合、導電体2は、第2の頂点42に移動し、第2の電極32と第4の電極34とが導通する一方、他の電極である第1の電極31と第3の電極33とが導通しない状態となる。この場合、第1の電極31と第2の電極32との何れにも導通していない第3の電極33が0Vになる一方、第2の電極32と導通した第4の電極34が+5Vとなる。
また、傾斜センサが倒立した状態である、すなわち傾斜センサがy方向に傾斜した場合、導電体2は、第4の頂点44に移動し、第1〜第4の電極31・32・33・34の全ての電極が導通しない状態となる。この場合、第1の電極31と第2の電極32との何れにも導通していない第3の電極33及び第4の電極34がともに、0Vになる。
また、傾斜センサが図1において紙面の裏向きに傾斜した、すなわち−z方向へ傾斜した場合、導電体2は、第5の頂点45に移動し、第1の電極31と第4の電極34が導通する一方、その他の電極である第2の電極32と第3の電極33とが導通しない状態となる。この場合、第1の電極31と第2の電極32との何れにも導通していない第3の電極33が0Vになる一方、第1の電極31と導通した第4の電極34が−5Vになる。
また、傾斜センサが図1において紙面の表向きに傾斜した、すなわちz方向へ傾斜した場合、導電体2は、第6の頂点46に移動し、第2の電極32と第3の電極33とが導通する一方、その他の電極である第1の電極31と第4の電極とが導通しない状態となる。この場合、第2の電極32と導通した第3の電極33が+5Vになる一方、第1の電極31と第2の電極32との何れにも導通していない第4の電極34が0Vとなる。
このように、傾斜センサ100では、互いに平行に向かい合う1組の電極である、第1の電極31と第2の電極32とに異なる電圧を印加し、残りの2つの電極(第3の電極33及び第4の電極34)の電圧を検出するのみで、6つの傾斜状態(−x方向、x方向、−y方向、y方向、−z方向、及びz方向)を検出することが可能となる。つまり、傾斜センサ100では、電極の数を4つ設けるという極めて簡単な構成で、6方向の傾斜状態を検出することができる。
また、本実施形態の傾斜センサにおいては、第3の電極33と第4の電極34とに、交互に所定の電圧を印加し、残りの2つの電極(第1の電極31及び第2の電極32)の電圧を検出しても、6つの傾斜状態(−x方向、x方向、−y方向、y方向、−z方向、及びz方向)を検出することが可能となる。以下、第3の電極33と第4の電極34とに、交互に所定の電圧を印加した場合における傾斜センサについて、図7に基づいて説明する。図7は、第3の電極33と第4の電極34とに、交互に所定の電圧を印加した場合における傾斜センサ(以下、傾斜センサ102と記す)の概略構成を示す斜視図である。なお、図7において、図1にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図7に示すように、電圧印加部14は、第3の面33’に形成された第3の電極33と第4の面34’に形成された第4の電極34とに交互に所定の電極を印加している。なお、第3の面33’と第4の面34’とは、互いに隣接せず、かつ互いに共有する頂点を有し、かつ互いに隣接する共通の電極を有するようになっている。そして、電圧検出部15が、残りの2つの電極(第1の電極31及び第2の電極32)の電圧を検出している。この構成により、傾斜状態の検出が可能になる。ここでは、電圧印加部14が、例えば、第3の電極33と第4の電極34に交互に5Vを印加した場合について説明する。しかしながら、電圧印加部14が印加する電圧は、これに限定されるものではない。
具体的には、図7に示すように、傾斜センサ102が正立状態である場合、導電体2が第3の頂点43に移動し、第2の電極32と第3の電極33と第4の電極34とが導通した状態になる。それゆえ、電圧印加部14が第3の電極33に5Vを印加している場合には、第3の電極33と導通していない第1の電極31が0Vになる一方、第3の電極33と導通している第2の電極32が5Vになる。また、電圧印加部14が第4の電極34に5Vを印加している場合、第4の電極34と導通していない第1の電極31が0Vになる一方、第4の電極34と導通している第2の電極32が5Vになる。
次に、傾斜センサ102が図7において左方向に傾斜した、すなわち−x方向へ傾斜した場合、導電体2は、第1の頂点41に移動し、第1の電極31と第3の電極33とが導通する一方、他の電極である第2の電極32と第4の電極34とが導通しない状態となる。それゆえ、電圧印加部14が第3の電極33に5Vを印加している場合には、第3の電極33と導通している第1の電極31が5Vになる一方、第3の電極33と導通していない第2の電極32は0Vになる。また、電圧印加部14が第4の電極34に5Vを印加している場合、第4の電極34と導通していない第1の電極31と第2の電極32とは、ともに0Vとなる。
また、傾斜センサ102が図7において右方向に傾斜した、すなわちx方向へ傾斜した場合、第2の頂点42に移動し、第2の電極32と第4の電極34とが導通する一方、他の電極である第1の電極31と第3の電極33とが導通しない状態となる。それゆえ、電圧印加部14が第3の電極33に5Vを印加している場合には、第3の電極33と導通していない第1の電極31と第2の電極32とは、ともに0Vになる。また、電圧印加部14が第4の電極34に5Vを印加している場合、第4の電極34と導通していない第1の電極31が0Vになる一方、第4の電極34と導通している第2の電極32が5Vになる。
また、傾斜センサ102が倒立した状態である、すなわち傾斜センサがy方向に傾斜した場合、導電体2は、第4の頂点44に移動し、導電体2は、第4の頂点44に移動し、第1〜第4の電極31・32・33・34の全ての電極が導通しない状態となる。それゆえ、電圧印加部14が第3の電極33に5Vを印加している場合には、第3の電極33と導通していない第1の電極31と第2の電極32とはともに0Vになる。また、電圧印加部14が第4の電極34に5Vを印加している場合も、第4の電極34に導通していない第1の電極31と第2の電極32は、ともに0Vとなる。
また、傾斜センサ102が図7において紙面の裏向きに傾斜した、すなわち−z方向へ傾斜した場合、導電体2は、第5の頂点45に移動し、第1の電極31と第4の電極34が導通する一方、その他の電極である第2の電極32と第3の電極33とが導通しない状態となる。それゆえ、電圧印加部14が第3の電極33に5Vを印加している場合には、第3の電極33と導通していない第1の電極31と第2の電極32とは、ともに0Vになる。また、電圧印加部14が第4の電極34に5Vを印加している場合、第4の電極34と導通している第1の電極31は5Vになる一方、第5の電極35と導通していない第2の電極32は5Vとなる。
また、傾斜センサ102が図7において紙面の表向きに傾斜した、すなわちz方向へ傾斜した場合、導電体2は、第6の頂点46に移動し、第2の電極32と第3の電極33とが導通する一方、その他の電極である第1の電極31と第4の電極とが導通しない状態となる。それゆえ、電圧印加部14が第3の電極33に5Vを印加している場合には、第3の電極32と導通していない第1の電極31は0Vになる一方、第3の電極33と導通している第2の電極32は5Vになる。また、電圧印加部14が第4の電極34に5Vを印加している場合、第4の電極34と導通していない第1の電極31と第2の電極32とは、ともに0Vとなる。
このように、傾斜センサ102では、互いに隣接せず、かつ互いに共有する頂点を有し、かつ互いに隣接する共通の電極を有する2面に形成された2つの電極(第3の電極33及び第4の電極34)に交互に電圧を印加し、残りの2つの電極(第1の電極31及び第2の電極31)の電圧を検出することにより、6つの傾斜状態(−x方向、x方向、−y方向、y方向、−z方向、及びz方向)を検出することが可能となる。つまり、傾斜センサ102では、電極の数を4つ設けるという極めて簡単な構成で、6方向の傾斜状態を検出することができる。
〔実施の形態2〕
本発明の実施の他の形態について図2に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。図2は、本実施形態の傾斜センサの概略構成を示す斜視図である。なお、説明の便宜上、上記実施の形態1にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。また、前記実施の形態1で述べた各種の特徴点については、本実施の形態についても組み合わせて適用し得るものとする。
本実施形態の傾斜センサ(以下、傾斜センサ101と記す)は、上記実施の形態1の傾斜センサ100と比較して、中空部1における正8面体を形成する面に設けられた4つの電極の配置が異なる。
より具体的には、図2に示すように、傾斜センサ101は、図示しない筐体内部に正8面体を形成する中空部1を有する。そして、中空部1の中には略球形の導電体2が設置されている。また、傾斜センサ101では、正8面体を形成する8面のうち、図の下側(−y方向)に頂点43を有する4角錐を形成する4面に第2〜第5の電極32〜35が設置されている。図2では、4角錐を形成する第2の面32’、第3の面33’、第4の面34’、及び第5の面35’にそれぞれ、第2の電極32、第3の電極33、第4の電極34、及び第5の電極35が配置されている。
また、傾斜センサ101は、第2の電極32と第5の電極35とおいて交互に所定の電圧を印加する電圧印加部12と、第3の電極33及び第4の電極34それぞれの電圧を検出する電圧検出部13とを備えている。なお、図2に示すように、第2の電極32と第5の電極35とはそれぞれ、4角錐を形成する4つの面のうち、1組の隣接しない面である第2の面32’と第5の面35’とに設けられている。
傾斜センサ101では、本体の傾斜状態に応じて、導電体2が移動する。この移動により、第2〜第5の電極32・33・34・35と導電体2との間の導電状態が変化するようになっている。電圧印加部12が、第2の電極32と第5の電極35とおいて交互に所定の電圧を印加するときに、電圧検出部13が第3の電極33及び第4の電極34それぞれの電圧を検出することで、6方向における傾斜状態を検出することが可能になる。電圧印加部12及び電圧検出部13の動作については、後述する。
以下に、傾斜センサ101の動作について、さらに詳しく説明する。なお、傾斜センサ101の傾斜方向を3次元直交座標系により説明するが、3次元直交座標系におけるx,y,zの各方向は、上記実施の形態1で説明したものと同様であり、正立状態も同様に、導電体2が頂点43に移動した、すなわち、−y方向に移動した状態としている。
まず、傾斜センサ101が正立状態である場合、導電体2は第3の頂点43に移動し、第2の面32’と、第3の面33’と、第4の面34’と、第5の面35’とに接触した状態になる。このため、正立状態の傾斜センサでは、第2〜第5の電極32〜35が全て導通状態となる。
次に、傾斜センサ101が図2において左方向に傾斜した、すなわち−x方向へ傾斜した場合、導電体2は、第1の頂点41に移動し、第3の面33’と第5の面35’とに接触した状態になる。このため、−x方向に傾斜した傾斜センサでは、第3の電極33と第5の電極35とが導通する一方、他の電極である第2の電極32と第4の電極34とが導通しない状態となる。
また、傾斜センサ101が図2において右方向に傾斜した、すなわちx方向へ傾斜した場合、導電体2は、第2の頂点42に移動し、第2の面32’と第4の面34’とに接触した状態になる。このため、x方向に傾斜した傾斜センサでは、第2の電極32と第4の電極34とが導通する一方、他の電極である第3の電極33と第5の電極35とが導通しない状態となる。
また、傾斜センサ101が倒立した状態である、すなわち傾斜センサがy方向に傾斜した場合、導電体2は、第4の頂点44に移動し、第2〜第5の面32’〜35’とのいずれの面に接触しない状態になる。このため、倒立状態の傾斜センサでは、第2〜第5の電極32・33・34・35の全ての電極が導通しない状態となる。
また、傾斜センサ101が図2において紙面の裏向きに傾斜した、すなわち−z方向へ傾斜した場合、導電体2は、第5の頂点45に移動し、第4の面34’と第5の面35’とに接触した状態になる。このため、−z方向に傾斜した傾斜センサでは、第4の電極34と第5の電極35が導通する一方、その他の電極である第2の電極32と第3の電極33とが導通しない状態となる。
また、傾斜センサ101が図2において紙面の表向きに傾斜した、すなわちz方向へ傾斜した場合、導電体2は、第6の頂点46に移動し、第2の面32’と第3の面33’とに接触した状態になる。このため、z方向に傾斜した傾斜センサでは、第2の電極32と第3の電極33が導通する一方、その他の電極である第4の電極34と第5の電極35とが導通しない状態となる。
このように、傾斜センサ101では、第2〜第5の電極32・33・34・35間の導通状態が、−x方向、x方向、−y方向、y方向、−z方向、z方向という6つの方向に傾斜した状態で異なるようになっている。このため、傾斜センサ101では、上述の4つの電極の導通状態を検出することにより、6つの傾斜状態が検出可能となる。
以下に、傾斜センサ101における、電圧印加部12及び電圧検出部13の傾斜状態の検出動作について、詳細に説明する。傾斜センサ101では、図2に示すように、電圧印加部12が、4角錐を形成する4つの面のうち、1組の隣接しない面である第2の面32’と第5の面35’とに設けられた第2の電極32と第5の電極35とに、所定の電圧を交互に印加している。そして、電圧検出部13が、その他の電極である第3の電極33と第4の電極34の電圧を検出することにより、傾斜状態の検出が可能になる。
なお、ここでは、電圧印加部12が、例えば、第2の電極32と第5の電極35に交互に5Vを印加した場合について説明する。しかしながら、電圧印加部12が印加する電圧は、これに限定されるものではない。
具体的には、図2に示すように、傾斜センサ101が正立状態である場合、導電体2が第3の頂点43に移動し、第2〜第5の電極32〜35が全て導通状態となる。それゆえ、電圧印加部12が第2の電極32に5Vを印加している場合には、第2の電極32と導通している第3の電極33と第4の電極34とは両方ともに5Vになる。また、電圧印加部12が第5の電極35に5Vを印加している場合、第5の電極35に導通している第3の電極33と第4の電極34とは両方ともに5Vとなる。
次に、傾斜センサ101が図2において左方向に傾斜した、すなわち−x方向へ傾斜した場合、導電体2は、第1の頂点41に移動し、第3の電極33と第5の電極35とが導通する一方、他の電極である第2の電極32と第4の電極34とが導通しない状態となる。それゆえ、電圧印加部12が第2の電極32に5Vを印加している場合には、第2の電極32と導通していない第3の電極33と第4の電極34とは両方ともに0Vになる。また、電圧印加部12が第5の電極35に5Vを印加している場合、第5の電極35と導通している第3の電極33は5Vになる一方、第5の電極35と導通していない第4の電極34は0Vとなる。
また、傾斜センサ101が図2において右方向に傾斜した、すなわちx方向へ傾斜した場合、導電体2は、第2の頂点42に移動し、第2の電極32と第4の電極34とが導通する一方、他の電極である第3の電極33と第5の電極35とが導通しない状態となる。それゆえ、電圧印加部12が第2の電極32に5Vを印加している場合には、第2の電極32と導通していない第3の電極33は0Vになる一方、第2の電極32と導通している第4の電極34は5Vになる。また、電圧印加部12が第5の電極35に5Vを印加している場合、第5の電極35に導通していない第3の電極33と第4の電極34とは、ともに0Vとなる。
また、傾斜センサ101が倒立した状態である、すなわち傾斜センサがy方向に傾斜した場合、導電体2は、第4の頂点44に移動し、第2〜第5の電極32・33・34・35の全ての電極が導通しない状態となる。それゆえ、電圧印加部12が第2の電極32に5Vを印加している場合には、第2の電極32と導通していない第3の電極33と第4の電極34とはともに0Vになる。また、電圧印加部12が第5の電極35に5Vを印加している場合も、第5の電極35に導通していない第3の電極33と第4の電極34は、ともに0Vとなる。
また、傾斜センサ101が図2において紙面の裏向きに傾斜した、すなわち−z方向へ傾斜した場合、導電体2は、第5の頂点45に移動し、第4の電極34と第5の電極35が導通する一方、その他の電極である第2の電極32と第3の電極33とが導通しない状態となる。それゆえ、電圧印加部12が第2の電極32に5Vを印加している場合には、第2の電極32と導通していない第3の電極33と第4の電極34は、ともに0Vになる。また、電圧印加部12が第5の電極35に5Vを印加している場合、第5の電極35と導通していない第3の電極33は0Vになる一方、第5の電極35と導通している第4の電極34は5Vとなる。
また、傾斜センサ101が図2において紙面の表向きに傾斜した、すなわちz方向へ傾斜した場合、導電体2は、第6の頂点46に移動し、第2の電極32と第3の電極33が導通する一方、その他の電極である第4の電極34と第5の電極35とが導通しない状態となる。それゆえ、電圧印加部12が第2の電極32に5Vを印加している場合には、第2の電極32と導通している第3の電極33は5Vになる一方、第2の電極32と導通していない第4の電極34は0Vになる。また、電圧印加部12が第5の電極35に5Vを印加している場合、第5の電極35と導通していない第3の電極33と第4の電極34とは、ともに0Vとなる。
このように、傾斜センサ101では、4角錐を形成する4面のうち、隣接しない2つの電極(第2の電極32及び第5の電極35)に交互に電圧を印加し、残りの2つの電極(第3の電極33及び第4の電極34)の電圧を検出することにより、6つの傾斜状態(−x方向、x方向、−y方向、y方向、−z方向、及びz方向)を検出することが可能となる。つまり、傾斜センサ101では、電極の数を4つ設けるという極めて簡単な構成で、6方向の傾斜状態を検出することができる。
上記実施の形態1及び実施の形態2では、可動電極(中空部内を移動可能な導電体)として略球状の導電体を用いた場合について説明を行ったが、この導電体は、これに限定されず、中空部内を移動可能なものであればよい。例えば、導電体として、金属粉等の導電性の粉体を用いてもよい。
導電体として、金属粉等の導電性の粉体を用いた場合における、本発明の傾斜センサの動作については、導電体として球状の導電体を用いた場合と同様である。また、導電体として球状の導電体を用いた場合には、1つの電極との接点が1つであるため、接点不良が生じ易い。これに対して、導電体として金属粉等の導電性の粉体を用いた場合には、1つの電極に対し、多数の接点が存在するため、接点不良が生じにくくなるという効果を奏する。
また、可動電極(中空部内を移動可能な導電体)として、水銀や食塩水等の導電性の液体を使用してもよい。導電体として導電性の液体を用いた場合における、本発明の傾斜センサの動作については、導電体として球状の導電体を用いた場合、あるいは電体として金属粉等の導電性の粉体を用いた場合と同様である。また、導電体と電極との接点についても、電体として金属粉等の導電性の粉体を用いた場合と同様に、1つの電極に対し、多数の接点が存在するため、接点不良が生じにくくなるという効果を奏する。
次に、本発明の傾斜センサを搭載した機器について、説明する。本発明の傾斜センサは、上述のように、正8面体を有する中空部において、正8面体を形成する8面のうち、4面に電極を配置することで、6方向の傾斜状態を検出することが可能になる。このような傾斜センサを搭載した機器としては、デジタルカメラ、デジタルカメラ付携帯端末等が挙げられる。このような機器の一例として、本発明の傾斜センサを搭載したデジタルカメラについて、図3に基づいて説明する。図3は、本発明の傾斜センサを搭載したデジタルカメラの構成を示す斜視図である。
図3に示すように、デジタルカメラ7には、本発明の傾斜センサ6が搭載されている。なお、この傾斜センサ6は、図1に示す傾斜センサ100、または図2に示す傾斜センサ101、または図7に示す傾斜センサ102と同様の構成を有している。この傾斜センサ6を搭載したデジタルカメラ7では、1つの傾斜センサ6で6方向の傾斜検出が可能である。このため、従来のデジタルカメラでは2つ必要であった傾斜センサが1つとなり、デジタルカメラの小型化、コストダウンを図ることが可能となる。
また、以上の説明では正8面体の中空部を用いて説明を行ってきたが、正8面体を形成する8面があれば良く、例えば頂点部分を一部切り欠いた略正8面体形状でもよい。
本発明の傾斜センサにおける中空部は、このような略正8面体の中空部に限定されず、導電体が頂点へ移動したときに、その頂点を形成する4面それぞれと接触することが可能な8面体であればよい。すなわち、8面体のいずれの面を延長しても、その平面が8面体の内部を切断することができないような「略凸8面体」であればよい。このような略凸8面体では、6つの頂点のうち任意の隣接しない2つの頂点を除く4つの頂点を結んだ4角形で囲まれた領域を挟んで、残りの2つの頂点が存在する、すなわち、6つの頂点のうち任意の隣接しない2点を結んだ直線が、残りの4つの頂点を結ぶ4角形に囲まれた領域を通過するので、導電体が頂点へ移動したときに、その頂点を形成する4面それぞれと接触することが可能である。
家電製品、玩具、精密機械及び産業機器等に組み込んで機器の傾斜状態を検出する傾斜センサに利用可能である。
本発明の第1の実施の形態の傾斜センサの概略構成を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態の傾斜センサの概略構成を示す斜視図である。 本発明の傾斜センサを適用したデジタルカメラの構成を示す斜視図である。 従来の第1の傾斜センサの概略構成を示す断面図である。 従来の第2の傾斜センサの概略構成を示す斜視図である。 従来の傾斜センサを適用したデジタルカメラの構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態の傾斜センサにおいて、第3の電極33と第4の電極34とに、交互に所定の電圧を印加した場合の概略構成を示す斜視図である。
符号の説明
1 中空部
2 導電体
10 電圧印加部
11 電圧検出部
12 電圧印加部
13 電圧検出部
31’ 第1の面
31 第1の電極
32’ 第2の面
32 第2の電極
33’ 第3の面
33 第3の電極
34’ 第4の面
34 第4の電極
35’ 第5の面
35 第5の電極

Claims (12)

  1. 物体の水平面に対する傾斜状態を検出する傾斜センサであって、
    内部に略凸8面体の中空部を有する筐体と、
    上記中空部内を移動可能な導電体と、
    上記略凸8面体を形成する8面のうち、互いに共有する頂点を有さない対向2面と、上記対向2面のうち何れか一方の面に隣接する2面との4面それぞれに形成された4つの電極と、
    上記4つの電極間の導通状態を検出する導通検出手段とを備えたことを特徴とする傾斜センサ。
  2. 上記略凸8面体は、8つの同形の2等辺三角形により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の傾斜センサ。
  3. 物体の水平面に対する傾斜状態を検出する傾斜センサであって、
    内部に略凸8面体の中空部を有する筐体と、
    上記中空部内を移動可能な導電体と、
    上記略凸8面体を形成する8面のうち、4角錐を形成する4面それぞれに形成された4つの電極と、
    上記4つの電極間の導通状態を検出する導通検出手段とを備えたことを特徴とする傾斜センサ。
  4. 上記略凸8面体は、8つの同形の2等辺三角形により形成されていることを特徴とする請求項3に記載の傾斜センサ。
  5. 上記導通検出手段は、上記4つの電極のうち、互いに隣接せず、かつ互いに共有する頂点を有し、かつ互いに隣接する共通の電極を有する2面に形成された2つの電極に、交互に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、上記2面以外に形成された2つの電極に印加された電圧を検出する電圧検出手段とを備えたことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の傾斜センサ。
  6. 上記導通検出手段は、上記4つの電極のうち、上記対向2面に形成された2つの電極それぞれに、異なる所定の電圧を印加する電圧印加手段と、上記対向2面以外に形成された2つの電極に印加された電圧を検出する電圧検出手段とを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の傾斜センサ。
  7. さらに、上記筐体を支持する支持手段を備え、
    上記支持手段は、上記略凸8面体における互いに隣接しない2つの頂点を結んだ直線に垂直な面と、物体の水平面とが平行になるように筐体を保持するようになっていることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の傾斜センサ。
  8. 上記略凸8面体は、略正8面体であることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の傾斜センサ。
  9. 上記導電体は、球状であることを特徴とする請求項2、4〜8の何れか1項に記載の傾斜センサ。
  10. 上記導電体は導電性の粉体からなることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の傾斜センサ。
  11. 上記導電体は導電性の液体からなることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の傾斜センサ。
  12. 請求項1〜11の何れか1項に記載の傾斜センサを搭載したことを特徴とする情報機器。
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