JP2006254361A - 音響調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 演奏中に聴取位置を変更しても各チャンネルの音声信号に対して最適な調整を施すことができるようにすることを目的とする。
【解決手段】 所定位置に配置された複数のスピーカSP1,SP2‥‥SP6と、この複数のスピーカSP1,SP2‥‥SP6に各々音声信号を供給すると共にこの各々の音声信号の調整処理をする音響調整手段1と、この複数のスピーカSP1,SP2‥‥SP6の各々に対応して設けた複数の受信装置R1,R2‥‥R6と、聴取位置に配した無線送信装置2と、この複数の受信装置R1,R2‥‥R6よりの受信信号が供給され、この聴取位置の相対位置を検出する相対位置検出手段4とを有し、任意時にこの相対位置検出手段4の出力信号に応じて、この音響調整手段1においてこの各々の音声信号に対して所望の調整処理を行うようにしたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、家庭内において、DVD(Digital Versatile Disc)等のマルチチャンネルのコンテンツを楽しむ環境において、最適な音響再生環境になるように出力される音声信号に対して自動調整を行うようにした音響調整装置に関する。
家庭内にいわゆるホームシアターシステムを構築し、DVD等で提供されるマルチチャンネルの映画などのコンテンツを楽しむ環境を整えることが広く行われるようになってきている。ここでいわゆるマルチチャンネルのコンテンツは、多チャンネルの音声信号を有するもので、ドルビーデジタルAC―3(登録商標)方式、DTS(Digital Theater System(登録商標))方式などがある。
例えば、5.1チャンネルのマルチチャンネルのコンテンツに対応可能なホームシアターシステムの場合には、聴取者の前方に配置されるセンタースピーカ(C)、左スピーカ(L)、右スピーカ(R)、視聴者の後方に配置される左リアスピーカ(SL)、右リアスピーカ(SR)、さらに聴取者の前方に配置されるサブウーハー(Sub)の6つのスピーカから音声(音響)を放音することにより、臨場感のある音響の聴取が可能な音響再生環境を形成するようにしている。
そして、マルチチャンネルのホームシアターシステムの場合、目的とするリスニングポジション(聴取位置)においての良好な再生音場を形成できるようにするために、各チャンネル(音声チャンネル)の音声信号に施す調整のための調整パラメータの設定を自動的に行うようにすることが考えられている。その一例として、マルチチャンネル対応のAV(Audioand Visual)アンプ装置に自動音響調整機能を搭載するようにしたものがある。
例えば、図5に示すように5.1チャンネル対応のAVアンプ装置100に、自動音響調整機能を搭載したものが実現されている(特許文献1)。ここで、L、C、R、SL、SR、Subのそれぞれは、聴取者の周囲に設置されるスピーカを示している。このAVアンプ装置100は、図6に示すように構成され、リスニングポジションに設置されるマイクロホンMicによって収音された音声信号の供給を受け付けるマイク入力端子101aが設けられたものである。
このAVアンプ装置100の場合、音声を放音するスピーカを順次に変えてテスト音声を放音するようにし、これをリスニングポジションの測定マイクロホンMicで収音して、マイク入力端子101aを通じてAVアンプ装置100に供給し、マイクアンプ102、A/Dコンバータ103を介して、DSP(Digital Signal Processor)105の内部のRAM、若しくは、制御部108のRAMに保存する。
この保存した収音テスト信号(収音データ)と元のテスト信号(リファレンス信号)とを用いてDSP105において信号処理により音響解析を行い、この解析結果に基づいて各チャンネルに対する調整パラメータを生成する。そして、生成した調整パラメータを音声信号に対して調整処理を施すDSP105に設定することにより、各チャンネルの音声信号に対して最適な調整を施すことができるようにしている。
なお、図6において、入力端子101bから101eは、種々のAV機器からの音声信号の入力を受け付けるものであり、出力端子109aから109fは、各チャンネルに対応した音声信号の出力端である。また、D/A変換部106は、各チャンネルの音声信号をアナログ信号に変換するものであり、増幅部107は、各チャンネルのアナログ信号を増幅させるものである。
上述したAVアンプ装置に自動音響調整機能を搭載するようにする技術については、非特許文献1(Webページの情報)に掲載されている如く周知である。
徹底研究「自動音場補正機能MCACC」、[online]、パイオニア株式会社、[平成14年11月1日検索]、インターネット<URL:http://www.pioneer.co.jp/d−e−s/contents/hometheater/a/av−amp/ax10_topic/mcacc/mcacc_1.htm 特開2004−159037号公報
然しながら、特許文献1に示す如き、自動音響調整機能を搭載したAVアンプ装置100を使用した音響調整装置は聴取者(聴取位置)の周囲に配置されたスピーカL,C,R,SL,SR,Subよりテスト音声を放音し、聴取位置に設置されたマイクロホンMicにより収音し、この収音した収音テスト信号と元のテスト信号とを信号処理により音響解析を行い、この解析結果に基づいて各チャンネルに対する調整パラメータを生成し、各チャンネルの音声信号に対して最適な調整を施すようにしているので、聴取者が演奏中に聴取位置を変更することはできない。
即ち、演奏中にスピーカL,C,R,SL,SR,Subからテスト音声を放音し、マイクロホンMicで収音するようにしたときには、ハウリング等ノイズが発生することとなる。
本発明は、斯る点に鑑み、演奏中に聴取位置を変更しても各チャンネルの音声信号に対して最適な調整を施すことができるようにすることを目的とする。
本発明音響調整装置は、本発明所定位置に配置された複数のスピーカと、この複数のスピーカに各々音声信号を供給すると共にこの各々の音声信号の調整処理をする音響調整手段と、この複数のスピーカの各々に対応して設けた複数の受信装置と、聴取位置に配した無線送信装置と、この複数の受信装置よりの受信信号が供給され、この聴取位置の相対位置を検出する相対位置検出手段とを有し、任意時にこの相対位置検出手段の出力信号に応じて、この音響調整手段においてこの各々の音声信号に対して所望の調整処理を行うようにしたものである。
本発明によれば、聴取位置に無線送信装置を配し、複数のスピーカの各々に受信装置を設け、この受信装置の受信信号により聴取位置を検出することができ、演奏中でも、何等支障なく相対位置検出手段の出力信号に応じて、音響調整手段において、各々の音声信号に対して所望の調整処理を行うことができる。
以下、図1〜図4を参照して音響調整装置を実施するための最良の形態の例につき説明する。
図1は本例による音響調整装置を全体として示し、図1において、1は音響調整手段を構成する従来周知の自動音響調整機能を搭載したAVアンプ装置を示す。このAVアンプ装置1には、図示しないが、DVD装置、CD(Compact Disc)プレーヤ、VTR(Video Tape Recorder)、衛星放送受信機等の種々のAV機器が接続され、これらからの音声信号や映像信号の供給を受けるようにされている。尚、本例では映像信号の処理系は省略する。
このAVアンプ装置1には、図1に示すように、5.1チャンネルのマルチチャンネルのコンテンツに対応可能なホームシアターの聴取者前方に配置される左スピーカSP1、サブウーハーSP2、センタースピーカSP3、右スピーカSP4、聴取者の後方に配置される左リアスピーカSP5、右リアスピーカSP6が接続される。
本例においては、聴取位置(聴取者のリスニングポイント)に無線送信装置2を配置する。この無線送信装置2は聴取者が持ち運ぶようにしても良い。
この無線送信装置2は、図2に示す如く中央制御装置(CPU)2aの指示に従って無線信号を作成する無線信号作成部2bを有する。この無線信号作成部2bは操作ボタン2cが操作されたときにCPU2aにより決定された所定レベル及び所定周波数の無線(電波)信号を発生する。
この無線信号の周波数は可聴周波数帯域以上例えば30kHz以上の周波数とし音声の周波数と干渉しない如くする。この無線信号作成部2bで作成した無線信号を送信部2d及びアンテナ2eを介して送信する。この図2において、2fは所定のプログラム等が記憶されたROMであり、2gはこのCPU2aの設定を行うのに使用されるRAMである。
この無線送信装置2は操作ボタン2cが操作されたときに所定レベルの所定周波数の無線信号を送信する如くなされたものである。
本例においては、複数例えば5.1チャンネルのスピーカSP1,SP2‥‥SP6に夫々受信装置R1,R2‥‥R6を設ける。この受信装置R1,R2‥‥R6は図3に示す如く同様に構成されたものである。
この受信装置R1,R2‥‥R6は図3に示す如く、受信アンテナ3aよりの無線信号を受信部3bを介して受信レベル検出部3cに供給する。この受信レベル検出部3cはCPU3dの指示に従って所定周波数の受信レベルを指示に従った時間に検出する如くする。
即ち本例においては、この6個の受信装置R1,R2‥‥R6が同時刻に一斉に所定周波数の受信レベルを検出する如くする。この受信レベルを出力端子3eに得るようにする。この図3において、3fは、所定のプログラム等が記憶されたROMであり、3gはCPU3dの動作を行うワークRAMである。
この6個の受信装置R1,R2‥‥R6の夫々の出力端子3eに得られる受信レベルを相対位置検出装置4に夫々供給し、この相対位置検出装置4においては、この無線送信装置2の配された聴取位置と受信装置R1,R2‥‥R6が設けられたスピーカSP1,SP2‥‥SP6の位置との相対位置を、之等の受信レベルより解析処理して求める。
この相対位置検出装置4にて得られる聴取位置とスピーカSP1,SP2‥‥SP6の位置との相対位置情報よりAVアンプ装置1に供給する調整パラメータ(調整情報)を形成してAVアンプ装置1に供給する。このAVアンプ装置1では、この相対位置検出装置4からの調整パラメータを用いて、各音声チャンネルの音声信号に対して調整を施すようにして、聴取位置において、良好な再生音場を形成するようにする。
次に、このAVアンプ装置1の構成例について説明する。図4は、このAVアンプ装置1の構成例を説明するためのブロック図である。図4に示すように、このAVアンプ装置1は、アナログ入力端子IN1、DVD装置、CDプレーヤ、VTR、衛星放送受信機などからの出力音声信号の入力端子IN2、IN3、IN4、IN5を備えている。
また、図4に示すように、AVアンプ装置1は、A/D変換部12、インプットセレクタ13、DSP14、各音声チャンネルに対応して設けられるD/A変換部15(1)〜15(6)、各音声チャンネルに対応して設けられる増幅部16(1)〜16(6)、各音声チャンネルに対応する出力端子OT1〜OT6を備えるとともに、各部を制御するための制御部18を備えている。
制御部18は、CPU(Central Processing Unit)181、ROM(Read Only Memory)182、RAM(Random Access Memory)183がCPUバス184を通じて接続されて構成されたマイクロコンピュータである。この制御部18には、図4に示すように、キー操作部19、リモコン信号受光部20、LCD(Liquid Crystal Display)21、通信インターフェース(以下、通信I/Fという。)22が接続されている。また、通信I/F22は、通信用入出力端子23に接続されている。
アナログ入力端子IN1を通じて入力されたアナログ音声信号は、A/D変換部12においてデジタル信号に変換された後にインプットセレクタ13に供給される。
また、インプットセレクタ13には、入力端子IN2〜IN5を通じて受け付けた音声信号も入力するようにされている。インプットセレクタ13は、キー操作部19やリモコン信号受光部20通じて受け付けた使用者からの指示入力に応じて、後段のDSP14に供給する音声信号を選択する。
DSP14は、これに供給される音声信号に対して種々の処理を行うものである。DSP14は、例えば、マルチチャンネル方式にエンコードされた音声信号をデコードして、各音声チャンネルの音声信号に分ける処理を行う。また、DSP14は、各音声チャンネルの音声信号に対して、音量レベルの調整、スピーカと聴取位置と間の距離感の調整、周波数特性の調整など種々の調整処理を施すことも行う。なお、図4においては、音声チャンネルをchと記載している。
このDSP14は、制御部18により制御され、制御部18から音響調整用の調整パラメータの提供を受け、これを設定することにより、音声チャンネル毎に音声信号に施す種々の調整処理を変更することができるものである。そして、DSP14において形成された各音声チャンネルの音声信号は、各音声チャンネルに対応するD/A変換部15(1)〜15(6)においてアナログ信号に変換され、対応する増幅部16(1)〜16(6)で増幅され、対応する出力端子OT1〜OT6を通じて出力されて、各スピーカに供給するようにされる。
また、AVアンプ装置1は相対位置検出装置4からの調整パラメータを入出力端子23、通信I/F22を通して受け、制御部18に供給する。制御部18は供給された相対位置検出装置4からの調整パラメータをDSP14に対して設定する。このようにして、このAVアンプ装置1は、使用者の手を煩わせることなく、自動的にAVアンプ装置1の各音声チャンネルの音声信号に対して、適正な調整を施すことができる。
以上述べた如く本例によれば、聴者位置に無線送信装置2を配し、複数のスピーカSP1,SP2‥‥SP6の各々に受信装置R1,R2‥‥R6を設け、この受信装置R1,R2‥‥R6の受信信号により聴取位置を検出することができ、演奏中でも、何等支障なく相対位置検出装置4の出力信号に応じて、AVアンプ装置1において、各々の音声信号に対して所望の調整処理を行うことができる。
尚、本発明は、上述例に限ることなく本発明の要旨を逸脱することなく、その他種々の構成が採り得ることは勿論である。
本発明音響調整装置を実施するための最良の形態の例を示す構成図である。 無線送信装置の例を示す構成図である。 受信装置の例を示す構成図である。 AVアンプ装置の例を示す構成図である。 従来の音響調整装置の例を示す構成図である。 図5の例に適用したAVアンプ装置の例を示す構成図である。
符号の説明
1・・・AVアンプ装置、2・・・無線送信装置、4・・・相対位置検出装置、SP1,SP2‥‥SP6・・・スピーカ、R1,R2‥‥R6・・・受信装置

Claims (3)

  1. 所定位置に配置された複数のスピーカと、
    前記複数のスピーカに各々音声信号を供給すると共に前記各々の音声信号の調整処理をする音響調整手段と、
    前記複数のスピーカの各々に対応して設けた複数の受信装置と、
    聴取位置に配した無線送信装置と、
    前記複数の受信装置よりの受信信号が供給され、前記聴取位置の相対位置を検出する相対位置検出手段とを有し、
    任意時に前記相対位置検出手段の出力信号に応じて、前記音響調整手段において前記各々の音声信号に対して所望の調整処理を行うようにしたことを特徴とする音響調整装置。
  2. 請求項1記載の音響調整装置において、
    前記無線送信装置の無線送信信号は可聴周波数帯域より高い所定レベルであることを特徴とする音響調整装置。
  3. 請求項1記載の音響調整装置において、
    前記相対位置検出手段は前記複数の受信装置の同時刻の受信レベルを得るようにしたことを特徴とする音響調整装置。
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