JP2006253230A - 有機電界発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】発光効率が高く、長寿命を有する有機電界発光素子を提供する。
【解決手段】正孔阻止層に下記一般式(I)で表される化合物の少なくとも一種を含ませる。
Figure 2006253230

(式中、R1〜R4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよいアリール基などを表し、環Aおよび環Bは、独立して、置換されていてもよいアリール基を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、有機電界発光素子に関する。より詳しくは、特定の化合物を含む正孔阻止層を用いることによって、発光効率、寿命などを改善させた有機電界発光素子に関する。
有機電界発光素子は、自己発光型の発光素子であり、表示用または照明用の発光素子として期待されている。有機電界発光素子としては、例えば、蛍光発光を利用する蛍光発光素子や、燐光発光を利用する有機電界燐光発光素子(以下、燐光発光素子と称することがある)が知られている(例えば、米国特許第6097147号明細書:特許文献1参照)。蛍光発光素子のように蛍光のみを利用して発光させる場合、励起一重項状態を利用するため、内部量子効率の理論上の限界値は25%であるが、燐光発光素子は三重項状態の励起エネルギーが発光に寄与するため、内部量子効率の理論的限界値は100%と考えられている。従って、燐光発光素子は、発光効率、即ち、駆動電流密度に対する発光輝度の比率を向上させることができるという点において、蛍光発光素子に比べて優れている。
また、有機電界発光素子の発光効率の向上と駆動安定性の向上を両立させるために、発光層と陰極の間に、発光層からの正孔の移動を制限する正孔阻止層を設けることが提案されている。この正孔阻止層によって、正孔を発光層中に蓄積させ、電子との再結合確率を向上させ、発光の高効率化を達成することができる。正孔阻止材料としてフェナントロリン誘導体(特開平10−79297号公報:特許文献2参照)、トリアゾール誘導体(特開平10−233284号公報:特許文献3参照)が有効であると報告されている。また、燐光発光素子においても、フェナントロリン(Appl.Phys.Lett.75,4(1999):非特許文献1参照)やBAlq等のアルミキレート(Proc.SPIE,Vol.4105,p175−182(2000):非特許文献2参照)が正孔阻止層として用いられている。
米国特許第6097147号明細書 特開平10−79297号公報 特開平10−233284号公報 国際公開WO2004/018488号パンフレット 特開昭59−194393号公報 特開平1−245087号公報 特開平2−247278号公報 特開2001−313178号公報 特開2002−352957号公報 特開2002−158091号公報 特開平10−335066号公報 特開2003−321546号公報 特開2004−281086号公報 特開2003−257621号公報 特開2003−277741号公報 特開2004−119211号公報 Appl.Phys.Lett.75,4(1999) Proc.SPIE,Vol.4105,p175−182(2000) 化学工業2004年6月号13頁
しかしながら、これらの正孔阻止材料を有機電界発光素子に用いても、必ずしも十分な発光効率と長寿命を有する有機電界発光素子は得られていない。特に、燐光発光素子において、フェナントロリン誘導体を用いた場合、燐光発光素子の効率は高まるが、駆動安定性は低いとされている。一方、BAlqを用いると、駆動安定性は高まるが、効率は低下する傾向にあり、駆動安定性と効率の向上の両立が望まれている。このような状況下、発光効率、寿命、駆動安定性などにおいて改善された有機電界発光素子の開発が望まれている。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、正孔阻止層に一般式(I)で表される化合物を含ませることにより発光効率、寿命などにおいて改善された有機電界発光素子が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、以下のような有機電界発光素子を提供する。
[1]
少なくとも一対の電極間に配置された発光層と、該発光層と直接に接する少なくとも一つの正孔阻止層を有する有機電界発光素子であって、前記正孔阻止層が、一般式(I)
Figure 2006253230

(式中、R1〜R4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいシリル基、置換されていてもよいシリルオキシ基、または置換されていてもよい複素環基を表し、環Aおよび環Bは、独立して、置換されていてもよいアリール基を表す。)
で表される化合物の少なくとも一種を含むことを特徴とする有機電界発光素子。
[2]
一般式(I)で表される化合物が、一般式(II)
Figure 2006253230


(式中、R1、R2、環Aおよび環Bは、前記と同じ意味を表す。)
で表される化合物である、上記[1]に記載の有機電界発光素子。
[3]
1〜R4が、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換されていてもよいアリール基、アルコキシ基、アリールアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールアルキルチオ基、アリールチオ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいシリル基、置換されていてもよいシリルオキシ基または複素環基である、上記[1]または[2]に記載の有機電界発光素子。
[4]
一般式(I)で表される化合物が、一般式(III)
Figure 2006253230
(式中、R1〜R4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいシリル基、置換されていてもよいシリルオキシ基、または置換されていてもよい複素環基を表し、R5〜R12は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいイミノ基、置換されていてもよいシリル基、置換されていてもよいシリルオキシ基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいスルホ基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいスルファモイル基、シアノ基、またはリン酸エステル基を表す。)
で表される化合物である、上記[1]に記載の有機電界発光素子。
[5]
1〜R4が、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換されていてもよいアリール基、アルコキシ基、アリールアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールアルキルチオ基、アリールチオ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいシリル基、置換されていてもよいシリルオキシ基または1価の複素環基であり、R5〜R12が、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリールアルキル基、アミノアルキル基、アルコキシアルキル基、ハロアルキル基、アリールアルケニル基、アルキニル基、アリールアルキニル基、置換されていてもよいアリール基、アルコキシ基、アリールアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールアルキルチオ基、アリールチオ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいイミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、オキサゾリジニル基、置換されていてもよいスルホ基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換スルファモイル基、アリールアルキニル基、シアノ基またはリン酸エステル基である、上記[4]に記載の有機電界発光素子。
[6]
1〜R4が、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、置換されていてもよい炭素数6〜12のアリール基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数6〜12のアリールチオ基、炭素数7〜13のアリールアルキル基、炭素数6〜12のアリールアルコキシ基、炭素数7〜13のアリールアルキルチオ基、炭素数8〜14のアリールアルケニル基、炭素数8〜14のアリールアルキニル基、置換されていてもよいアミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基、炭素数1〜12のフッ化アルキル基を示し、R5〜R12が、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、置換されていてもよい炭素数6〜12のアリール基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数6〜12のアリールチオ基、炭素数7〜13のアリールアルキル基、炭素数6〜12のアリールアルコキシ基、炭素数7〜13のアリールアルキルチオ基、炭素数8〜14のアリールアルケニル基、炭素数8〜14のアリールアルキニル基、置換されていてもよいアミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、トリフルオロメチル基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいイミノ基、オキサゾリジニル基、アミノアルキル基、アルコキシアルキル基、置換されていてもよいスルホ基、置換スルファモイル基、シアノ基、またはエチニル基である、上記[5]に記載の有機電界発光素子。
[7]
1〜R4が、炭素数1〜12の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基である、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の有機電界発光素子。
[8]
1〜R4が、メチル基、t−ブチル基およびフェニル基から選択される置換基で置換されていてもよい炭素数6〜12のアリール基である、上記[1]〜[7]のいずれかに記載の有機電界発光素子。
[9]
1〜R4が、メチル基、t−ブチル基およびフェニル基から選択される置換基で置換されていてもよいフェニル基である、上記[1]〜[8]のいずれかに記載の有機電界発光素子。
[10]
5〜R12が、水素、メチル基、t−ブチル基、または、メチル基、t−ブチル基およびフェニル基から選択される置換基で置換されていてもよいフェニル基である、上記[4]〜[6]のいずれかに記載の有機電界発光素子。
[11]
1〜R4が、炭素数1〜12の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基である、上記[10]に記載の有機電界発光素子。
[12]
1〜R4が、メチル基、t−ブチル基およびフェニル基から選択される置換基で置換されていてもよい炭素数6〜12のアリール基である、上記[10]に記載の有機電界発光素子。
[13]
1〜R4が、メチル基、t−ブチル基およびフェニル基から選択される置換基で置換されていてもよいフェニル基である、上記[10]に記載の有機電界発光素子。
[14]
5〜R12が、水素原子である、上記[4]〜[6]のいずれかに記載の有機電界発光素子。
[15]
1〜R4が、炭素数1〜12の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基である、上記[14]に記載の有機電界発光素子。
[16]
1〜R4が、メチル基、t−ブチル基およびフェニル基から選択される置換基で置換されていてもよい炭素数6〜12のアリール基である、上記[14]に記載の有機電界発光素子。
[17]
1〜R4が、メチル基、t−ブチル基およびフェニル基から選択される置換基で置換されていてもよいフェニル基である、上記[14]に記載の有機電界発光素子。
[18]
一般式(I)で表される化合物が、5,5,10,10−テトラメチル−4,9−ジフェニル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,5,10,10−テトラシクロヘキシル−1,6−ジメチル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,5,10,10−テトラシクロヘキシル−2,3,7,8−テトラメチル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,10−ジシクロヘキシル−2,3,5,10−テトラメチル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,5,10,10−テトラ−ナフタレン−2−イル−2,7−ジフェニル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,10−ビス−(3−メチル−ナフタレン−2−イル)−4,5,10−トリフェニル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、2,7−ジ−t−ブチル−5,5,10,10−テトラフェニル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、2,7−ジフェニル−5,5,10,10−テトラ−o−トリル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、4,5,5,9,10,10−ヘキサフェニル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,5,10,10−テトラメチル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,5,10,10−テトラシクロヘキシル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,10−ジシクロヘキシル−5,10−ジメチル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,5,10,10−テトラ−ナフタレン−2−イル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,5,10,10−テトラキス−(3−メチル−ナフタレン−2−イル)−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,5,10,10−テトラフェニル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,5,10,10−テトラ−o−トリル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、または5,5,10,10−テトラキス−(4−t−ブチル−フェニル)−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデンである、上記[1]に記載の有機電界発光素子。
[19]
前記一対の電極の間に、さらに、電子輸送層、正孔輸送層及び正孔注入層を有する、上記[1]〜[18]のいずれかに記載の有機電界発光素子。
[20]
有機電界発光素子が、有機電界燐光発光素子である、上記[1]〜[19]のいずれかに記載の有機電界発光素子。
[21]
上記[1]〜[20]のいずれかに記載の有機電界発光素子を備えた表示装置。
[22]
上記[1]〜[20]のいずれかに記載の有機電界発光素子を備えた照明装置。
本発明の好ましい態様によれば、発光効率が高く、長寿命を有する有機電界発光素子(特に、燐光発光素子)を提供することができる。
本発明は、少なくとも一対の電極間に配置された発光層と、該発光層と直接に接する少なくとも一つの正孔阻止層を有する有機電界発光素子であって、前記正孔阻止層に一般式(I)で表される化合物の少なくとも一種を含むことを特徴とする有機電界発光素子に関する。
本発明の有機電界発光素子としては、有機電界発光素子であれば特に制限はないが、燐光発光素子が好ましい。本発明において、燐光発光素子とは、燐光発光と共に蛍光発光も利用する有機電界発光素子も含む。
以下、本発明の一般式(I)で表される化合物および有機電界発光素子について詳細に説明する。
1.一般式(I)で表される化合物
まず、一般式(I)で表される化合物について説明する。
一般式(I)のR1〜R4における「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などがあげられる。
1〜R4における置換されていてもよいアルキル基における「アルキル基」としては、直鎖、分枝鎖、環状のいずれでもよく、例えば、炭素数1〜20の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基または環状のアルキル基があげられ、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、シクロヘプチル基、オクチル基、シクロオクチル基などがあげられる。なかでも、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、さらに炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、特に炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
1〜R4における置換されていてもよいアルケニル基における「アルケニル基」としては、直鎖でも分枝鎖でもよく、例えば、炭素数2〜20の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基があげられ、具体的には、ビニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ゲラニル基、ファルネシル基などがあげられる。なかでも、炭素数2〜12のアルケニル基が好ましく、さらに炭素数2〜6のアルケニル基が好ましい。
1〜R4における置換されていてもよいアルキニル基における「アルキニル基」としては、直鎖でも分枝鎖でもよく、例えば、炭素数2〜20の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基があげられ、具体的には、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基などがあげられる。なかでも、炭素数2〜12のアルキニル基が好ましく、さらに炭素数2〜6のアルキニル基が好ましい。
1〜R4における置換されていてもよいアリール基における「アリール基」としては、例えば、炭素数6〜18のアリール基があげられ、具体的には、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基などがあげられる。なかでも、炭素数6〜12のアリール基が好ましく、さらに炭素数6〜10のアリール基が好ましく、特にフェニル基が好ましい。
1〜R4における置換されていてもよいアルコキシ基における「アルコキシ基」としては、例えば、炭素数1〜20のアルコキシ基があげられ、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基などがあげられる。なかでも、炭素数1〜12のアルコキシ基が好ましく、さらに炭素数1〜6のアルコキシ基が好ましく、特に炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
1〜R4における置換されていてもよいアリールオキシ基における「アリールオキシ基」としては、例えば、炭素数6〜20のアリールオキシ基があげられ、具体的には、フェノキシ基などがあげられる。なかでも、炭素数6〜12のアリールオキシ基が好ましく、さらに炭素数6〜10のアリールオキシ基が好ましい。
1〜R4における置換されていてもよいアルキルチオ基における「アルキルチオ基」としては、例えば、炭素数1〜20のアルキルチオ基があげられ、具体的には、メチルチオ基などがあげられる。なかでも、炭素数1〜12のアルキルチオ基が好ましく、さらに炭素数1〜6のアルキルチオ基が好ましい。
1〜R4における置換されていてもよいアリールチオ基における「アリールチオ基」としては、例えば、炭素数6〜20のアリールチオ基があげられ、具体的には、フェニルチオ基などがあげられる。なかでも、炭素数6〜12のアリールチオ基が好ましく、さらに炭素数6〜10のアリールチオ基が好ましい。
1〜R4における「置換されていてもよいアミノ基」としては、例えば、アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基、アセチルアミノ基などがあげられる。
1〜R4における「置換されていてもよいシリル基」としては、例えば、シリル基、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基などがあげられる。
1〜R4における「置換されていてもよいシリルオキシ基」としては、シリルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基などがあげられる。
1〜R4における置換されていてもよい複素環基における「複素環基」としては、芳香族複素環基、非芳香族複素環基があげられる。
「芳香族複素環基」としては、例えば環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし5個含有する芳香族複素環基などがあげられる。
「芳香族複素環基」としては、例えば、フリル基、チエニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサジアゾリル基、フラザニル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾ[b]チエニル基、インドリル基、イソインドリル基、1H−インダゾリル基、ベンズイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、1H−ベンゾトリアゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリル基、キナゾリル基、キノキサリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、プリニル基、プテリジニル基、カルバゾリル基、アクリジニル基、フェノキサジニル基、フェノチアジニル基、フェナジニル基、フェノキサチイニル基、チアントレニル基、インドリジニル基などがあげられ、フリル基、チエニル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ピラジニル基、インドリル基、イソインドリル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリル基、などが好ましい。
「非芳香族複素環基」としては、例えば環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし5個(好ましくは1ないし3個)含有するC2-10非芳香族複素環基などがあげられる。非芳香族複素環基としては、例えば、オキシラニル基、アゼチジニル基、オキセタニル基、チエタニル基、ピロリジニル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロピラニル基、オキサゾリニル基、オキサゾリジニル基、ジオキソオキサゾリジニル基、チアゾリニル基、チアゾリジニル基、ジオキソチアゾリジニル基、モルホリニル基、チオモルホリニル基、ピペラジニル基、ピロリジニル基、ピペリジノ基、モルホリノ基、チオモルホリノ基などがあげられ、ピロリジニル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロピラニル基、オキサゾリニル基、オキサゾリジニル基、チアゾリニル基、モルホリニル基、ピペラジニル基、ピロリジニル基、ピペリジノ基、モルホリノ基などが好ましい。
1〜R4における「置換基」としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、シクロヘプチル基、オクチル基、シクロオクチル基、トリフルオロメチル基などのアルキル基;ビニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ゲラニル基、ファルネシル基などのアルケニル基;エチニル基、プロピニル基、ブチニル基などのアルキニル基;フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基などのアリール基;メチルフェニル基、エチルフェニル基、s−ブチルフェニル基、t−ブチルフェニル基、1−メチルナフチル基、2−メチルナフチル基、4−メチルナフチル基、1,6−ジメチルナフチル基、4−t−ブチルナフチル基などのアルキルアリール基;メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、s−ブトキシフェニル基、t−ブトキシフェニル基、1−メトキシナフチル基、2−メトキシナフチル基、4−メトキシナフチル基、1,6−ジメトキシナフチル基、4−t−ブトキシナフチル基などのアルコキシアリール基;ピリジル基、キナゾリニル基、キノリル基、ピリミジニル基、フリル基、チエニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、テトラゾリル基、フェナントロリニル基などのヘテロ環基;ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基;ヒドロキシ基;メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、t−ブトキシ基などのアルコキシ基;フェノキシ基などのアリールオキシ基;メルカプト基;メチルチオ基などのアルキルチオ基;フェニルチオ基などのアリールチオ基;シアノ基;ニトロ基;アミノ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基、アセチルアミノ基などの置換アミノ基;t−ブチルカルバメート基、メチルカルバメート基などのカルバメート基;ベンゼンスルホンアミド基、メンタンスルホンアミド基などのスルホンアミド基;イミノ基;フタルイミド基などのイミド基;ホルミル基;カルボニル基;アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基などのアシル基;カルボキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基などのアルコキシカルボニル基;フェノキシカルボニル基などのアリールオキシカルボニル基、アルキルアリール基、アルコキシアリール基などがあげられる。置換基の数は、例えば、最大置換可能な数であり、好ましくは1〜2個である。
「置換されていてもよいアルキル基」としては、直鎖、分枝鎖または環状のアルキル基が好ましく、さらに炭素数1から20の直鎖、分枝鎖または環状のアルキル基が好ましく、特に炭素数1から12の直鎖、分枝鎖または環状のアルキル基が好ましく、とりわけ炭素数1から6の直鎖、分枝鎖または環状のアルキル基が好ましい。
置換されていてもよいアリール基における「置換基」としては、アルキル基およびアリール基が好ましく、さらに炭素数1から12のアルキル基および炭素数6から10のアリール基が好ましく、特にメチル基、t−ブチル基およびフェニル基が好ましい。
1〜R4としては、なかでも、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基(特にフッ化アルキル基)、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールアルキルチオ基、アリールチオ基、置換されていてもよいアミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基および複素環基が好ましく、さらに、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、炭素数6〜12の置換されていてもよいアリール基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数6〜12のアリールチオ基、炭素数7〜13のアリールアルキル基、炭素数6〜12のアリールアルコキシ基、炭素数7〜13のアリールアルキルチオ基、炭素数8〜14のアリールアルケニル基、炭素数8〜14のアリールアルキニル基、置換されていてもよいアミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基、炭素数1〜12のフッ化アルキル基が好ましく、特に、炭素数1〜12の直鎖、分枝鎖または環状のアルキル基、および炭素数1〜12のアルキル基もしくは炭素数6〜10のアリール基で置換されていてもよい炭素数6〜12のアリール基が好ましく、とりわけ炭素数1〜12の直鎖、分枝鎖または環状のアルキル基、並びに、メチル基、t−ブチル基およびフェニル基から選択される置換基で置換されていてもよいフェニル基が好ましい。
環Aおよび環Bにおける「アリール基」としては、例えば、炭素数6〜18のアリール基があげられ、具体的には、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基、トリフェニレニル基などがあげられる。なかでも、炭素数6〜14のアリール基が好ましく、さらに炭素数6〜10のアリール基(フェニル基、ナフチル基など)が好ましく、特にフェニル基が好ましい。
環Aおよび環Bにおける「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいイミノ基、置換されていてもよいシリル基、置換されていてもよいシリルオキシ基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいスルホ基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいスルファモイル基、シアノ基、またはリン酸エステル基などがあげられる。
置換されていてもよいアルキル基における「アルキル基」としては、直鎖、分枝鎖、環状のいずれでもよく、例えば、炭素数1〜20の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基または環状のアルキル基があげられ、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、シクロヘプチル基、オクチル基、シクロオクチル基などがあげられる。なかでも、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、さらに炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、特に炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
置換されていてもよいアルケニル基における「アルケニル基」としては、直鎖でも分枝鎖でもよく、例えば、炭素数2〜20の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基があげられ、具体的には、ビニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ゲラニル基、ファルネシル基などがあげられる。なかでも、炭素数2〜12のアルケニル基が好ましく、さらに炭素数2〜6のアルケニル基が好ましい。
置換されていてもよいアルキニル基における「アルキニル基」としては、直鎖でも分枝鎖でもよく、例えば、炭素数2〜20の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基があげられ、具体的には、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基などがあげられる。なかでも、炭素数2〜12のアルキニル基が好ましく、さらに炭素数2〜6のアルキニル基が好ましい。
置換されていてもよいアリール基における「アリール基」としては、例えば、炭素数6〜18のアリール基があげられ、具体的には、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基などがあげられる。なかでも、炭素数6〜12のアリール基が好ましく、さらに炭素数6〜10のアリール基が好ましく、特にフェニル基が好ましい。
置換されていてもよいアルコキシ基における「アルコキシ基」としては、例えば、炭素数1〜20のアルコキシ基があげられ、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基などがあげられる。なかでも、炭素数1〜12のアルコキシ基が好ましく、さらに炭素数1〜6のアルコキシ基が好ましく、特に炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
置換されていてもよいアリールオキシ基における「アリールオキシ基」としては、例えば、炭素数6〜20のアリールオキシ基があげられ、具体的には、フェノキシ基などがあげられる。なかでも、炭素数6〜12のアリールオキシ基が好ましく、さらに炭素数6〜10のアリールオキシ基が好ましい。
置換されていてもよいアルキルチオ基における「アルキルチオ基」としては、例えば、炭素数1〜20のアルキルチオ基があげられ、具体的には、メチルチオ基などがあげられる。なかでも、炭素数1〜12のアルキルチオ基が好ましく、さらに炭素数1〜6のアルキルチオ基が好ましい。
置換されていてもよいアリールチオ基における「アリールチオ基」としては、例えば、炭素数6〜20のアリールチオ基があげられ、具体的には、フェニルチオ基などがあげられる。なかでも、炭素数6〜12のアリールチオ基が好ましく、さらに炭素数6〜10のアリールチオ基が好ましい。
「置換されていてもよいアミノ基」としては、例えば、アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基、アセチルアミノ基などがあげられる。
「置換されていてもよいイミノ基」としては、イミノ基;メチルイミノ基、エチルイミノ基、プロピルイミノ基、ブチルイミノ基などの炭素数1〜6アルキルイミノ基;ヒドロキシイミノ基;メトキシイミノ基、エトキシイミノ基n−プロポキシイミノなどの炭素数1〜6アルコキシイミノ基などがあげられる。
「置換されていてもよいシリル基」としては、例えば、シリル基、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基などがあげられる。
「置換されていてもよいシリルオキシ基」としては、シリルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基などがあげられる。
置換されていてもよい複素環基における「複素環基」としては、芳香族複素環基、非芳香族複素環基があげられる。
「芳香族複素環基」としては、例えば環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし5個含有する芳香族複素環基などがあげられる。
「芳香族複素環基」としては、例えば、フリル基、チエニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサジアゾリル基、フラザニル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾ[b]チエニル基、インドリル基、イソインドリル基、1H−インダゾリル基、ベンズイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、1H−ベンゾトリアゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリル基、キナゾリル基、キノキサリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、プリニル基、プテリジニル基、カルバゾリル基、アクリジニル基、フェノキサジニル基、フェノチアジニル基、フェナジニル基、フェノキサチイニル基、チアントレニル基、インドリジニル基などがあげられる。
「非芳香族複素環基」としては、例えば環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし5個(好ましくは1ないし3個)含有するC2-10非芳香族複素環基などがあげられる。非芳香族複素環基としては、例えば、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、ジオキソオキサゾリジニル、チアゾリニル、チアゾリジニル、ジオキソチアゾリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、ピロリジニル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノなどがあげられ、オキサゾリジニル基が好ましい。
「置換されていてもよいスルホ基」としては、例えば、スルホ基、メチルスルホ、エチルスルホ、プロピルスルホ基などがあげられる。
「置換されていてもよいカルバモイル基」としては、無置換のカルバモイル基の他、N−モノ置換カルバモイル基およびN,N−ジ置換カルバモイル基が挙げられる。「N−モノ置換カルバモイル基」は窒素原子上に1個の置換基を有するカルバモイル基を意味し、「N,N−ジ置換カルバモイル基」は、窒素原子上に2個の置換基を有するカルバモイル基を意味する。また、2個の置換基が窒素原子と一緒になって環状アミノ基を形成する場合もあり、この様な場合の環状アミノカルバモイル基としては、例えば、1−ピロリジニルカルボニル基、ピペリジノカルボニル基などがあげられる。
「置換されていてもよいスルファモイル基」としては、例えば、炭素数1〜4アルキル基でモノあるいはジ置換されていてもよいスルファモイル基などがあげられる。
「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などがあげられる。
置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいイミノ基、置換されていてもよいシリル基、置換されていてもよいシリルオキシ基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいスルホ基、置換されていてもよいカルバモイル基および置換されていてもよいスルファモイル基における「置換基」としては、R1〜R4における「置換基」と同様のものがあげられる。
環Aおよび環Bにおける「置換基」としては、なかでも、ハロゲン原子、アルキル基、アリールアルキル基、アミノアルキル基、アルコキシアルキル基、ハロアルキル基(なかでもトリフルオロメチル基などのペルハロアルキル基が好ましく、とりわけペルフルオロアルキル基が好ましい)、アリールアルケニル基、アルキニル基(なかでも、エチニル基が好ましい)、アリールアルキニル基、置換されていてもよいアリール基、アルコキシ基、アリールアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールアルキルチオ基、アリールチオ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいイミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、オキサゾリジニル基、置換されていてもよいスルホ基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換スルファモイル基、アリールアルキニル基、シアノ基およびリン酸エステル基が好ましく、さらに、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、炭素数6〜12の置換されていてもよいアリール基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数6〜12のアリールチオ基、炭素数7〜13のアリールアルキル基、炭素数6〜12のアリールアルコキシ基、炭素数7〜13のアリールアルキルチオ基、炭素数8〜14のアリールアルケニル基、炭素数8〜14のアリールアルキニル基、置換されていてもよいアミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、トリフルオロメチル基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいイミノ基、オキサゾリジル基、アミノアルキル基、アルコキシアルキル基、置換されていてもよいスルフォ基、置換スルファモイル基、シアノ基、およびエチニル基が好ましく、特に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、および炭素数1〜12のアルキル基もしくは炭素数6〜10のアリール基で置換されていてもよい炭素数6〜12のアリール基が好ましく、とりわけ、水素原子、メチル基、t−ブチル基、並びに、メチル基、t−ブチル基およびフェニル基から選択される置換基で置換されていてもよいフェニル基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
環Aおよび環Bとしては、なかでも無置換のアリール基が好ましく、特にフェニル基が好ましい。
一般式(I)で表される化合物としては、なかでも、一般式(II)
Figure 2006253230

(式中、R1、R2、環Aおよび環Bは、前記と同じ意味を表す。)
で表される化合物が好ましい。
また、一般式(III)
Figure 2006253230

(式中、R1〜R4は、前記と同じ意味を表し、R5〜R12は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいイミノ基、置換されていてもよいシリル基、置換されていてもよいシリルオキシ基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいスルホ基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいスルファモイル基、シアノ基、またはリン酸エステル基を表す。)
で表される化合物も好ましい。
一般式(II)および一般式(III)におけるR1〜R4としては、前記一般式(I)について例示したも
のと同様のものがあげられ、同様のものが好ましい。
5〜R12としては、水素原子および前記一般式(I)の環Aおよび環Bの置換基として例示したものと同様のものがあげられ、水素原子および前記一般式(I)の環Aおよび環Bの置換基と同様のものが好ましく、なかでも、ハロゲン原子、アルキル基、アリールアルキル基、アミノアルキル基、アルコキシアルキル基、ハロアルキル基(特にトリフルオロメチル基などのペルハロアルキル基が好ましく、とりわけペルフルオロアルキル基が好ましい)、アリールアルケニル基、アルキニル基(特に、エチニル基が好ましい)、アリールアルキニル基、置換されていてもよいアリール基、アルコキシ基、アリールアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールアルキルチオ基、アリールチオ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいイミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、オキサゾリジニル基、置換されていてもよいスルホ基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換スルファモイル基、アリールアルキニル基、シアノ基およびリン酸エステル基が好ましく、さらに、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、炭素数6〜12の置換されていてもよいアリール基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数6〜12のアリールチオ基、炭素数7〜13のアリールアルキル基、炭素数6〜12のアリールアルコキシ基、炭素数7〜13のアリールアルキルチオ基、炭素数8〜14のアリールアルケニル基、炭素数8〜14のアリールアルキニル基、置換されていてもよいアミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、トリフルオロメチル基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいイミノ基、オキサゾリジル基、アミノアルキル基、アルコキシアルキル基、置換されていてもよいスルフォ基、置換スルファモイル基、シアノ基、およびエチニル基が好ましく、特に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、および炭素数1〜12のアルキル基もしくは炭素数6〜10のアリール基で置換されていてもよい炭素数6〜12のアリール基が好ましく、とりわけ、水素原子、メチル基、t−ブチル基、並びに、メチル基、t−ブチル基およびフェニル基から選択される置換基で置換されていてもよいフェニル基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
本発明の一般式(III)で表される化合物の具体例としては、例えば、下記の化学式(I−1)〜(I−17)で表される化合物をあげることができる。
Figure 2006253230

Figure 2006253230

Figure 2006253230
1.1.一般式(I)で表される化合物の製造方法
本発明の一般式(I)で表される化合物は、公知の方法により製造することができ、例えば、有機ケイ素を置換基に有するアリールを炭化水素として、三重結合を有する直鎖式炭化水素(アリールアセチレン系化合物)に対して、金属還元剤を反応させることにより、ケイ素と三重結合を有する炭素との間で分子内還元的還元反応を進行させて製造することができる(例えば国際公開WO2004/018488号パンフレット:特許文献4参照)。具体的には、例えば下記の反応図に従って製造することができる。以下、反応図に沿って説明する。

Figure 2006253230
(式中、環A、環B、R1およびR2は、前記と同じ意味を表し、Y1およびY2は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、シリル基、置換シリル基、スタンニル基、または置換スタンニル基を表し、Y3およびY4は、独立して、フッ素原子またはヨウ素原子などのハロゲン原子を表す。)
1.1.1.反応工程I
まず、前記一般式(II)で表される化合物の製造方法について説明する。
式(a)で表される化合物を、有機金属塩基を用いたハロゲン−メタル交換反応によりポリメタル化した後、R12SiY12で表される有機ケイ素試薬で捕捉することにより、式(b)で表される化合物を製造することができる。
用いられる有機金属試薬としては、n−BuLi、s−BuLi、t−BuLiなどの有機リチウム試薬、あるいはアルキルグリニャール試薬、アルキルマグネシウムアミドなどの有機マグネシウム試薬があげられ、特にt−BuLiが好ましい。
用いられる溶媒としては、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル系溶媒が好ましく、特にTHFが好ましい。
用いられる有機金属試薬と溶媒との組合せとしては、とりわけt−BuLiとTHFとの組合せが好ましい。
反応温度は、例えば−100℃〜200℃であり、好ましくは−50〜150℃,さらに好ましくは0〜100℃であり,通常は室温(約25℃)〜50℃程度である。
反応時間は特に制限されるものではなく、通常、数分〜100時間程度であるが、反応速度に応じて反応時間を調整することができる。
1およびY2としては、水素原子またはアルコキシ基が好ましい。Y1、Y2の少なくとも一方が水素原子である場合、有機ケイ素試薬R12SiY12としては、R12SiH2またはR12SiHClなどがあげられる。Y1、Y2がアルコキシ基である場合、有機ケイ素試薬R12SiY12としては、R12Si(OR)2またはR12SiCl(NR2)などがあげられる(式中、Rはアルキル基を表す)。R12SiCl(NR2)を使用する場合には、反応後、単離せずに、そのまま塩化アンモニウムなどの酸触媒存在下、アルコールと反応させることにより目的の化合物を得ることができる。
反応後、式(b)で表される化合物を再結晶法、カラムクロマトグラフ法など公知の精製方法を用いて精製してから次の反応工程IIを行ってもよいし、精製せずに行ってもよい。
1.1.2.反応工程II
続いて、式(b)で表される化合物を金属還元剤と反応させることにより、分子内還元的還元反応が進行し、一般式(II)で表される化合物を製造することができる。
用いられる金属還元剤としては、リチウム、リチウムナフタレニド、リチウムビフェニリド、リチウム(4,4’−ジ−t−ブチルビフェニリド)、リチウム[8−(N,N−ジメチルアミノ)ナフタレニド]、リチウム/液化アンモニア、ナトリウム、ナトリウムビフェニリド、ナトリウム(4,4’−ジ−t−ブチルビフェニリド)、ナトリウム[8−(N,N−ジメチルアミノ)ナフタレニド]、ナトリウム/液化アンモニア、カリウム、カリウムグラファイトなどがあげられる。
用いられる溶媒としては、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル系溶媒が好ましく、特にTHFが好ましい。
反応温度は、例えば、−78℃〜50℃、好ましくは−20℃〜30℃である。
反応時間は、通常数分〜100時間程度であるが、特に制限されるものではなく、反応速度に応じて適宜設定すればよい。 なお、反応後、一般式(II)で表される化合物を再結晶法、カラムクロマトグラフ法など公知の精製方法を用いて精製してもよい。
なお、前記一般式(I)で表される化合物を製造する場合には、反応工程Iにおいて、R12SiY12で表される有機ケイ素試薬に代えて、R12SiY12とR34SiY12との混合物を用いればよい。この場合、種々の化合物が生成するので、反応工程Iおよび/または反応工程IIの反応終了後、それぞれ、所望の化合物を再結晶法、カラムクロマトグラフ法など公知の精製方法を用いて精製することにより、精製された一般式(I)で表される化合物を得ることができる。
2.有機電界発光素子
次に、本発明の有機電界発光素子について説明する。
図1および図2は、本発明の有機電界発光素子について説明するための図である。図1は、本発明の有機電界発光素子の第1の実施形態を示す概略断面図である。図2は、本発明の有機電界発光素子の第2の実施形態を示す概略断面図である。
図1に示された有機電界発光素子100aは、基板101と、基板101上に設けられた陽極102と、陽極102の上層に設けられた発光層105と、発光層の上層に設けられた正孔阻止層106と、正孔阻止層の上層に設けられた陰極108とを有する。
基板101は、有機電界発光素子100aの支持体となるものであり、通常、石英、ガラス、金属、ブラスチックなどが用いられる。基板101は、目的に応じて板状、フィルム状、またはシート状に形成され、例えば、ガラス板、金属板、金属箔、プラスチックフィルム、プラスチックシートなどが用いられる。なかでも、ガラス板、および、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスルホンなどの透明な合成樹脂製の板が好ましい。基板101には、ガスバリア性を高めるために、少なくとも片面に緻密なシリコン酸化膜などのガスバリア膜を設けてもよく、特にガスバリア性が低い合成樹脂製の板、フィルムまたはシートを基板101として用いる場合にはガスバリア膜を設けるのが好ましい。
陽極102は、発光層105へ正孔を注入する役割を果たすものである。なお、陽極102と発光層との間に正孔注入層103および/または正孔輸送層104が設けられている場合には、これらを介して発光層105へ正孔を注入することになる。
陽極102を形成する材料としては、無機化合物および有機化合物があげられる。無機化合物としては、例えば、金属(アルミニウム、金、銀、ニッケル、パラジウムなど)、金属酸化物(インジウムの酸化物、スズの酸化物、インジウム−スズ酸化物(ITO)など)、ハロゲン化金属(ヨウ化銅など)、カーボンブラックなどがあげられる。有機化合物としては、例えば、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリピロール、ポリアニリンなどがあげられる。その他、有機電界発光素子の陽極として用いられている物質の中から適宜選択して用いることができる。
発光層105は、電界を与えられた電極間において、陽極102から注入された正孔と、陰極108から注入された電子とを再結合させることにより発光するものである。発光層105を形成する材料としては、正孔と電子との再結合によって励起されて発光する化合物(発光性化合物)であればよく、安定な薄膜形状を形成することができ、かつ、固体状態で強い発光(蛍光および/または燐光)効率を示す化合物であるのが好ましい。このような発光性化合物としては、例えば、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体(特開昭59−194393号公報:特許文献5参照)、ビススチリルベンゼン誘導体(特開平1−245087号公報:特許文献6参照)、ビススチリルアリーレン誘導体(特開平2−247278号公報:特許文献7参照)などがあげられる。その他、有機電界発光素子の発光層に使用されている物質の中から適宜選択して用いることができる。
有機電界発光素子が燐光発光素子である場合には、発光層105は、ホスト材料と、燐光を放射するドーパントとを含む。ホスト材料としては、例えば、4,4’−N,N’−ジカルバゾル−ビフェニル(以下、CBPという)、4,4’,4’’−トリス(N−ジカルバゾリル)トリフェニルアミンなどのカルバゾル化合物(例えば、特開2001−313178号公報:特許文献8参照)、オキサジアゾール基を有する化合物(例えば、特開2002−352957号公報:特許文献9参照)などがあげられる。ドーパントとしては、例えば、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(以下、Ir(ppy)3という)、ビス(7、8−ベンゾキノリン)アセチルアセトナトイリジウム、ビスチエニルピリジンアセチルアセトナトイリジウム、ビス(2−フェニルベンゾチアゾール)アセチルアセトナトイリジウムなどのイリジウム錯体化合物(例えば、特許文献8参照)、オルトメタル化金属錯体およびポルフィリン金属錯体(例えば、特開2002−158091号公報:特許文献10参照)などがあげられる。その他、ホスト材料およびドーパントとしては、化学工業2004年6月号13頁、および、それにあげられた参考文献などに記載された化合物など、燐光発光素子の発光層に使用されている物質の中から適宜選択して用いることができる。
正孔阻止層106は、正孔と電子とを発光層105内に閉じ込めて、発光効率を向上させる役割を果たすものである。正孔阻止層106は、陽極102から移動してくる正孔が陰極108に到達するのを阻止し、陰極108から注入された電子を効率よく発光層105の方向に輸送することができる物質であるのが望ましい。正孔阻止層106を形成する材料には、有機電界発光素子の長寿命化の要請から、駆動安定性が高いことも求められている。
本発明の正孔阻止層106は、一般式(I)で表される化合物を含み、さらに、他の物質を含んでもよい。一般式(I)で表される化合物と共に本発明の正孔阻止層106を形成する材料としては、例えば、金属錯体(混合配位子錯体、二核金属錯体など)、スチリル化合物(ジスチリルビフェニル誘導体など)、トリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体などがあげられる。
正孔阻止層106における一般式(I)で表される化合物の含有量は、1〜100重量%、さらに10〜100重量%、特に50〜100重量%、とりわけ80〜100重量%が好ましい。
陰極108は、発光層105に電子を注入する役割を果たすものである。陰極108を形成する材料としては、陽極102を形成する材料と同様のものを用いることができる。なかでも、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウム、アルミニウム、銀、銅、ニッケル、クロム、金、白金などの金属またはそれらの合金(マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、フッ化リチウム/アルミニウムなどのアルミニウム−リチウム合金など)などが好ましい。
なお、本発明の有機電界発光素子は、作成順序を逆にして、すなわち、基板101と、基板101上に設けられた陰極108と、陰極108の上層に設けられた正孔阻止層106と、正孔阻止層106の上層に設けられた発光層105と、発光層105の上層に設けられた陽極とを有していてもよい。
本発明の有機電界発光素子は、前記陽極102と陰極108との間に、さらに、正孔注入層103、正孔輸送層104および電子輸送層107から選択されるいずれか一つ以上を設けてもよく、いずれか一つ以上を設けるのが好ましく、さらに三つとも設けるのが好ましい。図2に示される有機電界発光素子101bには、陽極102と陰極108との間に、さらに、正孔注入層103、正孔輸送層104および電子輸送層107が設けられている。
なお、本発明の有機電界発光素子は、作成順序を逆にして、例えば、基板101と、基板101上に設けられた陰極108と、陰極108の上層に設けられた電子輸送層107と、電子輸送層の上層に設けられた正孔阻止層106と、正孔阻止層の上層に設けられた発光層105と、発光層105の上層に設けられた正孔輸送層104と、正孔輸送層104の上層に設けられた正孔注入層103と、正孔注入層103の上層に設けられた陽極102とを有してもよい。
また、本発明の有機電界発光素子は、陰極108と発光層105との間、陰極108と正孔阻止層106との間、または陰極108と電子輸送層107との間に、さらに電子注入層が設けられてもよい。
正孔注入層103は、陽極102から移動してくる正孔を、効率よく発光層105内または正孔輸送層104内に注入する役割を果たすものである。
正孔輸送層104は、陽極102から注入された正孔または陽極102から正孔注入層103を介して注入された正孔を、効率よく発光層105に輸送する役割を果たすものである。
本発明の燐光発光素子の正孔注入層および正孔輸送層を形成する材料としては、光導電材料において、正孔の電荷輸送材料として従来から慣用されている化合物、p型半導体、有機電界発光素子の正孔注入層および正孔輸送層に使用されている公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。それらの具体例は、カルバゾール誘導体(N−フェニルカルバゾール、ポリビニルカルバゾール等)、トリアリールアミン誘導体(芳香族第3級アミンを主鎖あるいは側鎖に持つポリマー、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−4,4’−ジアミノビフェニル、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジナフチル−4,4’−ジアミノビフェニル(以下、NPDと略記する。)、4,4’,4”−トリス{N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ}トリフェニルアミン、スターバーストアミン誘導体等)、スチルベン誘導体、フタロシアニン誘導体(無金属、銅フタロシアニン等)、ポリシラン等である。
電子輸送層107は、陰極108から注入された電子を、効率よく発光層105または正孔阻止層106に輸送する役割を果たすものである。
電子注入層は、陰極108から移動してくる電子を、効率よく発光層105内、正孔阻止層106内または電子輸送層107内に注入する役割を果たすものである。
本発明の有機電界発光素子の電子輸送層および電子注入層を形成する材料としては、光導電材料において電子伝達化合物として従来から慣用されている化合物、有機電界発光素子の電子注入層および電子輸送層に使用されている公知の化合物の中から任意に選択して用いることができる。
このような電子伝達化合物の具体例として、ピリジン誘導体、フェナントロリン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、ペリレン誘導体、オキサジアゾール誘導体、チオフェン誘導体、トリアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、オキシン誘導体の金属錯体、キノリノール系金属錯体、キノキサリン誘導体、キノキサリン誘導体のポリマー、ベンザゾール類化合物、ガリウム錯体、ピラゾール誘導体、パーフルオロ化フェニレン誘導体、トリアジン誘導体、ピラジン誘導体、ベンゾキノリン誘導体、イミダゾピリジン誘導体、ボラン誘導体等である。
中でもピリジン誘導体(例えば、2,5−ビス(6’−(2’,2”−ビピリジル))−1,1−ジメチル−3,4−ジフェニルシロール(以下、PyPySPyPyと略記する)、9,10−ジ(2’,2”−ビピリジル)アントラセン、2,5−ジ(2’,2”−ビピリジル)チオフェン、2,5−ジ(3’,2”−ビピリジル)チオフェン、6’6”−ジ(2−ピリジル)2,2’:4’,3”:2”,2”−クアテルピリジン等)、フェナントロリン誘導体(例えば、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、2,9−ジメチルー4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、9,10−ジ(1,10−フェナントロリン−2−イル)アントラセン、2,6−ジ(1,10−フェナントロリン−5−イル)ピリジン、1,3,5−トリ(1,10−フェナントロリン−5−イル)ベンゼン、9,9’−ジフルオル−ビス(1,10−フェナントロリン−5−イル)等)、キノリノール系金属錯体(例えば、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(以下、Alq3と略記する。)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリン)ベリリウム、トリス(4−メチル−8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリン)−(4−フェニルフェノール)アルミニウム等)が好適である。
特にピリジン誘導体、フェナントロリン誘導体を電子輸送層または電子注入層に用いると、低電圧、高効率を実現できる。
本発明の有機電界発光素子を構成する各層は、各層を構成すべき材料を蒸着法、印刷法、スピンコート法またはキャスト法等の方法で薄膜とすることにより、形成することができる。このようにして形成された各層の膜厚については特に限定はなく、材料の性質に応じて適宜設定することができるが、通常2nm〜5000nmの範囲である。蒸着法を用いて薄膜化する場合、その蒸着条件は、材料の種類、膜の目的とする結晶構造および会合構造等により異なる。蒸着条件は一般的に、ボート加熱温度50〜400℃、真空度10-6〜10-3Pa、蒸着速度0.01〜50nm/秒、基板温度−150〜+300℃、膜厚2nm〜5μmの範囲で適宜設定することが好ましい。
次に、本発明の燐光発光素子を作成する方法の一例として、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光ホスト材料とドーパントからなる発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極からなる燐光発光素子の作成法について説明する。適当な基板上に、陽極材料の薄膜を蒸着法等により形成させて陽極を作製した後、この陽極上に正孔注入層および正孔輸送層の薄膜を形成させる。この上に発光ホスト材料とドーパントを共蒸着し薄膜を形成させて発光層とし、この発光層の上に正孔阻止層、電子輸送層を形成させ、さらに陰極用物質からなる薄膜を蒸着法等により形成させて陰極とすることにより、目的の燐光発光素子が得られる。なお、上述の燐光発光素子の作製においては、作製順序を逆にして、陰極、電子輸送層、正孔阻止層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、陽極の順に作製することも可能である。
このようにして得られた有機電界発光素子に直流電圧を印加する場合には、陽極を+、陰極を−の極性として印加すればよく、電圧2〜40V程度を印加すると、透明または半透明の電極側(陽極または陰極、および両方)より発光が観測できる。また、この有機電界発光素子は、交流電圧を印加した場合にも発光する。なお、印加する交流の波形は任意でよい。
また、本発明は、有機電界発光素子を備えた表示装置または有機電界発光素子を備えた照明装置にも関する。
有機電界発光素子を備えた表示装置または照明装置は、本発明の有機電界発光素子と公知の駆動装置とを接続するなど公知の方法によって製造することができ、直流駆動、パルス駆動、交流駆動など公知の駆動方法を適宜用いて駆動することができる。
このような表示装置としては、例えば、カラーフラットパネルディスプレイなどのパネルディスプレイ、フレキシブルカラー有機電界発光(EL)ディスプレイなどのフレキシブルディスプレイなどがあげられる(例えば、特開平10−335066号公報:特許文献11、特開2003−321546号公報:特許文献12、特開2004−281086号公報:特許文献13など参照)。
照明装置としては、例えば、室内照明などの照明装置、液晶表示装置のバックライトなどがあげられる(例えば、特開2003−257621号公報:特許文献14、特開2003−277741号公報:特許文献15、特開2004−119211号公報:特許文献16など参照)。
[実施例1]
ガラス基板上にITOを150nmの厚さに蒸着したものを透明支持基板とした。この透明支持基板を市販の蒸着装置の基板ホルダーに固定し、銅フタロシアニン(以下記号CuPcで表記する)を入れたモリブデン製蒸着用ボート、NPDを入れたモリブデン製蒸着用ボート、トリス[2−(2−ピリジニル)フェニル−C,N]−イリジウム(以下記号Ir(ppy)3で表記する)を入れたモリブデン製蒸着用ボート、4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)−ビフェニルを入れたモリブデン製蒸着用ボート(以下記号CBPで表記する)、化合物(I−15)を入れたモリブデン製蒸着用ボート、Alq3を入れたモリブデン製蒸着用ボート、フッ化リチウムを入れたモリブデン製蒸着用ボート、およびアルミニウムを入れたタングステン製蒸着用ボートを装着した。

Figure 2006253230
真空槽を1×10-3Paまで減圧し、CuPcが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚25nmになるように蒸着して正孔注入層を形成し、ついで、NPDが入った蒸着用ボートを加熱して膜厚35nmになるように蒸着して正孔輸送層を形成した。次に、Ir(ppy)3が入ったボートとCBPの入ったボートを同時に加熱して膜厚35nmになるように蒸着して発光層を形成した。次に、化合物(I−15)の入ったボートを加熱して膜厚10nmになるように蒸着して正孔阻止層を得た。Ir(ppy)3とCBPの重量比がおよそ5対95になるように蒸着速度を調節した。その後、Alq3を入れた蒸着用ボートを加熱して膜厚40nmになるように加熱して電子輸送層を形成した。
各層の蒸着速度は0.001〜3.0nm/秒であった。その後、フッ化リチウム入りの蒸着用ボートを加熱して膜厚0.5nmになるように0.003〜0.01nm/秒の蒸着速度で蒸着し、次いで、アルミニウム入りの蒸着用ボートを加熱して膜厚100nmになるように0.1〜1nm/秒の蒸着速度で蒸着することにより、燐光発光素子を得た。 ITO電極を陽極、フッ化リチウム/アルミニウム電極を陰極として、約7.8Vの直流電圧を印加すると、約4.6mA/cm2の電流が流れ、輝度は約1000cd/m2、発光効率は約8.7Lm/Wで、波長512nmをピークとするスペクトルを有する緑色発光を得た。また4.6mA/cm2の電流密度で連続駆動すると、初期輝度約1000cd/m2で、輝度半減時間は、約600時間であった。
[比較例1]
実施例1において、化合物(I−15)の代わりにビス−(2−メチル−8−キノリノラト)−4−(フェニル−フェノラート)−アルミニウムを用いた以外は、実施例1と同様にして燐光発光素子を得た。
ITO電極を陽極、フッ化リチウム/アルミニウム電極を陰極として、約8.0Vの直流電圧を印加すると、約4.3mA/cm2の電流が流れ、輝度は約1000cd/m2、発光効率は約9.2Lm/Wで、波長512nmをピークとするスペクトルを有する緑色発光を得た。また4.3mA/cm2の電流密度で連続駆動すると、初期輝度約1000cd/m2で、輝度半減時間は、約400時間であった。
[比較例2]
実施例1において、化合物(I−15)の代わりに2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリンを用いた以外は、実施例1と同様にして燐光発光素子を得た。
ITO電極を陽極、フッ化リチウム/アルミニウム電極を陰極として、約8.0Vの直流電圧を印加すると、約3.8mA/cm2の電流が流れ、輝度は約1000cd/m2、発光効率は約10.4Lm/Wで、波長512nmをピークとするスペクトルを有する緑色発光を得た。また3.8mA/cm2の電流密度で連続駆動すると、初期輝度約1000cd/m2で、輝度半減時間は、約150時間であった。
[実施例2]
実施例1において、電子輸送層ALq3の代わりにPyPySPyPyを用いた以外は、実施例1と同様にして燐光発光素子を得た。
ITO電極を陽極、フッ化リチウム/アルミニウム電極を陰極として、約6.8Vの直流電圧を印加すると、約4.2mA/cm2の電流が流れ、輝度は約1000cd/m2、発光効率は約11.5Lm/Wで、波長513nmをピークとするスペクトルを有する緑色発光を得た。また4.2mA/cm2の電流密度で連続駆動すると、初期輝度約1000cd/m2で、輝度半減時間は、約800時間であった。
[比較例3]
実施例1において、化合物(I−15)の代わりにビス−(2−メチル−8−キノリノラト)−4−(フェニル−フェノラート)−アルミニウムを用い、さらに電子輸送層ALq3の代わりにPyPySPyPyを用いた以外は、実施例1と同様にして燐光発光素子を得た。
ITO電極を陽極、フッ化リチウム/アルミニウム電極を陰極として、約6.8Vの直流電圧を印加すると、約4.0mA/cm2の電流が流れ、輝度は約1000cd/m2、発光効率は約11.6Lm/Wで、波長513nmをピークとするスペクトルを有する緑色発光を得た。また4.0mA/cm2の電流密度で連続駆動すると、初期輝度約1000cd/m2で、輝度半減時間は、約650時間であった。
[実施例3]
実施例1において、Ir(ppy)3の代わりにビス[(4,6−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2]ピコリナトイリジウム(以下記号FIrpicで表記する)を用い、FIrpicとCBPの重量比がおよそ7対93になるように蒸着速度を調節した以外は、実施例1と同様にして燐光発光素子を得た。
ITO電極を陽極、フッ化リチウム/アルミニウム電極を陰極として、約8.6Vの直流電圧を印加すると、約13.5mA/cm2の電流が流れ、輝度は約1000cd/m2、発光効率は約2.7Lm/Wで、波長473nmをピークとするスペクトルを有する青色発光を得た。また13.5mA/cm2の電流密度で連続駆動すると、初期輝度約1000cd/m2で、輝度半減時間は、約15時間であった。
[比較例4]
実施例1において、Ir(ppy)3の代わりにFIrpicを用い、さらに化合物(I−15)の代わりに、下記の化学式で表される9,9’−スピロビ(9H−9−シラフルオレン)を用い、FIrpicとCBPの重量比がおよそ7対93になるように蒸着速度を調節した以外は、実施例1と同様にして燐光発光素子を作成した。
ITO電極を陽極、フッ化リチウム/アルミニウム電極を陰極として、直流電圧を10V印加したが、青色燐光発光は得られず、波長約525nmをピークとするスペクトルを有する緑色発光を得た。

Figure 2006253230
本発明の好ましい態様によれば、例えば、発光効率が高く、長寿命を有する有機電界発光素子(特に、燐光発光素子)、それを備えた表示装置およびそれを備えた照明装置を提供することができる。
本発明の有機電界発光素子の第1の実施形態を示す概略断面図である。 本発明の有機電界発光素子の第2の実施形態を示す概略断面図である。
符号の説明
100a、100b 有機電界発光素子
101 基板
102 陽極
103 正孔注入層
104 正孔輸送層
105 発光層
106 正孔阻止層
107 電子輸送層
108 陰極




Claims (22)

  1. 少なくとも一対の電極間に配置された発光層と、該発光層と直接に接する少なくとも一つの正孔阻止層を有する有機電界発光素子であって、前記正孔阻止層が、一般式(I)
    Figure 2006253230
    (式中、R1〜R4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいシリル基、置換されていてもよいシリルオキシ基、または置換されていてもよい複素環基を表し、環Aおよび環Bは、独立して、置換されていてもよいアリール基を表す。)
    で表される化合物の少なくとも一種を含むことを特徴とする有機電界発光素子。
  2. 一般式(I)で表される化合物が、一般式(II)
    Figure 2006253230
    (式中、R1、R2、環Aおよび環Bは、前記と同じ意味を表す。)
    で表される化合物である、請求項1に記載の有機電界発光素子。
  3. 1〜R4が、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換されていてもよいアリール基、アルコキシ基、アリールアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールアルキルチオ基、アリールチオ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいシリル基、置換されていてもよいシリルオキシ基または複素環基である、請求項1または2に記載の有機電界発光素子。
  4. 一般式(I)で表される化合物が、一般式(III)
    Figure 2006253230
    (式中、R1〜R4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいシリル基、置換されていてもよいシリルオキシ基、または置換されていてもよい複素環基を表し、R5〜R12は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいイミノ基、置換されていてもよいシリル基、置換されていてもよいシリルオキシ基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいスルホ基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいスルファモイル基、シアノ基、またはリン酸エステル基を表す。)
    で表される化合物である、請求項1に記載の有機電界発光素子。
  5. 1〜R4が、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換されていてもよいアリール基、アルコキシ基、アリールアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールアルキルチオ基、アリールチオ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいシリル基、置換されていてもよいシリルオキシ基または1価の複素環基であり、R5〜R12が、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリールアルキル基、アミノアルキル基、アルコキシアルキル基、ハロアルキル基、アリールアルケニル基、アルキニル基、アリールアルキニル基、置換されていてもよいアリール基、アルコキシ基、アリールアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールアルキルチオ基、アリールチオ基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいイミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、オキサゾリジニル基、置換されていてもよいスルホ基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換スルファモイル基、アリールアルキニル基、シアノ基またはリン酸エステル基である、請求項4に記載の有機電界発光素子。
  6. 1〜R4が、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、置換されていてもよい炭素数6〜12のアリール基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数6〜12のアリールチオ基、炭素数7〜13のアリールアルキル基、炭素数6〜12のアリールアルコキシ基、炭素数7〜13のアリールアルキルチオ基、炭素数8〜14のアリールアルケニル基、炭素数8〜14のアリールアルキニル基、置換されていてもよいアミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基、炭素数1〜12のフッ化アルキル基を示し、R5〜R12が、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルチオ基、置換されていてもよい炭素数6〜12のアリール基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数6〜12のアリールチオ基、炭素数7〜13のアリールアルキル基、炭素数6〜12のアリールアルコキシ基、炭素数7〜13のアリールアルキルチオ基、炭素数8〜14のアリールアルケニル基、炭素数8〜14のアリールアルキニル基、置換されていてもよいアミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、トリフルオロメチル基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいイミノ基、オキサゾリジニル基、アミノアルキル基、アルコキシアルキル基、置換されていてもよいスルホ基、置換スルファモイル基、シアノ基、またはエチニル基である、請求項5に記載の有機電界発光素子。
  7. 1〜R4が、炭素数1〜12の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基である、請求項1〜6のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  8. 1〜R4が、メチル基、t−ブチル基およびフェニル基から選択される置換基で置換されていてもよい炭素数6〜12のアリール基である、請求項1〜7のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  9. 1〜R4が、メチル基、t−ブチル基およびフェニル基から選択される置換基で置換されていてもよいフェニル基である、請求項1〜8のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  10. 5〜R12が、水素、メチル基、t−ブチル基、または、メチル基、t−ブチル基およびフェニル基から選択される置換基で置換されていてもよいフェニル基である、請求項4〜6のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  11. 1〜R4が、炭素数1〜12の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基である、請求項10に記載の有機電界発光素子。
  12. 1〜R4が、メチル基、t−ブチル基およびフェニル基から選択される置換基で置換されていてもよい炭素数6〜12のアリール基である、請求項10に記載の有機電界発光素子。
  13. 1〜R4が、メチル基、t−ブチル基およびフェニル基から選択される置換基で置換されていてもよいフェニル基である、請求項10に記載の有機電界発光素子。
  14. 5〜R12が、水素原子である、請求項4〜6のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  15. 1〜R4が、炭素数1〜12の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基である、請求項14に記載の有機電界発光素子。
  16. 1〜R4が、メチル基、t−ブチル基およびフェニル基から選択される置換基で置換されていてもよい炭素数6〜12のアリール基である、請求項14に記載の有機電界発光素子。
  17. 1〜R4が、メチル基、t−ブチル基およびフェニル基から選択される置換基で置換されていてもよいフェニル基である、請求項14に記載の有機電界発光素子。
  18. 一般式(I)で表される化合物が、5,5,10,10−テトラメチル−4,9−ジフェニル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,5,10,10−テトラシクロヘキシル−1,6−ジメチル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,5,10,10−テトラシクロヘキシル−2,3,7,8−テトラメチル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,10−ジシクロヘキシル−2,3,5,10−テトラメチル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,5,10,10−テトラ−ナフタレン−2−イル−2,7−ジフェニル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,10−ビス−(3−メチル−ナフタレン−2−イル)−4,5,10−トリフェニル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、2,7−ジ−t−ブチル−5,5,10,10−テトラフェニル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、2,7−ジフェニル−5,5,10,10−テトラ−o−トリル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、4,5,5,9,10,10−ヘキサフェニル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,5,10,10−テトラメチル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,5,10,10−テトラシクロヘキシル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,10−ジシクロヘキシル−5,10−ジメチル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,5,10,10−テトラ−ナフタレン−2−イル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,5,10,10−テトラキス−(3−メチル−ナフタレン−2−イル)−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,5,10,10−テトラフェニル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、5,5,10,10−テトラ−o−トリル−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデン、または5,5,10,10−テトラキス−(4−t−ブチル−フェニル)−5,10−ジシラ−5,10−ジヒドロインデノ[2,1−a]インデンである、請求項1に記載の有機電界発光素子。
  19. 前記一対の電極の間に、さらに、電子輸送層、正孔輸送層及び正孔注入層を有する、請求項1〜18のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  20. 有機電界発光素子が、有機電界燐光発光素子である、請求項1〜19のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  21. 請求項1〜20のいずれかに記載の有機電界発光素子を備えた表示装置。
  22. 請求項1〜20のいずれかに記載の有機電界発光素子を備えた照明装置。

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