JP2006251342A - 現像ロール - Google Patents

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Abstract

【課題】低融点トナーに対する耐トナー付着性に優れ、良好な画像を得ることができる現像ロールを提供する。
【解決手段】軸体11と、その外周に形成されるベースゴム層12と、上記ベースゴム層12の外周に直接もしくは他の層を介して形成される表層13とを備えた現像ロールであって、上記表層13が、下記の(A)〜(C)成分を含有し電子導電剤不含の樹脂組成物によって形成されている。
(A)官能基を2個以上有する、平均分子量(Mn)が650〜3000の範囲のポリエーテル系ポリオール。
(B)ジイソシアネート。
(C)芳香族系2官能鎖延長剤。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真複写機、プリンター等の電子写真装置に用いられる現像ロールに関するものである。
従来より、電子写真複写機に用いられる現像ロールとしては、軸体の外周面にベースゴム層が形成され、その外周面に中間層(例えば、軟化剤移行防止層や抵抗調整層)が形成され、さらにその外周面に表層が形成された構造のものが用いられている。上記表層用材料としては、例えば、ポリカーボネート系,エーテル系のウレタン樹脂や、アクリル樹脂等の塗料用バインダーが主成分として用いられ、この溶剤溶液中に、導電性付与のため、導電性カーボンブラック(電子導電剤)を分散させたものが用いられている(特許文献1および2参照)。
特開2003−3032公報 特開2002−363426公報
ところで、近年、電子写真複写機等における消費電力の抑制や高速印刷等を目的とし、その印刷に用いられるトナーの低融点化が進められている。しかしながら、このような低融点トナーは、現像ロールや、他の規制部材の押圧による摩擦熱で融解しやすく、特に、現像ロールの外周面には、上記融解したトナーおよびその外添剤が付着しやすい。その原因としては、次の(1)〜(3)のような理由が考えられる。すなわち、(1)従来の現像ロールの最外層は、伸び特性に劣るため、トナーや接触部材(規制部材)とのストレスを緩和できず、その結果トナー融解を引き起こしやすい、(2)表層中の導電性カーボンブラックの分散状況が、局所的に凝集した状態となりやすいため、ロール表面の電気抵抗のばらつきが大きくなり、その凝集個所を起点としてトナーの付着が起こりやすくなる、(3)電圧印加終了後の現像ロール上に残った残留電荷によりトナー掻き取り性が悪化し、その結果トナー堆積が生じる、といった理由である。
そして、このように、現像ロールの外周面に、融解したトナー等が付着(フィルミング)すると、ロールの表面粗度が上昇し、その結果、トナー搬送量の増加や、表面変質によるトナー帯電性の低下が生じ、画像不具合(かぶり、がさつき等)を招くという問題が生じる。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、低融点トナーに対する耐トナー付着性に優れ、良好な画像を得ることができる現像ロールの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の現像ロールは、軸体と、その外周に形成されるベースゴム層と、上記ベースゴム層の外周に直接もしくは他の層を介して形成される表層とを備えた現像ロールであって、上記表層が、下記の(A)〜(C)成分を含有し電子導電剤不含の樹脂組成物によって形成されているという構成をとる。
(A)官能基を2個以上有する、平均分子量(Mn)が650〜3000の範囲のポリエーテル系ポリオール。
(B)ジイソシアネート。
(C)芳香族系2官能鎖延長剤。
すなわち、本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究を重ねた。その研究の過程で、現像ロールにおける表層を中心に更なる研究を重ねた結果、特定分子量のポリエーテル系ポリオールと、ジイソシアネートと、芳香族系の2官能鎖延長剤とを含有し、かつ電子導電剤不含とする樹脂組成物によって、上記表層を形成することを想起した。これにより、表層の伸び特性が大となり、トナーや接触部材によるストレスを緩和することができ、また、電気応答性にも優れるようになるため、電圧印加終了後の現像ロール上のトナー掻き取り性も良好となる実験結果が得られた。さらに、上記表層は、電子導電剤不含であり、その分子レベルの抵抗も均一であるため、電気抵抗のばらつきによるトナーの堆積が少なく、しかも、圧縮永久歪みが少ないことから、他部材との押圧による画像不具合を抑制でき、その結果、所期の目的が達成できることを見いだし、本発明に到達した。
以上のように、本発明の現像ロールは、その表層が、特定分子量のポリエーテル系ポリオールと、ジイソシアネートと、芳香族系の2官能鎖延長剤とを含有し、かつ電子導電剤不含とする樹脂組成物によって形成されている。そのため、本発明の現像ロールは、低融点トナーに対する耐トナー付着性に優れるようになる。また、ロール表面の耐久性にも優れるようになるため、へたりも生じなくなる。そして、本発明の現像ロールをフルカラーLBP(レーザービームプリンター)やフルカラーMFP(マルチファンクションプリンター)等の電子写真装置に組み込むことにより、長期にわたり、画像不具合(かぶり、がさつき等)のない良好な複写画像を得ることができるようになる。
特に、上記表層材料中にイオン導電剤を含有すると、電気抵抗のばらつきによるトナーの堆積を生じず、ロール表面の電気抵抗を所望の値に設定することができる。
また、上記表層の形成材料である樹脂組成物に、特定範囲内の平均粒径を有する表面粗さ形成用粒子が分散されていると、トナー帯電性およびトナー搬送性において、より優れるようになる。
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の現像ロールは、例えば、図1に示すように、軸体11の外周面に沿ってベースゴム層12が形成され、その外周面に表層13が形成されて、構成されている。そして、本発明の現像ロールでは、上記表層13が、特定の樹脂組成物によって形成されていることが最大の特徴である。
上記軸体11としては、特に限定されるものではなく、例えば、図示のような中実体以外にも、中空円筒体からなる芯金であってもよい。そして、その形成材料についても、特に限定されず、例えば、アルミニウム、ステンレス等の金属材料等があげられる。なお、必要に応じ、軸体11上に接着剤、プライマー等を塗布してもよい。また、接着剤、プライマー等には、必要に応じて導電化を行ってもよい。
上記軸体11の外周面に形成されるベースゴム層12は、例えばエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム、ポリウレタン系エラストマー等によって形成される。なかでも、低硬度で、へたりが少ないという点から、導電性シリコーンゴムを用いることが好ましい。なお、この材料には、導電剤やシリコーンオイル等の各種の添加剤が適宜に配合される。導電剤としては、カーボンブラック、グラファイト、チタン酸カリウム、酸化鉄、c−TiO2 、c−ZnO、c−SnO2 (ここで「c−」は導電性を有するという意味)等の各種のものがあげられる。また、シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル等の各種のものがあげられる。
上記ベースゴム層12の外周面に形成される表層13の形成材料としては、特定の樹脂組成物、すなわち、下記の(A)〜(C)成分を含有し、かつ、電子導電剤(導電性カーボンブラック等)が不含の樹脂組成物が用いられる。
(A)官能基を2個以上有する、平均分子量(Mn)が650〜3000の範囲のポリエーテル系ポリオール。
(B)ジイソシアネート。
(C)芳香族系2官能鎖延長剤。
上記(A)成分のポリオールは、上記のように、その平均分子量(Mn)が650〜3000の範囲のものを用いる必要がある。好ましくは、その平均分子量(Mn)が1000〜2000の範囲内である。すなわち、上記ポリオールの平均分子量(Mn)が650未満であると、ポリマー中のソフトセグメント比率が低くなり、高抵抗となり、所望の電気抵抗値を達成できないからであり、逆に、上記ポリオールの平均分子量(Mn)が3000を超えると、ポリマー中のソフトセグメント比率が多くなり過ぎ、機械的物性が損なわれるからである。また、上記(A)成分のポリオールは、官能基を2個以上有し、かつ、その主鎖にエーテル構造を持つ、ポリエーテル系ポリオールである必要がある。このようなポリオールとしては、具体的には、ポリオキシテトラメチレングリコール(PTMG),ポリエチレングリコール(PEG),ポリオキシプロピレングリコール(PPG)等のポリエーテル系ポリオールがあげられる。
上記(A)成分のポリオールとともに用いられるジイソシアネート〔(B)成分〕としては、特に限定されるものではなく、例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、3,3′−ビトリレン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートウレチジンジオン(2,4−TDIの二量体)、1,5−ナフチレンジイソシアネート、メタフェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、カルボジイミド変性MDI、オルトトルイジンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートメチルエステル等があげられる。そして、これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。
上記ジイソシアネート〔(B)成分〕の配合量は、上記(A)のポリオール成分100重量部(以下「部」と略す)に対し、5〜200部の範囲に設定することが好ましい。特に好ましくは15〜100部である。
上記(A)および(B)成分とともに用いられる芳香族系2官能鎖延長剤〔(C)成分〕としては、メチレンビス(2−メチル−6エチルアニリン)、2,2′,3,3′−テトラクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、トリメチレン−ビス(4−アミノベンゾエート)、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジエチル−5,5′−ジメチルジフェニルメタン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。
上記芳香族系2官能鎖延長剤〔(C)成分〕の配合量は、上記(A)のポリオール成分100部に対し、1〜50部の範囲に設定することが好ましい。特に好ましくは3〜30部である。
なお、上記表層13の形成材料には、上記(C)成分の鎖延長剤以外にも、他の鎖延長剤を併用して用いてもよい。この場合、上記他の鎖延長剤の割合は、鎖延長剤全体の0〜80重量%の範囲内で用いられる。そして、上記他の鎖延長剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、1,4−ブタンジオール(1,4−BD)、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、キシレングリコール、トリエチレングリコール、トリメチロールプロパン(TMP)、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、1,2,6−ヘキサントリオール等の、分子量300以下のポリオール等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。
ところで、本発明では、上記表層13の形成材料中に、導電性カーボンブラック等の電子導電剤を含有することを禁じている。これは、先にも述べたが、電子導電剤の使用では、ロール表面の電気抵抗のばらつきを大きくする懸念があるからである。そのため、本発明では、上記表層13への導電性付与は、第四級アンモニウム塩、ホウ酸塩、界面活性剤、金属イオン、ポリエチレンオキサイド(PEO)等といったイオン導電剤により、適宜行われる。これにより、電気抵抗のばらつきを抑制することができるようになり、その結果、トナーの堆積を生じず、ロール表面の電気抵抗を所望の値に設定することができる。
また、上記表層13の形成材料中に、平均粒径1〜50μmの粗さ形成用粒子が分散されていると、トナー帯電性およびトナー搬送性において優れるようになるため、好ましい。上記粗さ形成用粒子の平均粒径は、より好ましくは5〜15μmの範囲である。なお、上記粒子の平均粒径は、母集団から任意に抽出される試料を用いて導出される値である。また、粒子形状が真球状ではなく楕円球状(断面が楕円の球)等のように一律に粒径が定まらない場合には、最長径と最短径との単純平均値をその粒子の粒径とする。
上記粗さ形成用粒子の形成材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、シリカ,ウレタン樹脂,ポリアミド樹脂,フッ素樹脂,アクリル樹脂,尿素樹脂,シリコーン樹脂等があげられる。これらは、単独であるいは二種以上併せて用いられる。なかでも、トナーを高帯電化させることのできるシリカが好適に用いられる。
また、上記粗さ形成用粒子の分散割合は、上記表層13用材料(粒子を除く材料)100部に対して5〜50部の範囲に設定することが好ましく、より好ましくは10〜30部の範囲である。この範囲内とすることにより、所望の効果(トナー帯電性およびトナー搬送性の向上効果)が、有利に得られるようになる。
なお、上記表層13の形成材料には、上記各成分以外にも、必要に応じて、触媒、安定剤、紫外線吸収剤、補強剤、滑剤、離型剤、染料、顔料、難燃剤、オイル等の、他の添加剤を適宜に配合することができる。
そして、上記表層13の形成材料は、有機溶剤に溶解等することにより、コーティング液として使用に供される。上記有機溶剤としては、メチルエチルケトン(MEK)、メタノール、トルエン、イソプロピルアルコール、メチルセロソルブ、ジメチルホルムアミド等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。特に、上記表層13の形成材料に対する溶解性の点で、MEKを有機溶剤として用いることが好ましい。そして、このようにして得られるコーティング液は、その濃度を5〜30重量%程度にすることが、塗工性等の点で好ましい。
ここで、本発明の現像ロールは、例えば、つぎのようにして作製することができる。
すなわち、まず、前記ベースゴム層12用の各成分をニーダー等の混練機で混練し、ベースゴム層12形成材料を作製する。また、前記表層13用の各成分を有機溶剤に溶解し、サンドミル等で分散することにより、表層13形成材料(コーティング液)を作製する。
ついで、円筒状金型の中空部に、金属製の軸体11をセットし、上記円筒状金型と軸体11との空隙部に、上記ベースゴム層12形成材料を注型した後、金型に蓋をし、加熱して、ベースゴム層12形成材料を架橋させる。その後、上記円筒状金型から脱型することにより、軸体11の外周面にベースゴム層12が形成されてなるベースロールを取り出す。そして、上記ベースロールにおけるベースゴム層12の外周面に、上記表層13形成用のコーティング液を塗工する。この塗工法は、特に制限するものではなく、ディッピング法、スプレー法、ロールコート法等の従来の方法が適用できる。そして、塗工後、乾燥および加熱処理(120〜200℃で20〜90分の加硫処理)を行うことにより、上記表層13形成用コーティング液中の溶剤の除去を行い、表層13を形成する。このようにして、図1に示すような二層構造の現像ロールを作製することができる。
この現像ロールにおいて、ベースゴム層12の厚みは、0.5〜10mmの範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは厚み1〜6mmの範囲内である。また、表層13の厚みは、1〜100μmの範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは厚み5〜50μmの範囲内である。
なお、本発明の現像ロールの例として、図1に示すような二層構造のものをあげたが、本発明はこれに限定されるものでなく、そのベースゴム層12と表層13との間に、軟化剤移行防止層や抵抗調整層等を適宜介在させることにより、二層以上の数の層が形成されるようにしてもよい。
上記軟化剤移行防止層の形成材料としては、例えば、N−メトキシメチル化ナイロン等のポリアミド樹脂やポリエステル等に、カーボンブラック等の導電剤を配合したものがあげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。
また、上記抵抗調整層の形成材料としては、例えば、ヒドリンゴム、EPDM、SBR、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水添アクリロニトリル−ブタジエンゴム(H−NBR)、ポリウレタン系エラストマー等に、カーボンブラック、金属酸化物、四級アンモニウム塩、ホウ酸塩、過塩素酸リチウム等の導電剤を配合したものがあげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。
そして、これら各層の形成材料も、有機溶剤に溶解等することにより、コーティング液として使用に供され、そのコーティング液を、従来公知の方法で塗工することにより、その各層の形成が行われる。
このようにして得られる本発明の現像ロールは、一般的な電子写真装置にも適用することが可能であるが、特に、フルカラーLBPやフルカラーMFP等の低融点トナーを使用した電子写真装置用の現像ロールとして好適に用いることができる。そして、本発明の現像ロールをフルカラーLBPやフルカラーMFP等の電子写真装置に組み込むことにより、長期にわたり良好な複写画像を得ることができるようになる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
まず、実施例および比較例に先立ち、現像ロールの表層用材料として、下記に示す材料を準備した。
〔ポリオールa〕
平均分子量(Mn)250のポリエーテルポリオール(BASF社製、PolyTHF250)
〔ポリオールb〕
平均分子量(Mn)650のポリエーテルポリオール(BASF社製、PolyTHF650)
〔ポリオールc〕
平均分子量(Mn)1000のポリエーテルポリオール(三菱化学社製、PTMG1000)
〔ポリオールd〕
平均分子量(Mn)3000のポリエーテルポリオール(三菱化学社製、PTMG3000)
〔ポリオールe〕
平均分子量(Mn)4000のポリエーテルポリオール(三井武田ケミカル社製、PC−284)
〔ジイソシアネートa〕
TDI(日本ポリウレタン社製、コロネートT−100)
〔ジイソシアネートb〕
MDI(日本ポリウレタン社製、ミリオネートMT)
〔芳香族系鎖延長剤〕
メチレンビス(2−メチル−6エチルアニリン)(イハラケミカル工業社製、キュアリードMED)
〔脂肪族系鎖延長剤〕
1,2−エチレンジアミン(和光純薬社製、エチレンジアミン)
〔粗さ形成粒子〕
平均粒径15μmのウレタン樹脂粒子(大日精化社製、ダイミックビーズUCN5150D)
〔実施例1〜3、比較例1〜3〕
軸体となる芯金(直径10mm、SUS304製)をセットした金型内に、ベースゴム層用材料として導電性シリコーンゴム(信越化学社製、X−34−264 A/B)を充填した後、所定の条件で加熱架橋を行った。その後、脱型して、軸体の外周面に沿ってベースゴム層が形成されたベースロールを作製した。つぎに、下記の表1に示す各成分を同表に示す割合で配合し、これを有機溶剤(MEK)に配合し溶解してなる、20重量%濃度のコーティング溶液である表層形成材料を調製した。ついで、上記ベースロールの外周面に、上記表層用材料を塗布し、その後、185℃×60分の条件で加熱架橋を行い、表層を形成した。このようにして、軸体の外周面にベースゴム層が形成され、その外周面に表層が形成された二層構造の現像ロールを作製した。なお、ベースゴム層の厚みは3mm、表層の厚みは10μmであった。
Figure 2006251342
このようにして得られた各現像ロールについて、下記の基準に従い、各特性の比較評価および測定を行った。これらの結果を後記の表2に示した。
〔電気抵抗〕
図2に示すような装置を用いて、金属ロール電極法により測定した。すなわち、ステンレス製の金属ロール61上に現像ロール62を接触させ、現像ロール62の両端を荷重1000g(9.8N)で押圧し、この状態で現像ロール62の一端に100Vの電圧を印加して電気抵抗を測定した。
〔弾性率〕
JIS K−6301−1975に準じて、ロール表層の弾性率(MPa)を測定した。
〔電気応答性〕
温度15℃、湿度10%RH下において、図3に示すように、ロール回転数70rpmで現像ロール51を矢印方向に回転させながら、その外周面に、コロナ放電線(コロトロン)52を用いて100μAのコロナ電流を印加し、現像ロール外周面を帯電した。そして、表面電位計53により、上記現像ロール外周面の残留電荷qs を測定した。さらに、上記印加停止一秒後の残留電荷qf も測定した。そして、これらの値から、(qs −qf )/qs ×100(%)をもとめ、これを電気応答性の指標とした。
〔耐へたり性〕
現像ロールをトナーカートリッジ(キャノン社製、EP−85シアン)に組み付け、40℃×湿度95%RHの条件下、2週間放置した後、ベタ画像の画出しを実施した。そして、その画像に放置痕がみられなかったものを○、その画像に放置痕がみられたものを×と評価した。
〔耐かぶり性〕
現像ロールを電子写真複写機に組み込み、実際に画像出しを行った。そして、画出し中に評価用マシンを強制停止させ、白地部分における感光ドラムへのトナー飛翔量を、テープ転写による濃度比較(マクベス濃度計により測定)により実施した。そして、その測定値が0.15未満のものを○、0.15以上のものを×として評価した。
Figure 2006251342
上記表の結果から、実施例品はいずれも、所望の弾性および電気抵抗を有し、その電気応答性に優れ、また、へたりやかぶりを生じない。このことから、実施例品の使用により、良好な画像が得られるようになることがわかる。
これに対し、その表層材料中の鎖延長剤に脂肪族系のものを用いた比較例1のロールは、弾性率が低すぎ、へたりがみられることがわかる。また、比較例2のロールは、その表層材料中のポリオール成分の分子量が、所定の範囲よりも小さすぎるため、電気応答性が低く、かぶり等の問題が生じる。逆に、比較例3のロールは、その表層材料中のポリオール成分の分子量が、所定の範囲よりも大きすぎるため、弾性率が低すぎ、へたりが悪化する。
本発明の現像ロールの一例を示す断面図である。 ロール電気抵抗の測定方法を示す説明図である。 残留電荷の測定方法を示す説明図である。
符号の説明
11 軸体
12 ベースゴム層
13 表層

Claims (3)

  1. 軸体と、その外周に形成されるベースゴム層と、上記ベースゴム層の外周に直接もしくは他の層を介して形成される表層とを備えた現像ロールであって、上記表層が、下記の(A)〜(C)成分を含有し電子導電剤不含の樹脂組成物によって形成されていることを特徴とする現像ロール。
    (A)官能基を2個以上有する、平均分子量(Mn)が650〜3000の範囲のポリエーテル系ポリオール。
    (B)ジイソシアネート。
    (C)芳香族系2官能鎖延長剤。
  2. 上記表層が、上記(A)〜(C)成分とともに、イオン導電剤を含有する樹脂組成物によって形成されている請求項1記載の現像ロール。
  3. 上記表層の形成材料である樹脂組成物に、平均粒径1〜50μmの表面粗さ形成用粒子が分散されている請求項1または2記載の現像ロール。
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