JP2006249564A - 曲げ加工性と強度のバランスに優れたsus301ステンレス鋼帯及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 W曲げ試験における最小曲げ半径(MBR)を板厚(t)で除した値を「MBR/t」、0.2%耐力を「YS」としたとき、以下の関係を満たす、強度と曲げ加工性のバランスに優れた、SUS301ステンレス鋼帯、
YS≧20×(MBR/t)+1510 かつ (MBR/t)≦2。
Description
しかしながら、単純に最終圧延の加工度を上げて高強度化した場合は、曲げ加工性が悪くなり、所定のバネ形状に加工することができず、高強度と良好な曲げ加工性を両立させることは困難である。
また、特許文献1では、オーステナイト系ステンレス鋼の曲げ加工性改善に関して、最終圧延後に材料を熱処理することで硬さを調整しつつ、曲げ加工性を確保する方法が開示されている。
また、ステンレス鋼の熱処理においては、鋭敏化という現象がみられる。これを避けるべく、当業者においては十分注意する必要があり、できれば焼鈍をせず得られることがのぞましいと考えられ避けられてきた。
また、コストの観点から歪取りをしない方向で進められてきた。
(1)W曲げ試験における最小曲げ半径(MBR)を板厚(t)で除した値を「MBR/t」、0.2%耐力を「YS」としたとき、以下の関係を満たす、強度と曲げ加工性のバランスに優れた、SUS301ステンレス鋼帯、
YS≧20×(MBR/t)+1510 かつ (MBR/t)≦2。
(2)最終の再結晶焼鈍における平均結晶粒径4〜15μm、さらに、これに続く最終圧延における加工度が40〜60%としたとき、歪取り焼鈍における材料到達温度200〜500℃、昇温速度20℃/秒以上とすることを特徴とする、上記の(1)記載の曲げ加工性と強度のバランスに優れたSUS301ステンレス鋼帯の製造方法、
(3)上記の(1)に記載のコネクタ、あるいはスイッチなどの接点部品に使用される電子部品用ばね材料、
である。
なお、本発明における昇温速度は、材料を室温から材料到達温度になるまでにかかった時間で除した平均速度とする。
ただし、この同じ加工を加えて機械的特性が同じ材料であっても、板厚が異なることによって変化する。すなわち、板厚が薄くなるほど曲げ加工性を示す(MBR/t)は小さくなる傾向があることが知られている。
そこで、本発明の適用範囲は、板厚を0.2mm以下とする。
結晶粒径は、強度および曲げ加工性に影響を及ぼす。強度については、結晶粒径が微細なほど高強度になることが知られているが、曲げ加工性に及ぼす影響を調べた結果、適当な範囲を外れた場合に悪くなる傾向が見られた。すなわち、結晶粒径4μm未満および15μmを超えるいずれの場合においても加工と曲げ加工性が顕著に悪くなったため、その範囲を4〜20μmとした。
圧延加工度は、高くなるほど強度が上昇するが、曲げ加工性が悪くなり、また、加工度が小さすぎる場合には、歪取り焼鈍による強度の増加が小さくなることが知られている。上記(1)に示した結晶粒径の範囲であっても、加工度60%を超える場合には、(MBR/t)が2以下とはならず、曲げ加工性が良好でない。また、加工度45%未満では、歪取り焼鈍における0.2%耐力の増加が少なく、冷間圧延上り製品と比較して更なる高強度化とは言えず、単にバネ性向上を目的とした歪取りと差異があるとは言えなくなる。以上から、最終冷間圧延の加工度の範囲を45〜60%とした。
ステンレス鋼の歪取り焼鈍の一般的な目的はばね性の向上であり、この場合、0.2%耐力が冷間圧延上り製品と同等か低いことが一般的である。
本発明においては、上記(1)(2)を実施の上、歪取り焼鈍について以下に示す条件を実施することでとでは冷間圧延上り製品の0.2%耐力を超える高強度のSUS301ステンレス鋼帯を得ることができた。
以下に歪取りの条件を説明する。
歪取りの材料到達温度が200℃未満の場合には、温度が低く、歪取りとしての効果が全くなく、強度の向上はもちろん、はばね性の向上も見られない。一方、550℃を超えるとばね性は向上するものの、強度は増加が見られない或いは低下する。したがって、材料到達温度範囲を200〜550℃とした。
比較例No.13では、最終再結晶焼鈍における結晶粒径が20μmを超えており、結晶粒径が大きすぎるために曲げ加工性が悪くなり、(MBR/t)が2を超えている。
比較例No.16では、最終圧延における加工度が60%を超えており、加工度が高すぎるために曲げ加工性が悪くなり、(MBR/t)が2を超えている。
比較例No.18では、歪取り焼鈍における材料到達温度が550℃を超えており、材料に焼鈍軟化効果が現れ始めるため、0.2%耐力が低下し、0.2%耐力が1500MPa以下と低い。
Claims (3)
- W曲げ試験における最小曲げ半径(MBR)を板厚(t)で除した値を「MBR/t」、0.2%耐力を「YS」としたとき、以下の関係を満たす、強度と曲げ加工性のバランスに優れた、0.2mm以下のSUS301ステンレス鋼帯、
YS≧20×(MBR/t)+1510 かつ (MBR/t)≦2。 - 最終の再結晶焼鈍における平均結晶粒径を4〜20μm、その後の最終圧延における加工度を45〜60%と、さらに、これに続く歪取り焼鈍における材料到達温度200〜550℃、昇温速度20℃/秒以上とることを特徴とする、請求項1に記載の強度と曲げ加工性のバランスに優れたSUS301ステンレス鋼帯の製造方法。
- 請求項1に記載のコネクタ、あるいはスイッチなどの接点部品に使用される、電子部品用ばね材料。
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JP2005072003A JP2006249564A (ja) | 2005-03-14 | 2005-03-14 | 曲げ加工性と強度のバランスに優れたsus301ステンレス鋼帯及びその製造方法 |
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JP2014099298A (ja) * | 2012-11-13 | 2014-05-29 | Panasonic Corp | コンセントの刃受構造 |
JP2018003139A (ja) * | 2016-07-08 | 2018-01-11 | 日新製鋼株式会社 | ステンレス鋼 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004124131A (ja) * | 2002-09-30 | 2004-04-22 | Nikko Metal Manufacturing Co Ltd | 曲げ加工性に優れた高強度オーステナイト系ステンレス鋼帯 |
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- 2005-03-14 JP JP2005072003A patent/JP2006249564A/ja active Pending
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