JP2006249457A - Bn快削鋼 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、切削するときの工具寿命に優れる低合金系BN快削鋼を提供する。
【解決手段】成分組成として、B:50〜150ppm、N:70〜200ppm、下記(1)式による固溶B:3〜50ppmを含有し、好ましくはC:0.01〜1.2mass%、Si: 0.10超え1.5mass%以下、Mn: 0.3〜2.0mass%、S:0.015超え0.2mass%以下、Al:0.01〜0.1mass% 、更に、Ni、Cr、Mo、Pb、Ca、Se、Te、Bi、Sn、Cu、Zr、Mg、Nb、V、Tiの一種または二種以上の鋼で、鋼中介在物として、1mmあたりに、円相当径で10μm以上のBN介在物50個以上と円相当径で3μm以下の微細硫化物500個以上を共に有する。
固溶B=B-(N/1.7) ・・・・(1)
(但し、B,Nは含有量)
【選択図】無し。

Description

本発明はBN快削鋼に関し、特に切削するときの工具寿命に優れ,かつ,焼入性を向上させたものに関する。
快削鋼は、鋼中に介在物を含有し、被削性を向上させたもので、介在物として、硫化物(サルファイド)、鉛などの低融点金属、およびBNを用いたものが種々開発されてきた。
これらの快削鋼のうち、鉛快削鋼は安価で性能に優れるため広範囲に使用されてきたが、地球環境保全の観点からPbの適用が制限されるようになり、新たにBN快削鋼への関心が高まっている。
特許文献1は、広範囲の用途に対応可能な、被削性の優れた機械構造用鋼に関し、特定量のBNを鋼中に含有させることにより、ギヤ、シャフトなど種々の形状の部品加工に優れるものが記載されている。
特許文献2は、BNを鋼中に含有させた場合に生じる機械的性質や、熱間延性を低下させることなく被削性を向上させたBN快削鋼に関し、エンジン部品や足回り部品などの自動車部品として好適なものが記載されている。
特許文献3は、圧延や鋳造により加工方向に展伸するBNと一定の角度の方向の疲労強度や耐衝撃特性を改善するため、硫化物(サルファイド)を微細に分散させ、硫化物(サルファイド)を析出核とするBNの悪影響を軽減させることが記載されている。
特許文献4は、調質処理を行うことなく切削加工などの仕上加工を施して製品とする非調質形の快削鋼に関し、優れた被削性を強度を低下させることなく得るため、BNを特定量含有したものに関する。
特許文献5は、浸炭焼入れ後、従来研削加工で仕上げていた表層の浸炭焼入れ部を切削にて仕上げる場合に優れた被削性を示す浸炭焼入れ用快削鋼に関し、溶鋼中にBとNを別々に添加し、鋼中のN/B比を特定範囲として微細組織として強度を確保すると共に、Si量を低減することにより工具寿命に有害な粒界酸化層の生成を抑制し、浸炭焼入れ部の切削における工具磨耗を大幅に低減したBN快削鋼が記載されている。
特開昭62−211350号公報 特許第273398号公報 特開平6−145890号公報 特開平1−219148号公報 特許第2805845号公報
しかしながら、特許文献1〜5に記載のいずれのBN快削鋼においても快削性元素として用いるBNが、微細なため、被削性向上に対する効果が十分とは言い難い。
また、特許文献5にはBN介在物を形成後、鋼中に未固溶Bを残存させ、焼入れ性を向上させることが記載されているが、被削性と焼入れ性の両者を向上させるBとNのバランスは明確にされていない。
本発明は、上記した問題点を解決するためになされたものであり、BおよびNの適量添加により被削性に優れた、かつ、焼入性向上元素を省略、もしくは、減量したBN快削鋼を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題達成のため鋭意研究を重ね、BN快削鋼においては、BとNの添加量のバランスについては未知であるところ、BおよびNの適量添加と、両者の関係を規定する特定の式により求まる固溶B量を3〜50ppmの範囲にした場合、焼入性が向上すること見出した。
また、介在物として存在するBN介在物、ならびに、硫化物は、大型BN介在物と微細硫化物が共存した場合、工具寿命が飛躍的に向上することを見出した。
本発明は以上の知見を基に更に検討を加えてなされたものであり、すなわち,本発明は、1 成分組成として、B:50〜150ppm、N:70〜200ppm、下記(1)式による固溶B:3〜50ppmを含有する鋼で、鋼中介在物として、1mmあたりに、円相当径で10μm以上のBN介在物50個以上と円相当径で3μm以下の微細硫化物500個以上を共に有することを特徴とするBN快削鋼。
固溶B=B-(N/1.7) ・・・・(1)
(但し、B,Nは含有量)
2 鋼成分としてC:0.01〜1.2mass%、Si:0.10超え1.5mass%以下、Mn: 0.3〜2.0mass%、S:0.015超え0.2mass%以下、Al:0.01〜0.1mass%を含有する1記載のBN快削鋼。
3 鋼成分として、更に、Ni:0.01〜2.0mass% ,Cr:0.01〜2.0mass%, Mo:0.01〜2.0mass%の一種または二種以上を含有する1または2記載のBN快削鋼。
4 鋼成分として、更に、Pb:0.01〜0.40mass%,Ca:0.0001〜0.0090mass%,Se:0.02〜0.30mass%,Te:0.03〜0.15mass%,Bi:0.02〜0.20mass%,Sn:0.003〜0.020mass%,Cu:0.05〜0.5mass%,Zr:0.005〜0.09mass%,Mg:0.0005〜0080mass%,Nb:0.005〜0.05mass%,V:0.001〜1.0mass%,Ti:0.001〜1.0mass%の一種または二種以上を含有する1乃至3のいずれか一つに記載のBN快削鋼。
本発明によれば、切削時の工具寿命に優れた快削鋼が得られるので、切削時の能率が向上する。また、成分組成が省合金系で、地球環境の保全にも有効で、産業上極めて有用である。
本発明は、BN快削鋼の成分組成においてB、N含有量、固溶B量を規定し、更に、鋼中介在物について規定する。尚、本発明において%はmass%とする。
[成分組成]
B :50〜150ppm
Bは、被削性を向上させるBNの生成に必要で、また、焼入性を向上させる固溶B量を左右する本発明の根幹に関わる重要な元素である。その含有量が50ppm未満では被削性を確保する充分な量のBNを生成することが出来ない。一方、150ppmを超えると靭性が低下する。従って、含有量は50〜150ppmとする。
N :70〜200ppm
Nは、被削性を向上させるBNの生成に必要な元素で、また、焼入性を向上させる固溶B量を左右する本発明の根幹に関わる重要な元素である。その含有量が70ppm未満では被削性を確保する充分な量のBNを生成することが出来ない。一方、200ppmを超えると靭性、あるいは、疲労特性が低下する。従って、含有量は70〜200ppmにする。
固溶B :3〜50ppm
固溶Bは、焼入性を向上させ、高価な焼入性向上合金元素を用いることなく、または、減じた量で、それらの合金添加鋼と同等の機械的性質を得ることができる、本発明の根幹に関わる重要な元素である。本発明において固溶Bは、下記(1)式で規定される。
固溶B量=B-(N/1.7) ・・・・・・(1)
(但し、B,Nは含有量を示す。)
固溶B量が3ppm未満では焼入性向上に対して十分な量を確保できないため、機械的性質、とりわけ強度が低下する。一方、50ppmを超えても効果が飽和する。従って、固溶B量は3〜50ppmにする。
本発明に係るBN快削鋼の成分組成として好ましい成分組成は以下のようである。
C :0.01〜1.2mass%
Cは強度を確保するために必要な元素である。その含有量が0.01mass%未満では必要な強度が確保できない。一方、1.2mass%を超えると靭性が低下する。従って、含有量を0.01〜1.2mass%とする。
Si :0.10超え1.5mass%以下
Siは 脱酸に必要な元素であり、その含有量が0.10mass%以下では充分な脱酸効果が得られない。一方、1.5mass%を超えるとフェライトが硬化して、被削性が低下するようになる。従って、含有量を0.10超え1.5mass%以下とする。
Mn :0.3〜2.0mass%
Mnは 焼入性及び靭性に大きな影響を及ぼす元素であり、その含有量が0.3mass%未満では充分な焼入性が得られない。一方、2.0mass%を超えると靭性が低下する。従って、含有量は0.3〜2.0mass%とする。
S :0.015 mass%超え、0.2mass%以下
Sは被削性に有効な硫化物を形成する元素である。その含有量が0.015mass%以下では硫化物量が少ないため被削性に対する効果が小さい。一方、0.2mass%を超えると熱間加工性が低下し、圧延表面疵が生じやすくなる。従って、含有量を0.015 mass%超え、0.2mass%以下にする。
Al :0.01〜0.1mass%
Alは脱酸に必要な元素で、また工具面上にAlN皮膜を生成させ、切削中の工具の拡散摩耗を抑制するために必要である。0.01mass%未満ではその効果が得られないため、0.01mass%以上、好ましくは0.02mass%超えとする。
一方、0.1mass%を超えるとその効果が飽和し、硬質のアルミナ系酸化物が増加し、疲労特性が低下するため、0.01〜0.1mass%とする。
以上が、本発明に係るBN快削鋼の好ましい基本成分組成であるが、更に、特性を向上させるため、Ni、Cr、Mo、Pb、Ca、Se、Te、Bi、Sn、Cu、Zr、Mg、Nb、V、Tiの一種または二種以上を添加することが可能である。
Ni: 0.01〜2.0mass%、Cr: 0.01〜2.0mass%、Mo: 0.01〜2.0mass%の一種または二種以上
Ni、Cr、Moは、焼入性を向上させ、必要な強度を確保するために添加される。しかしながら、その添加量が、Ni: 0.01 mass %、Cr: 0.01 mass %、Mo: 0.01 mass %未満では充分な効果が得られない。
一方、Ni: 2.0mass%、Cr: 2.0mass%、Mo: 2.0mass%を超えて添加しても効果が飽和するため、経済的に不利になるとともに強度の上昇が過度となり、被削性を劣化させる。従って、添加する場合は、Ni: 0.01〜2.0mass%、Cr: 0.01〜2.0mass%、Mo: 0.01〜2.0mass%とする。
Pb:0.01〜0.40mass%、Ca:0.0001〜0.0090mass%、Se:0.02〜0.30mass%、 Te:0.03〜0.15mass%、Bi:0.02〜0.20mass%、Sn:0.003〜0.020mass%、Cu:0.05〜0.5mass%、Zr:0.005〜0.09mass%、Mg:0.0005〜0.0080mass%、Nb:0.005〜0.05mass%、V:0.001〜1.0mass% Ti:0.001〜1.0mass%の一種または二種以上
Pb、Ca、Se、Te、Bi、Sn、Cu、Zr、Mg、Nb、V、Tiは、被削性が重視される場合に添加する。しかしながら、その添加量がPb:0.01mass%、Ca:0.0001mass %、Se:0.02 mass%、Te:0.03 mass %、Bi:0.02 mass %、Sn:0.003 mass %、Cu:0.05mass %、Zr:0.005 mass%、 Mg:0.0005 mass %,、Nb:0.005mass%、V:0.001mass%、Ti:0.001mass%未満では充分な効果が得られない。
一方、Pb:0.40mass%、Ca:0.0090mass %、Se:0.30 mass%、Te:0.15 mass %、Bi:0.20 mass %、
Sn:0.020 mass %、 Cu:0.5mass %、Zr:0.09 mass%、Mg:0.0080 mass %、 Nb:0.05mass%、 V:1.0mass% 、Ti:1.0mass%を超えて添加してもこの効果が飽和し、また、経済的にも不利であるため、添加する場合は、Pb:0.01〜0.40mass%、Ca:0.0001〜0.0090mass%、 Se:0.02〜0.30mass%、Te:0.03〜0.15mass%、Bi:0.02〜0.20mass%、Sn:0.003〜0.020mass%、Cu:0.05〜0.5mass%、Zr:0.005〜0.09mass%、Mg:0.0005〜0.0080mass%、Nb:0.005〜0.05mass%、V:0.001〜1.0mass%、Ti:0.001〜1.0mass%とする。
[介在物]
円相当径で10μm以上の大型BN介在物が1mmあたり50個以上存在し、かつ、同じ領域内に円相当径で3μm以下の微細硫化物が500個以上存在
BN介在物は、存在しさえすれば被削性が向上するが、大きい程、向上度合いが大きい。一方、大型BN介在物の存在下では、硫化物は微細なものが多く共存した場合に、被削性の向上に有利である。
すなわち、両者が共存する状態では、大型BN介在物の切欠き効果により発生した切屑中の亀裂を微細硫化物が伝播・成長を助長する効果が付与されることにより、被削性、特に、工具寿命が飛躍的に向上する。
このような効果を得るため、円相当径で10μm以上の大型BN介在物が1mmあたり50個以上存在し、かつ、同じ領域内に円相当径で3μm以下の微細硫化物が500個以上存在することが必要である。
本発明に係る快削鋼は、定法に従い溶鋼から製造した本発明範囲内の成分組成の鋳片を定法の熱間圧延により所望する寸法の丸鋼、角鋼、形鋼にすることが可能である。
以下に本発明を実施例に従って詳細に説明する。本実施例では、SC-BNホ゛ロン鋼S15C-BN系、SCM415HL2相当について説明する。
表1に示す、本発明の範囲内の化学成分組成を有する鋼(以下、本発明鋼という)No.1〜6、および本発明の範囲外の化学成分組成を有する鋼(以下、比較鋼という)No.7〜11、ならびに参考例として、No.12のSCM415Hに0.23%Pbを添加した鉛添加快削鋼を溶製し、鋳造断面400×310mm鋼塊に鋳造後、それぞれ直径80mmの棒鋼に熱間圧延した。表中、B,Nおよび固溶Bはppm表示とする。
得られた本発明鋼および比較鋼ならびに参考例の鋼からなる棒鋼を用いて、以下の試験を実施した。
鋼中介在物の寸法測定は、棒鋼の中間部の縦1mm ×横1mmの領域に存在する介在物全てについて、BN、硫化物別に画像解析装置により面積を測定し,円相当径を求めた。同時に、円相当径別に個数も測定した。なお、画像解析装置へ入力する像としては、倍率×400倍の光学顕微鏡による観察像とした。
シ゛ョミニーカーフ゛測定は、JIS G4052に準拠して、実施した。焼ならし温度、焼入れ温度は、当該規格にならい、925℃とした。被削性試験は,圧延まま材を用い、表2に示す条件で実施し,評価した。
シ゛ョミニーカーフ゛測定による焼入性評価、ならびに、被削性試験による被削性評価は、参考例の鉛添加快削鋼を基準として、その優劣により、評価した。
表3に試験結果をまとめて示す。表3のNoは表1の鋼Noを指す。No.1〜6の本発明例はいずれもNo.12の参考例にある鉛添加快削鋼に比較して, 同等以上の被削性、ならびに、同等以上の焼入性を有している。
一方、比較例No.7は、B量が本発明の請求範囲の下限値以下のため、大型BN介在物の個数が少ないことにより、被削性が本発明例、ならびに、参考例にある鉛添加快削鋼に比較して劣っている。
比較例No.8は、N量が本発明の請求範囲の下限値以下のため、大型BN介在物の個数が少ないことにより、被削性が本発明例、ならびに、参考例にある鉛添加快削鋼に比較して劣っている。
比較例No.9は、固溶B量が本発明の請求範囲の下限値以下のため、焼入性が劣っており、シ゛ョミニーカーフ゛におけるJ3,J7値が本発明例、ならびに、参考例No.12に比較して低くなっている。
比較例No.10は、S量が本発明の請求範囲の下限値以下のため、微細硫化物の個数が少ないことにより、被削性が本発明例、ならびに、参考例にある鉛添加快削鋼に比較して劣っている。
比較例No.11は、Mn量が本発明の請求範囲の下限値以下のため, 焼入性が劣っており、シ゛ョミニーカーフ゛におけるJ3,J7値が本発明例、ならびに、参考例No.12に比較して低くなっている。
Figure 2006249457
Figure 2006249457
Figure 2006249457
本実施例は、SCr-BNホ゛ロン鋼SCr435-BN系、SCM435HL2相当について説明する。表4に示す、本発明の範囲内の化学成分組成を有する鋼(以下、本発明鋼という)No.13〜18、および本発明の範囲外の化学成分組成を有する鋼(以下、比較鋼という)No.19〜23、ならびに参考例として、No.24のSCM435Hに0.18%Pbを添加した鉛添加快削鋼を溶製し、鋳造断面400×310mm鋼塊に鋳造後、それぞれ直径80mmの棒鋼に熱間圧延した。表4中、B,Nおよび固溶Bはppm表示とする。
得られた本発明鋼および比較鋼ならびに参考例の鋼からなる棒鋼を用いて,鋼中介在物の大きさ測定、シ゛ョミニーカーフ゛測定、被削性試験を実施例1の表2に示す条件に準じて実施し、シ゛ョミニーカーフ゛測定における焼ならし温度は870℃、焼入れ温度は845℃とした。
シ゛ョミニーカーフ゛測定による焼入性評価、ならびに、被削性試験による被削性評価も実施例1と同様に、参考例にある鉛添加快削鋼を基準として、その優劣により、評価した。
表5に試験結果を示す。No.13〜18の本発明例はいずれもNo.24の参考例にある鉛添加快削鋼に比較して, 同等以上の被削性、ならびに、同等以上の焼入性を有している。
一方、比較例No.19は、B量が本発明の請求範囲の下限値以下のため、大型BN介在物の個数が少ないことにより、被削性が本発明例、ならびに、参考例にある鉛添加快削鋼に比較して劣っている。
比較例No.20は、N量が本発明の請求範囲の下限値以下のため、大型BN介在物の個数が少ないことにより、被削性が本発明例、ならびに、参考例にある鉛添加快削鋼に比較して劣っている。
比較例No.21は、固溶B量が本発明の請求範囲の下限値以下のため、焼入性が劣っており、シ゛ョミニーカーフ゛におけるJ5,J13値が本発明例、ならびに、参考例No.24に比較して低くなっている。
比較例No.22は、S量が本発明の請求範囲の下限値以下のため、微細硫化物の個数が少ないことにより、被削性が本発明例、ならびに、参考例にある鉛添加快削鋼に比較して劣っている。
比較例No.23は、Mn量が本発明の請求範囲の下限値以下のため, 焼入性が劣っており、シ゛ョミニーカーフ゛におけるJ5,J13値が本発明例、ならびに、参考例No.24に比較して低くなっている。
Figure 2006249457
Figure 2006249457

Claims (4)

  1. 成分組成として、B:50〜150ppm、N:70〜200ppm、下記(1)式による固溶B:3〜50ppmを含有する鋼で、鋼中介在物として、1mmあたりに、円相当径で10μm以上のBN介在物50個以上と円相当径で3μm以下の微細硫化物500個以上を共に有することを特徴とするBN快削鋼。
    固溶B=B-(N/1.7) ・・・・(1)
    (但し、B,Nは含有量)
  2. 鋼成分としてC:0.01〜1.2mass%、Si: 0.10超え1.5mass%以下、Mn: 0.3〜2.0mass%、S:0.015超え0.2mass%以下、Al:0.01〜0.1mass%を含有する請求項1記載のBN快削鋼。
  3. 鋼成分として、更に、Ni:0.01〜2.0mass% ,Cr:0.01〜2.0mass%, Mo:0.01〜2.0mass%の一種または二種以上を含有する請求項1または2記載のBN快削鋼。
  4. 鋼成分として、更に、Pb:0.01〜0.40mass%,Ca:0.0001〜0.0090mass%,Se:0.02〜0.30mass%,Te:0.03〜0.15mass%,Bi:0.02〜0.20mass%,Sn:0.003〜0.020mass%,Cu:0.05〜0.5mass%,Zr:0.005〜0.09mass%,Mg:0.0005〜0080mass%,Nb:0.005〜0.05mass%,V:0.001〜1.0mass%,Ti:0.001〜1.0mass%の一種または二種以上を含有する請求項1乃至3のいずれか一つに記載のBN快削鋼。
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