JP2006247344A - 医療用電極付ガイドワイヤー - Google Patents
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Abstract
【課題】心筋梗塞、脳梗塞、大腿動脈閉塞症などの原因となる動脈硬化に伴う動脈閉塞症の予防或いは治療として、経皮的血管形成術が盛んに行なわれている。しかし現在のX線透視下の造影による肉眼的に狭窄部血管断面積、径、狭窄度の評価は極めて曖昧なうえ実時間計測が不可能で、さらに患者及び医療従事者の被爆量の増大が問題となっている。
【解決手段】そこで本発明は、経皮的血管形成術に際して常に病変部に留置されているガイドワイヤーに着目し、X線透視を用いなくてもガイドワイヤーに2個以上の電極を設け、術直前・術中・術直後の血管径及び血管断面積、狭窄度の実時間計測を可能にした。
【選択図】「図1」
【解決手段】そこで本発明は、経皮的血管形成術に際して常に病変部に留置されているガイドワイヤーに着目し、X線透視を用いなくてもガイドワイヤーに2個以上の電極を設け、術直前・術中・術直後の血管径及び血管断面積、狭窄度の実時間計測を可能にした。
【選択図】「図1」
Description
本発明は、血管の内径或いは断面積、狭窄度を測定可能な医療用電極付ガイドワイヤーに関する。
心筋梗塞、脳梗塞、大腿動脈閉塞症などの原因となる動脈硬化に伴う動脈閉塞症の予防或いは治療として、経皮的血管形成術が盛んに行なわれている。経皮的血管形成術の効果判定はX線透視下の造影により肉眼的に狭窄部血管径を評価するのが一般的である。
さらに定量的な血管断面積の評価のため、経皮的血管形成術のカテーテルを一旦抜き、血管内超音波カテーテルを挿入することにより血管内部の超音波像から断面積を計算する方法がある。
しかしX線透視下の造影による肉眼的に狭窄部血管径の評価は極めて曖昧なうえ定量化ができない。さらに、X線の造影時の被爆量の増大が問題となっている。また、血管内超音波カテーテルを用いる場合には、カテーテルの交換、位置確認のためのX線照射など操作が煩雑になるとともに、超音波画像上で内膜面をトレースし、血管断面積を求める必要があり、手数が掛かるうえに実時間計測は不可能である。
そこで本発明は、経皮的血管形成術に際して常に病変部に留置されているガイドワイヤーに着目し、ガイドワイヤーの血管導入部(梗塞部)に2個以上の電極を設け、これら電極間に微弱交流電流を流すことにより電極間の電気抵抗或いは電気抵抗の逆数であるコンダクタンスを計測する、いわゆるコンダクタンス法を用いることにより、術直前・術中・術直後の血管径及び血管断面積、狭窄度の実時間計測が可能になる。
本発明について詳しく説明する。まずコンダクタンス法による断面積計測の原理は、血液の交流電気伝導性を利用する測定法である。基本的には血管内に長さ方向の直線上に電極を4個おき、両端電極に交流電流を流し、内側の電極間(電極間距離:L)における電気コンダクタンスG(t)を計測する。ここで、断面積A(t)は式(1)で表すことができる。
A(t)=(1/α)ρL{G(t)−Gp)} (1)
ただし、αは比例定数、ρは血液抵抗率(Ω・cm)、Gpは血管の外組織に漏れ出ることによる基底コンダクタンスである。従って、予め電極間距離L、血液抵抗率ρがわかれば、比例定数αは経験則的には1であることがわかっており、さらに基底コンダクタンスGpは人体の部分でほぼ一定である。従って、血管断面積A(t)はコンダクタンスG(t)を測定することにより求めることが出来る。さらに、断面積A(t)により平均血管径d(t)も式(2)で求めることができる。
d(t)={(4/π)A(t)}1/2 (2)
また、2電極の場合は交流電流を流すと同時に同じ2電極間の電気コンダクタンスを計測すればよい。ただし、2電極の場合は4電極に比較して、電極近傍で電流密度に不均一性が生じ易く、精度は4電極の場合ほどでないが、2mm〜3mm程度の細い血管であれば十分な精度が得られる。
A(t)=(1/α)ρL{G(t)−Gp)} (1)
ただし、αは比例定数、ρは血液抵抗率(Ω・cm)、Gpは血管の外組織に漏れ出ることによる基底コンダクタンスである。従って、予め電極間距離L、血液抵抗率ρがわかれば、比例定数αは経験則的には1であることがわかっており、さらに基底コンダクタンスGpは人体の部分でほぼ一定である。従って、血管断面積A(t)はコンダクタンスG(t)を測定することにより求めることが出来る。さらに、断面積A(t)により平均血管径d(t)も式(2)で求めることができる。
d(t)={(4/π)A(t)}1/2 (2)
また、2電極の場合は交流電流を流すと同時に同じ2電極間の電気コンダクタンスを計測すればよい。ただし、2電極の場合は4電極に比較して、電極近傍で電流密度に不均一性が生じ易く、精度は4電極の場合ほどでないが、2mm〜3mm程度の細い血管であれば十分な精度が得られる。
以上の説明ではガイドワイヤーに埋設される電極数2と電極数4のものを用いて説明したが、3極、或いは5極以上であっても差し支えない。
血管狭窄患部に4電極を配置したガイドワイヤーを導入留置し、両端電極に微弱電流を流し、残りの中間電極間の計測コンダクタンスから、血管の断面積を計測する計測器は、主として交流定電流回路(20kHz,20μAの交流電流を発生させる。なお、この周波数及び電流の両値の関係は医用電気機器の安全通則JIS T 1001の患者測定電流の規格内である)とコンダクタンス計測回路からなり、コネクターによりガイドワイヤーと接続可能に設計製作された。
本発明の一実施例について図1を用いて説明する。ガイドワイヤー1は外径約0.6mmの太さを有し、表面には滑りやすさと絶縁性の両特性を得るため、テフロン樹脂コーティング2が施されている。さらに先端部13は挿入時の方向性を制御するために円弧状にベントし、先端14は血管及び内部の組織を傷つけないように半球状に加工されている。先端電極3と、その先端電極3に隣接する電極5との電極間距離が8mm、そして中間電極5、6間が4mm、電極5と基端電極6間距離は8mmで設計製作した。これら4個の電極は白金を用い、ストローク0.8mmで埋設され、ガイドワイヤーの中空芯の中を通る絶縁リード線(60μm)を介して、前記計測器に接続された。
図2では2電極を埋設した場合のガイドワイヤーの一実施例を示す。本実施例では図1の実施例で示す4極のうち両端電極3、4を省略している。すなわち、2電極の場合は、電極7,8間に微弱交流電流を流し、同時に同じ電極7、8間のコンダクタンスを計測する。なお、この4電極から2電極計測の切り替えは装置側で切り替えて対応する。
また、血管狭窄度を計測する場合の電極付ガイドワイヤーの一実施例を図3にて示す。電極9、10が病変部の標的部位血管内に、電極11、12間に正常部血管内に来るよう配置し、両部位での断面積を比較することにより、病変部の血管狭窄度を直に求めることができる。
さらに、これらの任意の電極間電位を計測すれば心電図波形のモニターが可能である。
本発明の電極付ガイドワイヤーを用いると、心筋梗塞、脳梗塞、大腿動脈閉塞症の予防あるいは治療として、経皮的血管形成術(PTA)の術直前・術中・術直後の血管系の変化の計測が実時間で連続して得られ、PTA直前・直後の標的血管の狭窄率や治療効果の評価できるようになり、その結果として患者に対して適切な治療及び術を施すことが可能になる。さらに患者及び医療従事者のX線被曝量の低減でき、曳いては医療コストの削減を見込むことができる。
1 ガイドワイヤー先端部
2 樹脂コーティング
3、4 駆動用電極
5、6 測定用電極
7〜12 駆動・測定用共用電極
13 湾曲部
14 ワイヤー先端
2 樹脂コーティング
3、4 駆動用電極
5、6 測定用電極
7〜12 駆動・測定用共用電極
13 湾曲部
14 ワイヤー先端
Claims (3)
- ガイドワイヤー部に2個以上の電極を設け、電極間電気抵抗から血管断面積を計測することを特徴とする医療用電極付ガイドワイヤー。
- ガイドワイヤー部に2個以上の電極を設け、電極間電気抵抗から血管径を計測することを特徴とする医療用電極付ガイドワイヤー。
- ガイドワイヤー部に2個以上の電極を設け、電極間電気抵抗から血管狭窄度を計測することを特徴とする医療用電極付ガイドワイヤー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005112712A JP2006247344A (ja) | 2005-03-11 | 2005-03-11 | 医療用電極付ガイドワイヤー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005112712A JP2006247344A (ja) | 2005-03-11 | 2005-03-11 | 医療用電極付ガイドワイヤー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006247344A true JP2006247344A (ja) | 2006-09-21 |
Family
ID=37088404
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005112712A Pending JP2006247344A (ja) | 2005-03-11 | 2005-03-11 | 医療用電極付ガイドワイヤー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006247344A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012053531A1 (ja) * | 2010-10-19 | 2012-04-26 | 並木精密宝石株式会社 | 内径検査装置、電気計測センサおよび電気計測センサの製造方法 |
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WO2017056623A1 (ja) * | 2015-09-29 | 2017-04-06 | 日本ライフライン株式会社 | バルーンカテーテルおよびケミカルアブレーション装置 |
JP2019524385A (ja) * | 2016-05-19 | 2019-09-05 | ドラゴン メディカル ディベロプメント リミテッドDragon Medical Development Limited | 冠状動脈狭窄症の多重パラメータ分析のためのガイドワイヤ装置および方法 |
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---|---|---|---|---|
JPH11514250A (ja) * | 1995-05-18 | 1999-12-07 | カーディマ・インコーポレイテッド | 高分解能血管内信号検出 |
WO2004075928A2 (en) * | 2003-02-21 | 2004-09-10 | Electro-Cat, Llc | System and method for measuring cross-sectional areas and pressure gradients in luminal organs |
-
2005
- 2005-03-11 JP JP2005112712A patent/JP2006247344A/ja active Pending
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