以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るスロットマシン100の外観斜視図である。スロットマシン100は、メダルの投入により遊技が開始され、遊技の結果によりメダルが払い出されるものである。
<全体構成>
スロットマシン100の本体101の中央内部には、外周面に複数種類の絵柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。本実施形態において、各絵柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の絵柄は、遊技者から見ると、絵柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの絵柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える絵柄の組み合わせが変動することとなる。なお、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
また、各々のリール110乃至112の背面には、絵柄表示窓113に表示される個々の絵柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の絵柄ごとに遮蔽されて個々の絵柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。バックライトは、例えば、7色(赤、緑、青紫の三原色と、白色等をはじめとするこれらの混合色)の光を発することが可能であり、各原色に対応したLED等を含んで構成される。
なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部からなる光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部のあいだを、リールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の絵柄の回転方向の位置を判断し、目的とする絵柄が入賞ライン114上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。有効となる入賞ラインは、スロットマシン100に投入されたメダルの数によって予め定まっている。5本の入賞ライン114のうち、例えば、メダルが1枚投入された場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚投入された場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚投入された場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5本が入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5本に限定されるものではない。
スタートランプ121は、リール110乃至112が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要)を遊技者に知らせるランプである。告知ランプ123は、後述する内部抽選において、特定の入賞役(例えば、BB(ビッグボーナス)やRB(レギュラーボーナス)等のボーナス)に内部当選していることを遊技者に知らせるランプである。メダル投入ランプ124は、メダルの投入が可能であることを知らせるランプである。払出枚数表示器125は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技回数表示器126は、メダル投入時のエラー表示や、ビッグボーナスゲーム中(BBゲーム中)の遊技回数、所定の入賞役の入賞回数等を表示するための表示器である。貯留枚数表示器127は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。リールパネルランプ128は、演出用のランプである。
メダル投入ボタン130、131は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルを所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、メダル投入ボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン131が押下されると3枚投入されるようになっている。メダル投入ブロック134は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するためのメダル投入口を形成するブロックである。即ち、メダルの投入は、メダル投入ボタン130又は131により電子的に投入することもできるし、メダル投入ブロック134のメダル投入口から実際のメダルを投入することもできる。
スタートレバー135は、遊技の開始操作を行うためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入ブロック134のメダル投入口に所望する枚数のメダルを投入して、スタートレバー135を操作すると、これを契機としてリール110乃至112が回転し、遊技が開始される。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112に対する停止操作を行うためのボタンであり、各リール110乃至112に対応して設けられている。そして、いずれかのストップボタン137乃至139を操作すると対応するいずれかのリール110乃至112が停止することになる。
精算ボタン132は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155よりメダル受皿210に排出するためのボタンである。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。ドアキー140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。キーを差し込んで時計方向に回すとロックが解除され、スロットマシン100の前面扉102を開けることができる。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。メダル受皿210は、メダル払出口155から払出されたメダルを溜めるための器である。なお、メダル受皿210は、本実施形態では発光可能な受皿を採用しており、以下、受皿ランプ210と呼ぶこともある。
音孔160は、スロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154、受皿ランプ210は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプであり遊技状態に応じて点灯/消灯/点滅する。灰皿700は、煙草の吸殻を入れるための容器であり、メダル受皿210の内側にネジ止めされている。尚、灰皿700については、本実施形態に係るスロットマシン100を特徴付ける構成要素であるため、詳しくは後述する。リールパネル161は、絵柄表示窓113を有するパネルであり、タイトルパネル162は、そのスロットマシンの機種名や各種のデザインが描かれるパネルである。演出装置600は、液晶表示装置180及び開閉可能な扉190を含み、各種演出を行う。
液晶表示装置180は、遊技に関する各種の情報を表示する。もちろん、液晶表示装置180のかわりに、複数のLEDを2次元に配置したドットマトリックス式表示装置等、他の表示手段を用いても良い。
<制御部>
次に、図2及び図3を参照して、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300より送信された制御コマンド(以下、コマンドと略称)に応じて各種機器を制御する副制御部400と、から構成されている。
<主制御部>
まず、図2を参照して、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御するための演算処理装置であるCPU310や、CPU310が各ICや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路314は、水晶発振器311から発振されたクロックを分周してCPU310に供給する回路である。例えば、水晶発振器311の周波数が12MHzの場合に、分周後のクロックは6MHzとなる。CPU310は、クロック補正回路314により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
また、CPU310には、後述するセンサやスイッチの状態を常時監視するためのタイマ割り込み処理の周期やモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路315がバスを介して接続されている。CPU310は、電源が投入されると、データバスを介してROM312の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路315に送信する。タイマ回路315は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU310に送信する。CPU310は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、CPU310のシステムクロックを6MHz、タイマ回路315の分周値を1/256、ROM312の分周用のデータを44に設定した場合、この割り込みの基準時間は、256×44÷6MHz=1.877msとなる。
また、CPU310には、各ICを制御するためのプログラム、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等の各種データを記憶しているROM312や、一時的なデータを保存するためのRAM313が接続されている。これらのROM312やRAM313については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部400においても同様である。また、CPU310には、外部の信号を受信するための入力インタフェース360が接続され、割込み時間ごとに入力インタフェース360を介して、メダル投入センサ320、スタートレバーセンサ321、ストップボタンセンサ322、メダル投入ボタンセンサ323、精算/貯留スイッチ324、メダル払い出しセンサ326の状態を検出し、各センサを監視している。
メダル投入センサ320は、メダル投入口に投入されたメダルを検知するセンサである。スタートレバーセンサ321はスタートレバー135の操作を検知するためのセンサである。ストップボタンセンサ322はストップボタン137乃至139のいずれかのストップボタンが押された場合、どのストップボタンが押されたかを検知するためのセンサである。メダル投入ボタンセンサ323はメダル投入ボタン131及び132のいずれかが押下された場合、どのメダル投入ボタンが押されたかを検知するためのセンサである。精算/貯留スイッチ324は、精算ボタン132が一回押されると、精算可能なメダルが払い出されることになる。メダル払い出しセンサ326は、払い出されるメダルを検知するためのセンサである。
CPU310には、さらに、入力インタフェース361、出力インタフェース370、371がアドレスデコード回路350を介してアドレスバスに接続されている。CPU310は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。入力インタフェース361には、インデックスセンサ325が接続されている。インデックスセンサ325は、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールに設けた遮光片がこのインデックスセンサ325を通過するたびにHレベルになる。CPU310は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。出力インタフェース370には、リールを駆動させるためのモータを制御するリールモータ駆動部330と、メダル払出装置(図示せず)のモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部331と、遊技ランプ340(具体的には、入賞ライン表示ランプ120、スタートランプ121、再遊技ランプ122、告知ランプ123、メダル投入ランプ124等)と、7セグメント(SEG)表示器341(払出枚数表示器125、遊技回数表示器126、貯留枚数表示器127等)が接続されている。
また、CPU310には、乱数発生回路317がデータバスを介して接続されている。乱数発生回路317は、水晶発振器311及び水晶発振器316から発振されるクロックに基づいて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をCPU310に出力することのできるインクリメントカウンタであり、入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。本発実施形態における乱数発生回路317は、2つの乱数カウンタを備えている。CPU310のデータバスには、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェース371が接続されている。主制御部300と副制御部400との情報通信は一方方向の通信であり、主制御部300は副制御部400へコマンドを送信するが、副制御部400から主制御部300へ何らかのコマンド等を送信することはできない。
<副制御部>
次に、図3を参照して、スロットマシン100の副制御部400について説明する。副制御部400は、主制御部300より送信された主制御コマンド等に基づいて副制御部400の全体を制御する演算処理装置であるCPU410や、CPU410が各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路414は、水晶発振器411から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU410に供給する回路である。また、CPU410にはタイマ回路415がバスを介して接続されている。CPU410は、所定のタイミングでデータバスを介してROM412の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路415に送信する。タイマ回路415は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU410に送信する。CPU410は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、CPU410には、副制御部400の全体を制御するための命令及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータが記憶されたROM412や、データ等を一時的に保存するためのRAM413が各バスを介して接続されている。また、CPU410には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース460が接続されており、入出力インタフェース460には、各リール110乃至112の絵柄を背面より照明するためのバックライト420、前面扉101の開閉を検出するための扉センサ421、RAM413のデータをクリアにするためのリセットスイッチ422が接続されている。
CPU410には、データバスを介して主制御部300から主制御コマンドを受信するための入力インタフェース461が接続されており、入力インタフェース461を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等が実行される。また、CPU410のデータバスとアドレスバスには、音源IC480が接続されている。音源IC480は、CPU410からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源IC480には、音声データが記憶されたROM481が接続されており、音源IC480は、ROM481から取得した音声データをアンプ482で増幅させてスピーカ483から出力する。CPU410には、主制御部300と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路450が接続されており、アドレスデコード回路450には、主制御部300からのコマンドを受信するための入力インタフェース461、扉・液晶画面制御部500からの信号を入力するための入力インタフェース471、時計IC423、7セグメント表示器440への信号を出力するための出力インタフェース472等が接続されている。
時計IC423が接続されていることで、CPU410は、現在時刻を取得することが可能である。7セグメント表示器440は、スロットマシン100の内部に設けられており、たとえば副制御部400に設定された所定の情報を店の係員等が確認できるようになっている。更に、出力インタフェース470には、デマルチプレクサ419が接続されている。デマルチプレクサ419は、出力インタフェース470から送信された信号を上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154、リールパネルランプ128、タイトルパネル162、払出口ストロボ171、受皿ランプ210に送信する。なお、CPU410は、デマルチプレクサ419を介して、扉・液晶画面制御部500に信号を送信し、扉・液晶画面制御部500は、送信された信号に基づき液晶表示装置180及び扉190を制御する。
<灰皿>
次に、本実施形態に係るスロットマシン100の灰皿700について説明する。図4は、灰皿700の外観斜視図である。ここで、図4(a)は、吸殻、灰などの廃棄物(以下、吸殻等という)を収容するときの状態を示しており、また、図4(b)は、吸殻等を回収(排出)するときの状態を示している。灰皿700は、図4に示すように、吸殻等を収容する灰受け部800と、灰受け部800を支持する本体部900と、を備えており、灰受け部800は、本体部900に収納可能、及び、スロットマシン100の前方(図4(b)に示すA方向;スロットマシン100の前面から遊技者側に向かう方向)に引き出し可能となっている。尚、灰受け部800及び本体部900は、それぞれ、耐熱性を有する樹脂で形成されている。
灰受け部800は、上述したように、吸殻等を入れる部位であり、スロットマシン100に向かって上方が開口された直方体の容器となっている。また、灰受け部800の底板の一部は、ヒンジを介して回動自在に形成されているので、図4(b)に示すように、灰受け部800を本体部900から引き出すと(正確には、ヒンジがメダル受皿210の前面より手前に引き出されると)、底板自らの重さにより、底板の一部が開口され、収容された吸殻等がメダル受皿210より手前かつ下方向に落下するようになっている。この結果、回収用のゴミ箱をスロットマシンの本体前面よりやや手前に置けば、吸殻等は、自らの重さにより回収用のゴミ箱に落下するので、従来の灰皿が、吸殻等に回転の勢いを加えて回収用のゴミ箱に落下させていたのに比べて、格段に周囲への飛散量を少なくすることができる。
本体部900は、スロットマシン100本体に装着されており、灰受け部800を収納可能とするように、上方及び前方を開口させて、灰受け部800とほぼ同形の窪みが形成されている。
次に、本実施形態の灰皿700の分解図である図5を用いて、灰皿700の各構成を説明する。
灰受け部800は、四方を側壁部810(詳しくは、前面側壁部810a,右側壁部810b,背面側壁部810c,左側側壁部810d)で囲み、これらの側壁部810の両端部に形成された開口の一端を底面部820で塞ぎ、上方を開口させた直方体形状(正確には、灰皿700と受皿210の前面はデザイン上、一体化されているため、前面側壁部810aは若干弓形の形状をなしている)の箱体となっている。
前面側壁部810aには、灰受け部800を簡単に引き出せるための取っ手801が設けられている。また、左右側壁部810b及び810d(外側の面)の奥側の一端には、ガイドピン(突起部材)802がそれぞれ突設され、本体部900(内側の面)には、ガイドピン802が嵌合するガイト溝921が設けられ、ガイドピン802がガイト溝921を前後(図5に示すB方向)に摺動するようになっている。
また、底面部820は、手前側に設けられた可動底面部820aと、奥側に設けられた固定底面部820bを備えており、可動底面部820aと固定底面部820bの接合辺830には、上述したヒンジが設けられている。この底面部820を含めた灰受け部800の回収機構については後述する。
本体部900は、上部本体部910と下部本体部920から構成されている。上部本体部910には、煙草を保持するために、煙草の径と同様な径に切り欠いた煙草保持部911が設けられ、また、下部本体部920に固定するためのネジ孔912が2箇所設けられている。尚、図5に示すように下部本体部920にも、このネジ孔912と対応する位置にネジ孔922が2箇所設けられているので、上部本体部910を下部本体部920に装着するときは、下部本体部920の下側から、2箇所のネジ孔922の各々にネジを挿入し、さらにこのネジを上部本体部910のネジ孔912にねじこんで固定する。
下部本体部920は、右側壁部920b、背面側壁部920c、左側壁部920d及び底面部920eに囲まれることによって、スロットマシン100の上方及び前方が開口された箱体となっており、前方の開口面を介して灰受け部800を出し入れ可能としている。左右側壁部920b及び920dの内側には、それぞれ上述したガイド溝921が設けられ、これにより、灰受け部800のガイドピン802がガイド溝921に沿って前後方向に移動可能となっている。
このように、本体部900は、灰受け部800を引き出し自在に支持しており、灰受け部800を収納した状態では、収吸殻等を収容可能とし、また、灰受け部800を引き出した状態では、吸殻等を排出可能とするものである。尚、灰受け部800を本体部900から容易に抜けない構造とするため、ガイド溝921は、手前部分においては、前面に向けて斜め上方を向いており、これにより、ガイドピン802の水平移動を規制するストッパの役割も担っている。即ち、本体部900は、灰受け部800を予め定めた範囲において引き出し自在に支持している。ここで、予め定めた範囲とは、ガイド溝921が設けられた範囲であり、より具体的には、ガイド溝921の水平部分に相当する範囲である。また、底面部920eには、下部本体部920をメダル受皿210に固定するためのネジ孔923が設けられている。
図6は、灰受け部800における吸殻等の回収機構を説明する図である。図6(a)は、本体部900から引き出された状態における灰受け部800の外観斜視図であるが、上述したように底板の自重により、可動底面部820aは下方に垂れ下がり、開口面が形成されるので、可動底面部820aに収容された吸殻等は下方に落下するようになっている。
尚、灰受け部800の形状は、上下左右に対称性を有してもよく、その場合、図6(a)に示すように、ガイドピン802を側壁部810b及び810dの高さ中央に設けるようにすれば、灰受け部800を上下逆さまにして、本体部900に収納することが可能となる。即ち、灰受け部800を灰皿として使わないときは、上下逆さまにして本体部900に収納すれば、吸殻等を収容する窪みは遊技者の前に現れない。このとき、接合辺830のヒンジは、底面部820aが収納時においては灰受け部800内に入り込まないように構成されている。例えば、具体的には、灰受け部800内には突起部材を設けて、底面部820aが収納時においては灰受け部800内に入り込まないようにし、底面部820aの裏側には「灰皿は使用できません」の文字を表示してもよい。
また、図6(a)に示す底面部820は、底面部820の一部を可動底面部820aとしたが、底面部820の全部を可動底面部820aとして構成してもよい。この場合には、背面側壁部810cと接する辺にヒンジが設けられることになる。
図6(b)は、図6(a)に示す灰受け部800を側面から見た図である。また、図6(c)乃至(e)は接合辺830に設けられたヒンジの形状を詳しく説明する図である。図6(b)に示すように、接合辺830に設けられたヒンジが本体部900の前面より前方に引き出されると、可動底面部820aは接合辺830を中心にC方向に回動する。これは、灰受け部800が本体部900に収納された状態では、本体部900の底面部920eが可動底面部820aを支持しているので、底面部820が開口しないが、接合辺830が本体部900の前面より前方に移動した状態では、可動底面部820aは、底面部920eに支持されないので、接合辺830を中心にC方向(下方)に回動するものである。このように、本実施形態においては、灰受け部800が本体部900から引き出されて、底部820が開口した状態を、吸殻等の排出状態としている。
ここで、ヒンジは、図6(c)に示すように、固定底面部820bに形成された軸部831と、この軸部831の両側を回動可能に保持する、可動底面部820aの2つの軸受け部832と、を組み合わせて形成されている。図6(d)及び(e)は、軸部831及び2つの軸受け部832を組み合わせて一体化した状態を示している。
従って、本実施形態に係るスロットマシン100の灰皿700によれば、灰受け部800を本体部900に収納した状態においては、上方の開口面から吸殻等を収容し、灰受け部800を本体部900から前方に引き出した状態においては、底面部820が開口し、収容された吸殻等を下方に排出するように構成され、吸殻等は、自らの重さにより回収用のゴミ箱に落下するので、格段に周囲への飛散量を少なくすることができる。
この結果、店員の清掃作業の負担を軽減させることができる。また、吸殻等回収時においても遊技者の関心をそぐことなく遊技に集中してもらうことが可能である。
尚、本実施形態においては、下部本体部920は底面部920eを備えていたが、図4(b)に示すように、灰受け部800を引き出した状態においては、本体部900の窪みに吸殻等を捨てられる可能性もあるため、底面部920eを備えない構成とし、灰受け部800を引き出した状態では本体部900に吸殻等を捨てることができないよう構成してもよい。また、本実施形態においては、ガイドピン802を灰受け部800の左右側壁部810b及び810dに設け、ガイド溝921を本体部900の左右側壁部920b及び920dに設けたが、逆の構成、即ち、ガイドピン802を本体部900、ガイド溝921を灰受け部800に設けるようにしてもよい。
図7乃至11は、本実施形態に係る灰皿700の種々の変形例を示している。
図7は変形例1の灰皿700Aの側面図である。図7に示す灰皿700Aの灰受け部800Aは、可動底面部820aの外側の面(吸殻等を収容する空間に面した面を内側の面とする)に突起部材803を設けており、これにより、灰受け部800Aは、水平ではなく、前方やや上方に傾斜されて本体部900Aに収納されるものである。尚、前面側壁部810aの内側の面には突起部材804が設けられているので、収納時においては、可動底面部820aがこの突起部材804より上方内側に入りこまないようになっている。
従って、灰皿700Aによれば、灰受け部800Aと本体部900Aとを備え、灰受け部800Aを本体部900Aに収納した状態においては、上方の開口面から吸殻等を収容し、灰受け部800Aを本体部900Aから前方に引き出した状態においては、底面部820が開口し、収容された吸殻等を下方に排出するように構成されるとともに、灰受け部800Aの可動底面部820aは前方やや上方に傾斜されて本体部900Aに収納されるので、本実施形態の効果に加えて、より一箇所にまとめて吸殻等を収容することができ、より効率的に吸殻等を回収することができる。
図8は変形例2の灰皿700Bの側面図である。図8に示す灰皿700Bの灰受け部800Bは、左右側壁部810b及び810dの内側の面の同じ高さに突起部材805をそれぞれに設けるとともに、可動底面部820aを固定底面部820bの上部に重なるように後方に延長しているので、灰受け部800Bを引き出した状態においては、可動底面部820aが突起部材805に引っかかり、可動底面部820aの可動傾斜角に制限を設けられるようになっている。即ち、吸殻等は垂直下方ではなく、斜め前方に落下するようになっている。図8(a)は、灰受け部800Bを本体部900Bに収納した状態、即ち、吸殻等を収容可能な状態を示しており、図8(b)は、灰受け部800Bを本体部900Bから引き出した状態、即ち、吸殻等を回収する状態を示している。
従って、灰皿700Bによれば、灰受け部800Bと本体部900Bとを備え、灰受け部800Bを本体部900Bに収納した状態においては、上方の開口面から吸殻等を収容し、灰受け部800Bを本体部900Bから前方に引き出した状態においては、灰受け部800Bの可動底面部820aの可動傾斜角に制限を設けて、底面部820を開口し、収容された吸殻等を下方に排出するように構成されているので、本実施形態の効果に加えて、より前方で吸殻等を回収することができるとともに、吸殻等が自らの重さにより、回収用のゴミ箱に落下する落下速度を、可動底面部820aによって低減させられるので、格段に周囲への飛散量を少なくすることができる。尚、突起部材805が設けられた高さに応じて、傾斜角は調整できるので、回収する吸殻等の量及び回収位置を考慮して好適な高さを設定することができる。
図9は変形例3の灰皿700Cの側面図である。図9(a)は、灰皿700Cの灰受け部800Cを本体部900Cに収納した状態(吸殻等を収容可能な状態)を示しており、図9(b)は、灰受け部800Cを本体部900Cから引き出した状態(吸殻等を回収する状態)を示している。図9に示すように、灰受け部800Cは、前面側壁部810aと可動底面部820aとの接合辺840にもヒンジが設けられているので、前面側壁部810aは前方及び下方に回動可能に形成されている。即ち、灰受け部800Cを本体部900cから引き出すと、まず、前面側壁部810aが前方に回動するとともに、さらに、接合辺830が本体部900の前面より前方に引き出されると、可動底面部820aも下方に回動するので、吸殻等をより前方で回収することができるようになっている。このように、回収機構が2段構えに構成されているので、うっかり遊技者が前面側壁部810aの取っ手801に手をかけて引き出そうとしても、前面側壁部810aが回動した時点で、開けてはいけないものであることを気づかせることができる。
従って、灰皿700Cによれば、灰受け部800Cと本体部900Cとを備え、灰受け部800Cを本体部900Cに収納した状態においては、上方の開口面から吸殻等を収容し、灰受け部800Cを本体部900Cから前方に引き出した状態においては、底面部820とともに前面側壁部810aも開口し、収容された吸殻等を下方に排出するように構成されているので、本実施形態の効果に加えて、より前方で吸殻等を回収することができるとともに、遊技者が不用意に灰皿700Cを引き出そうとした際には、注意を喚起することができる。
図10は変形例4の灰皿700Dの構成を示す図である。図10に示す灰皿700Dは本実施形態のガイドピン802及びガイド溝921を変形したものである。灰皿700Dは、図10(a)に示すような、ガイドピン851及び852をそれぞれ反対側の面の異なる両端に設けたガイドプレート850を、図9(b)乃至(d)に示すように、灰受け部800D及び本体部900Dに取り付けている。即ち、灰受け部800Dの左右側壁部810b及び810dの外側の面には、前後方向にそれぞれガイド溝806が設けられているとともに、本体部900Dの左右側壁部920b及び920dの内側の面にも、前後方向にそれぞれガイド溝924が設けられているので、ガイドピン851及び852は、それぞれガイド溝806及び924を前後方向に摺動可能となっている(ここでは、ガイドピン851がガイド溝806に、ガイドピン852がガイド溝924に取り付けられているものとする)。また、灰受け部800Dは、底面部820の全部を可動底面部820aとしており、背面側壁部810cと接する接合辺830にヒンジが設けられている。
これにより、灰受け部800Dを本体部900Dから引き出すと、灰受け部800Dは、2つのガイド溝806及び924に沿って前方に引き出される。そして、図10(d)に示すように、接合辺830が本体部900の前面より前方に引き出されると、可動底面部820aが接合辺830を中心に回動するので、より前方で吸殻等を回収することができる。
従って、灰皿700Dによれば、前後方向に形成されたガイド溝806を左右側壁部810b及び810dに設けた灰受け部800Dと、前後方向に形成されたガイド溝924を左右側壁部920b及び920dに設けた本体部900Dとを備え、灰受け部800Dと本体部900Dは、ガイド溝806及びガイド溝924にそれぞれ嵌合するガイドピン851及び852を備えたガイドプレート850で連結されている。そのため、灰受け部800Dを本体部900Dに収納した状態においては、上方の開口面から吸殻等を収容し、灰受け部800Dを本体部900Dから前方に引き出した状態においては、2つのガイド溝806及び924に沿って灰受け部800Dが移動して、底面部820を開口し、収容された吸殻等を下方に排出するので、本実施形態の効果に加えて、より前方で吸殻等を回収することができる。
尚、本実施形態及びその変形例においては、灰受け部を本体部から前方に引き出すように構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の方向、例えば、図11に示す灰皿700Eのように、スロットマシン100に向かって左方向に引き出し可能としてもよい。また、本実施形態及びその変形例においては、灰皿をメダル受皿210の左側に設置するようにしたが、メダル受皿210の右側に設置してもよい。また、本体部900Eは、前方方向、及びスロットマシン100に向かって左方向の2方向が開口し、灰受け部800Eは、前方方向とスロットマシン100に向かって左方向との2方向に引き出し可能となるように構成されていてもよい。
<その他の実施形態>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施形態に対して種々の変形や変更を施すことができる。例えば、上記実施形態においては、灰受け部800を水平に移動させて、灰受け部800の底板を下方に開口させることにより、吸殻等を回収していたが、本発明はこの方法に限定されるものではなく、灰受け部800の底板を開口させない方式、例えば、灰受け部800を引き出すとともに、灰受け部800の前端部を下方に回動させて吸殻等を下方に落とす方式を採用してもよい。即ち、上方に開口して吸殻を収容する灰受け部と、灰受け部を案内する案内機構と、を備えた灰皿であって、案内機構が、灰受け部を、吸殻を収容する収容状態から水平に移動させたのち、灰受け部の前端部を下方に回動させて、収容した吸殻等を排出するように構成してもよい。このように、本実施形態においては、灰受け部が案内機構によって引き出されて、灰受け部の前端部が下方に回動した状態を、吸殻等の排出状態とするものである。
図12は、この方式を採用する灰皿700Fの構成を示している。図12(a)は、灰皿700Fの灰受け部800Fを本体部930に収納した状態、図12(b)は、灰受け部800Fを本体部930から引き出して、吸殻等を回収する状態の斜視図であり、図12(c)は、案内機構900Fの可動部940、及び灰受け部800Fの上面図及び側面図である。
ここで、本実施形態における灰受け部800Fは、図12に示すように、上方を開口した直方体状の箱を意味しており、また、案内機構900Fは、本体部930の側壁に前後方向に形成されたガイド溝921と、このガイド溝921と嵌合して、前後方向に移動可能なコの字状の可動部940と、を意味している。
灰受け部800Fは、左右側壁の外側奥に突起部材871をそれぞれ設け、この突起部材871を、可動部940の左右側壁内側にそれぞれ設けられたピン孔942に係合するようになっている。また、可動部940の左右側壁の外側奥にそれぞれ設けられたガイドピン941が、本体部930の左右側壁内側にそれぞれ設けられたガイド溝921を前後に移動することで、可動部940に係合された灰受け部800Fは、本体部930から引き出し可能となっている。即ち、灰受け部800Fは、左右側壁の外側奥に突起部材871をそれぞれ設け、可動部940は、左右側壁の外側奥にガイドピン941をそれぞれと、灰受け部800Fの突起部材871が係合するピン孔942とを設け、本体部930は、可動部940のガイドピン941を移動可能に嵌合するガイド溝を、設けている。
このような構成により、本体部930に収納された灰受け部800Fを可動部940によって、メダル受皿210の前面より前に引き出すと、灰受け部800Fは、本体部930底面からの支持がなくなるので、灰受け部800Fの前端部が突起部材871を中心に下方に回動し、灰受け部800Fの中に収容された吸殻等が下方に落下するようになっている。なお、本実施形態においては、灰受け部800Fの突起部材871を左右側壁の外側奥に設けることとしたが、これは、灰受け部800Fの前端部を落下させるように回動させて、灰受け部800Fの中に収容された吸殻等が落下するときは、灰受け部800Fの回動による勢いが吸殻等に加わらないようにするためである。
従って、灰皿700Fによれば、灰受け部800Fと案内機構900Fとを備え、灰受け部800Fを本体部930に収納した状態においては、上方の開口面から吸殻等を収容し、可動部940の移動により、灰受け部800Fを本体部930から前方に引き出した状態においては、灰受け部800Fの前端部が、灰受け部800Fに設けられた突起部材871を中心に下方に回転して、収容された吸殻等を下方に排出するように構成されているので、上記実施形態と同様に、回収時に吸殻等を周囲に飛散させず、吸殻等を確実にゴミ箱に回収することができるとともに、より前方で吸殻等を回収することができる。即ち、より手前で回収作業を行えるようになるので、吸殻等を回収するゴミ箱をあてがいやすく、より灰が飛散しにくいという効果を得ることができる。また、上記実施形態と異なり、灰受け部800Fを直方体状の箱としたことで、仮に水分を含む廃棄物が収容されたとしても、灰受け部800Fからの水漏れを防止でき、効率良く廃棄物を収容できる。
図13に示す灰皿700Gは、灰皿700Fの変形例である。即ち、灰皿700Gにおいても、灰受け部800を引き出すとともに、灰受け部800の前端部を下方に回動させて吸殻等を下方に落とす方式を採用している。ここで、灰皿700Gは、灰皿700Fとは、灰受け部800を引き出す方向に相違があり、即ち、灰皿700Gは、上方に開口して吸殻を収容する灰受け部と、灰受け部を案内する案内機構と、を備えた灰皿であって、案内機構が、灰受け部を、吸殻を収容する収容状態から前方に向かってやや上方に移動させたのち、灰受け部の前端部を下方に回動させて、収容した吸殻等を排出するように構成されているものである。
ここで、図13(a)は、灰皿700Gの灰受け部800Gを本体部930に収納した状態、図13(b)は、灰受け部800Gを案内機構900Gによって引き出して、吸殻等を回収する状態の斜視図である。尚、本変形例においては、灰受け部800Gは、上方を開口した直方体状の箱を意味しており、また、案内機構900Gは、灰受け部800Gに設けられたガイドピン802と嵌合する、本体部930に形成されたガイド溝921を意味している。
図13に示すように、灰受け部800Gの左右側壁部(外側)には、奥側底面近傍にそれぞれガイドピン802が設けられ、また、本体部930の左右側壁部(内側)には、ガイドピン802を摺動させるガイド溝921がそれぞれに設けられている。これにより、吸殻等の回収時には、灰受け部800Gをガイド溝921に沿って前方かつ上方に移動させて、ガイド溝921の終端まで引き出すと、灰受け部800Gは、本体部930からの支持がなくなるので、灰受け部800Gの前端部が、灰受け部800Gに設けられたガイドピン802を中心に下方に回動し、灰受け部800Gに収容された吸殻等が下方に落下するようになっている。
従って、灰皿700Gによれば、灰受け部800Gと案内機構900Gとを備え、灰受け部800Gを本体部930に収納した状態においては、上方の開口面から吸殻等を収容し、灰受け部800Gを本体部930のガイド溝921に沿って上方かつ前方に引き出した状態においては、灰受け部800Gの前端部が、ガイドピン802を中心に下方に回転して、収容された吸殻等を下方に排出するように構成されているので、灰皿700Fと同様の効果を得ることができる。また、灰受け部800Gの前面上部(煙草保持部911近傍)は、メダル受皿210より前方に突き出ているので、より容易に回収行為を行うことができる。即ち、本体部900Gのガイド溝921の上端部を、より高く、より手前側まで設けることで、より手前で回収作業を行えるようになるので、吸殻等を回収するゴミ箱をあてがいやすく、より灰が飛散しにくいという効果を得ることができる。
尚、上記実施形態及びその変形例においては、灰皿の灰受け部は底面を備えていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、灰皿の灰受け部は底面を備えていなくてもよい。
図14は底面を備えない灰受け部を有する灰皿700Hの構成を示している。図14(a)及び(b)は灰皿700Hの灰受け部800Hの斜視図であり、図14(c)及び(d)は灰受け部800H及び本体部900Hの側面図である。図14(a)に示すように、灰受け部800Hは、前面側壁部810a、左右側壁部810b及び810d、並びに背面側壁部810cを備える構成であり、上方及び下方には開口面が形成されている。また、図14(b)に示すように、背面側壁部810cは前方(内側)に回動可能に形成されている(図14(c)及び(d)に示すように、背面側壁部810cはストッパ807により後方(外側)には回動しない)。
即ち、灰受け部800Hが本体部900Hに収納されているときは、吸殻等は本体部900Hの底面部920e上に収容されているが、灰受け部800Hを本体部900Hから引き出すと、底面部920e上に収容された吸殻等は、前方に移動する背面側壁部810cに押されて前方に移動し、さらに背面側壁部810cが本体部900Hの前面まで移動すると、吸殻等は、灰受け部800Hの開口面から落下するものである。一方、引き出した灰受け部800Hを本体部900Hに収納するときは、灰受け部800Hを後方に押し出すと、図14(c)に示すように、背面側壁部810cは斜めに傾きながら移動し、図14(d)に示すように、灰受け部800Hが本体部900Hに完全に収納されると、背面側壁部810cは元の状態に戻り、底面に対して垂直な方向を保つことになる。
従って、灰皿700Hによれば、上下方向を開口した灰受け部800Hと本体部900Hとを備え、灰受け部800Hを本体部900Hに収納した状態においては、上方の開口面から吸殻等を収容し、灰受け部800Hを本体部900Hから前方に引き出した状態においては、背面側壁部810cに押し出された吸殻等を下方の開口面から排出するように構成されているので、上記実施形態と同じように、回収時に吸殻等を周囲に飛散させず、吸殻等を確実にゴミ箱に回収することができるという効果を得ることができる。
以上、説明したように、本発明のスロットマシン100が備える灰皿は、灰受け部と本体を備えて、灰受け部が、灰受け部を本体に収納する収納位置と、灰受け部が吸殻等を排出する排出位置と、を移動自在に形成され、収納位置から排出位置の移動に伴って、灰受け部が下方に対して閉状態から開状態になるので、吸殻等を排出することができるものである。
尚、上記実施形態及びその変形例においては、スロットマシンが備える灰皿について説明したが、本発明はパチンコやその他ゲーム機等が備える灰皿に適用してもよいのは勿論である。