JP2006246822A - ムラサキイガイ付着期幼生に特異的なモノクローナル抗体 - Google Patents

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【課題】 ムラサキイガイ付着期幼生に特異的なモノクローナル抗体及びそのフラグメント、ムラサキイガイ付着期幼生に特異的なモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ及びその作製方法、並びに、ムラサキイガイ付着期幼生の検出用試薬、検出方法、検出キット、及び検出器を提供すること。
【解決手段】 ムラサキイガイ付着期幼生の粗抽出液を腹腔内に投与して免疫したマウスから脾臓細胞を単離し、この脾臓細胞とマウスミエローマ細胞とを融合してハイブリドーマを作製した。この中から、ムラサキイガイ付着期幼生の粗抽出液に特異的に反応するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを同定した。このハイブリドーマから産生されるモノクローナル抗体又はそのフラグメントは、ムラサキイガイ付着期幼生の検出等において有用である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ムラサキイガイ付着期幼生に特異的なモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ又はその作製方法、ムラサキイガイ付着期幼生に特異的なモノクローナル抗体又はそのフラグメント、並びに、ムラサキイガイ付着期幼生の検出用試薬、検出方法、検出キット、及び検出器に関する。
二枚貝類の付着期幼生の種の判別や同定は、形態学的手法に基づいて専門家によって行われていた。しかしながら、各種二枚貝の付着期幼生は形態が非常に似ており、専門家においても種の判別や同定が困難とされている。そのため、二枚貝の付着期幼生の判別や同定を容易に行うことができる手法の開発が求められている。
従来、アサリ浮遊幼生を同定する方法として、アサリ浮遊幼生に特異的なモノクローナル抗体の開発がなされている(特許文献1参照)。しかしながら、ムラサキイガイの付着期幼生に特異的なモノクローナル抗体の開発はなされておらず、また、ムラサキイガイ付着期幼生を迅速かつ簡便に同定する方法の開発も行われていなかった。
特開平11−196866号公報
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ムラサキイガイ付着期幼生に特異的なモノクローナル抗体及びそのフラグメント、ムラサキイガイ付着期幼生に特異的なモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ及びその作製方法、並びに、ムラサキイガイ付着期幼生の検出用試薬、検出方法、検出キット、及び検出器を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、ムラサキイガイの付着期幼生(ペディベリジャー幼生)を腹腔内に注射することにより免疫したマウスの脾臓細胞と、マウスミエローマ細胞とを融合し、得られたハイブリドーマから、モノクローナル抗体を作製したところ、ムラサキイガイ付着期幼生のみならず、マガキ付着期幼生にも交叉反応する抗体が多いことがわかった。そこで、マガキ付着期幼生に反応しないがムラサキイガイ付着期幼生に反応するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを同定することにより、ムラサキイガイ付着期幼生に特異的に反応するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを選択することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係るハイブリドーマの作製方法は、ムラサキイガイ付着期幼生に特異的に反応するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを作製する方法であって、ムラサキイガイ付着期幼生で免疫したヒト以外の哺乳類動物由来の脾臓細胞とミエローマ細胞とを融合したハイブリドーマから、ムラサキイガイ付着期幼生に反応するが、マガキ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを選定する工程を含む。前記ハイブリドーマが産生するモノクローナル抗体としては、さらに、甲殻類プランクトンやフジツボ付着期幼生にも反応しないものであることが好ましい。
本発明に係るハイブリドーマは、ムラサキイガイ付着期幼生には特異的に反応し、マガキ付着期幼生、アサリ付着期幼生、及びバカガイ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体を産生することを特徴とする。
本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントは、ムラサキイガイ付着期幼生に特異的に反応し、マガキ付着期幼生、アサリ付着期幼生、及びバカガイ付着期幼生には反応しないことを特徴とする。
また、本発明に係るムラサキイガイ付着期幼生の検出用試薬は、ムラサキイガイ付着期幼生に特異的に反応し、マガキ付着期幼生、アサリ付着期幼生、及びバカガイ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体又はそのフラグメントを有効成分として含有する。
さらに、本発明に係るムラサキイガイ付着期幼生の検出方法は、試料に、ムラサキイガイ付着期幼生に特異的に反応し、マガキ付着期幼生、アサリ付着期幼生、及びバカガイ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体又はそのフラグメントを加える工程を含む。
本発明に係るムラサキイガイ付着期幼生の検出キットは、ムラサキイガイ付着期幼生に特異的に反応し、マガキ付着期幼生、アサリ付着期幼生、及びバカガイ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体又はそのフラグメントを含む。
また、本発明に係るムラサキイガイ付着期幼生の検出器は、ムラサキイガイ付着期幼生に特異的に反応し、マガキ付着期幼生、アサリ付着期幼生、及びバカガイ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体又はそのフラグメントが固定化されている。
ここで、前記ムラサキイガイ付着期幼生に特異的に反応し、マガキ付着期幼生、アサリ付着期幼生、及びバカガイ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体としては、例えば、独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センターにおいて受託番号FERM AP-20220で寄託されているハイブリドーマ細胞株から産生されるモノクローナル抗体を挙げることができる。なお、前記モノクローナル抗体としては、さらに、甲殻類プランクトンやフジツボ付着期幼生にも反応しないものであることが好ましい。このようなモノクローナル抗体としては、例えば、独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センターにおいて受託番号FERM P-20216、FERM P-20218、FERM P-20219等で寄託されているハイブリドーマ細胞株を挙げることができる。
本発明によれば、ムラサキイガイ付着期幼生に特異的なモノクローナル抗体及びそのフラグメント、ムラサキイガイ付着期幼生に特異的なモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ及びその作製方法、並びに、ムラサキイガイ付着期幼生の検出用試薬、検出方法、検出キット、及び検出器を提供することができる。
上記知見に基づき完成した本発明を実施するための形態を、実施例を挙げながら詳細に説明する。実施の形態及び実施例に特に説明がない場合には、J. Sambrook, E. F. Fritsch & T. Maniatis (Ed.), Molecular cloning, a laboratory manual (3rd edition), Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, New York (2001); F. M. Ausubel, R. Brent, R. E. Kingston, D. D. Moore, J.G. Seidman, J. A. Smith, K. Struhl (Ed.), Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons Ltd.などの標準的なプロトコール集に記載の方法、あるいはそれを修飾したり、改変した方法を用いる。また、市販の試薬キットや測定装置を用いている場合には、特に説明が無い場合、それらに添付のプロトコールを用いる。
==モノクローナル抗体又はそのフラグメントの製造方法==
本発明に係るモノクローナル抗体は、ムラサキイガイ以外の二枚貝類(特に、マガキ、アサリ、及びバカガイ)の付着期幼生、又はそれらの付着期幼生を超音波装置、ホモジナイザー等で処理した溶解物(以下、「粗抽出液」と称する。)には反応しないが、ムラサキイガイ付着期幼生又はその粗抽出液に反応するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ(以下、「本発明に係るハイブリドーマ」と称する。)から得ることができる。本発明に係るハイブリドーマを用いたモノクローナル抗体の製造は、該ハイブリドーマを適当な培養培地で培養し、培養上清を回収することにより行ってもよいが、上述のハイブリドーマを哺乳類動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ブタ、ウシ、ウマ、イヌ、サルなど)の腹腔内に投与し、腹水を回収することにより行ってもよい。なお、モノクローナル抗体の精製は、上述のハイブリドーマの培養上清又は培養したハイブリドーマを超音波装置、ホモジナイザー等で処理した溶解物、又は上述のハイブリドーマを腹腔内に投与した哺乳類動物から採取した腹水を、常法、例えば、硫安塩析、クロマトグラフィー(例えば、イオン交換クロマトグラフィーやアフィニティークロマトグラフィーなど)、ゲル濾過等の方法、又はこれらの方法を適宜組み合わせた方法により行うことができる。
上述のハイブリドーマとしては、例えば、独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センターにおいて受託番号FERM P-20216、FERM P-20218、FERM P-20219、又はFERM P-20220で寄託されている細胞株を用いることができる。
本発明に係るフラグメントとしては、上述のモノクローナル抗体の一部からなり、可変領域を含む抗原結合部位であれば特に制限されるものではないが、例えば、Fabフラグメント、F(ab’)2フラグメントなどを用いることができる。これらのフラグメントは、例えば、上述のモノクローナル抗体をタンパク質分解酵素によって部分消化することにより得ることができる。なお、タンパク質分解酵素としては、FabフラグメントやF(ab’)2フラグメントを得ることができるものであればどのようなものであってもよいが、例えば、ペプシン、フィシン等の分解酵素を用いることができる。
===ハイブリドーマの作製===
本発明に係るハイブリドーマは、例えば、以下の方法により作製することができる。まず、ムラサキイガイ付着期幼生又はその粗抽出液を抗原として用い、適当な量の抗原(アジュバントを使用してもよい。)を哺乳類動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ブタ、ウシ、ウマ、イヌ、サルなど)の静脈内、皮下、腹腔内等に(1〜複数回)投与して免疫する。その後、免疫した動物から抗体産生細胞を採取し、骨髄腫細胞(ミエローマ細胞)と融合させてハイブリドーマを作製する。得られたハイブリドーマから、マガキ付着期幼生又はそれらの粗抽出液には反応性を示さないが、ムラサキイガイ付着期幼生又はその粗抽出液には反応性を示すモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを選定することにより、本発明に係るムラサキイガイ付着期幼生特異的なモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを得ることができる。
前記抗体産生細胞とミエローマ細胞との細胞融合は、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、センダイウイルス(HVJ)などの融合促進剤を含む培養培地で抗体産生細胞とミエローマ細胞とを一緒に培養することにより行うことができるが、エレクトロポレーション等の電気刺激を利用して行うこともできる。なお、細胞融合の効率を高めるために、ジメチルスルホキシドやレシチンなどの補助剤を培養培地に含ませることとしてもよい。
前記抗体産生細胞としては、例えば、脾臓細胞、リンパ節細胞、胸腺細胞、末梢血細胞などを用いることができる。これらの細胞は、動物から脾臓、リンパ節、胸腺、又は末梢血を摘出し、摘出した組織を破砕、濾過、遠心分離等することにより得ることができる。また、前記ミエローマ細胞としては、各種動物由来の細胞株を用いてもよいが、それ自身薬剤に対して抵抗性を示さないが、融合すると薬剤に対して抵抗性を示す細胞株を用いることが好ましい。これにより、細胞融合した後、薬剤を添加した培養培地(例えば、HAT培地など)で培養することにより、細胞融合によって得られたハイブリドーマの選択が容易となる。なお、融合させる抗体産生細胞とミエローマ細胞は、同種の動物由来の細胞を用いることが望ましいが、異なる種の動物由来の細胞を用いることとしてもよい。
上述のハイブリドーマの選定は、常法のスクリーニングやクローニングにより行うことができる。ハイブリドーマのスクリーニングには、例えば、酵素免疫測定法(EIA:Enzyme ImmunoAssay、ELISA:Enzyme-Linked Immunosorbent Assays)、放射線免疫測定法(RIA:Radio Immuno Assay)、ウエスタンブロット法等を用いることができ、ハイブリドーマのクローニングには、例えば、限界希釈法、軟寒天法、フィブリンゲル法、蛍光励起セルソーター法等を用いることができる。本発明に係るハイブリドーマの選定において、上記スクリーニング及びクローニングを繰り返し行うことにより、ムラサキイガイ付着期幼生又はその粗抽出液に対して特異性の高いモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを選択することが可能となる。
なお、上述のハイブリドーマのスクリーニングでは、最低限ムラサキイガイやマガキの付着期幼生又はそれらの粗抽出液との反応性を調べればよいが、さらに、アサリ、バカガイ等の二枚貝類の各種付着期幼生又はそれらの粗抽出液との反応性を調べる方が好ましく、二枚貝類の付着期幼生以外に、フジツボの付着期幼生(キプリス幼生)、甲殻類プランクトン等の他の幼生若しくはプランクトン又はそれらの粗抽出液との反応性を調べることがより好ましい。これにより、ムラサキイガイ付着期幼生又はその粗抽出液に対してより特異性の高いモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを得ることができ、このハイブリドーマから産生されるモノクローナル抗体を用いることにより、様々な幼生又はプランクトンを含む試料(例えば、海水など)中からムラサキイガイ付着期幼生を特異的に検出することが可能となり、また、様々な幼生又はプランクトンを含む試料(例えば、海水など)中からムラサキイガイ付着期幼生を特異的に検出、すなわち、ムラサキイガイ付着期幼生の存在の有無の確認、ムラサキイガイ付着期幼生の同定、ムラサキイガイ付着期幼生の量の測定等を行うことができるようになる。
==モノクローナル抗体又はそのフラグメントの使用==
本発明に係るモノクローナル抗体は、ムラサキイガイ以外の二枚貝類(特に、マガキ、アサリ、及びバカガイ)の付着期幼生又はそれらの粗抽出液には反応性を示さないが、ムラサキイガイ付着期幼生又はその粗抽出液に対して特異的に反応性を示すことから、本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントは、ムラサキイガイ付着期幼生の特異的な検出に有用であると考えられる。
また、本発明に係るモノクローナル抗体又はフラグメントは、ムラサキイガイ付着期幼生を回収するに有用であると考えられる。ムラサキイガイ付着期幼生の回収は、モノクローナル抗体又はそのフラグメントとの親和性を利用して行うことができる。例えば、磁性体を結合させた本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントをムラサキイガイ付着期幼生に作用させ、その後、磁石を用いて本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントを回収することにより行うことができる。なお、前記磁性体としては、例えば、鉄、酸化鉄等を用いることができる。その他、ムラサキイガイ付着期幼生の回収において、FACS(Fluorescence Activated Cell sort)、panning等の方法を用いてもよい。
本発明に係るムラサキイガイ付着期幼生の検出は、試料(例えば、海水若しくは川水又はそれを超音波装置、ホモジナイザー等で処理した溶解物など)に、本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントを加えて試料中のムラサキイガイ付着期幼生又はその溶解物と反応させ、前記モノクローナル抗体又はそのフラグメントが結合しているムラサキイガイ付着期幼生やその溶解物を免疫学的手法により解析することにより行うことができる。
従って、ムラサキイガイ付着期幼生に特異的に反応し、マガキ付着期幼生、アサリ付着期幼生、及びバカガイ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体又はそのフラグメントを含む試薬、キット、又は器具は、ムラサキイガイ付着期幼生の検出用試薬、検出キット、及び検出器として有用であるといえる。
なお、本発明に係るムラサキイガイ付着期幼生の検出用試薬は、本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントを含むものであればどのようなものでもよく、例えば、緩衝液(例えば、リン酸塩、炭酸塩、塩酸塩等の塩の溶液)、防腐剤(例えば、アジ化ナトリウムなど)、非特異的な反応を抑制するための物質(例えば、ブロックエース、ゲラチン、スキムミルクなど)、免疫学的手法によりアカフジツボ付着期幼生を検出するのに必要な物質(例えば、標識物質など)、安定剤(例えば、BSA、ヤギ血清など)等の、抗体又はそのフラグメント以外に抗原の検出用試薬に含ませる一般的な物質が1又は2以上、さらに含まれていてもよい。
本発明に係るムラサキイガイ付着期幼生の検出器は、本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントが媒体(例えば、濾紙などの紙、ガラス、繊維、ニトロセルロースなどの変性セルロース、ナイロン、プラスチック等から成るフィルター、メンブレン、プレート、ディッシュなど)に固定化されているものであればどのようなものでもよく、例えば、緩衝液(例えば、リン酸塩、炭酸塩、塩酸塩等の塩の溶液)、防腐剤(例えば、アジ化ナトリウムなど)、非特異的な反応を抑制するための物質(例えば、ブロックエース、ゲラチン、スキムミルクなど)、免疫学的手法によりムラサキイガイ付着期幼生を検出するのに必要な物質(例えば、標識物質、発色基質、二次抗体、発色増強剤など)、安定剤(例えば、BSA、ヤギ血清など)等の、抗体又はそのフラグメント以外に抗原の検出器に含ませる一般的な物質が1又は2以上、さらに含まれていてもよい。
本発明に係るムラサキイガイ付着期幼生の検出器の一例としては、試料を滴下する部分又は試料を浸す第一の部分と、本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントが固定化された第二の部分と、本発明に係るモノクローナル抗体が産生されたホストの動物種の免疫グロブリンに特異的に反応する抗免疫グロブリン抗体等の二次抗体が固定化された第三の部分を有し、第二の部分が第一の部分と第三の部分との間に備えられ、第一の部分には、金属コロイド粒子(例えば、金コロイド粒子など)、重金属(例えば、金、白金など)、蛍光物質(例えば、FITC(フルオレセインイソチオシアネート)、ローダミン、ファロイジンなど)、着色ラテックス粒子等の標識物質で標識された、本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントを含むクロマトグラフ媒体を挙げることができる。前記クロマトグラフ媒体としては、例えば、ガラスやシリカなどの無機繊維からなる濾紙、ニトロセルロースなどの変性セルロース等を用いることができる。このようなクロマトグラフ媒体を用いることにより、試料中にムラサキイガイ付着期幼生が存在するかどうかを検出することが可能になる。その原理としては、ムラサキイガイ付着期幼生又はその溶解物を含む試料をクロマトグラフ媒体の第一の部分に滴下したり、浸したりすると、試料中のムラサキイガイ付着期幼生又はその溶解物と、第一の部分に含まれる標識された上述のモノクローナル抗体又はそのフラグメントと反応して複合体を形成し、液が媒体中を広がるのを利用して、その複合体は第二の部分へと移動し、第二の部分において固定化された上述のモノクローナル抗体又はそのフラグメントに捕捉されてその位置で標識物質によりムラサキイガイ付着期幼生の検出が可能となる。これに対して、ムラサキイガイ付着期幼生又はその溶解物を含まない試料においては、試料中に含まれる抗原と反応しなかった、第一の部分に含まれる標識された上述のモノクローナル抗体又はそのフラグメントが、第三の部分へと移動し、第三の部分において固定化された上述の二次抗体に捕捉され、標識物質の標識によりムラサキイガイ付着期幼生が存在しなかったことが明らかになる。このように、第二の部分が標識されたか、第三の部分のみが標識されたかで、試料中にムラサキイガイ付着期幼生が存在するかどうかを検出することが可能となる。
一方、本発明に係るムラサキイガイ付着期幼生の検出キットは、本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントを含むものであればどのようなものでもよく、本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメント以外に、例えば、緩衝液(例えば、リン酸塩、炭酸塩、塩酸塩等の塩の溶液)、防腐剤(例えば、アジ化ナトリウムなど)、非特異的な反応を抑制するための物質(例えば、ブロックエース、ゲラチン、スキムミルクなど)、免疫学的手法によりムラサキイガイ付着期幼生を検出するのに必要な物質(例えば、標識物質、発色基質、二次抗体、発色増強剤など)、安定剤(例えば、BSA、ヤギ血清など)等の抗原の検出キットに含ませる一般的な物質、若しくは上述のような本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントが媒体に固定化されている検出器、又はこれらのうち2以上を組み合わせたものが含まれていてもよい。
なお、前記標識物質としては、例えば、蛍光物質(例えば、FITC、ローダミン、ファロイジンなど)、金などのコロイド粒子、重金属(例えば、金、白金など)、色素タンパク質(例えば、フィコエリトリン(PE)、フィコシアニン(PC)など)、放射性同位元素(例えば、3H、32P、35S、125I、131Iなど)、酵素(例えば、ペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼなど)、ビオチン、ストレプトアビジン等の物質を用いることができるがこれらに制限されるものではなく、公知の標識物質を用いてもよい。また、発色基質としては、上述の酵素に対する発色基質であれば特に制限されるものではなく、例えば、ジアミノベンジジン(DAB)、o-フェニレンジアミン(o-Phenylenediamine)、過酸化水素水、BCIP/Nitro-TB(5-Bromo-4-chloro-3-indolylphosphate/Nitrotetrazolium blue)、pNPP(para-nitorophenylphosphate)などを用いることができる。前記発色増強剤としては、上述の基質の発色を増強させることができるものであればどのようなものでもよく、例えば、硫酸などを用いることができ、前記二次抗体としては、例えば、本発明に係るモノクローナル抗体が産生されたホストの動物種の免疫グロブリンに特異的に反応する抗免疫グロブリン抗体、抗Ig(H+L)、抗Ig(Fc)などを用いることができる。
また、上述の免疫学的手法としては、EIA(Enzyme Immunoassay)、蛍光免疫測定法、ELISA(Enzyme-Linked Immunosorbent Assay)、RIA(Radioimmuno assay)、ウエスタンブロット法、ラテックス凝集法、イムノクロマト法、サンドイッチ法等の公知の方法を用いることができる。
以上のように、本発明に係るムラサキイガイ付着期幼生の検出方法、検出用試薬、検出キット、又は検出器を用いることにより、ムラサキイガイ付着期幼生の存在の有無の確認、ムラサキイガイ付着期幼生の同定、ムラサキイガイ付着期幼生の分離及び量の測定が可能となる。
以下に本発明を実施例によって具体的に説明する。なお、これらの実施例は本発明を説明するためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
[実施例1]
本発明のモノクローナル抗体を得るために、室内飼育により得られたムラサキイガイ付着期幼生(ペディベリジャー幼生)を抗原として用いた。
7週齢のBALB/cマウスの腹腔内に抗原を6回注射し(1〜5回目の注射:幼生300個/100〜150μl PBS、6回目の注射(最終免疫):幼生1000個/200μl PBS;1回目の投与から22日目に2回目の投与を、2回目の投与から24日目に3回目の投与を、3回目の投与からおよそ半年後に4回目の投与を、4回目の投与から半月後に5回目の投与を、5回目の投与からおよそ80日目に6回目の投与を行った。)、マウスを免疫した。
最終免疫から3日後にマウスを解剖して脾臓を摘出し、10%のFBS(Fetal Bovine Serum;GIBCO)及び1%の抗生物質(Antibiotic-Antimycotic;GIBCO)を含むRPMI1640(GIBCO)培地中で滅菌ステンレスメッシュにより裏漉した後、分散・懸濁することにより浮遊細胞を得た。この浮遊細胞を10%のFBS を含むRPMI1640培地(FBS+培地)で洗浄・遠心した後、RPMI1640培地(FBS-培地)で3回遠心・洗浄し、脾臓細胞(108個程度)を回収した。
次に、ミエローマ細胞株P3U1(5×107個)と脾臓細胞(108個程度)を混合し、その後遠心して上清を除去し、細胞ペレット(沈殿)を作製した。これに1gのPEG4000(ポリエチレングリコール;MERCK社Article No.9727)とFBS-培地1mlとを混合した溶液をゆっくりと添加しながら撹拌し、さらに1分間緩やかに撹拌した。その後、FBS-培地2mlをゆっくり加えながら1分間撹拌して、細胞融合を行った。
細胞融合処理後、さらにFBS-培地(37℃)8mlを1分間かけてゆっくりと添加し、続いて遠心分離(1000rpm×5分間)して上澄みを吸引除去した。これにFBS+培地10mlを添加して懸濁し、FBS+HAT培地(10%のFBS、1%の抗生物質、及びHAT supplement medium(SIGMA;粉末1バイアルを50倍に希釈したものを使用)×0.5を含むRPMI1640培地(GIBCO))が入った分室シャーレ5枚にそれぞれ2ml播種し、37 ℃,5% CO2の条件下で5日間培養した。
各セル内で明瞭な増殖が確認されたハイブリドーマ細胞のコロニーをピックアップし、HT培地(10%の細胞増殖因子(conditioned medium from J774A.1 cells,HYBRIMAX;SIGMA)、100μMヒポキサンチン及び16μMチミジンを含むRPMI1640培地)の入った96穴ウェルプレートに移し、ハイブリドーマの培養を行った。その後、明瞭なハイブリドーマの増殖が確認されたウェルについて、その培養上清を採取し、ELISA法により抗体の産生を確認した。なお、特に記載がない過程については室温にて処理(反応を含む)を行った。
(1)ムラサキイガイのペディベリジャー幼生30000個体に600μlの50mM Tris-HCl(pH 7.5)を加え、氷中でホモジナイズ・超音波(数秒×5回)処理を行い、5000rpm×20分間遠心することにより、ムラサキイガイ幼生粗抽出液(タンパク質濃度:39.5mg/ml)を調製した。
(2)(1)で得られたムラサキイガイ幼生粗抽出液(100μg/ml)50μlを、96穴イワキELISAプレートの各ウェルに加え、4℃で抗原をウェル底面に吸着させた。
(3)(2)で吸着処理した各ウェルをTBS(0.5 M NaCl及び20 mM Tris-HCl(pH7.5))200μlで洗浄した。
(4)各ウェルを1% BSAを含むTBS 100μlで1時間ブロッキングした。
(5)各ウェルをTTBS(0.05% Tween20を含むTBS)200μlで3回洗浄した。
(6)ハイブリドーマを培養することにより得られた培養上清(1次抗体)50μlを各ウェルに加え、1時間反応させた。
(7)各ウェルをTTBS 200μlで4回洗浄した。
(8)各ウェルに2次抗体(アルカリフォスファターゼ標識抗マウスIgG(H+L)ヤギ抗体;ZYMED laboratory)溶液(TBSで1000倍に希釈した溶液)50μlを加えて1時間反応させた。
(9)各ウェルをTTBS 200μlで5回洗浄した。
(10)各ウェルに基質(アルカリフォスファターゼ基質キット;BIO-RAD)溶液 100μlを加え、1時間振盪することにより発色させた。
(11)マイクロプレートリーダー(BIO-RAD Model550;405nm)を用いて、各ウェルの溶液の吸光度を測定した。
上述のELISA法により高い抗体産生能が確認されたハイブリドーマについて、段階的に希釈した培養液をさらにELISA法により抗体価を測定し、抗体産生能が高いハイブリドーマをピックアップするという操作を3回繰り返して行い(2回目及び3回目の培養は、HTを含まない、10% FBS、1% 抗生物質、及び10% 細胞増殖促進成分(conditioned medium from J774A.1 cells, HYBRIMAX, SIGMA)を含むRPMI1640を用いた。)、ムラサキイガイ幼生粗抽出液に対してより高い抗体産生能を示すハイブリドーマ(A12-1-2b、B2-3-4-4a、C4-3-4c、C4-3-4b、及びF10-4-1c)を得た。
[実施例2]
次に、実施例1により得られた5つのハイブリドーマの培養上清に含まれるモノクローナル抗体が、ムラサキイガイペディベリジャー幼生に対して特異的に反応するか否かを調べるため、ムラサキイガイペディベリジャー幼生、ムラサキイガイ以外の二枚貝類(アサリ、バカガイ、マガキなど)のペディベリジャー幼生、甲殻類プランクトン(コペポーダ類、アルテミア(Artemia salina)ノープリウス幼生)、イワフジツボ(Chthamalus challengeri Hoek)キプリス幼生、アカフジツボキプリス幼生の粗抽出液(タンパク質の濃度;100μg/ml)との反応性を、実施例1に記載のELISA法と同様に確認した。なお、各粗抽出液は、各幼生又はプランクトンを50mM Tris-HCl(PH7.5)に加えてホモジナイズ・超音波(数秒×5回)処理し、5000rpm×20分間の遠心を行うことにより調製した。ELISAの結果(OD405値)を表1に示す。
[表1]
Figure 2006246822
表1に示すように、ハイブリドーマ細胞株A12-1-2b、C4-3-4c、及びC4-3-4bの上清は、ムラサキイガイペディベリジャー幼生の粗抽出液に対して非常に強い反応性を示し、形態学的に非常に似ているマガキ、アサリ、バカガイ等のムラサキイガイ以外の二枚貝類のペディベリジャー幼生の粗抽出液や、二枚貝類以外の幼生やプランクトンの粗抽出液に対して反応性を示さなかった。また、ハイブリドーマ細胞株F10-4-1cの上清は、ムラサキイガイペディベリジャー幼生の粗抽出液に対して非常に強い反応性を示すとともに、形態学的にムラサキイガイペディベリジャー幼生と全く異なるコペポーダ類の粗抽出液に対して非常に弱い反応性を示し、その他の幼生の粗抽出液には反応性を示さないことが明らかになった。
一方、ハイブリドーマ細胞株B2-3-4-4aの上清は、ムラサキイガイペディベリジャー幼生の粗抽出液以外にマガキペディベリジャー幼生の粗抽出液に非常に強く反応性を示し、ムラサキイガイ及びマガキのペディベリジャー幼生以外の幼生及びプランクトンの粗抽出液全てに対して反応性を示さないことがわかった。
以上のことから、ハイブリドーマ細胞株A12-1-2b、C4-3-4c、C4-3-4b、及びF10-4-1cは、ムラサキイガイペディベリジャー幼生に特異的に反応するモノクローナル抗体を産生することが明らかになり、これらのハイブリドーマ細胞株が産生するモノクローナル抗体を用いることにより、ムラサキイガイペディベリジャー幼生を特異的に検出したり、回収したりすることができることが明らかになった。そこで、これらのハイブリドーマ細胞株を独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センターに寄託した(A12-1-2b:受託番号FERM P-20216、C4-3-4c:受託番号FERM P-20218、C4-3-4b:FERM P-20219、F10-4-1c:FERM P-20220)。

Claims (26)

  1. ムラサキイガイ付着期幼生に特異的に反応するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを作製する方法であって、
    ムラサキイガイ付着期幼生で免疫したヒト以外の哺乳類動物由来の脾臓細胞とミエローマ細胞とを融合したハイブリドーマから、ムラサキイガイ付着期幼生に反応するが、マガキ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを選定する工程を含むことを特徴とするハイブリドーマの作製方法。
  2. 前記モノクローナル抗体が、さらに、甲殻類プランクトンやフジツボ付着期幼生にも反応しないことを特徴とする請求項1に記載のハイブリドーマの作製方法。
  3. ムラサキイガイ付着期幼生には特異的に反応し、マガキ付着期幼生、アサリ付着期幼生、及びバカガイ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ。
  4. 受託番号FERM P-20220で寄託されていることを特徴とする請求項3に記載のハイブリドーマ。
  5. 前記モノクローナル抗体が、さらに、甲殻類プランクトンやフジツボ付着期幼生にも反応しないことを特徴とする請求項3に記載のハイブリドーマ。
  6. FERM P-20216、FERM P-20218、及びFERM P-20219からなる群から選ばれるいずれかの受託番号で寄託されていることを特徴とする請求項5に記載のハイブリドーマ。
  7. ムラサキイガイ付着期幼生に特異的に反応し、マガキ付着期幼生、アサリ付着期幼生、及びバカガイ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体又はそのフラグメント。
  8. 受託番号FERM P-20220で寄託されているハイブリドーマから産生されることを特徴とする請求項7に記載のモノクローナル抗体またはそのフラグメント。
  9. さらに、甲殻類プランクトンやフジツボ付着期幼生にも反応しないことを特徴とする請求項7に記載のモノクローナル抗体又はそのフラグメント。
  10. FERM P-20216、FERM P-20218、及びFERM P-20219からなる群から選ばれるいずれかの受託番号で寄託されているハイブリドーマから産生されることを特徴とする請求項9に記載のモノクローナル抗体又はそのフラグメント。
  11. ムラサキイガイ付着期幼生の検出用試薬であって、
    前記ムラサキイガイ付着期幼生に特異的に反応し、マガキ付着期幼生、アサリ付着期幼生、及びバカガイ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体又はそのフラグメントを有効成分として含有する検出用試薬。
  12. 前記モノクローナル抗体が、受託番号FERM P-20220で寄託されているハイブリドーマから産生されることを特徴とする請求項11に記載の検出用試薬。
  13. 前記モノクローナル抗体又はそのフラグメントが、さらに甲殻類プランクトンやフジツボ付着期幼生にも反応しないことを特徴とする請求項11に記載の検出用試薬。
  14. 前記モノクローナル抗体が、FERM P-20216、FERM P-20218、及びFERM P-20219からなる群から選ばれるいずれかの受託番号で寄託されているハイブリドーマから産生されることを特徴とする請求項13に記載の検出用試薬。
  15. ムラサキイガイ付着期幼生の検出方法であって、
    試料に、前記ムラサキイガイ付着期幼生に特異的に反応し、マガキ付着期幼生、アサリ付着期幼生、及びバカガイ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体又はそのフラグメントを加えることを特徴とする検出方法。
  16. 前記モノクローナル抗体が、受託番号FERM P-20220で寄託されているハイブリドーマから産生されることを特徴とする請求項15に記載の検出方法。
  17. 前記モノクローナル抗体が、さらに甲殻類プランクトンやフジツボ付着期幼生にも反応しないことを特徴とする請求項15に記載の検出方法。
  18. 前記モノクローナル抗体が、FERM P-20216、FERM P-20218、及びFERM P-20219からなる群から選ばれるいずれかの受託番号で寄託されているハイブリドーマから産生されることを特徴とする請求項17に記載の検出方法。
  19. ムラサキイガイ付着期幼生の検出キットであって、
    前記ムラサキイガイ付着期幼生に特異的に反応し、マガキ付着期幼生、アサリ付着期幼生、及びバカガイ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体又はそのフラグメントを含むことを特徴とする検出キット。
  20. 前記モノクローナル抗体が、受託番号FERM P-20220で寄託されているハイブリドーマから産生されることを特徴とする請求項19に記載の検出キット。
  21. 前記モノクローナル抗体が、さらに甲殻類プランクトンやフジツボ付着期幼生にも反応しないことを特徴とする請求項20に記載の検出キット。
  22. 前記モノクローナル抗体が、FERM P-20216、FERM P-20218、及びFERM P-20219からなる群から選ばれるいずれかの受託番号で寄託されているハイブリドーマから産生されることを特徴とする請求項21に記載の検出キット。
  23. ムラサキイガイ付着期幼生の検出器であって、
    前記ムラサキイガイ付着期幼生に特異的に反応し、マガキ付着期幼生、アサリ付着期幼生、及びバカガイ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体又はそのフラグメントが固定化されていることを特徴とする検出器。
  24. 前記モノクローナル抗体が、受託番号FERM P-20220で寄託されているハイブリドーマから産生されることを特徴とする請求項23に記載の検出器。
  25. 前記モノクローナル抗体が、さらに甲殻類プランクトンやフジツボ付着期幼生にも反応しないことを特徴とする請求項23に記載の検出器。
  26. 前記モノクローナル抗体が、FERM P-20216、FERM P-20218、及びFERM P-20219からなる群から選ばれるいずれかの受託番号で寄託されているハイブリドーマから産生されることを特徴とする請求項25に記載の検出器。

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