JP2006246650A - 分散型電源の系統連系方法及び系統連系インバータ - Google Patents

分散型電源の系統連系方法及び系統連系インバータ Download PDF

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Abstract

【課題】 負荷位相が遅れ、或いは進みのどのような状態であっても確実に分散型電源の単独運転を検出できる系統連系方法及び系統連系インバータを提供する。
【解決手段】 制御部3は、有効電流の出力電流目標値を作成する目標電流設定部17と、一定周期で進み位相、遅れ位相に交互に変動させる位相変動部18と、周期的な無効電力変動を有する交流電流を連系点に出力するよう変調する変調部19とを有し、位相変動部18に出力周波数が所定の第1の周波数範囲から外れていないか判定する第1周波数判定部24を備え、出力周波数が前記第1の周波数範囲から外れたら、その時点での位相で無効電力を固定し、固定している間に第1の周波数範囲より広く設定した第2の周波数範囲から外れたら変調部19は変調動作を停止する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、商用電力系統に太陽光発電等の分散型電源を連系する系統連系方法及び系統連系インバータに関する。
太陽光発電や燃料電池発電等の分散配置された電源を商用電力系統に連系して、余剰電力を商用電力系統へ逆潮流させる電力システムが実用化されている。このような電力システムでは、例えば特許文献1に示すような系統連系インバータが使用され、太陽光等で発電された直流電力を必要な電圧まで昇圧し、インバータ回路及びフィルタ回路で交流電力に変換し、商用電力系統に接続して電力を出力する連系運転を行っている。
このような系統連系インバータを用いた連系運転の場合、連系運転中に事故や工事等により商用電力系統が停止すると、分散型電源の単独運転状態が発生する。この状態は、系統の保安面や供給信頼度確保の面から問題が生じるため、分散型電源の単独運転状態が発生したら、分散型電源を系統から解列させる操作が行われている。
これを自動的に行う場合、周波数変化や電圧変化を検知して行うことが可能であるが、系統停止後に分散型電源の発電出力と負荷で消費する有効及び無効電力が平衡状態にあると周波数変化や電圧変化が現れないため、このような状態では系統停止を検知することができず、自動で遮断動作させるのが難しかった。
そのため、その解決方法として、分散型電源の発電出力に周期的な無効電力変動を与えておき、その作用で単独運転移行時に現れる周期的な周波数変動等を検出して単独運転を検出する方法が提案されている(分散型電源系統連系技術指針(JEAG9701−2001))。
この場合、周期的な無効電力変動方法として、以下のような方法が考えられる。
(1) 無効電力変動を正弦波状に変動させる。
(2) 無効電力変動を三角波状に変動させる。
(3) 無効電力変動を矩形波状に変動させる。
尚、特許文献1は(3) の矩形波(方形波)に変動させている。
特開平9−23660号公報
しかしながら、上記変動方法は夫々次のような問題を有している。(1) の場合、無効電力がゆっくりと変動するため、単独運転時に現れる周波数変動は小さく、誤検出を引き起こし易い。また、(2) の場合は、(1) と同様に単独運転時に現れる周波数変動が小さく誤検出し易いし、分散型電源の出力電圧周波数が常に変動するため、出力電流波形の歪みが大きくなりやすい。
一方、(3) の場合は、単独運転時に現れる周波数変動が分かりやすいので検出し易いが、出力している無効電力を短時間に大きく変動させるため、連系運転中の出力電流の波形歪みが大きい。また、(3) の形状で無効電力を変動させる上記特許文献1では、周波数変化を検出すると無効電力を所定の値に固定する方法を開示しているが、所定の値に関する記載はなく、無効電力を固定した時の出力と負荷の力率が近似している場合、周波数変化は現れ難くなることから誤検出する可能性があった。
そこで、本発明はこのような問題点に鑑み、負荷位相が遅れ、或いは進みのどのような状態であっても確実に分散型電源の単独運転を検出できる系統連系方法及び系統連系インバータを提供することを目的とする。
上記課題を解決する為に、請求項1に記載の発明は、分散型電源の直流出力を交流変換して商用電力系統に電流を逆潮流させる分散型電源の系統連系方法であって、逆潮流させる電流に一定周期で進み位相、遅れ位相に交互に変動する無効電力を重畳させ、この無効電力変動により連系点での周波数が予め設定した第1の周波数範囲から外れたら、重畳している無効電力の位相を、その時点の位相で前記無効電力の変動周期より長い一定期間固定し、無効電力の位相が固定されている間に、連系点での周波数が第1の周波数範囲より広く設定された所定の第2の周波数範囲から外れたら、単独運転と判断して分散型電源の交流出力を停止することを特徴とする。
この方法により、周波数変動が発生したら、その位相で無効電力位相を固定して判定するので、負荷がどのような位相状態であっても単独運転を検出して停止させることができる。その結果、単独運転状態が継続されることが無く、連系点付近の保安、保守等の際の安全性を確保できる。また、無効電力位相を固定してから一定期間経過しても第2の周波数範囲から外れなければ、リセットして無効電力の周期変動を実施させることができ、誤動作を防ぐことが可能となる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の発明において、無効電力の変動が固定されている間は、逆潮流させる電流に重畳させる無効電力量が漸増することを特徴とする。
この方法により、周波数の変動が発生した段階で無効電力の位相を固定するのに加えて無効電力成分を徐々に大きくするので、単独運転をより確実に判断することが可能となる。
請求項3の発明は、分散型電源の直流出力を入力してインバータ回路により交流電力に変換し、商用電力系統に逆潮流させるための分散型電源の系統連系インバータであって、
前記インバータ回路を制御する制御部は、連系点電圧の電圧位相に同期させた電流の基準位相を基に有効電流の出力電流目標値を作成する目標電流設定部と、前記電流の基準位相を基に一定周期で進み位相、遅れ位相に交互に変動させた無効電力成分を生成する位相変動部と、前記出力電流目標値に前記無効電力成分を加算して、周期的な無効電力変動を発生させた交流電流を連系点に出力するよう変調する変調部とを有し、前記位相変動部は、出力周波数が所定の第1の周波数範囲から外れていないか判定する第1周波数判定部を備え、出力周波数が前記第1の周波数範囲から外れたら、その時点での位相で無効電力を固定し、前記無効電力の変動周期より長い一定期間位相固定状態を持続し、前記変調部は、前記第1の周波数範囲より広く設定された第2の周波数範囲を判定基準に有する第2周波数判定部を有し、出力周波数が前記第2の周波数範囲から外れたら前記変調部は変調動作を停止することを特徴とする。
この構成により、周波数変動が発生したら、その位相で無効電力位相を固定して判定するので、負荷がどのような位相状態であっても単独運転を検出して停止させることができる。その結果、単独運転状態が継続されることが無く、連系点付近の保安、保守等の際の安全性を確保できる。また、無効電力位相を固定してから一定期間経過しても第2の周波数範囲から外れなければ、リセットして無効電力の周期変動を実施させることができ、誤動作を防ぐことが可能となる。
請求項4の発明は、請求項3に記載の発明において、位相変動部は、無効電力を漸増させる無効電力漸増部を有し、無効電力の位相が固定されている間、無効電力成分を漸増させることを特徴とする。
この構成により、周波数の変動が発生した段階で無効電力の位相を固定するのに加えて無効電力成分を徐々に大きくするので、単独運転をより確実に判断することが可能となる。
本発明によれば、周波数変動が発生したら、その位相で無効電力位相を固定して判定するので、負荷がどのような位相状態であっても単独運転を検出して停止させることができる。その結果、単独運転状態が継続されることが無く、連系点付近の保安、保守等の際の安全性を確保できる。また、無効電力位相を固定してから一定期間経過しても第2の周波数範囲から外れなければ、リセットして無効電力の周期変動を実施させることができ、誤動作を防ぐことが可能となる。
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る分散型電源の系統連系インバータの第1実施形態を示す構成図であり、1は分散配置された太陽光発電等の直流電源(分散型電源)、2は直流を交流に変換する交流変換部、3は交流変換部2を制御する制御部、4は商用電力系統、5は負荷を示し、制御部3は出力電流を検出してフィードバック制御により連系点Mに所定の電流を出力するよう構成されている。
交流変換部2は、インバータ回路10、LCフィルタ11を有し、12は電流検出手段を示している。この交流変換部2で、直流電源1から供給される直流電力を図示しないチョッパ回路等で昇圧し、インバータ回路10でパルス状の交流に変換し、LCフィルタ11で正弦波に平滑して商用電力系統4に出力している。
制御部3は、出力電圧波形のゼロクロスポイントを検出するための位相検出部15、PLL16、商用電力系統に出力する交流電流の目標電流を設定する目標電流設定部17、位相変動を与えるための位相変動部18、インバータ回路10の制御信号を生成する変調部19、周波数検出部20を備え、PLL16は位相検出部15で検出したゼロクロスポイントを基に目標電流設定部17及び位相変動部18に位相基準信号を出力している。
そして、目標電流設定部17は、正弦波信号に出力電流目標値を掛けることで、出力する有効電流の目標値(目標電流値)を設定している。
また位相変動部18は、無効電力整定部22、変動周期作成部23、第1周波数判定部24を有し、無効電力整定部22から所定の大きさの無効電力整定値が出力され、出力電流に加算される無効電力の大きさが決定される。そして、変動周期作成部23から予め設定した波形形状の周期波形が出力され、無効電力に周期的な位相変動が付与される。
この変動波形を具体的に説明すると、図2(a)に示すような波形であり、作成される波形の変動値は、−1.0〜1.0の間を台形形状に周期変動させ、位相検出部15で得られる電圧位相0度をカウントする毎に更新され、例えば24カウントで1周期変化する、即ち電圧波形24周期で1周期変化をするように更新される。
尚、図2は連系運転から単独運転になった際の位相変動と電圧周波数の関係図で、(a)は位相変動波形、(b)は(a)の位相変動に対応した連系点Mの電圧周波数特性図を示し、P0点で商用電力系統が停止し、分散型電源(直流電源)の単独運転となった場合を示している。
第1周波数判定部24は、検出している周波数の変化が基準周波数を中心とした一定範囲の第1の周波数範囲W1(基準B)を超えると、タイマー25が始動し、タイマー25が動作している間はスイッチ26がオフとなり、ゼロクロス検出信号の供給が絶たれる。その結果、変動周期が更新されなくなり、基準Bを超えた時点で同じ位相値が供給される。
変調部19は、PI演算を実施するPI演算部27、PWM変調するPWM変調部28、出力周波数が基準Aで設定した周波数範囲内であるか検出する第2周波数判定部29を有し、設定した目標電流値と電流検出手段12で検出した出力電流の値を比較し、その偏差をPI演算部27でPI演算し、その結果をPWM変調部28でPWM変調し、インバータ回路10の制御信号を作成している。
また、第2周波数判定部29は、検出している周波数の変化が上記第1周波数範囲W1より広い第2の周波数範囲W2(基準A)を超えると、PWM変調部28の変調動作を停止する。
尚、周波数検出部20は、電圧位相0度と次の電圧位相0度の発生間隔に例えば50μSのカウンタが何回発生したかカウントして連系点の電圧周波数を検出している。但し、50μSのカウンタは絶対的なものではなく、もっと細かな周波数変動を検出したければ、カウンタの時間を短くする等の変更をすれば良い。
以下、制御部3の動作を具体的に説明する。但し、この制御部3の各回路の制御はマイクロコンピュータ(図示せず)の演算処理にて行っている。
(1)直流電源1から連系点Mへの出力電流は次のように制御される。
最初に位相検出部15で連系点Mの電圧のゼロクロス点を検出し、そこから位相0度の発生タイミングを入手し、位相0度と内部クロックで作成する内部位相(ωt)の0度をPLL16により同期させる。こうして出力電圧位相に同期させた内部位相(ωt)を基に、目標電流設定部17では、正弦演算をしsin(ωt)を作成し、この値に出力電流目標値を掛けることで、出力する有効電流の目標値(目標電流値)を設定する。
そして、変調部19において、この目標電流値と電流検出手段で検出した出力電流の値を比較し、その偏差をPI演算し、その結果を基にPWM変調してインバータ回路10の制御信号を作成する。
こうして作成された制御信号をもとに、インバータ回路の4個のスイッチ(図示せず)を動作させることで、位相が連系点の電圧位相に同期し、大きさが出力電流目標値に等しい電流が出力される。
(2)位相変動部18の動作を説明する。
最初に、連系点Mの電圧位相に同期した上記内部位相(ωt)から、余弦演算をしてcos(ωt)を作成する。この値に無効電力整定部22で予め設定された無効電力整定値を掛け、更に変動周期作成部23で生成した値を掛けた後、上記演算された目標電流値に加算する。
こうして加算された無効電力により、連系点Mでは図2(b)のT1部に示すような電圧周波数の僅かな変動が発生する。これは、目標電流値に進み位相の無効電力が重畳されると出力位相が進み、PLL16により直前の出力の位相に同期した後、それを基準に再度進み位相成分を出力するためで、変動周期が1の期間が続くときは、図2(b)に示すように連系点Mでの電圧周波数は上昇する。逆に、変動周期が−1の期間が続くと、PLL16により直前の出力の位相に同期した後、それを基準に再度遅れ位相成分が出力されるため、電圧周波数は低下することによる。但し、系統連系インバータの出力に対して商用電力系統4からのエネルギーが大きいため、その周波数の変動分は吸収されてしまい僅かな変動しか現れず、連系運転中は波形歪みを小さく保つことができる。
尚、変動周期について説明すると、変動周期作成部23から出力される変動値が「1」の場合、cos(ωt)値はsin(ωt)値より位相が90度進んでいることを示している。これは、大きさが無効電力整定値分で90度の進み位相成分が目標電流値に重畳されることになる。その結果、系統に出力される電流も、目標電流値に無効電力整定値分位相が90度進んだ成分を重畳したものとなる。
逆に、変動周期作成部23から与えられる値が「−1」の場合は、cos(ωt)を基に作成した無効電力成分が反転され、−90度遅れていることを示している。これは、目標電流値に大きさが無効電力整定値分で90度の遅れ位相成分が目標電流値に重畳され、系統に出力される電流も出力電流目標に無効電力整定値分位相が90度遅れた成分を重畳したものとなる。
(3)分散型電源が単独運転となった場合。
上述するように、連系運転中は系統連系インバータの出力に対して商用電力系統4からのエネルギーが大きいため周波数の変動は殆ど現れない。ところが、商用電力系統4が停止して直流電源1の単独運転になると、出力する無効電力位相に応じて連系点Mの電圧周波数が大きく変化するようになり、図2(b)のT2部に示すように周波数変化率が大きくなる。
具体的に、負荷力率が1の場合に系統が停止状態になると、位相変動が進み位相状態ではPLLにより同期した連系点の電圧位相に進み成分を出力するため周波数は上昇する。また遅れ位相のときは低下する。
また、負荷位相が遅れ位相の場合に系統が停止状態になると、変動周期がマイナス側の時は、負荷と分散型電源の出力が平衡状態となり、電圧周波数変化は現れ難くなるが、プラス側に移行すると電圧周波数の変化(上昇)は顕著に現れる。
一方、負荷位相が進み位相の場合に系統が停止状態になると、同様の理由で変動周期がマイナス側の時に電圧周波数の変化(低下)が顕著に現れる。
以下、図2の波形図を基に具体的に説明する。P0点で単独運転が発生すると、出力周波数の変化がその時点から大きくなり基準B(第1の周波数範囲W1)から外れることになる。すると、無効電力はその時点(P1点)で位相が固定される。尚、図2では遅れ位相で固定された様子を示している。商用電力系統が停止状態であれば周波数はどんどん低下する。
その後、単独運転が継続すると、周波数の変化は更に大きくなりP2点で基準A(第2の周波数範囲W2)から外れる(第2の周波数範囲W2の下限を下回る)。そうなると、第2周波数判定部29から停止信号が出力され、PWM変調部28は動作を停止する。
逆に、進み位相の状態で位相が固定されると、周波数は上昇して基準Bを上回るし、単独運転が継続すると基準Aを上回る。
尚、タイマ25がタイムアップするまで基準Aを超えなければ、タイムアップした時点で変動周期作成部23は動作を再開して、出力位相は周期変動を再開する。
このように、周波数変動が発生したら、その位相で無効電力位相を固定して判定するので、負荷がどのような位相状態であっても単独運転を検出して停止させることができる。その結果、単独運転状態が継続されることが無く、連系点付近の保安、保守等の際の安全性を確保できる。また、無効電力位相を固定してから一定期間経過しても第2の周波数範囲から外れなければ、リセットして無効電力の周期変動を実施させることができ、誤動作を防ぐことが可能となる。
図3は系統連系インバータの第2実施形態を示している。上記第1実施形態との相違点は、位相変動部18に無効電力漸増部31を有している点であり、上記図1と同様の構成要素には同一の符号を付与し、説明は省略する。
無効電力漸増部31は、傾き係数発生部32、第1周波数判定部24に制御されるスイッチ33を有し、周波数の変化が基準Bを超えてタイマ25が始動すると、変動分が固定された無効電力成分に1より大きい傾き係数を掛ける構成となっており、結果として位相を固定された無効電力の出力が漸増し、出力の無効電力成分が増加して行く。
この図3の制御部の動作を図4を基に説明する。図4は上記図2と同様に、連系運転から単独運転になった際の位相変動と電圧周波数の関係図で、(a)は位相変動波形、(b)は(a)の位相変動に対応した連系点の電圧周波数特性図を示し、上記図2と同様にP0点で商用電力系統が停止し、分散型電源の単独運転となった場合を示している。
単独運転が発生すると、出力周波数の変化が大きくなり基準Bから外れ、無効電力はその時点(P1点)で位相が固定される。同時に、無効電力漸増部31が作動して位相が固定された無効電力を漸増させる。図4では遅れ位相で固定された様子を示し、系統停止状態であれば周波数はどんどん低下する。
その後、単独運転が継続すると、周波数の変化は更に大きくなりP2点で基準Aから外れる。そうなると、第2周波数判定部29から停止信号が出力され、PWM変調部28は動作を停止する。逆に、進み位相の状態で位相が固定されると、周波数は上昇して基準Bを上回るし、単独運転が継続すると基準Aを上回り、同様にPWM変調部28は出力を停止する。
尚、タイマ25がタイムアップするまで基準Aを超えなければ、タイムアップした時点で変動周期作成部23は動作を再開して、出力位相は周期変動を再開する。
このように、周波数変動が発生したら、その位相で無効電力位相を固定して判定するので、負荷がどのような位相状態であっても単独運転を検出して停止させることができる。その結果、単独運転状態が継続されることが無く、連系点付近の保安、保守等の際の安全性を確保できる。而も、無効電力の位相固定に合わせて無効電力成分を徐々に大きくするので、単独運転をより確実に判断することができる。
また、無効電力位相を固定してから一定期間経過しても第2の周波数範囲から外れなければ、リセットして無効電力の周期変動を実施させることができ、誤動作を防ぐことが可能となる。
尚、上記実施形態では、目標電流値に重畳させる無効電流の周期波形を台形形状としているが、従来技術の如く矩形波形状であっても良い。また、第1の周波数範囲W1、第2の周波数範囲W2の具体的な値は、連系する分散型電源の容量や連系点の特性等に合わせて個々に設定される。
本発明に係る分散型電源の系統連系インバータの第1実施形態を示す回路ブロック図である。 図1の動作説明のための位相変動と電圧周波数の関係図であり、(a)は位相変動波形、(b)は(a)の位相変動に対応した連系点の電圧周波数特性図である。 本発明に係る分散型電源の系統連系インバータの第2実施形態を示す回路ブロック図である。 図3の動作説明のための位相変動と電圧周波数の関係図であり、(a)は位相変動波形、(b)は(a)の位相変動に対応した連系点の電圧周波数特性図である。
符号の説明
1・・直流電源(分散型電源)、2・・交流変換部、3・・制御部、4・・商用電力系統、5・・負荷、10・・インバータ回路、17・・目標電流設定部、18・・位相変動部、19・・変調部、22・・無効電力制定部、23・・変動周期作成部、24・・第1周波数判定部、29・・第2周波数判定部、31・・無効電力漸増部、M・・連系点、W1・・第1の周波数範囲、W2・・第2の周波数範囲。

Claims (4)

  1. 分散型電源の直流出力を交流変換して商用電力系統に電流を逆潮流させる分散型電源の系統連系方法であって、
    逆潮流させる電流に一定周期で進み位相、遅れ位相に交互に変動する無効電力を重畳させ、この無効電力変動により連系点での周波数が予め設定した第1の周波数範囲から外れたら、重畳している無効電力の位相を、その時点の位相で前記無効電力の変動周期より長い一定期間固定し、
    無効電力の位相が固定されている間に、連系点での周波数が第1の周波数範囲より広く設定された所定の第2の周波数範囲から外れたら、単独運転と判断して分散型電源の交流出力を停止することを特徴とする分散型電源の系統連系方法。
  2. 無効電力の変動が固定されている間は、逆潮流させる電流に重畳させる無効電力量が漸増する請求項1記載の分散型電源の系統連系方法。
  3. 分散型電源の直流出力を入力してインバータ回路により交流電力に変換し、商用電力系統に逆潮流させるための分散型電源の系統連系インバータであって、
    前記インバータ回路を制御する制御部は、連系点電圧の電圧位相に同期させた電流の基準位相を基に有効電流の出力電流目標値を作成する目標電流設定部と、
    前記電流の基準位相を基に一定周期で進み位相、遅れ位相に交互に変動させた無効電力成分を生成する位相変動部と、
    前記出力電流目標値に前記無効電力成分を加算して、周期的な無効電力変動を発生させた交流電流を連系点に出力するよう変調する変調部とを有し、
    前記位相変動部は、出力周波数が所定の第1の周波数範囲から外れていないか判定する第1周波数判定部を備え、出力周波数が前記第1の周波数範囲から外れたら、その時点での位相で無効電力を固定し、前記無効電力の変動周期より長い一定期間位相固定状態を持続し、
    前記変調部は、前記第1の周波数範囲より広く設定された第2の周波数範囲を判定基準に有する第2周波数判定部を有し、出力周波数が前記第2の周波数範囲から外れたら前記変調部は変調動作を停止することを特徴とする分散型電源の系統連系インバータ。
  4. 位相変動部は、無効電力を徐々に増加させる無効電力漸増部を有し、無効電力の位相が固定されている間、無効電力成分を漸増させる請求項3記載の分散型電源の系統連系インバータ。
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