JP2006245163A - 窒化物半導体光電変換素子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 発光または受光波長の短波長化が可能なPIN接合構造のGaN系窒化物半導体多層膜を備えた窒化物半導体光電変換素子を提供する。
【解決手段】 基板2上に、基板2側から順にp型、i型、n型の各GaN系窒化物半導体層を少なくとも含んで構成される光電変換機能を有する一般式AlxGayIn1−x−yNで表されるGaN系窒化物半導体の多層膜20を備え、p型GaN系窒化物半導体層21がAlN組成比7%以上のp型AlGaNまたは同等のバンドギャップエネルギを有するp型AlGaInNであり、多層膜20の一部が、p型GaN系窒化物半導体層21の表面が露出するまでエッチングにより除去されており、露出したp型GaN系窒化物半導体層21の表面上に、p型GaN系窒化物半導体層21より低いバンドギャップエネルギのGaN系窒化物半導体からなるp型コンタクト層24を備え、p型コンタクト層24上にp型電極25を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 基板2上に、基板2側から順にp型、i型、n型の各GaN系窒化物半導体層を少なくとも含んで構成される光電変換機能を有する一般式AlxGayIn1−x−yNで表されるGaN系窒化物半導体の多層膜20を備え、p型GaN系窒化物半導体層21がAlN組成比7%以上のp型AlGaNまたは同等のバンドギャップエネルギを有するp型AlGaInNであり、多層膜20の一部が、p型GaN系窒化物半導体層21の表面が露出するまでエッチングにより除去されており、露出したp型GaN系窒化物半導体層21の表面上に、p型GaN系窒化物半導体層21より低いバンドギャップエネルギのGaN系窒化物半導体からなるp型コンタクト層24を備え、p型コンタクト層24上にp型電極25を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光電変換機能を有する一般式AlxGayIn1−x−yNで表されるGaN系窒化物半導体の多層膜を備えた窒化物半導体光電変換素子及びその製造方法に関し、より具体的には、窒化物半導体光電変換素子のp型電極の形成技術に関する。
GaN系化合物半導体(一般式:AlxGayIn1−x−yN)は直接遷移型のエネルギバンド構造を有し、そのバンドギャップエネルギが室温で1.9eV〜6.2eVに及ぶワイドバンドギャップであるため、紫外域から可視光域をカバーする発光ダイオード、レーザダイオード、及び、紫外線センサ等の受光素子として広範な応用が可能である。
従来、PIN接合構造のGaN系窒化物半導体多層膜を備えた発光素子や受光素子では、図7及び図8に示すように、各層の導電型が基板側からNIPの順番に形成されているものが一般的であった(例えば、下記特許文献1、特許文献2及び非特許文献1等に開示されている発光ダイオード等)。発光ダイオードの場合、図7に示すように、GaN活性層53の上に直接或いはp型電子バリア層54を介してp型AlGaNクラッド層55とp型GaNコンタクト層56が順次積層され、p型GaNコンタクト56層の上にp型GaNコンタクト層56とオーミック接触するp型電極57が形成されている。そして、活性層においてそのバンドギャップエネルギに対応する波長で発光した光は、p型AlGaNクラッド層55とp型GaNコンタクト層56を通過して外部に出射する。ここで、p型電極57は、発光波長に対して透明電極となる材料を用いるか、或いは、出射光を部分的に透過可能なようにメッシュ状電極に加工される。PIN接合構造の紫外線域に主たる感度特性を有するフォトダイオード(受光素子)でも同様であり、図8に示すように、i型AlGaNの吸収層62上にp型AlGaN層63とp型GaNコンタクト層64が順次積層され、p型GaNコンタクト層64の上にp型GaNコンタクト層64とオーミック接触するp型電極65が形成されている。p型AlGaN層63とp型GaNコンタクト層64を通過して外部から吸収層62へ光が入射する。
各層の導電型が基板側からNIPの順番に形成されたPIN接合構造のGaN系窒化物半導体多層膜を備えた発光素子や受光素子では、p型コンタクト層側から光の入射或いは出射を行うため、p型コンタクト層のバンドギャップエネルギが活性層または吸収層より低いと、p型コンタクト層で入射光または出射光の吸収が生じるため、p型コンタクト層のバンドギャップエネルギを活性層または吸収層と同等またはそれ以上にする必要が生じるが、p型コンタクト層のAlN組成比(モル分率)が10%を超えるとp型電極金属との間で良好なオーミック接触ができないという問題が生じる。つまり、活性層または吸収層のバンドギャップエネルギ、即ちAlN組成比をあまり高く設定できないことになり、短波長の発光または受光が不可能になる。
そこで、p型コンタクト層のバンドギャップエネルギを活性層または吸収層より低くしてAlN組成比を10%以下に抑え、p型コンタクト層での入射光または出射光の吸収の程度を抑制するために膜厚を薄くすることが考えられる。しかし、p型コンタクト層の膜厚を薄くすると、p型コンタクト層が高抵抗化するため、その下層側のp型AlGaN層を低抵抗化する必要が生じるが、発光素子の場合は、p型AlGaN層のAlN組成比は活性層より7%以上高くする必要があり、受光素子の場合でも、吸収層と同等以上が必要であり、短波長の発光または受光においては、p型AlGaN層のAlN組成比は発光または受光波長に応じて高く設定する必要が生じる。p型AlGaN層では、AlN組成比が高くなるにつれてアクセプタ準位が深くなり、一般にアクセプタ準位が深くなると同じ不純物濃度でも正孔キャリア密度が低くなるため、例えば、p型不純物としてMgを使用した場合にAlN組成比が20%以上のGaN系窒化物半導体では、十分なp型活性化(低抵抗化)が困難になる。特に、発光素子では、PIN型接合間に電流を流して発光現象を励起することから、p型AlGaN層とp型コンタクト層の高抵抗化により発熱の問題が生じる。
以上の説明より、各層の導電型が基板側からNIPの順番に形成されたPIN接合構造のGaN系窒化物半導体多層膜を備えた発光素子や受光素子では、活性層または吸収層のバンドギャップエネルギをGaNのバンドギャップエネルギよりあまり大きくできず、短波長の発光または受光が困難な状況にある。そこで、同じPIN接合構造のGaN系窒化物半導体多層膜を備えた発光素子や受光素子でも、各層の導電型を基板側からPINの順番に形成することが考えられる。しかしながら、例えば発光ダイオードの場合、p型コンタクト層とp型クラッド層を活性層より下層側に予め形成しておき、PIN接合構造のGaN系窒化物半導体多層膜を全て積層した後に、多層膜の一部をp型コンタクト層が露出するまでエッチング除去する必要が生じるが、p型コンタクト層をエッチングせずにp型クラッド層だけを選択的にエッチング除去するため、当該エッチングの制御が極めて困難となる。更に、発光または受光波長の短波長化を図ろうとすると、p型コンタクト層とその上層のp型AlGaN層との間のAlN組成比に大きな差が生じ、その差が格子定数の差となり、格子不整合の問題が生じる。つまり、活性層や吸収層を成長させる下地に格子不整合によるクラックが生じて、良好な結晶品質の活性層や吸収層ができなくなる。従って、各層の導電型を基板側からPINの順番に形成されたPIN接合構造のGaN系窒化物半導体多層膜を備えた発光素子や受光素子においても、活性層または吸収層のバンドギャップエネルギをGaNのバンドギャップエネルギよりあまり大きくできず、発光または受光波長の短波長化が困難な状況にある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、発光または受光波長の短波長化が可能なPIN接合構造のGaN系窒化物半導体多層膜を備えた窒化物半導体光電変換素子を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る窒化物半導体光電変換素子は、基板上に、前記基板側から順に、p型GaN系窒化物半導体層、i型GaN系窒化物半導体層、n型GaN系窒化物半導体層を少なくとも含んで構成される光電変換機能を有する一般式AlxGayIn1−x−yNで表されるGaN系窒化物半導体の多層膜を備え、前記p型GaN系窒化物半導体層が、AlN組成比7%以上のp型AlGaNまたは同等のバンドギャップエネルギを有するp型AlGaInNであり、前記多層膜の一部が、前記p型GaN系窒化物半導体層の表面が露出するまでエッチングにより除去されており、前記露出した前記p型GaN系窒化物半導体層の表面上に、前記p型GaN系窒化物半導体層より低いバンドギャップエネルギのGaN系窒化物半導体からなるp型コンタクト層を備え、前記p型コンタクト層上に、p型電極を備えてなることを第1の特徴とする。
また、本発明に係る窒化物半導体光電変換素子は、上記第1の特徴に加えて、前記p型GaN系窒化物半導体層と前記n型GaN系窒化物半導体層がクラッド層で、前記i型GaN系窒化物半導体層が活性層で、前記多層膜が発光機能を有することを第2の特徴とする。
また、本発明に係る窒化物半導体光電変換素子は、上記第2の特徴に加えて、前記p型GaN系窒化物半導体層が、AlN組成比の異なる2つのp型AlGaNまたはp型AlGaInNの超格子構造であることを第3の特徴とする。
また、本発明に係る窒化物半導体光電変換素子は、上記第1の特徴に加えて、前記i型GaN系窒化物半導体層が吸収層で、前記多層膜がPIN接合型フォトダイオードとしての機能を有することを第4の特徴とする。
また、本発明に係る窒化物半導体光電変換素子は、上記第1乃至第4の何れかの特徴に加えて、前記n型GaN系窒化物半導体層上に、前記i型GaN系窒化物半導体層より低いバンドギャップエネルギのGaN系窒化物半導体からなるn型コンタクト層を備え、前記n型コンタクト層の一部に開口部が設けられていることを第5の特徴とする。
また、本発明に係る窒化物半導体光電変換素子は、上記第1乃至第4の何れかの特徴に加えて、前記n型GaN系窒化物半導体層上に、前記i型GaN系窒化物半導体層より低いバンドギャップエネルギのGaN系窒化物半導体からなるn型コンタクト層を備え、前記n型コンタクト層の膜厚が50nm以下であることを第6の特徴とする。
上記各特徴の窒化物半導体光電変換素子によれば、PIN接合構造のGaN系窒化物半導体多層膜が、各層の導電型を基板側からPINの順番に形成されているため、出射光や入射光がp型GaN系窒化物半導体層側を通過することがないため、p型コンタクト層を設けた場合の光の吸収に関連する問題点が全て解消される。更に、p型コンタクト層が、再成長により形成されるため、p型コンタクト層を予め多層膜中に埋め込んで成膜した場合に生じる格子不整合やエッチングの問題が解消される。従って、上記各特徴の窒化物半導体光電変換素子によれば、良好なオーミック接触可能なp型電極を有しつつ発光または受光波長の短波長化が可能な窒化物半導体光電変換素子を実現できる。
特に、上記第5または第6の特徴の窒化物半導体光電変換素子によれば、i型GaN系窒化物半導体層のバンドギャップエネルギを高く設定して受光または発光波長の短波長化を図る場合において、n型GaN系窒化物半導体層のバンドギャップエネルギを更に高くするためにAlN組成比が高くなり、n型GaN系窒化物半導体層が高抵抗化しても、AlN組成比の低いn型コンタクト層が低抵抗であるため、n型コンタクト層を含むn型GaN系窒化物半導体層全体として低抵抗化が図れる。しかし、n型コンタクト層のバンドギャップエネルギがi型GaN系窒化物半導体層より低いため、n型コンタクト層で入射光または出射光の吸収が生じるが、n型コンタクト層に開口部を設けること、或いは、膜厚を薄くすることで、当該吸収を抑制することができる。結果として、受光または発光波長の短波長化が可能となる。
上記目的を達成するための本発明に係る窒化物半導体光電変換素子の製造方法は、光電変換機能を有する一般式AlxGayIn1−x−yNで表されるGaN系窒化物半導体の多層膜を備えた窒化物半導体光電変換素子の製造方法であって、基板上に前記多層膜として、前記基板側から順に、AlN組成比7%以上のp型AlGaNまたは同等のバンドギャップエネルギを有するp型AlGaInNからなるp型GaN系窒化物半導体層、i型GaN系窒化物半導体層、及び、n型GaN系窒化物半導体層を少なくとも成膜する成膜工程と、前記多層膜の一部を、前記p型GaN系窒化物半導体層の表面が露出するまでエッチング除去して、前記基板に垂直な断面においてメサ状に加工するメサ加工工程と、前記露出した前記p型GaN系窒化物半導体層の表面上に、前記p型GaN系窒化物半導体層より低いバンドギャップエネルギのGaN系窒化物半導体からなるp型コンタクト層を選択的に再成長により成膜する再成長工程と、前記p型コンタクト層上にp型電極を形成するp型電極形成工程と、を有することを第1の特徴とする。
更に、本発明に係る窒化物半導体光電変換素子の製造方法は、上記第1の特徴に加えて、前記メサ加工工程において、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching)または高周波誘導プラズマ(Inductively Coupled Plasma)等のドライエッチングにより前記エッチング除去を行い、前記再成長工程において、前記露出した前記p型GaN系窒化物半導体層の表面上に、誘電体膜を形成し、前記誘電体膜の一部を開口し、前記誘電体膜の開口部から前記p型コンタクト層を選択的に再成長させ、前記誘電体膜を除去することを第2の特徴とする。
更に、本発明に係る窒化物半導体光電変換素子の製造方法は、上記第1または第2の特徴に加えて、前記再成長工程において、前記p型コンタクト層としてAlを含まないp型GaNまたはp型GaInNを再成長させることを第3の特徴とする。
更に、本発明に係る窒化物半導体光電変換素子の製造方法は、上記第2の特徴に加えて、前記再成長工程において、前記p型コンタクト層としてAlを含むp型AlGaNまたはp型AlGaInNを、前記誘電体膜より薄い膜厚で再成長させ、前記誘電体膜をその上に成長したAlを含むp型AlGaNまたはp型AlGaInNとともにリフトオフにより除去することを第4の特徴とする。
更に、本発明に係る窒化物半導体光電変換素子の製造方法は、上記何れかの特徴に加えて、前記p型電極形成工程において、前記p型コンタクト層上にNiまたはNiとPdを蒸着し、最上層にAuを蒸着して、少なくともNiとAuを含む金属多層膜を形成することを第5の特徴とする。
上記各特徴の窒化物半導体光電変換素子の製造方法によれば、PIN接合構造のGaN系窒化物半導体多層膜が、各層の導電型を基板側からPINの順番に形成されているため、出射光や入射光がp型GaN系窒化物半導体層側を通過することがないため、p型コンタクト層を設けた場合の光の吸収に関連する問題点が全て解消される。更に、p型コンタクト層が、再成長により形成されるため、p型コンタクト層を予め多層膜中に埋め込んで成膜した場合に生じる格子不整合やエッチングの問題が解消される。従って、上記各特徴の窒化物半導体光電変換素子によれば、良好なオーミック接触可能なp型電極を有しつつ発光または受光波長の短波長化が可能な窒化物半導体光電変換素子を実現できる。
また、上記第2の特徴の窒化物半導体光電変換素子の製造方法によれば、誘電体膜の開口部を露出したp型GaN系窒化物半導体層上に設けることによりp型電極を形成できる。
更に、p型コンタクト層にAlが含まれると、SiO2やSiN等の誘電体膜中のSiとAlの反応により、誘電体膜上にもp型コンタクト層が形成されるため、上記第3の特徴の窒化物半導体光電変換素子の製造方法によれば、誘電体膜の開口部にのみ選択的にp型コンタクト層を再成長させることができる。
更に、上記第4の特徴の窒化物半導体光電変換素子の製造方法によれば、p型コンタクト層にAlが含まれためSiO2やSiN等の誘電体膜中のSiとAlの反応により、誘電体膜上にもp型コンタクト層が形成されるが、誘電体膜上に成長したp型コンタクト層の膜厚が薄いため、誘電体膜をリフトオフにより除去することで、誘電体膜上のp型コンタクト層が同時に除去され、誘電体膜の開口部のp型GaN系窒化物半導体層上に形成されたp型コンタクト層だけが残り、その上にp型電極を形成できる。
更に、上記第5の特徴の窒化物半導体光電変換素子の製造方法によれば、GaN系窒化物半導体からなるp型コンタクト層に対してオーミック接触する良好なp型電極を形成できる。
以下、本発明に係る窒化物半導体光電変換素子とその製造方法(以下、適宜「本発明素子」及び「本発明方法」と略称する)の実施形態を図面に基づいて説明する。
〈第1実施形態〉
図1に、本発明方法を用いて作製される本発明素子1の断面構造を示す。本実施形態における本発明素子1は、紫外線域に主たる受光感度を有する受光素子として作製される。以下、本発明素子1の構成及び作製過程について説明する。
図1に、本発明方法を用いて作製される本発明素子1の断面構造を示す。本実施形態における本発明素子1は、紫外線域に主たる受光感度を有する受光素子として作製される。以下、本発明素子1の構成及び作製過程について説明する。
本発明素子1は、単結晶基板2上に、ヘテロELOを用いて貫通転位密度を低減した下地半導体層10を積層し、引き続き、その下地半導体層10上に受光デバイス層20(光電変換機能を有する多層膜)を積層して形成される。
図1及び図2に示すように、下地半導体層10は、ZrB2基板または(0001)サファイア基板等の単結晶基板2上に、400℃〜800℃の温度範囲内(例えば、615℃)の低温でAlNの低温堆積バッファ層11と、約1000℃でAlGaNの第1半導体層12が、トリメチルアルミニウム(Al源)、トリメチルガリウム(Ga源)、アンモニア(窒素源)などの各原料ガスを使用したMOCVD法(有機金属化合物気相成長法)を用いて順次形成される(図2(A))。
引き続き、第1半導体層12の表面に周期的ストライプ状の凹凸加工を施す(図2(B))。具体的には、4μm幅の凹部(窪み)12aと2μm幅の凸部12bの周期的ストライプ状になるように、深さが2μmの凹部12aをドライエッチング加工する。
引き続き、かかる凹凸加工を施した第1半導体層12上に、周期的ストライプ(凹凸部12a,12b)のエッジ部分に沿った、即ち、ストライプの長手方向と平行に延伸する傾斜面を有する垂直断面形状が山形状のシード結晶層13が形成される(図2(C))。具体的には、トリメチルアルミニウム(Al源)、トリメチルガリウム(Ga源)、アンモニア(窒素源)等の各原料ガスを使用し、更に、横方向成長加速剤としてMg(マグネシウム)を供給すべく、元素濃度1019cm−3以上となる流量で(EtCp)2Mg(ビスシクロペンタジエニルジエチルマグネシウム)ガスを流しながら、MOCVD法で、主として凸部12bの上部からAlGaNの選択成長(ELO成長)を900℃〜1100℃の温度範囲内(例えば、約1050℃)で行い、AlN組成比20%のAlGaNのシード結晶層13が形成される(図2(C))。ここで、シード結晶層13はGaNを主とするシード結晶層であっても構わない。この場合は、トリメチルアルミニウム(Al源)は供給されない。
引き続き、シード結晶層13上に、400℃〜900℃の温度範囲内(例えば、615℃)の低温で、膜厚20nmのAlNの低温堆積バッファ層14が、トリメチルアルミニウム(Al源)、アンモニア(窒素源)等の各原料ガスを使用したMOCVD法を用いて形成される(図2(D))。
引き続き、Al、Ga、Nの原料として上記の各原料ガスを使用し、更に、横方向成長加速剤としてMg(マグネシウム)を供給すべく、元素濃度1019cm−3以上(例えば1020cm−3)となる流量で(EtCp)2Mg(ビスシクロペンタジエニルジエチルマグネシウム)ガスを流しながらMOCVD法で、低温堆積バッファ層14上に、AlGaN層15が約1050℃以上(例えば、1150℃)の成長温度で形成される(図2(E))。AlGaN層15の膜厚は約10μmで、AlN組成比30%が実現できる。本実施形態では、Mgを供給しながらAlGaN層15を成長させるので、横方向(a軸方向)の成長が加速されるため、高AlN組成比とAlGaN層15の平坦化時間の短縮が同時に実現できる。尚、本実施形態では、AlGaN層15は、Mgがp型不純物としてドープされるためp型AlGaN層として形成される。また、AlGaN層15を高AlN組成比にすることで、受光デバイス層20との間の格子不整合を緩和できる。
上記要領で形成された下地半導体層10では、シード結晶層13を貫通する転位が横方向に成長して、AlGaN層15内のシード結晶層13の頂点間の中央付近に集中して貫通転位密度が低減される。
図1に示すように、低転位化された下地半導体層10の上に、p型AlGaN層21、i型AlGaN吸収層22、及び、n型AlGaN層23を順次積層して受光デバイス層20を形成する。下地半導体層10の低転位化により、その上に成長される受光デバイス層20の結晶品質を良好なものとすることができる。
p型AlGaN層21は、Al、Ga、Nの原料として上記の各原料ガスを使用し、AlN組成比7%以上(例えば、25%)のp型AlGaN層がMOCVD法を用いて形成される。p型不純物のドーピングは、p型AlGaN層15と同じ要領で行われる。
p型AlGaN層21の形成後、デバイスを一旦、反応室から取り出し、反応装置の配管内壁等に残留しているMgを除去するためガス供給配管に水素を流しベーキングを行うクリーニング処理を実行する。引き続き、AlN組成比30%のi型AlGaN吸収層22が、MOCVD法を用いて形成される。
n型AlGaN層23は、Al、Ga、Nの原料として上記の各原料ガスを使用し、n型不純物の原料ガスとして、SiH4(モノシラン)ガスを流しながら、Si(シリコン)を注入(ドープ)したn型AlGaN層23を成長させる。ここで、n型AlGaN層23は、n型AlGaN層23の上部から入射する検出対象波長の入射光を受光領域のi型AlGaN吸収層22まで吸収されずに到達させるために、i型AlGaN層22のAlN組成比より大きなAlN組成比に設定される。n型AlGaNの場合は、p型AlGaNと異なり、AlN組成比が高くても十分な低抵抗化が図れる。以上が、本発明方法の成膜工程である。
図3(A)及び(B)に示すように、上記成膜工程において、受光デバイス層20が基板全面に積層形成された後、p型AlGaN層21が部分的に露出するように受光デバイス層20の一部を反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching)または高周波誘導プラズマ(Inductively Coupled Plasma)等のドライエッチングによりエッチング除去して、基板2に対して垂直な断面においてメサ状に加工する(メサ加工工程)。
次に、図3(C)に示すように、基板全面にSiO2またはSi3N4等の誘電体膜30を、例えば反応性スパッタリングにより堆積する。引き続き、図3(D)に示すように、堆積した誘電体膜30の露出したp型AlGaN層21上に位置する一部をエッチング除去して開口部31を形成する。引き続き、図3(E)に示すように、Alを含まないp型GaNからなるp型コンタクト層24を、Ga、Nの原料として上記の各原料ガスを使用し、更に、キャリア濃度5×1017cm−3以上となる流量で(EtCp)2Mg(ビスシクロペンタジエニルジエチルマグネシウム)ガスを供給して、誘電体膜30の開口部31から選択的に、MOCVD法により再成長させる。図3(F)に示すように、p型コンタクト層24の成長後に、誘電体膜30をリフトオフにより除去する。以上が、本発明方法の再成長工程である。
引き続き、図3(G)に示すように、p型コンタクト層24上に、p型電極25が形成され(p型電極形成工程)、n型AlGaN層23上にはn型電極26が形成される(n型電極形成工程)。尚、p型電極25及びn型電極26は、夫々p型コンタクト層24及びn型AlGaN層23との間の電気的接合がオーミックなものとなるオーミック電極である。ここで、p型電極25及びn型電極26は、夫々の極性に応じてAl、Au、Pd、Ni、Ti等の公知の材料を公知の方法で作製すればよい。例えば、p型電極25として、第1層にNi(ニッケル)、第2層にAu(金)を夫々10nmと100nmの膜厚で電子ビーム蒸着し、所定の平面形状にパターニングする。また、n型電極26として、Ti/Al/Pt/Auの多層膜を20nm/100nm/10nm/100nmの膜厚で電子ビーム蒸着し、所定の平面形状にパターニングする。尚、n型電極26は、n型電極26を通して入射光を受光デバイス層20へ導く必要があるため、光を透過させるために、メッシュ状または受光領域へ光を透過させる他の形状または素材で形成される。
図1に示した本発明素子1に対して外部から光が照射された場合、その光はメッシュ状のn型電極26とn型AlGaN層23とを透過して受光領域であるi型AlGaN吸収層22に入射して吸収され、光キャリアが発生する。p型電極25及びn型電極26の間には所定の逆バイアス電界が印加されており、発生された光キャリアは光電流として外部に出力される。本実施形態では、受光デバイス層20が、低転位化された下地半導体層10上に形成されているため、欠陥準位等によって形成されるバンドギャップエネルギ内の再結合準位が抑制され、カットオフ波長での急峻な感度特性、カットオフ波長の長波長側での不要感度の抑制、低暗電流等の優れた電気的特性が実現できる。
受光デバイス層20を構成する各AlxGa1-xN層(0≦x≦1)のバンドギャップエネルギはAlN組成比xを変えることで調整され、AlN組成比xとバンドギャップエネルギとは図4に示すような関係で示される。図4から読み取れるように、AlN組成比xを変えることで、AlxGa1-xNのバンドギャップエネルギを3.42eVから6.2eVにまで調整することができる。従って、i型AlGaN層22で吸収可能な光の波長範囲(感度域)の長波長端は約360nm〜約200nmの間で調整可能である。
〈第2実施形態〉
図5に、本発明方法を用いて作製される本発明素子3の断面構造を示す。本実施形態における本発明素子3は発光素子(発光ダイオード)として作製される。以下、本発明素子3の構成及び作製過程について説明する。
図5に、本発明方法を用いて作製される本発明素子3の断面構造を示す。本実施形態における本発明素子3は発光素子(発光ダイオード)として作製される。以下、本発明素子3の構成及び作製過程について説明する。
本発明素子3は、単結晶基板2上に、ヘテロELOを用いて貫通転位密度を低減した下地半導体層10を積層し、引き続き、その下地半導体層10上に発光デバイス層40(光電変換機能を有する多層膜)を積層して形成される。単結晶基板2及び下地半導体層10は第1実施形態と同様であるので、重複する説明は省略する。
図5に示すように、低転位化された下地半導体層部10上に、p型AlGaNクラッド層41、p型AlGaN電子バリア層42、i型AlGaN活性層43、n型AlGaN電子バリア層44、及び、n型AlGaNクラッド層45を順次積層して発光デバイス層40を形成する。下地半導体層10の低転位化により、その上に成長される発光デバイス層40の結晶品質を良好なものとすることができる。
p型AlGaNクラッド層41は、Al、Ga、Nの原料としてトリメチルアルミニウム(Al源)、トリメチルガリウム(Ga源)、アンモニア(窒素源)等の各原料ガスを使用し、MOCVD法を用いて形成される。p型不純物のドーピングは、p型AlGaN層15(第1実施形態参照)と同じ要領で、(EtCp)2Mg(ビスシクロペンタジエニルジエチルマグネシウム)ガスを供給して行われる。本実施形態では、p型AlGaNクラッド層41のAlN組成比は、i型AlGaN活性層43のAlN組成比より高い7%以上、例えば、25%とする。
引き続き、p型AlGaNクラッド層41の上に、p型AlGaN電子バリア層42を形成する。本実施形態では、p型AlGaN電子バリア層42のAlN組成比を、p型AlGaNクラッド層41より高い40%とする。p型AlGaN電子バリア層42はp型AlGaNクラッド層41と同じ要領で形成される。p型AlGaN電子バリア層42の形成後、デバイスを一旦、反応室から取り出し、反応装置の配管内壁等に残留しているMgを除去するためガス供給配管に水素を流しベーキングを行うクリーニング処理を実行する。
p型AlGaN電子バリア層42の上に、i型AlGaN活性層43を形成する。i型AlGaN活性層43は、例えば、AlN組成比15%と25%のi型AlGaN層を交互に6〜8層繰り返し積層した多重量子井戸として形成される。各i型AlGaN層は、Al、Ga、Nの原料として上記の各原料ガスを使用し、MOCVD法を用いて形成される。
次に、i型AlGaN活性層43上に、n型AlGaN電子バリア層44を形成する。n型AlGaN電子バリア層44は、Al、Ga、Nの原料として上記の各原料ガスを使用し、n型不純物の原料ガスとして、SiH4ガスを流しながら、Siを注入したn型AlGaN層を成長させる。本実施形態では、n型AlGaN電子バリア層44のAlN組成比を、n型AlGaNクラッド層45より高い40%とする。
引き続き、n型AlGaN電子バリア層44の上にn型AlGaNクラッド層45を形成する。n型AlGaNクラッド層45は、n型AlGaN電子バリア層44と同じ要領で形成される。本実施形態では、n型AlGaNクラッド層45のAlN組成比を、i型AlGaN活性層43より高い25%とする。以上が、本発明方法の成膜工程である。
図6(A)及び(B)に示すように、上記成膜工程において、発光デバイス層40が基板全面に積層形成された後、p型AlGaNクラッド層41が部分的に露出するように発光デバイス層40の一部を反応性イオンエッチング(RIE)または高周波誘導プラズマ(ICP)等のドライエッチングによりエッチング除去して、基板2に対して垂直な断面においてメサ状に加工する(メサ加工工程)。
次に、図6(C)に示すように、第1実施形態と同じ再成長工程によりp型コンタクト層46を形成する。具体的には、基板全面にSiO2またはSi3N4等の誘電体膜30を、例えば反応性スパッタリングにより堆積する。引き続き、図6(D)に示すように、堆積した誘電体膜30の露出したp型AlGaNクラッド層41上に位置する一部をエッチング除去して開口部31を形成する。引き続き、図6(E)に示すように、Alを含まないp型GaNからなるp型コンタクト層46を、Ga、Nの原料として上記の各原料ガスを使用し、更に、キャリア濃度5×1017cm−3以上となる流量で(EtCp)2Mg(ビスシクロペンタジエニルジエチルマグネシウム)ガスを供給して、誘電体膜30の開口部31から選択的に、MOCVD法により再成長させる。図6(F)に示すように、p型コンタクト層46の成長後に、誘電体膜30をリフトオフにより除去する。以上が、本発明方法の再成長工程である。
引き続き、図6(G)に示すように、p型コンタクト層46上に、p型電極47が形成され(p型電極形成工程)、n型AlGaNクラッド層45上にはn型電極48が形成される(n型電極形成工程)。尚、p型電極47及びn型電極48は、夫々p型コンタクト層46及びn型AlGaNクラッド層45との間の電気的接合がオーミックなものとなるオーミック電極である。ここで、p型電極47及びn型電極48は、夫々の極性に応じてAl、Au、Pd、Ni、Ti等の公知の材料を公知の方法で作製すればよい。例えば、p型電極47として、第1層にNi(ニッケル)、第2層にAu(金)を夫々10nmと100nmの膜厚で電子ビーム蒸着し、所定の平面形状にパターニングする。また、n型電極48として、Ti/Al/Pt/Auの多層膜を20nm/100nm/10nm/100nmの膜厚で電子ビーム蒸着し、所定の平面形状にパターニングする。
上記要領で作製された本発明素子3において、p型電極47とn型電極48の間に電圧を印加して電流を流すことにより、i型AlGaN活性層43に電子及び正孔が注入され、i型AlGaN活性層43のAlN組成比で決定されるバンドギャップエネルギに相当する波長の光が放出される。本実施形態では、発光デバイス層40が、低転位化された下地半導体層部10上に形成されているため、非発光再結合が抑制され高い量子効率が得られる。
以下に、別の実施形態につき説明する。
〈1〉上記各実施形態では、p型コンタクト層24,46を再成長するに当たり、Alを含まないp型GaNを誘電体膜30の開口部31から選択的に成長させたが、p型AlGaN層21またはp型AlGaNクラッド層41よりAlN組成比の低い、例えば、7%未満のp型AlGaNを成長させても構わない。この場合、p型コンタクト層24,46は、誘電体膜30の表面にも成長する。そこで、p型コンタクト層24,46の膜厚を誘電体膜30の膜厚より薄く成膜することにより、誘電体膜30をリフトオフにより除去する際に、その上に成長した余分なp型コンタクト層24,46を同時に除去することができる。
〈2〉上記各実施形態では、本発明素子1の受光デバイス層20、及び、本発明素子3の発光デバイス層40に用いるp型GaN系窒化物半導体層、i型GaN系窒化物半導体層、n型GaN系窒化物半導体層として、AlGaNまたはGaNを成長させる場合を説明したが、更に、Inを含むAlGaInNまたはGaInNを成長させても構わない。Inを含めることにより、バンドギャップエネルギ及び格子定数が変化するが、同じバンドギャップエネルギとなるようにAlN組成比を調整すればよい。
〈3〉上記各実施形態では、本発明素子1の受光デバイス層20、及び、本発明素子3の発光デバイス層40に用いるp型GaN系窒化物半導体層、i型GaN系窒化物半導体層、n型GaN系窒化物半導体層を、一部をバルク単結晶、他の一部を超格子構造多層膜(多重量子井戸構造)で構成したが、バルク単結晶で構成したGaN系窒化物半導体層を超格子構造多層膜で構成し、超格子構造多層膜で構成したGaN系窒化物半導体層をバルク単結晶で構成しても構わない。
例えば、発光デバイス層40のp型AlGaNクラッド層41を、AlN組成比の異なる2つのp型AlGaN(例えば、p型AlNとp型GaN)の超格子構造多層膜として構成しても構わない。p型AlGaNクラッド層41のAlN組成比は、p型AlNとp型GaNの膜厚比により調整できる。
〈4〉上記第1実施形態では、n型電極25がn型AlGaN層23上に直接形成される場合を説明したが、n型AlGaN層23上にi型AlGaN吸収層22よりバンドギャップエネルギの低い低抵抗のn型AlGaNまたはn型GaNのn型コンタクト層を成長させ、その上の一部または全部にn型電極25を形成するようにしてもよい。この場合、n型コンタクト層の膜厚を50nm以下にするか、メッシュ状に開口部を設けて、n型コンタクト層での入射光の吸収損失を低減する。
同様に、上記第2実施形態では、n型電極48がn型AlGaNクラッド層45上に直接形成される場合を説明したが、n型AlGaNクラッド層45上にi型AlGaN活性層43よりバンドギャップエネルギの低い低抵抗のn型AlGaNまたはn型GaNのn型コンタクト層を成長させ、その上の一部または全部にn型電極48を形成するようにしてもよい。この場合、n型コンタクト層の膜厚を50nm以下にするか、メッシュ状に開口部を設けて、n型コンタクト層での出射光の吸収損失を低減する。
〈5〉本発明素子1,3の下地半導体層10は、必ずしも上記各実施形態に例示した結晶改善層と同様の構造に限定されない。また、下地半導体層10を成長させる単結晶基板2として、ZrB2基板または(0001)サファイア基板の使用を想定したが、基板2はこれらに限定されるものではなく、他の面方位のサファイア基板、或いは、SiC、Si等の他の単結晶基板を用いても構わない。
〈6〉上記各実施形態において例示した、各層の膜厚、成長温度、使用原料、材料、AlN組成比は、あくまでも一例であり、本発明の技術思想の範囲内において適宜変更可能である。また、各GaN系窒化物半導体層は、MOCVD法を用いたが、一部または全部を他の成膜方法を用いて形成しても構わない。
本発明に係る窒化物半導体光電変換素子及びその製造方法は、受光素子や発光素子及びその製造方法に応用できる。特に、本発明は受光素子や発光素子の受光または発光波長の短波長化に寄与する。
1: 本発明に係る窒化物半導体光電変換素子(受光素子)
2: 単結晶基板
3: 本発明に係る窒化物半導体光電変換素子(発光素子)
10: 下地半導体層(結晶改善層)
11: 低温堆積バッファ層
12: 第1半導体層
12a: 第1半導体層表面の凹部
12b: 第1半導体層表面の凸部
13: シード結晶層
14: 低温堆積バッファ層
15: AlGaN層(下地半導体層)
20: 受光デバイス層
21: p型AlGaN層
22: i型AlGaN吸収層
23: n型AlGaN層
24,46: p型コンタクト層
25,47: p型電極
26,48: n型電極
30: 誘電体膜
31: 開口部
40: 発光デバイス層
41: p型AlGaNクラッド層
42: p型AlGaN電子バリア層
43: i型AlGaN活性層
44: n型AlGaN電子バリア層
45: n型AlGaNクラッド層
50: 下地半導体層(結晶改善層)
51: n型AlGaNクラッド層
52: n型AlGaN電子バリア層
53: GaN活性層
54: p型電子バリア層
55: p型AlGaNクラッド層
56,64: p型GaNコンタクト層
57,65: p型電極
58,66: n型電極
61: n型AlGaN層
62: i型AlGaN吸収層
63: p型AlGaN層
2: 単結晶基板
3: 本発明に係る窒化物半導体光電変換素子(発光素子)
10: 下地半導体層(結晶改善層)
11: 低温堆積バッファ層
12: 第1半導体層
12a: 第1半導体層表面の凹部
12b: 第1半導体層表面の凸部
13: シード結晶層
14: 低温堆積バッファ層
15: AlGaN層(下地半導体層)
20: 受光デバイス層
21: p型AlGaN層
22: i型AlGaN吸収層
23: n型AlGaN層
24,46: p型コンタクト層
25,47: p型電極
26,48: n型電極
30: 誘電体膜
31: 開口部
40: 発光デバイス層
41: p型AlGaNクラッド層
42: p型AlGaN電子バリア層
43: i型AlGaN活性層
44: n型AlGaN電子バリア層
45: n型AlGaNクラッド層
50: 下地半導体層(結晶改善層)
51: n型AlGaNクラッド層
52: n型AlGaN電子バリア層
53: GaN活性層
54: p型電子バリア層
55: p型AlGaNクラッド層
56,64: p型GaNコンタクト層
57,65: p型電極
58,66: n型電極
61: n型AlGaN層
62: i型AlGaN吸収層
63: p型AlGaN層
Claims (11)
- 基板上に、前記基板側から順に、p型GaN系窒化物半導体層、i型GaN系窒化物半導体層、n型GaN系窒化物半導体層を少なくとも含んで構成される光電変換機能を有する一般式AlxGayIn1−x−yNで表されるGaN系窒化物半導体の多層膜を備え、
前記p型GaN系窒化物半導体層が、AlN組成比7%以上のp型AlGaNまたは同等のバンドギャップエネルギを有するp型AlGaInNであり、
前記多層膜の一部が、前記p型GaN系窒化物半導体層の表面が露出するまでエッチングにより除去されており、
前記露出した前記p型GaN系窒化物半導体層の表面上に、前記p型GaN系窒化物半導体層より低いバンドギャップエネルギのGaN系窒化物半導体からなるp型コンタクト層を備え、
前記p型コンタクト層上に、p型電極を備えてなることを特徴とする窒化物半導体光電変換素子。 - 前記p型GaN系窒化物半導体層と前記n型GaN系窒化物半導体層がクラッド層で、前記i型GaN系窒化物半導体層が活性層で、前記多層膜が発光機能を有することを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体光電変換素子。
- 前記p型GaN系窒化物半導体層が、AlN組成比の異なる2つのp型AlGaNまたはp型AlGaInNの超格子構造であることを特徴とする請求項2に記載の窒化物半導体光電変換素子。
- 前記i型GaN系窒化物半導体層が吸収層で、前記多層膜がPIN接合型フォトダイオードとしての機能を有することを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体光電変換素子。
- 前記n型GaN系窒化物半導体層上に、前記i型GaN系窒化物半導体層より低いバンドギャップエネルギのGaN系窒化物半導体からなるn型コンタクト層を備え、
前記n型コンタクト層の一部に開口部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の窒化物半導体光電変換素子。 - 前記n型GaN系窒化物半導体層上に、前記i型GaN系窒化物半導体層より低いバンドギャップエネルギのGaN系窒化物半導体からなるn型コンタクト層を備え、
前記n型コンタクト層の膜厚が50nm以下であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の窒化物半導体光電変換素子。 - 光電変換機能を有する一般式AlxGayIn1−x−yNで表されるGaN系窒化物半導体の多層膜を備えた窒化物半導体光電変換素子の製造方法であって、
基板上に前記多層膜として、前記基板側から順に、AlN組成比7%以上のp型AlGaNまたは同等のバンドギャップエネルギを有するp型AlGaInNからなるp型GaN系窒化物半導体層、i型GaN系窒化物半導体層、及び、n型GaN系窒化物半導体層を少なくとも成膜する成膜工程と、
前記多層膜の一部を、前記p型GaN系窒化物半導体層の表面が露出するまでエッチング除去して、前記基板に垂直な断面においてメサ状に加工するメサ加工工程と、
前記露出した前記p型GaN系窒化物半導体層の表面上に、前記p型GaN系窒化物半導体層より低いバンドギャップエネルギのGaN系窒化物半導体からなるp型コンタクト層を選択的に再成長により成膜する再成長工程と、
前記p型コンタクト層上にp型電極を形成するp型電極形成工程と、
を有することを特徴とする窒化物半導体光電変換素子の製造方法。 - 前記メサ加工工程において、反応性イオンエッチングまたは高周波誘導プラズマにより前記エッチング除去を行い、
前記再成長工程において、前記露出した前記p型GaN系窒化物半導体層の表面上に、誘電体膜を形成し、前記誘電体膜の一部を開口し、前記誘電体膜の開口部から前記p型コンタクト層を選択的に再成長させ、前記誘電体膜を除去することを特徴とする請求項7に記載の窒化物半導体光電変換素子の製造方法。 - 前記再成長工程において、前記p型コンタクト層としてAlを含まないp型GaNまたはp型GaInNを再成長させることを特徴とする請求項7または8に記載の窒化物半導体光電変換素子の製造方法。
- 前記再成長工程において、前記p型コンタクト層としてAlを含むp型AlGaNまたはp型AlGaInNを、前記誘電体膜より薄い膜厚で再成長させ、前記誘電体膜をその上に成長したAlを含むp型AlGaNまたはp型AlGaInNとともにリフトオフにより除去することを特徴とする請求項8に記載の窒化物半導体光電変換素子の製造方法。
- 前記p型電極形成工程において、前記p型コンタクト層上にNiまたはNiとPdを蒸着し、最上層にAuを蒸着して、少なくともNiとAuを含む金属多層膜を形成することを特徴とする請求項7〜10の何れか1項に記載の窒化物半導体光電変換素子の製造方法。
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