本願発明は、データエントリーシステムに関し、より詳しくは、各種の帖票類の記載事項を効率よく、また入力されたデータの照合、検収などの諸作業の負担が軽減されたデータエントリーシステムに関するものである。
各種の帖票類に記入された記載事項をデータ入力する作業では、現在、入力作業者あるいはデータのエントリー者ないし入力者が、入力するべき帖票類の原票を見ながらその原票に記載されたすべての事項をデータ入力することにより行われている。この原票には、たとえば、住所、氏名、郵便番号、電話番号をはじめ、口座番号、銀行名、支店名、受取人、金額等、あるいは、発注品番と品物名、個類、納入期限、注意事項、納入先、納入先住所、電話番号、支店名、発注者名など帖票の種類はぼう大な数にのぼるとともに入力依頼者毎に同じような帖票でも内容項目に差があるなど多種多様の帖票類があるのが現状である。
このためデータのエントリー者は、すべてのデータ欄あるいは入力すべき項目の内容を理解しなければ入力ミスを起こしてしまうという高度に熟練された専門的な技術あるいは知識が必要とされ、また、分割によっては入力時の入力桁数ミスや入力位置ずれミスなどが生じ、フォーマット照合時に入力ミスとしてはねられてしまうなどの問題も日常経験することである。
また、入力方式も、従来からのキー・トウ・パンチ方式、キー・トウ・テープ、又はキー・トウ・ディスク方式等の各種の方式があり、生ずる入力上の困難さもそれぞれの方式によっても相違する。このため、入力の難しさは入力者の経験に依存し、実際の入力作業を行う場合には、限られた熟練した高いレベルのエントリー者が入力作業を行うことになる。熟練した高いレベルのエントリー者は、数が少なく、データ量が多い場合には納品までの期間がかかり、非効率的な作業となってしまう。
さらに、近年の情報通信技術の飛躍的な進展等を背景としたインターネットやデジタル文書化の急速な普及等に象徴されるIT化が、既に進行しつつあった工業社会から情報化社会へ大きく世の中を変換させているものの、データ入力のためのエントリー方法は、実質的にあまり変革がなく熟練した専門的職人技術を必要とされるキーパンチャー(訓練に3〜6ヶ月を要する)が、エントリー専用のパンチマシンを使用しているのが現状である。
また、実際に入力作業を行うエントリー者の熟練度がそれぞれの人についてどのような程度であるのかのレベル等の能力を判断するためには、難易度、品質、生産量等が判断基準となるとはいえ、実際の帖票類の入力項目とその並び方などのいろいろな要素が複合することによって判断基準が変化することはさけられず、このため入力単価を設定するには、経験豊富な総合管理者、いわゆるスーパーバイザーが必要であって、このスーパーバイザーの判断に基づき入力単価が設定されているのが現状である。
さらに、加えてエントリー業者は、エントリー作業を行うために一定の場所と設備と人員が必要であるため、作業量に応じた体制を作ることは、非常に難しく、そのためにエントリー業者は相互にお互いの稼働率を上げるために、二次受け、三次受け等の下請け構造の入力作業体制を作ることが余儀なくされている。そこで、エントリー業界でセキュリティーの高い入力原票が飛び交うこととなってしまい、クライアント(依頼者)はエントリー作業を委託する時の契約条項に、情報の機密保持条項を入れるが、結果的には入力コスト削減のために、この下請け構造を黙認せざるをえないというのが実情である。
そこで、上述した問題を解決するために、種々の技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
ところで、データエントリーにおいては、一般的に、データエントリーの対象である入力帖票(原票)そのものをデータエントリーする場所(データエントリー業者)まで運搬する必要がある。上述したように、データエントリー業界の生産構造は、二次受け、三次受けのような下請け生産構造となっているため、入力帖票は、エントリー業界を転々と移動することになる。その際に、この世に一つしかない入力帖票が紛失されてしまったり、破損されてしまったりする問題がある。
また、上述した入力帖票の紛失等を避けるため、データエントリー業者に運搬する前に、コピーを取っておく方法もある。しかし、入力帖票が膨大な量になった場合には、コピーする手間がかかり、また、膨大なコピー用紙を保管するためのスペースの確保をしなければならず、現実的でない。
さらに、入力帖票に個人情報が含まれている場合には、入力帖票がオリジナルなものであるかコピーであるかを問わず容易に流出してしまうおそれがあり、個人情報の保護が図れない。
そこで、本発明では、上述した問題に鑑み、入力帖票を一切外部に持ち出さず、かつ、個人情報の流出を生じさせないデータエントリーシステムを提供することを目的とする。
本発明に係るデータエントリーシステムは、上述の課題を解決するために、イメージ入力された複数のデータ項目を有する帖票を帖票イメージデータ化するデータ化手段と、上記データ化手段でデータ化された帖票イメージデータを保存するイメージデータ保存手段と、上記イメージデータ保存手段に保存された帖票イメージデータを読み出し、読み出した帳票イメージデータに基づいてデータ入力項目単位で、複数の分割イメージデータに分割するイメージ分割手段と、上記イメージ分割手段により分割された複数の分割イメージデータに対して、同一の帳票イメージデータから分割されたものであることを記すための識別番号を暗号化して各分割イメージデータに付加する識別番号付加手段と、上記識別番号付加手段により識別番号が付加された分割イメージデータをデータ項目ごとに保存する分割イメージデータ保存手段と、上記分割イメージデータ保存手段に保存された分割イメージデータを各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルするシャッフル手段と、上記シャッフル手段により各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルされた分割イメージデータをデータ入力項目ごとにネットワークを介してデータベースに送信する第1の送信手段と、上記データベースにアクセスし、一のデータ入力項目を選択し、選択されたデータ入力項目内の分割イメージデータを表示部に表示させ、表示されている分割イメージデータに基づいてテキストデータを入力する入力手段と、上記入力手段により入力されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元となった分割イメージデータに付加されている上記識別番号を関連付けて保存するテキストデータ保存手段と、上記テキストデータ保存手段に保存されているテキストデータのうち、複数のエントリー者からの同じ分割イメージデータに基づいて入力された複数のテキストデータが互いに一致するかどうかを照合する照合手段と、上記照合手段により複数のテキストデータが一致しないと判断された場合、当該複数のテキストデータと共に、それらの元となった分割イメージデータを表示部に表示し、テキストデータの修正を行う修正手段と、上記照合手段により複数のテキストデータが一致したと判断された場合のテキストデータ、及び上記修正手段により修正されたテキストデータをデータ入力項目ごとにネットワークを介して送信する第2の送信手段と、上記第2の送信手段により送信されてきたテキストデータに関連付けられている上記識別情報を復号する復号手段と、上記復号手段で復号した上記識別情報に基づいて、各テキストデータを元の帖票単位のデータに合成し統合する合成処理手段とを有する。
また、本発明に係るデータエントリーシステムは、上述の課題を解決するために、イメージ入力された複数のデータ項目を有する帖票を帖票イメージデータ化するデータ化手段と、上記データ化手段でデータ化された帖票イメージデータを保存するイメージデータ保存手段と、上記イメージデータ保存手段に保存された帖票イメージデータを読み出して、読み出した帳票イメージデータに基づいてデータ入力項目単位で、複数の分割イメージデータに分割するイメージ分割手段と、上記イメージ分割手段により分割された複数の分割イメージデータに対して、同一の帳票イメージデータから分割されたものであることを記すための識別番号を暗号化して各分割イメージデータに付加する識別番号付加手段と、上記識別番号付加手段により識別番号が付加された分割イメージデータをデータ項目ごとに保存する分割イメージデータ保存手段と、上記分割イメージデータ保存手段に保存された分割イメージデータを各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルするシャッフル手段と、上記シャッフル手段により各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルされた分割イメージデータをデータ入力項目ごとにネットワークを介してデータベースに送信する第1の送信手段と、上記データベースにアクセスし、一のデータ入力項目を選択し、選択されたデータ入力項目内の分割イメージデータを表示部に表示させ、表示されている分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を行い、テキストデータに変換するOCR読取変換手段と、上記OCR読取変換手段で変換されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元になった分割イメージデータに付加されている上記識別番号を関連付けて保存するテキストデータ保存手段と、上記テキストデータ保存手段に保存されているテキストデータと、当該テキストデータの元となった分割イメージデータを比較し、一致しているかどうかを照合する照合手段と、上記照合手段により一致していないと判断された場合、元となった分割イメージデータを参照し、当該テキストデータを修正する修正手段と、上記照合手段により一致していると判断されたテキストデータ、及び上記修正手段で修正されたテキストデータをデータ入力項目ごとにネットワークを介して送信する第2の送信手段と、上記第2の送信手段により送信されてきたテキストデータに関連付けられている上記識別情報を復号する復号手段と、上記復号手段で復号した上記識別情報に基づいて、各テキストデータを元の帖票単位のデータに合成し統合する合成処理手段とを有する。
また、本発明に係るデータエントリーシステムは、上述の課題を解決するために、イメージ入力された複数のデータ項目を有する帖票を帖票イメージデータ化するデータ化手段と、上記データ化手段でデータ化された帖票イメージデータを保存するイメージデータ保存手段と、上記イメージデータ保存手段に保存された帖票イメージデータを読み出し、読み出した帳票イメージデータに基づいてデータ入力項目単位で、複数の分割イメージデータに分割するイメージ分割手段と、上記イメージ分割手段により分割された複数の分割イメージデータに対して、同一の帳票イメージデータから分割されたものであることを記すための識別番号を暗号化して各分割イメージデータに付加する識別番号付加手段と、上記識別番号付加手段により識別番号が付加された分割イメージデータをデータ項目ごとに保存する分割イメージデータ保存手段と、上記分割イメージデータ保存手段に保存された分割イメージデータを各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルするシャッフル手段と、上記シャッフル手段により各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルされた分割イメージデータをデータ入力項目ごとにネットワークを介してデータベースに送信する第1の送信手段と、上記データベースにアクセスし、一のデータ入力項目を選択し、選択されたデータ入力項目内の分割イメージデータを表示部に表示させ、表示されている分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を実行するかどうかを判断する判断手段と、上記判断手段に応じて、OCR読み取り処理を実行しない場合には、上記表示部に表示されている分割イメージデータに基づいてテキストデータを入力するテキストデータ入力手段と、上記テキストデータ入力手段により入力されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元となった分割イメージデータに付加されている上記識別番号を関連付けて保存するテキストデータ保存手段と、上記テキストデータ保存手段に保存されているテキストデータのうち、複数のエントリー者からの同じ分割イメージデータに基づいて入力された複数のテキストデータが互いに一致するかどうかを照合する第1の照合手段と、上記第1の照合手段により複数のテキストデータが一致しないと判断された場合、当該複数のテキストデータと共に、それらの元となった分割イメージデータを表示部に表示し、テキストデータの修正を行う第1の修正手段と、上記判断手段に応じて、OCR読み取り処理を実行する場合には、上記表示部に表示されている分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を行い、テキストデータに変換するOCR読取変換手段と、上記OCR読取変換手段で変換されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元になった分割イメージデータに付加されている上記識別番号を関連付けて保存するテキストデータ保存手段と、上記テキストデータ保存手段に保存されているテキストデータと、当該テキストデータの元となった分割イメージデータを比較し、一致しているかどうかを照合する第2の照合手段と、上記第2の照合手段により一致していないと判断された場合、元となった分割イメージデータを参照し、当該テキストデータを修正する第2の修正手段と、上記第1の照合手段により複数のテキストデータが一致したと判断された場合のテキストデータ、上記第1の修正手段により修正されたテキストデータ、上記第2の照合手段により一致していると判断されたテキストデータ、及び上記第2の修正手段で修正されたテキストデータをデータ入力項目ごとにネットワークを介して送信する第2の送信手段と、上記第2の送信手段により送信されてきたテキストデータに関連付けられている上記識別情報を復号する復号手段と、上記復号手段で復号した上記識別情報に基づいて、各テキストデータを元の帖票単位のデータに合成し統合する合成処理手段とを有する。
本発明では、記入済みの帳票をイメージ化し、入力項目毎に分割イメージデータを生成し、後で元の帖票毎に合成し統合できるように各分割イメージデータに暗号化された識別番号を付し、入力項目毎に分割イメージデータをシャッフルしてデータベースに送信するので、入力帳票(原票)自体が外部に流出せず、かつ、データエントリー側では分割イメージデータから元の帖票毎に合成できない構成となっているので、個人データが記載された帳票の内容を保全することができる。
また、本発明によれば、入力帳票がイメージ化されているので、従来のパンチエントリーのような原票のデリバリーが発生せず、原票の保全が完全に確保され、従来必要であった原票のデリバリーに要する時間及び搬送コストを削減することができる。
また、本発明によれば、入力原票のイメージ画像をパソコンの画面に検索表示できる構成にすれば、顧客側では入力原票をファイリングする必要が無くなり、入力原票をファイリングする時間が大幅に削減できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本願発明に係るデータエントリーシステム1は、個人情報保護法の適用に併せて、入力帳票(原票)の保全とデータのセキュリティを図るエントリーシステムを構築するために、顧客サイドで行う作業と、エントリー会社が行う作業を明確に区分してシステム化を図るものである。以下に実施例を述べる。
<第1の実施例>
図1は、本願発明に係るデータエントリーシステムの概要を示すものである。本データエントリーシステムは、データエントリー用の帖票原票を、イメージスキャナーにより画像情報化、すなわちイメージデータとし、エントリー作業をそのイメージデータ上の入力項目毎にイメージ分割することで、エントリー作業の簡易化、効率化、及び品質向上を目的とするシステムである。
データエントリーシステム1Aは、例えば、顧客側のイメージデータ入力装置2Aと、データエントリー側のデータエントリー装置3Aとがインターネット等で構成されるネットワーク4Aを介して接続されてなるシステムである。
顧客側のイメージデータ入力装置2Aは、図1に示すように、イメージ入力された複数のデータ項目を有する帖票を帖票イメージデータ化するデータ化部10と、データ化部10でデータ化された帖票イメージデータを保存するイメージデータ保存部11と、イメージデータ保存部11に保存されている帖票イメージデータを読み出し、読み出した帳票イメージデータに基づいてデータ入力項目単位で、複数の分割イメージデータに分割するイメージ分割部12と、イメージ分割部12により分割された複数の分割イメージデータに対して、同一の帳票イメージデータから分割されたものであることを記すための識別番号を暗号化して各分割イメージデータに付加する識別番号付加部13と、識別番号付加部13により識別番号が付加された分割イメージデータをデータ項目ごとに保存する分割イメージデータ保存部14と、分割イメージデータ保存部14に保存された分割イメージデータを各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルするシャッフル部15と、シャッフル部15により各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルされた分割イメージデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Aを介して外部に送信し、また外部から供給されるデータを受信する送受信部16とを備える。また、イメージデータ入力装置2Aは、データエントリー側のデータエントリー装置3Aから送信されてくるデータを、当該データに関連付けられている識別情報に基づいて、各テキストデータを元の帖票単位のデータに合成し統合する合成処理部17を備えている。なお、合成処理部17は、暗号化されている各識別情報を復号する機能を有している。さらに、イメージデータ入力装置2Aは、各項目が未記入の帖票をイメージデータ化されたデータ化部10によりデータ化された帖票イメージデータに基づき、分割したい領域を指定する分割領域指定部18を備えている。また、イメージデータ入力装置2Aは、データ化部10でデータ化した帖票イメージデータと、合成処理部17により合成された帖票単位のデータとを一体的に管理する管理部19を備える。
また、データエントリー側のデータエントリー装置3Aは、図1に示すように、データベース30にアクセスし、一のデータ入力項目を選択し、選択されたデータ入力項目内の分割イメージデータを表示部36に表示させ、表示されている分割イメージデータに基づいてテキストデータを入力するテキストデータ入力部31と、テキストデータ入力部31により入力されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元となった分割イメージデータに付加されている識別番号を関連付けて保存するテキストデータ保存部32と、テキストデータ保存部32に保存されているテキストデータのうち、複数のエントリー者からの同じ分割イメージデータに基づいて入力された複数のテキストデータが互いに一致するかどうかを照合する照合部33と、照合部33により複数のテキストデータが一致しないと判断された場合、当該複数のテキストデータと共に、それらの元となった分割イメージデータを表示部36に表示し、テキストデータの修正を行う修正部34と、照合部33により複数のテキストデータが一致したと判断された場合のテキストデータ、及び修正部34により修正されたテキストデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Aを介して送信する送信部35を備える。
ここで、イメージデータ入力装置2Aによりイメージデータを生成する手順について図2に示すフローチャートを参照して以下に説明する。
ステップST1において、イメージデータ入力装置2Aは、原票をイメージデータ化する。データ化部10は、スキャナー等の光学的なデータ読取機器により帖票全体を読み込み、帖票イメージデータを生成する。帖票は、顧客の要求により様々な様式があり、図3に一例を示す。イメージデータ入力装置2Aは、データが記入されていない帖票を原票としてデータ化部10によりイメージデータ化を行う。なお、以下では、原票のイメージデータを原票データという。
ステップST2において、イメージデータ入力装置2Aは、ステップST1の工程でイメージ化した原票データを分割する領域を指定する。イメージデータ入力装置2Aは、例えば、図3に示す原票データに基づいて、会員番号、名前、住所及び電話の各項目を分割領域に指定する。また、ユーザが任意に分割領域を選択できる構成であっても良い。このような構成の場合には、ユーザは、例えば、表示部に表示されている原票データに対して、分割領域指定部18に備えられているマウス等のポインティングデバイスによりドラッグ等の所定の操作を行うことにより分割領域の指定を行う。
ステップST3において、イメージデータ入力装置2Aは、記入済みの帖票をイメージデータ化する。イメージデータ入力装置2Aは、記入済みの帖票をデータ化部10によりイメージデータ化を行い、当該イメージデータをイメージデータ保存部11に保存する。なお、イメージデータ保存部11と分割イメージ保存部14は、一体の記録媒体により構成されていても良い。また、以下では、記入済みの帖票のイメージデータを記入済みデータという。また、ステップST3の工程では、各イメージデータに検索キーを付加しておく。
ステップST4において、イメージデータ入力装置2Aは、ステップST2の工程で指定した分割領域に基づいて、ステップST3の工程でイメージデータ化した記入済みデータを分割する。イメージデータ入力装置2Aは、記入済みデータをイメージ分割部12によってそれぞれ分割処理する。
ステップST5において、イメージデータ入力装置2Aは、ステップST4の工程により分割された複数の分割イメージデータに対して、同一の記入済みデータから分割されたものであることを記すための識別番号を暗号化して各分割イメージデータに付加する。イメージデータ入力装置2Aは、例えば、識別番号付加部13により重複しないランダムな記号(識別番号)を生成し、生成した記号を暗号化し、暗号化した記号を複数の分割イメージデータにそれぞれ付加する。また、識別番号付加部13は、分割イメージデータに付加した記号を、同一の記入済みデータごとにリスト化しておく。このリストを参照すれば、複数の分割イメージデータに付加されている記号に基づいて、分割処理をする前の元の記入済みデータに再合成することができる。また、ステップST5の工程で付加する識別番号は、ステップST3の工程でイメージデータに付加された検索キーが関連付けられたものとなる。例えば、ステップST3の工程で一のイメージデータに検索キー「A」が付加され、また、ステップST4の工程で当該一のイメージデータが4つに分割された場合、ステップST5の工程では、それぞれの分割イメージデータに識別番号「A−0001」、識別番号「A−0002」、識別番号「A−0003」、識別番号「A−0004」を暗号化して付加する。
ステップST6において、イメージデータ入力装置2Aは、ステップST5の工程により識別番号が付加された分割イメージデータをデータ項目ごとに保存する。イメージデータ入力装置2Aは、分割イメージデータを、例えば、会員番号、名前、住所及び電話の各項目ごとに分割イメージデータ保存部14に保存する。
ステップST7において、イメージデータ入力装置2Aは、ステップST6の工程により保存された分割イメージデータを、各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルする。イメージデータ入力装置2Aは、分割イメージデータ保存部14に各項目ごとに保存されている分割イメージデータをシャッフル部15によりシャッフルする。
ステップST8において、イメージデータ入力装置2Aは、ステップST7の工程によりシャッフルされた分割イメージデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Aを介してデータベース30に送信する。したがって、本願発明によれば、分割イメージデータに付加されている識別番号の暗号化による第1のセキュリティと、ステップST5の工程により生成した識別番号のリストを参照しなければ、記入済みデータとして合成することは不可能となる第2のセキュリティにより、外部への個人情報の流出を防止する。
つぎに、イメージデータ入力装置2Aから供給されたイメージデータに基づき、エントリー作業する手順について図4に示すフローチャートを参照して以下に説明する。
ステップST9において、データエントリー装置3Aは、データベース30にアクセスし、一のデータ入力項目を選択し、選択されたデータ入力項目内の分割イメージデータを表示部に表示させ、表示されている分割イメージデータに基づいてテキストデータを入力する。本工程では、テキストデータ入力部31によりテキストデータの入力が行われる。
ステップST10において、データエントリー装置3Aは、ステップST9の工程により入力されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元となった分割イメージデータに付加されている識別番号を関連付けてテキストデータ保存部32に保存する。
ステップST11において、データエントリー装置3Aは、ステップST10の工程により保存されたテキストデータのうち、複数のエントリー者からの同じ分割イメージデータに基づいて入力された複数のテキストデータが互いに一致するかどうかを照合部33により照合する。複数のテキストデータが一致しない(NO)と判断した場合には、ステップST12に進み、複数のテキストデータが一致する(YES)と判断した場合には、ステップST13に進む。
ステップST12において、データエントリー装置3Aは、複数のテキストデータと共に、それらの元となった分割イメージデータを表示部36に表示し、テキストデータの修正を修正部34により行う。
ステップST13において、データエントリー装置3Aは、ステップST11の工程で複数のテキストデータが一致したと判断された場合のテキストデータ、及びステップST12の工程で修正されたテキストデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Aを介してイメージデータ入力装置2Aに送信する。
つぎに、データエントリー装置3Aからテキストデータが供給された場合のイメージデータ入力装置2Aの動作について図5に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップST14において、イメージデータ入力装置2Aは、ステップST13の工程によりデータエントリー装置3Aから送信されてきたデータ入力項目ごとのテキストデータを送受信部16により受信する。
ステップST15において、イメージデータ入力装置2Aは、ステップST14の工程により受信した各テキストデータに関連付けられている識別情報を合成処理部17で復号する。
ステップST16において、イメージデータ入力装置2Aは、ステップST15の工程で復号した識別情報に基づいて、各テキストデータを元の帖票単位のデータに合成処理部17で合成し統合する。イメージデータ入力装置2Aは、合成処理部17でステップST5の工程により生成した識別番号のリストを参照して、テキストデータの合成を行う。また、ステップST16の工程では、テキストデータを合成する際に用いた識別番号から検索キーを抽出し、当該検索キーに基づいてイメージデータ保存部11から記入済みデータを読み出し、元の記入済みデータとテキストデータとを関連付ける処理を行う。このような処理を行うことにより、テキストデータの一部を入力することにより、記入済みデータを容易に読み出すことが可能となる。したがって、顧客側では、入力原票をファイリングする必要が無く、入力原票をファイリングする処理時間を大幅に削減できる。
このようにして、本発明に係るデータエントリーシステム1Aは、記入済みデータを項目毎に分割イメージデータ化し、当該分割イメージデータに同一の帖票データから分割されたものであることを記すための暗号化された識別番号を付加し、かつ、項目毎に分類分けした各分割イメージデータをシャッフルしてデータベース30に送信し、また、データエントリー装置3Aから供給されるテキストデータに付加されている識別番号に基づいて、関連性のあるテキストデータを合成し統合する顧客側のイメージデータ入力装置2Aと、データベース30に格納されている各項目ごとの分割イメージデータに基づいてテキストデータを生成し、生成したテキストデータに対して入力ミスがないかどうかの所定のベリファイを行い、イメージデータ入力装置2Aに送信するデータエントリー側のデータエントリー装置3Aとがインターネット等で構成されるネットワーク4Aを介して接続されてなるシステムである。
なお、第1の実施例では、例示として、帖票の種類が一種類の場合を示したものである。本発明に係るデータエントリーシステム1Aでは、帖票の種類が複数の場合であっても対応できるものである。このような場合には、ステップST1の工程で複数の異なる原票をそれぞれイメージデータ化し、ステップST2の工程でそれぞれの原票データに基づいて分割する領域を指定し、ステップST3の工程で複数の異なる記入済みの帖票をイメージデータ化し、ステップST4の工程に進む前に、帳票の種類ごとに分類仕分けするシェアリングの工程が実行される。また、記入済みの帖票には、予め帖票の各種類を示す識別マークが記されており、シェアリングの工程では、当該識別マークに基づいて帖票の種類ごとに分類仕分けする。
<第2の実施例>
つぎに第2の実施例について以下に述べる。なお、第1の実施例と同様の構成要素には同一の名称及び番号を付し、詳細な説明は省略する。
データエントリーシステム1Bは、顧客側のイメージデータ入力装置2Bと、データエントリー側のデータエントリー装置3Bとがインターネット等で構成されるネットワーク4Bを介して接続されてなるシステムである。
顧客側のイメージデータ入力装置2Bは、図6に示すように、イメージ入力された複数のデータ項目を有する帖票を帖票イメージデータ化するデータ化部10と、データ化部10でデータ化された帖票イメージデータを保存するイメージデータ保存部11と、イメージデータ保存部11に保存されている帖票イメージデータを読み出し、読み出した帳票イメージデータに基づいてデータ入力項目単位で、複数の分割イメージデータに分割するイメージ分割部12と、イメージ分割部12により分割された複数の分割イメージデータに対して、同一の帳票イメージデータから分割されたものであることを記すための識別番号を暗号化して各分割イメージデータに付加する識別番号付加部13と、識別番号付加部13により識別番号が付加された分割イメージデータをデータ項目ごとに保存する分割イメージデータ保存部14と、分割イメージデータ保存部14に保存された分割イメージデータを各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルするシャッフル部15と、シャッフル部15により各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルされた分割イメージデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Bを介して外部に送信し、また外部から供給されるデータを受信する送受信部16とを備える。また、イメージデータ入力装置2Bは、データエントリー側のデータエントリー装置3から送信されてくるデータを、当該データに関連付けられている識別情報に基づいて、各テキストデータを元の帖票単位のデータに合成し統合する合成処理部17を備えている。なお、合成処理部17は、暗号化されている各識別情報を復号する機能を有している。さらに、イメージデータ入力装置2Bは、各項目が未記入の帖票をイメージデータ化されたデータ化部10によりデータ化された帖票イメージデータに基づき、分割したい領域を指定する分割領域指定部18を備えている。また、分割領域指定部18は、分割したい領域を指定する際に、各分割領域に対して、OCR(optical character reader(recognition))によるOCR読取変換を実行するための指定を行える構成であっても良い。また、イメージデータ入力装置2は、データ化部10でデータ化した帖票イメージデータと、合成処理部17により合成された帖票単位のデータとを一体的に管理する管理部19を備える。
また、データエントリー側のデータエントリー装置3Bは、図6に示すように、データベース30にアクセスし、一のデータ入力項目を選択し、選択されたデータ入力項目内の分割イメージデータを表示部36に表示させ、表示されている分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を行い、テキストデータに変換するOCR読取変換部40と、OCR読取変換部40で変換されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元となった分割イメージデータに付加されている識別番号を関連付けて保存するテキストデータ保存部32と、テキストデータ保存部32に保存されているテキストデータのうち、複数のエントリー者からの同じ分割イメージデータに基づいて入力された複数のテキストデータが互いに一致するかどうかを照合する照合部33と、照合部33により複数のテキストデータが一致しないと判断された場合、当該複数のテキストデータと共に、それらの元となった分割イメージデータを表示部36に表示し、テキストデータの修正を行う修正部34と、照合部33により複数のテキストデータが一致したと判断された場合のテキストデータ、及び修正部34により修正されたテキストデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Bを介して送信する送信部35を備える。
ここで、イメージデータ入力装置2Bによりイメージデータを生成する手順について図7に示すフローチャートを参照して以下に説明する。
ステップST20において、イメージデータ入力装置2Bは、原票をイメージデータ化する。データ化部10は、スキャナー等の光学的なデータ読取機器により帖票全体を読み込み、帖票イメージデータを生成する。また、イメージデータ入力装置2Bは、データが記入されていない帖票を原票としてデータ化部10によりイメージデータ化を行う。なお、以下では、原票のイメージデータを原票データという。
ステップST21において、イメージデータ入力装置2Bは、ステップST20の工程でイメージ化した原票データを分割する領域を指定する。イメージデータ入力装置2Bは、原票データに基づいて、会員番号、名前、住所及び電話の各項目を分割領域に指定する。また、ユーザが任意に分割領域を選択できる構成であっても良い。このような構成の場合には、ユーザは、例えば、表示部に表示されている原票データに対して、分割領域指定部18に備えられているマウス等のポインティングデバイスによりドラッグ等の所定の操作を行うことにより分割領域の指定を行う。また、分割領域指定部18は、分割したい領域を指定する際に、各分割領域に対して、OCRによるOCR読取変換を実行するための指定を任意に行える構成であっても良い。
ステップST22において、イメージデータ入力装置2Bは、記入済みの帖票をイメージデータ化する。イメージデータ入力装置2Bは、記入済みの帖票をデータ化部10によりイメージデータ化を行い、当該イメージデータをイメージデータ保存部11に保存する。なお、イメージデータ保存部11と分割イメージ保存部14は、一体の記録媒体により構成されていても良い。また、以下では、記入済みの帖票のイメージデータを記入済みデータという。また、ステップST22の工程では、各イメージデータに検索キーを付加しておく。
ステップST23において、イメージデータ入力装置2Bは、ステップST21の工程で指定した分割領域に基づいて、ステップST22の工程でイメージデータ化した記入済みデータを分割する。イメージデータ入力装置2Bは、記入済みデータをイメージ分割部12によってそれぞれ分割処理する。
ステップST24において、イメージデータ入力装置2Bは、ステップST23の工程により分割された複数の分割イメージデータに対して、同一の記入済みデータから分割されたものであることを記すための識別番号を暗号化して各分割イメージデータに付加する。イメージデータ入力装置2Bは、例えば、識別番号付加部13により重複しないランダムな記号(識別番号)を生成し、生成した記号を暗号化し、暗号化した記号を複数の分割イメージデータにそれぞれ付加する。また、識別番号付加部13は、分割イメージデータに付加した記号を、同一の記入済みデータごとにリスト化しておく。このリストを参照すれば、複数の分割イメージデータに付加されている記号に基づいて、分割処理をする前の元の記入済みデータに再合成することができる。また、ステップST24の工程で付加する識別番号は、ステップST22の工程でイメージデータに付加された検索キーが関連付けられたものとなる。例えば、ステップST22の工程で一のイメージデータに検索キー「A」が付加され、また、ステップST23の工程で当該一のイメージデータが4つに分割された場合、ステップST24の工程では、それぞれの分割イメージデータに識別番号「A−0001」、識別番号「A−0002」、識別番号「A−0003」、識別番号「A−0004」を暗号化して付加する。
ステップST25において、イメージデータ入力装置2Bは、ステップST24の工程により識別番号が付加された分割イメージデータをデータ項目ごとに保存する。イメージデータ入力装置2Bは、分割イメージデータを、例えば、会員番号、名前、住所及び電話の各項目ごとに分割イメージデータ保存部14に保存する。
ステップST26において、イメージデータ入力装置2Bは、ステップST25の工程により保存された分割イメージデータを、各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルする。イメージデータ入力装置2Bは、分割イメージデータ保存部14に各項目ごとに保存されている分割イメージデータをシャッフル部15によりシャッフルする。
ステップST27において、イメージデータ入力装置2Bは、ステップST26の工程によりシャッフルされた分割イメージデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Bを介してデータベース30に送信する。
したがって、本願発明によれば、分割イメージデータに付加されている識別番号の暗号化による第1のセキュリティと、ステップST24の工程により生成した識別番号のリストを参照しなければ、記入済みデータとして合成することは不可能となる第2のセキュリティにより、外部への個人情報の流出を防止する。
つぎに、イメージデータ入力装置2Bから供給されたイメージデータに基づき、エントリー作業する手順について図8に示すフローチャートを参照して以下に説明する。
ステップST28において、データエントリー装置3Bは、データベース30にアクセスし、一のデータ入力項目を選択し、選択されたデータ入力項目内の分割イメージデータを表示部に表示させ、表示されている分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を行い、テキストデータに変換する。本工程では、OCR読取変換部40により分割イメージデータがテキストデータに変換される。OCR読取変換部40は、ステップST21の工程による指定にしたがって分割イメージデータをテキストデータに変換する。なお、OCR読取変換部40は、ステップST21の工程による指定がなくても、自らの判断によって分割イメージデータをテキストデータに変換するような構成であっても良い。
ステップST29において、データエントリー装置3Bは、ステップST28の工程により変換されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元となった分割イメージデータに付加されている識別番号を関連付けてテキストデータ保存部32に保存する。
ステップST30において、データエントリー装置3Bは、ステップST29の工程により保存されたテキストデータが分割イメージデータと一致するかどうかを照合部33により照合する。一致しない(NO)と判断した場合には、ステップST31に進み、一致する(YES)と判断した場合には、ステップST32に進む。
ステップST31において、データエントリー装置3Bは、複数のテキストデータと共に、それらの元となった分割イメージデータを表示部36に表示し、テキストデータの修正を修正部34により行う。
ステップST32において、データエントリー装置3Bは、ステップST30の工程で一致したと判断された場合のテキストデータ、及びステップST31の工程で修正されたテキストデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Bを介してイメージデータ入力装置2Bに送信する。
つぎに、データエントリー装置3Bからテキストデータが供給された場合のイメージデータ入力装置2Bの動作について図9に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップST33において、イメージデータ入力装置2Bは、ステップST32の工程によりデータエントリー装置3Bから送信されてきたデータ入力項目ごとのテキストデータを送受信部16により受信する。
ステップST34において、イメージデータ入力装置2Bは、ステップST33の工程により受信した各テキストデータに関連付けられている識別情報を合成処理部17で復号する。
ステップST35において、イメージデータ入力装置2Bは、ステップST34の工程で復号した識別情報に基づいて、各テキストデータを元の帖票単位のデータに合成処理部17で合成し統合する。イメージデータ入力装置2Bは、合成処理部17でステップST24の工程により生成した識別番号のリストを参照して、テキストデータの合成を行う。また、ステップST35の工程では、テキストデータを合成する際に用いた識別番号から検索キーを抽出し、当該検索キーに基づいてイメージデータ保存部11から記入済みデータを読み出し、元の記入済みデータとテキストデータとを関連付ける処理を行う。このような処理を行うことにより、テキストデータの一部を入力することにより、記入済みデータを容易に読み出すことが可能となる。したがって、顧客側では、入力原票をファイリングする必要が無く、入力原票をファイリングする処理時間を大幅に削減できる。
このようにして、本発明に係るデータエントリーシステム1Bは、記入済みデータを項目毎に分割イメージデータ化し、当該分割イメージデータに同一の帖票データから分割されたものであることを記すための暗号化された識別番号を付加し、かつ、項目毎に分類分けした各分割イメージデータをシャッフルしてデータベース30に送信し、また、データエントリー装置3Bから供給されるテキストデータに付加されている識別番号に基づいて、関連性のあるテキストデータを合成し統合する顧客側のイメージデータ入力装置2Bと、データベース30に格納されている各項目ごとの分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を行ってテキストデータを生成し、生成したテキストデータに対して入力ミスがないかどうかの所定のベリファイを行い、イメージデータ入力装置2Bに送信するデータエントリー側のデータエントリー装置3Bとがインターネット等で構成されるネットワーク4Bを介して接続されてなるシステムである。
なお、第2の実施例では、例示として、帖票の種類が一種類の場合を示したものである。本発明に係るデータエントリーシステム1Bでは、帖票の種類が複数の場合であっても対応できるものである。このような場合には、ステップST20の工程で複数の異なる原票をそれぞれイメージデータ化し、ステップST21の工程でそれぞれの原票データに基づいて分割する領域を指定し、ステップST22の工程で複数の異なる記入済みの帖票をイメージデータ化し、ステップST23の工程に進む前に、帳票の種類ごとに分類仕分けするシェアリングの工程が実行される。また、記入済みの帖票には、予め帖票の各種類を示す識別マークが記されており、シェアリングの工程では、当該識別マークに基づいて帖票の種類ごとに分類仕分けする。
<第3の実施例>
つぎに第3の実施例について以下に述べる。なお、第1の実施例又は第2の実施例と同様の構成要素には同一の名称及び番号を付し、詳細な説明は省略する。
データエントリーシステム1Cは、顧客側のイメージデータ入力装置2Cと、データエントリー側のデータエントリー装置3Cとがインターネット等で構成されるネットワーク4Cを介して接続されてなるシステムである。
顧客側のイメージデータ入力装置2Cは、図10に示すように、イメージ入力された複数のデータ項目を有する帖票を帖票イメージデータ化するデータ化部10と、データ化部10でデータ化された帖票イメージデータを保存するイメージデータ保存部11と、イメージデータ保存部11に保存されている帖票イメージデータを読み出し、読み出した帳票イメージデータに基づいてデータ入力項目単位で、複数の分割イメージデータに分割するイメージ分割部12と、イメージ分割部12により分割された複数の分割イメージデータに対して、同一の帳票イメージデータから分割されたものであることを記すための識別番号を暗号化して各分割イメージデータに付加する識別番号付加部13と、識別番号付加部13により識別番号が付加された分割イメージデータをデータ項目ごとに保存する分割イメージデータ保存部14と、分割イメージデータ保存部14に保存された分割イメージデータを各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルするシャッフル部15と、シャッフル部15により各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルされた分割イメージデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Cを介して外部に送信し、また外部から供給されるデータを受信する送受信部16とを備える。また、イメージデータ入力装置2Cは、データエントリー側のデータエントリー装置3Cから送信されてくるデータを、当該データに関連付けられている識別情報に基づいて、各テキストデータを元の帖票単位のデータに合成し統合する合成処理部17を備えている。なお、合成処理部17は、暗号化されている各識別情報を復号する機能を有している。さらに、イメージデータ入力装置2Cは、各項目が未記入の帖票をイメージデータ化されたデータ化部10によりデータ化された帖票イメージデータに基づき、分割したい領域を指定する分割領域指定部18を備えている。また、分割領域指定部18は、分割したい領域を指定する際に、各分割領域に対して、OCRによるOCR読取変換を実行するための指定を行える構成であっても良い。また、イメージデータ入力装置2Cは、データ化部10でデータ化した帖票イメージデータと、合成処理部17により合成された帖票単位のデータとを一体的に管理する管理部19を備える。
また、データエントリー側のデータエントリー装置3Cは、図10に示すように、データベース30にアクセスし、一のデータ入力項目を選択し、選択されたデータ入力項目内の分割イメージデータを表示部36に表示させ、表示されている分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を行うかどうかを判断する判断部50と、判断部50によりOCR読み取り処理を実行しない場合には、表示部36に表示されている分割イメージデータ基づいてテキストデータを入力するテキストデータ入力部31と、テキストデータ入力部31により入力されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元となった分割イメージデータに付加されている識別番号を関連付けて保存するテキストデータ保存部32Aと、テキストデータ保存部32Aに保存されているテキストデータのうち、複数のエントリー者からの同じ分割イメージデータに基づいて入力された複数のテキストデータが互いに一致するかどうかを照合する照合部33Aと、照合部33Aにより複数のテキストデータが一致しないと判断された場合、当該複数のテキストデータと共に、それらの元となった分割イメージデータを表示部36に表示し、テキストデータの修正を行う修正部34Aと、判断部50によりOCR読み取り処理を実行しない場合には、上記表示部36に表示されている分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を行い、テキストデータに変換するOCR読取変換部40と、OCR読取変換部40で変換されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元となった分割イメージデータに付加されている識別番号を関連付けて保存するテキストデータ保存部32Bと、テキストデータ保存部32Bに保存されているテキストデータのうち、複数のエントリー者からの同じ分割イメージデータに基づいて入力された複数のテキストデータが互いに一致するかどうかを照合する照合部33Bと、照合部33Bにより複数のテキストデータが一致しないと判断された場合、当該複数のテキストデータと共に、それらの元となった分割イメージデータを表示部36に表示し、テキストデータの修正を行う修正部34Bと、照合部33Aにより複数のテキストデータが一致したと判断された場合のテキストデータ、修正部34Aにより修正されたテキストデータ、照合部33Bにより複数のテキストデータが一致したと判断された場合のテキストデータ、及び修正部34Bにより修正されたテキストデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Cを介して送信する送信部35を備える。なお、テキストデータ保存部32Aとテキストデータ保存部32Bは、一体的に構成されていても良く、照合部Aと照合部33Bは、一体的に構成されていても良く、修正部34Aと修正部34Bは、一体的に構成されていても良い。
ここで、イメージデータ入力装置2Cによりイメージデータを生成する手順について図11に示すフローチャートを参照して以下に説明する。
ステップST40において、イメージデータ入力装置2Cは、原票をイメージデータ化する。データ化部10は、スキャナー等の光学的なデータ読取機器により帖票全体を読み込み、帖票イメージデータを生成する。また、イメージデータ入力装置2Cは、データが記入されていない帖票を原票としてデータ化部10によりイメージデータ化を行う。なお、以下では、原票のイメージデータを原票データという。
ステップST41において、イメージデータ入力装置2Cは、ステップST40の工程でイメージ化した原票データを分割する領域を指定する。イメージデータ入力装置2Cは、原票データに基づいて、会員番号、名前、住所及び電話の各項目を分割領域に指定する。また、ユーザが任意に分割領域を選択できる構成であっても良い。このような構成の場合には、ユーザは、例えば、表示部に表示されている原票データに対して、分割領域指定部18に備えられているマウス等のポインティングデバイスによりドラッグ等の所定の操作を行うことにより分割領域の指定を行う。また、分割領域指定部18は、分割したい領域を指定する際に、各分割領域に対して、OCRによるOCR読取変換を実行するための指定を任意に行える構成であっても良い。
ステップST42において、イメージデータ入力装置2Cは、記入済みの帖票をイメージデータ化する。イメージデータ入力装置2Cは、記入済みの帖票をデータ化部10によりイメージデータ化を行い、当該イメージデータをイメージデータ保存部11に保存する。なお、イメージデータ保存部11と分割イメージ保存部14は、一体の記録媒体により構成されていても良い。また、以下では、記入済みの帖票のイメージデータを記入済みデータという。また、ステップST42の工程では、各イメージデータに検索キーを付加しておく。
ステップST43において、イメージデータ入力装置2Cは、ステップST41の工程で指定した分割領域に基づいて、ステップST42の工程でイメージデータ化した記入済みデータを分割する。イメージデータ入力装置2Cは、記入済みデータをイメージ分割部12によってそれぞれ分割処理する。
ステップST44において、イメージデータ入力装置2Cは、ステップST43の工程により分割された複数の分割イメージデータに対して、同一の記入済みデータから分割されたものであることを記すための識別番号を暗号化して各分割イメージデータに付加する。イメージデータ入力装置2Cは、例えば、識別番号付加部13により重複しないランダムな記号(識別番号)を生成し、生成した記号を暗号化し、暗号化した記号を複数の分割イメージデータにそれぞれ付加する。また、識別番号付加部13は、分割イメージデータに付加した記号を、同一の記入済みデータごとにリスト化しておく。このリストを参照すれば、複数の分割イメージデータに付加されている記号に基づいて、分割処理をする前の元の記入済みデータに再合成することができる。また、ステップST44の工程で付加する識別番号は、ステップST42の工程でイメージデータに付加された検索キーが関連付けられたものとなる。例えば、ステップST42の工程で一のイメージデータに検索キー「A」が付加され、また、ステップST43の工程で当該一のイメージデータが4つに分割された場合、ステップST44の工程では、それぞれの分割イメージデータに識別番号「A−0001」、識別番号「A−0002」、識別番号「A−0003」、識別番号「A−0004」を暗号化して付加する。
ステップST45において、イメージデータ入力装置2Cは、ステップST44の工程により識別番号が付加された分割イメージデータをデータ項目ごとに保存する。イメージデータ入力装置2Cは、分割イメージデータを、例えば、会員番号、名前、住所及び電話の各項目ごとに分割イメージデータ保存部14に保存する。
ステップST46において、イメージデータ入力装置2Cは、ステップST45の工程により保存された分割イメージデータを、各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルする。イメージデータ入力装置2Cは、分割イメージデータ保存部14に各項目ごとに保存されている分割イメージデータをシャッフル部15によりシャッフルする。
ステップST47において、イメージデータ入力装置2Cは、ステップST46の工程によりシャッフルされた分割イメージデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Cを介してデータベース30に送信する。
したがって、本願発明によれば、分割イメージデータに付加されている識別番号の暗号化による第1のセキュリティと、ステップST24の工程により生成した識別番号のリストを参照しなければ、記入済みデータとして合成することは不可能となる第2のセキュリティにより、外部への個人情報の流出を防止する。
つぎに、イメージデータ入力装置2Cから供給されたイメージデータに基づき、エントリー作業する手順について図12に示すフローチャートを参照して以下に説明する。
ステップST48において、データエントリー装置3Cは、データベース30にアクセスし、一のデータ入力項目を選択し、選択されたデータ入力項目内の分割イメージデータを表示部に表示させ、表示されている分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を行うかどうかを判断部50により判断する。OCR読み取り処理を行わない(NO)と判断した場合には、ステップST49に進み、OCR読み取り処理を行う(YES)と判断した場合には、ステップST53に進む。
ステップST49において、データエントリー装置3Cは、表示部に表示されている分割イメージデータに基づいてテキストデータを入力する。本工程では、テキストデータ入力部31によりテキストデータの入力が行われる。
ステップST50において、データエントリー装置3Cは、ステップST49の工程により入力されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元となった分割イメージデータに付加されている識別番号を関連付けてテキストデータ保存部32Aに保存する。
ステップST51において、データエントリー装置3Cは、ステップST50の工程により保存されたテキストデータのうち、複数のエントリー者からの同じ分割イメージデータに基づいて入力された複数のテキストデータが互いに一致するかどうかを照合部33Aにより照合する。複数のテキストデータが一致しない(NO)と判断した場合には、ステップST52に進み、複数のテキストデータが一致する(YES)と判断した場合には、ステップST57に進む。
ステップST52において、データエントリー装置3Cは、複数のテキストデータと共に、それらの元となった分割イメージデータを表示部36に表示し、テキストデータの修正を修正部34Aにより行う。
一方、ステップST53において、データエントリー装置3Cは、表示されている分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を行い、テキストデータに変換する。本工程では、OCR読取変換部40により分割イメージデータがテキストデータに変換される。OCR読取変換部40は、ステップST41の工程による指定にしたがって分割イメージデータをテキストデータに変換する。
ステップST54において、データエントリー装置3Cは、ステップST53の工程により変換されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元となった分割イメージデータに付加されている識別番号を関連付けてテキストデータ保存部32Bに保存する。
ステップST55において、データエントリー装置3Cは、ステップST54の工程により保存されたテキストデータが分割イメージデータと一致するかどうかを照合部33Bにより照合する。一致しない(NO)と判断した場合には、ステップST56に進み、一致する(YES)と判断した場合には、ステップST57に進む。
ステップST56において、データエントリー装置3Cは、複数のテキストデータと共に、それらの元となった分割イメージデータを表示部36に表示し、テキストデータの修正を修正部34Bにより行う。
ステップST57において、データエントリー装置3Cは、ステップST51の工程で一致したと判断された場合のテキストデータ、ステップST52の工程で修正されたテキストデータ、ステップST55の工程で一致したと判断された場合のテキストデータ及びステップST56の工程で修正されたテキストデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Cを介してイメージデータ入力装置2Cに送信する。
つぎに、データエントリー装置3Cからテキストデータが供給された場合のイメージデータ入力装置2Cの動作について図13に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップST58において、イメージデータ入力装置2Cは、ステップST57の工程によりデータエントリー装置3Cから送信されてきたデータ入力項目ごとのテキストデータを送受信部16により受信する。
ステップST59において、イメージデータ入力装置2Cは、ステップST58の工程により受信した各テキストデータに関連付けられている識別情報を合成処理部17で復号する。
ステップST60において、イメージデータ入力装置2Cは、ステップST59の工程で復号した識別情報に基づいて、各テキストデータを元の帖票単位のデータに合成処理部17で合成し統合する。イメージデータ入力装置2Cは、合成処理部17でステップST24の工程により生成した識別番号のリストを参照して、テキストデータの合成を行う。また、ステップST60の工程では、テキストデータを合成する際に用いた識別番号から検索キーを抽出し、当該検索キーに基づいてイメージデータ保存部11から記入済みデータを読み出し、元の記入済みデータとテキストデータとを関連付ける処理を行う。このような処理を行うことにより、テキストデータの一部を入力することにより、記入済みデータを容易に読み出すことが可能となる。したがって、顧客側では、入力原票をファイリングする必要が無く、入力原票をファイリングする処理時間を大幅に削減できる。
このようにして、本発明に係るデータエントリーシステム1Cは、記入済みデータを項目毎に分割イメージデータ化し、当該分割イメージデータに同一の帖票データから分割されたものであることを記すための暗号化された識別番号を付加し、かつ、項目毎に分類分けした各分割イメージデータをシャッフルしてデータベース30に送信し、また、データエントリー装置3Cから供給されるテキストデータに付加されている識別番号に基づいて、関連性のあるテキストデータを合成し統合する顧客側のイメージデータ入力装置2Cと、データベース30に格納されている各項目ごとの分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を行ってテキストデータを生成し、生成したテキストデータに対して入力ミスがないかどうかの所定のベリファイを行い、また、分割イメージデータに基づいてテキストデータを生成し、生成したテキストデータに対して入力ミスがないかどうかの所定のベリファイを行い、ベリファイ後のテキストデータをイメージデータ入力装置2Cに送信するデータエントリー側のデータエントリー装置3Cとがインターネット等で構成されるネットワーク4Cを介して接続されてなるシステムである。
なお、第3の実施例では、例示として、帖票の種類が一種類の場合を示したものである。本発明に係るデータエントリーシステム1Cでは、帖票の種類が複数の場合であっても対応できるものである。このような場合には、ステップST40の工程で複数の異なる原票をそれぞれイメージデータ化し、ステップST41の工程でそれぞれの原票データに基づいて分割する領域を指定し、ステップST42の工程で複数の異なる記入済みの帖票をイメージデータ化し、ステップST43の工程に進む前に、帳票の種類ごとに分類仕分けするシェアリングの工程が実行される。また、記入済みの帖票には、予め帖票の各種類を示す識別マークが記されており、シェアリングの工程では、当該識別マークに基づいて帖票の種類ごとに分類仕分けする。
したがって、本願発明によれば、記入済みの帳票をイメージ化し、入力項目毎に分割イメージデータを生成し、後で元の帖票毎に合成し統合できるように各分割イメージデータに暗号化された識別番号を付し、入力項目毎に分割イメージデータをシャッフルしてデータベース30に送信するので、入力帳票(原票)自体が外部に流出せず、かつ、データエントリー側では分割イメージデータから元の帖票毎に合成できない構成となっているので、個人データが記載された帳票の内容を保全することができる。
また、本願発明によれば、入力帳票がイメージ化されているので、従来のパンチエントリーのような原票のデリバリーが発生せず、原票の保全が完全に確保され、従来必要であった原票のデリバリーに要する時間及び搬送コストを削減することができる。
また、本願発明によれば、入力原票のイメージ画像をパソコンの画面に検索表示できる構成にすれば、顧客側では入力原票をファイリングする必要が無くなり、入力原票をファイリングする時間が大幅に削減できる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施例に限定されるものではなく、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な変更、置換又はその同等のものを行うことができることは勿論である。
本発明に係るデータエントリーシステムの第1の構成例を示すブロック図である。
イメージデータ入力装置によりイメージデータを生成する手順についての説明に供するフローチャートである。
帖票の一例を示す図である。
データエントリー装置によりエントリー作業する手順についての説明に供するフローチャートである。
データエントリー装置からテキストデータが供給された場合のイメージデータ入力装置の動作についての説明に供するフローチャートである。
本発明に係るデータエントリーシステムの第2の構成例を示すブロック図である。
イメージデータ入力装置によりイメージデータを生成する手順についての説明に供するフローチャートである。
データエントリー装置によりエントリー作業する手順についての説明に供するフローチャートである。
データエントリー装置からテキストデータが供給された場合のイメージデータ入力装置の動作についての説明に供するフローチャートである。
本発明に係るデータエントリーシステムの第3の構成例を示すブロック図である。
イメージデータ入力装置によりイメージデータを生成する手順についての説明に供するフローチャートである。
データエントリー装置によりエントリー作業する手順についての説明に供するフローチャートである。
データエントリー装置からテキストデータが供給された場合のイメージデータ入力装置の動作についての説明に供するフローチャートである。
符号の説明
1A,1B,1C データエントリーシステム、2A,2B,2C イメージデータ入力装置、3A,3B,3C データエントリー装置、4A,4B,4C ネットワーク、10 データ化部、11 イメージデータ保存部、12 イメージ分割部、13 識別番号付加部、14 分割イメージデータ保存部、15 シャッフル部、16 送受信部、17 合成処理部、18 分割領域指定部、19 管理部、30 データベース、31 テキストデータ入力部、32,32A,32B テキストデータ保存部、33,33A,33B 照合部、34,34A,34B 修正部、35 送信部、36 表示部、40 OCR読取変換部、50 判断部
本願発明は、データエントリーシステムに関し、より詳しくは、各種の帖票類の記載事項を効率よく、また入力されたデータの照合、検収などの諸作業の負担が軽減されたデータエントリーシステムに関するものである。
各種の帖票類に記入された記載事項をデータ入力する作業では、現在、入力作業者あるいはデータのエントリー者ないし入力者が、入力するべき帖票類の原票を見ながらその原票に記載されたすべての事項をデータ入力することにより行われている。この原票には、たとえば、住所、氏名、郵便番号、電話番号をはじめ、口座番号、銀行名、支店名、受取人、金額等、あるいは、発注品番と品物名、個類、納入期限、注意事項、納入先、納入先住所、電話番号、支店名、発注者名など帖票の種類はぼう大な数にのぼるとともに入力依頼者毎に同じような帖票でも内容項目に差があるなど多種多様の帖票類があるのが現状である。
このためデータのエントリー者は、すべてのデータ欄あるいは入力すべき項目の内容を理解しなければ入力ミスを起こしてしまうという高度に熟練された専門的な技術あるいは知識が必要とされ、また、分割によっては入力時の入力桁数ミスや入力位置ずれミスなどが生じ、フォーマット照合時に入力ミスとしてはねられてしまうなどの問題も日常経験することである。
また、入力方式も、従来からのキー・トウ・パンチ方式、キー・トウ・テープ、又はキー・トウ・ディスク方式等の各種の方式があり、生ずる入力上の困難さもそれぞれの方式によっても相違する。このため、入力の難しさは入力者の経験に依存し、実際の入力作業を行う場合には、限られた熟練した高いレベルのエントリー者が入力作業を行うことになる。熟練した高いレベルのエントリー者は、数が少なく、データ量が多い場合には納品までの期間がかかり、非効率的な作業となってしまう。
さらに、近年の情報通信技術の飛躍的な進展等を背景としたインターネットやデジタル文書化の急速な普及等に象徴されるIT化が、既に進行しつつあった工業社会から情報化社会へ大きく世の中を変換させているものの、データ入力のためのエントリー方法は、実質的にあまり変革がなく熟練した専門的職人技術を必要とされるキーパンチャー(訓練に3〜6ヶ月を要する)が、エントリー専用のパンチマシンを使用しているのが現状である。
また、実際に入力作業を行うエントリー者の熟練度がそれぞれの人についてどのような程度であるのかのレベル等の能力を判断するためには、難易度、品質、生産量等が判断基準となるとはいえ、実際の帖票類の入力項目とその並び方などのいろいろな要素が複合することによって判断基準が変化することはさけられず、このため入力単価を設定するには、経験豊富な総合管理者、いわゆるスーパーバイザーが必要であって、このスーパーバイザーの判断に基づき入力単価が設定されているのが現状である。
さらに、加えてエントリー業者は、エントリー作業を行うために一定の場所と設備と人員が必要であるため、作業量に応じた体制を作ることは、非常に難しく、そのためにエントリー業者は相互にお互いの稼働率を上げるために、二次受け、三次受け等の下請け構造の入力作業体制を作ることが余儀なくされている。そこで、エントリー業界でセキュリティの高い入力原票が飛び交うこととなってしまい、クライアント(依頼者)はエントリー作業を委託する時の契約条項に、情報の機密保持条項を入れるが、結果的には入力コスト削減のために、この下請け構造を黙認せざるをえないというのが実情である。
そこで、上述した問題を解決するために、種々の技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
ところで、データエントリーにおいては、一般的に、データエントリーの対象である入力帖票(原票)そのものをデータエントリーする場所(データエントリー業者)まで運搬する必要がある。上述したように、データエントリー業界の生産構造は、二次受け、三次受けのような下請け生産構造となっているため、入力帖票は、エントリー業界を転々と移動することになる。その際に、この世に一つしかない入力帖票が紛失されてしまったり、破損されてしまったりする問題がある。
また、上述した入力帖票の紛失等を避けるため、データエントリー業者に運搬する前に、コピーを取っておく方法もある。しかし、入力帖票が膨大な量になった場合には、コピーする手間がかかり、また、膨大なコピー用紙を保管するためのスペースの確保をしなければならず、現実的でない。
さらに、入力帖票に個人情報が含まれている場合には、入力帖票がオリジナルなものであるかコピーであるかを問わず容易に流出してしまうおそれがあり、個人情報の保護が図れない。
そこで、本発明では、上述した問題に鑑み、入力帖票を一切外部に持ち出さず、かつ、個人情報の流出を生じさせないデータエントリーシステムを提供することを目的とする。
本発明に係るデータエントリーシステムは、上述の課題を解決するために、イメージ入力された複数のデータ項目を有する帖票を帖票イメージデータ化するデータ化手段と、上記データ化手段でデータ化された帖票イメージデータを保存するイメージデータ保存手段と、上記イメージデータ保存手段に保存された帖票イメージデータを読み出し、読み出した帖票イメージデータに基づいてデータ入力項目単位で、複数の分割イメージデータに分割するイメージ分割手段と、上記イメージ分割手段により分割された複数の分割イメージデータに対して、同一の帖票イメージデータから分割されたものであることを記すための識別番号を暗号化して各分割イメージデータに付加する識別番号付加手段と、上記識別番号付加手段により識別番号が付加された分割イメージデータをデータ項目ごとに保存する割イメージデータ保存手段と、上記分割イメージデータ保存手段に保存された分割イメージデータを各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルするシャッフル手段と、上記シャッフル手段により各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルされた分割イメージデータをデータ入力項目ごとにネットワークを介してデータベースに送信する第1の送信手段と、上記データベースにアクセスし、一のデータ入力項目を選択し、選択されたデータ入力項目内の分割イメージデータを表示部に表示させ、表示されている分割イメージデータに基づいてテキストデータを入力する入力手段と、上記入力手段により入力されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元となった分割イメージデータに付加されている上記識別番号を関連付けて保存するテキストデータ保存手段と、上記テキストデータ保存手段に保存されているテキストデータのうち、複数のエントリー者からの同じ分割イメージデータに基づいて入力された複数のテキストデータが互いに一致するかどうかを照合する照合手段と、上記照合手段により複数のテキストデータが一致しないと判断された場合、当該複数のテキストデータと共に、それらの元となった分割イメージデータを表示部に表示し、テキストデータの修正を行う修正手段と、上記照合手段により複数のテキストデータが一致したと判断された場合のテキストデータ、及び上記修正手段により修正されたテキストデータをデータ入力項目ごとにネットワークを介して送信する第2の送信手段と、上記第2の送信手段により送信されてきたテキストデータに関連付けられている上記識別情報を復号する復号手段と、上記復号手段で復号した上記識別情報に基づいて、各テキストデータを元の帖票単位のデータに合成し統合する合成処理手段とを有する。
また、本発明に係るデータエントリーシステムは、上述の課題を解決するために、イメージ入力された複数のデータ項目を有する帖票を帖票イメージデータ化するデータ化手段と、上記データ化手段でデータ化された帖票イメージデータを保存するイメージデータ保存手段と、上記イメージデータ保存手段に保存された帖票イメージデータを読み出して、読み出した帖票イメージデータに基づいてデータ入力項目単位で、複数の分割イメージデータに分割するイメージ分割手段と、上記イメージ分割手段により分割された複数の分割イメージデータに対して、同一の帖票イメージデータから分割されたものであることを記すための識別番号を暗号化して各分割イメージデータに付加する識別番号付加手段と、上記識別番号付加手段により識別番号が付加された分割イメージデータをデータ項目ごとに保存する分割イメージデータ保存手段と、上記分割イメージデータ保存手段に保存された分割イメージデータを各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルするシャッフル手段と、上記シャッフル手段により各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルされた分割イメージデータをデータ入力項目ごとにネットワークを介してデータベースに送信する第1の送信手段と、上記データベースにアクセスし、一のデータ入力項目を選択し、選択されたデータ入力項目内の分割イメージデータを表示部に表示させ、表示されている分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を行い、テキストデータに変換するOCR読取変換手段と、上記OCR読取変換手段で変換されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元になった分割イメージデータに付加されている上記識別番号を関連付けて保存するテキストデータ保存手段と、上記テキストデータ保存手段に保存されているテキストデータと、当該テキストデータの元となった分割イメージデータを比較し、一致しているかどうかを照合する照合手段と、上記照合手段により一致していないと判断された場合、元となった分割イメージデータを参照し、当該テキストデータを修正する修正手段と、上記照合手段により一致していると判断されたテキストデータ、及び上記修正手段で修正されたテキストデータをデータ入力項目ごとにネットワークを介して送信する第2の送信手段と、上記第2の送信手段により送信されてきたテキストデータに関連付けられている上記識別情報を復号する復号手段と、上記復号手段で復号した上記識別情報に基づいて、各テキストデータを元の帖票単位のデータに合成し統合する合成処理手段とを有する。
また、本発明に係るデータエントリーシステムは、上述の課題を解決するために、イメージ入力された複数のデータ項目を有する帖票を帖票イメージデータ化するデータ化手段と、上記データ化手段でデータ化された帖票イメージデータを保存するイメージデータ保存手段と、上記イメージデータ保存手段に保存された帖票イメージデータを読み出し、読み出した帖票イメージデータに基づいてデータ入力項目単位で、複数の分割イメージデータに分割するイメージ分割手段と、上記イメージ分割手段により分割された複数の分割イメージデータに対して、同一の帖票イメージデータから分割されたものであることを記すための識別番号を暗号化して各分割イメージデータに付加する識別番号付加手段と、上記識別番号付加手段により識別番号が付加された分割イメージデータをデータ項目ごとに保存する分割イメージデータ保存手段と、上記分割イメージデータ保存手段に保存された分割イメージデータを各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルするシャッフル手段と、上記シャッフル手段により各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルされた分割イメージデータをデータ入力項目ごとにネットワークを介してデータベースに送信する第1の送信手段と、上記データベースにアクセスし、一のデータ入力項目を選択し、選択されたデータ入力項目内の分割イメージデータを表示部に表示させ、表示されている分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を実行するかどうかを判断する判断手段と、上記判断手段に応じて、OCR読み取り処理を実行しない場合には、上記表示部に表示されている分割イメージデータに基づいてテキストデータを入力するテキストデータ入力手段と、上記テキストデータ入力手段により入力されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元となった分割イメージデータに付加されている上記識別番号を関連付けて保存するテキストデータ保存手段と、上記テキストデータ保存手段に保存されているテキストデータのうち、複数のエントリー者からの同じ分割イメージデータに基づいて入力された複数のテキストデータが互いに一致するかどうかを照合する第1の照合手段と、上記第1の照合手段により複数のテキストデータが一致しないと判断された場合、当該複数のテキストデータと共に、それらの元となった分割イメージデータを表示部に表示し、テキストデータの修正を行う第1の修正手段と、上記判断手段に応じて、OCR読み取り処理を実行する場合には、上記表示部に表示されている分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を行い、テキストデータに変換するOCR読取変換手段と、上記OCR読取変換手段で変換されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元になった分割イメージデータに付加されている上記識別番号を関連付けて保存するテキストデータ保存手段と、上記テキストデータ保存手段に保存されているテキストデータと、当該テキストデータの元となった分割イメージデータを比較し、一致しているかどうかを照合する第2の照合手段と、上記第2の照合手段により一致していないと判断された場合、元となった分割イメージデータを参照し、当該テキストデータを修正する第2の修正手段と、上記第1の照合手段により複数のテキストデータが一致したと判断された場合のテキストデータ、上記第1の修正手段により修正されたテキストデータ、上記第2の照合手段により一致していると判断されたテキストデータ、及び上記第2の修正手段で修正されたテキストデータをデータ入力項目ごとにネットワークを介して送信する第2の送信手段と、上記第2の送信手段により送信されてきたテキストデータに関連付けられている上記識別情報を復号する復号手段と、上記復号手段で復号した上記識別情報に基づいて、各テキストデータを元の帖票単位のデータに合成し統合する合成処理手段とを有する。
本発明では、記入済みの帖票をイメージ化し、入力項目毎に分割イメージデータを生成し、後で元の帖票毎に合成し統合できるように各分割イメージデータに暗号化された識別番号を付し、入力項目毎に分割イメージデータをシャッフルしてデータベースに送信するので、入力帖票(原票)自体が外部に流出せず、かつ、データエントリー側では分割イメージデータから元の帖票毎に合成できない構成となっているので、個人データが記載された帖票の内容を保全することができる。
また、本発明によれば、入力帖票がイメージ化されているので、従来のパンチエントリーのような原票のデリバリーが発生せず、原票の保全が完全に確保され、従来必要であった原票のデリバリーに要する時間及び搬送コストを削減することができる。
また、本発明によれば、入力原票のイメージ画像をパソコンの画面に検索表示できる構成にすれば、顧客側では入力原票をファイリングする必要が無くなり、入力原票をファイリングする時間が大幅に削減できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本願発明に係るデータエントリーシステム1は、個人情報保護法の適用に併せて、入力帖票(原票)の保全とデータのセキュリティを図るエントリーシステムを構築するために、顧客サイドで行う作業と、エントリー会社が行う作業を明確に区分してシステム化を図るものである。以下に実施例を述べる。
<第1の実施例>
図1は、本願発明に係るデータエントリーシステムの概要を示すものである。本データエントリーシステムは、データエントリー用の帖票原票を、イメージスキャナーにより画像情報化、すなわちイメージデータとし、エントリー作業をそのイメージデータ上の入力項目毎にイメージ分割することで、エントリー作業の簡易化、効率化、及び品質向上を目的とするシステムである。
データエントリーシステム1Aは、例えば、顧客側のイメージデータ入力装置2Aと、データエントリー側のデータエントリー装置3Aとがインターネット等で構成されるネットワーク4Aを介して接続されてなるシステムである。
顧客側のイメージデータ入力装置2Aは、図1に示すように、イメージ入力された複数のデータ項目を有する帖票を帖票イメージデータ化するデータ化部10と、データ化部10でデータ化された帖票イメージデータを保存するイメージデータ保存部11と、イメージデータ保存部11に保存されている帖票イメージデータを読み出し、読み出した帖票イメージデータに基づいてデータ入力項目単位で、複数の分割イメージデータに分割するイメージ分割部12と、イメージ分割部12により分割された複数の分割イメージデータに対して、同一の帖票イメージデータから分割されたものであることを記すための識別番号を暗号化して各分割イメージデータに付加する識別番号付加部13と、識別番号付加部13により識別番号が付加された分割イメージデータをデータ項目ごとに保存する分割イメージデータ保存部14と、分割イメージデータ保存部14に保存された分割イメージデータを各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルするシャッフル部15と、シャッフル部15により各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルされた分割イメージデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Aを介して外部に送信し、また外部から供給されるデータを受信する送受信部16とを備える。また、イメージデータ入力装置2Aは、データエントリー側のデータエントリー装置3Aから送信されてくるデータを、当該データに関連付けられている識別情報に基づいて、各テキストデータを元の帖票単位のデータに合成し統合する合成処理部17を備えている。なお、合成処理部17は、暗号化されている各識別情報を復号する機能を有している。さらに、イメージデータ入力装置2Aは、各項目が未記入の帖票をイメージデータ化されたデータ化部10によりデータ化された帖票イメージデータに基づき、分割したい領域を指定する分割領域指定部18を備えている。また、イメージデータ入力装置2Aは、データ化部10でデータ化した帖票イメージデータと、合成処理部17により合成された帖票単位のデータとを一体的に管理する管理部19を備える。
また、データエントリー側のデータエントリー装置3Aは、図1に示すように、データベース30にアクセスし、一のデータ入力項目を選択し、選択されたデータ入力項目内の分割イメージデータを表示部36に表示させ、表示されている分割イメージデータに基づいてテキストデータを入力するテキストデータ入力部31と、テキストデータ入力部31により入力されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元となった分割イメージデータに付加されている識別番号を関連付けて保存するテキストデータ保存部32と、テキストデータ保存部32に保存されているテキストデータのうち、複数のエントリー者からの同じ分割イメージデータに基づいて入力された複数のテキストデータが互いに一致するかどうかを照合する照合部33と、照合部33により複数のテキストデータが一致しないと判断された場合、当該複数のテキストデータと共に、それらの元となった分割イメージデータを表示部36に表示し、テキストデータの修正を行う修正部34と、照合部33により複数のテキストデータが一致したと判断された場合のテキストデータ、及び修正部34により修正されたテキストデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Aを介して送信する送信部35を備える。
ここで、イメージデータ入力装置2Aによりイメージデータを生成する手順について図2に示すフローチャートを参照して以下に説明する。
ステップST1において、イメージデータ入力装置2Aは、原票をイメージデータ化する。データ化部10は、スキャナー等の光学的なデータ読取機器により帖票全体を読み込み、帖票イメージデータを生成する。帖票は、顧客の要求により様々な様式があり、図3に一例を示す。イメージデータ入力装置2Aは、データが記入されていない帖票を原票としてデータ化部10によりイメージデータ化を行う。なお、以下では、原票のイメージデータを原票データという。
ステップST2において、イメージデータ入力装置2Aは、ステップST1の工程でイメージ化した原票データを分割する領域を指定する。イメージデータ入力装置2Aは、例えば、図3に示す原票データに基づいて、会員番号、名前、住所及び電話の各項目を分割領域に指定する。また、ユーザが任意に分割領域を選択できる構成であっても良い。このような構成の場合には、ユーザは、例えば、表示部に表示されている原票データに対して、分割領域指定部18に備えられているマウス等のポインティングデバイスによりドラッグ等の所定の操作を行うことにより分割領域の指定を行う。
ステップST3において、イメージデータ入力装置2Aは、記入済みの帖票をイメージデータ化する。イメージデータ入力装置2Aは、記入済みの帖票をデータ化部10によりイメージデータ化を行い、当該イメージデータをイメージデータ保存部11に保存する。なお、イメージデータ保存部11と分割イメージ保存部14は、一体の記録媒体により構成されていても良い。また、以下では、記入済みの帖票のイメージデータを記入済みデータという。また、ステップST3の工程では、各イメージデータに検索キーを付加しておく。
ステップST4において、イメージデータ入力装置2Aは、ステップST2の工程で指定した分割領域に基づいて、ステップST3の工程でイメージデータ化した記入済みデータを分割する。イメージデータ入力装置2Aは、記入済みデータをイメージ分割部12によってそれぞれ分割処理する。
ステップST5において、イメージデータ入力装置2Aは、ステップST4の工程により分割された複数の分割イメージデータに対して、同一の記入済みデータから分割されたものであることを記すための識別番号を暗号化して各分割イメージデータに付加する。イメージデータ入力装置2Aは、例えば、識別番号付加部13により重複しないランダムな記号(識別番号)を生成し、生成した記号を暗号化し、暗号化した記号を複数の分割イメージデータにそれぞれ付加する。また、識別番号付加部13は、分割イメージデータに付加した記号を、同一の記入済みデータごとにリスト化しておく。このリストを参照すれば、複数の分割イメージデータに付加されている記号に基づいて、分割処理をする前の元の記入済みデータに再合成することができる。また、ステップST5の工程で付加する識別番号は、ステップST3の工程でイメージデータに付加された検索キーが関連付けられたものとなる。例えば、ステップST3の工程で一のイメージデータに検索キー「A」が付加され、また、ステップST4の工程で当該一のイメージデータが4つに分割された場合、ステップST5の工程では、それぞれの分割イメージデータに識別番号「A−0001」、識別番号「A−0002」、識別番号「A−0003」、識別番号「A−0004」を暗号化して付加する。
ステップST6において、イメージデータ入力装置2Aは、ステップST5の工程により識別番号が付加された分割イメージデータをデータ項目ごとに保存する。イメージデータ入力装置2Aは、分割イメージデータを、例えば、会員番号、名前、住所及び電話の各項目ごとに分割イメージデータ保存部14に保存する。
ステップST7において、イメージデータ入力装置2Aは、ステップST6の工程により保存された分割イメージデータを、各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルする。イメージデータ入力装置2Aは、分割イメージデータ保存部14に各項目ごとに保存されている分割イメージデータをシャッフル部15によりシャッフルする。
ステップST8において、イメージデータ入力装置2Aは、ステップST7の工程によりシャッフルされた分割イメージデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Aを介してデータベース30に送信する。したがって、本願発明によれば、分割イメージデータに付加されている識別番号の暗号化による第1のセキュリティと、ステップST5の工程により生成した識別番号のリストを参照しなければ、記入済みデータとして合成することは不可能となる第2のセキュリティにより、外部への個人情報の流出を防止する。
つぎに、イメージデータ入力装置2Aから供給されたイメージデータに基づき、エントリー作業する手順について図4に示すフローチャートを参照して以下に説明する。
ステップST9において、データエントリー装置3Aは、データベース30にアクセスし、一のデータ入力項目を選択し、選択されたデータ入力項目内の分割イメージデータを表示部に表示させ、表示されている分割イメージデータに基づいてテキストデータを入力する。本工程では、テキストデータ入力部31によりテキストデータの入力が行われる。
ステップST10において、データエントリー装置3Aは、ステップST9の工程により入力されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元となった分割イメージデータに付加されている識別番号を関連付けてテキストデータ保存部32に保存する。
ステップST11において、データエントリー装置3Aは、ステップST10の工程により保存されたテキストデータのうち、複数のエントリー者からの同じ分割イメージデータに基づいて入力された複数のテキストデータが互いに一致するかどうかを照合部33により照合する。複数のテキストデータが一致しない(NO)と判断した場合には、ステップST12に進み、複数のテキストデータが一致する(YES)と判断した場合には、ステップST13に進む。
ステップST12において、データエントリー装置3Aは、複数のテキストデータと共に、それらの元となった分割イメージデータを表示部36に表示し、テキストデータの修正を修正部34により行う。
ステップST13において、データエントリー装置3Aは、ステップST11の工程で複数のテキストデータが一致したと判断された場合のテキストデータ、及びステップST12の工程で修正されたテキストデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Aを介してイメージデータ入力装置2Aに送信する。
つぎに、データエントリー装置3Aからテキストデータが供給された場合のイメージデータ入力装置2Aの動作について図5に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップST14において、イメージデータ入力装置2Aは、ステップST13の工程によりデータエントリー装置3Aから送信されてきたデータ入力項目ごとのテキストデータを送受信部16により受信する。
ステップST15において、イメージデータ入力装置2Aは、ステップST14の工程により受信した各テキストデータに関連付けられている識別情報を合成処理部17で復号する。
ステップST16において、イメージデータ入力装置2Aは、ステップST15の工程で復号した識別情報に基づいて、各テキストデータを元の帖票単位のデータに合成処理部17で合成し統合する。イメージデータ入力装置2Aは、合成処理部17でステップST5の工程により生成した識別番号のリストを参照して、テキストデータの合成を行う。また、ステップST16の工程では、テキストデータを合成する際に用いた識別番号から検索キーを抽出し、当該検索キーに基づいてイメージデータ保存部11から記入済みデータを読み出し、元の記入済みデータとテキストデータとを関連付ける処理を行う。このような処理を行うことにより、テキストデータの一部を入力することにより、記入済みデータを容易に読み出すことが可能となる。したがって、顧客側では、入力原票をファイリングする必要が無く、入力原票をファイリングする処理時間を大幅に削減できる。
このようにして、本発明に係るデータエントリーシステム1Aは、記入済みデータを項目毎に分割イメージデータ化し、当該分割イメージデータに同一の帖票データから分割されたものであることを記すための暗号化された識別番号を付加し、かつ、項目毎に分類分けした各分割イメージデータをシャッフルしてデータベース30に送信し、また、データエントリー装置3Aから供給されるテキストデータに付加されている識別番号に基づいて、関連性のあるテキストデータを合成し統合する顧客側のイメージデータ入力装置2Aと、データベース30に格納されている各項目ごとの分割イメージデータに基づいてテキストデータを生成し、生成したテキストデータに対して入力ミスがないかどうかの所定のベリファイを行い、イメージデータ入力装置2Aに送信するデータエントリー側のデータエントリー装置3Aとがインターネット等で構成されるネットワーク4Aを介して接続されてなるシステムである。
なお、第1の実施例では、例示として、帖票の種類が一種類の場合を示したものである。本発明に係るデータエントリーシステム1Aでは、帖票の種類が複数の場合であっても対応できるものである。このような場合には、ステップST1の工程で複数の異なる原票をそれぞれイメージデータとして登録し、ステップST2の工程でそれぞれの原票データに基づいて分割する領域を指定し、ステップST3の工程で複数の異なる記入済みの帖票をイメージデータ化し、ステップST4の工程に進む前に、帖票の種類ごとに分類仕分けするシェアリングの工程が実行される。また、記入済みの帖票には、予め帖票の各種類を示す識別マークが記されており、シェアリングの工程では、当該識別マークに基づいて帖票の種類ごとに分類仕分けする。
<第2の実施例>
つぎに第2の実施例について以下に述べる。なお、第1の実施例と同様の構成要素には同一の名称及び番号を付し、詳細な説明は省略する。
データエントリーシステム1Bは、顧客側のイメージデータ入力装置2Bと、データエントリー側のデータエントリー装置3Bとがインターネット等で構成されるネットワーク4Bを介して接続されてなるシステムである。
顧客側のイメージデータ入力装置2Bは、図6に示すように、イメージ入力された複数のデータ項目を有する帖票を帖票イメージデータ化するデータ化部10と、データ化部10でデータ化された帖票イメージデータを保存するイメージデータ保存部11と、イメージデータ保存部11に保存されている帖票イメージデータを読み出し、読み出した帖票イメージデータに基づいてデータ入力項目単位で、複数の分割イメージデータに分割するイメージ分割部12と、イメージ分割部12により分割された複数の分割イメージデータに対して、同一の帖票イメージデータから分割されたものであることを記すための識別番号を暗号化して各分割イメージデータに付加する識別番号付加部13と、識別番号付加部13により識別番号が付加された分割イメージデータをデータ項目ごとに保存する分割イメージデータ保存部14と、分割イメージデータ保存部14に保存された分割イメージデータを各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルするシャッフル部15と、シャッフル部15により各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルされた分割イメージデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Bを介して外部に送信し、また外部から供給されるデータを受信する送受信部16とを備える。また、イメージデータ入力装置2Bは、データエントリー側のデータエントリー装置3から送信されてくるデータを、当該データに関連付けられている識別情報に基づいて、各テキストデータを元の帖票単位のデータに合成し統合する合成処理部17を備えている。なお、合成処理部17は、暗号化されている各識別情報を復号する機能を有している。さらに、イメージデータ入力装置2Bは、各項目が未記入の帖票をイメージデータ化されたデータ化部10によりデータ化された帖票イメージデータに基づき、分割したい領域を指定する分割領域指定部18を備えている。また、分割領域指定部18は、分割したい領域を指定する際に、各分割領域に対して、OCR(optical character reader(recognition))によるOCR読取変換を実行するための指定を行える構成であっても良い。また、イメージデータ入力装置2は、データ化部10でデータ化した帖票イメージデータと、合成処理部17により合成された帖票単位のデータとを一体的に管理する管理部19を備える。
また、データエントリー側のデータエントリー装置3Bは、図6に示すように、データベース30にアクセスし、一のデータ入力項目を選択し、選択されたデータ入力項目内の分割イメージデータを表示部36に表示させ、表示されている分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を行い、テキストデータに変換するOCR読取変換部40と、OCR読取変換部40で変換されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元となった分割イメージデータに付加されている識別番号を関連付けて保存するテキストデータ保存部32と、テキストデータ保存部32に保存されているテキストデータのうち、複数のエントリー者からの同じ分割イメージデータに基づいて入力された複数のテキストデータが互いに一致するかどうかを照合する照合部33と、照合部33により複数のテキストデータが一致しないと判断された場合、当該複数のテキストデータと共に、それらの元となった分割イメージデータを表示部36に表示し、テキストデータの修正を行う修正部34と、照合部33により複数のテキストデータが一致したと判断された場合のテキストデータ、及び修正部34により修正されたテキストデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Bを介して送信する送信部35を備える。
ここで、イメージデータ入力装置2Bによりイメージデータを生成する手順について図7に示すフローチャートを参照して以下に説明する。
ステップST20において、イメージデータ入力装置2Bは、原票をイメージデータ化する。データ化部10は、スキャナー等の光学的なデータ読取機器により帖票全体を読み込み、帖票イメージデータを生成する。また、イメージデータ入力装置2Bは、データが記入されていない帖票を原票としてデータ化部10によりイメージデータ化を行う。なお、以下では、原票のイメージデータを原票データという。
ステップST21において、イメージデータ入力装置2Bは、ステップST20の工程でイメージ化した原票データを分割する領域を指定する。イメージデータ入力装置2Bは、原票データに基づいて、会員番号、名前、住所及び電話の各項目を分割領域に指定する。また、ユーザが任意に分割領域を選択できる構成であっても良い。このような構成の場合には、ユーザは、例えば、表示部に表示されている原票データに対して、分割領域指定部18に備えられているマウス等のポインティングデバイスによりドラッグ等の所定の操作を行うことにより分割領域の指定を行う。また、分割領域指定部18は、分割したい領域を指定する際に、各分割領域に対して、OCRによるOCR読取変換を実行するための指定を任意に行える構成であっても良い。
ステップST22において、イメージデータ入力装置2Bは、記入済みの帖票をイメージデータ化する。イメージデータ入力装置2Bは、記入済みの帖票をデータ化部10によりイメージデータ化を行い、当該イメージデータをイメージデータ保存部11に保存する。なお、イメージデータ保存部11と分割イメージ保存部14は、一体の記録媒体により構成されていても良い。また、以下では、記入済みの帖票のイメージデータを記入済みデータという。また、ステップST22の工程では、各イメージデータに検索キーを付加しておく。
ステップST23において、イメージデータ入力装置2Bは、ステップST21の工程で指定した分割領域に基づいて、ステップST22の工程でイメージデータ化した記入済みデータを分割する。イメージデータ入力装置2Bは、記入済みデータをイメージ分割部12によってそれぞれ分割処理する。
ステップST24において、イメージデータ入力装置2Bは、ステップST23の工程により分割された複数の分割イメージデータに対して、同一の記入済みデータから分割されたものであることを記すための識別番号を暗号化して各分割イメージデータに付加する。イメージデータ入力装置2Bは、例えば、識別番号付加部13により重複しないランダムな記号(識別番号)を生成し、生成した記号を暗号化し、暗号化した記号を複数の分割イメージデータにそれぞれ付加する。また、識別番号付加部13は、分割イメージデータに付加した記号を、同一の記入済みデータごとにリスト化しておく。このリストを参照すれば、複数の分割イメージデータに付加されている記号に基づいて、分割処理をする前の元の記入済みデータに再合成することができる。また、ステップST24の工程で付加する識別番号は、ステップST22の工程でイメージデータに付加された検索キーが関連付けられたものとなる。例えば、ステップST22の工程で一のイメージデータに検索キー「A」が付加され、また、ステップST23の工程で当該一のイメージデータが4つに分割された場合、ステップST24の工程では、それぞれの分割イメージデータに識別番号「A−0001」、識別番号「A−0002」、識別番号「A−0003」、識別番号「A−0004」を暗号化して付加する。
ステップST25において、イメージデータ入力装置2Bは、ステップST24の工程により識別番号が付加された分割イメージデータをデータ項目ごとに保存する。イメージデータ入力装置2Bは、分割イメージデータを、例えば、会員番号、名前、住所及び電話の各項目ごとに分割イメージデータ保存部14に保存する。
ステップST26において、イメージデータ入力装置2Bは、ステップST25の工程により保存された分割イメージデータを、各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルする。イメージデータ入力装置2Bは、分割イメージデータ保存部14に各項目ごとに保存されている分割イメージデータをシャッフル部15によりシャッフルする。
ステップST27において、イメージデータ入力装置2Bは、ステップST26の工程によりシャッフルされた分割イメージデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Bを介してデータベース30に送信する。
したがって、本願発明によれば、分割イメージデータに付加されている識別番号の暗号化による第1のセキュリティと、ステップST24の工程により生成した識別番号のリストを参照しなければ、記入済みデータとして合成することは不可能となる第2のセキュリティにより、外部への個人情報の流出を防止する。
つぎに、イメージデータ入力装置2Bから供給されたイメージデータに基づき、エントリー作業する手順について図8に示すフローチャートを参照して以下に説明する。
ステップST28において、データエントリー装置3Bは、データベース30にアクセスし、一のデータ入力項目を選択し、選択されたデータ入力項目内の分割イメージデータを表示部に表示させ、表示されている分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を行い、テキストデータに変換する。本工程では、OCR読取変換部40により分割イメージデータがテキストデータに変換される。OCR読取変換部40は、ステップST21の工程による指定にしたがって分割イメージデータをテキストデータに変換する。なお、OCR読取変換部40は、ステップST21の工程による指定がなくても、自らの判断によって分割イメージデータをテキストデータに変換するような構成であっても良い。
ステップST29において、データエントリー装置3Bは、ステップST28の工程により変換されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元となった分割イメージデータに付加されている識別番号を関連付けてテキストデータ保存部32に保存する。
ステップST30において、データエントリー装置3Bは、ステップST29の工程により保存されたテキストデータが分割イメージデータと一致するかどうかを照合部33により照合する。一致しない(NO)と判断した場合には、ステップST31に進み、一致する(YES)と判断した場合には、ステップST32に進む。
ステップST31において、データエントリー装置3Bは、複数のテキストデータと共に、それらの元となった分割イメージデータを表示部36に表示し、テキストデータの修正を修正部34により行う。
ステップST32において、データエントリー装置3Bは、ステップST30の工程で一致したと判断された場合のテキストデータ、及びステップST31の工程で修正されたテキストデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Bを介してイメージデータ入力装置2Bに送信する。
つぎに、データエントリー装置3Bからテキストデータが供給された場合のイメージデータ入力装置2Bの動作について図9に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップST33において、イメージデータ入力装置2Bは、ステップST32の工程によりデータエントリー装置3Bから送信されてきたデータ入力項目ごとのテキストデータを送受信部16により受信する。
ステップST34において、イメージデータ入力装置2Bは、ステップST33の工程により受信した各テキストデータに関連付けられている識別情報を合成処理部17で復号する。
ステップST35において、イメージデータ入力装置2Bは、ステップST34の工程で復号した識別情報に基づいて、各テキストデータを元の帖票単位のデータに合成処理部17で合成し統合する。イメージデータ入力装置2Bは、合成処理部17でステップST24の工程により生成した識別番号のリストを参照して、テキストデータの合成を行う。また、ステップST35の工程では、テキストデータを合成する際に用いた識別番号から検索キーを抽出し、当該検索キーに基づいてイメージデータ保存部11から記入済みデータを読み出し、元の記入済みデータとテキストデータとを関連付ける処理を行う。このような処理を行うことにより、テキストデータの一部を入力することにより、記入済みデータを容易に読み出すことが可能となる。したがって、顧客側では、入力原票をファイリングする必要が無く、入力原票をファイリングする処理時間を大幅に削減できる。
このようにして、本発明に係るデータエントリーシステム1Bは、記入済みデータを項目毎に分割イメージデータ化し、当該分割イメージデータに同一の帖票データから分割されたものであることを記すための暗号化された識別番号を付加し、かつ、項目毎に分類分けした各分割イメージデータをシャッフルしてデータベース30に送信し、また、データエントリー装置3Bから供給されるテキストデータに付加されている識別番号に基づいて、関連性のあるテキストデータを合成し統合する顧客側のイメージデータ入力装置2Bと、データベース30に格納されている各項目ごとの分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を行ってテキストデータを生成し、生成したテキストデータに対して入力ミスがないかどうかの所定のベリファイを行い、イメージデータ入力装置2Bに送信するデータエントリー側のデータエントリー装置3Bとがインターネット等で構成されるネットワーク4Bを介して接続されてなるシステムである。
なお、第2の実施例では、例示として、帖票の種類が一種類の場合を示したものである。本発明に係るデータエントリーシステム1Bでは、帖票の種類が複数の場合であっても対応できるものである。このような場合には、ステップST20の工程で複数の異なる原票をそれぞれイメージデータとして登録し、ステップST21の工程でそれぞれの原票データに基づいて分割する領域を指定し、ステップST22の工程で複数の異なる記入済みの帖票をイメージデータ化し、ステップST23の工程に進む前に、帖票の種類ごとに分類仕分けするシェアリングの工程が実行される。また、記入済みの帖票には、予め帖票の各種類を示す識別マークが記されており、シェアリングの工程では、当該識別マークに基づいて帖票の種類ごとに分類仕分けする。
<第3の実施例>
つぎに第3の実施例について以下に述べる。なお、第1の実施例又は第2の実施例と同様の構成要素には同一の名称及び番号を付し、詳細な説明は省略する。
データエントリーシステム1Cは、顧客側のイメージデータ入力装置2Cと、データエントリー側のデータエントリー装置3Cとがインターネット等で構成されるネットワーク4Cを介して接続されてなるシステムである。
顧客側のイメージデータ入力装置2Cは、図10に示すように、イメージ入力された複数のデータ項目を有する帖票を帖票イメージデータ化するデータ化部10と、データ化部10でデータ化された帖票イメージデータを保存するイメージデータ保存部11と、イメージデータ保存部11に保存されている帖票イメージデータを読み出し、読み出した帖票イメージデータに基づいてデータ入力項目単位で、複数の分割イメージデータに分割するイメージ分割部12と、イメージ分割部12により分割された複数の分割イメージデータに対して、同一の帖票イメージデータから分割されたものであることを記すための識別番号を暗号化して各分割イメージデータに付加する識別番号付加部13と、識別番号付加部13により識別番号が付加された分割イメージデータをデータ項目ごとに保存する分割イメージデータ保存部14と、分割イメージデータ保存部14に保存された分割イメージデータを各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルするシャッフル部15と、シャッフル部15により各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルされた分割イメージデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Cを介して外部に送信し、また外部から供給されるデータを受信する送受信部16とを備える。また、イメージデータ入力装置2Cは、データエントリー側のデータエントリー装置3Cから送信されてくるデータを、当該データに関連付けられている識別情報に基づいて、各テキストデータを元の帖票単位のデータに合成し統合する合成処理部17を備えている。なお、合成処理部17は、暗号化されている各識別情報を復号する機能を有している。さらに、イメージデータ入力装置2Cは、各項目が未記入の帖票をイメージデータ化されたデータ化部10によりデータ化された帖票イメージデータに基づき、分割したい領域を指定する分割領域指定部18を備えている。また、分割領域指定部18は、分割したい領域を指定する際に、各分割領域に対して、OCRによるOCR読取変換を実行するための指定を行える構成であっても良い。また、イメージデータ入力装置2Cは、データ化部10でデータ化した帖票イメージデータと、合成処理部17により合成された帖票単位のデータとを一体的に管理する管理部19を備える。
また、データエントリー側のデータエントリー装置3Cは、図10に示すように、データベース30にアクセスし、一のデータ入力項目を選択し、選択されたデータ入力項目内の分割イメージデータを表示部36に表示させ、表示されている分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を行うかどうかを判断する判断部50と、判断部50によりOCR読み取り処理を実行しない場合には、表示部36に表示されている分割イメージデータに基づいてテキストデータを入力するテキストデータ入力部31と、テキストデータ入力部31により入力されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元となった分割イメージデータに付加されている識別番号を関連付けて保存するテキストデータ保存部32Aと、テキストデータ保存部32Aに保存されているテキストデータのうち、複数のエントリー者からの同じ分割イメージデータに基づいて入力された複数のテキストデータが互いに一致するかどうかを照合する照合部33Aと、照合部33Aにより複数のテキストデータが一致しないと判断された場合、当該複数のテキストデータと共に、それらの元となった分割イメージデータを表示部36に表示し、テキストデータの修正を行う修正部34Aと、判断部50によりOCR読み取り処理を実行する場合には、上記表示部36に表示されている分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を行い、テキストデータに変換するOCR読取変換部40と、OCR読取変換部40で変換されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元となった分割イメージデータに付加されている識別番号を関連付けて保存するテキストデータ保存部32Bと、テキストデータ保存部32Bに保存されているテキストデータのうち、複数のエントリー者からの同じ分割イメージデータに基づいて入力された複数のテキストデータが互いに一致するかどうかを照合する照合部33Bと、照合部33Bにより複数のテキストデータが一致しないと判断された場合、当該複数のテキストデータと共に、それらの元となった分割イメージデータを表示部36に表示し、テキストデータの修正を行う修正部34Bと、照合部33Aにより複数のテキストデータが一致したと判断された場合のテキストデータ、修正部34Aにより修正されたテキストデータ、照合部33Bにより複数のテキストデータが一致したと判断された場合のテキストデータ、及び修正部34Bにより修正されたテキストデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Cを介して送信する送信部35を備える。なお、テキストデータ保存部32Aとテキストデータ保存部32Bは、一体的に構成されていても良く、照合部Aと照合部33Bは、一体的に構成されていても良く、修正部34Aと修正部34Bは、一体的に構成されていても良い。
ここで、イメージデータ入力装置2Cによりイメージデータを生成する手順について図11に示すフローチャートを参照して以下に説明する。
ステップST40において、イメージデータ入力装置2Cは、原票をイメージデータ化する。データ化部10は、スキャナー等の光学的なデータ読取機器により帖票全体を読み込み、帖票イメージデータを生成する。また、イメージデータ入力装置2Cは、データが記入されていない帖票を原票としてデータ化部10によりイメージデータ化を行う。なお、以下では、原票のイメージデータを原票データという。
ステップST41において、イメージデータ入力装置2Cは、ステップST40の工程でイメージ化した原票データを分割する領域を指定する。イメージデータ入力装置2Cは、原票データに基づいて、会員番号、名前、住所及び電話の各項目を分割領域に指定する。また、ユーザが任意に分割領域を選択できる構成であっても良い。このような構成の場合には、ユーザは、例えば、表示部に表示されている原票データに対して、分割領域指定部18に備えられているマウス等のポインティングデバイスによりドラッグ等の所定の操作を行うことにより分割領域の指定を行う。また、分割領域指定部18は、分割したい領域を指定する際に、各分割領域に対して、OCRによるOCR読取変換を実行するための指定を任意に行える構成であっても良い。
ステップST42において、イメージデータ入力装置2Cは、記入済みの帖票をイメージデータ化する。イメージデータ入力装置2Cは、記入済みの帖票をデータ化部10によりイメージデータ化を行い、当該イメージデータをイメージデータ保存部11に保存する。なお、イメージデータ保存部11と分割イメージ保存部14は、一体の記録媒体により構成されていても良い。また、以下では、記入済みの帖票のイメージデータを記入済みデータという。また、ステップST42の工程では、各イメージデータに検索キーを付加しておく。
ステップST43において、イメージデータ入力装置2Cは、ステップST41の工程で指定した分割領域に基づいて、ステップST42の工程でイメージデータ化した記入済みデータを分割する。イメージデータ入力装置2Cは、記入済みデータをイメージ分割部12によってそれぞれ分割処理する。
ステップST44において、イメージデータ入力装置2Cは、ステップST43の工程により分割された複数の分割イメージデータに対して、同一の記入済みデータから分割されたものであることを記すための識別番号を暗号化して各分割イメージデータに付加する。イメージデータ入力装置2Cは、例えば、識別番号付加部13により重複しないランダムな記号(識別番号)を生成し、生成した記号を暗号化し、暗号化した記号を複数の分割イメージデータにそれぞれ付加する。また、識別番号付加部13は、分割イメージデータに付加した記号を、同一の記入済みデータごとにリスト化しておく。このリストを参照すれば、複数の分割イメージデータに付加されている記号に基づいて、分割処理をする前の元の記入済みデータに再合成することができる。また、ステップST44の工程で付加する識別番号は、ステップST42の工程でイメージデータに付加された検索キーが関連付けられたものとなる。例えば、ステップST42の工程で一のイメージデータに検索キー「A」が付加され、また、ステップST43の工程で当該一のイメージデータが4つに分割された場合、ステップST44の工程では、それぞれの分割イメージデータに識別番号「A−0001」、識別番号「A−0002」、識別番号「A−0003」、識別番号「A−0004」を暗号化して付加する。
ステップST45において、イメージデータ入力装置2Cは、ステップST44の工程により識別番号が付加された分割イメージデータをデータ項目ごとに保存する。イメージデータ入力装置2Cは、分割イメージデータを、例えば、会員番号、名前、住所及び電話の各項目ごとに分割イメージデータ保存部14に保存する。
ステップST46において、イメージデータ入力装置2Cは、ステップST45の工程により保存された分割イメージデータを、各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルする。イメージデータ入力装置2Cは、分割イメージデータ保存部14に各項目ごとに保存されている分割イメージデータをシャッフル部15によりシャッフルする。
ステップST47において、イメージデータ入力装置2Cは、ステップST46の工程によりシャッフルされた分割イメージデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Cを介してデータベース30に送信する。
したがって、本願発明によれば、分割イメージデータに付加されている識別番号の暗号化による第1のセキュリティと、ステップST24の工程により生成した識別番号のリストを参照しなければ、記入済みデータとして合成することは不可能となる第2のセキュリティにより、外部への個人情報の流出を防止する。
つぎに、イメージデータ入力装置2Cから供給されたイメージデータに基づき、エントリー作業する手順について図12に示すフローチャートを参照して以下に説明する。
ステップST48において、データエントリー装置3Cは、データベース30にアクセスし、一のデータ入力項目を選択し、選択されたデータ入力項目内の分割イメージデータを表示部に表示させ、表示されている分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を行うかどうかを判断部50により判断する。OCR読み取り処理を行わない(NO)と判断した場合には、ステップST49に進み、OCR読み取り処理を行う(YES)と判断した場合には、ステップST53に進む。
ステップST49において、データエントリー装置3Cは、表示部に表示されている分割イメージデータに基づいてテキストデータを入力する。本工程では、テキストデータ入力部31によりテキストデータの入力が行われる。
ステップST50において、データエントリー装置3Cは、ステップST49の工程により入力されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元となった分割イメージデータに付加されている識別番号を関連付けてテキストデータ保存部32Aに保存する。
ステップST51において、データエントリー装置3Cは、ステップST50の工程により保存されたテキストデータのうち、複数のエントリー者からの同じ分割イメージデータに基づいて入力された複数のテキストデータが互いに一致するかどうかを照合部33Aにより照合する。複数のテキストデータが一致しない(NO)と判断した場合には、ステップST52に進み、複数のテキストデータが一致する(YES)と判断した場合には、ステップST57に進む。
ステップST52において、データエントリー装置3Cは、複数のテキストデータと共に、それらの元となった分割イメージデータを表示部36に表示し、テキストデータの修正を修正部34Aにより行う。
一方、ステップST53において、データエントリー装置3Cは、表示されている分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を行い、テキストデータに変換する。本工程では、OCR読取変換部40により分割イメージデータがテキストデータに変換される。OCR読取変換部40は、ステップST41の工程による指定にしたがって分割イメージデータをテキストデータに変換する。
ステップST54において、データエントリー装置3Cは、ステップST53の工程により変換されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元となった分割イメージデータに付加されている識別番号を関連付けてテキストデータ保存部32Bに保存する。
ステップST55において、データエントリー装置3Cは、ステップST54の工程により保存されたテキストデータが分割イメージデータと一致するかどうかを照合部33Bにより照合する。一致しない(NO)と判断した場合には、ステップST56に進み、一致する(YES)と判断した場合には、ステップST57に進む。
ステップST56において、データエントリー装置3Cは、複数のテキストデータと共に、それらの元となった分割イメージデータを表示部36に表示し、テキストデータの修正を修正部34Bにより行う。
ステップST57において、データエントリー装置3Cは、ステップST51の工程で一致したと判断された場合のテキストデータ、ステップST52の工程で修正されたテキストデータ、ステップST55の工程で一致したと判断された場合のテキストデータ及びステップST56の工程で修正されたテキストデータをデータ入力項目ごとにネットワーク4Cを介してイメージデータ入力装置2Cに送信する。
つぎに、データエントリー装置3Cからテキストデータが供給された場合のイメージデータ入力装置2Cの動作について図13に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップST58において、イメージデータ入力装置2Cは、ステップST57の工程によりデータエントリー装置3Cから送信されてきたデータ入力項目ごとのテキストデータを送受信部16により受信する。
ステップST59において、イメージデータ入力装置2Cは、ステップST58の工程により受信した各テキストデータに関連付けられている識別情報を合成処理部17で復号する。
ステップST60において、イメージデータ入力装置2Cは、ステップST59の工程で復号した識別情報に基づいて、各テキストデータを元の帖票単位のデータに合成処理部17で合成し統合する。イメージデータ入力装置2Cは、合成処理部17でステップST24の工程により生成した識別番号のリストを参照して、テキストデータの合成を行う。また、ステップST60の工程では、テキストデータを合成する際に用いた識別番号から検索キーを抽出し、当該検索キーに基づいてイメージデータ保存部11から記入済みデータを読み出し、元の記入済みデータとテキストデータとを関連付ける処理を行う。このような処理を行うことにより、テキストデータの一部を入力することにより、記入済みデータを容易に読み出すことが可能となる。したがって、顧客側では、入力原票をファイリングする必要が無く、入力原票をファイリングする処理時間を大幅に削減できる。
このようにして、本発明に係るデータエントリーシステム1Cは、記入済みデータを項目毎に分割イメージデータ化し、当該分割イメージデータに同一の帖票データから分割されたものであることを記すための暗号化された識別番号を付加し、かつ、項目毎に分類分けした各分割イメージデータをシャッフルしてデータベース30に送信し、また、データエントリー装置3Cから供給されるテキストデータに付加されている識別番号に基づいて、関連性のあるテキストデータを合成し統合する顧客側のイメージデータ入力装置2Cと、データベース30に格納されている各項目ごとの分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を行ってテキストデータを生成し、生成したテキストデータに対して入力ミスがないかどうかの所定のベリファイを行い、また、分割イメージデータに基づいてテキストデータを生成し、生成したテキストデータに対して入力ミスがないかどうかの所定のベリファイを行い、ベリファイ後のテキストデータをイメージデータ入力装置2Cに送信するデータエントリー側のデータエントリー装置3Cとがインターネット等で構成されるネットワーク4Cを介して接続されてなるシステムである。
なお、第3の実施例では、例示として、帖票の種類が一種類の場合を示したものである。本発明に係るデータエントリーシステム1Cでは、帖票の種類が複数の場合であっても対応できるものである。このような場合には、ステップST40の工程で複数の異なる原票をそれぞれイメージデータとして登録し、ステップST41の工程でそれぞれの原票データに基づいて分割する領域を指定し、ステップST42の工程で複数の異なる記入済みの帖票をイメージデータ化し、ステップST43の工程に進む前に、帖票の種類ごとに分類仕分けするシェアリングの工程が実行される。また、記入済みの帖票には、予め帖票の各種類を示す識別マークが記されており、シェアリングの工程では、当該識別マークに基づいて帖票の種類ごとに分類仕分けする。
したがって、本願発明によれば、記入済みの帖票をイメージ化し、入力項目毎に分割イメージデータを生成し、後で元の帖票毎に合成し統合できるように各分割イメージデータに暗号化された識別番号を付し、入力項目毎に分割イメージデータをシャッフルしてデータベース30に送信するので、入力帖票(原票)自体が外部に流出せず、かつ、データエントリー側では分割イメージデータから元の帖票毎に合成できない構成となっているので、個人データが記載された帖票の内容を保全することができる。
また、本願発明によれば、入力帖票がイメージ化されているので、従来のパンチエントリーのような原票のデリバリーが発生せず、原票の保全が完全に確保され、従来必要であった原票のデリバリーに要する時間及び搬送コストを削減することができる。
また、本願発明によれば、入力原票のイメージ画像をパソコンの画面に検索表示できる構成にすれば、顧客側では入力原票をファイリングする必要が無くなり、入力原票をファイリングする時間が大幅に削減できる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施例に限定されるものではなく、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な変更、置換又はその同等のものを行うことができることは勿論である。
本発明に係るデータエントリーシステムの第1の構成例を示すブロック図である。
イメージデータ入力装置によりイメージデータを生成する手順についての説明に供するフローチャートである。
帖票の一例を示す図である。
データエントリー装置によりエントリー作業する手順についての説明に供するフローチャートである。
データエントリー装置からテキストデータが供給された場合のイメージデータ入力装置の動作についての説明に供するフローチャートである。
本発明に係るデータエントリーシステムの第2の構成例を示すブロック図である。
イメージデータ入力装置によりイメージデータを生成する手順についての説明に供するフローチャートである。
データエントリー装置によりエントリー作業する手順についての説明に供するフローチャートである。
データエントリー装置からテキストデータが供給された場合のイメージデータ入力装置の動作についての説明に供するフローチャートである。
本発明に係るデータエントリーシステムの第3の構成例を示すブロック図である。
イメージデータ入力装置によりイメージデータを生成する手順についての説明に供するフローチャートである。
データエントリー装置によりエントリー作業する手順についての説明に供するフローチャートである。
データエントリー装置からテキストデータが供給された場合のイメージデータ入力装置の動作についての説明に供するフローチャートである。
符号の説明
1A,1B,1C データエントリーシステム、2A,2B,2C イメージデータ入力装置、3A,3B,3C データエントリー装置、4A,4B,4C ネットワーク、10 データ化部、11 イメージデータ保存部、12 イメージ分割部、13 識別番号付加部、14 分割イメージデータ保存部、15 シャッフル部、16 送受信部、17 合成処理部、18 分割領域指定部、19 管理部、30 データベース、31 テキストデータ入力部、32,32A,32B テキストデータ保存部、33,33A,33B 照合部、34,34A,34B 修正部、35 送信部、36 表示部、40 OCR読取変換部、50 判断部
本発明に係るデータエントリーシステムは、上述の課題を解決するために、ユーザ側において、イメージ入力された複数のデータ項目を有する帖票を帖票イメージデータ化するデータ化手段と、上記データ化手段でデータ化された帖票イメージデータを保存するイメージデータ保存手段と、上記イメージデータ保存手段に保存された帖票イメージデータを読み出し、読み出した帖票イメージデータに基づいてデータ入力項目単位で、複数の分割イメージデータに分割するイメージ分割手段と、上記イメージ分割手段により分割された複数の分割イメージデータに対して、同一の帖票イメージデータから分割されたものであることを記すための識別番号を暗号化して各分割イメージデータに付加する識別番号付加手段と、上記識別番号付加手段により識別番号が付加された分割イメージデータをデータ項目ごとに保存する割イメージデータ保存手段と、上記分割イメージデータ保存手段に保存された分割イメージデータを各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルするシャッフル手段と、上記シャッフル手段により各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルされた分割イメージデータをデータ入力項目ごとにネットワークを介してデータベースに送信する第1の送信手段とを有し、一方、データエントリー側において、上記データベースにアクセスし、一のデータ入力項目を選択し、選択されたデータ入力項目内の分割イメージデータを表示部に表示させ、表示されている分割イメージデータに基づいてテキストデータを入力する入力手段と、上記入力手段により入力されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元となった分割イメージデータに付加されている上記識別番号を関連付けて保存するテキストデータ保存手段と、上記テキストデータ保存手段に保存されているテキストデータのうち、複数のエントリー者からの同じ分割イメージデータに基づいて入力された複数のテキストデータが互いに一致するかどうかを照合する照合手段と、上記照合手段により複数のテキストデータが一致しないと判断された場合、当該複数のテキストデータと共に、それらの元となった分割イメージデータを表示部に表示し、テキストデータの修正を行う修正手段と、上記照合手段により複数のテキストデータが一致したと判断された場合のテキストデータ、及び上記修正手段により修正されたテキストデータをデータ入力項目ごとにネットワークを介して送信する第2の送信手段とを有し、さらに、ユーザ側において、上記第2の送信手段により送信されてきたテキストデータに関連付けられている上記識別情報を復号する復号手段と、上記復号手段で復号した上記識別情報に基づいて、各テキストデータを元の帖票単位のデータに合成し統合する合成処理手段とを有する。
また、本発明に係るデータエントリーシステムは、上述の課題を解決するために、ユーザ側において、イメージ入力された複数のデータ項目を有する帖票を帖票イメージデータ化するデータ化手段と、上記データ化手段でデータ化された帖票イメージデータを保存するイメージデータ保存手段と、上記イメージデータ保存手段に保存された帖票イメージデータを読み出して、読み出した帖票イメージデータに基づいてデータ入力項目単位で、複数の分割イメージデータに分割するイメージ分割手段と、上記イメージ分割手段により分割された複数の分割イメージデータに対して、同一の帖票イメージデータから分割されたものであることを記すための識別番号を暗号化して各分割イメージデータに付加する識別番号付加手段と、上記識別番号付加手段により識別番号が付加された分割イメージデータをデータ項目ごとに保存する分割イメージデータ保存手段と、上記分割イメージデータ保存手段に保存された分割イメージデータを各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルするシャッフル手段と、上記シャッフル手段により各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルされた分割イメージデータをデータ入力項目ごとにネットワークを介してデータベースに送信する第1の送信手段と有し、一方、データエントリー側において、上記データベースにアクセスし、一のデータ入力項目を選択し、選択されたデータ入力項目内の分割イメージデータを表示部に表示させ、表示されている分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を行い、テキストデータに変換するOCR読取変換手段と、上記OCR読取変換手段で変換されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元になった分割イメージデータに付加されている上記識別番号を関連付けて保存するテキストデータ保存手段と、上記テキストデータ保存手段に保存されているテキストデータと、当該テキストデータの元となった分割イメージデータを比較し、一致しているかどうかを照合する照合手段と、上記照合手段により一致していないと判断された場合、元となった分割イメージデータを参照し、当該テキストデータを修正する修正手段と、上記照合手段により一致していると判断されたテキストデータ、及び上記修正手段で修正されたテキストデータをデータ入力項目ごとにネットワークを介して送信する第2の送信手段とを有し、さらに、ユーザ側において、上記第2の送信手段により送信されてきたテキストデータに関連付けられている上記識別情報を復号する復号手段と、上記復号手段で復号した上記識別情報に基づいて、各テキストデータを元の帖票単位のデータに合成し統合する合成処理手段とを有する。
また、本発明に係るデータエントリーシステムは、上述の課題を解決するために、ユーザ側において、イメージ入力された複数のデータ項目を有する帖票を帖票イメージデータ化するデータ化手段と、上記データ化手段でデータ化された帖票イメージデータを保存するイメージデータ保存手段と、上記イメージデータ保存手段に保存された帖票イメージデータを読み出し、読み出した帖票イメージデータに基づいてデータ入力項目単位で、複数の分割イメージデータに分割するイメージ分割手段と、上記イメージ分割手段により分割された複数の分割イメージデータに対して、同一の帖票イメージデータから分割されたものであることを記すための識別番号を暗号化して各分割イメージデータに付加する識別番号付加手段と、上記識別番号付加手段により識別番号が付加された分割イメージデータをデータ項目ごとに保存する分割イメージデータ保存手段と、上記分割イメージデータ保存手段に保存された分割イメージデータを各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルするシャッフル手段と、上記シャッフル手段により各データ入力項目内で順不同となるようにシャッフルされた分割イメージデータをデータ入力項目ごとにネットワークを介してデータベースに送信する第1の送信手段と有し、一方、データエントリー側において、上記データベースにアクセスし、一のデータ入力項目を選択し、選択されたデータ入力項目内の分割イメージデータを表示部に表示させ、表示されている分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を実行するかどうかを判断する判断手段と、上記判断手段に応じて、OCR読み取り処理を実行しない場合には、上記表示部に表示されている分割イメージデータに基づいてテキストデータを入力するテキストデータ入力手段と、上記テキストデータ入力手段により入力されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元となった分割イメージデータに付加されている上記識別番号を関連付けて保存するテキストデータ保存手段と、上記テキストデータ保存手段に保存されているテキストデータのうち、複数のエントリー者からの同じ分割イメージデータに基づいて入力された複数のテキストデータが互いに一致するかどうかを照合する第1の照合手段と、上記第1の照合手段により複数のテキストデータが一致しないと判断された場合、当該複数のテキストデータと共に、それらの元となった分割イメージデータを表示部に表示し、テキストデータの修正を行う第1の修正手段と、上記判断手段に応じて、OCR読み取り処理を実行する場合には、上記表示部に表示されている分割イメージデータに基づいてOCR読み取り処理を行い、テキストデータに変換するOCR読取変換手段と、上記OCR読取変換手段で変換されたテキストデータに対して、当該テキストデータの元になった分割イメージデータに付加されている上記識別番号を関連付けて保存するテキストデータ保存手段と、上記テキストデータ保存手段に保存されているテキストデータと、当該テキストデータの元となった分割イメージデータを比較し、一致しているかどうかを照合する第2の照合手段と、上記第2の照合手段により一致していないと判断された場合、元となった分割イメージデータを参照し、当該テキストデータを修正する第2の修正手段と、上記第1の照合手段により複数のテキストデータが一致したと判断された場合のテキストデータ、上記第1の修正手段により修正されたテキストデータ、上記第2の照合手段により一致していると判断されたテキストデータ、及び上記第2の修正手段で修正されたテキストデータをデータ入力項目ごとにネットワークを介して送信する第2の送信手段とを有し、さらに、ユーザ側において、上記第2の送信手段により送信されてきたテキストデータに関連付けられている上記識別情報を復号する復号手段と、上記復号手段で復号した上記識別情報に基づいて、各テキストデータを元の帖票単位のデータに合成し統合する合成処理手段とを有する。
本発明では、ユーザ側で記入済みの帖票をイメージ化し、入力項目毎に分割イメージデータを生成し、後で元の帖票毎に合成し統合できるように各分割イメージデータに暗号化された識別番号を付し、入力項目毎に分割イメージデータをシャッフルしてデータベースに送信するので、入力帖票(原票)自体が外部に流出せず、かつ、データエントリー側では分割イメージデータから元の帖票毎に合成できない構成となっているので、個人データが記載された帖票の内容を保全することができる。