JP2006243627A - 現像剤担持ローラの製造方法及び画像形成装置 - Google Patents

現像剤担持ローラの製造方法及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 導電性弾性層を形成した中間加工品の導電性を短時間で安定させ、長時間のエージングと同等の効果を達成し、かつ、エージングのための工程内在庫を減少した、現像剤担持ローラの製造方法を提供すること並びに該製造方法により得られた現像剤担持ローラを組み込んでなる電子写真プロセスカートリッジ及び画像形性装置を提供する。
【解決手段】 金属製の軸芯体と、該軸芯体の外周上に少なくとも1層以上の導電性弾性層を配し、さらに該弾性層の外周上に1層以上の樹脂層を配してなる現像剤担持ローラを製造するに際し、導電性弾性層を形成した後に、該導電性弾性層に対し強制吸湿処理する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、現像剤担持ローラの製造方法、及び該製造方法で製造された現像剤担持ローラを組み込んでなる電子写真プロセスカートリッジ並びに画像形成装置に関する。
画像形成体に接触もしくは近接して配置された現像剤担持ローラにより、画像形成体に現像剤(以下、“トナー”ともいう)を供給することにより画像形成体表面に可視画像を形成する現像方式として、一成分現像法が知られている。この一成分現像法は、現像剤担持ローラ表面にトナーを付着させ、該トナーを層厚規制部材により均一化な層厚とすると共に、層厚規制部材との摩擦によりトナーを帯電させ、現像剤担持ローラが接触ないし近接している画像形成体の表面に形成された帯電画像に、帯電したトナーを静電的に移行させて、該画像形成体表面にトナー像を形成する。
このように、現像剤担持ローラは層厚規制部材と共働によりトナーを接触帯電させることから、現像剤担持ローラには適度な導電性が必要とされる。そのために、通常現像剤担持ローラの基層・中間層・表層のすべてもしくは一部には、導電剤を配合したり、導電性ポリマーを用いたりして、所望の導電性が付与されている。
しかしながら、導電性部材、特に中抵抗領域の導電性部材の導電性は、一般的に加工終了直後から経時変化する。すなわち、導電性部材の抵抗値は時間とともに低下していく傾向がある。これは導電性を有していれば、中間加工品についても起きる現象である。そこで、中抵抗領域の導電性部材の抵抗安定化のために種々配合処方が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この中間加工品での導電性が安定していないと、その上に被覆層を配した場合、製品になったときの抵抗値にその影響が波及するので、中間加工品においても導電性が一定であることが望まれる。すなわち、中間加工品の抵抗値の変化が大きい製造直後にその表面に後工程を行うと、製造後の経過時間の僅かなズレにより、後工程を施した製品では抵抗値が大きく異なるという問題がある。
そのため、通常は中間加工品を製造後一定環境(室温、湿度約55%)中に比較的長い時間保存(エージング)し、その抵抗値が充分安定化した後、後工程を行い、製品の抵抗値安定化を達成している。この手法によると、工程終了毎に中間加工品を長時間エージングする必要があり、製造ライン自体が長くなったり、工程内在庫が多くなったりするという問題がある。
このような背景から、製造設備の簡略・短縮化・低コスト化や工程内滞留品数を減少させるためには、従来の長時間のエージングによる手法では不十分となっている。
特開平09−031331号公報。
本発明の課題は、導電性弾性層を形成した中間加工品の導電性を短時間で安定させ、長時間のエージングと同等の効果を達成し、かつ、エージングのための工程内在庫を減少した、現像剤担持ローラの製造方法を提供すること並びに該製造方法により得られた現像剤担持ローラを組み込んでなる電子写真プロセスカートリッジ及び画像形性装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討し、弾性層の弾性成分であるゴム材料として疎水性が高いジメチルシロキサンポリマーを主骨格としたシリコーンゴムでは、ポーラスな構造をとっており、その空隙に保存中に空気中より水分を吸収し、導電性に微妙に作用し、そのための安定化時間が長くかかっていること、及び、弾性層を芯金上に形成した中間加工品をエージングすることなく、水槽に短時間浸漬することによって、長時間のエージングと同様に抵抗値が安定することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、金属製の軸芯体と、該軸芯体の外周上に少なくとも1層以上のシリコーンゴムからなる導電性弾性層を配し、さらに該弾性層の外周上に1層以上の樹脂層を配してなる現像剤担持ローラの製造方法において、導電性弾性層を形成した後に、該導電性弾性層に対し強制吸湿処理することを特徴とする現像剤担持ローラの製造方法である。
なお、強制吸湿処理が、形成後の導電性弾性層への水塗布処理、あるいは、導電性弾性層形成後の中間加工品を高湿ないし高温高湿環境中に置くことが好ましい。
また、導電性弾性層が、付加反応架橋型液状シリコーンゴムの硬化物からなることが好ましい。
さらに、本発明は、現像剤担持ローラが、上記の製造方法により製造された現像剤担持ローラであることを特徴とする電子写真プロセスカートリッジ及び画像形成装置である。
本発明によれば、導電性弾性層を形成した後に、長時間のエージングをすることなく、次工程を行った場合でも、安定した抵抗値の製品を得ることが可能になり、中間加工品の滞留量、滞留時間を減らすことが可能となり、さらに製造工程を短縮することが可能となる。
本発明が対象とする現像剤担持ローラの構造を図1により説明する。
図1は本発明の現像剤担持ローラの模式的断面図である。図1において、1は本発明にかかる現像剤担持ローラであり、該現像剤担持ローラ1は、導電性の芯金11の上に同心円状の導電性の弾性層12が形成され、さらに、その上に1層以上の機能性を備えた樹脂層13が形成されている。
〔芯金〕
芯金11は、少なくともその表面が金属である棒状あるいは筒状のものであり、鉄、アルミニウム、チタン、銅およびニッケル等の金属、ステンレス、ジュラルミン、真鍮及び青銅等の合金、非導電性のプラスチック製の棒あるいは筒の表面を金属で表層に導電層を形成したもの等の剛直で少なくとも表面が金属である公知ものを使用する。例えば、炭素鋼や鉄などではその表面にニッケルを厚さ2〜20μm、好ましくは3〜10μmの化学メッキで形成しておくことも好ましい。なお、芯金11の径は、芯金材料や現像剤担持ローラの使用目的により適宜決定されるが、通常、4〜12mmとされる。
〔弾性層〕
上記導電性芯金11の外周上に形成された導電性弾性層12の材料としては、液状のゴム材料、好ましくは液状付加反応架橋型シリコーンゴムに導電性付与剤としてカーボンブラック等の導電性フィラーを配合したものが用いられる。
〔液状シリコーンゴム材料〕
本発明では、加工性に優れている、硬化反応に伴う副生成物の発生がないため寸法安定性が良好である、硬化後の物性が安定している等の理由から、付加反応架橋型シリコーンゴムが好ましく用いられる。
この付加反応架橋型シリコーンゴムは、例えば、式(1)で表されるオルガノポリシロキサン、および式(2)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを含み、さらに触媒や他の添加物と適宜混合させて用いることができる。
Figure 2006243627
式中、Rはアルケニル基であり、xは正の整数である。
式(1)で表されるオルガノポリシロキサンはシリコーンゴム原料のベースポリマーであり、その分子量は特に限定されないが10万以上100万以下が好ましく、平均分子量は40万以上70万以下が好ましい。さらに加工特性および得られるシリコーンゴム組成物の特性等の観点から、オルガノポリシロキサンの粘度(20±5℃での測定)は、下限値として10Pa・s以上が好ましく、50Pa・s以上がより好ましく、上限値としては300Pa・s以下が好ましく、250Pa・s以下がより好ましい。
式(1)で表されるオルガノポリシロキサンのアルケニル基は、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの活性水素と反応して架橋点を形成する部位であり、その種類は特に限定されないが、活性水素との反応性が高い等の理由から、ビニル基およびアリル基の少なくとも一方であることが好ましく、ビニル基が特に好ましい。
Figure 2006243627
式中、yは2以上の正の整数であり、zは正の整数である。
式(2)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、硬化工程における付加反応の架橋剤の働きをするもので、一分子中のケイ素原子結合水素原子の数は2個以上であり、硬化反応を最適に行わせるために、3個以上のポリマーが好ましい。ポリオルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子量に特に制限は無く、1000から10000まで含有されるが、硬化反応を適切に行わせるために、比較的低分子量1000以上5000以下が好ましい。
〔架橋触媒〕
本発明では、上記反応の架橋触媒として、例えば、塩化白金酸六水和物を使用することができ、また、ヒドロシリル化反応において触媒作用を示す遷移金属化合物も使用可能である。その具体例としては、Fe(CO)5、Co(CO)8、RuCl3、IrCl3、〔(オレフィン)PtCl22、ビニル基含有ポリシロキサン−Pt錯体、L2Ni(オレフィン)、L4Pd、L4Pt、L2NiCl2(但し、LはPPh3若しくはPR’3であり、Pはリン、Phはフェニル基、R’はアルキル基を示す)を挙げることができる。その中でも、好ましくは白金、パラジウム、ロジウム系遷移金属化合物触媒である。
上記触媒の配合量は、白金系金属化合物触媒の場合、液状シリコーンゴム材料(各種配合物を含む)中、白金として1〜100質量ppmが好ましいが、この範囲に限定されることはなく、目標とする可使時間、硬化時間、製品形状等により適宜選択される。
〔硬化反応遅延剤〕
また、液状シリコーンゴム材料は、硬化反応遅延剤として1−エチニル−1−シクロヘキサノール、フェニルブチノール等の不飽和アルコールを含むことができる。上記硬化反応遅延剤の配合量としては、液状シリコーンゴム材料100質量部に対し0.05〜0.5質量部の範囲で、目標とする可使時間、硬化時間、製品形状により適宜選択される。
〔他の弾性体ポリマー〕
硬化物の低硬度及び低圧縮永久歪の特徴を阻害しない範囲内で、液状シリコーンゴム材料に通常使用される各種の配合剤を添加することができる。
例えば、併用することができるゴムとしては、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、(メタ)アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリレートゴム、エピクロルヒドリンゴム等が挙げられる。
〔添加剤〕
液状シリコーンゴムに含ませることのできる可塑剤としては、例えば、ポリジメチルシロキサンオイル、ジフェニルシランジオール、トリメチルシラノール、フタル酸誘導体、アジピン酸誘導体等、軟化剤としては、例えば、潤滑油、プロセスオイル、コールタール、ヒマシ油等、老化防止剤としては、例えば、フェニレンジアミン類、フォスフェート類、キノリン類、クレゾール類、フェノール類、ジチオカルバメート金属塩類等、耐熱剤としては、例えば、酸化鉄、酸化セリウム、水酸化カリウム、ナフテン酸鉄、ナフテン酸カリウム等、その他加工助剤、着色剤、紫外線吸収剤、難燃剤、耐油性向上剤、発泡剤、スコーチ防止剤、粘着付与剤、滑剤等を添加できる。
〔充填剤〕
液状シリコーンゴム材料に含ませることのできるフィラー(補強充填剤及び増量剤)としては、例えば、ヒュームドシリカ、湿式シリカ、石英微粉末、ケイソウ土、カーボンブラック、酸化亜鉛、塩基性炭酸マグネシウム、活性炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、二酸化チタン、タルク、雲母粉末、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ガラス繊維、ゴム用カーボンブラック、有機補強剤、有機充填剤等を挙げることができる。これらの充填剤の表面を有機珪素化合物、例えば、ポリジオルガノシロキサン等で処理して疎水化して、液状シリコーンゴム材料への分散性を挙げることが好ましい。
〔導電剤〕
液状シリコーンゴムに含ませることのできる導電剤としては、例えば、アルミニウム、パラジウム、鉄、銅、銀等の金属系の粉体や繊維;酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛等の金属酸化物;硫化銅、硫化亜鉛等の金属化合物粉;又は適当な粒子の表面を酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化モリブデンや、亜鉛、アルミニウム、金、銀、銅、クロム、コバルト、鉄、鉛、白金、ロジウムを電解処理、スプレー塗工、混合振とうにより付着させた粉体;アセチレンブラック、ケッチェンブラック(商品名)、PAN系カーボンブラック、ピッチ系カーボンブラック等のカーボン粉が挙げられる。また、KSCN、LiClO4、NaClO4、4級アンモニウム塩等のイオン伝導物質も使用可能である。
導電剤としては、比較的少量の添加で電気抵抗率を低下させることができ、ゴム組成物の硬度を大きくすることなく導電性を付与することができるので、特にカーボンブラックが好ましい。
〔液状シリコーンゴム材料の物性〕
必要な充填剤等が配合されたシリコーンゴム原料の粘度ρ(20±5℃で測定)は特に制限はないが、材料の流動性をある程度抑制して材料漏れを防止する観点から10Pa・s以上が好ましく、注入ゲート間にウェルドが発生する等の成形加工性の問題を回避するための観点から、300Pa・s以下が好ましい。
〔導電性弾性層の形成〕
導電性弾性層の形成に、ゴム材料として付加反応架橋型液状シリコーンゴムを用いた場合について説明する。
加硫接着タイプのシリコーンゴム用プライマーを極薄く塗布した金属製の芯金を、円筒状金型内に置き、金型と芯金の間に形成され他弾性層形成キャビティ内に上記したシリコーンゴム組成物を注入し、金型内で100〜150℃、1〜30分一次加熱加硫させた後、成形物を取り出し、必要によりさらに180〜230℃の恒温槽中で加熱加硫を完了させ、芯金の上に導電性弾性層が形成された中間加工品を得る。
なお、本発明では、導電性弾性層の厚みとしては、通常、1〜10mm、好ましくは2〜5mmとするのが適当である。
本発明では、このようにして得られた中間加工品の導電性弾性層上に少なくとも1層の樹脂層を形成するに際し、まず、得られた中間加工品の導電性弾性層の導電性を安定化させるための強制吸湿処理を行なう。
強制吸湿処理とは、対象物に水を直接接触させる、もしくは、比較的高湿度な環境に放置するなどにより、通常の環境中に放置するよりも早く、弾性層中に水分を導入することを意味する。
強制吸湿させる方法として、例えば、水を直接作用させる方法、水を間接的に作用させる方法がある。
水を直接作用させる方法としては、ノズルから噴射させた水を中間加工品に直接吹き付け、数秒〜数分間、水と接触させる方法が適当であるが、これに限らない。
水を間接的に作用させる方法として、湿度の高い環境(例えば相対湿度90%)に数分間放置する方法があり、この際に、温度の高い状態(例えば摂氏40℃)にする方法も好ましい。
〔樹脂層〕
本発明では以上のようにして、導電性が安定化された導電性弾性層上に更に表層として樹脂層を形成する。樹脂層を形成する材料として、各種のポリアミド樹脂、フッ素樹脂、水素添加スチレン−ブチレン樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、イミド樹脂、オレフィン樹脂等が用いられる。
これらの材料は、サンドミル、ペイントシェーカー、ダイノミル、パールミル等のビーズを利用した従来公知の分散装置を使用して分散させる。得られた表層形成用の分散体は、スプレー塗工法、ディッピング法等により導電性弾性層の上に塗工される。
樹脂層の厚み(合計)としては、導電性弾性層成分がしみ出してきて画像形成体を汚染することを防止する観点から5μm以上が好ましく、弾性層が硬くなり、トナーの融着を防止する観点から500μm以下が好ましく、より好ましくは10〜30μmである。
樹脂層中に質量平均粒径が1〜20μmの微粒子を分散させることにより、現像剤担持ローラ表面の現像剤の搬送を容易にすることができ、充分な量の現像剤を現像領域に搬送することができるので、好ましい。このような目的に使用する微粒子としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子、シリコーンゴム微粒子、ポリウレタン微粒子、ポリスチレン微粒子、アミノ樹脂微粒子、フェノール樹脂微粒子等のプラスチックピグメントが挙げられる。特にポリメタクリル酸メチル微粒子及びシリコーンゴム微粒子が好ましい。これらの微粒子は樹脂層の約20〜200質量%(この微粒子を除く樹脂層構成成分の総質量に対して)の範囲で添加することが好ましい。
〔画像形成装置〕
次に本発明の現像剤担持ローラを組込んでなる電子写真プロセスカートリッジを用いた接触現像方式の画像形成装置の一例の概略を図3に示す。
画像形成体である感光体ドラム31、一次帯電ローラ32、現像剤担持ローラ33、現像剤供給ローラ34、現像剤層厚規制部材であるトナー層厚規制部材35、撹拌羽36および現像剤であるトナー37が一つのカートリッジにまとめられ、電子写真装置の中で一体的に交換可能なカートリッジとなっている。
一次帯電ローラ32で均一に帯電された感光体ドラム31は矢印の方向に回転しており、一次帯電ローラ32と現像剤供給ローラ33との間でその表面に記録情報を乗せたレーザー光40が照射され、潜像が形成される。一方、撹拌羽36で現像剤供給ローラ34に送られたトナー37は、トナー層厚規制部材35によって現像剤担持ローラ33表面に均一にコートされ、感光体ドラム31表面へと運ばれ、感光体ドラム31表面上に形成されている潜像をトナー像として顕像化する。感光体ドラム31がさらに回転してトナー像が転写領域に到達すると、紙等の記録メディア43にトナー像が感光体ドラム31に対し対置された転写ローラ42により転写される。感光体ドラム31は表面がクリーニング用弾性部材38で記録メディア43に転写せずに残ったトナーが除去された後、一次帯電ローラ32で再び均一に帯電される。
記録メディア43に転写された未定着のトナー像は、定着ローラ44と加圧ローラ45の間を通り、圧力と熱で記録メディアに定着され、電子写真装置から排出される。
一方、現像に使用されずに現像剤担持ローラ33表面に残ったトナーは現像剤担持ローラ33表面に坦持されたまま現像容器41に戻る。現像容器41の内部では現像剤供給ローラ34が現像剤担持ローラ33表面に残ったトナーを現像剤担持ローラ33表面から取り除くとともに、新しいトナーを現像剤担持ローラ33の表面に供給する。現像剤担持ローラ33表面に供給された新しいトナーは、トナー層厚規制部材35にてコートしたトナーの厚さを均一に整えられ、現像領域に搬送されていく。この繰り返しによって現像剤担持ローラ33は常に新しいトナーを均一にコートして静電潜像を現像する。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。これは本発明を何ら限定するものではない。
〔導電性弾性層の抵抗値〕
現像剤担持ローラ及び中間加工品(これらを併せて、「被測定ローラ」という)の抵抗値測定は、図3に示すように、芯金11の弾性層を形成していない両端に各500g(合計1000g)の荷重をかけ、被測定ローラ21を直径30mmの金属製電極ローラ22に押し当て、電極ローラ22を24rpmで回転させて被測定ローラ21を従動回転させる。この状態で芯金11と電極ローラ22間に50Vの直流電圧を印加したときの抵抗値を被測定ローラ21が一周する間測定し、一周する間の抵抗値の平均値を求め、被測定ローラ21の導電性弾性層の抵抗値とする。
〔吸湿処理前後の抵抗値比〕
導電性弾性層を形成して得たばかりの中間加工品の抵抗値と吸湿処理後の抵抗値の比αは以下のように計算した。なお、このαが0.5以下となっていると、電導性が安定したと判断される。
α=(後処理後の抵抗値)/(加工直後抵抗値)
実施例1
芯金として、直径8mm、長さ280mmの純鉄製棒に厚み10μmの化学ニッケルメッキをし、表面に加硫接着タイプのシリコーンゴム用プライマーを2μmの厚みで塗布したものを用意し、内径16mmで内面にフッ素系離型剤を塗布した円筒状金型に両端から駒で保持してセットした。その駒に設けられた弾性層材料の注入口より金型内へ、導電性付加反応架橋型液状シリコーンゴム(東レダウコーニング社製、体積固有抵抗1×106Ωcm品)を注入し、100℃、10分間加熱加硫してシリコーンゴム弾性層を形成し、金型より取り出して、直径約16mmで弾性層長さ240mmの中間加工品を得た。
得られた中間加工品の抵抗値をまず測定した。その後、中間加工品を回転させながら、その表面に水を10秒間均一に流すことにより塗布し、乾燥した綿布で付着した水を拭った後、抵抗値を測定した。これらの抵抗値の測定結果からαを計算したところ、0.42であった。
実施例2
実施例1において、中間加工品を回転させながら、その表面に水を10秒間均一に流すことにより塗布し、乾燥した綿布で付着した水を拭う代わりに、室温湿度90%の環境下に2時間保管とする以外は、実施例1と同様に強制吸湿処理を行なった。その後、抵抗値を測定し、αを計算した。結果を表1に示す。
実施例3
実施例2において、環境下の保管を40℃、湿度90%、1時間とする以外は、実施例2と同様に強制吸湿処理をした。その後、抵抗値を測定し、αを計算した。結果を表1に示す。
比較例1
得られた中間加工品に対して、強制吸湿処理を全く行わなかった時のαを表1に示す。
比較例2
実施例1において、強制吸湿処理を行なわず、従来の中間加工品の安定化処理である23±5℃、湿度55±5%の環境下に24時間保管とした。以下、抵抗値を測定し、αを計算した。結果を表1に示す。
上記実施例、比較例で処理された中間加工品の表面に、ポリウレタン樹脂原料(商品名:ニッポランN5033、日本ポリウレタン工業社製)に平均粒径10μmのウレタン粒子(商品名:アートパールCF600T、根上工業社製)および導電性カーボン(商品名:ケッチェンブラックEC、ケッチェン・インターナショナル社製)を均一に分散した塗工液をディップ塗工して、熱処理を施し硬化させ、厚み20μmの均一なポリウレタン樹脂層を形成し、現像剤担持ローラを得た。
得られた現像剤担持ローラを20℃、湿度55%の環境下に24時間保管した後、現像剤担持ローラの抵抗値を測定し、抵抗値のバラツキ(最大値/最小値)を調べた。結果を表1にまとめた。また、◎、○、△および×の4ランクで総合判断し、その結果も表1に示した。
Figure 2006243627
表1に見られるように、導電性弾性層を形成した中間加工品に対し、製造直後に強制吸湿処理を行なった場合(実施例1〜3)には、従来の安定化のための保管していた場合(比較例2)と同様に良好な現像剤担持ローラを得ることができる。また、吸湿処理(安定化)を行なわない場合(比較例1)は、樹脂層形成までの僅かの変動で導電性弾性層の抵抗値の変動があり、その影響が製造後に現像剤担持ローラを安定化のために保管した後までも影響していた。
本発明の現像剤担持ローラの一例の断面図である。 本発明の画像形成装置の一例の概念図である。 現像剤担持ローラ及び中間加工品の抵抗値の測定方法を示す図である。
符号の説明
1 :現像剤担持ローラ
11 :芯金
12 :弾性層
13 :樹脂層
21 :被測定ローラ
22 :電極ローラ
31 :感光体ドラム
32 :一次帯電ローラ
33 :現像剤担持ローラ
34 :現像剤供給ローラ
35 :トナー層厚規制部材
36 :撹拌羽
37 :トナー
38 :クリーニング用弾性部材
40 :レーザー光
41 :現像容器
42 :転写ローラ
43 :記録メディア
44 :定着ローラ
45 :加圧ローラ

Claims (7)

  1. 金属製の軸芯体と、該軸芯体の外周上に少なくとも1層以上のシリコーンゴムからなる導電性弾性層を配し、さらに該弾性層の外周上に1層以上の樹脂層を配してなる現像剤担持ローラの製造方法において、
    導電性弾性層を形成した後に、該導電性弾性層に対し強制吸湿処理する
    ことを特徴とする現像剤担持ローラの製造方法。
  2. 強制吸湿処理が、形成後の導電性弾性層への水塗布処理である請求項1に記載の現像剤担持ローラの製造方法。
  3. 強制吸湿処理が、導電性弾性層形成後の中間加工品を高湿環境中に置くことである請求項1に記載の現像剤担持ローラの製造方法。
  4. 強制吸湿処理が、導電性弾性層形成後の中間加工品を高温高湿環境中に置くことである請求項1に記載の現像剤担持ローラの製造方法。
  5. 導電性弾性層が、付加反応架橋型液状シリコーンゴムの硬化物からなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の現像剤担持ローラの製造方法。
  6. 現像剤担持ローラが、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法により製造された現像剤担持ローラであることを特徴とする電子写真プロセスカートリッジ。
  7. 現像剤担持ローラが、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法により製造された現像剤担持ローラであることを特徴とする画像形成装置。

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