JP2006243269A - 表示媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 流動性物質が流れ込み易い部位とその部位に流動性物質を流し込み易い部位とができるように液室の形状を意図的に形成すると共に、それらの部位に排気口及び注入口を設け、後者の部位には注入口を設けることによって、気泡の混入を確実に防止しつつ流動性物質を液室に注入できる構造を有する表示媒体を提供すること。
【解決手段】 液室における上面視の形状が、そのうちの少なくとも2つの角部の角度が0°より大きく、かつ、75°以下に構成される多角形又はその多角形に対応する形状であると共に、流動性物質を液室内へ注入する注入口及びその注入口から液室へ流動性物質を注入する場合に該液室中に存在する気体を外部へ排出する排気口が、上記した角度を有する角部の頂点からの最短距離が5mm以下となる位置に形成されている。そのような構造によって、液室中に封入された流動性物質への気泡混入を有効に防止できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、液室に封入される流動性物質に電界を付与することによって画像を表示可能な表示媒体に関する。
液晶表示装置や電気泳動表示装置の表示媒体では、対向する基板間に形成された液室に封入された液晶や電気泳動媒体などの流動性物質中に気泡の混入があると、それが画質劣化の原因となる。そのため、流動性物質中への気泡の混入を防止する種々の技術が提案されている。
例えば、特開2004−117523号公報(特許文献1)には、液晶材料を注入するための複数の注入口を備えると共に、その注入口から液晶材料が注入された際、注入された液晶材料の到達するのが遅い部位に排気口を設けることによって、表示部に気泡の残存や未注入部分のない液晶表示セルが提案されている。
また、特開平11−249155号公報(特許文献2)には、一方の気体に液晶等の流動性物質が塗布されているような一対の気体を非接触状体保持手段によって互いに非接触に保持して対向配置させ、この保持状体を解放して一端縁側から他端縁側にかけて順次接触させて封入領域に流動性物質を展延させることによって液晶素子などの流動性物質封入構造を作成する方法が提案されている。
特開2004−117523号公報 特開平11−249155号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるように、注入された液晶材料の流れを予測した上で排気口を設けた場合、その予測を確実に行うことが困難であるという問題点があった。即ち、排気口を予測された液晶材料の流れに基づいて設けたとしても、注入時の環境によっては液晶材料が予測通りに流れず、結果的に気泡が混入し得るという問題点があった。
また、特許文献1に記載される液晶表示セルは、注入口及び排気口となる開口部が複数設けられるので、封止時及び封止後に気泡が混入するリスクが高いという問題点があった。
一方で、特許文献2に記載されるような、流動性物質を介在しつつ一対の基板を貼り合わせる方法は、流動性物質封入構造(以下、「表示媒体」と称する)が液晶表示装置用の液晶表示セルを作成する場合には、流動性物質が粒子を含有しない液晶であるので有効であるが、表示媒体が電気泳動表示装置用の表示パネルを作成する場合には、流動性物質が帯電粒子を含有する帯電粒子分散液であるので、基板の接合部が帯電粒子によって汚染され、基板の接合が不十分となり、封止後に気泡が混入するという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、気泡の混入を確実に防止しつつ流動性物質を液室に注入できる構造を有する電気泳動表示装置や液晶表示装置などに利用可能な表示媒体を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の表示媒体は、実質的に平行に離間されて配置され少なくとも一方が表示面を構成する一対の基板と、その一対の基板間に形成される液室と、その液室内に封入される流動性物質と、その流動性物質を前記液室内へ注入する注入口と、その注入口から前記液室へ前記流動性物質を注入する場合に該液室中に存在する気体を外部へ排出する排気口とを備え、前記一対間の基板間に発生させた電界に応じて前記表示面に画像の表示を行うものであって、前記液室における上面視の形状は、少なくとも2つの角部の角度が0°より大きく、かつ、75°以下に構成される多角形又はその多角形に対応する形状であり、前記注入口及び前記排気口は、前記0°より大きく、かつ、75°以下である角度を有する角部の頂点からの最短距離が5mm以下となる位置に形成されている。
請求項2記載の表示媒体は、請求項1記載の表示媒体において、前記注入口及び/又は前記排気口が、前記0°より大きく、かつ、75°以下である角度を有する角部の2等分線上に位置するように構成されている。
請求項3記載の表示媒体は、請求項1又は2記載の表示媒体において、前記多角形における角度が0°より大きく、かつ、75°以下である角部が、前記多角形における対角線上に配置されている。
請求項4記載の表示媒体は、請求項1から3のいずれかに記載の表示媒体において、前記注入口及び前記排気口は、該注入口と該排気口との距離が、該注入口とその注入口とは別の注入口との距離及び/又は該排気口とその排気口とは別の排気口との距離より長くなるように配置されている。
請求項5記載の表示媒体は、請求項1から3のいずれかに記載の表示媒体において、前記多角形における角度が0°より大きく、かつ、75°以下である角部が2つ形成されている。
請求項6記載の表示媒体は、請求項5記載の表示媒体において、前記多角形における角度が0°より大きく、かつ、75°以下である角部が、最も離れた角部となるように配置されている。
請求項7記載の表示媒体は、請求項1から6のいずれかに記載の表示媒体において、前記排気口は、前記角部の頂点からの最短距離が3mm以下となる位置に形成されている。
請求項1記載の表示媒体によれば、液室における上面視の形状が、そのうちの少なくとも2つの角部の角度が0°より大きく、かつ、75°以下に構成される多角形又はその多角形に対応する形状であると共に、流動性物質を液室内へ注入する注入口及びその注入口から液室へ流動性物質を注入する場合に該液室中に存在する気体を外部へ排出する排気口が、上記の0°より大きく、かつ、75°以下である角度を有する角部の頂点からの最短距離が5mm以下となる位置に形成されている。
よって、注入口が、0°より大きく、かつ、75°以下である角度を有する角部の頂点からの最短距離が5mm以下となる位置に形成されているので、流動性物質の注入時に、該角部を構成する2辺に沿って流入する流動性物質の流動方向を制御し易い。その結果として、流動性物質の注入に伴う液室内の気泡の排除が容易となるために、液室中に封入された流動性物質への気泡混入が有効に防止できるという効果がある。
一方で、排気口が、0°より大きく、かつ、75°以下である角度を有する角部の頂点からの最短距離が5mm以下となる位置に形成されているので、液室へ注入された流動性物質は、該角部を構成する2辺に沿って該排気口へ向かって案内され、液室内が満たされるに従って、液室から気泡を確実に排出することができる。その結果として、液室中に封入された流動性物質への気泡混入を有効に防止できるという効果がある。
なお、請求項1における「多角形に対応する形状」とは、少なくとも2つの角部の角度が0°より大きく、かつ、75°以下に構成される多角形における一部又は全部の角部の頂点近傍が切り取られたり、丸められた形状を意味する。
請求項2記載の表示媒体によれば、請求項1記載の表示媒体の奏する効果に加えて、注入口及び/又は排気口が、0°より大きく、かつ、75°以下である角度を有する角部の2等分線上に位置するように構成されている。
よって、注入口がそのような位置に設けられた場合には、該注入口から注入された流動性物質の流れが偏り難いので、その流動方向を、気泡の残存を抑制しつつ注入口から排気口へ向かうように制御し得る。その結果として、液室中に封入された流動性物質への気泡混入を有効に防止できるという効果がある。
一方で、排気口がそのような位置に設けられた場合には、排気口へ向かう流動性物質の流れが偏り難いので、気泡を確実に排出することができる。その結果として、液室中に封入された流動性物質への気泡混入を有効に防止できるという効果がある。
請求項3記載の表示媒体によれば、請求項1又は2記載の表示媒体の奏する効果に加えて、液室の上面視の形状である多角形における0°より大きく、かつ、75°以下に構成される角部が、多角形における対角線上に配置されているので、注入口及び排気口を対角線上にある角部に設けることにより、液室への流動性物質の注入時に、注入口から排気口への流動性物質の流れが偏りにくく、気泡を排気口から確実に排出しつつ液室を流動性物質によって満たすことができる。その結果として、液室中に封入された流動性物質への気泡混入を有効に防止できるという効果がある。
請求項4記載の表示媒体によれば、請求項1から3のいずれかに記載の表示媒体の奏する効果に加えて、注入口と排気口との距離が、該注入口とその注入口とは別の注入口との距離及び/又は該排気口とその排気口とは別の排気口との距離より長くなるように配置されているので、液室への流動性物質の注入時における流動性物質の流動方向を、気泡の残存を抑制しつつ注入口から排気口へ向かう方向に有効に向けることができる。よって、気泡を排気口から確実に排出しつつ液室を流動性物質によって満たすことができるので、液室中に封入された流動性物質への気泡混入を有効に防止できるという効果がある。
請求項5記載の表示媒体によれば、請求項1から3のいずれかに記載の表示媒体の奏する効果に加えて、液室の上面視の形状である多角形には、その角度が0°より大きく、かつ、75°以下である角部が2つ形成されているので、それらの角部に注入口と排気口とを1つずつ設けることにより、多数の開口部が存在する場合に生じやすい封止時及び封止後における気泡混入のリスクを可能な限り低減できることになる。その結果として、液室中に封入された流動性物質への気泡混入を有効に防止できるという効果がある。
請求項6記載の表示媒体によれば、請求項5記載の表示媒体の奏する効果に加えて、液室の上面視の形状である多角形における0°より大きく、かつ、75°以下である角部が、最も離れた角部となるように配置されているので、それらの角部にそれぞれ注入口と排気口とを設けることにより、液室への流動性物質の注入時に、流動性物質の流動方向を最も有効に注入口から排気口へ向けることができる。従って、気泡を排気口から確実に排出しつつ液室が流動性物質によって満たされる。その結果として、液室中に封入された流動性物質への気泡混入を有効に防止できるという効果がある。
請求項7記載の表示媒体によれば、請求項1から6のいずれかに記載の表示媒体の奏する効果に加えて、前記排気口は、前記角部の頂点からの最短距離が3mm以下となる位置に形成されているので、液室へ注入された流動性物質は、該角部を構成する2辺に沿って該排気口へ向かって案内され、液室内が満たされるに従って、液室から気泡を確実に排出することができる。その結果として、液室中に封入された流動性物質への気泡混入をより有効に防止できるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。ここで、図1は、本発明の第1実施例における画像表示媒体10を説明する図であり、図1(a)は、画像表示媒体10の上面図であり、図1(b)は、(a)におけるIb−Ib線方向の断面を模式的に示した模式図である。図2は、図1(a)における角部Aの拡大図である。まず、これらの図1及び図2を参照して、画像表示媒体10の全体構成について説明する。
画像表示媒体10は、図1(a)に示すように上面視略矩形の電気泳動表示用のパネルであり、X電極12a及びY電極13aに印加する電気信号(電流、電圧、極性)を制御する駆動制御ユニット(非図示)に接続されて、表示面である第1基板12の表示領域Dにユーザの操作に応じた画像を表示するものである。
この画像表示媒体10は、図1(b)に示すように、第1基板12と、第2基板13と、その第2基板13と第1基板12との間に挟持されるフレーム部材17とを主に備えている。
第1基板12及び第2基板13は、いずれも、約100μm程度の厚さを有する板状体であり、ガラス、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂、天然樹脂、紙などにより構成されている。第1基板12及び第2基板13における表示領域Dに対応する部分には、互いに対向する側の面上に、それぞれ、X電極12a及びY電極13aが設けられている。
X電極12a及びY電極13aは、液室Rに充填された帯電粒子分散液33に電界を与えるための極性を担うものである。X電極12a及びY電極13aは、いずれも、複数本の実質的に平行なライン状に形成されていると共に、実質的に互いに直交するように配置されている。即ち、画像表示媒体10は、これらの電極12a,13aのオン又はオフを切り換える単純マトリックス駆動方式の画像表示媒体である。
X電極12a及びY電極13aはいずれも、導電性を有するものであれば、特にその材料には限定されず、金属、半導体、導電性樹脂、導電性塗料、導電性インク、無機透明導電体などの材料により構成されている。X電極12a及びY電極13aは、上記のような材料を用い、周知の無電界メッキ法、スパッタ法、蒸着法、インクジェット法などの方法によって、それぞれ、第1基板12及び第2基板13上に形成することができる。
第1基板12におけるX電極12aの形成面、及び、第2基板13におけるY電極13aの形成面には、耐液性の保護膜19が設けられている。この保護膜19によって、液体である電気泳動媒体30と電極(X電極12a及びY電極13a)との直接接触が防止されるので、画像表示媒体10における電極(X電極12a及びY電極13a)の劣化を防止することができる。この保護膜19としては、撥水性、撥油性、耐食性、耐薬品性などに優れているという点から、含フッ素化合物を含有する膜であることが好ましい。
ここで、含フッ素化合物としては、所定の温度以上で液体状になる含フッ素化合物であることが好ましく、例えば、低分子量ポリテトラフルオロエチレン(低分子量PTFE)、低分子量ポリクロロトリフルオロエチレン(低分子量PCTFE)、低分子量テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(低分子量PFA)、低分子量テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(低分子量FEP)などが挙げられる。
フレーム部材17は、厚さ約25μm程度の板状部材である。このフレーム部材17は、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの合成樹脂、天然樹脂、セラミクス又はガラスなどから構成される。このフレーム部材17には、図1(a)に示すように、その上面視において、対角である角部Aと角部Bとが鋭角である六角形の開口部17aが開口されている。
液室Rは、フレーム部材17の介在によって離間される第1基板12と第2基板13との間に形成される、開口部17aの形状及びフレーム部材17の厚さに応じた形状の空間である。即ち、本実施例の場合、液室Rは、その上面視が開口部17aの形状である2つの鋭角の角部A,Bを有する六角形であって、その厚さが約25μmである空間に形成されている。
この液室Rには、帯電粒子31が電気泳動媒体30に分散された液体である帯電粒子分散液33が充填されている。液室Rに充填される帯電粒子分散液33の分散媒である電気泳動媒体30は、電気抵抗が高い(絶縁性が高い)溶媒であることが好ましく、好ましい溶媒としては、例えば、芳香族炭化水素溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど)、脂肪族炭化水素溶媒(例えば、ヘキサン、シクロヘキサンなどの直鎖又は環状パラフィン系炭化水素溶媒、イソパラフィン系炭化水素溶媒、ケロシンなど)、ハロゲン化炭化水素溶媒(例えば、クロロホルム、トリクロロエチレン、ジクロロメタン、トリクロロトリフルオロエチレン、臭化エチルなど)、シリコーンオイルのようなオイル状のポリシロキサン、高純度石油などが挙げられる。なお、電気泳動表示媒体10では、上記のような各溶媒を単独で用いても、2種以上の混合物として用いてもよい。
一方、帯電粒子分散液33の分散質である帯電粒子31は、正に帯電されている白色の白色帯電粒子31aと、負に帯電されている黒色の黒色帯電粒子31bとから構成されている。白色帯電粒子31aや黒色帯電粒子31bとしては、白色の酸化チタンや黒色のカーボンブラック、あるいは、フタロシアニン系顔料などの有機顔料の表面にフッ素系の単分子膜を形成して疎水性を持たせたものや、同有機顔料の表面をシランカップリング剤で処理して疎水性を持たせたものが使用される。
これらの白色帯電粒子31a及び黒色帯電粒子31bは、それぞれ、画像表示媒体10における各画素毎に、X電極12aとY電極13aとの間に発生される電界に応じて、第1基板12側又は第2基板13側に泳動される。
より具体的には、X電極12aがY電極13aに対して正となるように電界が形成された場合には、負に帯電されている黒色帯電粒子31bは、第1基板12側(X電極12a側)に泳動し、一方で、正に帯電されている白色帯電粒子31aは、第2基板13側(Y電極13a側)に泳動する。
一方で、X電極12aがY電極13aに対して負となるように電界が形成された場合には、正に帯電されている白色帯電粒子31aが、第1基板12側(X電極12a側)に泳動し、一方で、負に帯電されている黒色帯電粒子31bは、第2基板13側(Y電極13a側)に泳動する。従って、制御ユニット(非図示)により、X電極12aとY電極13aとの間に画像データに応じた電界を印加することによって、表示面である第1基板12における表示領域Dに、その画像データに従って第1基板12側へ泳動された黒色帯電粒子31bに起因する黒色の画像が表示されることになる。
画像表示媒体10の第1基板12上には、上記のような帯電粒子分散液33を液室Rへ注入するための貫通孔である注入口21と、その注入口21からから液室Rへ帯電粒子分散液33を注入する際に液室R中に存在する気体を外部へ排出するための貫通孔である排気口22とが設けられている。
なお、説明を簡略化するために図1(a)においては、注入口21及び排気口22の開口断面を円形として図示したが、注入口21及び排気口22の開口断面は円形に限定されず多角形や不定形など種々の形状に構成することができる。また、注入口21及び排気口22となる貫通孔の断面は一方の開口端から他方の開口端までほぼ一定形状であってもよいし、液室R側に向かって広くなるなど一定形状でなくてもよい。
注入口21は、帯電粒子分散液33の注入中に帯電粒子31による詰まりを防止するという点において、その開口ができるだけ広いことが好ましい。そのため、注入口21の広さは、その断面に内接する円の直径dのうち最も短い直径d1minが、帯電粒子分散液33中の帯電粒子31の平均粒径の5倍以上であることが好ましい。また、液室R側の断面へ向かって断面が拡がるように注入口21を構成すると、帯電粒子分散液33の注入中に帯電粒子31による詰まりを防止することができるので好ましい。
排気口22は、その開口の広さが、帯電粒子分散液33の注入中に帯電粒子31によりその流路を閉塞せず、かつ、注入中に帯電粒子31が排気口22の外へ流出しない程度の広さであるとが好ましい。そのため、排気口22の広さは、その断面に内接する円の直径dのうち最も短い直径d2minが、帯電粒子分散液33中の帯電粒子31の平均粒径の1倍以上であり、かつ、4倍未満であることが好ましい。また、第1基板12の表面側(外部側)の断面における直径dが最も短くなるように(d=d2min)排気口22を構成すると、帯電粒子分散液33への気泡混入を防止することができるので好ましい。
なお、注入口21及び排気口22の数は、各々1以上形成されていればよく、両者の数は同じあっても異なっていてもよい。しかし、注入口21及び排気口22の数が多いほど、封止時及び封止後における気泡混入のリスクが生じ易くなるので、注入口21及び排気口は、それぞれ1つずつであることが好ましい。
また、これらの注入口21および排気口22は、それぞれ、上面視が六角形である液室Rにおける鋭角の角部A,Bの近傍に設けられている。詳細は図3及び図4を参照しつつ後述するが、このように、液室Rの上面視の形状において鋭角に形成されている角部A,Bの近傍に注入口21および排気口22を配置することによって、注入された帯電粒子分散液33の流動方向を、気泡混入防止に有効となるように制御することができる。
即ち、鋭角である角部Aの近傍に注入口21を配置し、一方で、その角部Aの対角であり鋭角の角部Bの近傍に排気口22を配置することによって、帯電粒子分散液33は角部Aを構成する2辺に沿って液室Rに流入し易くなると共に、液室Rへ流れ込んだ帯電粒子分散液33は、角部Bを構成する2辺に沿って、その角部Bの近傍に配置された排気口23へ向かって案内され、液室R内が満たされるに従って、液室R内から気泡を確実に排出する。その結果として、気泡が混入されることなく帯電粒子分散液33を液室R内に満たすことができるのである。
特に、注入口21及び排気口22は、図3を参照して後述するように、角度が0°より大きく、かつ、75°以下である角部に設けることが好ましい。注入口21及び排気口22を設ける角部A,Bの角度が0°より大きく、かつ、75°以下であることによって、帯電粒子分散液33の流動方向が、気泡を残存させることなく注入口21から排気口22へ向かい易くなるので、帯電粒子分散液33の注入時に気泡の混入を防止するという点において有効である。
また、注入口21及び排気口22の配置は、互いにできるだけ離れた位置に配置することが液室Rに注入される帯電粒子分散液33の流れを妨害せず、注入中に気泡を残留させないという点で好ましい。よって、それらを設ける角部A,Bが、互いに対角線上の角部、即ち、隣り合っていない角部として配置されていることが好ましい。
角部A,Bが互いに対角線上の角部となるように配置されることによって、液室Rへの帯電粒子分散液33の注入時に、注入口21から排気口22への帯電粒子分散液33の流れが偏りにくく、気泡が確実に排気口22から排出されつつ、液室Rが帯電粒子分散液33によって満たされることになる。その結果として、液室中に封入された帯電粒子分散液33への気泡混入を有効に防止できるのである。
本実施例のように、注入口21及び排気口22をそれぞれ1つずつ設ける場合には、注入口21及び排気口22を、最も離れた角部である角部A及び角部Bに配置することが最も好ましい。注入口21及び排気口22が、最も離れた角部である角部A及び角部Bに配置されることにより、帯電粒子分散液33の流動方向を最も有効に注入口21から排気口22へ向けることができる。よって、気泡が排気口22から確実に排出されつつ液室Rが帯電粒子分散液33によって満たされ、その結果として、液室R中に封入された帯電粒子分散液33への気泡混入を有効に防止できるのである。
また、注入口21は、図4を参照して後述するように、角部Aの頂点との最短距離d(図2参照)が5mm以下である位置に設けることが好ましい。注入口21と角部Aの頂点との最短距離dを5mm以下とすることによって、帯電粒子分散液33の注入時に、角部Aを構成する2辺に沿って流入する帯電粒子分散液33の流れを制御し易く、角部Aの頂点近傍に気泡が残存することを抑制できる。その結果として、帯電粒子分散液33への気泡の混入を有効に防止することができる。
排気口22もまた、注入口21と同様に、角部Bの頂点との最短距離d’(非図示)が5mm以下である位置に設けることが好ましい。排気口22と角部Bの頂点との最短距離dを5mm以下とすることによって、帯電粒子分散液33の注入時に、角部Bの頂点近傍に気泡を残存させることなく帯電粒子分散液33が液室R内に満たされていくので、帯電粒子分散液33への気泡の混入を有効に防止することができる。
また、図2に示すように、注入口21は、その略中心Xが角部Aの2等分線上に位置するように設けられることが好ましい。注入口21の略中心Xが角部Aの2等分線Y上にあることにより、注入口21から注入された帯電粒子分散液33の流れが偏り難いために、その流動方向を、気泡を残存させることなく注入口21から排気口22へ向かうように制御し易い。よって、その結果として、帯電粒子分散液33への気泡の混入を有効に防止することができるのである。
排気口22もまた、注入口21と同様に、その略中心が角部Bの2等分線上に位置するように設けられることが好ましい。排気口22の略中心が角部Bの2等分線上にあることにより、排気口22へ向かう帯電粒子分散液33の流れが偏り難く、気泡を確実に排出できるので、その結果として、帯電粒子分散液33への気泡の混入を有効に防止することができる。
ここで、上記構成を有する画像表示媒体10のセル(液室Rが空である画像表示媒体10)を組立後、液室Rに帯電粒子分散液33を注入する場合には、例えば、常圧注入法が用いられる。具体的な例としては、常圧下で空セル(液室Rが空である画像表示媒体10)の注入口21を帯電粒子分散液33に浸し、液室Rの内部に存在する気体(ガス)を排気口22から外部へ排出しつつ、毛管現象を利用して液室R内に帯電粒子分散液33を満たしていく。そして、液室Rが帯電粒子分散液33で満たされたら、帯電粒子分散液33から取り出し、注入口21及び排気口22を、エポキシ樹脂などの封止材を用いて封止する。
上述のように構成された画像表示媒体10へ帯電粒子分散液33を注入する場合における、(1)注入口21及び排気口22が配置される角部A及び角部Bの角度が帯電粒子分散液33への気泡混入へ及ぼす影響と、(2)距離d,d’が帯電粒子分散液33への気泡混入へ及ぼす影響とを調査した。
図3は、注入口21及び排気口22が配置される角部A及び角部Bの角度と帯電粒子分散液33への気泡混入具合とを調査した際の結果を示す図である。図3において、評価「○」は、調査サンプル総数に対し、目視によって気泡の混入が認められた調査サンプルの割合が10%以下であったことを示す。また、評価「△」は、調査サンプル総数に対し、目視によって気泡の混入が認められた調査サンプルの割合が10%より大きく30%以下であったことを示す。さらに、評価「×」は、調査サンプル総数に対し、目視によって気泡の混入が認められた調査サンプルの割合が50%以上であったことを示す。
図3に示すように、角部Aの角度=30°の場合には、角部Bの角度=30°,60°,75°のいずれも、評価は「○」であったが、角部Bの角度=90°になると、気泡の混入の認められた調査サンプル数の割合は増加して評価が「△」となった。そして、角部Bの角度=120°になると、全体の半分以上に気泡の混入が確認され、評価は「×」となった。
角部Aの角度=60°,75°の場合もまた、30°の場合と同様に、角部Bの角度=30°,60°,75°であれば、評価は「○」であるが、角部Bの角度=90°になると、評価は「△」となり、角部Bの角度=120°になると、評価は「×」となった。
一方で、角部Aの角度=90°の場合には、角部Aの角度=30°,60°,75°の場合とは異なり、角部Bの角度=75°であっても、評価は「△」であった。さらに、角部Aの角度=120°の場合には、角部Bの角度=30°であっても、評価は「×」であった。
上記の結果によれば、注入口21及び排気口22がその近傍に配置される角度A及び角度Bの角度を、鋭角、即ち、0°より大きく、かつ、90°以下とすることにより、帯電粒子分散液33の注入時における気泡の混入を防止することができる。
さらに、上記の結果によれば、角度A及び角度Bの角度を、0°より大きく、かつ、75°以下である場合に、帯電粒子分散液33の注入時における気泡の混入を特に有効に防止できることが明白である。つまり、角度A及び角度Bの角度を、0°より大きく、かつ、75°以下とすることによって、帯電粒子分散液33の流動方向が、気泡を残存させることなく注入口21から排気口22へより向かい易くなるので、帯電粒子分散液33の注入時における気泡の混入を有効に防止することができるのである。
図4は、距離d,d’と帯電粒子分散液33への気泡混入具合とを調査した際の結果を示す図である。図4に示す結果において、評価「○」、評価「△」及び評価「×」はいずれも、図3における評価「○」、評価「△」及び評価「×」と同じである。
図4に示すように、注入口21と角部Aの頂点との最短距離d=1mmの場合には、排気口22と角部Bの頂点との最短距離d’=1mm,3mmにおいて評価は「○」であったが、d’=5mmになると評価は「△」となり、d’=7mmになると評価は「×」となった。また、d=3mm及びd=5mmの場合も、d=1mmと同様の結果が得られた。
一方で、d=7mmの場合には、d=1mm,3mm,5mmの場合とは異なり、d’=3mmの場合でさえも、評価は「×」であった。
上記の結果によれば、注入口21と角部Aの頂点との最短距離dを5mm以下とすることによって、帯電粒子分散液33の注入時に、角部Aを構成する2辺に沿って流入する帯電粒子分散液33の流動方向を制御し易く、角部Aの頂点近傍に気泡が残存することを抑制できるので、帯電粒子分散液33への気泡の混入を有効に防止することができる。
また、排気口22と角部Bの頂点との最短距離d’を5mm以下、特に3mm以下とすることにより、帯電粒子分散液33の注入時に、角部Bの頂点近傍に気泡が残存し難い。よって、気泡を確実に排出しつつ帯電粒子分散液33が液室R内に満たされていくので、帯電粒子分散液33への気泡の混入を有効に防止することができるのである。
次に、図5を参照して、画像表示媒体10に帯電粒子分散液33を注入する際の好ましい流速条件について説明する。図5は、注入口21から注入された帯電粒子分散液33の流動方向界面を模式的に示す図である。
図5(b)は、注入口21から帯電粒子分散液33を加圧しつつ注入するなど、比較的速い流速で注入される場合の流動方向界面を経時的に示した模式図である。注入口21から帯電粒子分散液33が比較的速い流速で注入された場合には、その流動方向界面は進行方向に対して凸状に、S1a→S1b→S1cのように移動する。このように、流動方向界面が進行方向に対して凸状であると、例えば領域Vなど帯電粒子分散液33と液室Rの側壁面との間に気泡が残存し易い領域が発生する。よって、流動方向界面が進行方向に対して凸状であると、結果的に、帯電粒子分散液33に気泡が混入し易い。
一方で、図5(a)は、上記したような常圧注入法による注入など、比較的遅い流速で注入される場合(例えば、常圧注入法により注入された場合)の流動方向界面を経時的に示した模式図である。注入口21から帯電粒子分散液33が比較的遅い流速で注入された場合には、毛管現象によって壁面部分での帯電粒子分散液33の進行速度が速くなるため、その流動方向界面は進行方向に対して凹状となる。ここで、帯電粒子31の応答速度を向上させるために、帯電粒子分散液33の分散媒である電気泳動媒体30として粘性の低い溶媒を用いた場合には、壁面部分での帯電粒子分散液33の進行速度が特に速いために、その流動方向界面は進行方向に対して凹状になり易い傾向にある。
図5(a)に示すように、注入口21から帯電粒子分散液33が比較的遅い流速で注入された場合の界面は、S2a→S2b→S2c→S2dのように移動する。流動方向界面は進行方向に対して凹状である場合には、液室R内に気泡を残存させることなく帯電粒子分散液33が液室R内に満たされていくので、結果的に、帯電粒子分散液33への気泡の混入を有効に防止することができる。
従って、注入口21への帯電粒子分散液33の注入は、その流動方向界面が進行方向に対して凹状となるような速度で行うことが、帯電粒子分散液33への気泡の混入を防止する上で有効である。
以上説明したように、本発明の画像表示媒体10によれば、注入口21が、0°より大きく、かつ、75°以下である角度を有する角部Aの頂点からの最短距離dが5mm以下となる位置に形成されているので、帯電粒子分散液33の注入時に、角部Aを構成する2辺に沿って流入する帯電粒子分散液33の流動方向の制御が容易となり、この角部Aの頂点近傍に気泡が残存することを抑制できる。その結果として、液室R中に封入された帯電粒子分散液33への気泡混入が有効に防止できるのである。
一方、排気口22もまた、0°より大きく、かつ、75°以下である角度を有する角部Bの頂点からの最短距離d’が5mm以下となる位置に形成されているので、液室へ注入された帯電粒子分散液33は、角部Bを構成する2辺に沿って該排気口22へ向かって案内され、液室R内が満たされるに従って、角部Bの頂点近傍に気泡が残存し難く、液室Rから気泡を確実に排出することができる。その結果として、液室R中に封入された帯電粒子分散液33への気泡混入を有効に防止できるのである。
上記のような0°より大きく、かつ、75°以下である2つの鋭角の角部A,Bに、注入口21及び排気口22を1つずつ設けることによって、帯電粒子分散液注入用の開口部(注入口又は排気口)が多い場合に生じやすい封止時及び封止後における気泡混入のリスクを可能な限り低減できるので、液室R中に封入された帯電粒子分散液33への気泡混入を有効に防止できるのである。
この場合、注入口21の設けられる角部A及び排気口22の設けられる角部Bを、最も離れた対角線上の角部として配置することによって、液室Rへの帯電粒子分散液33の注入時に、帯電粒子分散液33の流動方向を最も有効に注入口21から排気口22へ向けることができるので、気泡を排気口22から確実に排出しつつ液室Rが帯電粒子分散液33で満たされる。その結果として、液室R中に封入された帯電粒子分散液33への気泡混入を有効に防止できるのである。
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施例では、画像表示媒体10を、電気泳動表示装置用の表示媒体、即ち、液室Rの帯電粒子分散液33が封入される表示媒体として例示したが、これに限定されず、液室に液晶が封入される液晶表示装置用の表示媒体であってもよい。
また、上記実施例では、液室Rの上面視の形状を、対角の位置に2つの鋭角の角部A及び角部Bを有する六角形(図1(a)参照)に構成したが、液室Rの上面視はそのような六角形に限定されるものではない。ここで、図6を参照して、液室Rの上面視の形状の変形例について説明する。図6は、液室Rの上面視の形状に対応するフレーム部材17の開口部17aの形状の変形例を示す図である。
まず、図6(a)及び図6(b)に示すように、液室Rの上面視の形状は六角形に限定されるものではなく、種々の形状に改変可能である。この場合、鋭角の角部を、その頂点の近傍に注入口21及び排気口22を少なくとも1つずつ設けるために少なくとも2つ有する多角形であればよい。
また、上記実施例において、鋭角の角部A及び角部Bが隣り合っていないことが好ましいと記載したが、図6(a)に示すように、鋭角の角部A,Bが隣接する角部であっても、その角部A,Bが鋭角、特に、0°より大きく、かつ、75°以下の鋭角であれば、上記実施例において説明した通り、液室R中に封入された帯電粒子分散液33への気泡混入を有効に防止できる。
また、図6(b)に示すように、鋭角の角部が3つ(角部A,B,C)形成されていてもよい。なお、鋭角の角部を3つ以上に構成することも当然可能である。3つの鋭角の角部A,B,Cが形成されている場合には、注入口21及び排気口22は、図6(b)に示すように、3つの鋭角の角部A,B,Cの全てに対しその近傍に設けるように構成してもよいし、一部の角部の近傍にのみ設けるように構成してもよい。即ち、少なくとも2つの鋭角の角部の近傍に、注入口21と排気口22とがそれぞれ1つずつ設けられるように構成すればよい。
ここで、注入口21及び排気口22が合計で3つ以上設けられる場合には、注入口21と排気口22との距離が、注入口21とその注入口21とは別の注入口21との距離及び/又は排気口22とその排気口22とは別の排気口22との距離より長くなるように、注入口21及び排気口22を配置することが好ましい。
即ち、図6(b)に示すように、注入口21と排気口22とができるだけ離間されるように配置することが好ましい。そのように、注入口21と排気口22とをできるだけ離間させて配置することにより、液室Rへの帯電粒子分散液33の注入時における帯電粒子分散液33の流動方向を、気泡の残存を抑制しつつ、注入口21から排気口22へ有効に向けることができる。その結果、液室Rが帯電粒子分散液33によって満たされる際には、排気口22から気泡が確実に排出されるので、液室R中に封入された帯電粒子分散液33への気泡混入を有効に防止できるのである。
また、上記実施例では、液室Rにおける上面視の周縁部の形状を、2つの隣接する辺により構成される鋭角の角部A,Bを有する多角形(六角形)として構成したが、少なくとも角部A,Bについて、2つの隣接する辺により構成される鋭角の角部ではなく、その鋭角の角部に対応する形状に構成してもよい。
ここで、図7を参照して、液室Rの上面視の多角形に対応する形状について説明する。図7は、鋭角の角部Aに対応する液室Rの周縁部の形状の変形例を示す図である。液室Rの上面視の周縁部の形状は、例えば、図7(a)に示すような角部Aの頂点近傍を切断した形状や、図7(b)に示すような角部Aの頂点近傍を丸めた形状などに構成できる。この場合、注入口21を、角部Aの頂点との最短距離dが5mm以下である位置に設けることによって、上記実施例において例示したような鋭角の角部Aを周縁部とする六角形(図1(a)参照)と同様に、液室R中に封入された帯電粒子分散液33への気泡混入を有効に防止することができる。
なお、角部Aの頂点近傍を切断した形状とする場合には、図7(a)に示したように1の直線で角部Aの頂点近傍を切断した形状であってもよいし、角部A側に凸となる山形形状など複数の直線で切断した形状であってもよい。また、図7では、注入口21が設けられた角部Aに対する変形例のみを図示したが、排気口22が設けられる角部Bについても同様である。
また、上記実施例では、注入口21及び排気口22の位置をいずれも略矩形の表示領域Dの外側に設けるように構成したが(図1(a)参照)、表示領域Dの形状を適宜変更してその内側に設けるように構成してもよい。
また、上記実施例では、注入口21、排気口22をいずれも第1基板12上に設けるように構成したが、第2基板13上に設けるように構成してもよい。また、注入口21又は排気口22の少なくとも一方を、液室Rの側面に配置するように構成してもよい。なお、注入口21又は排気口22を液室Rの側面に配置する場合もまた、鋭角の角部A又はBの頂点との最短距離d又はd’が5mm以下になるような位置に配置すればよい。
また、上記実施例では、第1基板12と第2基板13とにおける対向する側の面にX電極12a及びY電極13aが設けられるように構成したが、画像表示媒体10にX電極12a及びY電極13aを設けないように構成してもよい。この場合、X電極12a及びY電極13aに相当する一対の電極を本体20側に設け、表示装置1において、本体20側に設けられた一対の電極で、X電極12a及びY電極13aの設けられていない画像表示媒体10を挟み込むことによって画像を表示させる。
本発明の第1実施例における画像表示媒体を説明する図であり、(a)は、第1実施例の画像表示媒体の上面図であり、(b)は、(a)におけるIb−Ib線方向の断面を模式的に示した模式図である。 図1(a)における角部Aの拡大図である。 角部A及び角部Bの角度と帯電粒子分散液への気泡混入具合とを調査した際の結果を示す図である。 距離d,d’と、帯電粒子分散液への気泡混入具合とを調査した際の結果を示す図である。 注入口から注入された帯電粒子分散液の流動方向界面を模式的に示す図である。 フレーム部材の開口部の形状の変形例を示す図である。 角部Aに対応する周縁部の形状の変形例を示す図である。
符号の説明
10 画像表示媒体(表示媒体)
12 第1基板(基板)
13 第2基板(基板)
21 注入口
22 排気口
30 電気泳動媒体
31 帯電粒子
31a 第1粒子(帯電粒子)
31b 第2粒子(帯電粒子)
33 帯電粒子分散液
R 液室
A,B 鋭角の角部
X 注入口の中心部
Y 角部Aの二等分線
d 注入口と角部Aの頂点との最短距離
d’ 排気口と角部Bの頂点との最短距離

Claims (7)

  1. 実質的に平行に離間されて配置され少なくとも一方が表示面を構成する一対の基板と、その一対の基板間に形成される液室と、その液室内に封入される流動性物質と、その流動性物質を前記液室内へ注入する注入口と、その注入口から前記液室へ前記流動性物質を注入する場合に該液室中に存在する気体を外部へ排出する排気口とを備え、前記一対間の基板間に発生させた電界に応じて前記表示面に画像の表示を行う表示媒体において、
    前記液室における上面視の形状は、少なくとも2つの角部の角度が0°より大きく、かつ、75°以下に構成される多角形又はその多角形に対応する形状であり、
    前記注入口及び前記排気口は、前記0°より大きく、かつ、75°以下である角度を有する角部の頂点からの最短距離が5mm以下となる位置に形成されていることを特徴とする表示媒体。
  2. 前記注入口及び/又は前記排気口が、前記0°より大きく、かつ、75°以下である角度を有する角部の2等分線上にあることを特徴とする請求項1記載の表示媒体。
  3. 前記多角形における角度が0°より大きく、かつ、75°以下である角部が、前記多角形における対角線上に配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の表示媒体。
  4. 前記注入口及び前記排気口は、該注入口と該排気口との距離が、該注入口とその注入口とは別の注入口との距離及び/又は該排気口とその排気口とは別の排気口との距離より長くなるように配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の表示媒体。
  5. 前記多角形における角度が0°より大きく、かつ、75°以下である角部が2つであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の表示媒体。
  6. 前記多角形における角度が0°より大きく、かつ、75°以下である角部が、最も離れた角部となるように配置されていることを特徴とする請求項5記載の表示媒体。
  7. 前記排気口は、前記角部の頂点からの最短距離が3mm以下となる位置に形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の表示媒体。
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