JP2006242665A - 走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】 照明光等の、測定用光以外の光がノイズとなって観測に支障をきたすことを防止できる走査型プローブ顕微鏡を提供する。
【解決手段】 試料表面に平行な2方向の走査及び該試料表面の垂直方向の移動を該試料表面に対して相対的に行う探針と、先端に前記探針が設けられたカンチレバーと、カンチレバーへの測定用光を照射する測定用光照射手段と、測定用光の照射されたカンチレバーからの反射光を検出する反射光検出手段と、反射光検出手段の検出結果に基づいて、探針が試料表面に近接または接触した時点でのカンチレバーのたわみ量を観測データとして、採取する観測手段と、2方向の走査及び垂直方向の移動を制御する移動制御手段とを備える走査型プローブ顕微鏡において、カンチレバーに測定用光以外の光が照射されたときには、移動制御手段による移動、および、観測手段による反射光に基づく観測データの採取を、それぞれ禁止する処理を行う禁止手段を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、探針を試料表面上で走査することにより、試料の表面形状や粘弾性等の各種の物性情報を測定することできる走査型プローブ顕微鏡に関するものである。
走査型プローブ顕微鏡(SPM;Scanning Probe Microscope)では、試料表面と走査プローブとの間の相互作用を利用して試料表面の微細な組織や構造を検出するために、片持ち梁の先端に探針を装着したカンチレバーが走査プローブとして使用される。このようなカンチレバーを用いると、探針を試料表面で走査した際に試料表面と探針との間には原子間力に基づく引力または斥力が発生する。したがって、この原子間力をカンチレバーの撓み量として検出し、この撓み量が一定となるように、すなわち試料表面と探針との間隙が一定となるように試料ステージをZ軸方向へ微動させる制御を実行すれば、その際の制御信号あるいは検出された撓み量そのものが試料表面の形状を代表するようになる。
カンチレバーの撓み量を検出する手法としては、カンチレバーに対してレーザー光を照射して、その反射光の変位を検出する手法が知られている。
この手法を用いるに際しては、散乱光や外部からの漏れ光が反射光に混ざると、その成分が反射光に対するノイズとなってカンチレバーの変位を正確に検出できなくなってしまう点が問題となる。
その対策として、例えば、特許文献1には、カンチレバーからの反射光をレンズで集光した上で絞りユニットを通すことで、反射光以外の光を遮断することでノイズの発生を抑制する技術が提案されている。
特開平11−271341号公報
ところで、カンチレバーを試料にセットする際には、測定が要求される位置に精度良くセットできるように、光学顕微鏡によりカンチレバーの位置を確認して作業を行うことがある。また、観測データに異常が発生したり、カンチレバーに多大な負荷が生じた場合などには、観察中であっても光学顕微鏡を用いてカンチレバーの状態を確認することが望まれる。
しかしながら、光学顕微鏡でカンチレバーの状態を観察する際には、カンチレバーに対して照明光を照射する必要があり、従来の技術においては、カンチレバーからの反射光を絞りユニットに通してから検出している。その結果、カンチレバーが大きく撓んだ際や、カンチレバーの交換時に、反射光が絞りから外れてしまい、照明光がノイズとなってカンチレバーのたわみ量の観測に支障をきたす虞があるという問題があった。
また、光学顕微鏡で観察する場合以外にも、光化学反応を起こすサンプルを測定する場合や、照明光によりカンチレバーと試料の間に流れる電流の変化を測定する場合には、光を照射してその反応を検出したいという要求があるが、かかる場合にあっても、照明光がノイズとなってカンチレバーのたわみ量の観測に支障をきたす虞があるという問題があった。
従って、本発明は、照明光等の、測定用光以外の光がノイズとなって観測に支障をきたすことを防止できる走査型プローブ顕微鏡を提供することを目的とする。
本発明の走査型プローブ顕微鏡は、試料表面に平行な2方向の走査及び該試料表面の垂直方向の移動を該試料表面に対して相対的に行う探針と、先端に前記探針が設けられたカンチレバーと、前記カンチレバーへの測定用光を照射する測定用光照射手段と、前記測定用光の照射されたカンチレバーからの反射光を検出する反射光検出手段と、前記反射光検出手段の検出結果に基づいて、前記探針が前記試料表面に近接または接触した時点でのカンチレバーのたわみ量を観測データとして、採取する観測手段と、前記2方向の走査及び前記垂直方向の移動を制御する移動制御手段とを備える走査型プローブ顕微鏡において、前記カンチレバーに前記測定用光以外の光が照射されたときには、前記移動制御手段による移動、および、前記観測手段による前記反射光に基づく観測データの採取を、それぞれ禁止する処理を行う禁止手段を備えることを特徴とするものである。
この発明によれば、前記測定用光照射手段により前記カンチレバーへの測定用光を照射して、その反射光を前記反射光検出手段により検出し、この検出結果に基づいて、前記カンチレバーに設けられた探針を試料に近接または接触した時点での観測データを前記観測手段により採取することができる。そして、前記移動制御手段により前記2方向の走査及び前記垂直方向の移動を制御して、前記探針を前記試料に対して相対的に移動させることで、前記試料の観測を継続して行い、試料表面の形状を検出することができる。このときに、前記カンチレバーに前記測定用光以外の光が照射されたときには、前記禁止手段により前記観測手段による前記反射光に基づく観測データの採取が禁止される。従って、前記測定用光以外の光がカンチレバーに照射されてその反射光が前記反射光検出手段に検出されたときでも、前記観測データへの影響を遮断することができ、観測データの信頼性が確保される。さらに、前記禁止手段により前記移動制御手段による移動を禁止するため、観測データの精度を確保しつつ前記試料の探査を継続することができる。
本発明の走査型プローブ顕微鏡は、上述の走査型プローブ顕微鏡であって、照明光を照射する照明光照射手段をさらに備え、前記禁止手段は、前記照明光照射手段による照明光を検知したときに、前記禁止処理を行うことが好ましい。
この発明によれば、前記照明光照射手段により照明光を照射して、該照明光に基づいて前記探針または前記カンチレバーに対して所望の制御を行うことができる。このときに、前記照明光が外乱となって前記観測データへの影響を与えることを前記禁止処理により防ぐことができる。また、前記禁止処理により禁止されるのは、前記反射光に基づく観測データの採取であるので、前記照明光の照射により得られるデータを取得して、前記試料の物性の測定を行うこともできる。具体的には、光化学反応を起こす試料を測定する場合や、照明光によりカンチレバーと試料の間に流れる電流の変化を測定する場合に、前記照明光照射手段により照明光を照射してその反応を検出することもできる。
本発明の走査型プローブ顕微鏡は、上述の走査型プローブ顕微鏡であって、前記照明光照射手段は、前記探針または前記試料表面の位置を検出または観察する光学顕微鏡のために用いられるものであることが好ましい。
この発明によれば、前記照明光照射手段により前記探針に対して照明光を照射して、前記探針または前記試料表面を光学顕微鏡により検出または観察することで、カンチレバーをセットする際に試料上の測定が要求される位置に精度良くセットしたり、光学顕微鏡によりカンチレバーの位置を確認して作業を行ったり、観測データに異常が発生しまたはカンチレバーに多大な負荷が生じた場合にカンチレバーの状態を確認できる。そして、これらの作業を行うときに、前記照明光が外乱となって前記観測データへの影響を与えることを前記禁止処理により防ぐことができる。
本発明の走査型プローブ顕微鏡は、上述の走査型プローブ顕微鏡であって、前記照明光照射手段は、ON/OFF信号を発振する発振器により作動/停止する照明用光源であることが好ましい。
この発明によれば、外部光がノイズ信号になることを防止することができる。
本発明における走査型プローブ顕微鏡によれば、照明光等の、測定用光以外の光がノイズとなって観測に支障をきたすことを防止できる。
以下、この発明の実施の形態における走査型プローブ顕微鏡を図面と共に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る走査型プローブ顕微鏡の構成図である。同図に示すように、走査型プローブ顕微鏡1は、試料4の表面に平行なX、Y方向の走査及び試料表面に対して垂直なZ方向の移動を試料表面に対して相対的に行う探針2を備えている。
探針2は、カンチレバー3の一端に設けられており、試料ステージ5上に載置された試料4の上方に、試料4と対向するように配置されている。
また、試料ステージ5は、走査機構6に接続されており、これによって探針2がカンチレバー3及び走査機構6の備える三次元アクチュエータ(図示せず)を介して試料表面に対してX、Y、Z方向に相対的に移動可能とされている。
また、走査型プローブ顕微鏡1は、カンチレバー3の裏面にレーザー光8を照射するレーザー光源7と、カンチレバー3の裏面で反射したレーザー光8を受光するフォトディテクタ10とを備えている。そして、制御手段12は、カンチレバー3の裏面で反射したレーザー光8を受光すると共に入射位置を測定してカンチレバー3の変位量を検出する機能を有している。すなわち、カンチレバー3のたわみにより、レーザー光源7からカンチレバー3の裏面に照射されたレーザー光8の反射位置が変化するので、フォトディテクタ10への入射位置が変化する。このフォトディテクタ10は、カンチレバー3の変位量をこの入射位置に応じた変位信号として制御手段12に出力するようになっている。
制御手段12は、フォトディテクタ10より伝送されたカンチレバー3の変位量に基づいて、変位量が一定になるように印加電圧を算出し、走査機構6のZ軸アクチュエータに出力するようになっている。
走査機構6の粗動機構により試料ステージ5を探針2に対して接近離間させる。そして、走査機構6の微動機構である三次元アクチュエータを駆動して試料4をX、Y方向に相対的に走査させるXY駆動部と、三次元アクチュエータを駆動して探針2をZ方向に相対的に移動させるZ駆動部とによって構成されている。
走査機構6は、ステップモータによって構成される粗動機構と、圧電素子(ピエゾ素子)によって構成される微動素子とによって構成されている。粗動機構は、ステッピングモータなどの駆動電源による送りねじ方式により、試料4を探針2に接近離間させる機能を有している。そして、試料4と探針2間に原子間力が働く領域まで粗動機構により接近させ、それからは微動機構の三次元アクチュエータでZ方向に対してさらなる微調整を行う。
観測データ保持部11は、制御部14に接続され、制御部14から入力される変位信号を観測データとして採取するように構成されている。また、観測データ保持部11は、走査機構6に接続されており、走査機構6の駆動データに基づいて探針2の位置を検出すると共に、この位置データも前記観測データと併せて採取するように構成されている。
なお、観測データ保持部11は、例えばモニタなどの表示部(図示せず)を備え、採取された観測データを表示できるようにしてもよい。
そして、カンチレバー3のZ軸上方には、Z軸に対して略45度に斜行したハーフミラー9が、カンチレバー3に対向するように設けらている。一方、ハーフミラー9と同一高さ位置には、レーザー光源7が対向するように設けられている。すなわち、ハーフミラー45は、カンチレバー3およびレーザー光源7のそれぞれに対して、45度斜行するように設けられている。
以上のような構成において、レーザー光源7からハーフミラー9に向けてレーザー光8が照射されると、該レーザー光8は前記ハーフミラー9を介してカンチレバー3に照射される。そして、カンチレバー3から反射されたレーザーの反射光が、フォトディテクタ10により検出されると、入射位置を測定してカンチレバー3の変位量を検出する。そして、検出した変位信号を制御手段12に入力する。このときに、制御手段12が備える照明判定部13において、カンチレバー3に対してレーザー光8以外の光が照射されていないと判定されたときには、以下の制御を行う(判定内容については後述する)。制御部14から走査機構6に対して制御信号を送り変位信号に基づいた試料4の位置調整を行わせるとともに、観測データ保持部11に変位信号を観測データとして記録させる。
このようにして、前記カンチレバー3に設けられた探針2を試料4に近接または接触した時点での観測データを前記観測データ保持部11により採取することができる。そして、前記走査機構6により前記2方向の走査及び前記垂直方向の移動を制御して、前記探針2を前記試料4に対して相対的に移動させることで、前記試料4の観測を継続して行い、試料表面の形状を検出することができる。
また、本実施の形態においては、ハーフミラー9のさらに上方に、カンチレバー3や探針2に対して照明光を照射する照明用光源17が設けられるとともに、光学顕微鏡16のレンズが試料4に対向するように設けられる。そして、照明用光源17から照明光を照射した状態で、光学顕微鏡16を使用することで、走査型プローブ顕微鏡1に対する種々の制御を行う。具体的には、光学顕微鏡16を使用することで、カンチレバー3の探針2を探査が要求される所定位置にセットしたり、観測データ保持部11の観測データに異常が発生したときにカンチレバー3の探針2の位置を確認したり、カンチレバー3に多大な負荷が生じたときに探針2が折れていないかどうかを確認する制御を行う。
また、照明用光源17には、ON/OFF信号を発振する発振器15が接続されている。この発振器15からのON/OFF信号に伴って照明用光源17の作動/停止が制御され、照明用光源17からカンチレバー3に向けて照明光18が間欠的に照射される。この光源の明るさ(照度)は要求される照度に応じて任意に設定することができる。
そして、本実施の形態において、照明光18が前記カンチレバー3に照射されたときには、前記走査機構6による試料ステージ5の移動、および、前記観測データ保持部11による前記反射光に基づく観測データの採取を、制御手段12により、禁止する処理を行っている。この処理について説明する。制御手段12内の照明判定部13は、発振器15と接続され、発振器15からのON/OFF信号が照明判定部13に入力される。
照明判定部13は、ON/OFF信号を反転させる反転回路と、該反転回路で反転された信号およびフォトディテクタ10からの変位信号を入力して比較判定する比較判定部とを備えている。発振器15から入力されたON/OFF信号は、反転回路によりON/OFFが反転される(OFF/ON信号と称す)。そして、このOFF/ON信号と変位信号とを比較判定部に入力して、OFFになっているときの変位信号(すなわち発振器15からの信号がONのときの変位信号)をカットする制御を行う。
従って、図2に示すように、発振器15がONになっているときの変位信号(範囲X)については、カットする制御を行っている。
ついで、制御部14では、変位信号に基づいた変位からピエゾ駆動電圧に変換して、走査機構6を制御し、変位信号を観測データとして観測データ保持部11に記録させる。このとき、変位信号がカットされている場合には、走査機構6の制御は停止され、観測データ保持部11への記録も停止されることとなる。
このように、本実施の形態における走査型プローブ顕微鏡1によれば、レーザー光8以外の光である照明光18が、カンチレバー3に照射されてその反射光が前記フォトディテクタ10に検出されたときでも、前記観測データへの影響を遮断することができ、観測データの信頼性が確保される。さらに、走査機構6による移動を禁止するため、観測データの精度を確保しつつ前記試料4の測定を継続することができる。
次に本発明の第2の実施の形態について図3、図4を用いて説明する。以下の説明において、前述の実施の形態と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を適宜省略する。図3は本発明の第2の実施の形態に係る走査型プローブ顕微鏡の構成図である。図4は図3に示す走査型プローブ顕微鏡における、発信器、光源、変位信号の時間変化を示す説明図である。
本実施の形態では、図3に示すように、制御手段21の構成が第1の実施の形態と異なっている。制御手段21には、発振器15からの信号のON/OFFに応じて出力を切り換えるスイッチ機構や、発振器15からの信号がONのときに変位信号を直前の値に保持するフィルタ機能を備えている。この構成により、発振器15からのON信号が入力されたときには、フォトディテクタ10で検出した変位信号を直前の値に保持して、制御部14に出力するようにしている。このように制御することで、図4に示すように、発振器15の信号がONのとき照明光の照射により変位信号に変動が生じた場合であっても(ノイズが混入した場合であっても)、その影響をキャンセルすることができる。ゆえに、第1の実施の形態と同様に、観測データの信頼性を確保しつつ試料の探査を継続することができる。
本発明の第3の実施の形態に係る走査型プローブ顕微鏡について、図5を用いて説明する。図5は本発明の第3の実施の形態に係る走査型プローブ顕微鏡の構成図である。
同図に示すように、本実施の形態における走査型プローブ顕微鏡30は、遮光性の筐体31を備え、この筐体31内に、各種機器2〜5、7〜10を収容している。また、筐体31の上面中央部には、指向性を有する液晶により形成された窓部32が設けられている。筐体31内には、ハーフミラー9やカンチレバー3が、窓部32に対向するように配設されている。
筐体31のZ軸上方には、Z軸に対して略45度に斜行したハーフミラー33が、カンチレバー3に対向するように設けらている。一方、ハーフミラー33と同一高さ位置には、照明用光源35が対向するように設けられている。すなわち、ハーフミラー33は、カンチレバー3および照明用光源35のそれぞれに対して、45度斜行するように設けられている。そして、ハーフミラー33のさらに上方には、光学顕微鏡36のノズルが、ハーフミラー33を介して試料4に対向するように設けられる。
そして、本実施の形態における走査型プローブ顕微鏡30は、照明用光源35および走査機構6、窓部32、フォトディテクタ10に接続された制御装置34を備えている。制御装置34は、照明用光源35がONになったことを判定したときには、窓部32を構成する液晶を作動させて、窓部32を遮蔽させる。このようにすることで、前述の実施の形態と同様に、観測データの信頼性を確保しつつ試料の探査を継続することができる。加えて、遮光性の筐体31内に走査型プローブ顕微鏡30の機器を収容しているため、外部からの光がフォトディテクタ10にノイズとして混入することを防ぐことができ、検出結果に対する信頼性を高めることができる。
以上、本発明の内容を実施の形態により説明したが、本発明の内容は実施の形態のみに限定されるものでないことはもちろんである。例えば、実施の形態においては、光学顕微鏡を用いて観察を行う場合について説明したが、光学顕微鏡を用いずに光を照射する場合にも適用することができる。すなわち、光化学反応を起こす試料に光を照射して反応させながら測定したり、その際の光照射条件(波長、強度)を変化させる場合にも、観測データの信頼性を確保しつつ試料の探査を継続することができる。また、自己検知型のカンチレバーを用いて制御する場合にも好適に用いることができる。ここで、自己検知型のカンチレバーとは、レバー自体が歪みゲージになっており、光てこを使用しなくてもレバーの変位を検出できるようになっているものである。
また、照明光のON/OFFの周期は、カンチレバー3の変位量を取り込む間隔よりも短く設定すると、照明光のOFFのときにカンチレバー3の変位量を確実に取り込めるため好ましい。
また、光源としてチョッパを使う場合、光源チョッパで発生する振動が伝わらないように、光源とチョッパを除震台の外におき、光源からの光を光ファイバーを介して導入するようにしてもよい。
照明光をON/OFFする方法としては、光源の前面に光学シャッタを入れる方法や、半導体レーザーを光源として使用し、矩形波の駆動電圧を印加する方法を好適に用いることができるが、これらの方法に限られない。また、照明用光源に半導体レーザーを使用してON/OFF制御をすると、切替を高速で行うことができるので好ましい。
また、探針による測定方法としては、試料表面の粘弾性や電気特性を測定する場合には非振動で探針を試料に接触したままで、XYアクチュエータで試料表面を走査させるようにしてもよいし、探針を試料表面上で振動させながら走査させるようにしてもよい。探針を振動させる場合には、探針に圧電素子を設け、該圧電素子により振動させる。
また、試料側には、試料を測定したい位置に移動させるためのXYステージを設けてもよい。
また、試料と探針を接近させるための粗動機構としては、パルスメータを用いることが好ましいが、他の構成でもよい。また、粗動機構は試料側のステージに設けてもよく、探針側に設けるようにしてもよい。
また、試料と探針を接近させて測定するための走査機構としては、圧電素子を用いたXYZの3軸のアクチュエータを用いることが好ましい。この場合、XYZを一体として試料側または探針側に設けてもよく、XY軸のアクチュエータとZ軸のアクチュエータとを試料側と探針側とに分離して設けてもよい。ここで、XYアクチュエータは試料表面に対して走査するために使用し、Zアクチュエータは光てこ方式などでカンチレバーの変位を検出して、変位が一定になるようにZアクチュエータにより、試料と探針との距離を制御するようにすればよい。
本発明の第1の実施の形態に係る走査型プローブ顕微鏡の構成図である。 図1に示す走査型プローブ顕微鏡における、発信器、光源、変位信号の時間変化を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る走査型プローブ顕微鏡の構成図である。 図3に示す走査型プローブ顕微鏡における、発信器、光源、変位信号の時間変化を示す説明図である。 本発明の第3の実施の形態に係る走査型プローブ顕微鏡の構成図である。
符号の説明
1…走査型プローブ顕微鏡
2…探針
3…カンチレバー
4…試料
6…走査機構
7…レーザー光源
8…レーザー光
11…観測データ保持部
12…制御手段
17…照明用光源

Claims (5)

  1. 試料表面に平行な2方向の走査及び該試料表面の垂直方向の移動を該試料表面に対して相対的に行う探針と、
    先端に前記探針が設けられたカンチレバーと、
    前記カンチレバーへの測定用光を照射する測定用光照射手段と、
    前記測定用光の照射されたカンチレバーからの反射光を検出する反射光検出手段と、
    前記反射光検出手段の検出結果に基づいて、前記探針が前記試料表面に近接または接触した時点でのカンチレバーのたわみ量を観測データとして、採取する観測手段と、
    前記2方向の走査及び前記垂直方向の移動を制御する移動制御手段とを備える走査型プローブ顕微鏡において、
    前記カンチレバーに前記測定用光以外の光が照射されたときには、前記移動制御手段による移動、および、前記観測手段による前記反射光に基づく観測データの採取を、それぞれ禁止する処理を行う禁止手段を備えることを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  2. 照明光を照射する照明光照射手段をさらに備え、
    前記禁止手段は、前記照明光照射手段による照明光を検知したときに、前記禁止処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の走査型プローブ顕微鏡。
  3. 前記照明光照射手段は、前記探針または前記試料表面の位置を検出または観察する光学顕微鏡のために用いられるものであることを特徴とする請求項2に記載の走査型プローブ顕微鏡。
  4. 前記照明光照射手段は、前記試料を光化学反応させるために用いられるものであることを特徴する請求項2に記載の走査型プローブ顕微鏡。
  5. 前記照明光照射手段は、ON/OFF信号を発振する発振器により作動/停止する照明用光源であることを特徴とする請求項2に記載の走査型プローブ顕微鏡。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023042444A1 (ja) * 2021-09-14 2023-03-23 株式会社島津製作所 走査型プローブ顕微鏡

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