JP2006242652A - 電子式ガスメータ - Google Patents

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Abstract

【課題】保安及び流量計測等に係るソフトウエアを設定変更することにより複数機種のガスメータに適合可能な電子式ガスメータにおいて、内部メモリの容量を小さくしてコストアップを抑制し、且つ、機種変更に容易に対応できる電子式ガスメータを提供する。
【解決手段】電子式ガスメータの全機種に共通の共通ソフトウエアが内部メモリ11aに格納され、ガスメータの機種毎にそれぞれ異なる個別ソフトウエアを格納する当該ガスメータに電気的及び機械的に着脱可能な外部メモリ40が、外部メモリ装着手段SKに装着される。そして、外部メモリ装着手段SKへの外部メモリ40の装着に応じて、個別ソフトウエアが使用可能になる。よって、保安及び流量計測等に係るソフトウエアを設定変更することにより複数機種のガスメータに適合可能な電子式ガスメータにおいて、ガスメータの内部メモリ11aの容量を小さくすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子式ガスメータに関し、特に、保安及び流量計測(単に、計量ともよぶ)等に係るソフトウエア(単に、ソフトともよぶ)を設定変更することにより複数機種のガスメータに適合可能な電子式ガスメータに関する。
旧来、膜式ガスメータでは、器差特性や圧力損失の問題から、号数毎に大きさが異なっており、各メータにはその号数によって定められた流量測定及び保安器能が搭載されている。そのため、ガスメータを設置する際には、それぞれの設置先のガス消費量に応じた号数、すなわち、筐体サイズ等が異なるメータを準備する必要があった。
そこで、同一のハードウエア構成でありながら、ソフトウエア的にメータ号数を設定することができる電子式ガスメータが提案された。従来、この種の電子式ガスメータは、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置)、ROM(Read Only Memory;読み出し専用メモリー)及びRAM(Random Access Memory;随時書き込み読み出しメモリー)を含むマイクロコンピュータ(単に、マイコンともよぶ)、操作部、LCD(Liquid Crystal Display)を含む表示部、圧力センサ、流量センサ、感震器、通信部、遮断弁及び2次電池等を含んで構成されている。これらの操作部、表示部、圧力センサ、流量センサ、感震器及び通信部は、インターフェース部を介してマイコンに接続される。また、遮断弁は、遮断弁駆動部を介してマイコンに接続されている。また、ガスメータのタイプによっては、警報器が接続されることもある。
上記マイコンは、ROM及びRAMの内容を参照しつつ流量測定及び保安等に係る処理を実行する。操作部は、このガスメータを開始又は終了させたり、異常警報を停止させたり、表示部の表示を変更させたりする指令を入力するためのスイッチ群から構成される。表示部は、インターフェース部を介してマイコンからの指令を受信し、これに応答して積算流量表示や、感震、ガス漏洩、電池電圧低下等の各種異常警報表示を行う。
圧力センサは、ガスの圧力値に応じた信号(電圧、パルス等)を出力してマイコンに供給する。流量センサは、ガス流路(付図示)に配設された一対の超音波センサ等が利用される。この場合、超音波振動子間の超音波信号到達時間に基づいて、ガス流路を通過するガスの流速、流量が算出される。感震器は、地震等による揺れに応じてオンオフ信号を生成して、インターフェース部を介してこれをマイコンに供給する。
通信部は、電話回線等の公衆回線を用いて所定の電文発呼等を行う機能を有する。この通信部は、電話回線等の公衆回線を介して、ガス販売会社の管理センタとの通信を制御するためのNCU(網制御ユニット)にも接続されている。
遮断弁は、遮断弁駆動回路に接続され、マイコンに指令されて、ガス流路を遮断制御する。2次電池は、マイコン及び遮断弁駆動回路等の駆動電源となるもので、例えば、公知のBR電池が用いられる。インターフェース部は、基本的にマイコンとこれに接続される各構成要素との間の電圧変換機能を有する。
そして、メータ号数を変更する際には、専門の管理者が、各消費者宅にでむいて、当該ガスメータに接続されるガス器具等を考慮しつつメータ号数を決定し、復帰ボタン等の操作部等を利用して、メータ号数をソフトウエア的に設定できるようになっている。なお、メータ号数の設定にともない、この号数に応じた流量計測機能及び保安機能もマイコンのROM上に設定されるようになっている。
このような設定が終了すると、ガスメータは、設定機能に応じた各設定値を参照しつつ、流量センサを利用してガス流路を通過するガスの流量を検出し、この流量を積算してLCDに表示する。また、設定値を参照しつつ、ガスメータが流量異常を検出したり、感震器により異常な揺れを検出したり、圧力異常を検出したりすると、LCDにその旨表示すると共に、遮断弁を弁閉する。更に、ガスメータは、これと同時に、異常状態を示す電文を、通信部、NCU及び電話回線等の公衆回線を介して、ガス販売会社の管理センタに送信する。なお、このような従来の電子式ガスメータは特許文献1にも示されている。
特開2004−317392号公報
ところで、ガスメータでは、2.5号、4号、6号等という具合に使用目的等に応じた号数が割り当てられており、それぞれの号数に応じて保安機能が異なっていた。そこで、上記従来の電子式ガスメータにおいては、全ての号数に対応する保安機能を示すソフトウエアを予めマイコンのROM上にテーブルとして予め格納しておき、上記復帰ボタン等の操作部等を利用して、このROM上にテーブルから適合するものを選択するようになっていた。
そうすると、ガスメータに内蔵されるROMに膨大な容量が求められ、このためコストアップを招いていた。また、上記復帰ボタン等の操作部等が必要となるため、ある程度の工数や専門知識も求められていた。更に、従来の電子式ガスメータでは、ガス種(都市ガス仕様又はLPガス仕様)の設定もできなかった。
よって本発明は、上述した現状に鑑み、保安及び流量計測等に係るソフトウエアを設定変更することにより複数機種のガスメータに適合可能な電子式ガスメータにおいて、内部メモリの容量を小さくしてコストアップを抑制し、且つ、機種変更に容易に対応できる電子式ガスメータを提供することを課題としている。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の電子式ガスメータは、図1に示すように、保安及び流量計測等に係るソフトウエアを設定変更することにより複数機種のガスメータに適合可能な電子式ガスメータ1、1′において、電子式ガスメータの全機種に共通の共通ソフトウエアを格納する内部メモリ11a、21a、31aと、ガスメータの機種毎にそれぞれ異なる個別ソフトウエアを格納する当該ガスメータに電気的及び機械的に着脱可能な外部メモリ40、が装着される外部メモリ装着手段SKと、外部メモリ装着手段SKへの前記外部メモリ40の装着に応じて、前記個別ソフトウエアを使用可能にする個別ソフトウエア使用制御手段11Aと、を含むことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、電子式ガスメータの全機種に共通の共通ソフトウエアが内部メモリ11a、21a、31aに格納され、ガスメータの機種毎にそれぞれ異なる個別ソフトウエアを格納する当該ガスメータに電気的及び機械的に着脱可能な外部メモリ40が、外部メモリ装着手段SKに装着される。そして、外部メモリ装着手段SKへの外部メモリ40の装着に応じて、個別ソフトウエアが使用可能になる。よって、保安及び流量計測等に係るソフトウエアを設定変更することにより複数機種のガスメータに適合可能な電子式ガスメータにおいて、ガスメータの内部メモリの容量を小さくすることができる。また、外部メモリ40をガスメータに装着するだけで、個別ソフトウエアの使用が可能になる。
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の電子式ガスメータは、図1に示すように、請求項1記載の電子式ガスメータにおいて、前記内部メモリ21aを搭載する第1基板20と、前記第1基板20とは分離され且つ前記第1基板20と有線又は無線で通信接続された前記外部メモリ装着部SKを搭載する第2基板30と、を含むことを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、内部メモリ21aが第1基板20に搭載され、外部メモリ装着部SKが第1基板20とは分離され且つ第1基板20と有線又は無線で通信接続された第2基板30に搭載される。よって、内部メモリ21aに格納される共通ソフトウエアに一般的に対応する計量機能を有する部位を小型化することが可能になる。また、外部メモリ装着部SKを搭載する第2基板30に対応する部位は、ガス管とは離れた室内に配置することも可能になるので、外部メモリ40を室内で交換することも可能になる。
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の電子式ガスメータは、図1に示すように、請求項1又は請求項2記載の電子式ガスメータにおいて、前記個別ソフトウエアは、前記機種毎に異なる保安機能を示す保安ソフトウエアである、ことを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、個別ソフトウエアは機種毎に異なる保安機能を示す保安ソフトウエアであるので、ガス種転換を含む機種変更にともなう保安機能の変更にも容易に対応可能になる。
上記課題を解決するためになされた請求項4記載の電子式ガスメータは、図1に示すように、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電子式ガスメータにおいて、使用可能になった前記個別ソフトウエアの内容を表示部に表示させる個別ソフトウエア表示制御手段11B、を更に含むことを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、使用可能になった個別ソフトウエアの内容が表示部に表示されるので、専用機器にてメモリにアクセスすることなく、現状の個別ソフトウエアの内容を把握可能になる。
請求項1記載の発明によれば、電子式ガスメータの全機種に共通の共通ソフトウエアが内部メモリ11a、21a、31aに格納され、ガスメータの機種毎にそれぞれ異なる個別ソフトウエアを格納する当該ガスメータに電気的及び機械的に着脱可能な外部メモリ40が、外部メモリ装着手段SKに装着される。そして、外部メモリ装着手段SKへの外部メモリ40の装着に応じて、個別ソフトウエアが使用可能になる。よって、保安及び流量計測等に係るソフトウエアを設定変更することにより複数機種のガスメータに適合可能な電子式ガスメータにおいて、ガスメータの内部メモリの容量を小さくすることができる。また、外部メモリ40をガスメータに装着するだけで、個別ソフトウエアの使用が可能になる。したがって、ガスメータ本体のコストアップを抑制できるうえに、ガス種転換を含む機種変更等にも容易に対応可能になる。
請求項2記載の発明によれば、内部メモリ21aが第1基板20に搭載され、外部メモリ装着部SKが第1基板20とは分離され且つ第1基板20と有線又は無線で通信接続された第2基板30に搭載される。よって、内部メモリ21aに格納される共通ソフトウエアに一般的に対応する計量機能を有する部位を小型化することが可能になる。また、外部メモリ装着部SKを搭載する第2基板30に対応する部位は、ガス管とは離れた室内に配置することも可能になるので、外部メモリ40を室内で交換することも可能になる。したがって、共通ソフトウエアに対応する部位を小型化できると共に、ガス種転換を含む機種変更等にもより容易に対応可能になる。
請求項3記載の発明によれば、個別ソフトウエアは機種毎に異なる保安機能を示す保安ソフトウエアであるので、ガス種転換を含む機種変更にともなう保安機能の変更にも容易に対応可能になる。
請求項4記載の発明によれば、使用可能になった個別ソフトウエアの内容が表示部に表示されるので、従来のように専用機器にてメモリにアクセスすることなく、現状の個別ソフトウエアの内容を把握可能になる。したがって、より利便性が向上するという効果も付加される。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係る電子式ガスメータの構成を示すブロック図である。図3は、本発明の第2実施形態に係る電子式ガスメータの構成を示すブロック図である。図4は、図2及び図3のガスメータの表示部上の表示例を示す図である。
図2に示す第1実施形態において、電子式ガスメータ1は、マイクロコンピュータ11(単に、マイコン11ともよぶ)、表示部12、流量センサ13、圧力センサ14、通信部15、感震器17、遮断弁18、操作部SW、外部メモリソケット部SK及び図示しない2次電池等を含んで構成される。また、ガスメータのタイプによっては、警報器16が接続されることもある。これらの表示部12、流量センサ13、圧力センサ14、通信部15、感震器17、遮断弁18、操作部SW、外部メモリソケット部SKは、ガスメータ筐体に搭載されるコントロール基板10に搭載され、図示しないインターフェース部を介してマイコン11に接続されている。これらは、警報器16を除いて、基本的にひとつのメータ筐体に収容されている。
上記マイコン11は、CPU(不図示)、ROM11a及びRAM11bを含む。CPUは、ROM11aに格納される計量ソフト、表示通信ソフトや後述する保安ソフト等にしたがって、基本制御、計量、表示通信、保安等に関わる各種制御を実行する。ROM11aには、基本制御プログラム、計量ソフト、表示通信ソフト等のような、ガスメータの全機種に共通の共通ソフトウエアが予め格納されている。RAM11bは、基本的にCPUが行う処理の過程で発生する変数やデータを一時的に格納するワークエリアとして機能する。なお、マイコン11中のCPUは、請求項の個別ソフトウエア使用制御手段、個別ソフトウエア表示制御手段に対応する。また、ROM11aは、請求項の内部メモリに対応する。
表示部12は、周知のLCDを含んで構成され、インターフェース部を介してマイコン11からの指令を受信し、これに応答して積算流量表示や、感震、ガス漏洩、電池電圧低下等の各種異常警報表示を行う。例えば、表示部12は、図4に示すように、セグメントによる使用されたガスの積算流量のディジタル表示はいうまでもなく、使用最大圧力12b、異常事象表示部12c、使用最大流量12d、使用ガス種12e、定格信号表記12f、型式名称12g、型式承認番号12h等が表示される。これらの下方には、製造事業者12aも表記されている。これらのうちには、使用ガス種12eのような、装着された外部メモリ40に格納される保安ソフトの内容に対応するものも含まれている。したがって、従来のように専用機器にてメモリにアクセスすることなく、現状の保安ソフトの内容を把握可能になる。
なお、表示部12にはLEDが含まれていてもよい。LEDは複数の素子から構成され、これらの発光の組み合わせを変えることで異種の警報を表示することができる。例えば、遮断弁18が弁閉状態である時には、全ての素子が所定周期で点滅するようにする。
流量センサ13は、ガス流路(付図示)に配設された一対の超音波センサ等が利用される。この場合、周知のように、超音波振動子間の超音波信号到達時間に基づいて、ガス流路を通過するガスの流速、流量が算出される。圧力センサ14は、ガス流による圧力値に応じた電圧を出力してマイコン11に供給する公知の圧力検出素子が用いられる。
通信部15は、例えば、電話回線等の有線回線を用いて所定の電文発呼等を行う機能を有する。この通信部15は、電話回線等の有線回線を介して、ガス販売会社の管理センタとの通信を制御するためのNCU(網制御ユニット)にも接続されている。なお、ガスメータと管理センタとの間の通信は、無線で行われてもよいし、無線と有線の組み合わせにより行われてもよい。また、管理センタは、ガス販売会社に属しており、各ガスメータとの通信機能を備えたコンピュータ装置を装備している。管理センタのコンピュータ装置は、各電子式ガスメータとの間で上記電文を送受信する機能を備えている。
警報器16は、保安等における異常事象を警報する装置であり、ガスメータのタイプによって接続される場合とそうでない場合がある。
感震器17は、地震等による揺れに応じてオンオフ信号を生成して、インターフェース部を介してこれをマイコン11に供給する公知の感震素子から構成される。マイコン11は、例えば、所定時間内に受信したオンオフ信号の回数から揺れ具合を判定して、この揺れが大きい場合には遮断弁の弁閉制御等の異常処理を行う。
遮断弁18は、弁駆動ソレノイドコイルを含み、このソレノイドコイルの駆動回路である遮断弁駆動回路(不図示)に接続される。遮断弁駆動回路はマイコン11に指令されて、ソレノイドコイル駆動信号を生成して、これを遮断弁18に供給する。これに応答して遮断弁18は、弁開又は弁閉してガス流路が遮断制御される。
外部メモリソケット部SKは、外部メモリ40が装着されるソケット部である。外部メモリソケット部SKは、外部メモリ40が装着可能な形状をしており、装着されると外部メモリ40はマイコン11からアクセス可能になる。外部メモリ40は、外部メモリソケット部SKに着脱可能であり、例えば、スマートメディアやSDカードから構成されている。外部メモリ40は、ガスメータの最大使用流量及びガス種で決まるガスメータの機種毎にそれぞれ異なる個別ソフトウエアを格納している。すなわち、個別ソフトウエア毎に、複数の外部メモリ40が用意されている。なお、外部メモリソケット部SKは請求項の外部メモリ装着手段に対応する。
個別ソフトウエアは、例えば、保安ソフトである。保安ソフトは、ガスメータの機種毎にそれぞれ異なり、例えば、ガス種、合計流量遮断オーバー遮断、増加流量オーバー遮断、継続使用時間オーバー遮断等のような遮断機能や漏洩警報、電池電圧警報、警報器未接続警報等のような警報に関する機能、それらの通報に関する機能、管理センタに行われる各種設定管理機能等の詳細を示すものである。
操作部SWは、このガスメータを開始又は終了させたり、異常警報を停止させたり、表示部12の表示内容を変更させたりする指令を入力するためのスイッチ群から構成される。これらの指令は、操作部SWが手動操作されることによりマイコン11に入力される。
なお、2次電池は、マイコン11や遮断弁駆動回路等の駆動電源となるもので、例えば、公知のBR電池が用いられる。また、インターフェース部は、基本的にマイコン11とこれに接続される各構成要素との間の電圧変換機能を有する。
そして、後述する処理手順により設定される保安ソフト及び計量ソフト、表示通信ソフトにしたがって、ガスメータは、流量センサを利用してガス流路を通過するガスの流量を検出し、この流量を積算してLCDに表示したり、流量異常を検出したり、感震器により異常な揺れを検出したり、圧力異常を検出したりすると、LCDにその旨表示すると共に、遮断弁を弁閉する。更に、ガスメータは、これと同時に、異常状態を示す電文を、通信部、NCU及び電話回線等の公衆回線を介して、ガス販売会社の管理センタに送信したりする。
一方、図3に示す第2実施形態おいては、電子式ガスメータ1′は、コントロール基板10を計量部基板20と、表示・保安部基板30とに分離されている。そして、これらの間は、有線L又は無線で接続されて、互いに通信可能になっている。両基板間の通信は、ノイズ耐性を考慮してディジタルデータ通信により行われるようにする。なお、計量部基板20及び表示・保安部基板30はそれぞれ、請求項の第1基板及び第2基板に対応する。
計量部基板20には、図示しないCPU、ROM21a及びRAM21bを含んで構成されるマイコン21が搭載され、流量センサ13、圧力センサ14及び遮断弁18が接続されている。これらは、基本的に、ガス管の近傍に配置される一筐体に収容される。
また、表示・保安部基板30には、CPU、ROM31a及びRAM31bを含んで構成されるマイコン31、表示部12、外部メモリソケット部SKが搭載され、通信部15及び感震器17が接続されている。また、表示・保安部基板30には、警報器16が接続されることもある。これらは、基本的に、宅内又は室内に配置される他筐体に収容される。なお、電池は、何れかの筐体又は両筐体に収容される。
計量部基板20に搭載されたマイコン21のROM21aには、計量ソフトが格納されている。したがって、マイコン21は、計量に関する制御を主に司る。一方、表示・保安部基板30に搭載されたマイコン21のROM31aには、表示通信ソフトが格納されている。表示・保安部基板30に搭載される外部メモリソケット部SKには、保安ソフトを格納する外部メモリ40が装着される。したがって、マイコン31は、表示通信及び保安に関する制御を主に司る。なお、第1実施形態と共通する他の構成要素には、同一の符号を付し、重複する説明はここでは省略する。
このように、計量部基板20と表示・保安部基板30とを分離することにより、計量機能を有する部位を小型化することが可能になる。また、外部メモリ40が装着される部位は、ガス管とは離れた室内に配置することも可能になるので、外部メモリ40を室内で交換することが可能になる。したがって、計量機能を有する部位を小型化できると共に、ガス種転換を含む機種変更等にもより容易に対応可能になる。
続いて、本発明の実施形態に係る保安ソフトの設定変更をするための処理手順について図5を加えて説明する。図5は、本発明の実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。なお、上記第1実施形態及び第2実施形態共に、以下の処理手順は同等なので、代表して第1実施形態に基づいて以下に説明する。
図5のステップS1において、マイコン11は、保安ソフト変更トリガの有無を待機しており(ステップS1のN)、保安ソフト変更トリガありと判断すると(ステップS1のY)、ステップS2に進んで、ROM11aに格納される計量ソフト及び表示通信ソフトを一時的に動作停止させる。保安ソフト変更トリガは、予め定められた上記操作部SWの所定操作や通信部15への電文等が利用される。
次に、ステップS3においては、マイコン11は、変更前の外部メモリが外部メモリソケット部SKから抜き取られ、変更すべき保安ソフトを格納した外部メモリが外部メモリソケット部SKに差し込まれるのを待機しており(ステップS3のN)、このような抜き差しありと判定すると(ステップS3のY)、ステップS4に進む。
次に、ステップS4においては、マイコン11は、ソフト又はハードリセットが行われるのを待機しており(ステップS4のN)、ソフト又はハードリセットありと判定すると(ステップS4のY)、ステップS5以降に進む。ソフトリセットは、例えば、予め定められた上記操作部SWの所定操作や通信部15への電文等が利用される。また、ハードリセットは、例えば、特殊なドライバにてメータの表カバーを外して行うようにする。いずれにしても、容易には実行できないようにしておく。
そして、ステップS5において、マイコン11は、外部メモリに格納されている保安ソフト、並びにROM11aに格納されている計量ソフト及び表示通信ソフトを展開、すなわち、使用可能状態にし、ステップS6において、これら保安ソフト、計量ソフト及び表示通信ソフトの動作を再開する。このようにして、新たな保安ソフトの内容に応じたガス種及び最大使用流量に適合する機種に当該ガスメータが設定される。なお、上記図4で示した表示部12上の表示内容も、新たな保安ソフトの内容に応じて変更される。
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、保安及び流量計測等に係るソフトウエアを設定変更することにより複数機種のガスメータ1、1′に適合可能な電子式ガスメータにおいて、ガスメータのROMの容量を小さくすることができる。また、外部メモリ40をガスメータ1、1′に装着するだけで、所望の保安ソフトの使用が可能になる。したがって、ガスメータ本体のコストアップを抑制できるうえに、ガス種転換を含む機種変更等にも容易に対応可能になる。
本発明の基本構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る電子式ガスメータの構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る電子式ガスメータの構成を示すブロック図である。 図2及び図3のガスメータの表示部上の表示例を示す図である。 本発明の実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1、1′ 電子式ガスメータ
10 コントロール基板
11、21、31 マイクロコンピュータ(個別ソフトウエア使用制御手段、個別ソフトウエア表示制御手段)
11a、21a、31a ROM(内部メモリ)
12 表示部
13 流量センサ
14 圧力センサ
15 通信部
16 警報器
17 感震器
18 遮断弁
20 計量部基板(第1基板)
30 表示・保安部基板(第2基板)
40 外部メモリ
SW 操作部
SK 外部メモリソケット部(外部メモリ装着手段)

Claims (4)

  1. 保安及び流量計測等に係るソフトウエアを設定変更することにより複数機種のガスメータに適合可能な電子式ガスメータにおいて、
    電子式ガスメータの全機種に共通の共通ソフトウエアを格納する内部メモリと、
    ガスメータの機種毎にそれぞれ異なる個別ソフトウエアを格納する当該ガスメータに電気的及び機械的に着脱可能な外部メモリ、が装着される外部メモリ装着手段と、
    外部メモリ装着手段への前記外部メモリの装着に応じて、前記個別ソフトウエアを使用可能にする個別ソフトウエア使用制御手段と、
    を含むことを特徴とする電子式ガスメータ。
  2. 請求項1記載の電子式ガスメータにおいて、
    前記内部メモリを搭載する第1基板と、
    前記第1基板とは分離され且つ前記第1基板と有線又は無線で通信接続された前記外部メモリ装着部を搭載する第2基板と、
    を含むことを特徴とする電子式ガスメータ。
  3. 請求項1又は請求項2記載の電子式ガスメータにおいて、
    前記個別ソフトウエアは、前記機種毎に異なる保安機能を示す保安ソフトウエアである、
    ことを特徴とする電子式ガスメータ。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電子式ガスメータにおいて、
    使用可能になった前記個別ソフトウエアの内容を表示部に表示させる個別ソフトウエア表示制御手段、
    を更に含むことを特徴とする電子式ガスメータ。
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