JP2006242627A - 流動電位測定装置および凝集状態検知システム - Google Patents

流動電位測定装置および凝集状態検知システム Download PDF

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Abstract

【課題】 長期間使用した場合であっても安定的に被処理水の流動電位を測定することができる流動電位測定装置、および長期間使用した場合であっても安定的に被処理水の凝集状態を検知することができる凝集状態検知システムを提供すること。
【解決手段】 流動電位測定装置10は、被処理水が流される絶縁性直管11と、絶縁性直管11の内部に、この絶縁性直管11の内周面との間に間隙を形成するよう設けられ、当該絶縁性直管11の長さ方向に延びる芯棒12とを備えている。この流動電位測定装置10は、絶縁性直管11内において芯棒12の端部12a、12bの近傍に各々設けられた一対の電極15a、15bと、一対の電極15a、15bに接続され、一対の電極15a、15b間の被処理水に生じる電位差を計測する電位差計測部18とを有している。凝集状態検知システム20は、上述の流動電位測定装置10が組み込まれている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被処理水の流動電位を測定する流動電位測定装置、および被処理水中のコロイド粒子の凝集状態を検知する凝集状態検知システムに関する。
従来より、河川等から送られた原水等の被処理水を浄化するために、被処理水に凝集剤を添加してこの被処理水の懸濁物質等のコロイド粒子を凝集させて沈殿除去する方法が用いられている。このような凝集沈殿処理について具体的に説明すると、まず被処理水にアルミ系や鉄系の無機凝集剤または高分子凝集剤を注入して比較的短時間で急速撹拌を行い、濁質粒子を核とするマイクロフロックを生成する。その後、この被処理水の緩速撹拌を行い、マイクロフロック同士の衝突、結合を行ってこのマイクロフロックをさらに巨大化して沈降を促進する。このようなコロイド粒子の沈殿除去を行うことにより清澄な上澄み水を得ることができる。
凝集沈殿処理においては、凝集剤の添加量、撹拌速度、撹拌時間、被処理水の水温、被処理水のpH等の凝集条件を適切なものとする必要がある。ここで、被処理水に凝集剤を添加した後の被処理水中のコロイド粒子の凝集状態を迅速かつ正確に検知することができれば、凝集剤の添加量を適切な量とすることができ、かつ清澄な上澄み水を得ることができる。
被処理水中のコロイド粒子の凝集状態を検知する方法としては、光学的にコロイド粒子の粒子径を直接的に計測する方法(特許文献1参照)、または被処理水のゼータ電位を測定する方法が知られている。後者の被処理水のゼータ電位を測定する方法について以下に詳述する。
ゼータ電位は、コロイド粒子表面の溶液すべり面の溶液バルクに対する電位であり、コロイド粒子の凝集が進んで不安定な状態となった場合にはコロイド粒子表面の溶液すべり面の電位が溶液バルクの電位とほぼ同一となるため、ゼータ電位はほぼ0の値となる。
すなわち、被処理水中のコロイド粒子は、ゼータ電位の絶対値が大きいと静電的な反発力が強くなるため分散性が強まり、他方、ゼータ電位が0に近づくと静電的な反発力が弱くなるため凝集しやすくなる。このように、コロイド粒子の凝集状態はゼータ電位の大きさに基づいて検知することができる。
被処理水中のコロイド粒子のゼータ電位を測定する方法としては、例えば電気泳動している粒子に対してレーザー光を照射し、散乱光における泳動速度を測定して電気移動度を求める電気泳動光散乱法が知られている。しかしながら、この方法ではリアルタイムで被処理水中のコロイド粒子のゼータ電位を測定することができず、またコロイド粒子が大きすぎる場合や凝集状態が不安定な状態である場合には、この方法を適用することができない。
コロイド粒子のゼータ電位を測定する他の方法としては、電気浸透法、流動電位法あるいは沈降電位法が知られているが、凝集沈殿処理においては、このうち流動電位法が主に用いられている。流動電位法とは、被処理水の流動電位とゼータ電位が比例関係にあることを利用して、被処理水の流動電流を測定することによりゼータ電位を検出する方法である。
被処理水の流動電位を測定する方法としては、例えば、分散系に機械的エネルギー(振動エネルギー)を与え、発生する電気出力を測定する方法(特許文献2参照)が用いられる。この分散系に機械的エネルギーを与える具体的な方法としては、例えば、コロイド粒子に超音波を照射する方法、ポンプにより脈動流を送る方法、機械的にショックを与える方法等が知られている(特許文献3乃至6参照)。
次に、被処理水の流動電位を測定する従来の流動電位測定装置について図11を用いて具体的に説明する(特許文献7参照)。図11は、特許文献7に示す従来の流動電位測定装置の構成を示す断面図である。
図11に示すように、従来の流動電位測定装置80は、コロイド粒子を含む被処理水が流されるシリンダ84と、シリンダ84の内部に同軸となるよう設けられ、このシリンダ84の軸方向に往復運動するピストン85と、ピストン85の往復運動の駆動を行うモータ83と、シリンダ84の内周面においてこのシリンダ84の軸方向に距離を隔てて設けられた一対のリング状の電極86a、86bとを備えている。また、一対の電極86a、86bには、この一対の電極86a、86b間の被処理水に生じる電位差を計測する電位差計測部87が接続されている。電位差計測部87としては、実際には、一対の電極86a、86b間の被処理水に生じる電位差を増幅して出力する例えばオペアンプが用いられる。また、電位差計測部87には、この電位差計測部87から送られる信号を増幅する信号増幅器88と、信号増幅器88から送られる信号からノイズを低減するアンプ89とが順に接続されている。
次に、流動電位測定装置80の作用について以下に説明する。
モータ83がピストン85を駆動してこのピストン85がシリンダ84の軸方向に沿って往復運動を行うことにより、被処理水がシリンダ84とピストン85との間の間隙を通過して流れる。このときに、一対の電極86a、86b間の被処理水の電位差である流動電位が、この一対の電極86a、86bに接続された電位差計測部87によって計測され、この電位差計測部87によって計測された信号が信号増幅器88およびアンプ89を介して外部に出力される。
この出力された被処理水の流動電位を用いることにより当該流動電位と比例関係にあるゼータ電位の検出を行うことができ、このことにより被処理水中のコロイド粒子の凝集状態をリアルタイムで検知することができる。
このような流動電位測定装置80を用いた凝集剤注入制御システムとしては、例えば特許文献8乃至12等に開示されたものが知られている。
特開平10−202013号公報 特開昭61−77752号公報 特開平5−74776号公報 特開平5−74777号公報 特開平7−43334号公報 特開平7−43335号公報 米国特許第3368145号 特開平3−284304号公報 特開平3−284305号公報 特開平7−35721号公報 特開平8−170956号公報 特開2002−239307号公報
上述の図11に示す流動電位測定装置80においては、モータ83がピストン85を駆動してこのピストン85がシリンダ84の軸方向に沿って往復運動を行うことにより、被処理水がシリンダ84とピストン85との間の間隙を通過して流れるようになっている。しかしながら、この流動電位測定装置80を長期間使用すると、シリンダ84の内周面に付着した汚れ等によりピストン85の軸がシリンダ84の軸に対してずれることがある。ピストン85の軸のシリンダ84の軸に対するずれが生じると、シリンダ84とピストン85との間の間隙の大きさが異なるようになり、安定的に被処理水の流動電位を測定することが困難となる。また、この流動電位測定装置80は構造が複雑であるため、シリンダ84の内周面や一対の電極86a、86bの洗浄作業が煩雑であるという問題がある。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであって、単純な構成となっていることにより長期間使用した場合であっても安定的に被処理水の流動電位を測定することができ、しかも絶縁性直管の内周面や一対の電極等の洗浄作業を容易に行うことができる流動電位測定装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、単純な構成となっていることにより長期間使用した場合であっても安定的に被処理水の凝集状態を検知することができ、しかも絶縁性直管の内周面や一対の電極等の洗浄作業を容易に行うことができる凝集状態検知システムを提供することを目的とする。
本発明は、被処理水が流される絶縁性直管と、絶縁性直管の内部に、この絶縁性直管の内周面との間に間隙を形成するよう設けられ、当該絶縁性直管の長さ方向に延びる芯棒と、絶縁性直管内において芯棒の両端部の近傍に各々設けられた一対の電極と、一対の電極に接続され、一対の電極間の被処理水に生じる電位差を計測する電位差計測部と、を備えたことを特徴とする流動電位測定装置である。
このような流動電位測定装置によれば、単純な構成となっていることにより長期間使用した場合であっても安定的に被処理水の流動電位を測定することができ、しかも洗浄作業を容易に行うことができる。
このような流動電位測定装置においては、絶縁性直管と芯棒との間に形成された間隙の大きさは、0.15mm以上であって0.25mm以下であることが好ましい。
このような流動電位測定装置においては、絶縁性直管と芯棒との間の間隙内の被処理水の流れを案内する案内部材が、絶縁性直管の内周面および/または芯棒の外周面に設けられていることが好ましい。
このことにより、絶縁性直管内における被処理水の流れを安定させることができ、このため被処理水の流動電位を安定的に計測することができる。
本発明は、被処理水が流され、流路の断面が偏平な形状となっている偏平流路部と、この偏平流路部の入口および出口に接続された入口管および出口管と、偏平流路部の入口および出口の近傍における入口管内および出口管内に設けられた一対の電極と、一対の電極に接続され、一対の電極間の被処理水に生じる電位差を計測する電位差計測部と、を備えたことを特徴とする流動電位測定装置である。
このような流動電位測定装置によれば、単純な構成となっていることにより長期間使用した場合であっても安定的に被処理水の流動電位を測定することができる。
このような流動電位測定装置においては、偏平流路部の断面における対向する一対の辺間の幅の大きさが0.15mm以上であって0.25mm以下であることが好ましい。
このような流動電位測定装置においては、偏平流路部は弾性部材からなることが好ましい。
このことにより、偏平流路部を自在に変形させることができ、このため偏平流路部内の洗浄作業を容易に行うことができる。
本発明は、被処理水が流され、流路の断面が偏平な形状となっている並列に設けられた複数の偏平流路部と、この複数の偏平流路部の入口および出口に接続された入口管および出口管と、各偏平流路部の入口および出口の近傍における入口管内および出口管内に設けられた一対の電極と、一対の電極に接続され、一対の電極間の被処理水に生じる電位差を計測する電位差計測部と、を備えたことを特徴とする流動電位測定装置である。
このような流動電位測定装置によれば、単純な構成となっていることにより長期間使用した場合であっても安定的に被処理水の流動電位を測定することができ、また偏平流路部が複数設けられているため、一の偏平流路部に目詰まり等の問題が生じた場合であっても被処理水の流動電位の測定を中断することなく行うことができる。
このような流動電位測定装置においては、各偏平流路部の断面における対向する一対の辺間の幅の大きさが0.15mm以上であって0.25mm以下であることが好ましい。
本発明は、被処理水が流され、流路の断面が円形となっている並列に設けられた複数の円形流路部と、この複数の円形流路部の入口および出口に接続された入口管および出口管と、各円形流路部の入口および出口の近傍における入口管内および出口管内に設けられた一対の電極と、一対の電極に接続され、一対の電極間の被処理水に生じる電位差を計測する電位差計測部と、を備えたことを特徴とする流動電位測定装置である。
このような流動電位測定装置によれば、単純な構成となっていることにより長期間使用した場合であっても安定的に被処理水の流動電位を測定することができ、また円形流路部が複数設けられているため、一の円形流路部に目詰まり等の問題が生じた場合であっても被処理水の流動電位の測定を中断することなく行うことができる。
このような流動電位測定装置においては、各円形流路部における断面の直径の大きさが0.15mm以上であって0.25mm以下であることが好ましい。
上記の流動電位測定装置においては、被処理水の導電率、被処理水の温度および被処理水の電極間における圧力損失のうち少なくともいずれか一つを測定する補正用測定部を更に備え、電位差計測部により計測された電位差が補正用測定部により測定された情報に基づいて補正されるようになっていることが好ましい。
このような流動電位測定装置によれば、補正用測定部が設けられていることにより電位差計測部により計測された電位差を被処理水の状態に応じて補正することができる。
本発明は、被処理水中のコロイド粒子の凝集状態を検知する凝集状態検知システムにおいて、被処理水が流される絶縁性直管と、絶縁性直管の内部に、この絶縁性直管の内周面との間に間隙を形成するよう設けられ、当該絶縁性直管の長さ方向に延びる芯棒と、絶縁性直管内において芯棒の両端部の近傍に各々設けられた一対の電極と、一対の電極に接続され、一対の電極間の被処理水に生じる電位差を計測する電位差計測部とを備え、被処理水中のコロイド粒子の凝集状態を、電位差計測部により計測された電位差に基づいて検知することを特徴とする凝集状態検知システムである。
このような凝集状態検知システムによれば、単純な構成となっていることにより長期間使用した場合であっても安定的に被処理水の凝集状態を検知することができ、しかも絶縁性直管の内周面や一対の電極等の洗浄作業を容易に行うことができる。
本発明の流動電位測定装置によれば、単純な構成となっていることにより長期間使用した場合であっても安定的に被処理水の流動電位を測定することができ、しかも絶縁性直管の内周面や一対の電極等の洗浄作業を容易に行うことができる。
また、本発明の凝集状態検知システムによれば、単純な構成となっていることにより長期間使用した場合であっても安定的に被処理水の凝集状態を検知することができ、しかも絶縁性直管の内周面や一対の電極等の洗浄作業を容易に行うことができる。
第1の実施の形態
図1乃至図3は、本発明の第1の実施の形態による流動電位測定装置および凝集状態検知システムを示す図である。ここで図1は、第1の実施の形態による流動電位測定装置の構成を示す断面図であり、図2は、図1の流動電位測定装置のA−A矢視断面図であり、図3は、図1の流動電位測定装置を用いた凝集状態検知システムである。
まず、本発明の第1の実施の形態による流動電位測定装置10について図1および図2を用いて説明する。
図1に示すように、流動電位測定装置10は、コロイド粒子を含む被処理水が一定速度で内部を流れる絶縁性直管11と、絶縁性直管11の内部に設けられ、この絶縁性直管11の長さ方向に延びる芯棒12と、絶縁性直管11内において芯棒12の端部12a、12bの近傍に各々設けられた一対の電極15a、15bとを備えている。また、この一対の電極15a、15bに、一対の電極15a、15b間の被処理水に生じる電位差を計測する電位差計測部18が接続されている。
絶縁性直管11は、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等の非導電性で耐食性の材料から構成されており、その内径は例えば30mm、軸方向長さは例えば45mmとなっている。図1に示すように、この絶縁性直管11の両端には、芯棒12をその端部12a、12bにおいて保持する芯棒保持部材14、14が設けられている。
芯棒保持部材14、14の外方には中空部13a、13aを有するキャップ13、13が例えばねじ込み方式で取り付けられている。各芯棒保持部材14には被処理水を流通させる複数の貫通孔14aが設けられており、この貫通孔14aを介して絶縁性直管11の内部空間とキャップ13の中空部13aが連通している。
キャップ13、13にはホースニップル16、16が設けられており、ホースニップル16、16に入口側および出口側のホース17、17がキャップ13、13の中空部13a、13aに連通するよう取り外し自在に取り付けられている。
芯棒12は、絶縁性直管11の内部に、この絶縁性直管11の内周面との間に間隙を形成するよう設けられている。この芯棒12は絶縁性直管11と同軸となっていることが好ましい。前述のように、芯棒12はその端部12a、12bにおいて芯棒保持部材14、14に保持されている。
芯棒12の外径は絶縁性直管11の内径よりも少しだけ小さなものとなっており、具体的には、芯棒12の外周面と絶縁性直管11の内周面との間に形成される間隙の幅(図1および図2の幅a)は0.15mm以上であって0.25mm以下となっている。
絶縁性直管11と芯棒12との間の間隙の幅aが短すぎるときには、十分な量の被処理水が絶縁性直管11と芯棒12との間の流路を通過することが難しくなる。他方、絶縁性直管11と芯棒12との間の間隙の幅aが長すぎるときには、絶縁性直管11と芯棒12との間の流路が後述するような毛細管としての機能を果たすことが難しくなる。
なお、この芯棒12の外周面と絶縁性直管11の内周面との間に形成される間隙の幅aは、芯棒12の外径または絶縁性直管11の内径を変更することにより自在に調整することができる。
図2に示すように、絶縁性直管11の内周面および芯棒12の外周面には、絶縁性直管と芯棒との間の間隙内の被処理水の流れを案内する案内部材11c、12cがそれぞれ設けられている。この案内部材11c、12cは図2に示すように各々絶縁性直管11の内周面および芯棒12の外周面から突出する凸状のものとなっているが、絶縁性直管11の内周面および芯棒12の外周面に溝を掘ることにより形成される凹状のものであってもよい。絶縁性直管11と芯棒12との間に案内部材11c、12cが設けられていることにより、絶縁性直管11内における被処理水の流れを安定させることができ、このため被処理水の流動電位を安定的に計測することができる。
図1に示すように、絶縁性直管11内において芯棒12の端部12a、12bの近傍に一対の電極15a、15bが各々設けられている。この一対の電極15a、15bはリング状の形状を有し、主として例えば銀、銅または白金等からなっている。一対の電極15a、15bには導電線18aを介して流動電位検出用の電位差計測部18が接続され、この電位差計測部18は一対の電極15a、15b間の被処理水に生じる電位差(流動電位)を計測する。電位差計測部18としては、実際には、一対の電極15a、15b間の被処理水に生じる電位差を増幅して出力する例えばオペアンプが用いられる。
また、入口側および出口側のホース17、17には、絶縁性直管11内を流れる被処理水の導電率、被処理水の温度および被処理水の電極15a、15b間における圧力損失のうち少なくともいずれか一つを測定する補正用測定部19が設けられている。そして、補正用測定部19は測定された情報を電位差計測部18に送り、この情報に基づいて当該電位差計測部18により計測された電位差を補正するようになっている。このことにより、電位差計測部18により計測された電位差を被処理水の状態に応じて補正することができる。
次に、このような構成からなる本発明による流動電位測定装置10が組み込まれた凝集状態検知システム20全体について図3を用いて説明する。凝集状態検知システム20は、後述する凝集剤添加設備から送られた被処理水中のコロイド粒子の凝集状態を検知するものである。
凝集剤添加設備は、図3に示すように、被処理水を貯留する原水タンク21と、凝集剤を貯留する凝集剤タンク24と、原水タンク21に原水送液ポンプ23を介して接続されるとともに、凝集剤タンク24に凝集剤送液ポンプ25を介して接続された混合槽26とを有している。混合槽26内には、原水タンク21から原水送液ポンプ23により送られた被処理水と、凝集剤タンク24から凝集剤送液ポンプ25により送られた凝集剤とを混合して急速撹拌する攪拌機27が設置されている。混合槽26の下流側には、凝集剤と混合した被処理水を一旦貯留する貯留槽28が接続され、貯留槽28には例えばダイヤフラム式の送液ポンプ29を介して本発明による流動電位測定装置10が接続されている。この場合、貯留槽28に貯留された被処理水は送液ポンプ29により流動電位測定装置10に送られる。
原水タンク21に貯留される被処理水としては、例えば水道水にコロイド粒子としてカオリンを50mg/L溶かした溶液が用いられ、この溶液は原水タンク21に設けられた攪拌機22によって150rpmで5分間急速撹拌され、その後、攪拌機22によって50rpmで15分間緩速撹拌される。また、凝集剤タンク24に貯留される凝集剤としては、例えば0.5〜10mg/Lのポリ塩化アルミニウム(PAC)が用いられている。攪拌機27は、混合槽26内において混合された被処理水と凝集剤とを例えば約270rpmで急速撹拌する。
また、送液ポンプ29の出口側には流動電位測定装置10のホース17が接続されており、例えば毎分1リットル(L)の速度でホース17を介して貯留槽28内の被処理水を流動電位測定装置10に送るようになっている。
凝集状態検知システム20には、前述のように流動電位測定装置10が組み込まれており、この流動電位測定装置10の電位差計測部18により測定された電位差に基づいて凝集剤添加設備から送られた被処理水中のコロイド粒子の凝集状態を検知するようになっている。
また、凝集状態検知システム20において、図3に示すように、流動電位測定装置10の電位差計測部18にアンプ31を接続してもよい。このアンプ31はアンプ電源32から電力が供給されたときに作動する。また、アンプ31は凝集剤添加装置の送液ポンプ29にも接続されており、送液ポンプ29はアンプ31により制御されて起動および停止を行うようになっている。
アンプ31は流動電位測定装置10の電位差計測部18から送られる信号のうち送液ポンプ29の動作に同期した成分だけを取り出す処理を行い、ノイズを低減している。
アンプ31からの出力は、このアンプ31に接続された記録計33に送られるようになっている。
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
まず、凝集状態検知システム20の全体の作用について述べる。図3に示すように、原水タンク21内に貯留され攪拌機22により撹拌された被処理水が、原水送液ポンプ23により混合槽26に送られる。同時に、凝集剤タンク24内に貯留された凝集剤が、凝集剤送液ポンプ25により凝集剤注入率が設定値となる流量で混合槽26に送られる。次に、混合槽26において、被処理水に凝集剤が添加され、凝集剤が混合された被処理水に対して攪拌機27により急速撹拌が行われる。混合槽26内の急速撹拌が行われた混合液は貯留槽28に送られて一旦貯留され、送液ポンプ29により脈動流で流動電位測定装置10に送られる。
次に、図1により流動電位測定装置10の作用について説明する。流動電位測定装置10においては、図1に示すように、貯留槽28から入口側のホース17を通って送られた被処理水が入口側のキャップ13の中空部13aおよび芯棒保持部材14の貫通孔14aを介して絶縁性直管11内に送られる。絶縁性直管11に送られた被処理水は、この絶縁性直管11の内周面と芯棒12の外周面との間の間隙を通って当該絶縁性直管11の軸方向に流れ、出口側のキャップ13の中空部13aおよび芯棒保持部材14の貫通孔14aを介して出口側のホース17から排出される。
この間、一対の電極15a、15b間の被処理水の電位差(流動電位)が、この一対の電極15a、15bに導電線18aを介して接続された電位差計測部18によって計測される。
ここで、被処理水の流動電位の測定とは、一般的には被処理水を絶縁性の毛細管に流し、この毛細管内に一定距離を隔てて配置された一対の電極における被処理水の電位の差を測定することをいう。
本実施の形態の流動電位測定装置10においては、毛細管に被処理水を流す代わりに、絶縁性直管11とこの絶縁性直管11の内部に設けられた芯棒12との間の例えば0.15mm以上0.25mm以下の大きさの狭小な間隙に被処理水を流すことにより、毛細管に被処理水を流す場合と同様の作用効果が得られるようになっている。
また、この間、入口側および出口側のホース17、17に設けられた補正用測定部19は絶縁性直管11内を流れる被処理水の導電率、被処理水の温度および被処理水の電極15a、15b間における圧力損失のうち少なくともいずれか一つを測定する。そして、電位差計測部18により計測された電位差が補正用測定部19により測定された情報に基づいて適正な値となるよう補正される。
このようにして電位差計測部18において計測され補正用測定部19により補正された被処理水の流動電位の信号は、流動電位測定装置10の電位差計測部18からアンプ31に送られる。アンプ31はこの流動電位の信号のうち送液ポンプ29の起動に同期した成分だけ取り出す処理を行い、流動電位の信号のノイズを低減する。また、アンプ31により処理された流動電位の信号は記録計33に送られて、この記録計33により流動電位の値が記録用紙や記憶媒体等に記録される。
以上のように、本実施の形態の流動電位測定装置10によれば、絶縁性直管11と芯棒12との間の間隙を通る被処理水の電位差を一対の電極15a、15bにより検知する単純な構造となっているため、安定的に被処理水の流動電位を測定することができる。
次に、被処理水の流動電位と被処理水中のコロイド粒子の凝集状態との関係について説明する。
被処理水中のコロイド粒子は、後述するゼータ電位(ζ)の絶対値が大きいと静電的な反発力が強くなるため分散性が強くなる。一方、ゼータ電位が0に近づくと静電的な反発力が弱くなるため凝集しやすくなる。このように、コロイド粒子の凝集状態はゼータ電位の大きさに基づいて検知することができる。
ゼータ電位(ζ)は、コロイド粒子表面の溶液すべり面の溶液バルクに対する電位であり、コロイド粒子の凝集が進んで不安定な状態においてはコロイド粒子表面の溶液すべり面の電位が溶液バルクの電位に等しくなるため、ゼータ電位はほとんど0の値になる。
被処理水の流動電流(i)とゼータ電位(ζ)の簡略化した関係は下記式(1)により示される(S.K.Dentel、Water Supply vol.9 571−575ページ、1991年)。また、流動電位(E)と流動電流(i)との関係は下記式(2)により示される。
i=−4εζwsR/c ・・・式(1)
E=i×R ・・・式(2)
ここで、εは被処理水の誘電率、wは駆動モータの回転速度、sは絶縁性直管11の軸方向長さ、Rは芯棒12の半径、cは絶縁性直管11と芯棒12との間の隙間の大きさである。
上記式(1)(2)により、被処理水のゼータ電位(ζ)は流動電位(E)に比例していることがわかる。
すなわち、流動電位測定装置10によって被処理水の流動電位を測定することにより、この流動電位に比例するゼータ電位(ζ)に基づいて、コロイド粒子の凝集状態を検知することができる。
次に、流動電位測定装置10の洗浄方法について説明する。
流動電位測定装置10を長期間使用すると、絶縁性直管11の内周面や電極15a、15bに汚れが付着し、安定して被処理水の流動電位を測定することが困難となる場合がある。そこで、定期的に絶縁性直管11内を洗浄する必要がある。
絶縁性直管11内の洗浄にあたっては、まず、入口側および出口側のホース17、17をキャップ13、13に設けられたホースニップル16、16から取り外す。次に、絶縁性直管11の両端に取り付けられた一対の芯棒保持部材14、14およびキャップ13、13を絶縁性直管11から取り外し、その後、絶縁性直管11内から芯棒12を引き抜く。
そして、中空状態となった絶縁性直管11内の洗浄を行い、絶縁性直管11の内周面や電極15a、15bに付着した汚れを取り除く。
ここで、本実施の形態においては、内径が10mm以下である従来の毛細管の内部の洗浄を行う代わりに、内径が例えば30mmである絶縁性直管11の洗浄を行うので、容易に絶縁性直管11内の洗浄を行うことができる。
また、流動電位測定装置10の分解にあたっては、一対の芯棒保持部材14、14およびキャップ13、13を取り外し、次に、絶縁性直管11内から芯棒12を引き抜く作業を行うだけであるので、洗浄のための流動電位測定装置10の分解作業を容易に行うことができる。
第2の実施の形態
以下、図面を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。図4は、第2の実施の形態による流動電位測定装置の構成を示す断面図であり、図5は、図4の流動電位測定装置のB−B矢視断面図である。
本実施の形態による流動電位測定装置40は、図4に示すように、絶縁性直管11および芯棒12を用いる代わりに、流路の断面が偏平な形状となっている偏平流路部41を有しており、この偏平流路部41の入口41aおよび出口41bに入口管42および出口管43を接続した点が異なるのみであり、他の構成は、図1および図2に示す第1の実施の形態と略同一である。
図4および図5に示す第2の実施の形態において、図1および図2に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
この流動電位測定装置40について図4および図5を用いて以下に説明する。
偏平流路部41は、非導電性で耐食性の例えば円筒形の弾性部材を、図4に示すように、上下方向からそれぞれ一対の押圧部材44、44によって押圧することにより形成され、偏平流路部41の流路の断面は横方向に細長い偏平な形状(図5参照)を有している。この偏平流路部41の流れ方向の長さは例えば45mmである。
図5に示すように偏平流路部41の断面は偏平な形状を有し、互いに対向する平行な一対の辺b1と、一対の辺b1の両端に設けられた一対の半円部b2とからなり、対向する一対の辺b1間の幅bは、0.15mm以上であって0.25mm以下となっている。この幅bが短すぎるときには十分な量の被処理水が偏平流路部41内を通過することが難しくなる。また、この幅bが長すぎるときには偏平流路部41が前述した毛細管としての機能を果たすことが難しくなる。
なお、この偏平流路部41の断面の対向する一対の辺b1間の幅bは、押圧部材44、44の偏平流路部41に対する押圧力を変更することにより自在に調整することができる。
図4に示すように、偏平流路部41の入口41aおよび出口41bには非導電性で耐食性の密閉体からなる入口管42および密閉体からなる出口管43が接続されている。この入口管42および出口管43にはホースニップル16、16が設けられており、ホースニップル16、16に入口側および出口側のホース17、17が入口管42内および出口管43内に各々連通するよう取り外し自在に取り付けられている。
そして、一対の電極15a、15bは、偏平流路部41の入口41aおよび出口41bの近傍における入口管42内および出口管43内にそれぞれ設けられている。
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
図4に示すように、入口側のホース17から送られた被処理水は、まずホースニップル16を介して入口管42内に送られて、次に偏平流路部41に送られる。さらに、偏平流路部41からの被処理水は出口管43に送られて、出口側のホース17から排出される。
この間、一対の電極15a、15b間の被処理水の電位差(流動電位)が、この一対の電極15a、15bに導電線18aを介して接続された電位差計測部18によって検出される。
本実施の形態の流動電位測定装置40においては、毛細管に被処理水を流す代わりに、断面の対向する一対の辺b1間の幅bが例えば0.15mm以上0.25mm以下となっている狭小な偏平流路部41の流路に被処理水を流すことにより、第1の実施の形態において述べた毛細管に被処理水を流す場合と同様の作用効果が得られるようになっている。
以上のように、本実施の形態の流動電位測定装置40によれば、押圧部材44、44によって上下方向から押圧されて変形した偏平流路部41を通る被処理水の電位差を一対の電極15a、15bにより検知する単純な構造となっているため、安定的に被処理水の流動電位を測定することができる。
次に、この流動電位測定装置40の洗浄方法について説明する。
流動電位測定装置40における偏平流路部41の洗浄にあたっては、まず、入口側および出口側のホース17、17を入口管42および出口管43に設けられたホースニップル16、16から取り外す。次に、偏平流路部41を上下方向から押圧する押圧部材44、44をこの偏平流路部41から離間させ、当該偏平流路部41の形状を元の例えば円筒形の形状に戻す。
そして、元の形状に戻った偏平流路部41の洗浄を行い、偏平流路部41の内面や一対の電極15a、15bに付着した汚れを取り除く。
洗浄が終わった後に、元の例えば円筒形の形状に戻った偏平流路部41を再び押圧部材44、44によって上下方向から押圧し、この偏平流路部41を図5に示すような断面が偏平となる形状を有するものに戻す。
このように、本実施の形態においては、偏平流路部41は弾性部材からなるので、偏平な形状の断面を有する偏平流路部41を元の例えば円筒形の形状に戻して洗浄することにより、容易に偏平流路部41内の洗浄を行うことができ、しかも、洗浄後に再び偏平な形状の断面を有するものに戻すことができる。
第3の実施の形態
以下、図面を参照して本発明の第3の実施の形態について説明する。図6は、第3の実施の形態による流動電位測定装置の構成を示す断面図であり、図7は、図6の流動電位測定装置のC−C矢視断面図である。
本実施の形態による流動電位測定装置50は、図6に示すように、絶縁性直管11および芯棒12を用いる代わりに、流路の断面が偏平な形状となっている並列に設けられた複数の偏平流路部51を有しており、この複数の偏平流路部51の入口51aおよび出口51bに入口管52および出口管53を接続した点が異なるのみであり、他の構成は、図1および図2に示す第1の実施の形態と略同一である。
図6および図7に示す第3の実施の形態において、図1および図2に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
この流動電位測定装置50について図6および図7を用いて以下に説明する。
複数の偏平流路部51は、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等の非導電性で耐食性の材料から構成されており、その流路の断面は各々横方向に細長い偏平な形状(図7参照)となっている。各偏平流路部51の流れ方向の長さは、例えば45mmとなっている。
図7に示す各偏平流路部51の断面は偏平な形状を有し、互いに対向する平行な一対の辺c1と、一対の辺c1の両端に設けられた一対の半円部c2とからなり、対向する一対の辺c1間の幅cは、それぞれ0.15mm以上であって0.25mm以下となっている。この幅cが短すぎるときには十分な量の被処理水が各偏平流路部51内を通過することが難しくなる。また、この幅cが長すぎるときには各偏平流路部51が前述した毛細管としての機能を果たすことが難しくなる。
図5に示すように、各偏平流路部51の入口51aおよび出口51bには非導電性で耐食性の入口管52および出口管53が互いに接続されている。この入口管52および出口管53は内部に密閉された空間を形成するものであり、入口管52内の空間と出口管53内の空間とが複数の偏平流路部51によって連通している。入口管52および出口管53にはそれぞれホースニップル16、16が設けられており、このホースニップル16、16を介して入口側および出口側のホース17、17が各々取り付けられている。
そして、一対の電極15a、15bは、各偏平流路部51の入口51aおよび出口51bの近傍における入口管52内および出口管53内にそれぞれ設けられている。
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
図6に示すように、入口側のホース17から送られた被処理水は、まずホースニップル16を介して入口管52内に送られて、次に並列に設けられた各偏平流路部51に分岐して送られる。さらに、各偏平流路部51からの被処理水は再び集合して出口管53に送られて、出口側のホース17から排出される。
この間、一対の電極15a、15b間の被処理水の電位差(流動電位)が、この一対の電極15a、15bに導電線18aを介して接続された電位差計測部18によって検出される。
本実施の形態の流動電位測定装置50においては、毛細管に被処理水を流す代わりに、対向する一対の辺c1間の幅cが例えば0.15mm以上0.25mm以下となっている複数の狭小な偏平流路部51の流路に分岐して被処理水を流すことにより、第1の実施の形態において述べた毛細管に被処理水を流す場合と同様の作用効果が得られるようになっている。
以上のように、本実施の形態の流動電位測定装置50によれば、複数の偏平流路部51を通る被処理水の電位差を一対の電極15a、15bにより検知する単純な構造となっているため、安定的に被処理水の流動電位を測定することができる。しかも、偏平流路部51が複数設けられているため、一の偏平流路部51に目詰まり等の問題が生じた場合であっても被処理水の流動電位の測定を中断することなく行うことができる。
第4の実施の形態
以下、図面を参照して本発明の第4の実施の形態について説明する。図8は、第4の実施の形態による流動電位測定装置の構成を示す断面図であり、図9は、図8の流動電位測定装置のD−D矢視断面図である。
本実施の形態による流動電位測定装置60は、図8に示すように、絶縁性直管11および芯棒12を用いる代わりに、流路の断面が円形となっている並列に設けられた複数の円形流路部61を有しており、この複数の円形流路部61の入口61aおよび出口61bに入口管62および出口管63を接続した点が異なるのみであり、他の構成は、図1および図2に示す第1の実施の形態と略同一である。
図8および図9に示す第4の実施の形態において、図1および図2に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
この流動電位測定装置60について図8および図9を用いて以下に説明する。
複数の円形流路部61は、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等の非導電性で耐食性の材料から構成されており、その流路の断面は各々円形(図9参照)となっている。各円形流路部61の流れ方向の長さは例えば45mmとなっている。
図9に示す各円形流路部61の断面の直径dは、それぞれ0.15mm以上であって0.25mm以下となっている。この断面の直径dが短すぎるときには十分な量の被処理水が各円形流路部61内を通過することが難しくなる。また、この直径dが長すぎるときには各円形流路部61が前述した毛細管としての機能を果たすことが難しくなる。
図8に示すように、各円形流路部61の入口61aおよび出口61bには非導電性で耐食性の入口管62および出口管63が接続されている。この入口管62および出口管63は内部に密閉された空間を形成するものであり、入口管62内の空間と出口管63内の空間とが複数の円形流路部61によって互いに連通している。入口管62および出口管63にはそれぞれホースニップル16、16が設けられており、このホースニップル16、16を介して入口側および出口側のホース17、17が各々取り付けられている。
そして、一対の電極15a、15bは、各円形流路部61の入口61aおよび出口61bの近傍における入口管62内および出口管63内にそれぞれ設けられている。
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
図8に示すように、入口側のホース17から送られた被処理水は、まずホースニップル16を介して入口管62内に送られて、次に並列に設けられた各円形流路部61に分岐して送られる。さらに、各円形流路部61からの被処理水は再び集合して出口管63に送られて、出口側のホース17から排出される。
この間、一対の電極15a、15b間の被処理水の電位差(流動電位)が、この一対の電極15a、15bに導電線18aを介して接続された電位差計測部18によって検出される。
本実施の形態の流動電位測定装置60においては、毛細管に被処理水を流す代わりに、断面の円形形状の直径dが例えば0.15mm以上0.25mm以下となっている複数の狭小な円形流路部61の流路に分岐して被処理水を流すことにより、第1の実施の形態において述べた毛細管に被処理水を流す場合と同様の作用効果が得られるようになっている。
以上のように、本実施の形態の流動電位測定装置60によれば、複数の円形流路部61を通る被処理水の電位差を一対の電極15a、15bにより検知する単純な構造となっているため、安定的に被処理水の流動電位を測定することができる。また円形流路部61が複数設けられているため、一の円形流路部61に目詰まり等の問題が生じた場合であっても被処理水の流動電位の測定を中断することなく行うことができる。
以下、本発明の流動電位測定装置の実施例および比較例について図10を用いて説明する。この実施例は、図1乃至3に示す第1の実施の形態に対応している。図10は、第1の実施の形態による流動電位測定装置を用いて測定した被処理水の流動電位(SCD値)および従来の流動電位測定装置を用いて測定した被処理水の流動電位をそれぞれ経時的に示すグラフである。
図10のグラフAは、図3に示す凝集剤添加設備から送られた被処理水について、第1の実施の形態による流動電位測定装置10(図1参照)により測定された流動電位を経時的に示すグラフである。
具体的に説明すると、まず原水タンク21内において濁度が50mg/Lであるカオリン懸濁液を攪拌機22により十分に撹拌し、毎分4リットルで原水送液ポンプ23により混合槽26に送る。同時に、凝集剤タンク24に貯留されたポリ塩化アルミニウム(PAC)からなり比重が1.2416である凝集剤を毎分20ミリリットルで凝集剤送液ポンプ25により混合槽26に送る。
混合槽26において、凝集剤が添加された被処理水を攪拌機27により270rpmで急速撹拌を行い、撹拌された被処理水を貯留槽28に送って一旦貯留する。そして、貯留槽28に貯留された被処理水を送液ポンプ29により脈動流で流動電位測定装置10に送る。
流動電位想定装置10において、一対の電極15a、15b間の被処理水の電位差が電位差計測部18により計測される。電位差計測部18により計測された流動電位の信号はアンプ31に送られ、アンプ31により処理された流動電位の信号が記録計33に送られる。この記録計33により記録された流動電位の経時的な変化が図10のグラフAに示されている。
図10のグラフBは、図3に示す凝集剤添加設備から送られた被処理水について、第1の実施の形態による流動電位測定装置10を用いる代わりに図11に示す従来の流動電位測定装置80を用いて測定した流動電位を経時的に示す比較例のグラフである。
この比較例においては、図3に示す凝集剤添加設備は上述の実施例における凝集剤添加設備と同様のものを用いている。
図10の実施例によるグラフAおよび比較例によるグラフBにより、本発明の流動電位測定装置においては、従来の流動電位測定装置に比べて流動電位の測定値のばらつきが小さく、安定的に被処理水の流動電位を測定することができることがわかる。
本発明の第1の実施の形態による流動電位測定装置の構成を示す断面図 図1の流動電位測定装置のA−A矢視断面図 凝集剤添加設備および図1の流動電位測定装置を用いた凝集状態検知システム 本発明の第2の実施の形態による流動電位測定装置の構成を示す断面図 図4の流動電位測定装置のB−B矢視断面図 本発明の第3の実施の形態による流動電位測定装置の構成を示す断面図 図6の流動電位測定装置のC−C矢視断面図 本発明の第4の実施の形態による流動電位測定装置の構成を示す断面図 図8の流動電位測定装置のD−D矢視断面図 本発明の実施例および比較例を示すグラフ 従来の流動電位測定装置の構成を示す断面図
符号の説明
10 流動電位測定装置
11 絶縁性直管
11c 案内部材
12 芯棒
12a、12b 端部
12c 案内部材
13 キャップ
13a 中空部
14 芯棒保持部材
14a 貫通孔
15a、15b 一対の電極
16 ホースニップル
17 ホース
18 電位差計測部
18a 導電線
19 補正用測定部
20 凝集状態検知システム
21 原水タンク
22 攪拌機
23 原水送液ポンプ
24 凝集剤タンク
25 凝集剤送液ポンプ
26 混合槽
27 攪拌機
28 貯留槽
29 送液ポンプ
31 アンプ
32 アンプ電源
33 記録計
40 流動電位測定装置
41 偏平流路部
41a 入口
41b 出口
42 入口管
43 出口管
44 押圧部材
50 流動電位測定装置
51 偏平流路部
51a 入口
51b 出口
52 入口管
53 出口管
60 流動電位測定装置
61 円形流路部
61a 入口
61b 出口
62 入口管
63 出口管
80 流動電位測定装置
83 モータ
84 シリンダ
85 ピストン
86a、86b 一対の電極
87 電位差計測部
88 信号増幅器
89 アンプ

Claims (12)

  1. 被処理水が流される絶縁性直管と、
    絶縁性直管の内部に、この絶縁性直管の内周面との間に間隙を形成するよう設けられ、当該絶縁性直管の長さ方向に延びる芯棒と、
    絶縁性直管内において芯棒の両端部の近傍に各々設けられた一対の電極と、
    一対の電極に接続され、一対の電極間の被処理水に生じる電位差を計測する電位差計測部と、
    を備えたことを特徴とする流動電位測定装置。
  2. 絶縁性直管と芯棒との間に形成された間隙の大きさは、0.15mm以上であって0.25mm以下であることを特徴とする請求項1記載の流動電位測定装置。
  3. 絶縁性直管と芯棒との間の間隙内の被処理水の流れを案内する案内部材が、絶縁性直管の内周面および/または芯棒の外周面に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の流動電位測定装置。
  4. 被処理水が流され、流路の断面が偏平な形状となっている偏平流路部と、
    この偏平流路部の入口および出口に接続された入口管および出口管と、
    偏平流路部の入口および出口の近傍における入口管内および出口管内に設けられた一対の電極と、
    一対の電極に接続され、一対の電極間の被処理水に生じる電位差を計測する電位差計測部と、
    を備えたことを特徴とする流動電位測定装置。
  5. 偏平流路部の断面における対向する一対の辺間の幅の大きさが0.15mm以上であって0.25mm以下であることを特徴とする請求項4記載の流動電位測定装置。
  6. 偏平流路部は弾性部材からなることを特徴とする請求項4または5記載の流動電位測定装置。
  7. 被処理水が流され、流路の断面が偏平な形状となっている並列に設けられた複数の偏平流路部と、
    この複数の偏平流路部の入口および出口に接続された入口管および出口管と、
    各偏平流路部の入口および出口の近傍における入口管内および出口管内に設けられた一対の電極と、
    一対の電極に接続され、一対の電極間の被処理水に生じる電位差を計測する電位差計測部と、
    を備えたことを特徴とする流動電位測定装置。
  8. 各偏平流路部の断面における対向する一対の辺間の幅の大きさが0.15mm以上であって0.25mm以下であることを特徴とする請求項7記載の流動電位測定装置。
  9. 被処理水が流され、流路の断面が円形となっている並列に設けられた複数の円形流路部と、
    この複数の円形流路部の入口および出口に接続された入口管および出口管と、
    各円形流路部の入口および出口の近傍における入口管内および出口管内に設けられた一対の電極と、
    一対の電極に接続され、一対の電極間の被処理水に生じる電位差を計測する電位差計測部と、
    を備えたことを特徴とする流動電位測定装置。
  10. 各円形流路部における断面の直径の大きさが0.15mm以上であって0.25mm以下であることを特徴とする請求項9記載の流動電位測定装置。
  11. 被処理水の導電率、被処理水の温度および被処理水の電極間における圧力損失のうち少なくともいずれか一つを測定する補正用測定部を更に備え、
    電位差計測部により計測された電位差が補正用測定部により測定された情報に基づいて補正されるようになっていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の流動電位測定装置。
  12. 被処理水中のコロイド粒子の凝集状態を検知する凝集状態検知システムにおいて、
    被処理水が流される絶縁性直管と、
    絶縁性直管の内部に、この絶縁性直管の内周面との間に間隙を形成するよう設けられ、当該絶縁性直管の長さ方向に延びる芯棒と、
    絶縁性直管内において芯棒の両端部の近傍に各々設けられた一対の電極と、
    一対の電極に接続され、一対の電極間の被処理水に生じる電位差を計測する電位差計測部とを備え、
    被処理水中のコロイド粒子の凝集状態を、電位差計測部により計測された電位差に基づいて検知することを特徴とする凝集状態検知システム。
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