JP2006242288A - カップリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 カップリング装置の大型化を抑制しながら潤滑剤の注入できる密閉空間の容積を拡大することを可能とする。
【解決手段】一対の入出力回転軸29,77と、入出力回転軸29,77にトルク伝達可能に結合されたクラッチ・ハブ5及びクラッチ・ハウジング3と、クラッチ・ハブ5及びクラッチ・ハウジング3間に介設され伝達トルクを調整するメイン・クラッチ7と、入出力回転軸29,77との間にクラッチ・ハブ5及びクラッチ・ハウジング3及びメイン・クラッチ7を密閉状態で収容する密閉空間97を形成し密閉空間97内部に潤滑オイルを注入したキャリヤ・ハウジング81と、クラッチ・ハブ5に設けられ潤滑オイルをメイン・クラッチ7に供給可能とする潤滑路99とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】一対の入出力回転軸29,77と、入出力回転軸29,77にトルク伝達可能に結合されたクラッチ・ハブ5及びクラッチ・ハウジング3と、クラッチ・ハブ5及びクラッチ・ハウジング3間に介設され伝達トルクを調整するメイン・クラッチ7と、入出力回転軸29,77との間にクラッチ・ハブ5及びクラッチ・ハウジング3及びメイン・クラッチ7を密閉状態で収容する密閉空間97を形成し密閉空間97内部に潤滑オイルを注入したキャリヤ・ハウジング81と、クラッチ・ハブ5に設けられ潤滑オイルをメイン・クラッチ7に供給可能とする潤滑路99とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、伝達トルクの断続を行うカップリング装置に関する。
従来のこの種のカップリング装置として、例えば図5に示すようなものがある。図5は電磁摩擦クラッチの断面図である。
図5の電磁摩擦クラッチ101は、例えばプロペラ・シャフト及び後輪側のドライブ・ピニオン・シャフト間に介設される。
前記電磁摩擦クラッチ101は、クラッチ・ハウジング103と、中空のシャフト105とが同軸上に配置され、クラッチ・ハウジング103とシャフト105との間に多板のメイン・クラッチ107が設けられている。
前記メイン・クラッチ107は、押圧プレート109の押圧によってクラッチ・ハウジング103に対して締結される。押圧プレート109に対向してカム・プレート111が設けられている。押圧プレート109及びカム・プレート111間には、それぞれのカム面間にカム・ボール113が介設されている。
前記カム・プレート111及び前記クラッチ・ハウジング103間には、多板のパイロット・クラッチ115が設けられている。パイロット・クラッチ115に対向してアーマチュア117が設けられている。前記パイロット・クラッチ115に対応してケーシング119側に電磁石121が支持されている。
前記クラッチ・ハウジング103は、プロペラ・シャフト側に接続される。前記シャフト105は、ドライブ・ピニオン・シャフト123に結合される。
従って、電磁石121の通電制御による磁力によってアーマチュア117が移動し、パイロット・クラッチ115が締結される。プロペラ・シャフトからクラッチ・ハウジング103へトルク伝達が行われると、クラッチ・ハウジング103、パイロット・クラッチ115と共に回転しようとするカム・プレート111が押圧プレート109に対し回転変位する。この回転変位によりカム・ボール113がカム面に乗り上げてカム作用をなし、押圧プレート109がメイン・クラッチ107を押圧し、メイン・クラッチ107が締結される。
前記メイン・クラッチ107の締結によってクラッチ・ハウジング103に入力されたトルクがメイン・クラッチ107を介してシャフト105へ伝達される。シャフト105からは、ドライブ・ピニオン・シャフト側へトルク伝達が行われる。
前記電磁石121が通電制御されていなければ、前記メイン・クラッチ107は締結されず、メイン・クラッチ107によるトルク伝達が行われないフリー状態となる。つまり、前記電磁石121の通電制御によりクラッチ101の断続が行われる。
かかる電磁摩擦クラッチ101の潤滑構造は、従来いわゆる密閉型であった。すなわち、クラッチ・ハウジング103及びシャフト105間に、オイル・シール123が設けられ、クラッチ・ハウジング103及びシャフト105間は、潤滑オイルが注入された密閉空間となっている。シャフト105には、径方向の油路125が設けられ、押圧プレート109には、油路127が設けられている。
従って、作動時に密閉空間内の潤滑オイルが油路125,127等を通って循環し、メイン・クラッチ107等の潤滑を行うことができる。
しかし、かかる密閉型の潤滑構造では、潤滑オイルを注入する密閉空間の容積が小さく、注入できる潤滑オイル量が少なく、オイル劣化の進行が早いという問題があった。これに対し、クラッチ・ハウジング103及びシャフト105間の密閉空間を拡大することも考えられるが、電磁摩擦クラッチ101全体が大型化するという問題がある。
解決しようとする問題点は、潤滑剤の注入できる密閉空間の容積が小さい点である。
本発明は、カップリング装置の大型化を抑制しながら潤滑剤の注入できる密閉空間の容積を拡大するために、一対の入出力回転部材と、前記入出力回転部材と一体又は別体でトルク伝達可能に連結された内外側のクラッチ回転部材と、前記クラッチ回転部材間に介設され伝達トルクを調整するクラッチと、前記入出力回転部材との間に前記クラッチ回転部材及びクラッチを密閉状態で収容する密閉空間を形成し内部に潤滑剤を注入したハウジングと、前記内外側のクラッチ回転部材の少なくとも一方に設けられ前記潤滑剤を前記クラッチに供給可能とする潤滑路とを備えたことを最も主要な特徴とする。
本発明のカップリング装置は、一対の入出力回転部材と、前記入出力回転部材と一体又は別体でトルク伝達可能に連結された内外側のクラッチ回転部材と、前記クラッチ回転部材間に介設され伝達トルクを調整するクラッチと、前記入出力回転部材との間に前記クラッチ回転部材及びクラッチを密閉状態で収容する密閉空間を形成し内部に潤滑剤を注入したハウジングと、前記内外側のクラッチ回転部材の少なくとも一方に設けられ前記潤滑剤を前記クラッチに供給可能とする潤滑路とを備えたため、ハウジングによって潤滑剤を注入する密閉空間を拡大することができ、カップリング装置の大型化を抑制することができる。
潤滑剤の注入できる密閉空間の容積を拡大するという目的を、カップリング装置を大型化せずに実現した。
[電磁摩擦クラッチの構造]
図1は、本発明の実施例1に係るカップリング装置として伝達トルクを断続する電磁摩擦クラッチの断面図である。
図1は、本発明の実施例1に係るカップリング装置として伝達トルクを断続する電磁摩擦クラッチの断面図である。
前記電磁摩擦クラッチ1は、内外側のクラッチ回転部材としてクラッチ・ハウジング3及びクラッチ・ハブ5を備え、クラッチ・ハウジング3及びクラッチ・ハブ5間に、メイン・クラッチ7とパイロット・クラッチ9と押圧手段11とを備えている。
前記クラッチ・ハウジング3は、ハウジング本体部13とロータ15とを備えている。ハウジング本体部13には、メイン・クラッチ及びパイロット・クラッチ用のインナー・スプライン17が設けられている。
前記ロータ15は、電磁摩擦クラッチ1のロータとして構成され、前記ロータ15の背面側において収容空間部19が設けられている。ロータ15には、非磁性部21が設けられている。ロータ15の外周側は、前記インナー・スプライン17にスプライン嵌合し、ロータ15の内周に圧入したブッシュ22が入出力回転部材の一方としての入力回転部材である入力回転軸29に相対回転自在に嵌合している。クラッチハウジング13の端部内周には、スナップ・リング23が取り付けられ、クラッチ・ハウジング本体部13に対するロータ15の抜け止めを行っている。
前記クラッチ・ハブ5は、中空に形成されている。クラッチ・ハブ5には、スプライン25及びインナース・プライン27が設けられている。クラッチ・ハブ5は、インナー・スプライン27において入力回転軸29にスプライン嵌合し、トルク伝達可能に結合されている。
前記メイン・クラッチ7は、クラッチ・ハウジング3及びクラッチ・ハブ5間に介設され押圧力の付与及び解除により伝達トルクを調整する。メイン・クラッチ7は、摩擦多板クラッチで構成され、複数枚のインナー・プレート31及びアウター・プレート33を備え、両プレート31,33が交互に配置されている。インナー・プレート31には、周方向所定間隔で孔35が設けられている。インナー・プレート31は、クラッチ・ハブ5のスプライン25にスプライン係合している。アウター・プレート33は、ハウジング本体部13のインナー・スプライン17にスプライン係合している。なお、クラッチ・ハブ5は、入力回転部材29と一体成形しても良い。この場合、インナー・プレート31は、この一体成形部材にスプライン係合して後述する軸方向路、径方向路が形成されることになる。
前記パイロット・クラッチ9は、前記メイン・クラッチ7を締結する起因となりアクチュエータとしての電磁石37の作用により締結されるものである。パイロット・クラッチ9は、クラッチ・プレートとして複数枚のインナー・プレート39及びアウター・プレート41を備え、両プレート39,41が交互に配置されている。
前記インナー・プレート39は、押圧手段11のカム・プレート43外周にスプライン係合し、アウター・プレート41は、前記クラッチ・ハウジング3のインナー・スプライン17にスプライン係合している。
前記電磁石37は、収容空間部19に臨んでいる。電磁石37は、電流制御に応じた電磁力を発生するもので、コア45にコイル47を支持して構成している。コア45は、内周がボール・ベアリング49を介して入力回転軸29の外周に相対回転自在に支持されている。コア45の端部には、内周にストッパー突部51が設けられ、該ストッパー突部51がボール・ベアリング49の一側に係合し、ボール・ベアリング49の他側には、コア45の内周に取り付けられたストッパー・リング53が係合している。ボール・ベアリング49とロータ15との間には、スペーサ55が介設されている。コア45の外周は、後述するキャリヤ・ハウジング・カバー57に嵌合固定され、回転不能に支持されている。
なお、電磁石37は、車体側の電源及びコントローラに対しキャリヤ・ハウジング・カバー57を貫通するハーネスを介し電気的に接続されている。
前記電磁石37に対してロータ15及びパイロット・クラッチ9を挟むようにアーマチュア59が配置されている。アーマチュア59は、前記クラッチ・ハウジング3のインナー・スプライン17にスプライン係合している。アーマチュア59は、電磁石37の磁力によって引き付けられ、パイロット・クラッチ9を締結するようにロータ15側へ移動可能である。
前記押圧手段11は、前記カム・プレート43及び押圧プレート61と、カム・プレート43及び押圧プレート61間のカム機構63とから成っている。
前記カム・プレート43の背面側は、ニードル・ベアリング65を介してロータ15側に当接する構成となっている。カム・プレート43及び押圧プレート61のカム面間には、カム・ボール67が介設されている。押圧プレート61は、突起68側が前記アーマチュア59に対向し、クラッチ・ハブ5のスプライン25端部にスプライン係合している。押圧プレート61及びクラッチ・ハブ5間には、リターン・スプリング69が介設されている。
前記クラッチ・ハウジング3のハウジング本体部13には、前記メイン・クラッチ7の締結力を受ける端板部71が設けられている。単板部71には、内周側にボス部73が設けられている。ボス部73には、インナー・スプライン75が設けられ、インナー・スプライン75が出力回転部材である中空の出力回転軸77にスプライン嵌合している。
入出力回転部材の他方である出力回転軸77は、ブッシュ79を介してクラッチ・ハブ5に突き当てら、ブッシュ80を介して入力回転軸29に嵌合している。
前記電磁摩擦クラッチ1は、静止部材であるキャリヤ・ハウジング81内に収容されている。キャリヤ・ハウジング81は、キャリヤ・ハウジング本体部83に、キャリヤ・ハウジング・カバー57を備えている。キャリヤ・ハウジング本体部83内には、動力的に連続する他のトルク伝達装置が収容支持され、前記出力回転軸77に連動連結されている。
キャリヤ・ハウジング・カバー57は、キャリヤ・ハウジング本体部83にボルト85により締結固定されている。キャリヤ・ハウジング・カバー57には、嵌合縁部87が周回状に設けられ、キャリヤ・ハウジング本体部83に周回状に設けられた嵌合凹部89に嵌合している。嵌合縁部87には、オー・リング91が支持され、密閉手段としてのシール機能を有するオー・リング91が、嵌合凹部89に密接しキャリヤ・ハウジングの外部への潤滑剤の漏れを防止している。
[潤滑構造]
前記キャリヤ・ハウジング81のキャリヤ・ハウジング本体部83及び出力回転軸77間と、キャリヤ・ハウジング・カバー57及び入力回転軸29間とには、オイル・シール93,95(密閉手段)が介設され、出力回転軸77の軸心部に閉止部材96(密閉手段)が取り付けられている。
[潤滑構造]
前記キャリヤ・ハウジング81のキャリヤ・ハウジング本体部83及び出力回転軸77間と、キャリヤ・ハウジング・カバー57及び入力回転軸29間とには、オイル・シール93,95(密閉手段)が介設され、出力回転軸77の軸心部に閉止部材96(密閉手段)が取り付けられている。
回転部材や回転部材及び静止部材間、静止部材間などに設けられた密閉手段によりキャリヤ・ハウジング81と入出力回転軸29,77との間に、前記クラッチ・ハウジング3,クラッチ・ハブ5,及びメイン・クラッチ7等を密閉状態で収容する密閉空間97を形成し、内部に潤滑剤として潤滑オイルが注入されている。本実施例の場合には、密閉手段は、オー・リング91、オイル・シール93,95、閉止部材96により達成される。
前記クラッチ・ハブ5及びクラッチ・ハウジング3には、前記潤滑剤を前記メイン・クラッチ7等に供給可能とする潤滑路99が設けられている。
前記潤滑路99は、前記潤滑剤を前記クラッチ・ハブ5及びクラッチ・ハウジング3に半径方向に形成され潤滑オイルを径方向へ移動させ得る径方向路101及びクラッチ・ハブ5の径方向路101,103に軸方向から潤滑オイルを導く軸方向路105,107からなっている。
図2は、図1のSA−SA矢視要部断面図、図3は、図1のSB−SB矢視要部断面図、図4は、図1のSC−SC矢視要部断面図である。
図1,図2のように、前記径方向路101は、90°配置で周方向4箇所に設けられ、軸方向には間隔を置いて2箇所に設けられている。この径方向路101は、クラッチ・ハブ5の内周側で軸方向路105に連通し、同外周側でメイン・クラッチ7の内周側に開放されている。径方向路103は、メイン・クラッチ7の外周側から密閉空間97へ貫通し、軸方向には、径方向路101に対応して2箇所に設けられ、周方向に所定間隔、例えば径方向路101に応じて設けられている。
前記軸方向路105は、前記クラッチ・ハブ5と前記クラッチ・ハウジング3との間、実施例では、クラッチ・ハブ5の内周に軸方向に貫通して設けられ、周方向90°配置で周方向4箇所に設けられている。軸方向路105の端部109は、ブッシュ79の外周側に拡径されている。
図1,図3のように、前記軸方向路107は、端板部71のボス部73と出力回転軸77との間、実施例ではボス部73の内周に軸方向に貫通して設けられ、例えば周方向90°配置で4箇所に設けられている。各軸方向路107は、それぞれ貫通孔111により外周側の環状溝113に連通形成されている。軸方向路107のクラッチ・ハブ5側端部において端板部71内周に凹部115が周回状に形成されている。凹部115の内周径は、前記軸方向路105の端部109の内周径と同等に形成され、潤滑オイルの軸方向流通を円滑に行わせるようになっている。
前記環状溝113は、ポンプであるギヤ・ポンプ117の吐出口外に形成され吐出空間119に連通している。吐出空間119は、ポンプ・ケーシング121により形成されている。ポンプ・ケーシング121は、前記キャリヤ・ハウジング本体部83に螺子123により固定され、内周がボス部73の外周面に近接又は相対回転可能に接している。
ギヤ・ポンプ117の吸い込み口には、キャリヤ・ハウジング本体部83に形成されて吸い込み路125が連通している。吸い込み路125は、ストレーナ127に連通形成されている。ストレーナ127は、密閉空間97に連通している。
図1,図4のように、前記潤滑路99は、前記軸方向路105に連通して前記押圧手段11の内周側に前記潤滑剤を導く第2軸方向路127及び押圧手段11の外周側で前記クラッチ・ハウジング3に半径方向に形成された第2径方向路129を備えている。
前記軸方向路127は、前記カム・プレート43及び押圧プレート61と入力回転軸29との間、実施例では、入力回転軸29の外周に軸方向に設けられ、周方向45°配置で8箇所に設けられている。軸方向路127の一端は、前記軸方向路105に対向して連通形成され、同他端は、前記ブッシュ22の内周に臨んでいる。
前記径方向路129は、パイロット・クラッチ9の外周側から密閉空間97へ貫通し、周方向に所定間隔で複数、例えば90°配置で4箇所に設けられている。
前記ブッシュ22の内周には、前記軸方向路127に連通する螺旋溝131が設けられている。前記ロータ15の内周と入力回転軸29の外周との間には、両者間の隙間により第3軸方向路133が設けられている。ロータ15の内周側端面には、第3径方向路135が設けられ、第3軸方向路133に連通形成されている。第3径方向路135は、ロータ15に周方向所定間隔で複数、例えば45°配置により8箇所に形成されている。第3径方向路135は、外周側の空間137に連通形成されている。空間137は、ボール・ベアリング49に連通している。また、空間137は、コア45及びロータ15間の隙間から密閉空間97に連通している。
[電磁摩擦クラッチの動作]
前記電磁石37への通電制御によって、ロータ15、コア45、アーマチュア59間に磁路が形成される。この磁路の形成によって、アーマチュア59がロータ15側へ引き付けられ、パイロット・クラッチ9が締結される。この締結によって、カム・プレート43がクラッチ・ハウジング3側に回転方向に係合する。
[電磁摩擦クラッチの動作]
前記電磁石37への通電制御によって、ロータ15、コア45、アーマチュア59間に磁路が形成される。この磁路の形成によって、アーマチュア59がロータ15側へ引き付けられ、パイロット・クラッチ9が締結される。この締結によって、カム・プレート43がクラッチ・ハウジング3側に回転方向に係合する。
一方、入力回転軸29からトルク入力があるとクラッチ・ハブ5側にスプライン係合する押圧プレート67に対し、カム・プレート43が回転変位し、カム・ボール67がカム面に乗り上げる。このカム・ボール67の乗り上げによりカム機構63が働いて推力を発生する。
前記推力は、ニードルベアリング65を介して、ロータ15側へ伝達され、その反力として押圧プレート61に推力が働く。この推力の作用によって、押圧プレート61が移動し、メイン・クラッチ7を端板部71に対して締結する。メイン・クラッチ7は、締結力に応じ、クラッチ・ハブ5からクラッチ・ハウジング3へトルク伝達を行う。
前記クラッチ・ハウジング3へ伝達されたトルクは、端板部71のボス部73から出力回転軸77へ伝達され、キャリヤ・ハウジング・本体部83内の動力伝達装置へトルク伝達が行われる。
[潤滑]
前記密閉空間97内で電磁摩擦クラッチ1が回転することで、密閉空間97内の潤滑オイルが掻き上げられ、各部を潤滑することができる。
[潤滑]
前記密閉空間97内で電磁摩擦クラッチ1が回転することで、密閉空間97内の潤滑オイルが掻き上げられ、各部を潤滑することができる。
また、クラッチ・ハウジング3の回転によりボス部73が回転し、ギヤ・ポンプ117を駆動する。この駆動により、吸引力が発生し、密閉空間97内の潤滑オイルがストレーナ127を介して吸い込まれ、吸い込み路125からギヤ・ポンプ117の吸い込み口に吸い込まれ、吐出口から吐出空間119へ吐出される。
吐出空間119内の潤滑オイルは、環状溝113により周方向へ行き渡り、貫通孔111から軸方向路107へ送られる。軸方向路107の潤滑オイルは、凹部115,軸方向路105の端部109を経て軸方向路105へ送られる。
軸方向路105の潤滑オイルは、ギヤ・ポンプ117の発生圧力及びクラッチ・ハブ5の回転による遠心力により径方向路101を外周側へ移動してメイン・クラッチ7に供給され、メイン・クラッチ7を潤滑することができる。
メイン・クラッチ7を潤滑した潤滑オイルは、径方向路103から密閉空間97内へ戻される。
前記軸方向路105に送られた潤滑オイルは、第2軸方向路127へも送られ、第2軸方向路127から遠心力でカム機構63、ニードル・ベアリング65、パイロット・クラッチ9等へ供給され、各部を潤滑することができる。各部を潤滑した潤滑オイルは、第2径方向路129から密閉空間97内へ戻される。
締結動作の初期などロータ15と入力回転軸29との間が相対回転するときは、螺旋溝131の働きにより軸方向路127に送られた潤滑オイルが引き込まれ、第3軸方向路133に送られる。第3軸方向路133の潤滑オイルは、遠心力により第3径方向路135を外周側へ移動し、空間137へ至る。空間137内の潤滑オイルは、ボール・ベアリング49等を潤滑すると共に、コア45及びロータ15間の隙間から前記密閉空間97へ戻される。
こうして、潤滑オイルの循環により各部を確実且つ円滑に潤滑することができる。
また、キャリヤ・ハウジング81によって潤滑オイルを注入する密閉空間97を拡大することができ、電磁摩擦クラッチ1の大型化を抑制することができる。
前記潤滑路99は、前記クラッチ・ハウジング3及びクラッチ・ハブ5に半径方向に形成され前記潤滑剤を径方向へ移動させ得る径方向路101及びクラッチ・ハブ5の径方向路101に軸方向から潤滑オイルを導く軸方向路105,107からなるため、クラッチ・ハウジング3及びクラッチ・ハブ5の回転により軸方向路105,107から導かれたキャリヤ・ハウジング・カバー57内の潤滑オイルが径方向路101で遠心力により移動するため、潤滑オイルをメイン・クラッチ7に確実且つ円滑に供給することができる。
前記軸方向路105は、前記クラッチ・ハブ5と該クラッチ・ハブ5が嵌合連結された前記入力回転軸29との間に、前記軸方向路107は、前記クラッチ・ハウジング3と該クラッチ・ハウジング3が嵌合連結された前記出力回転軸77との間に、それぞれ設けられたため、キャリヤ・ハウジング・カバー57内の潤滑オイルを、クラッチ・ハウジング3と該クラッチ・ハウジング3が嵌合連結された前記出力回転軸77との間からクラッチ・ハブ5と該クラッチ・ハブ5が嵌合連結された前記入力回転軸29との間を経てメイン・クラッチ7へ確実且つ円滑に供給することができる。
前記潤滑路99に前記潤滑オイルを送るギヤ・ポンプ117を設けたため、キャリヤ・ハウジング・カバー57内の潤滑オイルをギヤ・ポンプ117の働きにより潤滑路99へ確実に送ることができる。
前記潤滑路99は、前記軸方向路105に連通して前記押圧手段11の内周側に前記潤滑オイルを導く第2軸方向路127及び押圧手段11の外周側で前記クラッチ・ハウジング3に半径方向に形成された第2径方向路129を備えたため、第2軸方向路127及び第2径方向路129を介して押圧手段11へ潤滑剤を確実且つ円滑に導くことができる。
[その他]
なお、上記各実施例では、軸方向路105へ潤滑オイルを送ることができれば、軸方向路107やギヤ・ポンプ117を省略することもできる。この場合には、吐出空間119に相当する部分を潤滑剤の溜まり部分とすれば、カップリングの回転により遠心ポンプ作用又は潤滑剤の自重作用で潤滑剤を軸方向路へ導入することができる。
[その他]
なお、上記各実施例では、軸方向路105へ潤滑オイルを送ることができれば、軸方向路107やギヤ・ポンプ117を省略することもできる。この場合には、吐出空間119に相当する部分を潤滑剤の溜まり部分とすれば、カップリングの回転により遠心ポンプ作用又は潤滑剤の自重作用で潤滑剤を軸方向路へ導入することができる。
第2軸方向路127及び第2径方向路129、螺旋溝131、第3軸方向路133、第3径方向路135は、適宜省略することができる。
入出力回転軸29,77の入出力関係は、逆にすることもできる。
さらに、アクチュエータは、電磁力を用いたものの他に、油圧シリンダー・ピストンを用いたもの、モーター回転を軸方向推力に変換する機構を用いたものなど適宜採用可能である。
1 電磁摩擦クラッチ(カップリング装置)
3 クラッチ・ハウジング(外側のクラッチ回転部材)
5 クラッチ・ハブ(内側のクラッチ回転部材)
7 メイン・クラッチ(クラッチ)
9 パイロット・クラッチ
11 押圧手段
29 入力回転軸
37 電磁石(アクチュエータ)
63 カム機構
77 出力回転軸
97 密閉空間
99 潤滑路
101,103 径方向路
105,107 軸方向路
127 第2軸方向路
129 第2径方向路
3 クラッチ・ハウジング(外側のクラッチ回転部材)
5 クラッチ・ハブ(内側のクラッチ回転部材)
7 メイン・クラッチ(クラッチ)
9 パイロット・クラッチ
11 押圧手段
29 入力回転軸
37 電磁石(アクチュエータ)
63 カム機構
77 出力回転軸
97 密閉空間
99 潤滑路
101,103 径方向路
105,107 軸方向路
127 第2軸方向路
129 第2径方向路
Claims (7)
- 一対の入出力回転部材と、
前記入出力回転部材と一体又は別体でトルク伝達可能に連結された内外側のクラッチ回転部材と、
前記クラッチ回転部材間に介設され伝達トルクを調整するクラッチと、
前記入出力回転部材との間に前記クラッチ回転部材及びクラッチを密閉状態で収容する密閉空間を形成し該密閉空間内部に潤滑剤を注入したキャリヤ・ハウジングと、
前記内外側のクラッチ回転部材の少なくとも一方に設けられ前記潤滑剤を前記クラッチに供給可能とする潤滑路と
を備えたことを特徴とするカップリング装置。 - 請求項1記載のカップリング装置であって、
前記潤滑路は、前記内外側のクラッチ回転部材に半径方向に形成され前記潤滑剤を径方向に移動させ得る径方向路及び内側のクラッチ回転部材の径方向路に軸方向から潤滑剤を導く軸方向路からなる
ことを特徴とするカップリング装置。 - 請求項2記載のカップリング装置であって、
前記軸方向路は、前記内側のクラッチ回転部材と該内側のクラッチ回転部材が嵌合連結された前記入出力回転部材の一方との間、及び前記外側のクラッチ回転部材と該外側のクラッチ回転部材が嵌合連結された前記入出力回転部材の他方との間に設けられた
ことを特徴とするカップリング装置。 - 請求項1〜3の何れかに記載のカップリング装置であって、
前記潤滑路に前記潤滑剤を送るポンプを設けた
ことを特徴とするカップリング装置。 - 請求項1〜4の何れかに記載のカップリング装置であって、
前記クラッチは、前記内外側のクラッチ回転部材間に介設され押圧力の付与及び解除により伝達トルクを調整する多板クラッチと、多板クラッチへ付与される押圧力を操作するアクチュエータとを備えた
ことを特徴とするカップリング装置。 - 請求項5記載のカップリング装置であって、
前記多板クラッチは、メイン・クラッチと、メイン・クラッチを締結する起因となりアクチュエータの作用により締結されるパイロット・クラッチとからなり、
前記アクチュエータは、前記パイロット・クラッチの締結に起因して動作し前記メイン・クラッチに前記パイロット・クラッチの締結力に起因した押圧力を伝達する押圧手段である
ことを特徴とするカップリング装置。 - 請求項6記載のカップリング装置であって、
前記潤滑路は、前記軸方向路に連通して前記押圧手段の内周側に前記潤滑剤を導く第2軸方向路及び押圧手段の外周側で前記外側のクラッチ回転部材に半径方向に形成された第2径方向路を備えた
ことを特徴とするカップリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005059244A JP2006242288A (ja) | 2005-03-03 | 2005-03-03 | カップリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005059244A JP2006242288A (ja) | 2005-03-03 | 2005-03-03 | カップリング装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006242288A true JP2006242288A (ja) | 2006-09-14 |
Family
ID=37048910
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005059244A Pending JP2006242288A (ja) | 2005-03-03 | 2005-03-03 | カップリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006242288A (ja) |
-
2005
- 2005-03-03 JP JP2005059244A patent/JP2006242288A/ja active Pending
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