JP2006241181A - 水添脱硫分解プロセス残渣油の冷却用熱交換器のファウリング防止方法 - Google Patents

水添脱硫分解プロセス残渣油の冷却用熱交換器のファウリング防止方法 Download PDF

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Abstract


【課題】アスファルテンを多量含有する水添脱硫分解プロセス残渣油を冷却する熱交換器におけるセジメントの析出を抑制し、熱交換器内のファウリングを防止する方法を提供する。
【解決手段】アスファルテンを1重量%以上含有する水添脱硫分解プロセス残渣油を冷却用熱交換器に導入し、冷却する際に、該水添脱硫分解プロセス残渣油にフラックス油を混合する熱交換器のファウリング防止方法であって、前記フラックス油が、原油減圧蒸留装置残渣油および流動接触分解装置残渣油からなる群より選択される少なくとも一種の残渣油であり、該残渣油を前記水添脱硫分解プロセス残渣油に対し、IP−375法で測定される実在セジメント量が0.2重量%以下に制御されるように混合する水添脱硫分解プロセス残渣油の冷却用熱交換器におけるファウリング防止方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、水添脱硫分解プロセス残渣油(以下、「水添脱硫分解残渣油」という。)の冷却用熱交換器のファウリング防止方法に関するものであり、さらに詳しくは、アスファルテンを多量含有する水添脱硫分解残渣油の冷却に伴うセジメントの発生による熱交換器内のファウリングを防止または緩和する方法に関するものである。
水添脱硫分解プロセスは、重質炭化水素油、アスファルト等を原料油として、高温高圧水素条件下において、炭化水素の分解と水素化の二種の機能を併有する二元機能触媒と接触させることにより、主として水素化分解反応と脱硫反応を行なわせ、硫黄、窒素、金属等の不純物を除去すると共に、重質分子の軽質分子への転化により所望の鎖長を有する望ましい化学構造の軽質炭化水素油の製造を目的として開発された主要な石油精製装置である。そして当該装置は、近年、過剰となりつつある重質油をより需要の多い軽質油に転化するための重要な技術手段として位置づけられている。また、硫黄分、窒素分を高度に除去可能な点から環境保全対策に適応した石油製品の製造にとっても有用である。
しかしながら、水添脱硫分解プロセスにおいては、一般的に、固定床の反応器を有する重質油水添脱硫分解プロセスでは触媒のライフサイクル(寿命)末期において装置内のセジメント発生に起因したファウリングにより生じる分解率低下などの問題が指摘されている。また、運転中に触媒を一部交換できる沸騰床式反応器を有する重質油水添脱硫分解プロセスにおいてもセジメントによる装置内ファウリングが分解率上昇の制約となっている例が多い。このようにセジメントによる装置内ファウリングの問題は重質油水添脱硫分解プロセスの経済性に多大な影響を及ぼしている。
前記の如きセジメントの一つの起因物質と考えられるアスファルテンは、縮合環を有する多環芳香族炭化水素に属するものであり、パラフィン系炭化水素のノルマルヘプタンに不溶で、芳香族炭化水素のトルエンに可溶な重質炭化水素に相当するものと定義されている。アスファルテンの分子量は、極めて大きく、例えば約5,000〜約40,000に達するものもあり、また、そのC/H比も約10以上のものである。
かかるアスファルテンは、温度低下により、また、飽和脂肪族炭化水素等のアスファルテン溶解力の低い(相溶性または混合安定性の低い)油と混合したときにセジメントとして析出する性質を有している。また、アスファルテンは、長時間高温で保持した場合にも凝集が促進され、さらに高分子量化したセジメントが生成することも知られている。
すなわち、アスファルテンは、アスファルテン溶解力の高いレジンおよび芳香族炭化水素に囲まれて安定化するとセジメントを発生しないが、かかる安定化状態を破壊する条件が生ずるとセジメント発生による装置内の閉塞の問題が生ずる。特に、熱交換器において冷却を伴なうような運転条件の変化はアスファルテンを囲む溶媒(マルテン)のアスファルテン溶解力を著しく低下させるため、熱交換器の閉塞の問題が深刻となっている。
特に、水添脱硫分解プロセスは、重質油を原料としている関係上、前記水添脱硫分解反応により、残渣油には縮合または濃縮されたアスファルテンが増加し、同時にレジンおよび芳香族炭化水素等が転化することにより生成した脂肪族炭化水素が増加しているためセジメントが析出されやすい状態にある。
従って、かかるアスファルテンを含有する水添脱硫分解残渣油を冷却する熱交換器において、温度低下によりセジメントが発生し、熱交換器のファウリングにより生ずる閉塞が装置の運転やメインテナンスコスト増加などの支障をきたすという問題点が実装置で確認されている。
かかる状況下において、従来、アスファルテンを含有する炭化水素油に対しては、各種炭化水素その他相溶性の良好な炭化水素を添加してセジメントの発生を防止するなどの提案がされている。また、先行文献1(特許文献1;特開平8−134471号公報参照。)には常圧蒸留残油または減圧蒸留残油等の重質油の水素化処理に際し、前処理触媒を用い、かつ生成油中のアスファルテン重量分のレジン重量分に対する割合を1以下に保つことによりドライスラッジの生成を抑制する方法が開示されている。ここで、重質油の水素化処理により生成するドライスラッジは、アスファルテン分等が重合して油中に分散しきれなくなったコーク状物質を主成分とするものであると記載されている。
また、先行文献2(特許文献2;米国特許第4853337号明細書参照。)には芳香族/アスファルテン比の大きい原油と小さい原油を混合してアスファルテン量のレベルを制御することによりファウリングを防止する方法が記載されている。
しかしながら、前記の先行技術にて開示されているのは常圧蒸留残油または減圧蒸留残油の如き、非分解装置により得られた残渣油であり、本発明により提案する苛酷な水添分解条件下で得られ、多量の縮合多環化合物を含有する水添脱硫分解残渣油の如きセジメントの生成容易な重質油を熱交換器で冷却する場合に油温の低下により形成するセジメントを抑制し、熱交換器内部のファウリングを防止する方法等については、前記の如き先行技術にはいずれも何らの開示も示唆もされていない。
以上の如き事情から、コーカー原料油等の用途に供される重質原料油として有用な水添脱硫分解残渣油を取扱うために熱交換器で冷却してもファウリングの抑制可能な方法の開発が切望されてきた。
特開平8−134471号公報 米国特許第4853337号明細書
従って、本発明の課題は、アスファルテンを多く含有する水添脱硫分解残渣油を熱交換器で冷却するにあたり、前記残渣油の相溶性を確保しつつセジメントの抑制効果の高い冷却方法と共に、装置運転上の制約となるファウリングの防止方法を提供し、ファウリングの生成に伴なって生ずる熱交換器の閉塞の問題解決に寄与することにある。
そこで、本発明者らは、前記課題を解決するためには、高粘性の水添脱硫分解残渣油を熱交換器において冷却する際に、熱交換器内部に形成されるファウリング生成物の定性・定量分析を行ないセジメント抑制の観点から熱交換器の安定化条件を設定する必要があることに着目した。実装置において、熱交換器の上流で原油減圧蒸留装置残渣油(以下、「原油減圧蒸留残渣油」という。)を水添脱硫分解残渣油に注入し、熱交換器のファウリング速度や流体の実在セジメント含有率への影響を解析することにより、フラックス油の適用による熱交換器の安定化について鋭意検討を重ねた結果、次の(a)〜(h);
すなわち、
(a)水添脱硫分解残渣油を冷却する熱交換器のファウリング生成物にはアスファルテ
ンやコーク前駆体、コークが含まれており、セジメント発生を起因としたファウ
リングのメカニズムを示唆している。
(b)熱交換器の観察によれば、ファウリング生成物は温度が低下する部位に多く存在
し温度低下によりアスファルテンがセジメントとして析出している可能性が高い
ことが確認された。
(c)熱交換器のファウリング速度は熱交換器の差圧上昇速度によりモニタリングする
ことができる。
(d)原油減圧蒸留残渣油を熱交換器上流の水添脱硫分解残渣油に10容量%注入する前
のファウリング速度は +76kPa/dayであったが、注入後は -100kPa/day と減少に
転じた(図1参照。)。
(e)熱交換器上流への原油減圧蒸留残渣油の注入を停止すると熱交換器のファウリン
グ速度は再び上昇に転じ +66kPa/day となり、原油減圧蒸留残渣油注入が熱交換
器のファウリング防止に効果的であることが判明した(図1参照。)。
(f)熱交換器を経た水添脱硫分解残渣油中の実在セジメントは、原油減圧蒸留残渣油
の注入前で0.34重量%であったが、注入後は0.19重量%に低下した。原
油減圧蒸留残渣油の注入が水添脱硫分解残渣油中のセジメント抑制に効果的であ
ることが判明した。
(g)熱交換器を経た水添脱硫分解残渣油のSARA分析*)結果によれば、原油減圧蒸
留残渣油の注入前に比べて残渣油中のレジン分が2.2重量%増加したことが確
認できた。セジメントの発生し難さを表す指標の一つであるレジン/アスファル
テン重量比も0.3向上した。アスファルテン溶解力の高いレジン分の増加によ
り相溶性が改善され、これがセジメント抑制に寄与し熱交換器のファウリング防
止が可能となったと考えられる(表3参照。)。
(h)熱交換器のチューブにメカニカル的な自浄作用を与えつつファウリングを防止す
る一般的な手法も試みたが、その効果は確認できなかった。セジメンテーション
がファウリングの原因となるような熱交換器の場合は相溶性改善を原理とした化
学的な手法による対策の優位性が示唆された。
に掲げる知見を得た。
*) SARA 分析;本明細書第8頁[0048]参照。
本発明者らは、前記の如き知見に基づいて、本発明に想到し、その完成に到達した。
かくして、本発明によれば、
アスファルテンを1重量%以上含有する水添脱硫分解残渣油を冷却用熱交換器に導入し、冷却する際に、該水添脱硫分解残渣油にフラックス油を混合することからなる熱交換器のファウリング防止方法であって、
前記フラックス油が、原油減圧蒸留残渣油および流動接触分解装置残渣油(以下、「流動接触分解残渣油」という。)からなる群より選択される少なくとも一種の残渣油であり、該残渣油を前記水添脱硫分解残渣油に対し、IP−375法で測定される実在セジメント量が0.2重量%以下に制御されるように混合する
ことを特徴とする水添脱硫分解残渣油の冷却用熱交換器におけるファウリング防止方法
が提供される。
また、前記水添脱硫分解残渣油に対し、原油減圧蒸留残渣油を少なくとも10容量%混合することにより前記実在セジメント量を前記範囲内に制御できる熱交換器のファウリング防止方法が提供される。
さらに、前記水添脱硫分解残渣油に対し、流動接触分解残渣油を少なくとも3容量%混合することにより前記実在セジメント量を前記範囲内に制御できる熱交換器のファウリング防止方法が提供される。
本発明は、前記の如く、アスファルテンを多量に含有する水添脱硫分解残渣油に対し、フラックス油として(a)原油減圧蒸留残渣油、(b)流動接触分解残渣油、または(c)これらの混合残渣油を、IP−375法で測定される実在セジメント量が0.2重量%以下に制御されるように混合することによりセジメント抑制条件下での熱交換器のファウリング防止方法を提供するものであるが、さらに、好ましい実施の態様として次の1)および2)に掲げるものを包含する。
1)前記水添脱硫分解残渣油の熱交換器による冷却温度が、330℃から280℃に至る
温度である熱交換器のファウリング防止方法。
2)前記水添脱硫分解残渣油の冷却用熱交換器において、ファウリング生成物中のアスフ
ァルテン(ノルマルヘプタン(nC7) に溶解しないがトルエンに溶解する重質ハイドロ
カーボン)含有量が3重量%以上である水添脱硫分解残渣油の冷却用熱交換器のファ
ウリング防止方法。
本発明が前記の如き構成をとることにより、後述の実施例等でも示すように水添脱硫分解残渣油の冷却用熱交換器内部におけるファウリングを防止または緩和することができる。その結果、熱交換器内部での閉塞頻度が減少し、処理量の増加、分解率の向上に伴ない装置の収益性を改善することができる。また、一般的に熱交換器内部閉塞時の対処方法として、チューブバンドルを熱交換器から取り出しハイドロジェットクリーニングが行なわれるが、本発明によれば、熱交換器内部での閉塞頻度が減少するので、クリーニングコストの削減を図ることができる。かくして、本発明は、前記の如き水添脱硫分解プロセスがかかえる問題に対し、これらの打開策として寄与することができる。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明に係る熱交換器のファウリング防止方法の対象とされる水添脱硫分解残渣油は、重質油、例えば原油常圧蒸留残渣油および原油減圧蒸留残渣油を水素存在下の高温高圧の反応条件下における水添脱硫分解反応に供することにより得られる水添分解生成物から軽質留分および中質留分を留去して得られる約500℃以上の残留成分または該残留成分から任意に分離される成分である。
従って、水添脱硫分解残渣油は、アスファルテン含有率が高く、また含有されているアスファルテンは、縮合度の高いものであり、さらに、苛酷な分解反応を経由しているので、芳香族炭化水素が分解され、飽和脂肪族炭化水素に転化されている割合が多く、前記の如くセジメントが発生しやすい組成のものである。本発明者らによるSARA分析(実施例参照。)によれば、飽和分、芳香族、レジンおよびアスファルテンをそれぞれ含有し、水添脱硫分解原料油に比較して、飽和分およびアスファルテン分の割合が増加し、他方、芳香族分およびレジン分の割合が減少していることが確認されている。
本発明の熱交換器のファウリング防止方法において用いられる水添脱硫分解残渣油に含有されるアスファルテン量は1重量%以上であり、具体的には15重量%程度に達するものもあるが、本発明にとってアスファルテンの含有量は何らの制限となるものではない。
なお、本発明における水添脱硫分解残渣油の冷却は、熱交換器によるものであるが、その冷却方法に限定されるものではなく、前記残渣油の温度低下を伴なう他の形態の冷却を排除するものではない。
本発明において、熱交換器は、高温の水添脱硫分解残渣油の冷却を目的に冷却器として使用できる構造のものであれば好ましく、構造上、多管式熱交換器をはじめ、コイル式熱交換器、二重管式交換器等の伝熱壁を隔てて熱交換する形式のものが用いられる。
本発明の熱交換器のファウリング防止方法に適用可能な水添脱硫分解残渣油は、原油種としてパラフィン系原油、ナフテン系原油、混合系原油のいずれかのものでもよく、具体的には中東原油が用いられる。水添脱硫分解残渣油として、主として、重質油を原料とする固定床式プロセス、沸騰床式プロセス、スラリー相プロセス等の各種水添脱硫分解プロセスのいずれの装置から得られるものでよい。
本発明によれば、アスファルテンを多量含有する水添脱硫分解残渣油を熱交換器で冷却する場合、コーキング防止の観点から熱交換器の入口温度を設定し、そのセジメント抑制を満たす条件を設定することが重要であり、これらについては以下に具体的に説明する。
(1)コーキング防止
極度の高温化、例えば350℃以上の温度においては、水添脱硫分解残渣油の熱分解・重縮合反応を促進させ、コーク前駆体やコークが生成するおそれが生ずる。コーク前駆体やコークは炭化水素に対し溶解性を持たないため、熱交換器などでかかるコーク状物質が生成するとファウリング抑制の効果は期待できなくなる。
従って、本発明における第1の条件として水添脱硫分解残渣油用熱交換器などの入口運転温度を350℃以下に設定することが重要となる。
(2)セジメント抑制
本発明において第2の条件としては、熱交換器内のファウリングの発生を防止するため、IP−375法で測定される実在セジメントを0.2重量%以下に抑制することが好ましい。かかるセジメントレベルを充足するように調整された水添脱硫分解残渣油は、熱交換器で温度低下を伴なってもファウリングの発生を抑制できることが実装置で確認されている。
前記セジメントレベルは、水添脱硫分解残渣油にフラックス油を混合することにより効果的に、しかも混合油の性状に著しい影響を与えることなく達成することができる。かかるフラックス油としては、原油減圧蒸留残渣油、流動接触分解残渣油またはこれらの混合残渣油を挙げることができる。
原油減圧蒸留残渣油は、原油常圧蒸留残渣油の減圧蒸留により減圧軽油等の沸点が約540℃以下の留出油を留去して得られた残留成分である。フラックス油として使用するには、当該残渣油の種類については特に限定されるものではないが、SARA分析の結果によれば、飽和分、芳香族分、アスファルテン、レジン等が共に存在し、水添脱硫分解残渣油に対比して、飽和分およびアスファルテン分が少なく芳香族分、レジン分が多く含まれるものを用いることが好ましい。原油種としては限定されるものではなく、前記水添脱硫分解残渣油と同様のものでよく、具体的には、中東原油から通常の条件の減圧蒸留により蒸留残渣として得られる前記沸点を有する残渣油を用いることができる。また、減圧蒸留残渣油としては、密度、沸点範囲、含有成分および割合等が互いに相違するものを二種以上混合したものも用いることもできる。
また、流動接触分解残渣油は、減圧軽油留分から常圧残渣油までの広範囲な石油留分を原料とし、これをゼオライトタイプ触媒等の固体酸触媒と接触させて得られる接触分解生成物からガソリン成分をはじめとする分解留分を留去し、得られた約350℃以上の残留成分である。SARA分析によれば、該残渣油は飽和分も含有するが、水添脱硫分解残渣油に比して特に高い芳香族分を有することが示されている。
流動接触分解残渣油は、前記水添脱硫分解残渣油および原油減圧蒸留残渣油と同様に原油種を選ぶものではなく、パラフィン系、ナフテン系または混合系原油のいずれのものでよい。また、各種流動接触分解装置のいずれのタイプの装置からの残渣油でもよく、特に限定されるものではないが、芳香族成分を多割合で含有するものを用いることが好ましい。具体的には、中東系原料油を用いて得られた残渣油が好適である。また、流動接触分解残渣油としては、密度、沸点範囲、含有成分および割合等が互いに相異なるものを二種以上混合して用いることもできる。
前記水添脱硫分解残渣油に対し、前記フラックス油の混合必要量は、冷却温度が低温であれば多くなるが、IP−375法で測定されるセジメント量を0.2重量%以下に低下させるには、原油減圧蒸留残渣油では少なくとも10容量%であり、流動接触分解残渣油では少なくとも3容量%である。
特に好ましいフラックス油としては、後記の実施例でも示すように流動接触分解残渣油を挙げることができる。なお、フラックス油としては製油所、石油化学工場等で得られる他の残渣油成分も前記セジメント量の抑制に効果を奏するものであれば流動接触分解残渣油等と同等のものとして用いることができる。
表1は、水添脱硫分解残渣油、原油減圧蒸留残渣油、流動接触分解残渣油の性状分析結果を各代表例として例示したものである。同表から水添脱硫分解残渣油には他の残渣油に比べて高いアスファルテンを含むことが理解される。
表2は、水添脱硫分解残渣油用熱交換器のファウリング生成物の分析結果を例示したものである。同表によれば、ファウリング生成物には約3〜18重%のアスファルテン(nC7(ノルマルヘプタン)に不溶でトルエンに可溶)、約40〜75重量%のコーク前駆体(トルエンに不溶でキノリンに可溶)が含まれており、セジメント発生を起因としたファウリングのメカニズムを示唆している。
また、水添脱硫分解残渣油用熱交換器の開放検査結果によれば、ファウリング生成物は温度が低下する部位に多く存在し、温度低下によりアスファルテンがセジメントとして析出している可能性が高いことが確認された。
図1は、水添脱硫分解残渣油を冷却する熱交換器の上流に原油減圧蒸留残渣油を注入した場合の熱交換器差圧の推移を示したものである。熱交換器のファウリング速度は熱交換器の差圧上昇速度によりモニタリングすることができる。熱交換器差圧は、熱交換器で処理される水添脱硫分解残渣油の性状が一定であれば、その流量に依存する。なお、図1に示す熱交換器の差圧は流量が一定(70 kl/H)とした場合の値に補正されている。
原油減圧蒸留残渣油を熱交換器上流に10容量%注入する前のファウリング速度は+76kPa/dayであったが、注入後は−100kPa/dayと減少に転じた。熱交換器上流への原油減圧蒸留残渣油の注入を停止すると熱交換器のファウリング速度は再び上昇に転じ+66kPa/dayとなることが示されており、かかる事実から原油減圧蒸留残渣油の注入が熱交換器のファウリング防止に効果的であることが判明した。
図1から理解されるように、熱交換器の差圧が上昇傾向にある時は、熱交換器がファウリング傾向にあることを示し、差圧の上昇速度が高い時ほどファウリング傾向が大きいことを示している。
図1において、熱交換器の差圧は、黒丸で表示され、その値は左端の縦軸で読みとることができる。一方、減圧蒸留残渣油の注入量は、熱交換器で処理される水添脱硫分解残渣油に対する容量%で示され、その値は右端の縦軸で読みとることができる。
図2は、水添脱硫分解残渣油を冷却する熱交換器の上流に原油減圧蒸留残渣油を注入した場合の熱交換器運転温度の推移を示したものである。熱交換器の入口温度はコーキングが顕著となる350℃より低い約340℃となっているが、出口温度はアスファルテンが析出するのに十分に低い約280℃となっている。
図2には、熱交換器の入口温度および出口温度のトレンドが示されており、その値は、左側の縦軸で読みとることができる。図1と同様に、熱交換器の差圧も示されており、その値は右端の縦軸で読みとることができる。
表3および図1に、水添脱硫分解残渣油を冷却する熱交換器の上流に原油減圧蒸留残渣油を注入した場合の、熱交換器出口における残渣油中の実在セジメント量の測定結果を示した。残渣油中の実在セジメント量は原油減圧蒸留残渣油注入前で0.34重量%であったが、注入後は0.19重量%に低下し、原油減圧蒸留残渣油の注入が水添脱硫分解残渣油中のセジメント抑制に効果的であり、これによりフラックス油の注入による熱交換器のファウリング防止が可能であることが確認された。
相溶性改善を利用した本発明とは異なる、熱交換器のファウリング防止方法として、最も一般的なシェル&チューブ型熱交換器のチューブ内部にばねを設置して運転中に振動を発生させメカニカル的な自浄作用でファウリングを防止する手法も試みた。
図3は、比較例2で示すように、水添脱硫分解残渣油の冷却用熱交換器にオンラインメカニカルクリーニングデバイス(熱交換器のチューブ内部にばねを設置して運転中に振動を発生させ、メカニカルな自浄作用でファウリングを防止)の設置の有無による熱交換器差圧のトレンドを示す。
しかし、水添脱硫分解残渣油の冷却用熱交換器においてそのファウリング抑制効果は認められなかった。セジメントの発生がファウリングの原因となるような熱交換器の場合は、本発明に係る相溶性改善を利用した化学的な手法による本発明の優位性が確認できた。
以下、本発明について実施例および比較例によりさらに具体的に説明する。もっとも、本発明は、実施例等により何ら限定されるものではない。
なお、実施例等で用いた水添脱硫分解残渣油、原油減圧蒸留残渣油および流動接触分解残渣油の性状を表1に示す。また、アスファルテン含有量、セジメント量その他の性状については下記の試験方法を採用して測定した。
また、表2に水添脱硫分解残渣油の冷却用熱交換器開放時に採取されたファウリング生成物の分析結果を示す。
Figure 2006241181
アスファルテン測定方法
アスファルテン分は、JPI(石油学会)で規定する「アスファルトのカラムクロマトグラフィーによる組成分析法(JPI−55−22−83)」に基づいて含有率を測定する。アルミナを充填材として使用し試料油から飽和分、芳香族分、レジン分と共にアスファルテン分を分離定量する。
また、簡易法として、nC7 に不溶でトルエンに可溶なハイドロカーボンをアスファルテンとして測定する事も可能である。
セジメント測定方法
セジメント量の測定は、IP(The Institute of Petroleum)で定められた実在セジメントIP−375測定方法(ISO 10307−1)に準じて行なう。
IP−375法は、あらかじめ乾燥重量を測定しておいたグラスファイバー製フィルター(1.6μm)を吸引圧力約40KPaAの濾過器にセットし、試料約10gを200℃の温度条件で濾過させる。濾過前後のフィルターの重量からセジメント(重量%)を測定する。
SARA含有率の測定方法
(SARA=Saturates(飽和分)/Aromatics(芳香族)/Resins (レジン)/Asphaltenes(アスファルテン)
SARA含有率の測定は、JPI(石油学会)で規定する「アスファルトのカラムクロマトグラフィーによる組成分析法(JPI5S−22−83)に基いて行なう。アルミナをカラム充填剤として使用して試料から飽和分、芳香族分、レジン分を分離する(図5参照。)。
実施例1
図4に示すように、水添脱硫分解残渣油の冷却用熱交換器上流で原油減圧蒸留残渣油を10容量%混合した時の熱交換器ファウリング速度を図1に示した。原油減圧蒸留残渣油を熱交換器上流に10容量%注入する前のファウリング速度は+76kPa/dayであったが、注入後は−100kPa/dayと減少に転じた。次に、熱交換器出口で採取した水添脱硫分野残渣油中の実在セジメント測定結果とSARA分析結果を表3に示した。実在セジメントは原油減圧蒸留残渣油注入前で0.34重量%であったが、注入後は0.19重量%に低下した。原油減圧蒸留残渣油の注入が水添脱硫分解残渣油中のセジメント抑制に効果的であることが判明した。
同様に熱交換器出口で採取した水添脱硫分解残渣油中のSARA分析結果によれば、原油減圧蒸留残渣油注入前に比べて残渣油中のレジン分が増加する傾向が確認できた。セジメントの生成し難さを表す指標の一つであるレジン/アスファルテン重量比も1.4から1.7に上昇している。以上の事から、アスファルテン溶解力の高いレジン分の増加により相溶性が改善され、これがセジメント抑制に寄与し熱交換器のファウリング防止が可能となったと考えられる。
Figure 2006241181
比較例1
図1に示すように原油減圧蒸留残渣油を注入しない場合の水添脱硫分解残渣油の冷却用熱交換器におけるファウリング速度は+66〜+76kPa/dayであった。減圧蒸留残渣油の注入前後における水添脱硫分解プロセスの運転条件はフィード性状(原油構成)も含めて変化は無く、図2に示すように熱交換器の運転温度もほぼ同等な条件で試験は実施されている。
また、減圧蒸留残渣油を注入しない場合の熱交換器出口の残渣油中実在セジメントは0.34重量%高く、ファウリング防止に必要な0.2重量%を満たしていない。熱交換器出口で採取した残渣湯のSARA分析結果によれば、減圧蒸留残渣油を注入しない場合のレジン分は注入時に比べて2.2重量%低く、レジン/アスファルテン重量比も0.3小さい。
以上の事から、減圧蒸留残渣油を注入しない状態では、アスファルテン溶解力の高いレジン分が低く相溶性が不足し、これがセジメントの発生やそれに伴って熱交換器のファウリングを引き起こすため、安定的な熱交換器の運転ができない。
Figure 2006241181
実施例1と比較例1との比較では、実施例1において熱交換器出口で採取した残渣油中の実在セジメント量が0.2重量%以下に達したのに対し、比較例1では0.34重量%であり、相当の差違の存在することが明らかである。
一方、前述の相溶性改善を利用した実施例1と異なる一般的な手法として、熱交換器のチューブに物理的な自浄作用を与えつつファウリングを防止する方法がある。その試験結果を比較例として取り上げて相溶性改善による手法の優位性を検証した。その結果は比較例2以下に示す通りである。
比較例2
相溶性改善を利用した本発明とは異なる、熱交換器のファウリング防止方法として、最も一般的なシェル&チューブ型熱交換器のチューブ内部にばねを設置して運転中に振動を発生しメカニカル的な自浄作用でファウリングを防止する手法も試みた。図3に水添脱硫分解残渣油の冷却用熱交換器に前述のオンラインメカニカルクリーニングデバイスを設置した場合と設置しない場合の熱交換器差圧のトレンドを示した。両者の差圧上昇速度はほぼ同等であり、水添脱硫分解残渣油の冷却用熱交換器においてそのファウリング抑制効果は認められなかった。セジメンテーションがファウリングの原因となるような熱交換器の場合は、相溶性改善を原理とした化学的な手法による本発明の優位性が確認できた。
本発明によれば、アスファルテンを多量に含有する水添脱硫分解残渣油の冷却用熱交換器内部におけるファウリングの防止または緩和が可能であり、熱交換器の閉塞防止に寄与することができ、水添脱硫分解プロセスの継続的、効率的運転を可能にすると共に、水添脱硫分解残渣油の取扱いを容易にできるなど、石油産業における利用価値が大きく、また環境保全に対しても寄与するところが極めて大きい。
本発明および比較発明に係る原油減圧蒸留残渣油(VR)注入と熱交換器ファウリング速度との関係を示す図である。 本発明および比較発明に係る熱交換器のファウリング速度と運転条件との関係を示す図である。 オンラインメカニカルクリーニングデバイス使用テスト時の熱交換器ファウリング速度との関係を示す図である。 本発明に係る水添脱硫残渣油に対するフラックス油の注入形態を例示した図である。 SARA含有率の測定方法を示す系統図である。
符号の説明
図4に関し;
1 冷却前の水添脱硫分解残渣油
2 フラックス油
3 冷却後の水添脱硫分解残渣油
4 冷却用熱交換器

Claims (4)

  1. アスファルテンを1重量%以上含有する水添脱硫分解プロセス残渣油を冷却用熱交換器に導入し、冷却する際に、該水添脱硫分解プロセス残渣油にフラックス油を混合することからなる熱交換器のファウリング防止方法であって、
    前記フラックス油が、原油減圧蒸留装置残渣油および流動接触分解装置残渣油からなる群より選択される少なくとも一種の残渣油であり、該残渣油を前記水添脱硫分解プロセス残渣油に対し、IP−375法で測定される実在セジメント量が0.2重量%以下に制御されるように混合する
    ことを特徴とする水添脱硫分解プロセス残渣油の冷却用熱交換器におけるファウリング防止方法。
  2. 前記原油減圧蒸留装置残渣油の混合量が、少なくとも10容量%である請求項1に記載の水添脱硫分解プロセス残渣油の冷却用熱交換器におけるファウリング防止方法。
  3. 前記流動接触分解装置残渣油の混合量が、少なくとも3容量%である請求項1に記載の水添脱硫分解プロセス残渣油の冷却用熱交換器におけるファウリング防止方法。
  4. 前記冷却用熱交換器の入口運転温度が350℃以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の水添脱硫分解プロセス残渣油の冷却用交換器におけるファウリング防止方法。
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