JP2006241175A - 乳化重合用アニオン性乳化剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】 重合時の乳化安定性やエマルションの機械的安定性が従来より改善され、かつ、低泡立ち性も改善されたエマルジョンを得ることができる乳化重合用アニオン性乳化剤を提供する。
【解決手段】 芳香環を有する乳化重合用アニオン性乳化剤(A)であって、下記一般式(1)で表される乳化重合用アニオン性乳化剤等である。
式中、R1はメチレン基、エチレン基またはエチリデン基;R2は水素原子、炭素数1〜22の脂肪族炭化水素基または炭素数6〜18の芳香環含有炭化水素基;R3は水素原子または炭素数1〜22の脂肪族炭化水素基;Qは−SO3M基、−OSO3M基または−O(AO)q−SO3M基であり、Aは炭素数2〜8のアルキレン基、Mはカチオン、qは1〜100の整数;a1は0または1〜5の整数、b1は0または1〜3の整数、p1は1〜3の整数、mは1〜5の整数であって、m+b1+p1は2〜6である。
【選択図】なし
【解決手段】 芳香環を有する乳化重合用アニオン性乳化剤(A)であって、下記一般式(1)で表される乳化重合用アニオン性乳化剤等である。
式中、R1はメチレン基、エチレン基またはエチリデン基;R2は水素原子、炭素数1〜22の脂肪族炭化水素基または炭素数6〜18の芳香環含有炭化水素基;R3は水素原子または炭素数1〜22の脂肪族炭化水素基;Qは−SO3M基、−OSO3M基または−O(AO)q−SO3M基であり、Aは炭素数2〜8のアルキレン基、Mはカチオン、qは1〜100の整数;a1は0または1〜5の整数、b1は0または1〜3の整数、p1は1〜3の整数、mは1〜5の整数であって、m+b1+p1は2〜6である。
【選択図】なし
Description
本発明は芳香環を含有する乳化重合用アニオン性乳化剤に関する。さらに詳しくは芳香環含有置換基で置換された芳香族化合物の硫酸化物およびスルホン化物からなる乳化重合用アニオン性乳化剤、およびその存在下でビニル単量体を乳化重合して得られるビニル重合体エマルションに関する。
従来、芳香環含有の乳化重合用アニオン性乳化剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル硫酸エステル塩およびポリオキシアルキレンベンジル化フェニルエーテル硫酸エステル塩などが知られている。(例えば、特許文献−1〜4参照)
これらのアニオン性乳化剤に求められる性能は、重合時の乳化重合安定性やエマルションの機械的安定性が良好であること、エマルションの粒径が小さく、粘度が低いこと、エマルションの泡立ちが低いことなどであり、これらの性能を全て満足する乳化重合用アニオン性乳化剤は得られていない。
特開昭56−161403号公報
特開2000−344808号公報
特開平9−136908号公報
米国特許第2854477号明細書
これらのアニオン性乳化剤に求められる性能は、重合時の乳化重合安定性やエマルションの機械的安定性が良好であること、エマルションの粒径が小さく、粘度が低いこと、エマルションの泡立ちが低いことなどであり、これらの性能を全て満足する乳化重合用アニオン性乳化剤は得られていない。
本発明の課題は、重合時の乳化重合安定性(以下、重合安定性と略記)やエマルションの機械的安定性が従来より改善され、かつ、低泡立ち性も改善されたエマルションを得ることができる乳化重合用アニオン性乳化剤を提供することである。
本願発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明に到達した。即ち、本発明は、一般式(1)〜(3)のいずれかで示される、芳香環を有する乳化重合用アニオン性乳化剤(A)、および該乳化剤の存在下にビニル単量体を乳化重合して得られるビニル重合体エマルションである。
式中、R1はメチレン基、エチレン基またはエチリデン基;R2は水素原子、炭素数1〜22の脂肪族炭化水素基または炭素数6〜18の芳香環含有炭化水素基;R3は水素原子または炭素数1〜22の脂肪族炭化水素基;Qは−SO3M基、−OSO3M基または−O(AO)q−SO3M基であり、Aは炭素数2〜8のアルキレン基、Mはカチオン、qは1〜100の整数;a1は0または1〜5の整数、b1は0または1〜3の整数、p1は1〜3の整数、mは1〜5の整数であって、m個の置換基における芳香環の総数は4個以上であり;複数のR1、R2、R3およびQはそれぞれ同一でも異なっていてもよく;m+b1+p1は2〜6である。
式中、R1、R2、R3およびQは式(1)と同じ;a1およびa2は0または1〜5の整数、b1およびb2は0または1〜3の整数、p1およびp2は0または1〜3の整数であって少なくとも一方は0ではなく、mおよびnは0または1〜4の整数であって少なくとも一方は0ではなく;複数のR1、R2、R3およびQはそれぞれ同一でも異なっていてもよく;m+n+b1+b2+p1+p2は2〜7である。
式中、R1、R2、R3およびQは式(1)と同じ;Zは−O−、−SO2−、−S−、−C(CH3)2−、−NH−、−CH2OCH2−または共有結合;a1およびa2は0または1〜5の整数、b1およびb2は0または1〜3の整数、p1およびp2は0または1〜3の整数であって少なくとも一方は0ではなく、mおよびnは0または1〜4の整数であって少なくとも一方は0ではなく;複数のR1、R2、R3およびQはそれぞれ同一でも異なっていてもよく;m+n+b1+b2+p1+p2は2〜9である。
本発明の乳化重合用アニオン性乳化剤を用いて得られるエマルションは、重合安定性やエマルションの機械的安定性が従来より改善され、かつ、低泡立ち性も改善されたビニル重合体エマルションである。
本発明の、芳香環を有する乳化重合用アニオン性乳化剤(A)は、一般式(1)〜(3)のいずれかで示される。
まず、一般式(1)で示される乳化重合用アニオン性乳化剤(A1)について説明する。
まず、一般式(1)で示される乳化重合用アニオン性乳化剤(A1)について説明する。
式中、R1はメチレン基、エチレン基またはエチリデン基であって、好ましいのは重合安定性の観点からメチレン基およびエチリデン基、特にエチリデン基である。
R2は水素原子、炭素数1〜22の脂肪族炭化水素基または炭素数6〜18の芳香環含有炭化水素基であり、脂肪族炭化水素基および芳香環含有炭化水素基としては以下の基が挙げられる。
R2は水素原子、炭素数1〜22の脂肪族炭化水素基または炭素数6〜18の芳香環含有炭化水素基であり、脂肪族炭化水素基および芳香環含有炭化水素基としては以下の基が挙げられる。
(1)脂肪族炭化水素基
脂肪族飽和炭化水素基としては、直鎖もしくは分岐のアルキル基(メチル、エチル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシルおよびテトラコシル基等);直鎖もしくは分岐のアルケニル基(アリル、メタリル、ブテニル、ヘキセニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、テトラデセニル、ヘキサデセニルおよびオクタデセニル基等);並びに、直鎖もしくは分岐のアルキル基で置換されていてもよいシクロアルキル基(シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチルおよびブチルシクロヘキシル基等);が挙げられる。これらのうち好ましいのは炭素数1〜9、さらに炭素数1〜4の飽和炭化水素基である。
(2)芳香環含有炭化水素基
アリール基(フェニルおよびナフチル基等);アリールアルキル基(ベンジル、フェネチルおよびフェニルエチリデン基等);並びに、アルキルアリール基(メチルフェニル、エチルフェニル、ブチルフェニルおよびノニルフェニル基等);が挙げられる。
脂肪族飽和炭化水素基としては、直鎖もしくは分岐のアルキル基(メチル、エチル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシルおよびテトラコシル基等);直鎖もしくは分岐のアルケニル基(アリル、メタリル、ブテニル、ヘキセニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、テトラデセニル、ヘキサデセニルおよびオクタデセニル基等);並びに、直鎖もしくは分岐のアルキル基で置換されていてもよいシクロアルキル基(シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチルおよびブチルシクロヘキシル基等);が挙げられる。これらのうち好ましいのは炭素数1〜9、さらに炭素数1〜4の飽和炭化水素基である。
(2)芳香環含有炭化水素基
アリール基(フェニルおよびナフチル基等);アリールアルキル基(ベンジル、フェネチルおよびフェニルエチリデン基等);並びに、アルキルアリール基(メチルフェニル、エチルフェニル、ブチルフェニルおよびノニルフェニル基等);が挙げられる。
R2のうち、重合安定性の観点から、好ましいのは水素原子および芳香環含有炭化水素基であり、さらに好ましいのは芳香環含有炭化水素基、特にアリールアルキル基、とりわけフェニルエチリデン基およびベンジル基である。
R3は水素原子または炭素数1〜22の脂肪族炭化水素基であり、R2として挙げた基と同様の基が挙げられ、重合安定性の観点から、好ましいのは炭素数1〜9、さらに好ましいのは炭素数1、2、4、8および9の脂肪族炭化水素基である。
Qは−SO3M基、−OSO3M基または−O(AO)q−SO3M基であり、Aは炭素数2〜8のアルキレン基、Mはカチオン、qは1〜100の整数である。
Qのうち、重合安定性の観点から好ましいのは−O(AO)q−SO3M基である。
Aとしては、例えばエチレン、1,2−プロピレン、1,3−プロピレン、1,2−ブチレンおよび1,2−ヘキシレン基などが挙げられ、重合安定性の観点から好ましいのはエチレン基および1,2−プロピレン基であり、後述のqが2以上の場合、1種のアルキレン基の単独使用または2種以上のアルキレン基の併用であってもよく、単独の場合に好ましいのはエチレン基であって、併用の場合の組み合わせはエチレン基と1,2−プロピレン基が好ましく、特にエチレン基が50モル%以上の場合が好ましい。
Mとしては、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム、リチウムなど)イオン、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム、バリウムなど)イオンなどの金属イオン;アンモニウムイオン;モノ〜テトラアルキル置換アンモニウム(アルキル基の炭素数1〜8、例えばテトラメチル、テトラエチルなど)イオン;アルカノールアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなど)イオンなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは、アルカリ金属イオンおよびアンモニウムイオンである。
qは1〜100、重合安定性の観点から好ましくは2〜30、さらに好ましくは5〜30である。
Qのうち、重合安定性の観点から好ましいのは−O(AO)q−SO3M基である。
Aとしては、例えばエチレン、1,2−プロピレン、1,3−プロピレン、1,2−ブチレンおよび1,2−ヘキシレン基などが挙げられ、重合安定性の観点から好ましいのはエチレン基および1,2−プロピレン基であり、後述のqが2以上の場合、1種のアルキレン基の単独使用または2種以上のアルキレン基の併用であってもよく、単独の場合に好ましいのはエチレン基であって、併用の場合の組み合わせはエチレン基と1,2−プロピレン基が好ましく、特にエチレン基が50モル%以上の場合が好ましい。
Mとしては、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム、リチウムなど)イオン、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム、バリウムなど)イオンなどの金属イオン;アンモニウムイオン;モノ〜テトラアルキル置換アンモニウム(アルキル基の炭素数1〜8、例えばテトラメチル、テトラエチルなど)イオン;アルカノールアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなど)イオンなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは、アルカリ金属イオンおよびアンモニウムイオンである。
qは1〜100、重合安定性の観点から好ましくは2〜30、さらに好ましくは5〜30である。
a1は0または1〜5の整数であって好ましくは1〜5、b1は0または1〜3の整数であって好ましくは0または1、p1は1〜3の整数であって好ましくは1、mは1〜5の整数であって好ましくは1〜3であり、複数のR1、R2、R3およびQはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、m+b1+p1は2〜6であって、m個の置換基における芳香環の総数は4個以上[例えば、a1個のR2がいずれも芳香環含有炭化水素基の場合、(a1+1)×mは4以上]である。
また、mの最小値が1であり、b1の最小値が0であり、p1の最小値が1であること、および6員環であるフェニル環の核置換基の数の限度の制限から、m+b1+p1は2〜6である。
また、mの最小値が1であり、b1の最小値が0であり、p1の最小値が1であること、および6員環であるフェニル環の核置換基の数の限度の制限から、m+b1+p1は2〜6である。
一般式(1)で示される(A1)において、特に好ましいのはR2が芳香環含有炭化水素基であって、(a1+1)×mが4〜10である(A1)であり、すなわちアニオン性基Qで置換されたフェニル環の置換基が、4〜10個の芳香環を含有する構造を有する乳化重合用アニオン性乳化剤である。
なお、一般式(1)で示される化合物は、後述の通常の製造方法で製造された場合、a1、b1、p1およびmがそれぞれ分布を有するものの混合物で得られるが、本発明においては上記の整数の範囲の化合物が一部にでも含まれている混合物も本発明の範囲とし、このことは後述の一般式(2)または(3)で示される化合物についても同様である。
なお、一般式(1)で示される化合物は、後述の通常の製造方法で製造された場合、a1、b1、p1およびmがそれぞれ分布を有するものの混合物で得られるが、本発明においては上記の整数の範囲の化合物が一部にでも含まれている混合物も本発明の範囲とし、このことは後述の一般式(2)または(3)で示される化合物についても同様である。
一般式(1)で示される(A1)の例としては、以下の化合物が挙げられる。
スチレン化(4モル)フェノールAOA硫酸化物[R1=エチリデン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=水素原子、Q=−O(AO)q−SO3M基、a1=3、b1=0、p1=1、m=1]、ベンジル化(4モル)フェノールAOA硫酸化物[R1=メチレン基、R2=ベンジル基、R3=水素原子、Q=−O(AO)q−SO3M基、a1=2、b1=0、p1=1、m=2]、スチレン化(3モル)ベンジル(1モル)フェノールAOA硫酸化物[R1=メチレン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=水素原子、Q=−O(AO)q−SO3M基、a1=3、b1=0、p1=1、m=1]、および、スチレン化(4モル)ノニルフェノールAOA硫酸化物[R1=エチリデン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=ノニル基、Q=−O(AO)q−SO3M基、a1=3、b1=0、p1=1、m=1]。
スチレン化(4モル)フェノールAOA硫酸化物[R1=エチリデン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=水素原子、Q=−O(AO)q−SO3M基、a1=3、b1=0、p1=1、m=1]、ベンジル化(4モル)フェノールAOA硫酸化物[R1=メチレン基、R2=ベンジル基、R3=水素原子、Q=−O(AO)q−SO3M基、a1=2、b1=0、p1=1、m=2]、スチレン化(3モル)ベンジル(1モル)フェノールAOA硫酸化物[R1=メチレン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=水素原子、Q=−O(AO)q−SO3M基、a1=3、b1=0、p1=1、m=1]、および、スチレン化(4モル)ノニルフェノールAOA硫酸化物[R1=エチリデン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=ノニル基、Q=−O(AO)q−SO3M基、a1=3、b1=0、p1=1、m=1]。
次に、一般式(2)で示される乳化重合用アニオン性乳化剤(A2)について説明する。
式中、R1、R2、R3およびQは式(1)と同じであり、好ましい基も同様である。
a1およびa2は0または1〜5、好ましくは0または1〜3の整数、b1およびb2は0または1〜3、好ましくは1または2の整数、p1およびp2は0または1〜3の整数であって少なくとも一方は0ではなく、好ましくは0または1である。
mおよびnは0または1〜4の整数であって少なくとも一方は0ではなく、好ましくは0または1もしくは2であって、m+nは通常1〜7、好ましくは2〜6である。
また、m+n+b1+b2+p1+p2は通常2〜7である。
なお、複数のR1、R2、R3およびQはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
a1およびa2は0または1〜5、好ましくは0または1〜3の整数、b1およびb2は0または1〜3、好ましくは1または2の整数、p1およびp2は0または1〜3の整数であって少なくとも一方は0ではなく、好ましくは0または1である。
mおよびnは0または1〜4の整数であって少なくとも一方は0ではなく、好ましくは0または1もしくは2であって、m+nは通常1〜7、好ましくは2〜6である。
また、m+n+b1+b2+p1+p2は通常2〜7である。
なお、複数のR1、R2、R3およびQはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
(A2)の例としては、以下の化合物が挙げられる。
スチレン化(4モル)ナフトールAOA硫酸化物[R1=エチリデン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=水素原子、Q=−O(AO)q−SO3M基、a1=a2=1、b1=b2=0、p1=1、p2=0、m=n=1]、
スチレン化(12モル)ナフトールAOA硫酸化物[R1=エチリデン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=水素原子、Q=−O(AO)q−SO3M基、a1=a2=2、b1=b2=0、p1=1、p2=0、m=n=2]、および、ベンジル化(6モル)ナフトールAOA硫酸化物[R1=メチレン基、R2=ベンジル基、R3=水素原子、Q=−O(AO)q−SO3M基、a1=a2=2、b1=b2=0、p1=1、p2=0、m=n=1]。
スチレン化(4モル)ナフトールAOA硫酸化物[R1=エチリデン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=水素原子、Q=−O(AO)q−SO3M基、a1=a2=1、b1=b2=0、p1=1、p2=0、m=n=1]、
スチレン化(12モル)ナフトールAOA硫酸化物[R1=エチリデン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=水素原子、Q=−O(AO)q−SO3M基、a1=a2=2、b1=b2=0、p1=1、p2=0、m=n=2]、および、ベンジル化(6モル)ナフトールAOA硫酸化物[R1=メチレン基、R2=ベンジル基、R3=水素原子、Q=−O(AO)q−SO3M基、a1=a2=2、b1=b2=0、p1=1、p2=0、m=n=1]。
次に、一般式(3)で示される乳化重合用アニオン性乳化剤(A3)について説明する。
式中、R1、R2、R3およびQは式(1)と同じであり、好ましい基も同様である。
Zは−O−、−SO2−、−S−、−C(CH3)2−、−NH−、−CH2OCH2−または共有結合であって、重合安定性の観点から好ましいのは−O−、−C(CH3)2−、−CH2OCH2−および共有結合であり、さらに好ましいのは−O−および−C(CH3)2−である。
a1およびa2は0または1〜5、好ましくは0または1〜3の整数、b1およびb2は0または1〜3、好ましくは1または2の整数、p1およびp2は0または1〜3の整数であって少なくとも一方は0ではなく、好ましくは0または1である。
mおよびnは0または1〜4の整数であって少なくとも一方は0ではなく、好ましくは0または1もしくは2であって、m+nは通常1〜7、好ましくは2〜6である。
また、m+n+b1+b2+p1+p2は通常2〜9である。なお、複数のR1、R2、R3およびQはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
(A3)において、重合安定性の観点から、特に好ましいのは、nが0であって、Zが−C(CH3)2−である乳化重合用アニオン性乳化剤である。
Zは−O−、−SO2−、−S−、−C(CH3)2−、−NH−、−CH2OCH2−または共有結合であって、重合安定性の観点から好ましいのは−O−、−C(CH3)2−、−CH2OCH2−および共有結合であり、さらに好ましいのは−O−および−C(CH3)2−である。
a1およびa2は0または1〜5、好ましくは0または1〜3の整数、b1およびb2は0または1〜3、好ましくは1または2の整数、p1およびp2は0または1〜3の整数であって少なくとも一方は0ではなく、好ましくは0または1である。
mおよびnは0または1〜4の整数であって少なくとも一方は0ではなく、好ましくは0または1もしくは2であって、m+nは通常1〜7、好ましくは2〜6である。
また、m+n+b1+b2+p1+p2は通常2〜9である。なお、複数のR1、R2、R3およびQはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
(A3)において、重合安定性の観点から、特に好ましいのは、nが0であって、Zが−C(CH3)2−である乳化重合用アニオン性乳化剤である。
(A3)の例としては、以下の化合物が挙げられる。
スチレン化(2モル)クミルフェノールAOA硫酸化物[R1=エチリデン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=水素原子、Q=−O(AO)q−SO3M基、Z=−C(CH3)2−、a1=a2=2、b1=b2=0、p1=1、p2=0、m=1、n=0]、
スチレン化(6モル)ビスフェノールA−AOA硫酸化物[R1=エチリデン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=水素原子、Q=−O(AO)q−SO3M基、Z=−C(CH3)2−、a1=a2=2、b1=b2=0、p1=1、p2=0、m=n=1]、および、
スチレン化(6モル)ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸塩[R1=エチリデン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=ドデシル基、Q=−SO3M基、Z=−O−、a1=a2=2、b1=b2=0、p1=1、p2=1、m=n=1]。
スチレン化(2モル)クミルフェノールAOA硫酸化物[R1=エチリデン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=水素原子、Q=−O(AO)q−SO3M基、Z=−C(CH3)2−、a1=a2=2、b1=b2=0、p1=1、p2=0、m=1、n=0]、
スチレン化(6モル)ビスフェノールA−AOA硫酸化物[R1=エチリデン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=水素原子、Q=−O(AO)q−SO3M基、Z=−C(CH3)2−、a1=a2=2、b1=b2=0、p1=1、p2=0、m=n=1]、および、
スチレン化(6モル)ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸塩[R1=エチリデン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=ドデシル基、Q=−SO3M基、Z=−O−、a1=a2=2、b1=b2=0、p1=1、p2=1、m=n=1]。
本発明の乳化重合用アニオン性乳化剤(A)は以下の公知の反応を組み合わせて製造できる。
(a)フリーデルクラフト反応
(a1)フェノール性水酸基含有化合物(フェノール、クミルフェノール、ナフトールおよびビスフェノールAなど)にスチレン、ベンジルクロライド、ビニルトルエンまたはα−メチルスチレンなどをフリーデルクラフト反応などによって付加させる。
(a2)芳香族炭化水素系化合物(ジフェニルエーテル、、ビスフェノールS、ジフェニルエーテル、ビフェニル、 ジフェニルアミンおよびこれらのアルキル置換体)に、スチレン、ベンジルクロライド、ビニルトルエンまたはα−メチルスチレンなどをフリーデルクラフト反応などによって付加させる。
(a)における触媒としては、塩化アルミニウム、塩化亜鉛または活性白土などが使用できる。反応条件は、例えば特公昭50−25526号公報記載の条件が挙げられる。
得られた粗生成物を、濾過、抽出などにより精製することもできる。
(a)フリーデルクラフト反応
(a1)フェノール性水酸基含有化合物(フェノール、クミルフェノール、ナフトールおよびビスフェノールAなど)にスチレン、ベンジルクロライド、ビニルトルエンまたはα−メチルスチレンなどをフリーデルクラフト反応などによって付加させる。
(a2)芳香族炭化水素系化合物(ジフェニルエーテル、、ビスフェノールS、ジフェニルエーテル、ビフェニル、 ジフェニルアミンおよびこれらのアルキル置換体)に、スチレン、ベンジルクロライド、ビニルトルエンまたはα−メチルスチレンなどをフリーデルクラフト反応などによって付加させる。
(a)における触媒としては、塩化アルミニウム、塩化亜鉛または活性白土などが使用できる。反応条件は、例えば特公昭50−25526号公報記載の条件が挙げられる。
得られた粗生成物を、濾過、抽出などにより精製することもできる。
(b)アルキレンオキサイドの付加反応
(a1)の生成物の水酸基にアルキレンオキサイド(以下、AOと略記)を付加する反応は通常の方法で行うことができ、 無触媒でまたは触媒(たとえばアルカリ触媒、アミン系触媒、酸性触媒)の存在下(とくにAO付加の後半の段階で)に常圧または加圧下に1段階または多段階で行なうことができる。例えば加圧反応器に、フリーデルクラフト反応生成物および触媒を仕込み、AOを圧入する方法が挙げられる。触媒としては、アルカリ触媒、たとえばアルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムなど)の水酸化物;酸[過ハロゲン酸(過塩素酸、過臭素酸、過ヨウ素酸)、硫酸、燐酸、硝酸など、好ましくは過塩素酸]およびそれらの塩[好ましくは 2価または3価の金属(Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Co、Ni、Cu、Al)の塩]が挙げられる。反応温度は通常50〜150℃、反応時間は通常2〜20時間である。
2種以上のAOを併用する場合はブロック付加(チップ型、バランス型、活性セカンダリー型など)でもランダム付加でも両者の混合系〔ランダム付加後にチップしたもの:分子中に任意に分布されたエチレンオキシド鎖を0〜50 重量%(好ましくは5〜40重量%)有し、0〜30重量%(好ましくは5〜25重量%)のEO鎖が分子末端にチップされたもの〕でもよい。
AO付加反応終了後は、必要により触中和し吸着剤で処理して触媒を除去・精製することができる。
(a1)の生成物の水酸基にアルキレンオキサイド(以下、AOと略記)を付加する反応は通常の方法で行うことができ、 無触媒でまたは触媒(たとえばアルカリ触媒、アミン系触媒、酸性触媒)の存在下(とくにAO付加の後半の段階で)に常圧または加圧下に1段階または多段階で行なうことができる。例えば加圧反応器に、フリーデルクラフト反応生成物および触媒を仕込み、AOを圧入する方法が挙げられる。触媒としては、アルカリ触媒、たとえばアルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムなど)の水酸化物;酸[過ハロゲン酸(過塩素酸、過臭素酸、過ヨウ素酸)、硫酸、燐酸、硝酸など、好ましくは過塩素酸]およびそれらの塩[好ましくは 2価または3価の金属(Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Co、Ni、Cu、Al)の塩]が挙げられる。反応温度は通常50〜150℃、反応時間は通常2〜20時間である。
2種以上のAOを併用する場合はブロック付加(チップ型、バランス型、活性セカンダリー型など)でもランダム付加でも両者の混合系〔ランダム付加後にチップしたもの:分子中に任意に分布されたエチレンオキシド鎖を0〜50 重量%(好ましくは5〜40重量%)有し、0〜30重量%(好ましくは5〜25重量%)のEO鎖が分子末端にチップされたもの〕でもよい。
AO付加反応終了後は、必要により触中和し吸着剤で処理して触媒を除去・精製することができる。
(c)硫酸エステル化反応
上記の(b)によって得られたAO付加物の末端水酸基の硫酸エステル化反応は、生成したAO付加物をそのまま硫酸エステル化し、水酸化ナトリウムなどのアルカリを用いて中和することによって得られる。中和度は通常95〜110%であり、中和物のPH(硫酸エステル塩の5%水溶液)は、通常5〜10である。
硫酸エステル化の方法としては、例えば(イ)クロロスルホン酸を用いる方法、(ロ)サルファンを用いる方法、(ハ)スルファミン酸を用いる方法、(ニ)硫酸を用いる方法が挙げられる。(ロ)のサルファンについては、乾燥窒素等で希釈して用いる。
反応温度は、(イ)および(ロ)の場合は、通常0〜70℃、好ましくは0〜40℃である。(ハ)および(ニ)の場合は、通常50〜150℃、好ましくは60〜130℃である。
硫酸エステル化反応の終点は、56100/(硫酸エステルまたはその塩の分子量)で表される酸価(AV)が、理論値の70〜110%となる点であり、好ましくは80〜105%となる点である。
上記の(b)によって得られたAO付加物の末端水酸基の硫酸エステル化反応は、生成したAO付加物をそのまま硫酸エステル化し、水酸化ナトリウムなどのアルカリを用いて中和することによって得られる。中和度は通常95〜110%であり、中和物のPH(硫酸エステル塩の5%水溶液)は、通常5〜10である。
硫酸エステル化の方法としては、例えば(イ)クロロスルホン酸を用いる方法、(ロ)サルファンを用いる方法、(ハ)スルファミン酸を用いる方法、(ニ)硫酸を用いる方法が挙げられる。(ロ)のサルファンについては、乾燥窒素等で希釈して用いる。
反応温度は、(イ)および(ロ)の場合は、通常0〜70℃、好ましくは0〜40℃である。(ハ)および(ニ)の場合は、通常50〜150℃、好ましくは60〜130℃である。
硫酸エステル化反応の終点は、56100/(硫酸エステルまたはその塩の分子量)で表される酸価(AV)が、理論値の70〜110%となる点であり、好ましくは80〜105%となる点である。
(d)スルホン化反応
上記(a2)で得られた置換芳香族炭化水素系化合物のスルホン化反応は、従来の方法で行うことができる。
例えば、温度0〜30℃で、置換芳香族炭化水素系化合物に、クロルスルホン酸を滴下しながら反応させてスルホン化し、その後、アルカリ性化合物(水酸化ナトリウムなど)で中和して得られる。
上記(a2)で得られた置換芳香族炭化水素系化合物のスルホン化反応は、従来の方法で行うことができる。
例えば、温度0〜30℃で、置換芳香族炭化水素系化合物に、クロルスルホン酸を滴下しながら反応させてスルホン化し、その後、アルカリ性化合物(水酸化ナトリウムなど)で中和して得られる。
本発明のビニル重合体エマルションは、上記の(A)の存在下にビニル単量体を乳化重合して得られるビニル重合体エマルションである。
使用される(A)は(A1)、(A2)および(A3)のいずれか1種でも、またはこれらの2種以上の併用でもよい。併用の場合の比率は特に限定されない。
使用される(A)は(A1)、(A2)および(A3)のいずれか1種でも、またはこれらの2種以上の併用でもよい。併用の場合の比率は特に限定されない。
乳化重合できるビニルモノマー(m)としては以下の非イオン性モノマー(m1)アニオン性モノマー(m2)およびカチオン性モノマーなどが挙げられる。
(m1)非イオン性モノマー;
(m11)芳香族ビニル系炭化水素;
スチレン、置換スチレン(置換基の炭素数1〜18)[アルキル置換スチレン(好ましくはα−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレンなど)、シクロアルキル置換スチレン(シクロヘキシルスチレンなど)、アリール置換スチレン(フェニルスチレンなど)、アラルキル置換スチレン(ベンジルスチレンなど)、アシル基置換スチレン(アセトキシスチレンなど)、フェノキシ基置換スチレン(フェノキシスチレンなど)など]、ジビニル置換芳香族炭化水素[好ましくはジビニルベンゼン、その他ジビニルトルエンおよびジビニルキシレンなど]、ビニルナフタレンなどが挙げられる。
(m11)芳香族ビニル系炭化水素;
スチレン、置換スチレン(置換基の炭素数1〜18)[アルキル置換スチレン(好ましくはα−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレンなど)、シクロアルキル置換スチレン(シクロヘキシルスチレンなど)、アリール置換スチレン(フェニルスチレンなど)、アラルキル置換スチレン(ベンジルスチレンなど)、アシル基置換スチレン(アセトキシスチレンなど)、フェノキシ基置換スチレン(フェノキシスチレンなど)など]、ジビニル置換芳香族炭化水素[好ましくはジビニルベンゼン、その他ジビニルトルエンおよびジビニルキシレンなど]、ビニルナフタレンなどが挙げられる。
(m12)脂肪族ビニル系炭化水素;
炭素数2〜30のアルケン[エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、1−ヘプテン、4-メチルペンテン−1,1−ヘキセン、ジイソブチレン、1−オクテン、1−ドデセン、1−オクタデセンおよびその他のα−オレフィンなど]、炭素数4〜18のアルカジエン[好ましくは炭素数4〜5のブタジエン、イソプレン、その他1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエンおよび1,7−オクタジエンなど]などが挙げられる。
炭素数2〜30のアルケン[エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、1−ヘプテン、4-メチルペンテン−1,1−ヘキセン、ジイソブチレン、1−オクテン、1−ドデセン、1−オクタデセンおよびその他のα−オレフィンなど]、炭素数4〜18のアルカジエン[好ましくは炭素数4〜5のブタジエン、イソプレン、その他1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエンおよび1,7−オクタジエンなど]などが挙げられる。
(m13)脂環基(炭素数5〜24)含有ビニルモノマー;
シクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、エチリデンビシクロヘプテン、ピネン、リモネン、インデン、シクロアルキルカルボン酸ビニルエステル[シクロヘキサン酸ビニル、シクロオクタン酸ビニル、デカヒドロナフチル酸ビニルなど]、シクロアルキルカルボン酸プロペニルエステル[ビシクロペンチル酸プロペニルなど]、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル[(メタ)アクリル酸シクロヘキシルおよび(メタ)アクリル酸デカヒドロナフチルなど]、(メタ)アクリル酸シクロアルキルアルキルエステル[(メタ)アクリル酸シクロヘキシルエチルなど]、シクロヘキシル(メタ)アクリル酸メチル、シクロヘプチル(メタ)アクリル酸エチルなどが挙げられる。
シクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、エチリデンビシクロヘプテン、ピネン、リモネン、インデン、シクロアルキルカルボン酸ビニルエステル[シクロヘキサン酸ビニル、シクロオクタン酸ビニル、デカヒドロナフチル酸ビニルなど]、シクロアルキルカルボン酸プロペニルエステル[ビシクロペンチル酸プロペニルなど]、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル[(メタ)アクリル酸シクロヘキシルおよび(メタ)アクリル酸デカヒドロナフチルなど]、(メタ)アクリル酸シクロアルキルアルキルエステル[(メタ)アクリル酸シクロヘキシルエチルなど]、シクロヘキシル(メタ)アクリル酸メチル、シクロヘプチル(メタ)アクリル酸エチルなどが挙げられる。
(m14)(メタ)アクリル酸エステル;
(m141)(メタ)アクリル酸アルキルエステル;
アルキル基としては炭素数1〜32(好ましくは1〜24)の直鎖または分岐のアルキル基が挙げられ、具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸エイコシル、(メタ)アクリル酸2−デシルテトラデシルおよび(メタ)アクリル酸テトラコシルなどが挙げられる。
(m141)(メタ)アクリル酸アルキルエステル;
アルキル基としては炭素数1〜32(好ましくは1〜24)の直鎖または分岐のアルキル基が挙げられ、具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸エイコシル、(メタ)アクリル酸2−デシルテトラデシルおよび(メタ)アクリル酸テトラコシルなどが挙げられる。
(m142)(メタ)アクリル酸アルケニルエステル;
アルケニル基としては、炭素数1〜30の直鎖または分岐のアルケニル基が挙げられ、例えば(メタ)アクリル酸ブテニル、(メタ)アクリル酸オクテニル、(メタ)アクリル酸デセニル、(メタ)アクリル酸ドデセニル、(メタ)アクリル酸オレイルなどが挙げられる。
アルケニル基としては、炭素数1〜30の直鎖または分岐のアルケニル基が挙げられ、例えば(メタ)アクリル酸ブテニル、(メタ)アクリル酸オクテニル、(メタ)アクリル酸デセニル、(メタ)アクリル酸ドデセニル、(メタ)アクリル酸オレイルなどが挙げられる。
(m143)(ポリ)アルキレングリコールのモノアルキルエーテルのモノ(メタ)アクリル酸エステル;
アルキレン基としては前述の基などが挙げられる。またモノアルキルエーテルを構成するアルキル基としては炭素数が1〜20、好ましくは1〜18の直鎖または分岐アルキル基が挙げられ、前述のアルキル基が挙げられる。(ポリ)アルキレングリコールにおけるアルキレングリコールの単位の数は好ましくは1〜50、さらに好ましくは1〜20である。
具体例としては、ポリエチレングリコール(エチレングリコールの単位数6)モノメチルエーテルモノメタクリレート、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテルモノメタクリレート、ポリプロピレングリコール(プロピレングリコールの単位数3)モノブチルエーテルモノメタクリレートなどが挙げられる。
アルキレン基としては前述の基などが挙げられる。またモノアルキルエーテルを構成するアルキル基としては炭素数が1〜20、好ましくは1〜18の直鎖または分岐アルキル基が挙げられ、前述のアルキル基が挙げられる。(ポリ)アルキレングリコールにおけるアルキレングリコールの単位の数は好ましくは1〜50、さらに好ましくは1〜20である。
具体例としては、ポリエチレングリコール(エチレングリコールの単位数6)モノメチルエーテルモノメタクリレート、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテルモノメタクリレート、ポリプロピレングリコール(プロピレングリコールの単位数3)モノブチルエーテルモノメタクリレートなどが挙げられる。
(m15)(メタ)アクリル酸以外の不飽和カルボン酸のエステル;
(メタ)アクリル酸以外の不飽和モノカルボン酸[クロトン酸など]の炭素数1〜30のアルキル、シクロアルキルもしくはアラルキルエステル、ならびに不飽和ジカルボン酸[マレイン酸、フマール酸、イタコン酸など]の炭素数1〜24のアルキルジエステル[マレイン酸ジメチル、フマル酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジオクチルなど]が挙げられる。
(メタ)アクリル酸以外の不飽和モノカルボン酸[クロトン酸など]の炭素数1〜30のアルキル、シクロアルキルもしくはアラルキルエステル、ならびに不飽和ジカルボン酸[マレイン酸、フマール酸、イタコン酸など]の炭素数1〜24のアルキルジエステル[マレイン酸ジメチル、フマル酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジオクチルなど]が挙げられる。
(m16)アルキルアルケニルエーテル;
炭素数1〜30の直鎖または分岐アルキル基を有するアルキルビニルエーテル、アルキル(メタ)アリルエーテル、アルキルプロペニルエーテルおよびアルキルイソプロペニルエーテルなどが挙げられ、好ましくは炭素数1〜24のアルキル基である。具体的には、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテルなど、アルキル(メタ)アリルエーテルとしては、メチルアリルエーテル、エチルアリルエーテル、n−ブチルアリルエーテルなどが挙げられる。これらのうちで好ましいものは、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、メチルアリルエーテルおよびエチルアリルエーテルである。
炭素数1〜30の直鎖または分岐アルキル基を有するアルキルビニルエーテル、アルキル(メタ)アリルエーテル、アルキルプロペニルエーテルおよびアルキルイソプロペニルエーテルなどが挙げられ、好ましくは炭素数1〜24のアルキル基である。具体的には、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテルなど、アルキル(メタ)アリルエーテルとしては、メチルアリルエーテル、エチルアリルエーテル、n−ブチルアリルエーテルなどが挙げられる。これらのうちで好ましいものは、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、メチルアリルエーテルおよびエチルアリルエーテルである。
(m17)脂肪酸ビニルエステル;
脂肪酸としては総炭素数1〜30、好ましくは1〜24、さらに好ましくは1〜18の直鎖状または分岐状の脂肪酸が挙げられ、飽和または不飽和のいずれであってもよい。具体的には、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、ヘプタン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニルおよびn−オクタン酸ビニル、オレイン酸ビニル、リノール酸ビニル、リノレン酸ビニルなどが挙げられる。
脂肪酸としては総炭素数1〜30、好ましくは1〜24、さらに好ましくは1〜18の直鎖状または分岐状の脂肪酸が挙げられ、飽和または不飽和のいずれであってもよい。具体的には、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、ヘプタン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニルおよびn−オクタン酸ビニル、オレイン酸ビニル、リノール酸ビニル、リノレン酸ビニルなどが挙げられる。
(m18)ビニルケトン類;
炭素数1〜8のアルキルもしくはアリールのビニルケトン[メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、フェニルビニルケトンなど]が挙げられる。
(m19)水酸基含有ビニルモノマー;
(ポリ)アルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート[アルキレン基としては、炭素数2〜20、好ましくは2〜6のアルキレン基、アルキレングリコール単位数は1〜50、好ましくは1〜20、具体例としては、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(エチレングリコールの単位数9〜18)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(プロピレングリコールの単位数3)モノ(メタ)アクリレートなど]、ビニルアルコール(酢酸ビニル単位の加水分解により形成される)、炭素数3〜12のアルケノール[アリルアルコール、メタリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール、1−オクテノール、1−ウンデセノールなど]、炭素数4〜12のアルケンジオール[2−ブテン−1,4−ジオールなど]、ヒドロキシアルキル(炭素数1〜6)アルケニル(炭素数3〜10)エーテル[2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル、p−ヒドロキシスチレンおよびトリエタノールアミンジ(メタ)アクリレートなど]が挙げられる。
(m110)非置換アミド基含有ビニルモノマー;
(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
(m33)N−アルキル置換(メタ)アクリルアミド;
N−モノアルキル(炭素数1〜30、好ましくは4〜30、さらに好ましくは8〜30の直鎖もしくは分岐)置換(メタ)アクリルアミド[例えばN−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−2−エチルへキシル(メタ)アクリルアミド、N−デシル(メタ)アクリルアミド、N−ドデシル(メタ)アクリルアミド、N−オクタデシル(メタ)アクリルアミド、N−2−デシルテトラデシル(メタ)アクリルアミドおよび(メタ)アクリルアミドなど]、N,N−ジアルキル(炭素数1〜30、好ましくは4〜30、さらに好ましくは8〜30の直鎖もしくは分岐)置換(メタ)アクリルアミド[例えばN,N−ジオクチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジドデシル(メタ)アクリルアミドなど]およびエチレンジ(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
炭素数1〜8のアルキルもしくはアリールのビニルケトン[メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、フェニルビニルケトンなど]が挙げられる。
(m19)水酸基含有ビニルモノマー;
(ポリ)アルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート[アルキレン基としては、炭素数2〜20、好ましくは2〜6のアルキレン基、アルキレングリコール単位数は1〜50、好ましくは1〜20、具体例としては、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(エチレングリコールの単位数9〜18)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(プロピレングリコールの単位数3)モノ(メタ)アクリレートなど]、ビニルアルコール(酢酸ビニル単位の加水分解により形成される)、炭素数3〜12のアルケノール[アリルアルコール、メタリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール、1−オクテノール、1−ウンデセノールなど]、炭素数4〜12のアルケンジオール[2−ブテン−1,4−ジオールなど]、ヒドロキシアルキル(炭素数1〜6)アルケニル(炭素数3〜10)エーテル[2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル、p−ヒドロキシスチレンおよびトリエタノールアミンジ(メタ)アクリレートなど]が挙げられる。
(m110)非置換アミド基含有ビニルモノマー;
(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
(m33)N−アルキル置換(メタ)アクリルアミド;
N−モノアルキル(炭素数1〜30、好ましくは4〜30、さらに好ましくは8〜30の直鎖もしくは分岐)置換(メタ)アクリルアミド[例えばN−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−2−エチルへキシル(メタ)アクリルアミド、N−デシル(メタ)アクリルアミド、N−ドデシル(メタ)アクリルアミド、N−オクタデシル(メタ)アクリルアミド、N−2−デシルテトラデシル(メタ)アクリルアミドおよび(メタ)アクリルアミドなど]、N,N−ジアルキル(炭素数1〜30、好ましくは4〜30、さらに好ましくは8〜30の直鎖もしくは分岐)置換(メタ)アクリルアミド[例えばN,N−ジオクチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジドデシル(メタ)アクリルアミドなど]およびエチレンジ(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
(m111)上記以外の非イオン性モノマー;
ニトリル基含有モノマー[(メタ)アクリロニトリルおよびシアノスチレンなど]、ニトロ基含有モノマー[4−ニトロスチレンなど]およびハロゲン含有ビニルモノマー[塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、塩化(メタ)アリル、ハロゲン化スチレン(モノおよびジクロルスチレン、テトラフルオロスチレンおよび塩化アリルなど)]が挙げられる。
ニトリル基含有モノマー[(メタ)アクリロニトリルおよびシアノスチレンなど]、ニトロ基含有モノマー[4−ニトロスチレンなど]およびハロゲン含有ビニルモノマー[塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、塩化(メタ)アリル、ハロゲン化スチレン(モノおよびジクロルスチレン、テトラフルオロスチレンおよび塩化アリルなど)]が挙げられる。
アニオン性モノマー(m2)
(m21)カルボキシル基含有ビニルモノマーおよびそれらの塩;
不飽和モノカルボン酸[(メタ)アクリル酸など]、不飽和ジカルボン酸のモノアルキル(炭素数1〜8)エステル[マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステルなど]、および不飽和ポリカルボン酸[マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸およびアコニット酸など]が挙げられる。
塩としては、アルカリ金属(カリウム、ナトリウム等)塩、アンモニウム塩、アミン(アルキル基の炭素数が1〜4のアルキルアミン等が含まれる。
(m21)カルボキシル基含有ビニルモノマーおよびそれらの塩;
不飽和モノカルボン酸[(メタ)アクリル酸など]、不飽和ジカルボン酸のモノアルキル(炭素数1〜8)エステル[マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステルなど]、および不飽和ポリカルボン酸[マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸およびアコニット酸など]が挙げられる。
塩としては、アルカリ金属(カリウム、ナトリウム等)塩、アンモニウム塩、アミン(アルキル基の炭素数が1〜4のアルキルアミン等が含まれる。
(m22)スルホン酸基含有ビニルモノマーおよびそれらの塩;
炭素数2〜6のアルケンスルホン酸[ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸など]、炭素数6〜12の芳香族ビニル基含有スルホン酸[α−メチルスチレンスルホン酸など]、スルホン酸基含有(メタ)アクリルエステル系単量体[スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸など]、スルホン酸基含有(メタ)アクリルアミド系モノマー[2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸など]、スルホン酸基と水酸基を含有するビニルモノマー[3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸など]、アルキル(炭素数3〜18)アリルスルホコハク酸エステル[ドデシルアリルスルホコハク酸エステルなど]などが挙げられる。塩としては上記と同様の塩が挙げられる。
(m23)硫酸基含有ビニルモノマーおよびそれらの塩;
(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレートの硫酸化物などが挙げられる。塩としては上記と同様の塩が挙げられる。、
(m24)リン酸エステル基含有ビニルモノマーおよびそれらの塩;
例えば、リン酸モノアルケニルエステル(炭素数2〜12)[リン酸ビニル、リン酸アリル、リン酸プロペニル、リン酸イソプロペニル、リン酸ブテニル、リン酸ペンテニル、リン酸オクテニル、リン酸デセニル、リン酸ドデセニルなど]、(メタ)アクリロイロキシアルキル(炭素数1〜12)リン酸エステル[(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート、(メタ)アクリロイロキシイソプロピルホスフェートなど]、ポリ(重合度=2〜20)オキシエチレンモノ(メタ)アクリレートエステルのリン酸エステルなどが挙げられる。塩としては上記と同様の塩が挙げられる。
炭素数2〜6のアルケンスルホン酸[ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸など]、炭素数6〜12の芳香族ビニル基含有スルホン酸[α−メチルスチレンスルホン酸など]、スルホン酸基含有(メタ)アクリルエステル系単量体[スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸など]、スルホン酸基含有(メタ)アクリルアミド系モノマー[2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸など]、スルホン酸基と水酸基を含有するビニルモノマー[3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸など]、アルキル(炭素数3〜18)アリルスルホコハク酸エステル[ドデシルアリルスルホコハク酸エステルなど]などが挙げられる。塩としては上記と同様の塩が挙げられる。
(m23)硫酸基含有ビニルモノマーおよびそれらの塩;
(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレートの硫酸化物などが挙げられる。塩としては上記と同様の塩が挙げられる。、
(m24)リン酸エステル基含有ビニルモノマーおよびそれらの塩;
例えば、リン酸モノアルケニルエステル(炭素数2〜12)[リン酸ビニル、リン酸アリル、リン酸プロペニル、リン酸イソプロペニル、リン酸ブテニル、リン酸ペンテニル、リン酸オクテニル、リン酸デセニル、リン酸ドデセニルなど]、(メタ)アクリロイロキシアルキル(炭素数1〜12)リン酸エステル[(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート、(メタ)アクリロイロキシイソプロピルホスフェートなど]、ポリ(重合度=2〜20)オキシエチレンモノ(メタ)アクリレートエステルのリン酸エステルなどが挙げられる。塩としては上記と同様の塩が挙げられる。
(m3)カチオン性モノマー;
(m31)1級もしくは2級アミノ基含有モノマー:
アミノアルキル(炭素数1〜8)(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリルアミド[アミノエチル(メタ)アクリレート、アミノプロピル(メタ)アクリレート、N−アミノエチル(メタ)アクリルアミドなど]およびこれらのモノアルキル(炭素数1〜6)置換体[モノメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モノエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレートなど]およびモノ(メタ)アリルアミンなどが挙げられる。
(m32)3級アミノ基含有モノマー:
ジアルキル(炭素数1〜4)アミノアルキル(炭素数1〜8)(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリルアミド[ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなど]、並びにモルホリノエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
(m33)第4級アンモニウム塩基含有モノマー:
上記の(m21)の第4級アンモニウム塩化物、例えば塩化トリメチルアミノエチル(メタ)アクリレートおよび塩化ジメチルジアリルなどが挙げられる。
(m31)1級もしくは2級アミノ基含有モノマー:
アミノアルキル(炭素数1〜8)(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリルアミド[アミノエチル(メタ)アクリレート、アミノプロピル(メタ)アクリレート、N−アミノエチル(メタ)アクリルアミドなど]およびこれらのモノアルキル(炭素数1〜6)置換体[モノメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モノエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレートなど]およびモノ(メタ)アリルアミンなどが挙げられる。
(m32)3級アミノ基含有モノマー:
ジアルキル(炭素数1〜4)アミノアルキル(炭素数1〜8)(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリルアミド[ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなど]、並びにモルホリノエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
(m33)第4級アンモニウム塩基含有モノマー:
上記の(m21)の第4級アンモニウム塩化物、例えば塩化トリメチルアミノエチル(メタ)アクリレートおよび塩化ジメチルジアリルなどが挙げられる。
以上のビニル単量体のうち、本発明の(A)の重合安定性向上効果を発揮しやすいという観点から、好ましいのは(m11)の芳香族ビニル系炭化水素、特にスチレンまたは置換スチレン、とりわけスチレンをビニル単量体の1種として含む単量体である。
スチレンを含むビニル単量体のうち、スチレン−ブタジエン系の組み合わせが好ましく、これらは重合体としてはSBRとして知られる。
スチレンを含むビニル単量体のうち、スチレン−ブタジエン系の組み合わせが好ましく、これらは重合体としてはSBRとして知られる。
本発明のビニル重合体エマルションは、本発明の(A)以外に、重合安定性の観点から、好ましくは、さらに他の乳化重合用アニオン性乳化剤(A’)および/または乳化重合用ノニオン性乳化剤(N)の存在下に、ビニル単量体を乳化重合して得られるものである。また、必要により、反応性乳化剤、乳化重合用カチオン性乳化剤および/または乳化重合用両性乳化剤を併用してもよい。
乳化重合用ノニオン性乳化剤(N)としては、本発明のアニオン性乳化剤の製造工程におけるアニオン化する前の中間体の他に、脂肪族系アルコール(炭素数8〜24)アルキレンオキサイド(炭素数2〜8)付加物(重合度=1〜100)、(ポリ)オキシアルキレン(炭素数2〜8、重合度=1〜100)高級脂肪酸(炭素数8〜24)エステル[モノステアリン酸ポリエチレングリコール(重合度=20)、ジステアリン酸ポリエチレングリコール(重合度=30)等]、多価(2価〜10価またはそれ以上)アルコール脂肪酸(炭素数8〜24)エステル[モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸エチレングリコール、モノラウリン酸ソルビタン等]、(ポリ)オキシアルキレン(炭素数2〜8,重合度=1〜100)多価(2価〜10価またはそれ以上)アルコール高級脂肪酸(炭素数8〜24)エステル[モノラウリン酸ポリオキシエチレン(重合度=10)ソルビタン、ポリオキシエチレン(重合度=50)ジオレイン酸メチルグルコシド等]、脂肪酸アルカノールアミド[1:1型ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、1:1型ラウリン酸ジエタノールアミド等]、(ポリ)オキシアルキレン(炭素数2〜8、重合度=1〜100)アルキル(炭素数1〜22)フェニルエーテル、(ポリ)オキシアルキレン(炭素数2〜8、重合度=1〜100)アルキル(炭素数8〜24)アミノエーテルおよびアルキル(炭素数8〜24)ジアルキル(炭素数1〜6)アミンオキシド[ラウリルジメチルアミンオキシド等]等が挙げられる。
乳化重合用アニオン性乳化剤(A’)としては、炭素数8〜24の炭化水素系エーテルカルボン酸またはその塩、[(ポリ)オキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム、(ポリ)オキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリルスルホコハク酸2ナトリウム等]、炭素数8〜24の炭化水素系硫酸エステル塩[ラウリル硫酸ナトリウム、(ポリ)オキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリル硫酸ナトリウム、(ポリ)オキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリル硫酸トリエタノールアミン、(ポリ)オキシエチレン(重合度=1〜100)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム、]、炭素数8〜24の炭化水素系スルホン酸塩[ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等]及び炭素数8〜24の炭化水素系リン酸エステル塩[ラウリルリン酸ナトリウム、(ポリ)オキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリルエーテルリン酸ナトリウム等]、脂肪酸塩[ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸トリエタノールアミン等]、アシル化アミノ酸塩[ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸ザルコシンナトリウム、ヤシ油脂肪酸ザルコシントリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、ラウロイルメチル−β−アラニンナトリウム等]が挙げられる。
反応性乳化剤としては、例えば、特公昭49−46291号公報に記載のスルホコハク酸エステル型界面活性剤;特開昭62−100502号公報、特開昭63−23725号公報、特開平4−50202号公報、及び特開平4−50204号公報等に記載のアリル基又はプロペニル基を有する炭化水素置換フェノールのアルコキシレート;特開昭62−104802号公報等に記載の炭化水素基又はアシル基を有するグリセリン誘導体のアルコキシレート;特開昭62−11534号公報に記載のホルムアルデヒドで架橋した(置換)フェノールの誘導体;特開昭63−319035号公報、特開平4−50204号公報等に記載のα−オレフィンオキシド由来のアルキル基を含むもの等が挙げられる。
カチオン性乳化重合用乳化剤としては、アルキル(炭素数1〜4)硫酸高級脂肪酸アミノアルキル(炭素数2〜4)トリアルキル(炭素数1〜4)アンモニウム塩[(エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム等)]、アミン塩型[ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド乳酸塩、ジラウリルアミン塩酸塩、オレイルアミン乳酸塩等]等が挙げられる。
両性乳化重合用乳化剤としては、ベタイン型両性界面活性剤[ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ラウロイルアミドエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルベタインヒドロキシプロピルリン酸ナトリウム等]、アミノ酸型両性界面活性剤[β−ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム等]が挙げられる。
(A’)を併用する場合、(A’)+(A)の重量に基づく(A’)の割合は、通常(A’)が60重量%以下、重合安定性の観点から、好ましくは50%(以下において、特に限定しない限り%は重量%を表す)以下、さらに好ましくは0.3〜30%である。
(N)を併用する場合、(N)+(A)+(A’)の重量に基づく(N)の割合は、通常80%以下、重合安定性の観点から、好ましくは60%以下、さらに好ましくは0.5〜50%である。
また、反応性乳化剤を併用する場合、全乳化剤の重量に基づく反応性乳化剤の割合は、通常80%以下、重合安定性の観点から、好ましくは60%以下、さらに好ましくは0.5〜50%である。
重合安定性向上の目的で、さらに保護コロイド剤、例えば部分ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどを使用することができるが、多量に使用すると本発明の目的に反するので本発明の(A)の重量に基づいて20重量%以下が好ましい。重合は必要に応じてその他の添加剤、例えば、PH調整剤、連鎖移動剤、キレート剤などが使用される。重合温度は、重合しようとするモノマーの種類によって異なるが、通常−5〜100℃である。また普通に用いられる水系媒体として水の他にメタノール、イソプロパノール、アセトン、エチレングリコール、プロピレングリコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等の有機溶剤を併用してもよい。また、必要に応じて、乳化重合時または生成したエマルジョンに消泡剤、粘度調整剤、造膜助剤、防腐剤、凍結安定剤、架橋剤、可塑剤、帯電防止剤、顔料、染料などの添加剤を加えてもよい。
乳化重合は、従来から行われている乳化重合の方法で行えばよい。すなわち、本発明の(A)単独、または必要により他の公知の乳化重合用乳化剤を併用して、水性媒体中で撹拌下に所定温度でビニル単量体および重合開始剤を一括で、または分割して、あるいは連続的に供給することにより行われる。
乳化重合時の系内におけるビニル単量体の濃度としては仕込原料の全量に基づいて通常20〜70重量%、好ましくは30〜60重量%である。重合開始剤および促進剤としては公知のものを使用すればよく、たとえば重合開始剤としては、過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、t−ブチルヒドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリルおよびアゾビスイソバレロニトリル等が挙げられ、また促進剤としては、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、硫酸第一鉄アンモニウムおよび硫酸銅等などが挙げられる。
本発明の乳化重合用アニオン性乳化剤を用いて得られるエマルションは、重合安定性やエマルションの機械的安定性が従来より改善され、平均粒子径も小さいため経日安定性も良好で、かつ、低泡立ち性も改善されたビニル重合体エマルションである。従って、
各種ビニルポリマーの乳化重合用の乳化剤として利用できる。そして、得られたエマルションは、合成ゴム、塗料、粘着剤、接着剤などの用途に利用できる。また、乳化重合用乳化剤以外にも、通常の乳化剤として、農薬用乳化剤または化粧品用乳化剤など、従来から乳化剤が使用されているあらゆる用途の乳化剤としても使用できる。
各種ビニルポリマーの乳化重合用の乳化剤として利用できる。そして、得られたエマルションは、合成ゴム、塗料、粘着剤、接着剤などの用途に利用できる。また、乳化重合用乳化剤以外にも、通常の乳化剤として、農薬用乳化剤または化粧品用乳化剤など、従来から乳化剤が使用されているあらゆる用途の乳化剤としても使用できる。
[実施例]
以下の実施例により本発明を更に説明するが本発明はこれに限定されるものではない。
部および%は特記しない限り重量部および重量%を意味する。
以下の実施例により本発明を更に説明するが本発明はこれに限定されるものではない。
部および%は特記しない限り重量部および重量%を意味する。
<実施例1>
ポリオキシエチレン(20モル)付加スチレン(4モル)化フェノールの硫酸エステルアンモニウム塩の製造;
[一般式(1)において、R1=エチリデン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=水素原子、Q=−O(AO)q−SO3M基、a1=3、b1=0、p1=1、m=1、A=エチレン基、q=20、M=アンモニウムカチオンのもの]
オートクレーブに、スチレン化(4モル)フェノール51.1部(1モル部)、および水酸化カリウム0.15部を仕込み、窒素置換後、温度100〜160℃、ゲージ圧0〜8Kg/cm2の条件下でEO88部(20モル部)を投入し、付加重合させた。
その後、触媒の水酸化カリウムを吸着剤で吸着除去し、ポリオキシエチレン(20モル)付加スチレン(4モル)化フェノール139部を得た。
生成物の全量を、加熱撹拌・冷却装置の付いたガラス製反応装置に仕込み、スルファミン酸10.2部(1.05モル部)を仕込んだ。反応温度100℃で12時間反応させた後、水で稀釈して、目的のポリオキシエチレン付加(20モル)スチレン(4モル)化フェノールの硫酸エステルアンモニウム塩30%水溶液(A−1)497部を得た。
ポリオキシエチレン(20モル)付加スチレン(4モル)化フェノールの硫酸エステルアンモニウム塩の製造;
[一般式(1)において、R1=エチリデン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=水素原子、Q=−O(AO)q−SO3M基、a1=3、b1=0、p1=1、m=1、A=エチレン基、q=20、M=アンモニウムカチオンのもの]
オートクレーブに、スチレン化(4モル)フェノール51.1部(1モル部)、および水酸化カリウム0.15部を仕込み、窒素置換後、温度100〜160℃、ゲージ圧0〜8Kg/cm2の条件下でEO88部(20モル部)を投入し、付加重合させた。
その後、触媒の水酸化カリウムを吸着剤で吸着除去し、ポリオキシエチレン(20モル)付加スチレン(4モル)化フェノール139部を得た。
生成物の全量を、加熱撹拌・冷却装置の付いたガラス製反応装置に仕込み、スルファミン酸10.2部(1.05モル部)を仕込んだ。反応温度100℃で12時間反応させた後、水で稀釈して、目的のポリオキシエチレン付加(20モル)スチレン(4モル)化フェノールの硫酸エステルアンモニウム塩30%水溶液(A−1)497部を得た。
<実施例2>
ポリオキシエチレン(25モル)付加スチレン(7モル)化クミルフェノールの硫酸エステルナトリウム塩の製造;
[R1=エチリデン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=水素原子、Q=−O(AO)q−SO3M基、Z=−C(CH3)2−、a1=a2=2、b1=b2=0、p1=1、p2=0、m=1、n=0、A=エチレン基、q=25、M=ナトリウムカチオンのもの]
オートクレーブに、スチレン化(7モル)クミルフェノール94.2部(1モル部)、および水酸化カリウム0.15部を仕込み、窒素置換後、温度120〜160℃、ゲージ圧0〜8Kg/cm2の条件下でEO110部(25モル部)を投入し、付加重合させた。
その後、触媒の水酸化カリウムを吸着剤で吸着除去し、ポリオキシエチレン(25モル)付加スチレン(7モル)化クミルフェノール204部を得た。
生成物の全量を、加熱撹拌・冷却装置の付いたガラス製反応装置に仕込み、0〜20℃でクロルスルホン酸12.7部(1.1モル部)を6時間かけて滴下し、副生する塩化水素を系外に除去した。その後、30%水酸化ナトリウム水溶液13.3部(1.0モル部)を40℃以下で滴下し、pH7まで中和し、水で稀釈して、目的のポリオキシエチレン付加(25モル)スチレン(7モル)化クミルフェノールの硫酸エステルナトリウム塩30%水溶液(A−2)718部を得た。
ポリオキシエチレン(25モル)付加スチレン(7モル)化クミルフェノールの硫酸エステルナトリウム塩の製造;
[R1=エチリデン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=水素原子、Q=−O(AO)q−SO3M基、Z=−C(CH3)2−、a1=a2=2、b1=b2=0、p1=1、p2=0、m=1、n=0、A=エチレン基、q=25、M=ナトリウムカチオンのもの]
オートクレーブに、スチレン化(7モル)クミルフェノール94.2部(1モル部)、および水酸化カリウム0.15部を仕込み、窒素置換後、温度120〜160℃、ゲージ圧0〜8Kg/cm2の条件下でEO110部(25モル部)を投入し、付加重合させた。
その後、触媒の水酸化カリウムを吸着剤で吸着除去し、ポリオキシエチレン(25モル)付加スチレン(7モル)化クミルフェノール204部を得た。
生成物の全量を、加熱撹拌・冷却装置の付いたガラス製反応装置に仕込み、0〜20℃でクロルスルホン酸12.7部(1.1モル部)を6時間かけて滴下し、副生する塩化水素を系外に除去した。その後、30%水酸化ナトリウム水溶液13.3部(1.0モル部)を40℃以下で滴下し、pH7まで中和し、水で稀釈して、目的のポリオキシエチレン付加(25モル)スチレン(7モル)化クミルフェノールの硫酸エステルナトリウム塩30%水溶液(A−2)718部を得た。
<実施例3>
スチレン(3モル)化ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸塩の製造;
[R1=エチリデン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=ドデシル基、Q=−SO3M基、Z=−O−、a1=a2=2、b1=b2=0、p1=1、p2=1、m=n=1のもの]
スチレン化(3モル)ドデシルジフェニルエーテル81.8部(1モル部)を、加熱撹拌・冷却装置の付いたガラス製反応装置に仕込み、0〜20℃でクロルスルホン酸28.9部(2.5モル部)を7時間かけて滴下し、副生する塩化水素を系外に除去した。その後、30%水酸化ナトリウム水溶液13.3部(1.0モル部)を50℃以下で滴下し、pH7.3まで中和し、水で稀釈して、目的のスチレン(3モル)化ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム塩の30%水溶液(A−3)340部を得た。
スチレン(3モル)化ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸塩の製造;
[R1=エチリデン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=ドデシル基、Q=−SO3M基、Z=−O−、a1=a2=2、b1=b2=0、p1=1、p2=1、m=n=1のもの]
スチレン化(3モル)ドデシルジフェニルエーテル81.8部(1モル部)を、加熱撹拌・冷却装置の付いたガラス製反応装置に仕込み、0〜20℃でクロルスルホン酸28.9部(2.5モル部)を7時間かけて滴下し、副生する塩化水素を系外に除去した。その後、30%水酸化ナトリウム水溶液13.3部(1.0モル部)を50℃以下で滴下し、pH7.3まで中和し、水で稀釈して、目的のスチレン(3モル)化ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム塩の30%水溶液(A−3)340部を得た。
<比較例1>
ポリオキシエチレン(15モル)付加スチレン(3モル)化フェノールの硫酸エステルアンモニウム塩の製造;
[一般式(1)において、R1=エチリデン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=水素原子、Q=−O(AO)q−SO3M基、a1=2、b1=0、p1=1、m=1、A=エチレン基、q=15、M=アンモニウムカチオンのもの]
スチレン(4モル)化フェノールの代わりに、スチレン(3モル)化フェノール40.6部(1モル部)を用い、EOの投入量を66部(15モル部)としたこと以外は実施例1と同様にしてポリオキシエチレン(15モル)付加スチレン(3モル)化フェノールの硫酸エステルアンモニウム塩の30%水溶液(X−1)387部を得た。
ポリオキシエチレン(15モル)付加スチレン(3モル)化フェノールの硫酸エステルアンモニウム塩の製造;
[一般式(1)において、R1=エチリデン基、R2=フェニルエチリデン基、R3=水素原子、Q=−O(AO)q−SO3M基、a1=2、b1=0、p1=1、m=1、A=エチレン基、q=15、M=アンモニウムカチオンのもの]
スチレン(4モル)化フェノールの代わりに、スチレン(3モル)化フェノール40.6部(1モル部)を用い、EOの投入量を66部(15モル部)としたこと以外は実施例1と同様にしてポリオキシエチレン(15モル)付加スチレン(3モル)化フェノールの硫酸エステルアンモニウム塩の30%水溶液(X−1)387部を得た。
<比較例2>
ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸塩;
[R3=ドデシル基、Q=−SO3M基、M=Na、Z=−O−、m=n=0のもの]
市販品の「エレミノールMON−7」(50%水溶液:三洋化成工業(株)製)(X−2)を使用した。
ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸塩;
[R3=ドデシル基、Q=−SO3M基、M=Na、Z=−O−、m=n=0のもの]
市販品の「エレミノールMON−7」(50%水溶液:三洋化成工業(株)製)(X−2)を使用した。
上記の実施例1〜3および比較例1〜2の乳化重合用アニオン性乳化剤を用いて以下のようにビニル重合体エマルジョンを製造した。
実施例4〜6、比較例3〜4
撹拌機、滴下ボンベ、窒素ガス導入管および温度計を備えた加圧反応容器に、水108部、スチレン50部、メタクリル酸メチル5部、メタクリル酸2部、乳化剤を固形分換算で5.0部、過硫酸ナトリウム0.50部およびpH調整剤としてのトリポリリン酸ナトリウム0.05部を仕込み、撹拌下、系内を窒素ガスで置換後、滴下ボンベからブタジエン43部を圧入し、60℃で20時間、さらに85℃で5時間反応させた。次いで減圧下で未反応モノマーをストリッピングし、水酸化ナトリウム水溶液でpH7.5に調整することによって、固形分約48%のSBR系樹脂エマルションを得た。
得られたエマルションは、いずれもモノマー転化率98%以上の乳白色のエマルションであった。
実施例4〜6、比較例3〜4
撹拌機、滴下ボンベ、窒素ガス導入管および温度計を備えた加圧反応容器に、水108部、スチレン50部、メタクリル酸メチル5部、メタクリル酸2部、乳化剤を固形分換算で5.0部、過硫酸ナトリウム0.50部およびpH調整剤としてのトリポリリン酸ナトリウム0.05部を仕込み、撹拌下、系内を窒素ガスで置換後、滴下ボンベからブタジエン43部を圧入し、60℃で20時間、さらに85℃で5時間反応させた。次いで減圧下で未反応モノマーをストリッピングし、水酸化ナトリウム水溶液でpH7.5に調整することによって、固形分約48%のSBR系樹脂エマルションを得た。
得られたエマルションは、いずれもモノマー転化率98%以上の乳白色のエマルションであった。
実施例4〜6および比較例3〜4で得られたエマルションの重合安定性、即ち、乳化重合中に出来た凝塊物の量、並びに生成したエマルションの起泡性および機械的安定性を以下のようにして評価した。
(凝塊物)
得られたエマルションを150メッシュの金網で濾過し、残渣を水で洗浄後130℃で1.5時間乾燥して得た凝固物重量を、仕込みモノマー重量に対する%で表した。
(エマルションの起泡性)
100mlの共栓付メスシリンダーに、エマルションをイオン交換水で4倍に希釈した希釈液30部を入れて、30回強く振とうした直後の泡の体積を測定し、mlで表した。
(エマルションの機械的安定性)
エマルション50gをマロン法安定度試験器にて10kg/cm2、1,000rpmで5分間回転し、生成した凝固物を150メッシュの金網で濾別し、水で洗浄後130℃で1.5時間乾燥した。この乾燥重量を採取エマルション中の固形分重量に対する%で表した。
評価結果を表1に示す。
(凝塊物)
得られたエマルションを150メッシュの金網で濾過し、残渣を水で洗浄後130℃で1.5時間乾燥して得た凝固物重量を、仕込みモノマー重量に対する%で表した。
(エマルションの起泡性)
100mlの共栓付メスシリンダーに、エマルションをイオン交換水で4倍に希釈した希釈液30部を入れて、30回強く振とうした直後の泡の体積を測定し、mlで表した。
(エマルションの機械的安定性)
エマルション50gをマロン法安定度試験器にて10kg/cm2、1,000rpmで5分間回転し、生成した凝固物を150メッシュの金網で濾別し、水で洗浄後130℃で1.5時間乾燥した。この乾燥重量を採取エマルション中の固形分重量に対する%で表した。
評価結果を表1に示す。
表1の結果より、本発明の乳化重合用アニオン性乳化剤は従来の乳化剤と比べて重合安定性が良く、エマルジョンの起泡性が少なく、さらに機械的安定性が良好であることがわかる。
本発明の乳化重合用アニオン性乳化剤を用いて得られるエマルションは、重合安定性やエマルションの機械的安定性が従来より改善され、平均粒子径も小さいため経日安定性も良好で、かつ、低泡立ち性も改善されたビニル重合体エマルションである。従って、各種ビニルポリマーの乳化重合用の乳化剤として利用できる。そして、得られたエマルションは、合成ゴム、塗料、粘着剤、接着剤などの用途に利用できる。
Claims (6)
- 一般式(1)〜(3)のいずれかで示される、芳香環を有する乳化重合用アニオン性乳化剤(A)。
- 一般式(1)におけるR2が芳香環含有炭化水素基であって、(a1+1)×mが4〜10である請求項1記載の乳化重合用アニオン性乳化剤。
- 一般式(3)におけるnが0であって、Zが−C(CH3)2−である請求項1または2記載の乳化重合用アニオン性乳化剤。
- 請求項1〜3のいずれか記載の乳化重合用アニオン性乳化剤の存在下にビニル単量体を乳化重合して得られるビニル重合体エマルション。
- さらに他の乳化重合用アニオン性乳化剤および/または乳化重合用ノニオン性乳化剤の存在下に、ビニル単量体を乳化重合して得られる請求項4記載のビニル重合体エマルション。
- ビニル単量体がスチレンを含むことを特徴とする請求項4または5記載のビニル重合体エマルション。
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- 2005-02-28 JP JP2005054185A patent/JP2006241175A/ja active Pending
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