JP2006239266A - 吸収性物品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低粘度の流体を安定して塗布することができ、流体が均一に塗布された吸収性物品を得ることができる方法を提供すること。
【解決手段】 使用者の肌に接する面に、非接触式塗布装置10を用いて低粘度流体を塗布する工程を有する吸収性物品1の製造方法である。塗布装置10は、流体が吐出される長溝状の流体吐出口26を有する。流体吐出口26に、流体の吐出方向に延びる多数の櫛歯状仕切部27を配し、流体吐出口26の開口面積を低下させた状態下に仕切部27間を通じて低粘度流体を吐出させて、流体吐出口の全幅にわたり低粘度流体を塗布する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、使い捨ておむつや生理用ナプキンを始めとする各種吸収性物品の製造方法に関する。
本出願人は先に、表面シートや吸収層に、スキンケア効果を有する植物エキスを施した吸収性物品を提案した(特許文献1参照)。このような吸収性物品によれば、吸収層に含まれる高吸収性ポリマーの吸収性能を阻害せずに、使用者の皮膚のかぶれを効率的に抑制することができる。
前記の植物エキスは、例えばこれを含む塗布液を表面シートに塗布するか、又は表面シートの構成繊維中に練り込むことで、表面シートに施される。植物エキスを含む塗布液を表面シートに塗布する場合には、該シートの風合い等を損なわないようにする等の観点から、非接触式の塗布方法を用いることが好ましい。そのような塗布方法には、例えばスロットスプレーガン等を始めとする非接触塗布装置を用いたカーテンスプレー法がある。
スロットスプレーガンは、スロット状の吐出口と、該吐出口に隣接する圧縮空気の吐出口を有しており、各種コーティング材料が圧縮空気に搬送されて吐出される構造になっている(例えば特許文献2参照)。スロットスプレーガンを用いて低粘度流体である塗布液を塗布しようとすると、その低粘度がゆえに吐出口から塗布液が液滴状に流下してしまい、均一塗布することが容易でない。特に、吐出速度が遅い場合、塗布液の流下が著しい。
特開2000−45391号公報 特開平11−347459号公報
従って本発明の目的は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品の製造方法を提供することにある。
本発明は、使用者の肌に接する面に、非接触式塗布装置を用いて低粘度流体を塗布する工程を有する吸収性物品の製造方法であって、
前記非接触式塗布装置は、前記流体が吐出される長溝状の流体吐出口を有し、該流体吐出口に、該流体の吐出方向に延びる多数の櫛歯状仕切部を配して該流体吐出口の開口面積を低下させた状態下に、該仕切部間を通じて該低粘度流体を吐出させて、該流体吐出口の全幅にわたり該低粘度流体を塗布する吸収性物品の製造方法を提供することにより前記目的を達成したものである。
本発明の製造方法によれば、塗布装置における流体の出口速度が高まるので、低粘度の流体を安定して塗布することができ、流体が均一に塗布された吸収性物品を得ることができる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には本発明の製造方法の好ましい一実施形態に従い製造される吸収性物品の一例としての使い捨ておむつが示されている。図2は図1におけるII−II線断面図である。本実施形態のおむつ1は、液透過性の表面シート2、液不透過性ないし撥水性(以下、これらを総称して液不透過性という)の裏面シート3及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収体4を具備し、実質的に縦長に形成されている。
表面シート2としては、不織布やそれに多数の開孔を形成したもの、或いは穿孔フィルムなどを用いることができる。表面シート2は、液透過性であることに加えて通気性も有している。裏面シート3は、液不透過性であることに加えて透湿性も有している。本発明において通気性というときは、主として空気の透過性に関する性質をいう。また透湿性というときには、主として水蒸気の透過性に関する性質をいう。通気性があるということは、空気はもちろんのこと、水蒸気の透過性もあることを意味する。同様に透湿性があるということは、水蒸気はもちろんのこと、空気の透過性もあることを意味する。
おむつ1は、股下部の両側縁が円弧状に湾曲しており、全体として長手方向中央部が内方に括れた砂時計状の形状となっている。表面シート2及び裏面シート3はそれぞれ、吸収体の左右両側縁及び前後両端縁から外方に延出している。表面シート2は、その幅方向の寸法が、裏面シート3の幅方向の寸法よりも小さくなっている。その結果、表面シート2の左右両側縁2a,2bは、裏面シート3の左右両側縁3a,3bよりも、幅方向の内方で終端している。
裏面シート3の外面には、通気性を有する外装シート5が配されている。外装シート5と裏面シート3とは、例えばホットメルト粘着剤によって接合されている。裏面シート3が有する透湿性を損なわないようにするために、ホットメルト粘着剤は、例えばビード塗工やスパイラル塗工のような間欠パターンで塗工されている。外装シート5は、表面シート2及び裏面シート3の左右両側縁及び前後両端縁から外方に延出し、おむつ1の輪郭を画成している。外装シート5の素材としては、例えば各種不織布が用いられる。
おむつ1における長手方向の両側には、一対の立体ギャザー6,6及び一対のレッグギャザー7,7が、各々弾性部材を配設することによって形成されている。両ギャザー6,7は何れもおむつ1の長手方向に延びている。立体ギャザー6は、弾性部材61を有する立体ギャザー形成用のシート材62から形成されている。立体ギャザー6の働きは、吸収体4に吸収されずに横方向へ拡散してきた液がそれ以上横方向へ拡散しないようにするための障壁なので、立体ギャザー6を構成するシート材62は撥水性のものであることが好ましい。またおむつ1の着用中における着装内の湿度上昇を抑える観点から、通気性を有することが好ましい。これらを勘案すると、シート材62としては、それ自体撥水性を有するか、又は撥水処理された不織布を用いることが好ましい。
シート材62は、おむつ1の長手方向に延びる縦長形状のものであり、その一側縁に弾性部材61が伸長状態で固定されている。シート材62は、吸収体4の左右両側縁よりも幅方向の外方の位置において、おむつ1の長手方向に沿って表面シート2に接合されている。その接合部が、立体ギャザー6の立ち上がり基端部6aとなっている。
更にシート材62は、基端部6aから幅方向の外方に延出しており、その延出部において、裏面シート3及び外装シート5と接合されてレッグフラップL(図2参照)を形成している。レッグフラップLにおいては、その幅方向の内側寄りの部位が、シート材62と裏面シート3と外装シート5との接合によって形成されている。外側寄りの部位は、シート材62と外装シート5との接合によって形成されている。レッグフラップLに形成されているレッグギャザー7は、レッグフラップLの外側寄りの部位において、シート材62と外装シート5との間に、一本又は複数本(本実施形態においては複数本)のレッグ部弾性部材71を、略直線状に配設して形成されている。
おむつ1の前後両端部においては、吸収体4の前後端縁から表面シート2、裏面シート3及び外装シート5が延出し、これらが接合されて、おむつ1の幅方向に延びるウエストフラップW(図1参照)を形成している。ウエストフラップWにおいては、前述したシート間に、幅方向に延びるウエスト部弾性部材81が一本又は複数本配されて(本実施形態では一本)、ウエストギャザー8が形成されている。
おむつ1においては、使用者の肌に接する面に、使用者の肌に対して所定の効能を有する薬剤が施されている。具体的には、おむつ1における表面シート2に、薬剤が施されている。薬剤は、これを含む塗布液を、表面シート2に塗工することで施されている。表面シート2に薬剤が施されていることで、使用者の肌の傷つき、かぶれ、炎症が効果的に抑制・治癒される。
薬剤としては、使用者の皮膚に対して所定の効能を有する物質であれば特に制限無く用いることができる。薬剤の例としては以下の(1)〜(4)が挙げられる。これらの薬剤は単独で、或いは2種以上を混合して用いても良い。
保湿剤、例えばスクワラン、スクワレン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等。
(2)化粧品用油剤として用いられているイソプロピルミリスチル、イソプロピルプロパノール、ワセリン、セタノール、ステアリルアルコール、流動パラフィン、シリコーンオイル、動植物油(オリーブ油、ホオバ油、ペニバナ油等)、モノグリセライド、ジグリセライド、2−エチルヘキサン酸トリグリセリドなどのトリグリセライド、脂肪族エーテル(ミリスチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、パルミチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、ステアリル−1,3−ジメチルブチルエーテル、パルミチル−1,3−メチルプロピルエーテル、ステアリル−1,3−メチルプロピルエーテル等)、および、ビサボロール、イソステアリル−コレステロールエステル等。
(3)各種ワックス類、例えば、パラフィンワックス、C12〜C22脂肪酸、C12〜C44脂肪酸エーテル、C12〜C22脂肪アルコール、脂肪酸ソルビタンエステル(モノエステル、ジエステル及びトリエステルの何れでもよい。)、ポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタンエステル(モノエステル、ジエステル及びトリエステルの何れでもよい。)、金属石験(ステアリン酸マグネシウム等)、ショ糖脂肪酸エステル、シクロデキストリン脂肪酸エステル、シリコーン系レジン、並びにアルキルシリコーン等。
(4)国際公開公報WO00/61097号に記載されている下記式(1)または下記式(2)で表されるジアミド誘導体を油性スキンケア剤として用いることもできる。
更に、前記の薬剤には以下の(1)や(2)の剤を適宜混合して用いても良い。
(1)使用者の皮膚に対してスキンケア効果を有する剤、例えば植物エキス、グアイアズレン、タンニン、没食子酸誘導体、ビサボロール等の消炎剤。「スキンケア効果」とは、皮膚の傷つき、かぶれ防止、消炎等の皮膚の状態を正常にする効能全般を意味する。植物エキスとしては、オーツ麦エキス、海藻エキス(ヒバマタ)、柚エキス、ハマメリスエキス、ワレモコウエキス、アスナロエキス、アロエエキス、オウバクエキス、スギナエキス、カミツレエキス、ユーカリエキス、桃エキス等が挙げられる。
(2)皮膚に付着して摩擦を低減し、またさらさら感を付与して、皮膚の傷つきを防ぐ作用のある有機又は無機粉体、例えばシリコーンビーズ、ナイロンビーズ、シッカロール、キトサンビーズ、絹パウダー、Nε−ラウロイル−L−リジン、セチルリン酸ナトリウム、ラウロイルタウリンカルシウム等。
前述の各薬剤は、これを含む塗布液を、おむつ1の表面シート側の面に塗布することで施される。つまり、おむつ1を構成する各部材を用いておむつを作製した後、該おむつ1の肌当接面に塗布液を塗布する。おむつの作製前に、おむつを構成する部材に塗布液を塗布する方法も考えられる。しかし、その方法を採用すると、塗布液が塗布された部材が搬送される間に、該塗布液がおむつ加工機に付着して加工機に汚れが付着するおそれがある。そこで本実施形態においては、そのようなおそれが生じないようにするため、作製されたおむつに対して塗布液を塗布している。本実施形態においては、塗布液の塗布に、図3に示す非接触式塗布装置10を用いている。
塗布装置10は、図4に示すように、2つの半割のダイブロック11,12を有している。更に2つのエアブロック13,14を有している。エアブロック13,14は、ダイブロック11,12の下部に取り付けられる。ダイブロック11,12は、下方に垂下した突出部15,16を有している。ダイブロック11,12は、後述するシム板24と共に、流路である塗布液スロット(図示せず)を形成する。塗布液スロットは、ダイブロック11,12の対向面によって画成される。塗布液スロットの下端は、長溝状の流体吐出口として外部に開口している。流体吐出口の幅は、塗布液がおむつ1の肌当接面に塗布されるときの塗布幅となる。
ダイブロック11は、その上面において開口し且つダイブロック11の厚み方向に延びる塗布液の流路17を有している。流路17は、流入した塗布液をダイブロック11のキャビティ部18に導く。また、各ダイブロック11,12は、その上面において開口し且つダイブロック11をその厚み方向に貫く空気流路19を有している。更に、各ダイブロック11,12は、その下面から斜め方向に垂下する傾斜面20を有している。傾斜面20は、後述するように、空気スロットの一部を構成している。なお、塗布液のタンク(図示せず)からキャビティ部18までの間にフィルターを設置することで、塗布液スロットへの異物混入を効果的に抑制することができる。
エアブロック13,14は、傾斜面21を有している。傾斜面21は、空気スロットの一部を構成している。これら傾斜面21は、エアブロック13,14がダイブロック11,12の下に取り付けられたときに、先に述べた傾斜面20と所定間隔を置いて対向するようになっている。その結果、傾斜面20,21によって空気スロット(図示せず)が形成される。
エアブロック13,14は、その上面において開口し且つエアブロック13,14の厚み方向に延びる空気流路22を有している(エアブロック14の空気流路は図示せず)。空気流路22は、流入した空気をエアブロック13,14のキャビティ部23に導く(エアブロック14のキャビティ部は図示せず)。また、空気流路22は、エアブロック13,14がダイブロック11,12の下部に取り付けられてとき、該ダイブロック11、12に形成された空気流路19と連通するようになっている。
ダイブロック11,12の対向面にはシム板24が両ブロック11,12間に介在配置されている。シム板24の厚みは、塗布液の流路である塗布液スロットの厚みと一致している。シム板24は長方形の薄板であり、下部が長方形に切り欠かれたコ字状となっている。シム板24における切り欠き部の幅は、流体吐出口の幅と一致している。
シム板24は、図5に示すように、その切り欠き部に多数の櫛歯25を有している。櫛歯25は、等間隔でシム板24の幅方向に並列している。各櫛歯25は、その基端部から先端部にわたって一定の幅を有している。しかし、櫛歯25の形状はこれに限られず、例えば図6に示すように、基端部の幅よりも先端部の幅の方が広い台形状であってもよい。櫛歯25の下端は、塗布装置10における流体吐出口まで延在している。これによって、塗布装置10には、図7に示すように、その流体吐出口26に、塗布液の吐出方向に延びる多数の櫛歯状仕切部27が配されることになる。塗布液は、隣り合う仕切部27間を通じて吐出される。
更に図7に示すように、流体吐出口26の両側には、エア吐出口27が形成されている。エア吐出口27は、先に述べた空気スロットに通じている。
なお、吐出液の液だれ防止の観点から、エア吐出口よりも塗布液吐出口を突出した構造としておくことが好ましい。突出する距離は好ましくは0.1〜5mm、特に好ましくは0.1〜2.5mmとする。
以上のように構成された塗布装置10においては、流体吐出口26から塗布液が吐出されると共に、それを両側から挟むようにエア吐出口27から圧縮空気が吐出され、塗布液が空気流に搬送されて塗布対象物であるおむつ1の肌当接面側に塗布される。この場合、塗布液は、流体吐出口26の全幅から吐出されるのではなく、仕切部27(図7参照)によって仕切られた空間からのみ吐出される。従って、仕切部27を設けずに、流体吐出口27の全幅から塗布液を吐出させた場合に比較して、塗布液の出口速度が高まる。その結果、塗布液として低粘度流体を用いた場合に、該塗布液が液滴状に流下することなく、首尾良く空気流に搬送されて、おむつ1の肌当接面上に塗布される。しかも、塗布液の塗布幅は、仕切部27を設けない場合と同様となる。このように、本実施形態においては、流体吐出口26に多数の仕切部27を配し該仕切部27間を通じて塗布液を吐出させることで、流体吐出口26の開口面積を、仕切部27を設けない場合に比較して低下させた状態下に、流体吐出口26の全幅にわたり塗布液を塗布している。
流体吐出口26における塗布液の出口速度を高めるためには、前述のような仕切部27を設けることに代えて、シム板24を極めて薄くすることも考えられる。しかし、極薄のシム板にはしなり等の問題があり、取り扱いが困難である。また極薄のシム板を用いると、流体吐出口の厚みも小さくなるので、それに起因して塗布装置10内での異物の詰まりや、流体吐出口での異物の詰まりが起こりやすくなる。更に、シム板を極薄にすると、その作製費が非常に高価になる。従って、シム板を極薄にして本実施形態の方法と同じ効果を奏させることは極めて困難である。
以上の観点から、本実施形態におけるシム板24の厚み、即ち仕切部25の厚みは、0.05〜2mm、特に0.1〜0.2mmであることが好ましい。
更に、塗布液の粘度が前記の範囲内において、流体吐出口26を平面視したときに(図7参照)、塗布液が吐出される部分の面積の総和と、仕切部27の面積の総和との比率(前者/後者)が、1/20〜19/20、特に1/2〜4/5となるように仕切部27を配することが好ましい。この比率は、次の方針で決定される。先ず、塗布液の塗布坪量及び塗布幅並びにおむつ1の搬送速度が初期値として与えられる。これらの初期値から、必要な塗布量が算出される。次に、塗布量とシム板24の厚みと塗布幅とから、塗布液の出口速度が算出される。出口速度が適切な値でない場合には、仕切部27の数及び幅並びに仕切部27間の距離を種々変更して再び出口速度を算出する。この操作を繰り返して、前記の比率の適切な値を決定する。
塗布液が吐出される部分の面積の総和と、仕切部27の面積の総和との比率は前述の通りであり、仕切部27そのものの幅は0.1〜2mmであることが好ましい。塗布液が吐出される部分の幅、即ち仕切部27間の距離は、塗布の均一性の観点から0.1〜1mm、特に0.1〜0.5mmであることが好ましい。
以上の各諸条件を勘案すると、流体吐出口26から吐出される塗布液の出口速度は30〜50mm/sとすることが好ましい。また、流体吐出口26とおむつ1との距離は5〜50mm、特に15〜25mmとすることが好ましい。
以上の方法により塗布される塗布液は、その塗布坪量に特に制限はないが、吸収性能への影響、スキンケア効果、風合い等を勘案すると、0.05〜20g/m2 の範囲内とすることが好ましく、0.3〜10g/m2 の範囲内とすることが更に好ましい。この塗布量は、塗布液を塗布する前と塗布した後の塗布対象物の重量差から求めることができる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されず、種々の変更が可能である。例えば前記実施形態においては、薬剤を含む塗布液を、おむつ1の主として表面シート2に塗布したが、これに代えて又はこれに加えて、おむつ1の立体ギャザー7、レッグギャザー7、ウエストギャザー等に塗布してもよい。
また前記実施形態においては、スキンケア剤等の薬剤を含む塗布液をおむつ1に塗布したが、塗布液の種類はこれに限られず、おむつ1の種々の特性を向上させ得る剤を含む塗布液を用いることができる。
更に前記実施形態においては、塗布液の塗布対象として使い捨ておむつを用いたが、塗布対象はこれに限られず、他の吸収性物品、例えば生理用ナプキン、失禁パッド、パンティライナ等にも同様に適用できる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例に制限されない。特に断らない限り「%」は「重量%」を意味する。
〔実施例1〕
図1及び図2に示す構造を有する使い捨ておむつを製造した。おむつを構成する各部材を用いておむつを組み立てた後、図3〜図7に示す塗布装置を用いて、以下の組成を有する塗布液を表面シート及び立体ギャザーに塗布した。おむつは200m/minの速度で搬送した。
〔塗布液〕
前記の式(2)で表されるジアミド誘導体を塗布液として用いた。
塗布液を80℃に加熱した流動状態とし、塗布装置に供給した。塗布液の粘度は200mPa・sであった。塗布装置における流体吐出口の厚み(=シム板の厚み)は0.15mmであり、シム板における櫛歯(仕切部)の幅は0.95mmであった。櫛歯(仕切部)間の距離は0.3mmであった。塗布液が吐出される部分の面積の総和と、仕切部の面積の総和との比率(前者/後者)は0.76であった。流体吐出口における塗布液の出口速度は42.9mm/sであった。
以上の条件で塗布液が塗布されたおむつの肌当接面を目視観察したところ、塗布液が均一に塗布されていることが確認された。
〔比較例1〕
櫛歯を有さず、下部が長方形に切り欠かれたコ字状のシム板を用いる以外は実施例1と同様にして塗布液を塗布した。流体吐出口における塗布液の出口速度は14.3mm/sであった。塗布液が塗布されたおむつの肌当接面を目視観察したところ、塗布液の液だれに起因する塗布むらが発生していることが確認された。
本発明の製造方法の好ましい一実施形態に従い製造される吸収性物品の一例としての使い捨ておむつを示す斜視図である。 図1におけるII−II線断面図である。 塗布装置の外観を示す斜視図である。 塗布装置の分解斜視図である。 シム板を示す正面図である。 櫛歯の他の形状を示す図である。 塗布装置の流体吐出口を示す平面図である。
符号の説明
1 使い捨ておむつ(吸収性物品)
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 外装シート
6 立体ギャザー
7 レッグギャザー
10 非接触式塗布装置
11,12 ダイブロック
13、14 エアブロック
24 シム板
25 櫛歯
26 流体吐出口
27 仕切部

Claims (5)

  1. 使用者の肌に接する面に、非接触式塗布装置を用いて低粘度流体を塗布する工程を有する吸収性物品の製造方法であって、
    前記非接触式塗布装置は、前記流体が吐出される長溝状の流体吐出口を有し、該流体吐出口に、該流体の吐出方向に延びる多数の櫛歯状仕切部を配して該流体吐出口の開口面積を低下させた状態下に、該仕切部間を通じて該低粘度流体を吐出させて、該流体吐出口の全幅にわたり該低粘度流体を塗布する吸収性物品の製造方法。
  2. 前記流体吐出口を平面視したときに、前記流体が吐出される部分の面積の総和と、前記仕切部の面積の総和との比率(前者/後者)が、1/20〜19/20となるように該仕切部を配する請求項1記載の製造方法。
  3. 前記流体を、粘度50〜1000mPa・sの状態下に前記非接触式塗布装置に供給する請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 前記仕切部として厚み0.05〜2mmのものを用いる請求項1ないし3の何れかに記載の製造方法。
  5. 前記流体として、使用者の肌に対して所定の効能を有する薬剤を含む流体を用い、該流体を、吸収性物品の主として表面シートに塗布する請求項1ないし4の何れかに記載の製造方法。
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