JP2006238590A - ギヤードモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】高トルク且つ高速回転という、相反する出力性能を安価且つ容易に得ることができるギヤードモータを提供する。
【解決手段】モータ部2のハウジング4内に、モータ部2の回転駆動力を出力軸50に伝達するギヤユニット3を収容するギヤードモータ1において、ギヤユニット3は、モータ部2の回転方向に応じて出力軸50の回転速度を切り換えると共に、出力軸50を一定方向に回転させる変速装置20を備えることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ギヤードモータに関し、特に、駆動モータ軸の回転速度の変速比を可変とするギヤードモータに関する。
一般に、ギヤードモータは、特許文献1及び特許文献2のように、駆動モータの出力軸の回転速度を減速若しくは増速する変速装置を備えており、この変速装置を介して変速された回転駆動力を用いて、当該ギヤードモータを搭載する各種装置を駆動するようになっている。
特開平5−328663号公報 特開2004−340191号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に代表されるような公知のギヤードモータにおいては、駆動モータの回転速度を一定速度だけ減速若しくは増速するのみであり、減速する際、或いは増速する際における変速比は固定されている。このため、このような公知のギヤードモータにおける変速操作は、磁力や電力を制御することに行うことが必要となり、トルクや回転数の上限は、駆動モータの性能や駆動モータに供給される電力によって決定されることとなる。
従って、変速装置の減速比を大きく、若しくは増速比を小さくして高トルクを得ることができるようにギヤードモータを設定する場合には、駆動モータの出力軸を高速回転させることが困難となるという問題がある。
逆に、変速装置の減速比を小さく、若しくは増速比を大きくして駆動モータの出力軸を高速回転させるようにギヤードモータを設定する場合には、低速回転域でのトルクを充分に得ることができないという問題がある。
これらのような問題を解消するためには、駆動モータ自体の回転性能を向上させて高出力化を図るべく、強力な磁石を用いることや駆動モータへの供給電力を増やすことが考えられる。しかし、強力な磁石により磁力を高めた場合には周辺の電装部品に悪影響を及ぼす可能性があり、また、供給電力を増やした場合には駆動モータの寿命が短縮化され耐久性が落ちてしまうという別の問題が生じ得る。
また、駆動モータ自体の高出力化を図る場合には、駆動モータの単価が上昇し、ギヤードモータに要するコストが上昇するという問題が生じる。このため、これらのような種々の問題を解消するギヤードモータが要請されている。
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、高トルク且つ高速回転という、相反する出力性能を安価且つ容易に得ることができるギヤードモータを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明に係るギヤードモータは、モータのハウジング内に、前記モータの駆動力を出力軸に伝達するギヤユニットを収容するギヤードモータであって、前記ギヤユニットは、前記モータの回転方向に応じて前記出力軸の回転速度を切り換えると共に前記出力軸を一定方向に回転させる変速装置を具備することを特徴とする。
上記した構成のギヤードモータによれば、ギヤユニットにおける変速装置がモータの回転方向に応じて出力軸の回転速度を変化させるので、出力軸の変速比を切り換えることが可能となる。出力軸の変速比を切り換えることで、低速回転時において高トルクの出力性能を得る一方、高速回転時において高速回転の出力性能を得ることができるので、高トルク且つ高速回転という、相反する出力性能を容易に得ることができる。特に、ギヤユニット内に変速装置が組み込まれていることから、ギヤードモータとは別に変速装置を配設する必要がなくなるので、大幅な軽量化及び低価格化が可能となる。
なお、変速装置に、ギヤ比の異なる複数の動力伝達機構を備えさせ、複数の動力伝達機構のいずれか一つを選択的に動力伝達可能として出力軸の回転速度を変化させることが好ましい。この場合、この複数の動力伝達機構は、モータの回転方向を切り換えていずれか一つを選択することで、正転/逆転可能なモータの回転方向を切り換えるだけで、出力軸の回転速度(変速比)を切り換えることが可能となる。
また、出力軸の軸芯を、ハウジング内で回転する回転子の軸芯と略同一の軸芯上に配置することで、本ギヤードモータを従来の駆動モータと略同一の位置に取り付けることができ、重心位置が変動するのを防止することが可能となる。さらに、ハウジングの外径をDとし、ギヤユニットの外径をdとした場合、ハウジング及びギヤユニットの外径の関係を、D≧dとすることで、本ギヤードモータを、モータ収容部を備える装置に適用する場合に従来の駆動モータと単純に置き換えることができるので、駆動モータを用いる様々な装置を容易に変速可能な構成とすること可能となる。
本発明によれば、高トルク且つ高速回転という、相反する出力性能を安価且つ容易に得ることができるギヤードモータが得られるようになる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施態様に係るギヤードモータの要部の部分断面平面図を示している。
本実施形態のギヤードモータ1は、駆動源となるモータ部2と、ギヤユニット3とを備え、これらが円筒状のハウジング4内に収容されている。なお、以下においては、モータ部2がDCモータで構成される場合について説明する。
モータ部2は、ハウジング4内に、コイル5及び整流子6を有するロータ7と、ハウジング4の内周壁に沿って取着される永久磁石8を有するステータ9とを配設しており、整流子6に摺動接触するブラシ(図示せず)に、接続端子10を介して電流を供給することで、ロータ7を回転駆動するように構成されている。ロータ7には、駆動軸11が取り付けられており、この駆動軸11は、ハウジング4内に設置された区画壁12に装着された軸受13によって回転可能に支持されている。接続端子10を介してブラシに供給される電流の極性を切換制御することで、駆動軸11の回転方向が切り換えられるようになっている。
ギヤユニット3は、区画壁12とハウジング4の側壁4aとの間に配設されている。ギヤユニット3には、ギヤ比の異なる複数の動力伝達機構を備える変速装置20が組み込まれている。駆動軸11の回転駆動力は、変速装置20の複数の動力伝達機構を介して、軸受14によって側壁4aに回転可能に支持される出力軸50から出力される。変速装置20は、複数の動力伝達機構のうち、いずれかの動力伝達機構が選択されることで、出力軸50の回転速度を変化(高速域の駆動又は低速域の駆動)させるように構成されている。
変速装置20が備えるギヤ比の異なる複数の動力伝達機構は、駆動軸11からの回転駆動力を、異なる回転特性にして単一の出力軸から出力できるように構成されたものであれば良く、全く異なる経路で動力を伝達するよう構成したものであっても良いし、経路の一部(又は全部)を共用して駆動力を伝達するよう構成したものであっても良い。本実施形態では、動力伝達経路の一部を共用する2つの動力伝達機構を備えており、モータ部2の回転方向を切り換える(正転/逆転)ことで、いずれかの動力伝達機構を選択し、回転速度の異なる出力(高速モード/低速モード)が得られるように構成されている。
以下、変速装置20が備える動力伝達機構の構成について図2〜図5を用いて説明する。図2は、ギヤユニット3の周辺の拡大図を示している。図3は、図2に示すA−A線に沿った断面図、図4は、図2に示すB−B線に沿った断面図、そして、図5は、図2に示すC−C線に沿った断面図である。
ギヤユニット3は、ハウジング4の内壁に密着すると共に区画壁12に回り止め固定されたフレーム21を有している。変速装置20は、このフレーム21と、区画壁12との間に形成される空間に配設されている。本実施形態において、ハウジング4の外径をD、ギヤユニット3(フレーム21)の外径をdとした場合、ハウジング4とギヤユニット3との関係は、D≧dに設定している。すなわち、別途新たな空間を設けることなく、モータ部4の内側に、ギヤユニット3を収容するように構成されている。
変速装置20は、所定距離離間させて2つの回転軸30及び回転軸40を備えており、各回転軸30,40の両端部は、夫々フレーム21側の軸受31a,41a及び区画壁12側の軸受31b,41bによって回転可能に支持されている。これらの回転軸30,40は、上記した異なる動力伝達経路を構成しており、回転軸30及び回転軸40には、夫々、駆動軸11に装着された歯車11aに噛合する入力歯車32,42が固定されている。
入力歯車32と回転軸30との間には、一方向クラッチ33が配設されており、入力歯車42と回転軸40との間には、一方向クラッチ43が配置されている。これらの一方向クラッチ33,43は、図3に示すように、互いの向きが異なる状態で設置されており、駆動軸11の回転方向の切り換え(正転/逆転)によって、歯車11aに噛合する入力歯車32,42を介して、いずれか一方の回転軸に駆動力が伝達されるようになっている。なお、以下の説明では、図2に示す左方向からみた状態で時計回り方向の回転を正転とし、反時計回り方向の回転を逆転とする。
具体的には、図3の矢印Aに示すように、駆動軸11(歯車11a)が正転駆動されると、その駆動力は、入力歯車42を介して一方向クラッチ43に伝達される。このとき、一方向クラッチ43の転がり部材は楔領域に移行し、駆動力を回転軸40に伝達する。一方、入力歯車32は、逆転駆動されるが、一方向クラッチ33の転がり部材は、フリースペースに移行するため、駆動力を回転軸30に伝達することはない。
また、図3の矢印Bに示すように、駆動軸11(歯車11a)が逆転駆動されると、その駆動力は、入力歯車32を介して一方向クラッチ33に伝達される。このとき、一方向クラッチ33の転がり部材は楔領域に移行し、駆動力を回転軸30に伝達する。一方、入力歯車42は、正転駆動されるが、一方向クラッチ43の転がり部材は、フリースペースに移行するため、駆動力を回転軸40に伝達することはない。
図2に示すように、回転軸30には、中間歯車35,36が重合するように固定されており、回転軸40には、中間歯車35に噛合するように、大径歯車44が固定されている(図4参照)。大径歯車44と中間歯車35との間の噛合関係は、その径差によるギヤ比によって、回転軸40の回転を増速して中間歯車35に伝達するようになっている。
また、出力軸50のギヤユニット3内における突出端には、中間歯車36に噛合する歯車51が固定されている(図5参照)。また、出力軸50の他端は、ハウジング4から突出しており、その突出側には出力歯車52が固定されている。なお、出力軸50は、モータ部2の駆動軸11と同軸上となるように設定されている。
このような構成の変速装置20によれば、モータ部2を正転駆動、或いは逆転駆動すると、それぞれの駆動力は、回転軸30,40を備えた2つの動力伝達機機構のいずれか一方を介して伝達され、最終的に出力歯車52を一定の方向(反時計回り方向)に駆動する。具体的には、モータ部2が正転駆動されると、回転軸40側から駆動力が伝達され、大径歯車44と中間歯車36のギヤ比の関係で、出力歯車52は高速駆動される(高速モード)。一方、モータ部2が逆転駆動されると、回転軸30側から駆動力が伝達され、中間歯車35,36を介して出力歯車52は低速駆動される(低速モード)。なお、大径歯車44と中間歯車36とのギヤ比は、高速モードにおける出力歯車52の回転速度と、低速モードにおける出力歯車52の回転速度との比率が所望の値となるように設定することが可能である。
以上のように構成された変速装置20の動力伝達機構の作用について図6及び図7を用いて説明する。図6は、高速駆動時の動力伝達経路を説明する模式図であり、図7は、低速駆動時の動力伝達経路を説明する模式図である。
[高速モード]
モータ部2が正転駆動されると(図6の矢印方向の回転)、駆動軸11(歯車11a)も正転駆動され、その駆動力は、入力歯車42及び一方向クラッチ43を介して回転軸40に伝達される(回転軸40は逆転駆動される)。このとき、歯車11aに噛合する入力歯車32は、逆転駆動されるが、上記したように一方向クラッチ33の転がり部材がフリースペースに移行するため、駆動力を回転軸30に伝達することはない。回転軸40が逆転駆動することにより、その駆動力は、大径歯車44を介して中間歯車35に伝達され、増速した状態で回転軸30を正転駆動させる。回転軸30の正転駆動により、その駆動力は、中間歯車36及びこれに噛合する歯車51に伝達され、出力軸50及び出力歯車52を増速した状態で逆転駆動する。
なお、回転軸30が正転駆動するにあたって、歯車11aによって逆転駆動される入力歯車32との関係では、回転軸30が正転駆動し、かつ入力歯車32が逆転駆動することで、双方の回転が一方向クラッチ33の転がり部材をフリースペースに移行させるように作用する。この結果、入力歯車32と回転軸30との間は空回り状態となり、入力歯車32側からは駆動力が伝達されることはない。
[低速モード]
モータ部2が逆転駆動されると(図7の矢印方向の回転)、駆動軸11(歯車11a)も逆転駆動され、その駆動力は、入力歯車32及び一方向クラッチ33を介して回転軸30に伝達される(回転軸30は正転駆動される)。このとき、歯車11aに噛合する入力歯車42は、正転駆動されるが、上記したように一方向クラッチ43の転がり部材がフリースペースに移行するため、駆動力を回転軸40に伝達することはない。回転軸30が正転駆動することにより、その駆動力は、中間歯車35,36に伝達され、中間歯車36に噛合する歯車51を介して、出力軸50及び出力歯車52を増速することなく低速で逆転駆動する。
なお、回転軸30が正転駆動するにあたって、中間歯車35に噛合する大径歯車44は逆転駆動され、回転軸40を逆転駆動するが、前記正転駆動状態にある入力歯車42との関係では、回転軸40が逆転駆動し、かつ入力歯車42が正転駆動することで、双方の回転が一方向クラッチ43の転がり部材をフリースペースに移行させるように作用する。この結果、入力歯車42と回転軸40との間は空回り状態となり、入力歯車42側からは駆動力が伝達されることはない。
以上説明したように、本実施形態のギヤードモータ1は、モータ部2の回転方向を切り換えることで出力軸50の回転速度を切り換えると共に、出力軸50を一定方向に回転させる変速装置20をギヤユニット3内に組み込むようにしたので、モータ部2の回転方向を切り換えることで出力軸50を一定方向に回転させつつ、その変速比を切り換えることができる。これにより、低速モードにおいて高トルクの出力性能、高速モードにおいて高速回転の出力性能を実現することができ、高トルク且つ高速回転という、相反する出力性能を容易に得ることができる。
また、本実施形態のギヤードモータ1では、変速装置20をギヤユニット3内に組み込んで配設している。このため、ギヤードモータ1とは別に変速装置を配設する必要がなくなるので、大幅な軽量化及び低価格化が可能となる。なお、本実施形態のギヤードモータ1を、ギヤードモータ1とは別に変速装置を有する装置に適用する場合には、ギヤユニット3内で変速することができると共に、この変速装置で更に変速することができるので、変速の適応範囲を拡大することができる。これにより、いかなる回転速度領域においても最適且つ充分なトルクを得ることが可能となる。
そして、本実施形態のギヤードモータ1の変速装置20では、モータ部2の回転方向を切換制御するだけで、出力軸50の回転速度を高速モードと低速モードとに切り換えることができるようになっている。すなわち、歯車の噛み合い状態を変化させる(ギヤ比を変える)ための特別な操作機構を設けることなく、単に、モータ部2の回転方向を切り換えて一方向クラッチ33,43の連結作用を利用することにより、高速用歯車機構と低速用歯車機構のいずれか一方に、モータ部2の回転駆動力を選択的に伝達させるようになっているため、簡単な構造で高トルク且つ高速回転という、相反する出力性能を容易に得ることができる。
また、本実施形態のギヤードモータ1の変速装置20は、噛み合う歯車のギヤ比が、高速状態または低速状態のいずれか一方のみに設定されているのではなく、低速用歯車機構と高速用歯車機構の両方を兼ね備えているため、低速回転時にトルクが不足したり、高速巻取り性能が劣ったりするといった問題が生じることはない。
また、本実施形態のギヤードモータ1では、駆動軸11をロータ7に取り付け、この駆動軸11と出力軸50とを同一軸上になるように構成することで、出力軸50の軸芯をロータ7の軸芯と略同一の軸芯上に配置するようにしている。これにより、ギヤードモータ1を従来の駆動モータと略同一の位置に取り付けることができ、重心位置が変動するのを防止することが可能となる。
さらに、本実施形態のギヤードモータ1では、ハウジング4の外径をD、ギヤユニット3の外径をdとした場合に、ハウジング4とギヤユニット3との関係をD≧dに設定している。このため、ギヤードモータ1を、モータ収容部を備える装置に適用する場合に従来の駆動モータと単純に置き換えることができるので、駆動モータを用いる様々な装置を容易に変速可能な構成とすること可能となる。
以下、本実施形態のギヤードモータ1を実際の装置に適用した場合の具体例について説明する。ここでは、本実施形態のギヤードモータ1を魚釣用電動リールに適用した場合について図8を用いて説明する。
図8に示す魚釣用電動リール81は、手動ハンドル82が取り付けられたリール本体83を備えている。このリール本体83を構成する左右のフレーム84a,84bの間には、軸受を介してスプール軸85が回転可能に支持されるとともに、このスプール軸85を囲繞するようにしてスプール86が配置されている。
また、左右のフレーム84a,84bの間には、スプール86よりも前側(釣糸繰出方向側)に、上記のように構成されたギヤードモータ1が保持されている。ギヤードモータ1は、リール本体83に対して固定された円筒状のモータケース87内に設置されており、出力軸50を左フレーム84a側に突出させた状態で保持されている。なお、出力軸50は、左フレーム84a側に設けられた軸受88に回転可能に支持されている。
左フレーム84a側には、出力軸50に固定された出力歯車52と順次噛合する歯車89,90が回転可能に支持されており、歯車90には、上記したスプール軸85が取り付けられている。また、スプール軸85のハンドル82側の端部には、遊星歯車を備えた公知の減速機構91が配設されており、その遊星歯車は、スプール86の端面に刻設された内歯に噛合されている。
歯車89は、その回転中心に左フレーム84a側に突出形成された軸部89aを有し、その先端部が左フレーム84aに配置された軸受89bに回転可能に支持されている。軸部89aの反対側の側面に形成された収容部89cに、モータケース87の側面に連結された連結軸87aが収容されている。歯車89は、収容部89c側の軸受89dによって連結軸87abを軸支し、連結軸87aに対して回転可能に取り付けられている。また、収容部89cと連結軸87aとの間に一方向クラッチ89eが配設されている。この一方向クラッチ89eは、手動ハンドル82が巻取り駆動された際、出力軸50の正転駆動(時計回り方向の駆動)を阻止する役目を果たし、ギヤードモータ1とは関係なく、手動巻取りによってスプール86を巻取り駆動可能にする。
このように構成される魚釣用電動リール81において、上記実施形態のギヤードモータ1を正転駆動することにより高速モードで駆動すれば、出力軸50(出力歯車52)は、駆動軸11の回転を増速した状態で逆転駆動する。一方、上記実施形態のギヤードモータ1を逆転駆動することにより低速モードで駆動すれば、出力軸50(出力歯車52)は、駆動軸11の回転を増速することなく低速で逆転駆動する。
出力歯車52の逆転駆動は、左フレーム84a側に配設された歯車89,90を介して、上記したスプール軸85を逆転駆動する。そして、スプール軸85が逆転駆動される際、減速機構91を構成する各遊星歯車を支持しているキャリアは固定されており、スプール軸85の逆転駆動は、スプール軸85に取り付けられた太陽歯車、及び遊星歯車を介してスプール86の端面に刻設された内歯に伝達され、スプール86を正転駆動(釣糸巻取り方向の駆動)する。
なお、このとき手動ハンドル82は、公知の逆転防止機構によって回転駆動されることはない。また、手動ハンドル82を釣糸巻取り方向に回転駆動すると、スプール軸85に固定された太陽歯車は、上記した歯車89に配設された一方向クラッチ89eによって正転駆動が阻止されていることから回転駆動することはなく、手動ハンドル82の巻取り駆動力は太陽歯車の回りを公転する遊星歯車を介して、スプール86の端面に刻設された内歯に伝達され、スプール86を正転駆動(釣糸巻取り方向の駆動)する。
以上説明したように、本実施形態のギヤードモータ1を魚釣用電動リール81に適用した場合には、モータ部2の回転方向を切り換えることで出力軸50の変速比を切り換えることができるので、低速モードにおいて高トルクで釣糸の巻取りを行うことが可能となり、高速モードにおいて高速回転で釣糸の巻取りを行うことが可能となる。なお、ギヤードモータ1のモータ部2の回転方向の切り換えは、例えば、リール本体84の適所に切り換えスイッチを設けておけば良い。この切り換えスイッチを操作することにより、実釣時の状況に合わせて、高速モードと低速モードとの切り換え(巻取り速度の切り換え)を容易に設定でき、幅広い巻取り操作が容易に行なえるようになる。
なお、ここでは、魚釣用電動リール81について例示しているが、本実施形態のギヤードモータ1は、これに限らず、種々の装置に適用することが可能である。特に、上述の魚釣用電動リール81のように、モータ部2の回転駆動力を、異なる回転特性にして単一の出力軸から出力することを必要とする装置であれば、いかなる装置にも適用でき、上述のような優れた効果を得ることが可能となる。
以上、本発明に係るギヤードモータ1の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。
例えば、ギヤードモータ1が備える機能については、適宜変形することが可能である。上記実施形態では、出力軸50を回転可能に支持する構成について示しているが、適用される装置の種類又は構成に応じて新たな機能を追加することが可能である。例えば、図9に示すように、出力軸50を回転可能に支持すると共に、一定方向の回転を阻止する一方向クラッチを配置するように構成してもよい。
以下、図9を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。なお、図9は、ギヤユニット3の周辺の拡大図を示している。また、以下に説明する実施形態では、上記した第1の実施形態と同様な構成要素については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明については省略する。
この実施形態では、ギヤユニット3のフレーム21に取り付けられた軸受14及び一方向クラッチ100により出力軸50を回転可能に支持すると共にその一定方向の回転を規制する。ここでは、一方向クラッチ100は、出力軸50の正転駆動を阻止するものとする。これにより、例えば、上記した魚釣用電動リール81で手動ハンドル82による巻取り動作に応じて出力軸50の正転駆動を阻止するのと同様の役目を果たす。
このように構成されたギヤードモータ1によれば、当該ギヤードモータ1を搭載する装置において別途必要とされる、出力軸50の一定方向の回転を規制する一方向クラッチを配設する必要がなくなるので、当該装置の小型化、低価格化を実現することが可能となる。
また、ギヤユニット3内における複数の動力伝達機構の配置構成については、適宜変形することが可能である。上記した実施形態においては、駆動軸11と出力軸50とは、同軸上となるように構成したが、適用される装置の種類又は構成に応じて、出力軸の構成について適宜変形することが可能である。例えば、図10に示すように、出力軸を、動力伝達経路を構成する回転軸40で兼用するようにしてもよい。
以下、図10を参照して本発明の第3の実施形態について説明する。なお、図10は、ギヤユニット3の周辺の拡大図を示している。また、以下に説明する実施形態では、上記した第1の実施形態と同様な構成要素については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明については省略する。
この実施形態では、ハウジング4に区画壁12が一体的に形成され、そのハウジング4の端部に固定される蓋体で側壁4aが構成されている。モータ部2は、所定位置でハウジング4にねじ101で固定されている。駆動軸11は、モータ部2側に設けられた軸受13により回転可能に支持されている。また、回転軸30及び回転軸40は、側壁4aに設けられた軸受31a,41a及び区画壁12に設けられた軸受31b,41bで回転可能に支持されている。回転軸40の先端部は、側壁4aから突出しており、その突出端に出力歯車52が回り止め固定されている。
このような構成を有するギヤードモータ1において、モータ部2が正転駆動されると、駆動軸11(歯車11a)も正転駆動され、その駆動力は、入力歯車42及び一方向クラッチ43を介して回転軸40に伝達される(回転軸40は逆転駆動される)。回転軸40が逆転駆動することにより、その駆動力は、出力歯車52を逆転駆動させる。一方、モータ部2が逆転駆動されると駆動軸11(歯車11a)も逆転駆動され、その駆動力は、入力歯車32及び一方向クラッチ33を介して回転軸30に伝達される(回転軸30は正転駆動される)。回転軸30が正転駆動することにより、その駆動力は、中間歯車36を介して大径歯車44に伝達され、減速した状態で回転軸40を逆転駆動させる。回転軸40が逆転駆動することにより、その駆動力は、減速した状態で出力歯車52を逆転駆動させる。
このように、出力軸を、動力伝達経路を構成する回転軸40で兼用する場合には、ギヤユニット3内で噛合する歯車の大きさ、組み合わせに関わらず、出力軸の位置が一定の位置に配置されることとなる。このため、ギヤユニット3内で噛合する歯車の大きさ等を変更することで、出力軸の位置を変更することなく、ギヤユニット3における変速比を変更することができる。この結果、ギヤユニット3以外の構成を変更することなく、変速比の異なるギヤユニット3に交換することが可能となる。
さらに、ギヤユニット3からの駆動力の伝達経路については、適宜変形することが可能である。上記第1の実施形態においては、動力伝達経路を構成する回転軸30(40)と別に用意された出力軸から駆動力を伝達するように構成したが、適用される装置の種類又は構成に応じて、ギヤユニット3からの駆動力の伝達経路を適宜変形することが可能である。例えば、図11に示すように、出力軸を配設せず、動力伝達経路を構成する回転軸30(40)に固定された歯車から直接駆動力を伝達するように構成してもよい。
以下、図11を参照して本発明の第4の実施形態について説明する。なお、図11は、ギヤユニット3の周辺の拡大図を示している。また、以下に説明する実施形態では、上記実施形態と同様な構成要素については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明については省略する。
この実施形態では、ハウジング4のうち回転軸40に固定された大径歯車44に対応する位置に溝部102を形成している。そして、この溝部102から大径歯車44の一部を下方に露出させ、本ギヤードモータ1を搭載する装置は、この大径歯車44から動力を得るようになっている。
このような構成を有するギヤードモータ1において、モータ部2が正転駆動されると、駆動軸11(歯車11a)も正転駆動され、その駆動力は、入力歯車42及び一方向クラッチ43を介して回転軸40に伝達される(回転軸40は逆転駆動される)。回転軸40の逆転駆動に応じて、大径歯車44も逆転駆動する。一方、モータ部2が逆転駆動されると駆動軸11(歯車11a)も逆転駆動され、その駆動力は、入力歯車32及び一方向クラッチ33を介して回転軸30に伝達される(回転軸30は正転駆動される)。回転軸30が正転駆動することにより、その駆動力は、中間歯車36を介して大径歯車44に伝達され、大径歯車44を減速した状態で逆転駆動させる。
このように、動力伝達経路を構成する駆動軸30(40)に固定された歯車から直接駆動力を伝達する場合には、別途、出力軸を配設する必要がないので、ギヤユニット3の構造を簡素化することができると共に、ユニット内の部品点数を削減することができる。これにより、ギヤユニット3を製造する際に要するコストを低減することが可能となる。
また、ギヤードモータ1を搭載する装置側に、出力軸及びこれに固定される出力歯車を収容するスペースを設ける必要がないため、ギヤユニット3の幅方向の収容スペースを縮小することができる。これにより、ギヤードモータ1を搭載する装置自体を小型化することが可能となる。
なお、上記した実施形態では、高速モードと低速モードとの切り換えを、モータ部2の正転/逆転で行なうように構成したが、モータ部2の回転方向を同じにして、切換部材を切換え操作すること等によって、いずれかの動力伝達機構を選択するようにしても良い。
本発明に係るギヤードモータの第1の実施形態を示す図であり、ギヤードモータの要部の部分断面平面図。 ギヤユニットの周辺の拡大図。 図2に示すA−A線に沿った断面図。 図2に示すB−B線に沿った断面図。 図2に示すC−C線に沿った断面図。 高速駆動時の動力伝達経路を説明する模式図。 低速駆動時の動力伝達経路を説明する模式図。 本発明に係るギヤードモータが適用される魚釣用電動リールの部分断面平面図 本発明に係るギヤードモータの第2の実施形態を示す図であり、ギヤユニットの周辺の拡大図。 本発明に係るギヤードモータの第3の実施形態を示す図であり、ギヤユニットの周辺の拡大図。 本発明に係るギヤードモータの第4の実施形態を示す図であり、ギヤユニットの周辺の拡大図。
符号の説明
1 ギヤードモータ
2 モータ部
3 ギヤユニット
4 ハウジング
7 ロータ
9 ステータ
20 変速装置
30,40 回転軸
50 出力軸
81 魚釣用電動リール
86 スプール
91 減速機構

Claims (5)

  1. モータのハウジング内に、前記モータの駆動力を出力軸に伝達するギヤユニットを収容するギヤードモータであって、前記ギヤユニットは、前記モータの回転方向に応じて前記出力軸の回転速度を切り換えると共に前記出力軸を一定方向に回転させる変速装置を具備することを特徴とするギヤードモータ。
  2. 前記変速装置は、ギヤ比の異なる複数の動力伝達機構を備え、前記複数の動力伝達機構のいずれか一つを選択的に動力伝達可能として前記出力軸の回転速度を変化させることを特徴とする請求項1に記載のギヤードモータ。
  3. 前記複数の動力伝達機構は、前記モータの回転方向を切り換えることで、いずれか一つが選択されることを特徴とする請求項2に記載のギヤードモータ。
  4. 前記出力軸の軸芯を、前記ハウジング内で回転する回転子の軸芯と略同一の軸芯上に配置したことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のギヤードモータ。
  5. 前記ハウジングの外径をDとし、前記ギヤユニットの外径をdとした場合、前記ハウジング及びギヤユニットの外径の関係を、D≧dとしたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のギヤードモータ。
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