JP2006236686A - 燃料電池セル接続用のコネクター及び燃料電池ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池セルを回路基板に電気的に接続するに際して、確実に接続できて、効率よく電気出力を取り出すことができる燃料電池セル接続用のコネクターを提供する。
【解決手段】固体高分子電解質1と、その両側に配置される第1・第2電極板2,3と、これら電極板2,3の更に外側に配置された第1・第2金属板4,5とを備え、金属板4,5の周縁領域4a,5aが絶縁部材6を間に介在させた状態で封止されている燃料電池セルSを回路基板に接続するためのコネクターCであって、回路基板20には、基板表面と向かい合わない第1金属板4を電気的接続するための第1電極パターン20aと、基板表面と向かい合う第2金属板5と直接接触される第2電極パターン20bとが形成されており、コネクターCは、第1金属板側4の外周を回路基板方向へ押圧するための枠状押圧部10と、枠状押圧部10を回路基板20の第1電極パターン20aに電気的に接続するための脚部11とが一体的に形成される。
【選択図】図3

Description

本発明は、板状の固体高分子電解質と、その固体高分子電解質の両側に配置される第1電極板及び第2電極板と、これら電極板の更に外側に配置された第1金属板及び第2金属板とを備え、これら金属板の周縁領域が絶縁層を間に介在させた状態で封止されている燃料電池セルを回路基板に接続するためのコネクター及びこのコネクターを用いた燃料電池ユニットに関するものである。
ポリマー電解質のような固体高分子電解質を使用した高分子型燃料電池は、高いエネルギー効率を持ち、薄型小型・軽量であることから、家庭用ジェネレーションシステムや自動車向けに開発が活発化している。かかる燃料電池の従来技術の構造として、下記の非特許文献1に開示されており、これを図10に示す。
図10に示すように、固体高分子電解質膜100を挟んでアノード101とカソード102とを配設する。さらに、ガスケット103を介して一対のセパレータ104により挟持して単位セル105を構成する。この単位セル105を多数個積層し、単位セル105どうしを電気的に直列に接続して燃料電池Nを構成する。電極106は、積層した両端の単位セル105から取り出すことができる。このような燃料電池Nは、クリーンかつ高効率という特徴から、種々の用途、特に、電気自動車用電源や家庭用分散型電源として注目されている。
一方、近年のITの発展に伴い、携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラ等のモバイル機器(携帯機器)のほとんどの電源は、リチウムイオン二次電池が用いられている。しかし、これらモバイル機器の高機能化に伴い消費電力がますます増加する傾向にあり、その電源用としてクリーンで高効率な燃料電池に注目が集まっている。
特に、ノートパソコンや携帯電話のような携帯機器に燃料電池を搭載する場合に、携帯性あるいは小型化を維持できるような構造が望まれる。かかる点に鑑みて、本願出願人は、板状の固体高分子電解質と、その固体高分子電解質の両側に配置される第1及び第2電極板と、これら電極板の更に外側に配置された第1金属板及び第2金属板とを備え、これら金属板の周縁領域が絶縁層を間に介在させた状態で封止されている燃料電池セルについて出願を行ってきた(例えば、未公知の特願2004−151606)。
かかる燃料電池セルは、薄型に形成されるため、携帯機器に搭載するには好適である。また、燃料電池セルを搭載する場合には、回路基板に搭載する必要があり、特に携帯機器を駆動するのに適した電圧に昇圧したり、電圧を安定化させるための回路が搭載されることもある。そのため、回路基板に燃料電池セルを電気的に接続する必要がある。燃料電池セルにより発生した電気出力を効率よく取り出すためには、回路基板に対する接続構造を確実に行う必要がある。
日経メカニカル別冊「燃料電池開発最前線」発行日2001年6月29日、発行所:日経BP社、第3章PEFC、3.1原理と特徴p46
燃料電池セルを回路基板に電気的に接続するに際して、確実に接続できて、効率よく電気出力を取り出すことができる燃料電池セル接続用のコネクター及びこのコネクターを使用した燃料電池ユニットを提供することである。
上記課題を解決するため本発明に係る燃料電池セル接続用のコネクターは、
板状の固体高分子電解質と、その固体高分子電解質の両側に配置される第1及び第2電極板と、これら電極板の更に外側に配置された第1金属板及び第2金属板とを備え、これら金属板の周縁領域が絶縁層を間に介在させた状態で封止されている燃料電池セルを回路基板に接続するためのコネクターであって、
回路基板には、基板表面と向かい合わない第1金属板を電気的接続するための第1電極パターンと、基板表面と向かい合う第2金属板と直接接触される第2電極パターンとが形成されており、前記コネクターは、
第1金属板の外周を回路基板方向へ押圧するための枠状押圧部と、
枠状押圧部を回路基板の第1電極パターンに電気的に接続するための連結部とが一体的に形成され、
連結部が第1電極パターンに接続されることにより、第1金属板が第1電極パターンに電気的接続されると共に、第2金属板が回路基板の第2電極パターンに電気的接続されることを特徴とするものである。
かかる構成によるコネクターの作用・効果を説明する。本発明に係るコネクターにより接続される燃料電池セルは、板状の固体高分子電解質と、その固体高分子電解質の両側に配置される第1及び第2電極板と、これら電極板の更に外側に配置された第1金属板及び第2金属板とを備え、これら金属板の周縁領域が絶縁層を間に介在させた状態で封止されている。板状の固体高分子電解質をベースに燃料電池セルを構成しており、セルの厚みを薄くしている。この燃料電池セルが接続される回路基板は、基板表面と向かい合わない第1金属板を電気的接続するための第1電極パターンと、基板表面と向かい合う第2金属板と直接接触される第2電極パターンとが形成されている。これら第1・第2電極パターンにより電気出力を取り出すようにしている。
本発明に係るコネクターは、枠状押圧部と連結部とが一体的に形成されており、枠状押圧部は、第1金属板の外周を回路基板外層側へ押圧する。連結部は、回路基板の第1電極パターンに電気的に接続される。従って、第1金属板はコネクターを介して第1電極パターンに電気的に接続される。また、枠状押圧部により押圧するようにしているので、第1金属板の全体を均等に押圧することができ、効率よく出力を取り出すことができる。また、第1金属板を均等に押圧することで、第2金属板を第2電極パターンに対して均等に押圧させることができる。その結果、燃料電池セルを回路基板に電気的に接続するに際して、確実に接続できて、効率よく電気出力を取り出すことができる燃料電池セル接続用のコネクターを提供することができる。
本発明において、カソード側金属板である第1金属板には、空気を取り込むための多数の孔が形成されており、
前記枠状押圧部は、前記多数の孔が形成される領域の周囲を押圧するように構成されていることが好ましい。
カソード側金属板に空気を取り込むための多数の孔を形成する場合、その周囲を枠状押圧部で押圧することで、空気の取り込みを確保しながら、確実に電気的接続を行うことができる。
本発明において、第1金属板には、第1電極板を内部に収容するための突出部が形成されており、前記枠状押圧部は、この突出部の周囲を押圧するように構成されていることが好ましい。
金属板、電極板、及び固体高分子電解質は所定の接触状態を保持する必要がある。そこで、第1電極板を収容した突出部の周囲を押圧するようにすることで、金属板、電極板、固体高分子電解質の間の良好な接触を維持できると共に、第1金属板の電気的接続も確実に行うことができる。
本発明に係る前記連結部は、矩形状に形成される燃料電池セルの長辺方向に沿った脚として形成されることが好ましい。
かかる連結部と第1電極パターンとを連結することで、電気的接続を行うことができる。パターンとの接続は、ハンダ付けやねじ締結などの方法を用いることができる。長辺方向に沿った脚形状とすることで、コネクター全体の強度を保持することができ、燃料電池セルに対する所望の押圧力を確保することができる。
本発明に係る燃料電池ユニットは、
板状の固体高分子電解質と、その固体高分子電解質の両側に配置される第1電極板及び第2電極板と、これら電極板の更に外側に配置された第1金属板及び第2金属板とを備え、これら金属板の周縁領域が絶縁層を間に介在させた状態で封止されている燃料電池セルと、
基板表面と向かい合わない第1金属板を電気的接続するための第1電極パターンと、基板表面と向かい合う第2金属板と直接接触される第2電極パターンとが形成された回路基板と、
この回路基板に複数の燃料電池セルを前述の本発明に係るコネクターにより接続してあることを特徴とするものである。
かかる燃料電池ユニットによる作用・効果は、既に述べたとおりであり、燃料電池セルを回路基板に電気的に接続するに際して、確実に接続できて、効率よく電気出力を取り出すことができる。
<燃料電池セルの構成>
まず、本発明に係るコネクターにより電気接続される燃料電池セルの好適な実施形態を図面を用いて説明する。図1は、燃料電池セル(単位セル)の一例を示す組み立て斜視図であり、図2は、本発明の燃料電池セルの一例を示す縦断面図である。
本発明の燃料電池セルは、図1〜図2に示すように、板状の固体高分子電解質1と、その固体高分子電解質1の一方側に配置されたカソード側電極板2(第1電極板に相当)と、他方側に配置されたアノード側電極板3(第2電極板に相当)とを備えるものである。また、これら電極板2,3のさらに外側には、カソード側金属板4とアノード側金属板5とが設けられる。本実施形態では、アノード側金属板5に、エッチングにより燃料の流路溝9が形成され、アノード側金属板5とカソード側金属板4の周縁部がエッチングにより他の部分より厚みを薄くしてある例を示す。
固体高分子電解質1としては、従来の固体高分子膜型電池に用いられるものであれば何れでもよいが、化学的安定性及び導電性の点から、超強酸であるスルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる陽イオン交換膜が好適に用いられる。このような陽イオン交換膜としては、ナフィオン(登録商標)が好適に用いられる。その他、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂からなる多孔質膜に上記ナフィオンや他のイオン伝導性物質を含浸させたものや、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂からなる多孔質膜や不織布に上記ナフィオンや他のイオン伝導性物質を担持させたものでもよい。固体高分子電解質1の厚みは、薄くするほど全体の薄型化に有効であるが、イオン伝導機能、強度、ハンドリング性などを考慮すると、10〜300μmが使用可能であるが、25〜50μmが好ましい。
電極板2,3(ガス拡散板)は、ガス拡散層としての機能を発揮して、燃料ガスや、酸化ガス及び水蒸気の供給・排出を行なうと同時に、集電の機能を発揮するものが使用できる。電極板2,3としては、同一又は異なるものが使用でき、その基材には電極触媒作用を有する触媒を担持させることが好ましい。触媒は、固体高分子電解質1と接する内面2b,3bに少なくとも担持させるのが好ましい。
電極基材としては、例えば、カーボンペーパー、カーボン繊維不織布などの繊維質カーボン、導電性高分子繊維の集合体などの電導性多孔質材が使用できる。一般に、電極板2,3は、このような電導性多孔質材にフッ素樹脂等の撥水性物質を添加して作製されるものであって、触媒を担持させる場合、白金微粒子などの触媒とフッ素樹脂等の撥水性物質とを混合し、これに溶媒を混合して、ペースト状或いはインク状とした後、これを固体高分子電解質膜と対向すべき電極基材の片面に塗布して形成される。
一般に、電極板2,3や固体高分子電解質1は、燃料電池に供給される還元ガスと酸化ガスに応じた設計がなされる。本発明では、酸化ガスとして空気が用いられると共に、還元ガスとして水素ガスを用いるのが好ましい。また、還元ガスの代わりに、メタノールやジメチルエーテル等を用いることもできる。
例えば、水素ガスと空気を使用する場合、空気が自然供給される側のカソード側電極2では、酸素と水素イオンの反応が生じて水が生成するため、かかる電極反応に応じた設計をするのが好ましい。特に、低作動温度、高電流密度及び高ガス利用率の運転条件では、特に水が生成する空気極において水蒸気の凝縮による電極多孔体の閉塞(フラッディング)現象が起こりやすい。したがって、長期にわたって燃料電池の安定な特性を得るためには、フラッディング現象が起こらないように電極の撥水性を確保することが有効である。
触媒としては、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、銀、ニッケル、鉄、銅、コバルト及びモリブデンから選ばれる少なくとも1種の金属か、又はその酸化物が使用でき、これらの触媒をカーボンブラック等に予め担持させたものも使用できる。
電極板2,3の厚みは、薄くするほど全体の薄型化に有効であるが、電極反応、強度、ハンドリング性などを考慮すると、50〜500μmが好ましい。電極板2,3と固体高分子電解質1とは、予め接着、融着等を行って積層一体化しておいてもよいが、単に積層配置されているだけでもよい。このような積層体は、薄膜電極組立体(Membrane Electrode Assembly:MEA)として入手することもでき、これを使用してもよい。
カソード側電極板2の表面にはカソード側金属板4が配置され、アノード側電極板3の表面にはアノード側金属板5が配置される。アノード側金属板5には燃料の注入口5c及び排出口5dが設けられ、更に本実施形態では、アノード側金属板5に流路溝9が設けられている。
カソード側金属板4には、空気中の酸素を供給するための多数の開口部4c(孔)が設けられている。開口部4cは、カソード側電極板2が露出可能であれば、その個数、形状、大きさ、形成位置などは何れでもよい。但し、空気中の酸素の供給効率と、カソード側電極板2からの集電効果などを考慮すると、開口部4cの面積はカソード側電極板2の面積の10〜50%であるのが好ましく、特に20〜40%であるのが好ましい。カソード側金属板4の開口部4cは、例えば規則的又はランダムに複数の円孔やスリット等を設けたり、または金属メッシュによって開口部を設けてもよい。
金属板4,5としては、電極反応に悪影響がないものであれば何れの金属も使用でき、例えばステンレス板、ニッケル、銅、銅合金などが挙げられる。但し、伸び、重量、弾性率、強度、耐腐食性、プレス加工性、エッチング加工性などの観点から、ステンレス板、ニッケルなどが好ましい。
アノード側金属板5に設けられる流路溝9は、電極板3との接触により水素ガス等の流路が形成できるものであれば何れの平面形状や断面形状でもよい。但し、流路密度、積層時の積層密度、屈曲性などを考慮すると、金属板5の一辺に平行な縦溝9aと垂直な横溝9bを主に形成するのが好ましい。本実施形態では、複数本(図示した例では3本)の縦溝9aが横溝9bに直列接続されるようにして、流路密度と流路長のバランスを取っている。
なお、このような金属板5の流路溝9の一部(例えば横溝9b)を電極板3の外面に形成してもよい。電極板3の外面に流路溝を形成する方法としては、加熱プレスや切削などの機械的な方法でもよいが、微細加工を好適に行う上で、レーザ照射によって溝加工を行うことが好ましい。レーザ照射を行う観点からも、電極板2,3の基材としては、繊維質カーボンの集合体が好ましい。
金属板5の流路溝9に連通する注入口5c及び排出口5dは、それぞれ1個又は複数を形成することができる。なお、金属板4,5の厚みは、薄くするほど全体の薄型化に有効であるが、強度、伸び、重量、弾性率、ハンドリング性などを考慮すると、0.1〜1mmが好ましい。金属板5に流路溝9を形成する方法としては、加工の精度や容易性から、エッチングが好ましい。エッチングによる流路溝9では、幅0.1〜10mm、深さ0.05〜1mmが好ましい。また、流路溝9の断面形状は、略四角形、略台形、略半円形、V字形などが好ましい。
金属板4への開口部4cの形成、金属板4,5の周辺部の薄肉化、金属板5への注入口5c等の形成についても、エッチングを利用するのが好ましい。エッチングは、例えばドライフィルムレジストなどを用いて、金属表面に所定形状のエッチングレジストを形成した後、金属板4,5の種類に応じたエッチング液を用いて行うことが可能である。また、2種以上の金属の積層板を用いて、金属ごとに選択的にエッチングを行うことで、流路溝9の断面形状をより高精度に制御することができる。
図2に示す実施形態は、金属板4,5のカシメ部(周辺部)をエッチングにより厚みを薄くした例である。このように、カシメ部をエッチングして適切な厚さにすることで、カシメによる封止をより容易に行うことができる。この観点から、カシメ部の厚みとしては、0.05〜0.3mmが好ましい。
本発明では、金属板4,5の周縁は、電気的に絶縁した状態でカシメにより封止されている。電気的な絶縁は、絶縁材料6や固体高分子電解質1の周縁部、又はその両者を介在させることで行うことができる。本発明では、カシメを行う際、図2に示すように、金属板4,5の周縁によって固体高分子電解質1を挟持する構造が好ましく、絶縁材料6を介在させつつ固体高分子電解質1を挟持する構造がより好ましい。このような構造によると、電極板2,3の一方から他方へのガス等の流入を効果的に防止することができる。絶縁材料6の厚みとしては、薄型化の観点から、0.1mm以下が好ましい。なお、絶縁材料をコーティングすることにより、更なる薄型化が可能である(例えば絶縁材料6の厚み1μmも可能)。
絶縁材料6としては、シート状の樹脂、ゴム、熱可塑性エラストマー、セラミックスなどが使用できるが、シール性を高める上で、樹脂、ゴム、熱可塑性エラストマーなどが好ましく、特にポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、フッ素樹脂、ポリイミドが好ましい。絶縁材料6は、金属板4,5の周縁に直接あるいは粘着剤を介して貼着したり、塗布したりして、予め金属板4,5に一体化しておくことも可能である。
カシメ構造としては、シール性や製造の容易性、厚み等の観点から図2に示すものが好ましい。つまり、一方の金属板5の周縁領域5aを他方の周縁領域4aより大きくしておき、絶縁材料6を介在させつつ、一方の金属板5の周縁領域5aを他方の金属板4の周縁領域4aを挟圧するように折り返したカシメ構造が好ましい。このカシメ構造では、プレス加工等によって、金属板4の周縁領域4aに段差を設けておくのが好ましい。このようなカシメ構造自体は金属加工として公知であり、公知のカシメ装置によって、それを形成することができる。
図2には、注入口5cにジョイント用の金属製ピン5eが金属板5に対して取り付けられている。この取り付けは、カシメや圧入により行うことができる。このピン5eに対して、ガス供給チューブ22を圧入して取り付けることができる。ガス供給チューブ22は、金属製あるいは樹脂製のものを用いることができる。
また、図2に示すように、金属板4,5には、突出部4f,5fが形成されており、これら突出部4f,5fの内側に形成される空間には、電極板2,3が収容される。突出部4f,5fは、金属板4,5を絞り加工(打ち出し加工)することで形成することができる。
<コネクターの構成>
次に、燃料電池セルを回路基板に接続するためのコネクターの構成について説明する。図3は、回路基板への組み立て構造を示す分解斜視図であり、図4は、組み立てた状態を示す図である。
コネクターCは、枠状押圧部10を備えており、その中央部には矩形の開口窓10aが形成されている。この開口窓10aにより、カソード側金属板4に形成された多数の開口部4cが露出する。枠状押圧部10は、金属板4を回路基板方向へ押圧する機能を有し、金属板4の外周領域を押圧する。また、図4(c)に示すように、枠状押圧部10は、金属板4の突出部4fの周囲を押圧するようにしている。これにより、金属板4,5、電極板2,3、固体高分子電解質1の間にも適切な押圧力が作用し、これらの部材間の接触を良好に保つようにしている。これにより、接触抵抗を減らすことができ、効率よく電気出力を取り出すことができる。
枠状押圧部10の両側には、一対の脚部11(連結部に相当)が一体的に形成されており、回路基板と接続するための孔11aが形成される。脚部11は、矩形形状を有する燃料電池セルSの長辺方向に沿って設けられており、垂直立壁部11bとパターン接触部11cとが形成されている。垂直立壁部11bの高さは、接続すべき燃料電池セルSの高さ寸法を考慮して決めることができる。すなわち、適度な押圧力で燃料電池セルSを回路基板に押圧するように設定される。また、垂直立壁部11bを設けることで、コネクターCとしての強度を確保することができる。
コネクターCは、真鍮等の金属プレートを曲げ加工することで製造することができ、必要に応じて接触抵抗を減らすためのメッキ処理が施される。コネクターCの厚みは0.5mm程度であり、燃料電池セルSを含めた全体の厚みが大きくならないようにしている。なお、厚み寸法は、燃料電池セルSの大きさに応じて設定できるものである。
回路基板20には、第1電極パターン20aと第2電極パターン20bが形成されている。第1電極パターン20aには、コネクターCのパターン接触部11cが接触する。これにより、カソード側金属板4と第1電極パターン20aとが電気的に接続される。図4(b)に示すように、ボルト21とナット23によりカソード側金属板4とパターン接触部11cとは強固に連結される。なお、電極パターンとの接続は、ボルト・ナットに限定されるものではなく、ハンダ付けにより行ってもよい。
回路基板20には、矩形孔20dが形成されており、これは燃料電池セルS内に水素ガスを導入するためのガス供給チューブ22の配置場所を確保するためである。かかる矩形孔20dにより、電極パターンが切断されることもあるが、その場合は、回路基板20にスルーホールを形成するなどして、回路基板20の裏面側でパターンを接続させるようにする。
第2電極パターン20bは、アノード側金属板5の突出部5fが直接接触し、接触圧力はコネクターCにより燃料電池セルSを回路基板20に接続することで確保することができる。従って、第1電極パターン20aはカソード電極(+)として、第2電極パターン20bはアノード電極(−)として機能させることができる。このように、コネクターCにより、燃料電池セルSを確実に回路基板20に接続することができる。
<ノートパソコン用の配置構成例>
次に、燃料電池セルSを多数直列接続して燃料電池ユニットを構成する場合の構成を説明する。図5は、ノートパソコン用に16個の燃料電池セルを直列接続した場合の配置構成例を示す平面図である。図6は、回路基板20のパターン配線図を示す平面図である。
図6のエリアP1に接続される燃料電池セルS用の電極パターンと、エリアP2に接続される燃料電池セルS用の電極パターンを代表して説明する。エリアP1の第2電極パターン20bは、エリアP2の第1電極パターン20aとが共通する電極パターンとして形成される。他のエリアについても同様である。これにより、多数の燃料電池セルを電気的に直列接続することができ、出力電圧を大きくすることができる。また、ガス供給チューブ22を配置するための矩形孔20dも多数設けられる。例えば、エリアP1の燃料電池セルSの排出口5dと、エリアP2の燃料電池セルSの注入口5cとがガス供給チューブ22により接続される。他のエリアについても同じように接続することで、ガス流路を直列接続することができる。ただし、ガス流路については、直列接続に限定されるものではなく、並列接続あるいは、直列と並列と組み合わせにより形成することができる。
回路基板20には、電極パターンが形成されるだけでなく、目的に応じて電子回路を搭載することができる。例えば、ノートパソコン用に用いる場合には、燃料電池セルSを直列接続したとしても十分な電圧にならないことが考えられる。そのため、所定の駆動電圧まで昇圧させるための昇圧回路(DC−DCコンバータ)が搭載される。また、出力電圧が安定している必要があるため、安定化回路も搭載される。
<コネクターの別実施形態>
次にコネクターCの別実施形態について図7により説明する。図7(a)は、図3に示すコネクターCと比較して、垂直立壁部11bとパターン接触部11cとが肉厚に形成された構成例である。図7(b)では、枠状押圧部10の矩形短辺側に立ち曲げ部11dが形成されている。これにより、短辺方向の強度アップを図ることができる。また、パターン接触部11cには、複数個所に張り出し部11eが形成されており、第1電極パターン20aとのハンダ付けを行いやすくしている。その他にもコネクターCの変形例は、種々考えられる。
<実施例>
次に、本発明に係るコネクターを使用した場合の電気出力について実験的に測定した。図8に示すように(a)本発明に係るコネクターを使用した場合、(b)比較例に係るコネクターを使用した場合、(c)評価治具を使用した場合とで測定結果を比較した。
(a)は、枠状押圧部10を有するコネクターCであり、パターン接触部11を回路基板20にボールとナットで接続した。また、水素ガスを供給・排出するためガス供給チューブ22も接続した。(b)は、燃料電池セルSの矩形長辺側を2箇所別個にコネクター25により回路基板20に接続した。一対のコネクター25は連結されておらず、夫々燃料電池セルSの長辺側を押圧する。コネクター25は、金属板4の突出部4fよりも外側領域を押圧するように設定した。(c)で使用される燃料電池セルSも、他の(a)(b)とは同じであるが、第1電極プレート26と第2電極プレート27により、燃料電池セルSを挟持し各プレートから出力を取り出した。第2電極プレート27に、空気取り込み用の開口部が露出するように開口窓が形成される。(c)は本発明のコネクターを評価するために使用する。
図9は、実験結果を示すグラフである。(a)は電流密度(mA/cm2)と電圧(V)の関係を示す。(b)は電圧(V)と出力(W)の関係を示す。(c)は電流密度(mA/cm2)とセル抵抗(mΩ)の関係を示す。これらの結果からも分かるように、本発明は、比較例と比べて出力が大きく取れていることがわかる。比較例は、燃料電池セルSの突出部4f,5fを押圧する構成ではないため、固体高分子電解質1、電極板2,3、金属板4,5の接触抵抗が本発明に比べて大きくなっているためであると考えられる。このことは、セル抵抗を示すグラフからも理解される。また、電極接続構造が最も強度を有する(c)と本発明の(a)を比較しても、出力の面で遜色なく、本発明によるコネクターCが実用的にも問題ないことが実証された。
<別実施形態>
回路基板に燃料電池セルを搭載する場合の個数は1個又は複数個であり、使用される電子機器の用途等に応じて適宜設定することができる。本発明に係る燃料電池が使用される電子機器としては、ノートパソコンに限定されるものではなく、携帯電話やPDA等の携帯機器やその他の電子機器に搭載することができる。
本発明に係るコネクターにより接続される燃料電池セルについては、本実施形態のものに限定されるものではなく、薄型板状に形成される燃料電池セルであれば、適用できるものである。本実施形態では、空気取り込み用の開口部が形成されたセルについて説明したが、このようなタイプに限定されるものではなく、開口部が設けられないようなセルに対しても適用できるものである。
本発明の燃料電池セルの一例を示す組み立て斜視図 本発明の燃料電池セルの一例を示す縦断面図 燃料電池セルの回路基板への組立構造を示す分解斜視図 燃料電池セルを回路基板に組み立てた状態を示す図 ノートパソコン用に16個の燃料電池セルを直列接続した場合の配置構成例を示す平面図 回路基板のパターン配線図を示す平面図 コネクターの別実施形態を示す図 実験に使用したコネクターを示す図 実験結果を示すグラフ 従来の燃料電池の構成を示す斜視図
符号の説明
1 固体高分子電解質
2 カソード側電極板
3 アノード側電極板
4 カソード側金属板
5 アノード側金属板
10 枠状押圧部
10a 開口窓
11 脚部
11a 孔
11b 垂直立壁部
11c パターン接触部
11d 立ち曲げ部
20 回路基板
20a 第1電極パターン
20b 第2電極パターン
20c 孔
21 ボルト
22 ガス供給チューブ
23 ナット
C コネクター
S 燃料電池セル

Claims (5)

  1. 板状の固体高分子電解質と、その固体高分子電解質の両側に配置される第1電極板及び第2電極板と、これら電極板の更に外側に配置された第1金属板及び第2金属板とを備え、これら金属板の周縁領域が絶縁層を間に介在させた状態で封止されている燃料電池セルを回路基板に接続するためのコネクターであって、
    回路基板には、基板表面と向かい合わない第1金属板を電気的接続するための第1電極パターンと、基板表面と向かい合う第2金属板と直接接触される第2電極パターンとが形成されており、前記コネクターは、
    第1金属板の外周を回路基板方向へ押圧するための枠状押圧部と、
    枠状押圧部を回路基板の第1電極パターンに電気的に接続するための連結部とが一体的に形成され、
    連結部が第1電極パターンに接続されることにより、第1金属板が第1電極パターンに電気的接続されると共に、第2金属板が回路基板の第2電極パターンに電気的接続されることを特徴とする燃料電池セル接続用のコネクター。
  2. カソード側金属板である第1金属板には、空気を取り込むための多数の孔が形成されており、
    前記枠状押圧部は、前記多数の孔が形成される領域の周囲を押圧するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池セル接続用のコネクター。
  3. 第1金属板には、第1電極板を内部に収容するための突出部が形成されており、前記枠状押圧部は、この突出部の周囲を押圧するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池セル接続用のコネクター。
  4. 前記連結部は、矩形状に形成される燃料電池セルの長辺方向に沿った脚として形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池セル接続用のコネクター。
  5. 板状の固体高分子電解質と、その固体高分子電解質の両側に配置される第1電極板及び第2電極板と、これら電極板の更に外側に配置された第1金属板及び第2金属板とを備え、これら金属板の周縁領域が絶縁層を間に介在させた状態で封止されている燃料電池セルと、
    基板表面と向かい合わない第1金属板を電気的接続するための第1電極パターンと、基板表面と向かい合う第2金属板と直接接触される第2電極パターンとが形成された回路基板と、
    この回路基板に複数の燃料電池セルを請求項1〜4のいずれか1項に記載のコネクターにより接続してあることを特徴とする燃料電池ユニット。
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