JP2006236571A - 情報記録方法及び光記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録波長で再生した場合と再生波長で再生した場合の再生信号の特性の差異を低減させることができる情報記録方法を提供する。
【解決手段】所定の記録変調方式に従った情報に応じてレーザ光源をマルチパルスからなる非連続的なパルス発光波形で発光させて光記録媒体にレーザ光を照射して前記記録変調方式に基づくマーク又はスペースを形成することにより情報を記録する情報記録方法において、3Tマークのパルス長が、4Tマーク以上のマークの先頭パルス長よりも長く、先頭パルス照射開始時間と最終パルス照射終了時間との差に対する実際のパルス照射時間の割合が0.7以上に設定された前記非連続的なパルス発光波形により前記レーザ光源を発光させるようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、記録波長と再生波長とが異なる環境で使用され得る記録可能な光記録媒体及びその情報記録方法に関する。
マルチメディアの普及に伴い、音楽用CD(Compact Disk)やCD−ROM等の再生専用メディアや光情報再生装置が実用化されている。最近では、色素系メディアを用いた追記型光ディスクや、光磁気メディアを用いた書換え可能なMO(Magnetic Optical)ディスクや相変化型メディアなどが注目されている。また、レーザ光源としての半導体レーザの短波長化や高NA対物レンズによるスポット径の小径化や薄型基板の採用などにより、DVD(Digital Versatile Disk)−ROM,DVD−R(Recordable),DVD−RAM,DVD−RW(Rewritable)等の大容量ディスクが実用化段階に入っている。
ここに、例えば、DVD−Rシステムにおいては、記録波長が635nmであり、再生波長が650nmであるというように、記録波長と再生波長とが異なるシステム環境とされている。
また、記録波長と再生波長が同一であっても、リムインテンシティの制約によって、同一記録部を再生しても再生専用装置と記録装置で特性が大きく変わってしまうという問題を有している。
ROMが存在する光ディスクシステム環境においては、記録可能なメディアは、ROMとの互換性が最も重要である。従って、例えばDVD−Rの場合、DVD−ROM対応の波長650nmの再生専用装置で低ジッタが達成される必要がある。
しかし、再生装置依存性の大きい光記録媒体では、図12に示すように記録装置(波長635nm)自身で再生した場合のベストジッタが得られる記録条件と、再生専用装置(波長650nm)で再生した場合のベストジッタが得られる記録条件とは大きく異なってしまう場合がある。図12では、波長635nmによる再生では記録パワー10.3mW近傍で記録した部分でベストジッタが得られるが、波長650nmでは記録パワー11.0mW近傍で記録した部分でベストジッタが得られる例が示されている。
図示例の場合、波長635nmでベストジッタが得られる記録パワー10.3mW近傍で記録することでジッタ12.0%が得られても、波長650nmで再生した場合には、ジッタが15.0%程度になってしまう。また、ジッタ値自体も波長635nmの場合に比べて、波長650nmの場合のジッタは大幅に悪化してしまっていることが分かる。
かといって、再生専用装置(波長650nm)でベストジッタが得られるような記録を記録装置(波長635nm)で記録することは不可能である。なぜなら、再生専用装置(波長650nm)でベストジッタが得られるような記録を行うためには、記録装置(波長635nm)では意図的に良好でない記録を行わなければならず、アシンメトリやβ値などで管理する通常の記録方法では対応できなくなるためである。
この点、予めアシンメトリやβ値などにオフセットを持たせて記録する方法も考えられるが、そのオフセット量を決める方法が明確でないことや、記録装置自身でのデ−タ再生が不可能になる可能性があるため実用的ではない。
以上のように、問題なのは記録装置と再生装置によってジッタ値が異なることだけではなく、記録装置と再生装置によって最適な記録状態が異なることにある。
そこで、本発明は、記録波長と再生波長とが異なる環境で使用される場合に、記録波長で再生した場合と再生波長で再生した場合の再生信号の特性の差異を低減させることができる情報記録方法及び光記録媒体を提供することを目的とする。
或いは、記録装置と再生専用装置が独立に存在する場合に、記録装置で再生した場合と再生専用装置で再生した場合の再生信号の特性の差異を低減させることができる情報記録方法及び光記録媒体を提供することを目的とする。
また、本発明は、変調度が高くROMとの互換性をより一層高めることができる情報記録方法及び光記録媒体を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、パルス発光波形ストラテジの変動マージンの高い情報記録方法及び光記録媒体を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、所定の記録変調方式に従った情報に応じてレーザ光源をマルチパルスからなる非連続的なパルス発光波形で発光させて光記録媒体にレーザ光を照射して前記記録変調方式に基づくマーク又はスペースを形成することにより情報を記録する情報記録方法において、3Tマークのパルス長が、4Tマーク以上のマークの先頭パルス長よりも長く、先頭パルス照射開始時間と最終パルス照射終了時間との差に対する実際のパルス照射時間の割合が0.7以上に設定された前記非連続的なパルス発光波形により前記レーザ光源を発光させるようにしたことを特徴とする情報記録方法である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報記録方法において、先頭パルスより後のマルチパルスの数は、該マークが、4Tマーク以上であるとき、該マークの長さ−3個であることを特徴とする。
本発明の一つの態様によれば、記録波長で再生した場合と再生波長で再生した場合の再生信号の特性の差異を低減させることができる情報記録方法を提供することができる。
本発明の第一の実施形態は、所定の記録変調方式に従った情報に応じてレーザ光源をマルチパルスからなる非連続的なパルス発光波形で発光させて光記録媒体にレーザ光を照射して前記記録変調方式に基づくマーク又はスペースを形成することにより情報を記録する情報記録方法において、先頭パルス照射開始時間と最終パルス照射終了時間との差に対する実際のパルス照射時間の割合が0.7以上に設定された前記非連続的なパルス発光波形により前記レーザ光源を発光させるようにしたことを特徴とする情報記録方法である。
従って、先頭パルス照射開始時間と最終パルス照射終了時間との差に対する実際のパルス照射時間の割合を0.7以上に設定して記録状態を最適化することにより、再生装置の解像力の差による最適記録状態の変動を抑制することができ、再生互換性が高くなる。また、最適記録状態が再生装置の解像力の差に大きく依存しないため、記録時のOPC等の記録管理も簡便で済み、記録の信頼性も高め得る。さらには、高い変調度を得ることも可能であり、ROM用の再生専用装置との互換性を高め得る上に、ストラテジ変動マージンも広げることができる。
本発明の第二の実施形態は、本発明の第一の実施形態の情報記録方法において、少なくとも最長マークを記録するためのパルス発光波形の場合に、先頭パルス照射開始時間と最終パルス照射終了時間との差に対する実際のパルス照射時間の割合が0.7以上に設定された前記非連続的なパルス発光波形を用いるようにしたことを特徴とする情報記録方法である。
従って、基本的には本発明の第一の実施形態と同様であるが、特に、少なくとも最長マークを記録するためのパルス発光波形の場合に上記の条件を満たすようにしたので、それよりも短いマーク全てについて条件を満たすこととなり、より一層良好なる再生互換性を確保することができる。
本発明の第三の実施形態は、所定の記録変調方式に従った情報に応じてレーザ光源をマルチパルスからなる非連続的なパルス発光波形で発光させたレーザ光が照射されて前記記録変調方式に基づくマーク又はスペースが形成されることにより情報が記録される光記録媒体において、先頭パルス照射開始時間と最終パルス照射終了時間との差に対する実際のパルス照射時間の割合が0.7以上に設定された前記非連続的なパルス発光波形で前記レーザ光源を発光させたレーザ光により情報が記録されることを特徴とする光記録媒体である。
従って、先頭パルス照射開始時間と最終パルス照射終了時間との差に対する実際のパルス照射時間の割合が0.7以上に設定されて記録状態が最適化されて情報が記録されることにより、再生装置の解像力の差による最適記録状態の変動を抑制することができ、再生互換性の高い光記録媒体となる。また、最適記録状態が再生装置の解像力の差に大きく依存しないため、記録時のOPC等の記録管理も簡便で済み、記録の信頼性も高め得る。さらには、高い変調度を得ることも可能であり、ROM用の再生専用装置との互換性を高め得る上に、ストラテジ変動マージンの広い光記録媒体となる。
本発明の第四の実施形態は、本発明の第三の実施形態の光記録媒体において、少なくとも最長マークを記録するためのパルス発光波形の場合に、先頭パルス照射開始時間と最終パルス照射終了時間との差に対する実際のパルス照射時間の割合が0.7以上に設定されて情報が記録されることを特徴とする光記録媒体である。
従って、基本的には本発明の第三の実施形態と同様であるが、特に、少なくとも最長マークを記録するためのパルス発光波形の場合に上記の条件を満たすようにしたので、それよりも短いマーク全てについて条件を満たすこととなり、より一層良好なる再生互換性が確保された光記録媒体となる。
本発明の第五の実施形態は、記録可能な本発明の第三又は第四の実施形態の光記録媒体において、記録装置のビームよりも小径のビームを用いる再生専用装置により再生されることを特徴とする記録可能な光記録媒体である。
従って、記録波長と再生波長とが同一である環境で使用される場合であっても、再生装置間での再生信号の特性の差異を低減させることができる光記録媒体であるのはもちろんであるが、特に、記録波長と再生波長とが異なる環境で使用される場合に、記録波長で再生した場合と再生波長で再生した場合の再生信号の特性の差異を低減させることができる光記録媒体となる。
本発明の一実施の形態を図1及び図2に基づいて説明する。
<分析>
まず、本発明者は、前述したように再生互換性が低下する原因は、再生する光ピックアップの解像力(ビーム径の大小)にあることを見出した。即ち、解像力に差があることによってアシンメトリが異なって見えるため、ジッタ値やジッタの記録パワー依存性等が大きく異なることになる。解像力の差自体は光ピックアップに固有のものであるから、光記録媒体側では取り除けないが、解像力の差の影響によるアシンメトリ変動は、短マークと長マークの記録状態差(例えば記録層における深さ方向の記録領域の大きさの差や変化量の差など)によってもその変動量がより大きくなることを見出した。つまり、短マークと長マークの記録状態差を低減することによって、再生する光ピックアップの解像力の差による最適記録状態の変動を最低限に抑制させることができることを見出したものである。
<現状>
ところで、現在市場に出回っている波長635nm近傍の半導体レーザを搭載した光ピックアップと波長650nm近傍の半導体レーザを搭載した再生専用の光ピックアップとを比較すると、同一の開口数NAの対物レンズを用いても、リムインテンシティの関係上、解像力は波長650nm近傍の半導体レーザを搭載した光ピックアップの方が高く、現状では低解像度の光ピックアップで記録を行い、高解像度の光ピックアップで再生するシステム環境となっている。
本実施の形態は、このように記録装置のビーム径が再生専用装置のビーム径よりも大きい場合(=記録装置のビーム径に対して再生専用装置のビーム径が小さい場合)に有効であり、このような関係は以下の場合或いは以下の場合の組合せにより発生する。即ち、
(1)記録時のレーザ波長が再生時のレーザ波長よりも長波長である場合
(2)記録装置の光ピックアップの開口数NAが再生専用装置の光ピックアップの開口数NAよりも小さい場合
(3)記録装置の光ピックアップのリムインテンシティが再生専用装置の光ピックアップのリムインテンシティよりも小さい場合である。
例えば、DVD−Rシステムの場合は、(3)が最も該当し、記録装置のビーム径が再生専用装置のビーム径よりも大きくなる(再生専用装置では、大きなレーザパワーを必要としないため、ケラレを大きくしてビームを平面波に近づけ、また、ビーム径を小さくしている)。
本実施の形態でいうビーム径の大小は、同一記録部の短マーク振幅やジッタマージンの広さから判定する。即ち、同一記録部を再生した場合、短マーク振幅(例えば3T振幅)が大きく見える光ピックアップほどビーム径が小さいと判定できる。或いは、記録条件を系列的に変えて(例えば、記録パワーや記録パルス幅、記録線密度など)記録した場合、これらの系列的に変化させた条件の変動に対するジッタ変化が小さい光ピックアップほどビーム径が小さいと判定できる。
<再生互換性を高める方法>
次に、低解像度の光ピックアップで記録を行い、高解像度の光ピックアップで再生するシステム環境において,再生互換性を高める方法について説明する。
ビーム径に対して十分な長さを有する長マークの変調度は解像力に対しさほど敏感でないが、ビーム径に対して十分な長さを有さない短マークの変調度は、光ピックアップの解像力に対し非常に敏感である。
そこで、例えば一般的なパルス発光波形であるEFM(Eight to Fourteen Modulation)変調方式の場合において、記録密度(記録線速度)を変えて、最短データ及び最長データである3T,14Tの変調度がどう変動するかを調べた結果を、図1に示す(なお、この実験では、高記録線速度で記録パワーが低下する現象を排除するため、14T変調度がほぼ同一になるように記録パワーを設定した)。この結果からも、解像力によって、特に短マークの変調度が大きく変化することがわかる。
このように短マークと長マークの変調度差は解像力によって必ず変化してしまい、この変化は避けることができない。
しかし一方、短マークと長マークの変調度差が解像力によって変化する現象は、短マークと長マーク間の記録状態に差が存在すると、より大きくなることを見出したのである。
記録層の温度分布はマーク長によって異なり、長マークに対して短マーク(特に最短マーク)は記録層の温度が上昇しずらい。
従って、基板変形量や色素分解量は記録マーク長によって(特に長マークと最短マーク間で)異なる。
例えば、光学定数の波長依存性の大きい記録層の未分解領域の大きさが記録マーク長によって異なると、短マークと長マークの変調度差は解像力によって大きく変化することになる。
従って、再生互換性を高めるためには、長マークと短マークの記録状態差を低減するような記録を行う必要があるわけである。
本発明では、マルチパルス記録において、先頭パルス照射開始時間と最終パルス照射終了時間との差に対する実際のパルス照射時間の割合を0.7以上に設定すると、必然的に短マーク形成用の最適パルス長が長くなり(絶対値も、また長マークに対する相対値も長くなる)、これによって長マークと短マークの記録状態差の低減が行えることを見出した。
なお、本実施の形態或いは本発明でいう先頭パルス照射開始時間と最終パルス照射終了時間との差に対するパルス照射時間の割合とは、図2に示すようなマルチパルスからなる非連続なパルス発光波形(ストラテジ)において、先頭パルス照射開始時間tstopと最終パルス照射終了時間teendとの時間差に対する実際にパルスが照射される時間Ttop+Tmp*(マルチパルスの数)の割合のことである。マルチパルスの数は、DVD Specifications for Recordable Disk (DVD−R) Part1 PHYSICAL SPECIFICATIONS Version 1.0 July 1997に記載された記録ストラテジを用いる場合、4Tマーク以上でTwd−3であり(Twdは記録したいマークの長さ(T)である)、例えば6Tマークのパルス発光波形の場合は、1つの先頭パルスと3つのマルチパルスから構成される。
上述の実施の形態を裏付ける実施例について、図3ないし図11を参照して説明する。
まず、初めに、本実施例で用いる装置の再生能力の差(ビーム径の大小)を確認し、記録装置のビーム径が再生専用装置のビーム径よりも大きいことを確認した。記録/再生装置にはパルステック工業株式会社製のDDU−1000(波長635nm,NA0.60,1/e[タンジェンシャル]0.88μm,1/e[ラジアル]0.89μm,リムインテンシティ[タンジェンシャル]0.563,リムインテンシティ[ラジアル]0.426),再生専用装置にはパルステック工業株式会社製のDDU−1000(波長650nm,NA0.60,1/e[タンジェンシャル]0.89μm,1/e[ラジアル]0.93μm,リムインテンシティ[タンジェンシャル]0.974,リムインテンシティ[ラジアル]0.628)を用いた。
また、図3に示すように、厚さ0.6mm、トラックピッチ0.74μmのポリカーボネート基板1上(4.7GB対応)に化1で示すような化学構造式で示されるアゾ金属錯体を記録層2としてスピンコートによって成膜し、その上にスパッタにより金反射層3、さらに紫外線硬化型樹脂からなる保護層4を設け、光記録媒体5を作成した。
Figure 2006236571
このような構成の光記録媒体5に対し、同一記録ストラテジを用いて、波長635nmの記録装置で回転線速度(CLV 3.3m/s〜3.8m/s)と記録パワー(8〜11mW)を変えて記録を行った。
このようにして記録された記録部分を波長635nmで再生した場合と、波長650nmで再生した場合のジッタ特性を図4及び図5に示す。なお、ジッタ特性の測定には横河電機株式会社製のタイムインターバルアナライザTA320を用いた。
この結果、ジッタの記録線密度依存性の差から、波長650nmの再生装置が解像力が高いことが確認され、明らかに再生装置によって再生特性が変わることが確かめられた。
次に、本発明のストラテジ設定の効果を確認する実験を行った。前述の場合と同様に、厚さ0.6mm、トラックピッチ0.74μmのポリカーボネート基板1上(4.7GB対応)に前述の化1で示したような化学構造式で示されるアゾ金属錯体を記録層2としてスピンコートによって成膜し、その上にスパッタにより金反射層3、さらに紫外線硬化型樹脂からなる保護層4を設け、光記録媒体5を作成した。
この光記録媒体5に対しDVD Specifications for Recordable Disk (DVD−R) Part1 PHYSICAL SPECIFICATIONS Version 1.0 July 1997に記載された記録設定条件を用い、前述のパルステック工業製のDDU−1000(波長635nm、NA0.60)によって記録を行い、パルステック工業製のDDU−1000(波長635nm,NA0.60,再生パワー0.7mW)とパルステック工業製のDDU−1000(波長650nm,NA0.60,再生パワー0.3mW)を用いて各々ジッタを測定した。
なお、ストラテジ設定は3Ttop−4Ttop−MP(4Ttopとは4T以上に用いる先頭パルス長のことである)が、1.02−1.03−0.60(T),1.12−1.10−0.70(T),1.28−1.24−0.80(T)という3つの異なる条件を用い、各々のストラテジで記録した部分のジッタ特性の装置間差を測定した結果を図6R>6ないし図8に示す。この時、各々のストラテジ設定条件での先頭パルス照射開始時間tstopと最終パルス照射終了時間teendの差L(=tstop−teend)に対するパルス照射時間L(=Ttop+Tmp*(Twd−3))の割合L/Lを表1ないし表3に示す。
Figure 2006236571
Figure 2006236571
Figure 2006236571
これらの図6ないし図8及び表1ないし表3に示す結果によれば、波長650nmにおけるジッタ特性と波長635nmにおけるジッタ特性の差が、マルチパルス長MPの増加とともに改善されることがわかる。即ち、先頭パルス照射開始時間tstopと最終パルス照射終了時間teendの差L(=tstop−teend)に対するパルス照射時間L(=Ttop+Tmp*(Twd−3))の割合L/Lが0.7以上になると、最短マーク形成のための最適パルス長3Ttopも長くなり(絶対値も、また4Ttopに対する3Ttopも長くなる)、ジッタの記録パワー依存性曲線の差異が再生装置間で小さくなり、再生互換性が高まることが確認できたものである(波長635nmで記録し、再生して最適条件を求めて記録した部分が、波長650nmで再生した時も最適記録状態である。特に、図7及び表2に示すように、最長マーク14Tを記録する場合に割合L/Lが0.7以上(ここでは、0.73)であれば、それよりも短いマーク全てについて割合L/Lが0.7以上となるので、好ましい。
また、ストラテジ設定3Ttop−4Ttop−MPが、1.02−1.03−0.60(T),1.12−1.10−0.70(T)の場合の変調度を測定した結果、図9及び図10に示すようになり(なお、図中の横軸は記録パワーを最適記録パワーPoで規格化した値である)、本実施例の光記録媒体5或いはこの光記録媒体5に対する記録方法により、変調度が十分大きく、ROMとの互換性をより一層高め得る効果があることが確認できたものである。
さらに、ストラテジ設定3Ttop−4Ttop−MPが、1.02−1.03−0.60(T),1.12−1.10−0.70(T),1.28−1.24−0.80(T)という3つの異なる条件を用いて、4Ttop長が変化した場合のジッタ変化を測定した結果を図11に示す。なお,横軸はベストジッタが得られる4Ttop長に対するパルス長の比であり、縦軸はベストジッタに対するジッタの比である。
この結果から、先頭パルス照射開始時間tstopと最終パルス照射終了時間teendの差L(=tstop−teend)に対するパルス照射時間L(=Ttop+Tmp*(Twd−3))の割合L/Lを0.7以上に設定すると、最短マーク形成のための最適パルス長3Ttopも長くなり(絶対値も、また4Ttopに対する3Ttopも長くなる)、パルス長の変化に対してもジッタマージンが広がることが確認できたものである。
ちなみに、図11に示す例で、マルチパルス長が0.80(T)の場合に、ベストジッタ値が若干悪くなったのは、ストラテジの最適化を十分行わなかったためであり、本質的な問題ではない。
本発明の第一の実施形態の情報記録方法によれば、先頭パルス照射開始時間と最終パルス照射終了時間との差に対する実際のパルス照射時間の割合を0.7以上に設定して記録状態を最適化したので、再生装置の解像力の差による最適記録状態の変動を抑制することができ、再生互換性を高くすることができ、また、最適記録状態が再生装置の解像力の差に大きく依存しないため、記録時のOPC等の記録管理も簡便で済み、記録の信頼性も高めることができ、さらには、高い変調度を得ることもでき、ROM用の再生専用装置との互換性を高めることができる上に、ストラテジ変動マージンも広げることができる。
本発明の第二の実施形態の情報記録方法によれば、基本的には本発明の第一の実施形態と同様であるが、特に、少なくとも最長マークを記録するためのパルス発光波形の場合に上記の条件を満たすようにしたので、それよりも短いマーク全てについて条件を満たすこととなり、より一層良好なる再生互換性を確保することができる。
本発明の第三の実施形態の光記録媒体によれば、先頭パルス照射開始時間と最終パルス照射終了時間との差に対する実際のパルス照射時間の割合が0.7以上に設定されて記録状態が最適化されて情報が記録されるので、再生装置の解像力の差による最適記録状態の変動を抑制することができ、再生互換性の高い光記録媒体を提供でき、また、最適記録状態が再生装置の解像力の差に大きく依存しないため、記録時のOPC等の記録管理も簡便で済み、記録の信頼性を高めることができ、さらには、高い変調度を得ることもでき、ROM用の再生専用装置との互換性を高めることができる上に、ストラテジ変動マージンの広い光記録媒体を提供することができる。
本発明の第四の実施形態の光記録媒体によれば、基本的には本発明の第三の実施形態と同様であるが、特に、少なくとも最長マークを記録するためのパルス発光波形の場合に上記の条件を満たすようにしたので、それよりも短いマーク全てについて条件を満たすこととなり、より一層良好なる再生互換性が確保された光記録媒体を提供することができる。
本発明の第五の実施形態によれば、記録波長と再生波長とが同一である環境で使用される場合であっても、再生装置間での再生信号の特性の差異を低減させることができる光記録媒体であるのはもちろんであるが、特に、記録波長と再生波長とが異なる環境で使用される場合に、記録波長で再生した場合と再生波長で再生した場合の再生信号の特性の差異を低減させることができる光記録媒体を提供することができる。
本発明の一実施の形態に関して記録線速度に応じたRfレベルの変動の測定結果を示すグラフである。 パルス発光波形例を示すパルス波形図である。 本発明の一実施例を示す光記録媒体の断面構成図である。 波長635nmで再生した場合のジッタ特性図である。 波長650nmで再生した場合のジッタ特性図である。 1.02−1.03−0.60(T)なるストラテジで記録した場合のジッタ特性図である。 1.12−1.10−0.70(T)なるストラテジで記録した場合のジッタ特性図である。 1.28−1.24−0.80(T)なるストラテジで記録した場合のジッタ特性図である。 1.02−1.03−0.60(T)なるストラテジで記録した場合の変調度特性図である。 1.12−1.10−0.70(T)なるストラテジで記録した場合の変調度特性図である。 各々異なるストラテジで記録した場合の4Ttop長が変化した場合のジッタ変化を示す特性図である。 記録波長と再生波長とで再生した場合の従来のジッタ特性図である。
符号の説明
5 光記録媒体
tstop 先頭パルス照射開始時間
teend 最終パルス照射終了時間

Claims (2)

  1. 所定の記録変調方式に従った情報に応じてレーザ光源をマルチパルスからなる非連続的なパルス発光波形で発光させて光記録媒体にレーザ光を照射して前記記録変調方式に基づくマーク又はスペースを形成することにより情報を記録する情報記録方法において、
    3Tマークのパルス長が、4Tマーク以上のマークの先頭パルス長よりも長く、
    先頭パルス照射開始時間と最終パルス照射終了時間との差に対する実際のパルス照射時間の割合が0.7以上に設定された前記非連続的なパルス発光波形により前記レーザ光源を発光させるようにしたことを特徴とする情報記録方法。
  2. 先頭パルスより後のマルチパルスの数は、該マークが、4Tマーク以上であるとき、該マークの長さ−3個であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録方法。
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