JP2006236402A - 磁気ディスク装置及び製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 専用の試験装置に接続しないで機能注入工程の一部を実施することができる磁気ディスク装置を提供する。
【解決手段】 サーボ・データは磁気ディスクの専用領域65にだけ書き込まれている。専用領域には機能注入プログラムが格納されている。プロセッサの電源を投入したときにプロセッサは状態設定部を参照して、機能注入プログラムを実行するか否かを判断する。状態設定部は不揮発性メモリやジャンパ・ブロックで構成される。機能注入プログラムは、セルフ・サーボ・ライト方式によるサーボ・データの書き込みに関するものや、パラメータの設定に関するものを含んでいる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ハードウエアの組み立てが完成したあとの磁気ディスク装置を完成品にするために機能を注入する技術に関し、さらに詳細には、磁気ディスク装置に機能を注入する工程の一部を専用の試験装置を使用しないで実施する技術に関する。
磁気ディスク装置は、ハードウエアを組み立てたあとに磁気ディスクにサーボ・データを書き込んだり、磁気ヘッドやデータ・チャネルに関するパラメータを設定したり、あるいは、磁気ディスクの欠陥セクタを登録したりといった機能注入作業を経て完成品となりユーザに出荷される。このようにハードウエアとしての組み立てが完了した磁気ディスク装置を完成品にするために機能を注入する工程を本明細書においては機能注入工程ということにする。
磁気ディスク装置の機能注入工程は、一般に専用の試験装置に接続されたテスト・チャンバのセルに多数の磁気ディスク装置をセットして行われる。機能注入工程には、試験装置から各磁気ディスク装置にコマンドを送って応答を確認したり、試験装置から各磁気ディスク装置が実行する試験プログラムを送ったりする作業を含む。各磁気ディスク装置は、当該試験装置による機能注入工程がすべて終わるまでテスト・チャンバに取り付けられている。
特許文献1には、最適化/検査の工程を終了していない子供磁気ディスク装置に最適化/検査の工程を終了した親磁気ディスク装置から成長プログラムを送り、子供磁気ディスク装置が成長プログラムを実行して自らの最適化/検査工程を実行する技術を開示する。この技術によれば、成長した磁気ディスク装置を試験装置として使用できるので、大量生産に対応するための試験装置に対する投資を抑制することができると記載されている。
特開2004−178744号公報
磁気ディスク装置を使用するホスト装置の製造メーカでは、その製造期間を短縮するために、磁気ディスク装置の納期ができるだけ短縮されることを望んでいる。ホスト装置の製造期間を短縮するために、磁気ディスク装置の製造メーカはこれまで完成した磁気ディスク装置の納期を短縮することに努力を傾注してきた。HDDレコーダやファイル・サーバなどの磁気ディスク装置が組み込まれるホスト装置では、長時間かけてその動作試験を行う場合がある。この動作試験は、論理回路の動作試験、蓄電池の充放電試験、電源回路の試験、および温度上昇試験などの磁気ディスク装置の動作を伴わないものであり、磁気ディスク装置に対してはホスト装置から電源が供給されるだけである。しかし、このホスト装置の動作試験は出荷直前に行うため、動作試験を開始する時点では磁気ディスク装置を含めたハードウエアの組み立てがすべて完了している必要がある。このような場合に、いままでのように完成した磁気ディスク装置をホスト装置のメーカに納品する方法では、ホスト装置および磁気ディスク装置それぞれ別個に完成させているため、そのトータルすなわち磁気ディスク装置を使用するホスト装置の製造期間の短縮に限界が生じる場合がある。ここに、ホスト装置の製造期間を短縮することができる新しい磁気ディスク装置を提供する必要性が生じてくる。
そこで本発明の目的は、専用の試験装置に接続しないで機能注入工程の一部を実施することができる磁気ディスク装置を提供することにある。さらに本発明の目的は、機能注入工程の一部が未了の状態で出荷しホスト装置に組み込んでから残りの機能注入工程を実行して完成させることでホスト装置の製造期間を短縮することができる磁気ディスク装置を提供することにある。さらに本発明の目的は、そのような磁気ディスク装置を製造する方法を提供することにある。
機能注入工程では、ハードウエアの組み立てが完成した磁気ディスク装置に対して完成品として動作できるようにするために様々な機能を注入する。機能注入工程は、専用の試験装置と専門的知識を有する検査員が存在する環境下で行うのに適した第1ステージと、そのような試験装置や検査員が存在しない環境下でも行うことができる第2ステージに分割する。磁気ディスク装置は、第1ステージの機能注入工程を工場で実施し、第2ステージの機能注入工程をユーザのホスト装置に組み込んだ状態で行うことができるように構成しておく。そして、第2ステージの機能注入工程を磁気ディスク装置が自ら実行することができるように磁気ディスク装置に機能注入プログラムを格納しておき、電源を投入するだけでプロセッサが機能注入プログラムを容易に実行できるようにするための状態設定部を設けておく。
本発明の第1の態様は、サーボ・データが書き込まれた領域とサーボ・データが書き込まれていない領域を備え前記サーボ・データが書き込まれた領域に機能注入プログラムを格納する磁気ディスクと、前記磁気ディスクにアクセスする磁気ヘッドと、前記機能注入プログラムを実行するプロセッサと、前記プロセッサの電源を投入したときに前記プロセッサが前記機能注入プログラムを実行するか否かを判断する状態を設定する状態設定部とを備える磁気ディスク装置を提供する。
磁気ディスクは、サーボ・データが書き込まれた領域とサーボ・データが書き込まれていない領域で構成されている。サーボ・データが書き込まれた領域には機能注入プログラムを格納しておく。サーボ・データが書き込まれた領域はユーザがアクセスできない専用領域でもユーザがアクセスできる一般領域であってもよい。磁気ディスク装置のプロセッサは機能注入プログラムを実行して自らに対して機能注入工程を実施する。電源投入時にプロセッサが特定のアドレスを参照するように初期動作プログラムを構成して当該アドレスに状態設定部を割り当てておけば、状態設定部の設定により電源投入を契機としてプロセッサが機能注入プログラムを実行することができる。
状態設定部はジャンパ・ブロックや不揮発性のメモリで構成することができる。状態設定されたジャンパ・ブロックをジャンパ・コネクタに接続することで容易に機能注入プログラムの実行環境を形成することができる。不揮発性半導体メモリに対する状態設定は、試験装置から行ったり機能注入プログラムを実行して行ったりすることができる。状態設定部の設定に基づいて電源投入を契機にしてプロセッサがデバイス・モードで動作するようにしておくと、機能注入工程が完了したあとに完成品として動作する磁気ディスク装置に容易に移行させることができる。
状態設定部として不揮発性半導体メモリを使用すると、ジャンパ・ブロックに比べて取り扱い上の煩雑さがなくなる。機能注入プログラムには、セルフ・サーボ・ライト方式でサーボ・データを書き込むプログラム、磁気ディスクの欠陥セクタの登録をするプログラム、およびリード/ライト・チャネルのパラメータを設定するプログラムを含ませることができる。
本態様にかかる磁気ディスク装置は、機能注入工程を磁気ディスクに格納した機能注入プログラムを実行して行うようになっている。したがって、本態様にかかる磁気ディスク装置の製造期間は、機能注入工程が完了して完成した磁気ディスク装置と比較して機能注入工程の実施期間だけ短縮することができる。本態様にかかる磁気ディスク装置をホスト装置に組み込んでからホスト装置の動作試験と平行して機能注入プログラムを実行して完成品にするようにすれば、磁気ディスク装置の納品がホスト装置の製造期間にとってクリティカル・パスのとき、完成品の磁気ディスク装置を組み込む場合に比べてホスト装置の動作試験を早期に開始することができる。
ホスト装置の動作試験をする環境下では、磁気ディスク装置のための専用の試験装置や検査員を用意することはできないが、状態設定部を設けて電源の投入を契機にしてプロセッサが機能注入プログラムを実行できるようにしておくと、ホスト装置に組み込んだ状態でも磁気ディスク装置の機能注入工程を実施することができる。
また、試験装置への投資を早期に回収するには、各磁気ディスク装置がテスト・チャンバを占有している時間をできるだけ短縮することが望ましいが、本実施の態様によれば、機能注入工程の一部を試験装置に接続しないでもできるようになるので、試験装置およびテスト・チャンバの利用率が向上する。
本発明の第2の態様は、磁気ディスクと、前記磁気ディスクにアクセスする磁気ヘッドと、機能注入プログラムを格納する不揮発性半導体メモリと、前記機能注入プログラムを実行するプロセッサと、前記プロセッサの電源を投入したときに前記プロセッサが参照して前記機能注入プログラムを実行するか否かを判断する状態を設定する状態設定部とを備える磁気ディスク装置を提供する。本態様では、機能注入プログラムは不揮発性半導体メモリに格納されており、磁気ディスク装置の電源を遮断しても機能注入プログラムの記憶は確保される。したがって、磁気ディスクの記録面すべてにサーボ・データが書き込まれていても、記録面すべてにサーボ・データが書き込まれていなくても、あるいは記録面の一部にだけサーボ・データが書き込まれていてもよい。
本発明の第3の態様は、機能注入プログラムが格納された記録媒体と前記機能注入プログラムを実行するプロセッサを備える磁気ディスク装置をホスト装置に組み込むステップと、前記ホスト装置の電源を投入して動作試験を行うステップと、前記ホスト装置が動作試験をしている期間のうち少なくとも一部の期間に前記プロセッサが前記機能注入プログラムを実行するステップとを有する磁気ディスク装置の製造方法を提供する。
本態様によれば機能注入プログラムの実行とホスト装置の動作試験の間にオーバーラップする期間がある。完成した磁気ディスク装置をホスト装置に組み込んでからホスト装置の動作試験を開始する場合は、磁気ディスク装置が完成するまで動作試験を行うことができないが、本態様によれば、機能注入プログラムを実行する前の段階まで磁気ディスク装置が出来上がっていれば、ホスト装置に組み込んでホスト装置の動作試験を開始することができ、磁気ディスク装置の組み込み時期がクリティカル・パスになっているホスト装置の製造期間の短縮を図ることができる。機能注入プログラムがリード/ライト・チャネルのフィルターの周波数設定を含むような場合には、ホスト装置の振動も含めた総合的な振動に対するサーボ制御系の共振周波数に対して最適な値を設定することができる。
本発明により、専用の試験装置に接続しないで機能注入工程の一部を実施することができる磁気ディスク装置を提供することができた。さらに本発明により、機能注入工程の一部が未了の状態で出荷しホスト装置に組み込んでから残りの機能注入工程を実行して完成させることができる磁気ディスク装置を提供することができた。さらに本発明により、そのような磁気ディスク装置を製造する方法を提供することができた。
[機能注入前の磁気ディスク装置]
図1は、本発明の実施の形態にかかる磁気ディスク装置10の概略ブロック図である。磁気ディスク装置10は、クリーン・ルーム内でベースに構成機器が組み込まれベースとベース・カバーが接合される。記録媒体としての2枚の磁気ディスク11、12は、それぞれ記録面11a、11bおよび記録面12a、12bを備えている。各記録面にはデータ記録のための磁性層が形成され表面には保護層が設けられている。磁気ディスク11、12は、所定の間隔でスピンドル軸15に固定されており、スピンドル・モータ13により両者一体となって回転する。
図2(A)は、磁気ディスク11の記録面11aの概念的なフォーマット構造を示している。他の記録面も同じフォーマット構造になっている。サーボ・セクタ61は、記録面11aの半径方向に向かって放射状に配置され、各サーボ・セクタ61の間には、図2(B)に示すように複数のデータ・セクタで構成されるデータ領域63が設けられている。磁気ディスク装置10は、サーボ・データの書き込みをセルフ・サーボ・ライト方式で行う。セルフ・サーボ・ライト方式では磁気ディスクに組み込まれる磁気ヘッド17a、17b、17c、17dを使用して、すでに書き込んだサーボ・データを基準にして新たな書き込み位置を決定しながら自己伝搬して記録面の全体にサーボ・データを書き込む。
ただし、ハードウエアの組み立てが完成した時点での磁気ディスク装置では、磁気ディスク11、12の各記録面には、まだサーボ・データが一切書き込まれていない。記録面11aの内側には、最内周トラックを含む専用領域65が定義されている。専用領域65は、磁気ディスク装置のシステムが使用する領域で、ユーザ・データの記録には使用されない領域である。
図1に戻って、磁気ディスク装置10には、各記録面11a、11b、12a、12bにそれぞれ対応して4つの磁気ヘッド17a、17b、17c、17dが設けられている。各磁気ヘッドは、誘導型記録ヘッドとGMR再生ヘッドの複合型ヘッドとして各スライダに形成されている。4つの磁気ヘッドは、ホスト装置から指定されたアドレスのデータ・セクタにアクセスするために動作中にいずれか1つがアクティブになるように切り替えられる。
磁気ヘッド17a、17b、17c、17dが形成されたそれぞれのヘッド/スライダは、ヘッド支持機構25a、25b、25c、25dに取り付けられている。ヘッド支持機構は、サスペンション・アセンブリ、キャリッジ、およびボイス・コイル19で構成される。ボイス・コイル19は、ベースに取り付けられたヨークおよびヨークに取り付けられたマグネットとともにボイス・コイル・モータを構成し、ヘッド支持機構をピボット軸を中心に回動させて各磁気ヘッドを対応する記録面の所定のシリンダに位置づける。
シリンダとは、磁気ヘッドが磁気ディスクの所定のトラックに位置づけられたときに、各磁気ヘッド17a、17b、17c、17dに対応する各記録面11a、11b、12a、12bのトラックで構成される円環状の記録領域をいう。ヘッド支持機構には、磁気ヘッドとリード/ライト・チャネル29に接続されたヘッド・アンプ21が取り付けられている。ヘッド・アンプ21は、リード/ライト・ドライバ、ドライバ・レジスタ、リード/ライト切替回路などで構成される。
磁気ディスク装置10は、リード/ライト・チャネル29、MPUユニット31、電源/ドライバ35、ハード・ディスク・コントローラ(HDC)37、およびバッファ・メモリ41を実装する回路基板27を備える。回路基板27は、ベースの外側に取り付けられ、端子またはフレキシブル・ケーブルを介してベース内部の機器に接続される。リード/ライト・チャネル29は、データのビット列を磁気ディスクに記録するビット列に変換する変調回路および逆方向に変換する復調回路、パラレル・データとシリアル・データを変換するパラレル/シリアル変換器、再生信号を一定の電圧レベルに調整する可変利得増幅器(VGA)などを備えている。
リード/ライト・チャネル29は、ユーザ・データを処理するデータ系とサーボ・データの位置情報を処理するサーボ系を含んでおり、これらを構成するフィルターやアンプに対しては、磁気ディスクにサーボ・データや試験データを書き込んでからパラメータの設定を行う必要があるが、ハードウエアの組み立てが完成しただけの段階ではまだパラメータは設定されていない。
MPUユニット31においては、図3(A)に示すように、マイクロ・プロセッサ(MPU)43、揮発性メモリ(RAM)45、読み取り専用メモリ(ROM)47、および書き換え可能な不揮発性メモリ(EEPROM)49がバス42に接続されている。MPU43は、各種プログラムを実行して磁気ディスク装置10の動作を全体的に制御する。RAM45は、MPU43がプログラムの実行や作業領域として使用するメモリである。ROM47は、磁気ディスク装置が最初に動作するときに必要な初期動作プログラムを格納している。初期動作プログラムは、インターフェース・コネクタを通じて外部から送られたプログラムやパラメータをバッファ・メモリ41やEEPROM49に格納するためのプログラムを含み、磁気ディスク装置10に電源を投入したときにMPU43が最初に実行するようになっている。
機能注入工程は、試験装置からのコマンドに応答したり、試験装置から転送された機能注入プログラムをMPU43が実行したりすることによって行われる。本実施の形態では、機能注入プログラムを複数のステップに分割している。EEPROM49は、図3(B)に示すように、機能注入プログラムに設定された各ステップを実行する順番に並べたフラグ・ビット51を備えている。フラグ・ビット51は、該当するステップの機能注入プログラムの実行が完了したあとにMPU43によって設定されるが、最初はいずれのフラグ・ビットも設定されていない。
EEPROM49は、動作モード設定のためのフラグ・ビット53を備える。動作モードには、機能注入モードとデバイス・モードがある。機能注入モードは、機能注入プログラムを実行する動作モードであり、デバイス・モードは機能注入プログラムを実行しないで、完成した磁気ディスク装置として動作する動作モードである。初期動作プログラムは、磁気ディスク装置10またはMPUユニット31に電源が投入されたときに、最初にMPU43にフラグ・ビット53を参照させ動作モードを判断させる。
ファームウエアと機能注入プログラムは、専用領域65が使用できるようになる前はバッファ・メモリ41に記憶され、磁気ディスクの専用領域65が使用できるようになったあとは、専用領域65に格納される。ファームウエアと機能注入プログラムがバッファ・メモリ41と専用領域65のいずれに格納されているかは、機能注入プログラムのステップを示すフラグ・ビット51を参照してわかるようになっている。
MPU43は、初期動作プログラムを実行して、磁気ディスク装置10またはMPUユニット31に電源が投入されたときにフラグ・ビット53を参照して機能注入モードが設定されていれば、バッファ・メモリ41または専用領域65から機能注入プログラムとファームウエアをRAM45に読み出す。MPU43は、さらにフラグ・ビット51を参照して設定されたステップの機能注入プログラムを実行する。MPU43は、フラグ・ビット53を参照してデバイス・モードが設定されているときは、機能注入プログラムを実行しないで、ファームウエアをRAM45に読み出し完成した磁気ディスク装置として動作する。
EEPROM49には、パラメータ領域55が設けられており、磁気ディスク装置が機能注入工程を実行する上で必要なパラメータおよびデバイス・モードで動作するときに必要なパラメータが記憶される。さらに、EEPROM49には、データ・セクタの欠陥登録をする一次欠陥登録マップ(PDM)57を含む。PDM57は、磁気ディスクに存在する欠陥のあるデータ・セクタを使用しないように、それらのアドレスを登録しておくためのものである。ハードウエアの組み立てが完了した時点では、EEPROM49にはデータが記録されていない。
図1に戻って、HDC37は、サーボ・データから取得した情報に基づいてシーク動作やトラック・フォローイング動作を制御するサーボ・コントローラ、バッファ・メモリ41を制御するバッファ・コントローラ、ホスト・コンピュータから送られたデータ・ビットに対する訂正ビットを生成したり、磁気ディスクから再生したユーザ・データを訂正したりするECC回路などを含んでいる。さらに、インターフェース・コネクタ39に接続されたホスト装置が参照することができるATAレジスタを備えている。
バッファ・メモリ41はDRAMで構成され、ホスト・コンピュータと磁気ディスク装置10との間で高速のデータ転送を実現するために使用するが、本実施の形態では、機能注入工程を実行するためにファームウエアや機能注入プログラムの一時的な記憶にも使用する。電源/ドライバ35は、スピンドル・モータ13に動作電流を供給するスピンドル・モータ・ドライバ、ボイス・コイル19に動作電流を供給するボイス・コイル・モータ・ドライバ、DAコンバータ、電源回路などで構成されている。
回路基板27には、磁気ディスク装置10をホスト装置に接続するためのインターフェース・コネクタ39と、磁気ディスク装置の動作モードを設定するジャンパ・コネクタ33が取り付けられている。ジャンパ・コネクタ33には、ジャンパ・ブロック43が取り付けられるようになっている。ジャンパ・コネクタ33は、MPU43のレジスタに接続されている。ジャンパ・ブロック43は、ジャンパ・コネクタ33のピン間を特有の構成で短絡してMPU43のレジスタに反映させる状態を設定する。初期動作プログラムは、磁気ディスク装置10またはMPUユニット31の電源が投入されたときに、MPU43にジャンパ・コネクタに設定された状態をMPU43に参照させる。
[機能注入工程]
機能注入工程を実施して磁気ディスク装置10をハードウエアの組み立てが完成した状態から完成品にするまでの方法を図4のフローチャートを参照して説明する。ブロック101において、磁気ディスク装置10は、クリーン・ルームの中でベースの中に磁気ディスク11、12や磁気ディスクにデータの記録をするヘッド支持機構25a、25b、25c、25dなどが取り付けられてベース・カバーで封入されている。さらにベースの外側に回路基板27が取り付けられている。
また、ROM47には初期動作プログラムが格納され、機能注入工程を実行していくために必要な外部との通信をすることができる状態になっている。EEPROM49のフラグ・ビット51、53はいずれも設定されていない。またパラメータ領域55には、パラメータは格納されておらず、PDM57にもデータは記憶されていない。磁気ディスク11、12にはいずれの記録面にもサーボ・データが一切書き込まれておらず、磁気ディスク装置10は、ハードウエアとしては完成しただけの状態になっている。
本実施の形態における機能注入工程は、専用の試験装置と専門的知識を有する検査員が存在する環境で行うのに適した第1ステージと、そのような試験装置や検査員が存在しない環境でも行うことができる第2ステージに分割されている。第1ステージの機能注入工程は磁気ディスク装置を試験装置に接続されたテスト・チャンバに組み込んだ状態で行い、第2ステージの機能注入工程は磁気ディスク装置を工場から出荷してホスト装置に組み込んだ状態で行う。
ブロック103では磁気ディスク装置を試験装置に接続する。図5(A)には、専用の試験装置71とテスト・チャンバ73が示されている。テスト・チャンバ73には複数のセルが設けられ、各セルに設けられたコネクタと各磁気ディスク装置10のインターフェース・コネクタ39が接続されている。試験装置71は、機能注入工程を実施するために磁気ディスク装置10にプログラムを転送したり、コマンドを送って応答動作を確認したりすることができる専用のコンピュータである。試験装置71はこの例に限らず、特許文献1に記載されているような、図5(B)に示すケーブル83で接続された完成した磁気ディスク装置81であってもよい。
テスト・チャンバ73の各セルから各磁気ディスク装置に電源が供給されると、ROM47に格納された初期動作プログラムがRAM45に読み出されて、これをMPU43が実行する。試験装置71は続いてフラグ・ビット53を機能注入モードに設定する信号とパラメータ領域に格納するパラメータを磁気ディスク装置に送り、MPU43はそれらをEEPROM43に書き込む。パラメータは、機能注入プログラムを実行する上で最低限必要な範囲のものであり、たとえば、セルフ・サーボ・ライト方式でサーボ・データを書き込んでゆくときに必要なリード/ライト・チャネルに関するものや、ヘッド/アンプ21の書き込み電流の設定に関するものなどがある。
ブロック105では、試験装置71から各磁気ディスク装置10に、磁気ディスク装置の動作を制御するファームウエアおよび磁気ディスク装置に機能注入工程を実施させる機能注入プログラムをコマンドとともに転送する。試験装置71からコマンドを受け取ったMPU43は初期動作プログラムを実行して、転送されたファームウエアと機能注入プログラムをバッファ・メモリ41に記憶する。
試験装置71から機能注入工程を開始するコマンドを受け取ると、MPU43は、EEPROM43のフラグ・ビット51を参照して、ビット設定がされていないことを認識して機能注入ステップ1のプログラムを実行する。ブロック107では、MPU43が機能注入プログラムを実行して周知のセルフ・サーボ・ライト方式により記録面11aの最内周トラックから最外周トラックに向かって専用領域65にあるサーボ・セクタ61にサーボ・データを書き込んでゆく。このとき、サーボ・データの書き込みに必要なリード/ライト・チャネル29やヘッド・アンプ21のパラメータはEEPROM49のパラメータ領域55に格納された値を使用する。
サーボ・データは、サーボ・データを読み出す前にリード/ライト・ドライバの増幅率を調整して振幅を一定にするサーボAGC、サーボ・データの始まりを示すサーボ検出マーク、トラック番号およびセクタ番号を含むサーボ・アドレス情報、および磁気ヘッドを目的とするトラックに正確に位置決めするためのサーボ・バースト情報で構成されている。磁気ディスク装置10が最終的な完成品となるには磁気ディスク11、12の4つの記録面それぞれの全体に渡ってサーボ・データを書き込む必要があるが、ブロック107では、最内周トラックを含む専用領域65だけにしかサーボ・データを書き込まない。したがって、すべての記録面にサーボ・データを書き込む場合よりも書き込みに費やす時間は短くてすむ。専用領域65は、記録面11b、12a、12bにも設けるようにしてもよい。
ブロック109では、MPU43は機能注入プログラムを実行して専用領域65に対してデータの記録と再生を可能にするために必要なリード/ライト・チャネルなどのパラメータ設定を行い、EEPROM49のパラメータ領域55に記録する。設定するパラメータには、位置誤差信号(PES:Position Error Signal)をサーボ・トラック間で連続させるためのPESゲインの設定、リード/ライト・チャネルに使用されるフィルター係数の設定、ヨー角の関数となる再生ヘッドと記録ヘッドとの位置関係をサーボ・データに基づいて計算するための情報の登録などを含む。ブロック109ではさらに専用領域65のデータ・セクタにリード/ライト試験を行って欠陥セクタを検出し、EEPROM49のPDM57に欠陥セクタのアドレスを登録して使用できないようにする。なお、PDM57は、専用領域65に設けてもよい。
ブロック111では、MPU43は試験装置71から磁気ディスク装置10に対してコマンドを送り、磁気ディスク装置がそれに応答するといった形式でインターフェース回路の試験を行う。さらに、機能注入プログラムを実行してバッファ・メモリ41に格納されていた機能注入プログラムとファームウエアを磁気ディスクの専用領域65に格納する。この結果、磁気ディスク装置の電源を遮断しても、機能注入プログラムとファームウエアの記録を維持することができる。
機能注入工程を実行するプログラムは適当なステップに分割されており、当該ステップが完了するたびにMPU43はフラグ・ビット51を設定してゆく。したがって、機能注入工程の途中で電源が遮断されてもMPU43はすでに完了した機能注入プログラムを認識することができ、電源遮断前まで完了しているステップのプログラムに続くステップのプログラムを継続して実行することができる。ブロック101〜ブロック111では、磁気ディスク装置10が試験装置71に接続された状態で第1ステージの機能注入工程が実施される。そして、磁気ディスク装置10は第2ステージの機能注入工程を完了していないのでまだ完成していないがブロック113で出荷する。
ブロック113で出荷される未完成の磁気ディスク装置10に対するそれ以降の第2ステージの機能注入工程は、試験装置や専門の検査員を必要としないように磁気ディスク装置10が構成されており出荷先で実行することができる。典型的な例では、第1ステージの機能注入工程を約1時間程度に設定し、第2ステージの機能注入工程を約27時間程度に設定する。第1ステージの機能注入工程が完了した磁気ディスク装置はテスト・チャンバ73から取り外して、当該セルに他の磁気ディスク装置を取り付けて機能注入工程を実施することができるので、第2ステージまでテスト・チャンバを使用して機能注入をする場合に比べて試験装置71およびテスト・チャンバ73の利用率を向上することができる。
ブロック115では、出荷先で磁気ディスク装置10がHDDレコーダやファイル・サーバなどのホスト装置に組み込まれる。ホスト装置は組み立ては完了しているが、動作試験が残っている状態になっている。ブロック115でホスト装置に電源を投入してホスト装置の動作試験を開始すると、磁気ディスク装置10にもホスト装置から電源が供給されて磁気ディスク装置10が動作を開始する。
ブロック117では、MPU43は初期動作プログラムを実行してフラグ・ビット53を参照し機能注入モードで動作する。MPU43は、専用領域65から機能注入プログラムとファームウエアをRAM45に読み出し、EEPROM49を参照してつぎの機能注入ステップが専用領域65以外の領域に対するサーボ・データの書き込みであることを認識してこれを実行する。ホスト装置と磁気ディスク装置10とは、コマンドやデータの通信をしないで相互に独立して動作するが、磁気ディスク装置10は振動や温度などの実際に組み込まれるホスト装置の動作環境の中で機能注入プログラムを実行してゆく。磁気ディスク11、12のすべての記録面にサーボ・データを全体に渡って書き込んだあとは、ブロック119で磁気ディスク全体を使用するための機能注入工程をブロック109と同様に行う。
磁気ディスク装置10のサーボ制御系は、磁気ヘッドの位置決めをするときに、磁気ディスク装置10に加えられる外部からの衝撃や振動、磁気ディスク装置内部で発生するスピンドル・モータの振動などの外乱を受ける。サーボ制御系の制御対象には、ボイス・コイル19に対する操作信号から、リード/ライト・チャネル29がサーボ・データから生成するヘッドの位置信号までの間に存在するヘッド支持機構や信号を処理するフィルターなどが含まれる。ヘッド支持機構の機械的共振周波数は、一般にリード/ライト・チャネル29のノッチ・フィルタ(帯域通過フィルタ)やローパス・フィルタ(低域通過フィルタ)で減衰させているが、機械的な共振周波数の値は磁気ディスク装置が取り付けられるホスト装置の振動の影響を受ける。
たとえば、ホスト装置がHDDレコーダであり磁気ディスク装置10の他に回転駆動機構を備えるDVDドライブも組み込んでいる場合には、磁気ディスク装置10のサーボ制御系の機械的共振周波数はDVDドライブが動作するときに発生する振動の影響も受ける。磁気ディスク装置10をテスト・チャンバに取り付けてノッチ・フィルタやローパス・フィルタの周波数を設定しても、環境の異なるホスト装置の内部で最適に適応できる値にはならない。しかし、ブロック119のように、磁気ディスク装置10をホスト装置に組み込んでホスト装置の動作試験と平行してこれらのフィルターの周波数を設定すると、実際の動作条件に最適に適応できるサーボ制御系を構成することができる。
サーボ制御系が学習タイプであり、実際にホスト装置の中で動作を開始してから最適な設定周波数を探索してゆく能力がある場合であったとしても、本実施の形態によれば稼働当初から最適なサーボ制御系の性能を発揮することができるので有利である。ブロック121では、すべてのデータ・セクタに対して試験データの記録と再生を実行し、磁気ディスク装置10の動作確認を行う。さらに、欠陥セクタを検出してそれらのアドレスをPDM57に格納して使用できないようにする。
ブロック115からブロック121までの間においても、MPU43は、機能注入プログラムの各ステップが終了する都度EEPROM49のフラグ・ビット51を設定する。これにより、第2ステージの機能注入工程の途中でホスト装置の電源が遮断されても、MPU43は再度電源が投入されたときに開始すべき機能注入工程のステップを認識することができる。MPU43は、フラグ・ビット51をHDC37のATAレジスタに記憶し、ホスト装置が参照できるようにしてもよい。
ブロック123では、機能注入工程がすべて完了したあとに機能注入プログラムは、MPU43に対してEEPROM49のフラグ・ビット53をデバイス・モードに設定させる。この結果、つぎに磁気ディスク装置10の電源が投入されたときには、MPU43は初期動作プログラムを実行してフラグ・ビット53を参照し、専用領域65からファームウエアを、EEPROM49からパラメータをRAM45に読み出して、完成した磁気ディスク装置として動作する。
専用領域65は、セルフ・サーボ・ライト方式でサーボ・データの書き込みを開始する位置となる最内周トラックを含む領域に設けているが、出荷中の磁気ディスク装置10がファームウエアや機能注入プログラムを格納しておく記憶領域は、磁気ディスク装置がまだ完成品になっていないので、必ずしもユーザがアクセスできない専用領域である必要はなく、完成品となったあとにユーザがアクセスできる一般領域であってもよい。
磁気ディスク装置10が完成品となったあとは機能注入プログラムを使用する必要がないのでこれを消去して磁気ディスクの記憶容量を増大させることができる。一方、ファームウエアは、磁気ディスク装置10が完成品となってユーザが使用を開始したあとは、ユーザにより上書きされないように専用領域に格納しておく必要がある。ブロック111でファームウエアと機能注入プログラムを格納する領域が一般領域の場合は、磁気ディスク11、12の記録面のいずれかの領域に専用領域を設定したあとにファームウエアだけを専用領域に移動して、それまで磁気ディスクに格納されていたファームウエアと機能注入プログラムを消去する。また、他のセルフ・サーボ・ライト方式において、最外周トラック側から自己伝搬によりサーボ・データを書き込んでゆく場合は、最外周トラックを含む領域に専用領域または一般領域を設けてブロック107でサーボ・データを書き込み、ブロック111でファームウエアと機能注入プログラムを格納する。
磁気ディスク装置10が機能注入プログラムを実行するか、本来の磁気ディスク装置として動作するかを電源の投入の機会にMPU43が初期動作プログラムを実行してEEPROM49のフラグ・ビット53を参照することにより判断した。初期動作プログラムは、磁気ディスク装置10またはMPUユニット31に電源が投入されたタイミングでMPU43がジャンパ・コネクタの設定が反映されたレジスタを参照するように構成されているので、MPU43の判断を図1のジャンパ・ブロック43の設定を参照して行うようにすることもできる。本実施の形態では、このように磁気ディスク装置10に対する機能注入工程の大部分をホスト装置の中で実施することができる。したがって、ホスト装置の製造メーカは完成された磁気ディスク装置に代えて半完成品としての磁気ディスク装置の納入を受けて動作試験を開始することができるので、磁気ディスク装置の納入がホスト装置の製造工程上クリティカル・パスになっている場合には、ホスト装置の動作試験の開始を早めて製造期間の短縮を図ることができる。さらに、磁気ディスク装置のパラメータを、実際に組み込まれるホスト装置に適応する最適な値に設定することができ、性能の良い磁気ディスク装置を完成することができる。
つぎに、他の実施形態について説明する。図4のフローチャートでは、第1ステージの機能注入工程で一部のサーボ・データを記録面11aに書き込み、残りのサーボ・データを第2ステージの機能注入工程によりホスト装置の中で書き込んだ。これは、試験装置71からメモリ・バッファ41に転送したファームウエアと機能注入プログラムを、磁気ディスク装置の電源が遮断されても格納できる場所として利用するためであった。しかし、EEPROM49の容量をこれらのプログラムが格納できる程度まで大きくしたり、不揮発性のメモリを別途設けたりしてこれらのプログラムを格納しておけば、第1ステージの機能注入工程ではサーボ・データを磁気ディスクに一切書き込む必要がない。このような磁気ディスク装置に対して機能注入工程を実行するには、図4のフローチャートの中でブロック107、109の工程を省き、ブロック117ですべての記録面にサーボ・データを書き込むようにすればよい。
これまで本発明について図面に示した特定の実施の形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られたいかなる構成であっても採用することができることはいうまでもないことである。
磁気ディスク装置の概略ブロック図である。 磁気ディスクのフォーマット構造を示す図である。 MPUユニットの構成を示す図である。 磁気ディスク装置の製造工程を示すフローチャートである。 試験装置の形態を示す図である。
符号の説明
17a、17b、17c、17d 磁気ヘッド
43 ジャンパ・ブロック
51、53 フラグ・ビット
61 サーボ・セクタ
63 データ領域

Claims (20)

  1. サーボ・データが書き込まれた領域とサーボ・データが書き込まれていない領域を備え前記サーボ・データが書き込まれた領域に機能注入プログラムを格納する磁気ディスクと、
    前記磁気ディスクにアクセスする磁気ヘッドと、
    前記機能注入プログラムを実行するプロセッサと、
    前記プロセッサの電源を投入したときに前記プロセッサが前記機能注入プログラムを実行するか否かを判断する状態を設定する状態設定部と
    を備える磁気ディスク装置。
  2. 前記状態設定部が、ジャンパ・ブロックを含む請求項1記載の磁気ディスク装置。
  3. 前記状態設定部が、不揮発性半導体メモリを含む請求項1記載の磁気ディスク装置。
  4. 前記プロセッサは、前記状態設定部の設定に基づいて前記磁気ディスク装置をデバイス・モードで動作させる請求項1記載の磁気ディスク装置。
  5. 前記機能注入プログラムが、前記磁気ディスクにセルフ・サーボ・ライト方式でサーボ・データを書き込むプログラムを含む請求項1記載の磁気ディスク装置。
  6. 前記機能注入プログラムが、前記磁気ディスクの欠陥セクタを登録するプログラムを含む請求項1記載の磁気ディスク装置。
  7. 前記機能注入プログラムが、リード/ライト・チャネルのパラメータを設定するプログラムを含む請求項1記載の磁気ディスク装置。
  8. 前記サーボ・データが書き込まれた領域が、前記磁気ディスクの最内周トラックを含む請求項1記載の磁気ディスク装置。
  9. 前記サーボ・データが書き込まれた領域が、ユーザがアクセスできない専用領域である請求項1記載の磁気ディスク装置。
  10. 磁気ディスクと、
    前記磁気ディスクにアクセスする磁気ヘッドと、
    機能注入プログラムを格納する不揮発性半導体メモリと、
    前記機能注入プログラムを実行するプロセッサと、
    前記プロセッサの電源を投入したときに前記プロセッサが参照して前記機能注入プログラムを実行するか否かを判断する状態を設定する状態設定部と
    を備える磁気ディスク装置。
  11. 前記磁気ディスクの記録面のすべての記録領域にサーボ・データが書き込まれており、前記機能注入プログラムが前記磁気ディスクのデータ・セクタに対してリード/ライト試験を実行するプログラムを含む請求項10記載の磁気ディスク装置。
  12. 前記磁気ディスクの記録面のすべての記録領域にサーボ・データが書き込まれておらず、前記機能注入プログラムが前記プロセッサにセルフ・サーボ・ライト方式でサーボ・データを書き込むプログラムを含む請求項10記載の磁気ディスク装置。
  13. 前記磁気ディスクの記録面が、サーボ・データが書き込まれた領域とサーボ・データが書き込まれていない領域を備え、前記機能注入プログラムが前記プロセッサにセルフ・サーボ・ライト方式でサーボ・データを書き込むプログラムを含む請求項10記載の磁気ディスク装置。
  14. 前記機能注入プログラムが、前記磁気ディスクのセクタの欠陥登録をするプログラムを含む請求項10記載の磁気ディスク装置。
  15. 前記機能注入プログラムが、前記リード/ライト・チャネルのパラメータを設定するプログラムを含む請求項10記載の磁気ディスク装置。
  16. 前記機能注入プログラムが、前記機能注入プログラムの実行状態を前記磁気ディスク装置に接続されたホスト装置が参照することができるレジスタに設定するプログラムを含む請求項10記載の磁気ディスク装置。
  17. 機能注入プログラムが格納された記録媒体と前記機能注入プログラムを実行するプロセッサを備える磁気ディスク装置をホスト装置に組み込むステップと、
    前記ホスト装置の動作試験を行うステップと、
    前記ホスト装置が動作試験をしている期間のうち少なくとも一部の期間に前記プロセッサが前記機能注入プログラムを実行するステップと
    を有する磁気ディスク装置の製造方法。
  18. 前記機能注入プログラムが、磁気ディスクにセルフ・サーボ・ライト方式でサーボ・データを書き込むプログラムを含む請求項17記載の製造方法。
  19. 前記機能注入プログラムが、リード/ライト・チャネルに設けられたフィルターの周波数を設定するプログラムを含む請求項17記載の製造方法。
  20. 前記機能注入プログラムが、前記磁気ディスクの欠陥セクタを登録するプログラムを含む請求項17記載の製造方法。











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