JP2006235846A - 水素供給システム、水素供給管理サーバおよび水素供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 水素自動車に供給する水素の製造・貯蔵を行う場合に、電力やエネルギの効率をよくする。
【解決手段】 水素製造供給システム100は、1台以上の車両1および供給所2が通信回線網5を介して接続されて構成される。車両1は、車両情報を保持し、それを随時最新の値に更新する。そして、供給管理サーバ3から車両情報送信要求を受信したときには、最新の車両情報を供給管理サーバ3に送信する。供給所2における供給管理サーバ3は、車両1から受信した車両情報、水素製造装置4から受信した供給所情報を保持し、それらの情報を随時最新の値に更新する。そして、水素の供給が必要な車両1を特定し、車両1の使用条件および受電量に応じて水素製造の指示を行う。水素製造装置4は、供給管理サーバ3からの指示を受けて水素を製造する。そして、供給管理サーバ3からの指示により、製造した水素を貯蔵タンクに蓄えたり、車両1に供給したりする。
【選択図】 図1
【解決手段】 水素製造供給システム100は、1台以上の車両1および供給所2が通信回線網5を介して接続されて構成される。車両1は、車両情報を保持し、それを随時最新の値に更新する。そして、供給管理サーバ3から車両情報送信要求を受信したときには、最新の車両情報を供給管理サーバ3に送信する。供給所2における供給管理サーバ3は、車両1から受信した車両情報、水素製造装置4から受信した供給所情報を保持し、それらの情報を随時最新の値に更新する。そして、水素の供給が必要な車両1を特定し、車両1の使用条件および受電量に応じて水素製造の指示を行う。水素製造装置4は、供給管理サーバ3からの指示を受けて水素を製造する。そして、供給管理サーバ3からの指示により、製造した水素を貯蔵タンクに蓄えたり、車両1に供給したりする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、水素自動車に水素を供給する水素供給システム、水素供給管理サーバおよび水素供給装置に関する。
自動車の燃料として、従来からのガソリンや軽油などに代わって、新たに水素が注目され、各メーカが水素を燃料とする水素自動車の開発を進めている。この水素自動車の実用化にあたって、当初は水素を供給する水素供給ステーションの設置数が充分でないことから、水素自動車の燃料が不足したり、それを回避するために自由な運転走行ができなかったりすることが考えられる。
そこで、そのような事態をなくすために、様々な対策が講じられている。例えば、特許文献1には、ホストコンピュータが、水素自動車の位置、水素残量および想定される残走行距離(走行可能距離)を遠隔的に監視するとともに、複数箇所の水素供給ステーション(供給所)における水素製造装置または水素貯蔵装置の稼動状況を監視し、その状況に応じて水素製造量の決定または水素製造装置の起動・運転制御を行う技術が開示されている。
特開2002−216296号公報(段落0020〜0025、図1、図2)
しかしながら、特許文献1の技術では、水素自動車の水素残量および水素供給ステーションの稼動状況に基づいて、水素供給ステーションの水素製造量を求めているので、利用が少ない水素自動車に対してもその時点で満タンにするための水素の製造を指示することになる。すなわち、水素自動車が今すぐには水素燃料を必要としない場合であっても、水素供給ステーションで水素の製造を行ってしまうことになる。そのため、電気料金の高い時間帯にフルパワーで製造すると、水素の製造や貯蔵(例えば、圧縮機の使用)に必要な電力の消費が多くなって、さらに電気料金が高くなり、エネルギ効率が悪くなるという問題がある。
そこで、本発明は、前記問題に鑑み、水素自動車に供給する水素の製造・貯蔵を行う場合に、電力やエネルギの効率をよくする手段を提供することを課題とする。
前記課題を解決する本発明は、水素を燃料とする移動体と、電力を利用して水素の製造および貯蔵の少なくとも一方を行い、移動体に水素を供給する水素供給装置と、水素の供給を必要とする移動体から移動体情報を受信し、水素供給装置から装置情報を受信し、その受信した移動体情報および装置情報に応じて、水素供給装置に対して水素の製造を指示するサーバとが接続されて構成される水素供給システムであって、移動体情報が、その移動体における燃料残量、移動体位置および移動体の使用条件を含み、装置情報が、その水素供給装置における燃料貯蔵量および装置位置を含み、サーバが、燃料残量、移動体位置および装置位置を含む情報から移動体が水素供給装置に到着したときに必要な燃料量を算出し、燃料貯蔵量が、その算出した必要な燃料量に満たない場合、所定の時間ごとの受電量を参照し、その受電量の範囲内で使用条件に応じて電力の取得効率がよいときに、水素供給装置に対して水素の製造を指示することを特徴とする。
また、本発明は、水素を燃料とする移動体と、電力を利用して水素の製造および貯蔵の少なくとも一方を行い、移動体に水素を供給する水素供給装置とに接続され、水素の供給を必要とする移動体から移動体情報を受信し、水素供給装置から装置情報を受信し、その受信した移動体情報および装置情報に応じて、水素供給装置に対して水素の製造を指示する水素供給管理サーバであって、移動体情報が、その移動体における燃料残量、移動体位置および移動体の使用条件を含み、装置情報が、その水素供給装置における燃料貯蔵量および装置位置を含み、水素供給管理サーバが、燃料残量、移動体位置および装置位置を含む情報から移動体が水素供給装置に到着したときに必要な燃料量を算出し、燃料貯蔵量が、その算出した必要な燃料量に満たない場合、所定の時間ごとの受電量を参照し、その受電量の範囲内で使用条件に応じて電力の取得効率がよいときに、水素供給装置に対して水素の製造を指示することを特徴とする。
さらに、本発明は、水素を発生させる水素発生装置と、水素を貯蔵する貯蔵タンクと、水素発生装置から水素の供給を受けて、その受けた水素を圧縮し、その圧縮した水素を貯蔵タンクまたは車両に供給するコンプレッサと、水素発生装置、貯蔵タンクおよびコンプレッサを制御する制御装置とを備える水素供給装置であって、制御装置が、水素発生装置に対する水素の製造指示を調整し、コンプレッサからの水素の供給先を切り替えて、貯蔵タンクを低圧域で運用することを特徴とする。
本発明によれば、移動体の使用予定によって、例えば、今すぐには使用しない場合には、実際に水素が必要になる時刻までに少しずつ水素を製造することができる。すなわち、移動体に供給する水素の製造・貯蔵を行う場合に、電力やエネルギの効率をよくすることができる。
また、本発明によれば、コンプレッサで圧縮して水素を貯蔵する場合にも、移動体の使用が少ないときには、コンプレッサの運転効率のよい範囲で水素を供給することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。本発明の実施の形態に係る水素製造供給システムは、水素供給所における供給管理サーバが、移動体の情報および水素製造装置の情報に基づいて、所定の移動体に供給するための水素を、電力やエネルギの効率をよくしながら製造し、移動体に供給するように制御するものである。また、このような基本的な構成に追加して、家庭における電力消費情報を含めて考慮しながら、家庭用燃料電池にも水素を供給するものでもある。
≪システムの構成と概要≫
図1は、本発明の実施の形態に係る水素製造供給システムの基本的な構成を示す図である。水素製造供給システム100(請求項では、水素供給システム)は、1台以上の水素自動車(請求項では、移動体。以下、図面を含めて、車両1という)および水素供給所(以下、図面を含めて、供給所2という)が通信回線網5を介して接続されて構成される。通信回線網5は、無線ネットワークによって実現される。通信回線網5は、専用回線であることが望ましいが、インターネットなどの公衆回線であってもよい。
図1は、本発明の実施の形態に係る水素製造供給システムの基本的な構成を示す図である。水素製造供給システム100(請求項では、水素供給システム)は、1台以上の水素自動車(請求項では、移動体。以下、図面を含めて、車両1という)および水素供給所(以下、図面を含めて、供給所2という)が通信回線網5を介して接続されて構成される。通信回線網5は、無線ネットワークによって実現される。通信回線網5は、専用回線であることが望ましいが、インターネットなどの公衆回線であってもよい。
車両1は、水素ガスの残燃料や自車両の現在位置などの車両情報(請求項では、移動体情報)を保持し、その車両情報を随時最新の値に更新している。そして、供給管理サーバ3から車両情報送信要求を受信したときには、そのときの最新の車両情報を供給管理サーバ3に送信する。また、車両1の運転者が供給所2から水素の供給を受けたいときには、車載の入力装置にその旨を入力することにより、車両1から供給管理サーバ3に車両情報が送信される。その車両情報には、残燃料や現在位置だけでなく、その車両1の使用条件が含まれる。この使用条件の詳細については、後記する。このような車両1の機能は、車両1に搭載されたコンピュータ装置によって実現される。
なお、車両1は、水素自動車を総称するものであり、個々の水素自動車を指示するときには、アルファベットの添え字を付与するものとする。例えば、車両1a、車両1b、車両1cなどのように示す。
なお、車両1は、水素自動車を総称するものであり、個々の水素自動車を指示するときには、アルファベットの添え字を付与するものとする。例えば、車両1a、車両1b、車両1cなどのように示す。
供給所2は、水素ガスの供給ステーションであり、供給管理サーバ3(請求項では、サーバまたは水素供給管理サーバ)および水素製造装置4(請求項では、水素供給装置)を備えている。供給管理サーバ3は、サーバ用コンピュータであり、車両1から受信した車両情報、および水素製造装置4から受信した水素ガスの貯蔵量や、供給所2または水素製造装置4の位置などの供給所情報(請求項では、装置情報)を保持し、それらの情報を必要に応じて最新の値に更新している。そして、水素の供給が必要な車両1を特定し、水素製造装置4における貯蔵量に応じて水素製造の指示を行う。水素製造装置4は、供給管理サーバ3からの指示を受けて水素を製造する装置であり、水、天然ガス、メタノールなどを原料として、ガス改質や水電解などによって水素を製造する。そして、供給管理サーバ3からの指示により、製造した水素を貯蔵タンク45(図4参照)に蓄えたり、車両1や家庭用燃料電池10(図4参照)に供給したりする。なお、供給管理サーバ3と、水素製造装置4とは、LAN(Local Area Network)などのネットワークによって接続されてもよいし、周辺機器接続インタフェース(SCSI(Small Computer Standard Interface)、FC(Fibre Channel)など)によって接続されてもよい。
図2を参照して、車両の構成について説明する(適宜図1参照)。車両1は、ECU(Electronic Control Unit)11に通信装置12、記憶装置13、表示装置14および入力装置15が接続されて構成される。ECU11は、車両1全体を制御するコンピュータ装置であり、ここでは、特に、接続された各装置間の情報転送を制御する。通信装置12は、供給管理サーバ3とECU11との間で情報の送受信を行う装置であり、無線ネットワーク通信機器などによって実現される。記憶装置13は、ECU11から受けた情報を記憶する装置であり、ハードディスク装置やフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置によって実現される。表示装置14は、ECU11から受けた情報を表示する装置であり、メータパネルやカーナビ画面などによって実現される。入力装置15は、運転者が、表示装置14に表示された情報を選択したり、別途所定の情報を入力したりするものであり、カーナビ画面のタッチパネルなどによって実現される。ここでは、特に、水素の供給を受けたい旨やそのときの車両1の使用条件が入力される。
図3を参照して、本発明の実施の形態に係る供給管理サーバとその周辺の構成について説明する。供給管理サーバ3は、主制御装置31、通信装置32、接続装置33および記憶装置34を備える。主制御装置31は、供給管理サーバ3全体を制御する機能(換言すれば、供給管理サーバ3の機能)を実現するものであり、CPU(Central Processing Unit)やメモリを備える。そして、CPUが所定のメモリに記憶されたプログラムを実行することによって、主制御装置31による供給管理サーバ3の機能が実現される。通信装置32は、供給管理サーバ3と車両1との間の通信を行う装置であり、ネットワーク接続機器などによって実現される。接続装置33は、供給管理サーバ3と水素製造装置4との間の通信を行う装置であり、ネットワーク接続機器または所定のインタフェース制御アダプタなどによって実現される。記憶装置34は、主制御装置31が供給管理サーバ3の機能を実現するために必要な情報を記憶するものであり、例えば、ハードディスク装置などの不揮発性記憶装置によって実現される。記憶装置34は、車両情報DB(Data Base)341および供給所情報DB342を含んで構成される。
なお、図3に示すように、通信回線網5には、車両1だけでなく、家庭電力監視装置6や気象情報サーバ7が接続されることもある。この場合、通信装置32は、通信回線網5経由で家庭電力消費情報や気象情報を受信し、主制御装置31は、その受信した家庭電力消費情報や気象情報を加味して、水素の製造スケジュールを作成することになる。
車両情報DB341は、車両1に関する車両情報を格納するDBである。その車両情報は、主制御装置31の制御によって、車両1から通信回線網5および通信装置32を介して車両情報DB341に入力され、格納される。その車両情報には、車両ID(Identification)、残燃料、現在位置、進行方向、地形、渋滞状況、使用条件などがある。車両IDは、車両1に固有の識別番号である。残燃料(請求項では、燃料残量)は、そのとき車両1に残っている水素ガスの燃料量を示す。現在位置(請求項では、移動体位置)は、そのときの車両1の位置を示すものであり、例えば、GPS(Global Positioning Systems)の測位によって求められた緯度および経度などである。
進行方向は、文字通り、車両1の進行方向を示すものであり、車両1と供給所2との位置関係が今後どう変化するのかをチェックするのに用いられる。例えば、車両1の水素供給の緊急度が高いにもかかわらず、供給所2から離れる方向に進んでいる場合には、車両1に対して供給所2に向かうように通知することが考えられる。なお、進行方向とは別に、車両1の行き先(目的地)を車両情報に含めてもよい。
地形は、そのとき車両1が走行している道路の状態を示すものであり、例えば、車両1の前後方向の傾斜などである。これによって、平坦な道路なのか、上り坂(登坂)なのか、下り坂なのかなどが分かる。渋滞状況は、そのとき車両1が走行している道路の交通状態を示すものであり、例えば、車両1の速度やブレーキを踏む頻度などである。これによって、どの程度の渋滞状況であるかが分かる。なお、地形や渋滞状況によれば、そのときの車両1がどのくらいの燃費で走行しているのかを推定することができる。
車両1の使用条件とは、今後車両1をどのように使用するかを示す利用頻度や時間帯、走行予定距離などの情報であり、例えば、明朝まで使わないのか、すぐに使うのか、日、週、月の単位でどの程度使用するのか、どのくらい走る予定があるのかなどである。実際に、長距離走行の予定がない場合や短距離の通勤に使用する場合などには、常に水素を満タンにする必要はない。この使用条件によって、その車両1に対する水素の供給が本当に必要な時間帯や燃料量を把握することができる。
供給所情報DB342は、供給所2に関する供給所情報を格納するDBである。その供給所情報は、主制御装置31の制御によって、水素製造装置4から接続装置33経由で供給所情報DB342に入力され、格納される。その供給所情報には、貯蔵量、位置、製造能力などがある。貯蔵量(請求項では、燃料貯蔵量)は、そのとき水素製造装置4の貯蔵タンク45(図4参照)が貯蔵している水素ガスの量を示す。位置(請求項では、装置位置)は、供給所2または水素製造装置4の位置を示すものであり、例えば、GPSの測位によって求められた緯度および経度などである。製造能力は、水素製造装置4において製造可能な単位時間当たりの水素ガスの量を示す。ここで、位置や製造能力は、供給所2や水素製造装置4に固有の情報であって、頻繁に変動するものではない。従って、それらの供給所情報は、水素製造装置4から一旦供給管理サーバ3に受信され、供給所情報DB342に格納された後は、その値に変動がなければ、供給所情報を受信する度に更新する必要はない。また、水素製造装置4は、それらの供給所情報を一度送信した後は、その値に変動がなければ、送信する必要はない。
また、供給所情報DB342には、水素製造装置4の製造スケジュールが格納される。この製造スケジュールは、主制御装置31によって、車両情報DB341の残燃料や使用条件、供給所情報DB342の貯蔵量や製造能力、家庭電力監視装置6からの家庭電力消費情報、気象情報サーバ7からの気象情報などから作成される。そして、その作成された製造スケジュールに従って、水素製造装置4に製造指示が行われる。なお、製造スケジュールには、水素を製造する予定時間帯、その時間帯ごとの所要製造量(製造能力を超えない値)および供給モードが設定される。詳細は、後記する。
図4を参照して、本発明の実施の形態に係る水素製造装置とその周辺の構成および概要について説明する(適宜図1参照)。なお、図4における各構成要素を結ぶ線のうち、破線は、電力の供給を示し、電力線によって実現される。細い実線は、情報や制御命令の流れを示し、データ転送ケーブルや制御線によって実現される。太い実線は、原料や水素の流れを示し、パイプや輸送管によって実現される。
水素製造装置4は、接続装置41、制御装置42、水素発生装置43、コンプレッサ44、貯蔵タンク45、切替バルブ46、47および48を備える。接続装置41は、水素製造装置4と供給管理サーバ3との間の通信を行う装置であり、ネットワーク接続機器または所定のインタフェース制御アダプタなどによって実現される。制御装置42は、水素製造装置4全体を制御する機能(換言すれば、水素製造装置4の機能)を実現するものであり、CPU(Central Processing Unit)やメモリを備える。そして、CPUが所定のメモリに記憶されたプログラムを実行することによって、制御装置42による水素製造装置4の機能が実現される。具体的には、制御装置42は、供給管理サーバ3から接続装置41経由で受信した水素の製造指示に従って、自らに接続された水素発生装置43、コンプレッサ44、貯蔵タンク45、切替バルブ46、47および48を制御する。
水素発生装置43は、文字通り、水素を発生させる装置であり、水、天然ガス、メタノールなどを原料8として、ガス改質、水電解などによって、水素ガスを発生させる。この水素を発生させる処理は、制御装置42からの指示による。また、そのときに必要な電力の供給を、電力源9から受ける。電力源9は、太陽光や風力などの自然エネルギを利用した発電装置や従来型の発電装置を含む電力供給源である。従来型の発電装置だけであってもよいが、自然エネルギを利用した発電装置を備えることによって省エネ効果が期待できる。そして、水素発生装置43は、発生させた水素をコンプレッサ44または供給所2外部の家庭用燃料電池10に供給する。コンプレッサ44は、水素発生装置43から受けた水素を圧縮し、貯蔵タンク45または供給所2に来た車両1に供給する装置である。例えば、0.1MPaの水素ガスを約35MPaに圧縮する機能を持つものである。貯蔵タンク45は、コンプレッサ44から受けた水素を貯蔵するタンクである。そして、貯蔵された水素を車両1または家庭用燃料電池10に供給する。
切替バルブ46、47および48は、水素の供給先を切り替えるものである。切替バルブ46は、水素発生装置43からの水素の供給先を、コンプレッサ44または家庭用燃料電池10に切り替える。切替バルブ47は、コンプレッサ44からの水素の供給先を、貯蔵タンク45または車両1に切り替える。切替バルブ48は、貯蔵タンク45からの水素の供給先を、車両1または家庭用燃料電池10に切り替える。この切替バルブ46、47および48による水素の供給先の切替は、制御装置42からの指示に従って行われる。
≪システムの処理≫
次に、本発明の実施の形態に係る水素製造供給システムの処理について説明する(適宜図1ないし図4参照)。主として供給管理サーバ3の処理を説明することによって、その説明に代えるものとする。図5は、供給管理サーバのメイン処理を示すフローチャートである。供給管理サーバ3は、このメイン処理を所定の時間ごとに、または、車両1からの要求に応じて行うことによって、水素が必要な車両1に供給する水素を製造する水素製造供給システム100を実現する。
次に、本発明の実施の形態に係る水素製造供給システムの処理について説明する(適宜図1ないし図4参照)。主として供給管理サーバ3の処理を説明することによって、その説明に代えるものとする。図5は、供給管理サーバのメイン処理を示すフローチャートである。供給管理サーバ3は、このメイン処理を所定の時間ごとに、または、車両1からの要求に応じて行うことによって、水素が必要な車両1に供給する水素を製造する水素製造供給システム100を実現する。
まず、供給管理サーバ3の主制御装置31は、通信装置32を介して、その供給管理サーバ3が管轄するエリア(地理的範囲)に対して車両情報送信要求(メッセージ)を発信する(ステップS501)。ここで、エリアとは、例えば、所定の距離を半径とする円内などのような地理的範囲であり、その地理的範囲に届くような電波によって車両情報送信要求のメッセージを発信するものとする。そのとき、車両1では、ECU11が、そのメッセージを通信回線網5および通信装置12経由で受信し、その応答として使用条件を含む車両情報を供給管理サーバ3に送信する。その使用条件は、予め記憶装置13に格納されたものであってもよいし、運転者または同乗者が任意に、または、表示装置14に表示されたメニューやガイダンスに従って入力装置15に入力したものであってもよい。
次に、主制御装置31は、車両1から使用条件を含む車両情報を受信する(ステップS502)。そして、その受信した車両情報によって車両情報DB341を更新する(ステップS503)。その更新は、車両情報に含まれる車両IDに基づいて行う。なお、使用条件は、必ずしも車両1から受けなくてもよく、供給所2の管理者によって供給管理サーバ3に設定されたものでもよい。
次に、主制御装置31は、水素を供給する必要のある車両1を特定する(ステップS504)。車両1を特定する方法には、例えば、水素供給の緊急度が高い車両1を抽出する方法がある。具体的には、緊急度を示す指標の1つである距離差分値を求めるために、次のような処理を行う。まず、車両情報DB341から各車両1の残燃料、地形および渋滞状況を読み出し、その地形および渋滞状況から燃費を求め、その燃費および残燃料から車両1の走行可能距離を算出する。そして、車両情報DB341から車両1の位置を読み出し、供給所情報DB342から供給所2の位置を読み出し、その車両1と、供給所2との間の距離を供給所距離として算出する。算出した値のうち、走行可能距離から供給所距離を引いた値を、その車両1の距離差分値とする。そして、求めた距離差分値が所定値以下である、または、所定値より小さい車両1を、水素供給の緊急度が高い車両1として抽出する。というのは、距離差分値が小さいほど、供給所2に行き着くのに残燃料の余裕がないことを意味するからである。この場合、距離差分値の大小だけでなく、車両1の進行方向を考慮に入れてもよい。
なお、車両1を特定する方法には、供給管理サーバ3が、所定の車両1から燃料不足のため供給所2を予約したい旨のメッセージを含む車両情報を受けて、その車両1を水素の供給が必要な車両1とすることも考えられる。その予約の動作は、車両1の運転者または同乗者が、入力装置15に予約したい旨を入力することによって行われる。また、車両1におけるカーナビゲーションのルート設定に伴って行われてもよい。
続いて、主制御装置31は、水素製造装置4から水素の貯蔵量を受信する(ステップS505)。具体的には、まず、主制御装置31は、接続装置33を介して水素製造装置4に、貯蔵量のデータを要求するメッセージを送信する。水素製造装置4では、制御装置42が、接続装置41経由でそのメッセージを受信する。次に、制御装置42が、貯蔵タンク45に貯蔵量のデータを要求し、貯蔵タンク45が、そのデータを返信する。そして、制御装置42が、返信された貯蔵量のデータを、接続装置41経由で供給管理サーバ3に送信する。供給管理サーバ3では、主制御装置31が、接続装置33経由で貯蔵量のデータを受信し、そのデータを供給所情報DB342に格納させる。
さらに、主制御装置31は、家庭電力監視装置6から家庭電力消費情報を受信する(ステップS506)。具体的には、まず、主制御装置31は、通信装置32および通信回線網5を介して家庭電力監視装置6に、家庭電力消費情報を要求するメッセージを送信する。家庭電力監視装置6は、そのメッセージを受信し、所定の期間における電力の消費状況を示す家庭電力消費情報を供給管理サーバ3に送信する。供給管理サーバ3では、主制御装置31が、通信装置32経由で家庭電力消費情報を受信し、その情報を記憶装置34に格納させる。
続いて、主制御装置31は、車両1と家庭の必要とする水素の使用量を予測する(ステップS507)。ここで、車両1の使用量は、例えば、次のように予測する。まず、ステップS504で算出した燃費および供給所距離から、車両1が供給所2に行き着くまでの燃料の消費量を求める。次に、残燃料からその消費量を差し引くことによって、車両1が供給所2に着いたときの残燃料を求める。そして、満タン時の燃料量(車両1の燃料タンクの容量)からその残燃料を差し引くことによって、満タンにするのに必要な燃料量を求める。この燃料量を車両1の使用量とする。
また、家庭の使用量は、例えば、次のように予測する。まず、ステップS506で受信した家庭電力消費情報から、1日あたりの電力消費量の平均値を求める。そして、その電力量の平均値を水素の燃料量に換算し、その換算した燃料量を1日ごとの家庭の使用量とする。また、気象情報サーバ7から気象情報を受信し、その受信した気象情報やそのときの季節などを加味して、家庭の使用量を補正してもよい。例えば、夏季であって、今後の気温が過去一週間の平均気温より上がりそうであれば、家庭の使用量を上方補正する。また、冬季であって、今後の気温が過去一週間の平均気温より上がりそうであれば、家庭の使用量を下方補正する。
そして、主制御装置31は、ステップS505で受信した貯蔵量と、ステップS507で予測した使用量を比較して、その差が所定値以上であるか否かをチェックする(ステップS508)。所定値以上であれば(ステップS508のYes)、水素製造装置4の貯蔵タンク45に充分な水素が貯蔵されているということなので、処理を終了する。所定値以上でなければ(ステップS508のNo)、水素の貯蔵量が不充分であるとして、水素製造装置4に水素を製造させる処理を行う。なお、ステップS508で所定値以上であるか否かをチェックしているが、所定値より大きいか否かをチェックするようにしてもよい。以下、水素製造に係る主制御装置31の処理について説明する。
まず、主制御装置31は、気象情報サーバ7から気象情報を受信する(ステップS509)。具体的には、まず、主制御装置31は、通信装置32および通信回線網5を介して気象情報サーバ7に、気象情報を要求するメッセージを送信する。気象情報サーバ7は、そのメッセージを受信し、所定の期間における気象状況および気象予測(天気予報)を示す気象情報を供給管理サーバ3に送信する。供給管理サーバ3では、主制御装置31が、通信装置32経由で気象情報を受信し、その情報を記憶装置34に格納させる。
そして、その受信した気象情報から電力源9の受電量を予測する(ステップS510)。具体的には、まず、気象情報のうち、天気予報から日照時間を推測し、その日照時間から太陽光発電によって取得可能な受電量を予測する。また、風速の予報から、風力発電によって取得可能な受電量を予測する。それらの自然エネルギによる受電量に、従来型発電装置の通常運転により定期的に取得可能な受電量を加算して、電力源9の受電量とする。この受電量は、例えば、単位時間ごとの受電量の予測を示す「受電スケジュール」として、記憶装置34に格納される。なお、従来型発電装置による受電量は、例えば、電力会社との契約によって、所定値以下の使用であれば、低額料金で済むが、所定値を超えた使用であれば、高額料金を徴収されるようなものであってもよい。また、自然エネルギによる受電量を使用しない場合は、電力会社との契約情報による受電量を参照し、その受電量を「受電スケジュール」として記憶装置34に格納するようにしてもよい。
次に、主制御装置31は、水素の所要量と供給モードを設定した製造スケジュールを作成する(ステップS511)。ここで、所要量とは、水素の製造量を示す。また、供給モードは、水素を製造するときの製造効率を選択するものであり、スローフィルおよびファーストフィルが選択可能である。スローフィルは、長い時間をかけて水素の製造を行うモードである。このモードによれば、コンプレッサ44に負担をかけることなく、水素を製造できる。ファーストフィルは、短い時間で水素の製造を行うモードである。このモードによると、コンプレッサ44に負担をかけることになる。従って、車両1や家庭用燃料電池10にさらに必要な水素を製造する上で支障のない限り、スローフィルを設定する。これによれば、電力やエネルギの消費効率をよくしながら、水素を製造することができる。ただし、急を要する場合、最大限の発電量で水素を製造せざるを得ない場合などには、ファーストフィルを設定する。なお、供給モードについては、3つ以上のモードを設定できるようにしてもよい。
製造スケジュールを作成する手順としては、まず、記憶装置34に格納された受電スケジュールから、その受電によって可能な水素製造量を求める。これが、製造可能スケジュールとなる。そして、ステップS507で予測した車両1および家庭の水素の使用量、車両1が供給所2に到着する予定時刻、車両情報DB341に格納された使用条件などから時間帯ごとにさらに製造が必要な水素の量を求め、その時間帯ごとの水素の量に対して製造可能スケジュールを超えないように、所定の時間帯における所要量と供給モードを指定する。例えば、他の時間帯に他の車両1や家庭用燃料電池10のための水素製造が予約されている場合には、その時間帯に製造可能な水素をそのまま使用し、不足分は、それより前の可能な時間帯に製造することが考えられる。この場合には、供給モードとしてファーストフィルを設定する。また、水素が必要になる前の時間帯に、充分に電力(すなわち、製造可能量)の余裕があるときには、供給モードとしてスローフィルを設定する。このように、所定の時間帯ごとに所要量および供給モードを設定し、その設定されたものを製造スケジュールとする。そして、主制御装置31は、その製造スケジュールを記憶装置34に格納させる。なお、製造可能量と製造量との差に相当する電力は、余剰電力として所定の電力蓄積手段に蓄えられることになる。
図6は、製造スケジュールを作成する手順の例を示す図である。まず、図6(a)は、ステップS510で記憶装置34に格納された受電スケジュールを示す。これは、ある一日の受電スケジュールを示しており、深夜の余剰電力によって夜間に使用可能な電力量が昼間より多くなっている。この受電量を水素製造量に換算したものが、図6(b)に示す製造可能スケジュールである。図6(b)には、12時から13時までの間にV1の水素が必要であることが示されている。ところが、その時間帯の水素製造可能量はV2であり、V1−V2が不足分になる。その必要量を製造するための製造スケジュールの例が、図6(c)と(d)に示されている。
図6(c)の製造スケジュールAは、12時から13時までの時間帯の受電量をそのまま使用してV2を製造するとともに、不足分であるV1−V2は、その直前の11時から12時までの時間帯の受電量を使用することで補うものである。この場合は、供給モードとしてファーストフィルを設定する。図6(d)の製造スケジュールBは、深夜を含む0時から12時までの時間帯を充分使って水素を製造するものであり、1時間あたりの製造量は、V1×1/12となる。この場合は、供給モードとしてスローフィルを設定する。ここで、例えば、水素が必要となる時間帯が2つ以上ある場合には、1つの時間帯を対象に水素を製造し、すぐに次の時間帯のための製造を開始しなければならないときもある。
図5に戻って、主制御装置31は、所要量および供給モードが設定された製造スケジュールに従って水素を製造するように、水素製造装置4に水素製造を指示する(ステップS512)。具体的には、主制御装置31が、記憶装置34に格納された製造スケジュールの先頭から水素の製造を指示するメッセージを作成し、そのメッセージを水素製造装置4に送信する。水素製造装置4では、制御装置42が、そのメッセージを受信し、メッセージに含まれる所要量および供給モードとともに水素発生装置43に水素の発生を指示する。水素発生装置43は、その指示に従って原料8から水素を発生させる。なお、水素の製造を指示するメッセージは、単位時間(例えば、1時間)ごとに発行してもよいし、連続する供給モードごと(例えば、2時間以上)に発行してもよい。
ここで、供給管理サーバ3が水素製造装置4に送信するメッセージに、水素の供給元と供給先を指定するようにしてもよい(図4参照)。供給元には、水素発生装置43または貯蔵タンク45を指定する。供給元が水素発生装置43である場合の供給先には、家庭用燃料電池10、貯蔵タンク45または車両1を指定する。供給元が貯蔵タンク45である場合の供給先には、家庭用燃料電池10または車両1を指定する。制御装置42は、この供給元と供給先に従って、切替バルブ46、47および48を切り替える。例えば、供給元が水素発生装置43であり、供給先が車両1であるときには、切替バルブ46をコンプレッサ44に切り替え、切替バルブ47を車両1に切り替える。これによって、水素発生装置43で発生した水素が、コンプレッサ44を経由して、車両1に供給される。また、供給元が貯蔵タンク45であり、供給先が家庭用燃料電池10であるときには、切替バルブ48を家庭用燃料電池10に切り替える。これによって、貯蔵タンク45に貯蔵された水素が、家庭用燃料電池10に供給される。なお、このときは、水素発生装置43による水素の発生は行われないことになる。
これによれば、家庭用燃料電池10および車両1に適宜水素を供給することができる。また、貯蔵タンク45に大量の水素を貯蔵しないように調整し、貯蔵タンク45を低圧域で運用することができる。これは、貯蔵タンク45に大量の水素を貯蔵すると、貯蔵タンク45の内部が高圧になって、その貯蔵タンク45に水素を供給するコンプレッサ44の仕事量が増加し、電力の消費効率が低下することになるので、それを回避するための処置である。これによって、エネルギ効率をよくすることができる。
さらに、主制御装置31は、水素の製造が完了した時点で、水素製造装置4から水素製造完了情報を受信する(ステップS513)。具体的には、水素製造装置4の制御装置42が、水素発生装置43から発生完了のメッセージを受信し、それに対応して水素製造完了情報を供給管理サーバ3に送信する。供給管理サーバ3の主制御装置31は、その送信された水素製造完了情報を受信する。これによって、ステップS512で指示した水素製造が完了したことが分かるので、次の製造スケジュールを実行するか否かを判断するために、製造スケジュールの実行が終了したか否かをチェックする(ステップS514)。終了していれば(ステップS514のYes)、処理を終了する。終了していなければ(ステップS514のNo)、次の製造スケジュールを実行するためにステップS512に戻る。
以上説明した本発明の実施の形態によれば、車両1を中心とした水素の製造スケジュールを作成し、実行することによって、電力やエネルギの効率をよくしつつ、水素を製造することができる。そして、車両1および家庭を含めた水素の製造スケジュールを作成し、実行することによって、さらに効率のよい電力の供給・消費が可能となる。
≪その他の実施の形態≫
以上本発明について好適な実施の形態について一例を示したが、本発明は前記実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。例えば、以下のような実施の形態が考えられる。
(1)水素を供給する対象として、車両1だけを考慮し、家庭用燃料電池10を考慮しなくてもよい。また、太陽光や風力などの自然エネルギによる発電は、必須ではなく、従来型の発電装置によって電力を供給してもよい。
(2)前記実施の形態では、水素製造装置4が、水素の製造および貯蔵を行っているが、どちらか一方を行ってもよい。
以上本発明について好適な実施の形態について一例を示したが、本発明は前記実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。例えば、以下のような実施の形態が考えられる。
(1)水素を供給する対象として、車両1だけを考慮し、家庭用燃料電池10を考慮しなくてもよい。また、太陽光や風力などの自然エネルギによる発電は、必須ではなく、従来型の発電装置によって電力を供給してもよい。
(2)前記実施の形態では、水素製造装置4が、水素の製造および貯蔵を行っているが、どちらか一方を行ってもよい。
(3)前記実施の形態では、供給所2において、供給管理サーバ3に接続される水素製造装置4が1つであるように記載したが、複数の水素製造装置4があってもよい。この場合、水素製造装置4ごとに固有の番号である装置IDを付与し、供給管理サーバ3において、主制御装置31が、その装置IDごとに供給所情報を管理する。すなわち、記憶装置34の供給所情報DB342には、装置IDごとに供給所情報を格納することになる。これによれば、水素の製造・貯蔵を分散して行うことができるので、水素製造装置4の設備(水素発生装置43、コンプレッサ44、貯蔵タンク45など)の劣化を抑えることができる。
(4)前記実施の形態では、複数の車両1に対して1箇所の供給所2が対応するように記載したが、図7に示すように、複数の車両1に対して複数の供給所2が対応するようにしてもよい。この場合、水素製造供給システム101においては、供給管理サーバ3が、通信回線網20を介して複数の供給所2に接続され、供給所2全体としての供給所情報を各供給所2から受信して、供給所2に固有の番号である供給所IDごとに管理する。すなわち、記憶装置34の供給所情報DB342には、供給所IDごとに供給所情報を格納することになる。これによれば、車両1は、所定のエリア内において水素の供給を受けるのに、最寄りの供給所2や進行方向または行き先へのルートに近い供給所2を割り当てることができるので、利便性が向上する。
(5)前記実施の形態では、水素を燃料として記載したが、他の燃料に適用してもよい。例えば、ガソリン、軽油、天然ガスなどを燃料として適用してもよい。
(6)前記実施の形態では、車両を移動体として記載したが、他の移動体に適用してもよい。例えば、船舶や飛行機などを移動体として適用してもよい。
(6)前記実施の形態では、車両を移動体として記載したが、他の移動体に適用してもよい。例えば、船舶や飛行機などを移動体として適用してもよい。
1 車両(移動体)
3 供給管理サーバ(サーバ、水素供給管理サーバ)
4 水素製造装置(水素供給装置)
43 水素発生装置
44 コンプレッサ
45 貯蔵タンク
100、101 水素製造供給システム(水素供給システム)
3 供給管理サーバ(サーバ、水素供給管理サーバ)
4 水素製造装置(水素供給装置)
43 水素発生装置
44 コンプレッサ
45 貯蔵タンク
100、101 水素製造供給システム(水素供給システム)
Claims (3)
- 水素を燃料とする移動体と、
電力を利用して水素の製造および貯蔵の少なくとも一方を行い、前記移動体に水素を供給する水素供給装置と、
水素の供給を必要とする移動体から移動体情報を受信し、前記水素供給装置から装置情報を受信し、その受信した移動体情報および装置情報に応じて、前記水素供給装置に対して水素の製造を指示するサーバと、
が接続されて構成される水素供給システムであって、
前記移動体情報は、その移動体における燃料残量、移動体位置および移動体の使用条件を含み、
前記装置情報は、その水素供給装置における燃料貯蔵量および装置位置を含み、
前記サーバは、
前記燃料残量、前記移動体位置および前記装置位置を含む情報から前記移動体が前記水素供給装置に到着したときに必要な燃料量を算出し、前記燃料貯蔵量が、その算出した必要な燃料量に満たない場合、所定の時間ごとの受電量を参照し、その受電量の範囲内で前記使用条件に応じて電力の取得効率がよいときに、前記水素供給装置に対して水素の製造を指示する
ことを特徴とする水素供給システム。 - 水素を燃料とする移動体と、
電力を利用して水素の製造および貯蔵の少なくとも一方を行い、前記移動体に水素を供給する水素供給装置と、
に接続され、水素の供給を必要とする移動体から移動体情報を受信し、前記水素供給装置から装置情報を受信し、その受信した移動体情報および装置情報に応じて、前記水素供給装置に対して水素の製造を指示する水素供給管理サーバであって、
前記移動体情報は、その移動体における燃料残量、移動体位置および移動体の使用条件を含み、
前記装置情報は、その水素供給装置における燃料貯蔵量および装置位置を含み、
前記水素供給管理サーバは、
前記燃料残量、前記移動体位置および前記装置位置を含む情報から前記移動体が前記水素供給装置に到着したときに必要な燃料量を算出し、前記燃料貯蔵量が、その算出した必要な燃料量に満たない場合、所定の時間ごとの受電量を参照し、その受電量の範囲内で前記使用条件に応じて電力の取得効率がよいときに、前記水素供給装置に対して水素の製造を指示する
ことを特徴とする水素供給管理サーバ。 - 水素を発生させる水素発生装置と、
水素を貯蔵する貯蔵タンクと、
前記水素発生装置から水素の供給を受けて、その受けた水素を圧縮し、その圧縮した水素を前記貯蔵タンクまたは車両に供給するコンプレッサと、
前記水素発生装置、前記貯蔵タンクおよび前記コンプレッサを制御する制御装置と、
を備える水素供給装置であって、
前記制御装置は、前記水素発生装置に対する水素の製造指示を調整し、前記コンプレッサからの水素の供給先を切り替えて、前記貯蔵タンクを低圧域で運用する
ことを特徴とする水素供給装置。
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