JP2006234871A - 液晶装置、及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 それぞれ電極を備えた一対の基板と、当該一対の基板間に狭持された液晶材料と、を含むとともに、複数のドットからなる表示領域を備えた液晶装置において、電極は、それぞれのドット内において、複数の第1の島状部と、複数の第2の島状部と、を有するとともに、当該第1の島状部及び第2の島状部は互いに電気的に接続されており、第1のドットにおける第1の島状部を、隣接する第2のドットにおける第1の島状部と接するように配置するとともに、第1のドット又は第2のドットにおける第2の島状部を、第1の島状部の間隙に配置することを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
例えば、TFT素子(Thin Film Transistor)やTFD素子(Thin Film Diode)等のスイッチング素子を備えたアクティブマトリクス型構造のカラー液晶装置の場合、一方の基板上には、ストライプ状に配列された複数の電気配線の間に、スイッチング素子を介して電気的に接続された、矩形状の電極がマトリクス状に配置されている。一方、対向する基板上には、面状あるいはストライプ状の電極が配置されている。そして、それぞれの基板上の電極が平面的に重なる領域が一つのドットを構成するとともに、当該ドットの集合が一つの画素を構成し、この画素を一単位として、色調を調整しつつ光を通過させることにより、表示領域全体として、文字や図形等のカラー画像を表示している。
すなわち、本発明は、第1の島状部と第2の島状部との面積割合や形状を制御しつつ、それぞれのドットの開口面積の低下を防いで、視覚特性や明るさ等の表示特性を向上させた液晶装置を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、そのような液晶装置を備えた電子機器を提供することである。
すなわち、隣接するドットにおける第1の島状部と接するように配置された、第1の島状部のそれぞれの間隙を埋めるように、第2の島状部が配置されているために、表示領域内に電極を高密度に配置でき、画素の開口率の低下を防止することができる。また、それぞれの島状部のエッジを利用して、対応するサブドット領域ごとに指向性を持たせて、液晶材料の配向制御を行うことができるために、ドット全体としての視覚特性を著しく向上させることができる。さらに、第1の島状部の形状と第2の島状部の形状とを異ならせることができるために、サブドット領域ごとに、液晶材料の配向状態を容易に異ならせることができる。よって、視覚特性に優れ、明るい画像表示を実現できる液晶装置を提供することができる。
なお、第1の島状部に関し、隣接するドットにおける第1の島状部に接するとは、図2に示すように、表示領域内の縦方向又は横方向において、隣接するドット11A、11Bにおける第1の島状部64Aの間に、第2の島状部64Bが入り込まない状態で、少なくとも一辺又は一点が実質的に隣接している状態を意味する。すなわち、第1の島状部64A又は第2の島状部64Bとは、それぞれの島状部をつなぐ連結部としての一部の電極を含まない電極領域を指し、第1の島状部64Aが接する状態とは、連結部が間に存在している状態も含む概念である。
このように構成することにより、例えば、第1の島状部及び第2の島状部にそれぞれ対応させて反射領域及び透過領域を配置して、一つのドット内における、それらの配置割合を容易に制御することができる。したがって、反射領域及び透過領域の色濃度を容易に調整することができる。
このように構成することにより、ドット内に、電極を高密度に配置することができるとともに、それぞれの島状部に対応したサブドット領域ごとに、液晶材料の指向性を異ならせることができる。
このように構成することにより、第1の島状部及び第2の島状部の形状や大きさを容易に異ならせることができるとともに、電極をドット内に高密度に配置することができるために、視認性や明るさ等の表示特性を有効に向上させることができる。
このように構成することにより、反射領域及び透過領域の配置割合を異ならせて、反射表示及び透過表示の色濃度を効果的に調整することができる。
このように構成することにより、画素間領域に電気配線を配置する場合であっても、電気配線と、それぞれの電極との絶縁性を確保しつつ、画素の開口率が過度に低下することを防止することができる。
このように構成することにより、ドット間に電気配線が配置されることがなく、画素間領域の面積を著しく小さくすることができるとともに、クロストークの発生を有効に抑止することができる。
このように構成することにより、島状部のエッジと併せて、液晶材料の配向性をよりきめ細かく規定することができるために、さらに視覚特性を向上させた液晶装置を提供することができる。
すなわち、視覚特性に優れ、明るい画像を表示することができる液晶装置を備えるために、表示特性の向上が図られた電子機器を効率的に提供することができる。
第1実施形態は、それぞれ電極を備えた一対の基板と、当該一対の基板間に狭持された液晶材料と、を含むとともに、複数のドットからなる表示領域を備えた液晶装置である。
そして、かかる液晶装置において、電極は、それぞれのドット内において、複数の第1の島状部と、複数の第2の島状部と、を有するとともに、当該第1の島状部及び第2の島状部は互いに電気的に接続されており、第1のドットにおける第1の島状部を、隣接する第2のドットにおける第1の島状部と接するように配置するとともに、第1のドット又は第2のドットにおける第2の島状部を、第1の島状部の間隙に配置することを特徴とする。
以下、図1〜図14を適宜参照しながら、本発明の第1実施形態の液晶装置について、着色層を備えたカラーフィルタ基板と、スイッチング素子としてのTFD素子(Thin Film Diode)を備えた素子基板とを含む液晶装置を例に採って説明する。ただし、本発明の液晶装置は、TFD素子を備えたアクティブマトリクス型の液晶装置に制限されることはなく、TFT素子(Thin Film Transistor)を備えた液晶装置や、パッシブマトリクス型の液晶装置であっても構わない。
なお、それぞれの図において、同じ符号を付したものは同一の部材を示しており、適宜説明を省略する。
まず、図1を参照して、本発明に係る第1実施形態の液晶装置としての液晶装置9の基本構造、すなわち、セル構造や配線等について具体的に説明する。ここで、図1は、本実施形態に係る液晶装置9の概略断面図である。なお、図1中、下側が画像表示面であって、矢印Wの方向から画像を視認することができる。
かかる液晶装置9は、スイッチング素子として、二端子型非線形素子であるTFD素子69を用いたアクティブマトリクス型構造を有する素子基板60を備えた液晶装置9であって、図示しないものの、バックライトやフロントライト等の照明装置やケース体などを、必要に応じて適宜取付けられて使用される。
また、液晶装置9は、ガラス基板等を基体61とする素子基板60と、同様にガラス基板等を基体31とするカラーフィルタ基板30と、が対向配置されるとともに接着剤等のシール材23を介して貼り合わせられている。また、素子基板60と、カラーフィルタ基板30とが形成する空間であって、シール材23の内側部分に対して、開口部(図示せず)を介して液晶材料21を注入した後、封止材(図示せず)にて封止されてなるセル構造を備えている。すなわち、素子基板60と、カラーフィルタ基板30との間に液晶材料21が充填されている。
なお、本実施形態で説明する液晶装置は、カラーフィルタ基板上に開口部を有する光反射膜を形成した半透過反射型の液晶装置であるが、本発明は、いずれの液晶装置であっても適用することができ、詳細については、後述する。
次に、図2〜図14を参照して、本実施形態の液晶装置におけるカラーフィルタ基板及び素子基板の構成を、カラーフィルタ基板上の着色層及び走査電極と、素子基板上の画素電極を中心に説明する。なお、以下の説明において参照する図面中、図9や図14は、本実施形態の液晶装置における、着色層37、遮光層39、走査電極33、及び画素電極63を、それぞれの層ごとに分けて示した平面図である。
(1)−1 基本構成
また、素子基板60は、図1に示すように、基本的に、ガラス基板等からなる基体61と、データ線65と、スイッチング素子としてのTFD素子69と、画素電極63と、から構成されている。また、画素電極63上には、ポリイミド樹脂等からなる配向膜75が形成されている。さらに、基体61の外面には、位相差板(1/4波長板)77及び偏光板79が配置されている。
本実施形態の液晶装置において、ITO(インジウムスズ酸化物)やIZO(インジウム亜鉛酸化物)等の透明導電材料を用いて形成された複数の画素電極63は、図2に示すように、それぞれのドット11内において、複数の第1の島状部64Aと、複数の第2の島状部64Bと、を有するとともに、当該第1の島状部64A及び第2の島状部64Bは互いに電気的に接続されている。また、第1のドット11Aにおける第1の島状部64Aは、隣接する第2のドット11Bにおける第1の島状部64Aと接するように配置されているとともに、第1のドット11Aにおける第2の島状部64Bは、第1の島状部64Aの間隙に配置されている。すなわち、図2において、第1のドット11Aを中心に見た場合に、それぞれ縦方向又は横方向に隣接する第2のドット11Bとの関係において、第1の島状部64A及び第2の島状部64Bが、上述のような関係を満たして配置されている。
このように配置することにより、ドット内において、画素電極をできる限り隙間なく、高密度に配置することができるために、画素の開口率の低下を効果的に防止することができる。したがって、表示される画像が暗くなることを防止して、明るい画像表示を実現することができる。
なお、第1の島状部に関し、隣接するドットにおける第1の島状部に接するとは、図2に示すように、表示領域内の縦方向又は横方向において、隣接するドット11A、11Bにおける第1の島状部64Aの間に、第2の島状部64Bが入り込まない状態で、少なくとも一辺又は一点が実質的に隣接している状態を意味する。すなわち、第1の島状部64A又は第2の島状部64Bとは、それぞれの島状部をつなぐ連結部としての一部の電極を含まない電極領域を指し、第1の島状部64Aが接する状態とは、連結部が間に存在している状態も含む概念である。
すなわち、図2は、第1の島状部64Aの形状が六角形であるとともに、第2の島状部64Bの形状が四角形であって、第1のドット11Aにおける第1の島状部64Aが、隣接する第2のドット11Bにおける第1の島状部64Aと接するように配置されており、第2の島状部64Bが第1の島状部64Aの間隙に配置された例である。また、図3は、第1の島状部64Aの形状が八角形であるとともに、第2の島状部64Bの形状が四角形であって、第1のドット11Aにおける第1の島状部64Aが、隣接する第2のドット11Bにおける第1の島状部64Aと接するように配置されており、第2の島状部64Bが第1の島状部64Aの間隙に配置された例である。さらに図4は、第1の島状部64Aの形状が四角形であるとともに、第2の島状部64Bの形状も四角形であって、第1のドット11Aにおける第1の島状部64Aが、隣接する第2のドット11Bにおける第1の島状部64Aと接するように配置されており、第2の島状部64Bが第1の島状部64Aの間隙に配置された例である。
図2〜図4のいずれの例においても、第1の島状部64Aの間隙を埋めるように第2の島状部64Bが配置されているために、画素電極をドット内に高密度に配置することができ、画素の開口率の低下を防止することができる。
この理由は、例えば、第1及び第2の島状部を、反射領域又は透過領域のいずれかに対応させて配置することにより、異なる表示特性を有するサブドット領域の配置割合を容易に制御することができるためである。また、カラーフィルタを備えた液晶装置の場合には、かかる面積割合を変えることにより、反射表示及び透過表示における色濃度を容易に調整することができるためである。
したがって、画素の開口率を低下させることなく、第1の島状部の合計面積と、第2の島状部の合計面積とを異ならせるためには、図2又は図3に示すように、第1の島状部64Aの形状と、第2の島状部64Bの形状とを異ならせることが有効である。
この理由は、透過領域においては、バックライトからの光が、着色層を一回のみ通過するのに対し、反射領域においては、太陽光等の外光が、着色層を二回通過するために、色濃度が濃くなりやすいために、透過領域の面積よりも反射領域の面積を小さくして、色濃度の調整を図ることができるためである。
したがって、図2又は図3に示す画素電極の例においては、図5に示すように、反射領域r及び透過領域tを配置することが好ましい。
次に、素子基板の拡大平面図を図7に示す。図7中、配向膜や偏光板等についてはそれぞれ適宜省略されている。
また、素子基板60上のデータ線65は、複数の配線が実質的に並列した状態で配置されている。そして、かかるデータ線は、一端側がドライバICに対して電気的に接続されるとともに、それぞれTFD素子を介して接続された画素電極に対して、ドライバICからの駆動用信号を伝達する。かかるデータ線65は、製造工程の簡略化及び電気抵抗の低下の観点から、後述する二端子型非線型素子の形成と同時に形成されるため、例えば、タンタル層、酸化タンタル層、及びクロム層が順次形成されて構成されている。
また、図7に示すように、素子基板上において、画素電極63とデータ線65とが同一面上に形成される場合には、データ線65は、ドット間の画素間領域に、ドットの外形に沿って、ジグザグ状に形成されている。このように配置すれば、画素間領域にデータ線65を配置する場合であっても、データ線65と、それぞれの画素電極63との絶縁性を確保するとともに、画素の開口率が過度に低下することを防止するためである。
また、素子基板60上には、データ線65と画素電極63とを電気的に接続するスイッチング素子69としてのTFD素子69が形成されている。かかるTFD素子69は、一般的に、タンタル(Ta)合金からなる素子第1電極、酸化タンタル(Ta2O5)からなる絶縁膜、及びクロム(Cr)からなる素子第2電極が順次積層されたサンドイッチ構造を有している。そして、正負方向のダイオードスイッチング特性を示し、しきい値以上の電圧が、素子第1電極及び素子第2電極の両端子間に印加されると導通状態となるアクティブ素子である。
この理由は、このように構成することにより、印加する電圧波形として、正負対称なパルス波形を使用することができ、液晶装置等における液晶材料の劣化を防止することができるためである。すなわち、液晶材料の劣化を防止するために、ダイオードスイッチング特性が、正負方向において対称的であることが望まれ、二個のTFD素子を逆向きに直列接続することにより、正負対称なパルス波形を使用することができるためである。
また、かかる素子基板において、それぞれのドットの開口面積を大きくすべく、ドット間の画素間領域をできる限り小さくするために、図8(b)に示すように、データ線65と画素電極63との間の絶縁性を確保するための絶縁層76を備えることが好ましい。いわゆる、オーバーレイヤー構造である。かかる絶縁層76は、アクリル樹脂やエポキシ樹脂などの感光性樹脂材料から形成することができる。
ここで、かかる絶縁層76の層厚に関し、反射領域r及び透過領域tをそれぞれ通過する光におけるリタデーションの最適化を図るべく、図8(b)に示すように、反射領域及び透過領域に対応させて、厚さを異ならせてあることが好ましい。具体的には、反射領域における絶縁層の層厚が、透過領域における絶縁層の層厚よりも厚くしてあることが好ましい。
この理由は、透過領域においては、バックライト等から発せられた光が液晶層を一回だけ通過するのに対し、反射領域においては、太陽光等の外光が液晶層を二回通過するために、光路長が異なり、それぞれの光路長に合わせて、リタデーションの最適化を図ることができるためである。したがって、このように液晶層の厚さを調整することにより、表示品位をより向上させることができる。
液晶層の厚さの調整は、オーバーレイヤー層の厚さを調整する以外に、カラーフィルタ基板におけるオーバーコート層の厚さを、反射領域及び透過領域に対応させて異ならせることにより行うこともできる。
この理由は、データ線65と画素電極63との絶縁性が確保されており、互いに影響し合うことがなく、クロストーク等の問題が生じることがないためである。
したがって、かかる絶縁層76を備えている場合には、データ線65は、絶縁層76の下層側において、それぞれのドット列を通るように、ストライプ状に形成されるとともに、当該データ線65と接続されたスイッチング素子69と画素電極63とが、絶縁層76に設けられたコンタクトホール68を介して電気的に接続される。
(2)−1 基本構成
本実施形態の液晶装置におけるカラーフィルタ基板30は、基本的に、図1に示すように、ガラス基板等からなる基体31上に、光反射膜35と、着色層37と、遮光膜39と、オーバーコート層41と、走査電極33と、が順次積層されて構成されている。また、走査電極33上には、液晶材料の配向性を制御するための配向膜45を備えるとともに、走査電極33等が形成されている面とは反対側の面に、鮮明な画像表示が認識できるように、位相差板(1/4波長板)47及び偏光板49が配置されている。
また、カラーフィルタ基板30に形成された光反射膜35は、例えば、アルミニウム等の金属材料からなり、透過領域に対応した開口部35aが形成されている一方で、反射領域においては、太陽光等の外光を反射させて、反射表示を可能にするための部材である。
また、光反射膜35の下層には、光反射35膜の表面に凹凸を形成し、散乱機能を付与するための樹脂膜を形成することもできる。光反射膜35に散乱機能を付与するためには、かかる樹脂膜を形成する以外に、ガラス基板の表面にフロスト処理等によって凹凸を形成する方法も可能である。
なお、液晶装置が全反射型である場合には、上述の開口部を有しない光反射膜が設けられ、液晶装置が全透過型である場合には、基板上に光反射膜は設けられない。
また、着色層37は、通常、透明樹脂中に顔料や染料等の着色剤を分散させることにより濃度を調整して、所定の色調を呈するものとされている。着色層37の色調の一例としては原色系フィルタとしてRGBの3色の組合せからなるものがあるが、これに限定されるものではなく、YMC等の補色系や、その他の種々の色調で形成することができる。
かかる着色層は、図9に示すように、それぞれのドットに対応させて、RGB等、いずれか一色の着色層37R、37G、37Bが形成されている。すなわち、着色層をそれぞれのドットの形状に対応させて形成しない場合には、一つのドット中に、RGB等の異なる着色層が混在して形成されてしまい、混色が生じてしまうとともに、コントラストが低下するためである。
また、一つの画素に含まれる三つのドットのそれぞれに、RGBいずれか一色の着色層37R、37G、37Bが備えられている。このように構成された画素において、三つのドットそれぞれにおける光を通過させたりさせなかったり、あるいは、光を通過させるとしても、その光の強弱をそれぞれ制御することにより、一つの画素における色調が決定され、表示される画像の一部となる。
かかる着色層37に設けられた突起部37Aは、例えば、図11に示すように、電圧非印加状態における液晶材料21を所定角度傾斜させて、垂直配向性(VA)の液晶材料21である場合には、表示される画像の視野角を広くしたり、コントラスト等を向上させたりすることができる。
また、電圧非印加状態における液晶材料を所定角度傾斜させておくことにより、電圧印加時に、液晶材料の反応を早くすることができるとともに、電圧印加状態における液晶材料の配向方向を規定することもできるために、VA型の液晶材料に限らず、表示される画像の視野角を広くしたり、コントラストを向上させたりすることができる。
また、かかる突起部の形状としては、図10に示すようなライン状の突起部37Aとしたり、図12に示すような三角錐状の突起部37Aをはじめとして、円錐、四角錘等の錘形状の突起部としたりすることができる。このような錘形状の突起部であれば、例えば、それぞれのサブドット領域の中央に形成することにより、特に、360°問わず、様々な方向からの視覚特性を向上させることができる。
したがって、面積割合が小さい第2の島状部に対応する領域に反射領域を配置するとともに、当該反射領域における着色層に配向制御用の突起部を設けることにより、反射領域及び透過領域で色濃度の調整を図りつつ、液晶材料の配向制御をすることができる液晶装置とすることができる。
なお、本実施形態においては、着色層を利用して配向制御用の突起を設けた例について説明しているが、オーバーコート層において、配向制御用の突起部を設けることもでき、あるいは、別個独立した突起部を、樹脂層を用いて、基板表面の所望の箇所に形成することもできる。
また、遮光膜39は、図9に示すように、隣接するドット間に配置され、色材が混色することを防止して、コントラストに優れた画像表示を得るための膜である。このような遮光膜39としては、例えば、クロム(Cr)やモリブテン(Mo)等の金属膜を遮光膜39として使用したり、あるいは、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の着色材を共に樹脂その他の基材中に分散させたものや、黒色の顔料や染料等の着色材を樹脂その他の基材中に分散させたものなどを用いたりすることができる。さらに、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の着色材を重ね合わせることにより、遮光膜を形成することもできる。
ただし、画素の開口面積が小さくなることを防止する観点から、隣接するドット間での混色を防ぐことができる最小限の幅、例えば、3〜30μmの幅で形成されていることが好ましい。
また、カラーフィルタ基板における着色層上には、アクリル樹脂やエポキシ樹脂などの感光性樹脂材料からなるオーバーコート層が形成されている。かかるオーバーコート層は、上述の着色層の表面に配向制御用の突起部を設けてある場合には、当該突起部によって形成された凹凸を埋設しないように形成されている。
ここで、かかるオーバーコート層の層厚に関し、図13(a)〜(c)に示すように、反射領域r及び透過領域tに対応させて、厚さを異ならせてあることが好ましい。具体的には、反射領域rにおけるオーバーコート層41の層厚が、透過領域tにおけるオーバーコート層41の層厚よりも厚くしてあることが好ましい。
この理由は、上述したとおり、反射領域及び透過領域をそれぞれ通過する光におけるリタデーションの最適化を図ることができるためである。
また、オーバーコート層の上には、ITO(インジウムスズ酸化物)等の透明導電体からなる走査電極が形成されている。かかる走査電極は、一方向に配列された画素からなる画素列ごとに、複数の透明電極が、全体としてストライプ状に配列されている。
本実施形態の液晶装置においては、図10に示すように、画素の外形と対応した走査電極33が、ストライプ状に配列されている。
また、かかる走査電極において、図14に示すように、それぞれのドットに対応する領域に、サブドット領域に対応した画素電極63の島状部64のエッジ部分と相俟って液晶材料の配向制御をするために、配向規制手段としての孔部33rを備えることが好ましい。
この理由は、電圧印加状態において斜め電界領域を発生させることができるために、容易に配向制御を行い、表示される画像の視覚特性を向上させることができるためである。
ただし、孔部の大きさが大きくなりすぎると、画素の開口面積に影響を与えてしまうことや、液晶材料の配向性の観点から、かかる孔部の径を5〜30μmの範囲内の値とすることが好ましい。
また、走査電極の上には、ポリイミド樹脂等からなる配向膜が全面的に形成されている。かかる配向膜は、液晶材料の配向性を制御するための部材であって、基板上に設けられた配向規制手段によって、表面に凹凸が形成されるように設けられている。
本発明に係る第2実施形態として、第1実施形態の液晶装置を備えた電子機器について具体的に説明する。
また、表示情報出力源201は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスク等からなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備え、タイミングジェネレータ204によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等の形で表示情報を表示処理回路202に供給するように構成されていることが好ましい。
そして、本実施形態の電子機器であれば、ドット内の電極を、所定配置された複数の第1の島状部及び第2の島状部から構成した液晶装置を備えるために、視覚特性に優れ、明るい画像を表示できる電子機器とすることができる。
Claims (9)
- それぞれ電極を備えた一対の基板と、当該一対の基板間に狭持された液晶材料と、を含むとともに、複数のドットからなる表示領域を備えた液晶装置において、
前記電極は、それぞれの前記ドット内において、複数の第1の島状部と、複数の第2の島状部と、を有するとともに、当該第1の島状部及び第2の島状部は互いに電気的に接続されており、
第1のドットにおける前記第1の島状部を、隣接する第2のドットにおける前記第1の島状部と接するように配置するとともに、前記第1のドット又は第2のドットにおける前記第2の島状部を、前記第1の島状部の間隙に配置することを特徴とする液晶装置。 - 前記ドット内における、前記第1の島状部の合計面積と、前記第2の島状部の合計面積と、を異ならせることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
- 前記第1の島状部の形状と、前記第2の島状部の形状と、を異ならせることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶装置。
- 前記第1の島状部の形状を六角形又は八角形とするとともに、前記第2の島状部の形状を四角形とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶装置。
- 前記第1の島状部及び第2の島状部を、反射領域及び透過領域にそれぞれ対応させて配置することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の液晶装置。
- 前記基板上に、電気配線と、スイッチング素子と、をさらに備えるとともに、前記電気配線は、前記ドット間にジグザグ状に形成してあることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の液晶装置。
- 前記基板上に、電気配線と、スイッチング素子と、前記電気配線及び前記電極の絶縁性を確保するための絶縁層と、をさらに備えるとともに、前記電気配線は、前記絶縁層の下層側に直線状に形成してあることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の液晶装置。
- 前記ドットに対応させて、前記液晶材料の配向性を制御するための配向規制手段を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の液晶装置。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載された液晶装置を備えた電子機器。
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