JP2006234852A - 光デバイスおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光導波路と光学素子との間の光接続構造の改良により接続損失を低減して、優れた光結合特性を実現するとともに、実装構造の改良により高い位置精度を有する光デバイスおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 光学素子22,23と、少なくとも光学素子に対向する部分に開口部12を有する配線板10内に設けられた光導波路11と、の間に光硬化材料からなる樹脂層34が配設され、樹脂層内に、光学素子と光導波路とを光学的に接続する、周囲より高屈折率の光接続部34aが形成され、かつ、光学素子が、配線板に、異方性導電ペースト32を介して実装されている光デバイスである。
【選択図】 図1

Description

本発明は光デバイスおよびその製造方法に関し、詳しくは、光導波路および光学素子を少なくとも備え、両者間の光接続構造および実装構造の改良を図った光デバイスおよびその製造方法に関する。
近年、電子機器内の電気配線板においては、信号の伝送速度向上を目的として、光配線の技術が導入されてきている。具体的には、配線板内に光配線として光導波路が適用され、電気配線層と積層して使用されている。このような、電気配線と光配線との混載により構成された配線板は、一般に、光電気混載配線板と呼ばれる。
図2に、かかる光電気混載配線板の一例を示す。図示する光電気混載配線板200は、光導波路11が形成されたプリント配線板10上に、面発光型半導体レーザ(VCSEL)22およびフォトダイオード(PD)23が実装されたICチップ実装基板20が、突起電極31およびはんだボール35を介してフリップチップ実装されてなり、プリント配線板10とICチップ20との間には、アンダーフィル材料33が充填されている。この光電気混載配線板200は、コネクター40を介して光ファイバ(図示せず)と接続されて光デバイスとして使用される。このような光デバイスにおいては、光学部品間の接続損失を低減することが重要となる。
このような光デバイスに係る改良技術としては、例えば、特許文献1、2に、光学部品間の接続損失が低く、接続信頼性に優れた光通信用デバイスを実現するために、光導波路と光学素子とを、光路用樹脂充填層または光信号伝送用行路を介して光信号を伝達するよう構成する技術が記載されている。また、特許文献3には、面発光素子と光導波路との間を光学的に結合する信号光の光路中にマイクロレンズを設けることで、光損失の低減を図る技術が記載されている。さらに、直角変換素子を使用して低損失化を図る方法も知られている。
特開2004−4426号公報(特許請求の範囲等) 特開2004−4427号公報(特許請求の範囲等) 特開2001−185752号公報(特許請求の範囲等)
上述のように、光導波路と光学素子との間を低損失で結合するための技術としては種々提案されてきているが、マイクロレンズや直角変換素子を使用する方法は、光電気混載配線板の実装工程において、マイクロレンズや直角変換素子を実装する位置決めが難しく、また、光学素子を実装する際に、別途実装されたマイクロレンズや直角変換素子の位置に合わせた実装が必要となるため、結果として、実装に多大な工数が必要となるという問題があった。さらに、信号光の光路中に異物が混入して伝送を阻害し、光損失を引き起こすという問題もあった。
また、上記公報に記載されているように、光路用樹脂充填層または光信号伝送用行路を介して光導波路と光学素子との間の光信号の伝達を行う技術もあるが、十分なものではなく、より低損失で光結合を図ることのできる技術が求められていた。
さらに、図2に示すように、従来、光学素子を配線板に実装する際には、はんだボール32を介して行う方法が一般に採用されているが、はんだに含まれる鉛の環境への悪影響や、はんだは高温状態での作業が多い、リペア性が悪いなどの観点から、はんだを用いることなく実装が可能で、かつ、位置精度の高い実装手段に対する要請も高まってきている。
そこで本発明の目的は、光導波路と光学素子との間の光接続構造の改良により接続損失を低減して、優れた光結合特性を実現するとともに、実装構造の改良により高い位置精度を有する光デバイスおよびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討した結果、光導波路と光学素子との間に樹脂層を設けるとともに、この樹脂層内に所定の光接続部を形成し、さらに、光学素子の実装を異方性導電ペースト(ACP)を介して行うこととすることにより、従来になく低損失で両者間の光結合を行うことが可能となり、かつ、実装の位置精度を高いレベルで確保することができることを見出して、本発明を完成するに至った。
即ち、上記課題を解決するために、本発明の光デバイスは、光学素子と、少なくとも該光学素子に対向する部分に開口部を有する配線板内に設けられた光導波路と、の間に光硬化材料からなる樹脂層が配設され、該樹脂層内に、前記光学素子と光導波路とを光学的に接続する、周囲より高屈折率の光接続部が形成され、かつ、前記光学素子が、前記配線板に、異方性導電ペーストを介して実装されていることを特徴とするものである。この場合、前記光硬化材料には、2種類以上の光重合開始剤、または、近赤外またはそれより長波長の領域に吸収を有する色素を1種類以上、含有させることが好ましい。
また、本発明の他の光デバイスは、配線板内に設けられた光導波路と光学素子との間に光硬化材料および熱硬化材料からなる樹脂層が配設され、該樹脂層内に、前記光導波路と光学素子とを光学的に接続する、周囲より高屈折率の光接続部が形成され、かつ、前記光学素子が、前記配線板に、異方性導電ペーストを介して実装されていることを特徴とするものである。この場合、好適には、前記光硬化材料が1種類以上の光重合開始剤を含み、かつ、前記熱硬化材料が1種類以上の熱重合開始剤を含む。また、前記光硬化材料が近赤外またはそれより長波長の領域に吸収を有する色素を1種類以上含むことも好ましい。
本発明の光デバイスにおいて、前記光学素子は、好適には、発光素子または受光素子である。
また、本発明の光デバイスの製造方法は、上記光デバイスの製造方法において、前記光導波路が内設された配線板上の、少なくとも前記開口部を除く領域に前記異方性導電ペーストを塗布する塗布工程と、該配線板上の、少なくとも該開口部を含む領域に光硬化材料を充填する充填工程と、前記異方性導電ペーストおよび充填された光硬化材料上に前記光学素子を実装する実装工程と、該光硬化材料に対する部分的な光照射により前記光接続部を硬化形成する光接続部形成工程と、該光硬化材料全体に対する2次的な光照射により前記樹脂層全体を硬化させる樹脂層硬化工程と、を含むことを特徴とするものである。
また、本発明の他の光デバイスの製造方法は、上記光デバイスの製造方法において、前記光導波路が内設された配線板上の、少なくとも前記開口部を除く領域に前記異方性導電ペーストを塗布する塗布工程と、該異方性導電ペースト上に前記光学素子を実装する実装工程と、前記配線板上の、少なくとも前記開口部を含む領域に光硬化材料を充填する充填工程と、該光硬化材料に対する部分的な光照射により前記光接続部を硬化形成する光接続部形成工程と、該光硬化材料全体に対する2次的な光照射により前記樹脂層全体を硬化させる樹脂層硬化工程と、を含むことを特徴とするものである。
さらに、本発明のさらに他の光デバイスの製造方法は、上記光デバイスの製造方法において、前記光導波路が内設された配線板上の、少なくとも前記開口部を除く領域に前記異方性導電ペーストを塗布する塗布工程と、該配線板上の、少なくとも該開口部を含む領域に光硬化材料および熱硬化材料の混合物を充填する充填工程と、前記異方性導電ペーストおよび充填された混合物上に前記光学素子を実装する実装工程と、該混合物に対する部分的な光照射により前記光接続部を硬化形成する光接続部形成工程と、該混合物全体に対する熱処理により前記樹脂層全体を硬化させる樹脂層硬化工程と、を含むことを特徴とするものである。
さらにまた、本発明のさらに他の光デバイスの製造方法は、上記光デバイスの製造方法において、前記光導波路が内設された配線板上の、少なくとも前記開口部を除く領域に前記異方性導電ペーストを塗布する塗布工程と、該異方性導電ペースト上に前記光学素子を実装する実装工程と、前記配線板上の、少なくとも前記開口部を含む領域に光硬化材料および熱硬化材料の混合物を充填する充填工程と、該混合物に対する部分的な光照射により前記光接続部を硬化形成する光接続部形成工程と、該混合物全体に対する熱処理により前記樹脂層全体を硬化させる樹脂層硬化工程と、を含むことを特徴とするものである。
本発明の製造方法においては、前記部分的な光照射を、前記光学素子が発する光により行うことが好ましく、また、外部光源により発生し、前記光導波路を介して前記光学素子まで伝播する光により行うことも好ましい。より好ましくは、前記部分的な光照射を、前記光学素子が発する光と、外部光源により発生し、前記光導波路を介して前記光学素子まで伝播する光と、により同時に行う。
本発明によれば、上記構成としたことにより、光導波路と光学素子との間における光損失を従来になく低減して、光結合特性に優れた光デバイスおよびその製造方法を実現することが可能となった。また、実装構造の改良により位置精度を高めることができるとともに、生産性の向上効果も得られる。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1に、本発明の一例の光デバイスの概略断面図を示す。図示するように、本発明の光デバイス100は、光導波路11が内設されたプリント配線板10上に、面発光型半導体レーザ(VCSEL)22およびフォトダイオード23が実装されたICチップ実装基板20が実装されている点については、従来構造と同様である。図示するプリント配線板10においては、光学素子22,23に対向する部分に開口部12が設けられ、この開口部12を介して光導波路11がプリント配線板10表面に露出している。なお、この開口部12の寸法は、後述する光接続部34aが確実に形成できるものであれば、必ずしも光学素子22,23と同じ大きさでなくてもよい。
本発明においては、プリント配線板10とICチップ20との間、即ち、光導波路11と光学素子22,23との間に、光硬化材料、または光硬化材料および熱硬化材料からなる樹脂層34が配設され、かつ、この樹脂層34内に、光導波路11と光学素子22,23とを光学的に接続する、周囲より高屈折率の光接続部34aが形成されている。光接続部34aを、その周囲の領域34bより高屈折率とすることで、樹脂層34内に、光接続部34aをコアとする光導波路構造を形成することができ、これにより、光導波路11と光学素子22,23との間で、光の損失を防止しつつ光を伝播させることが可能となる。また、この光の損失をより低減する目的で、光接続部34aとその周囲領域34bのそれぞれの屈折率を調整することにより、任意の開口数(NA:numerical aperture)を適宜選択することも可能である。
本発明において、かかる樹脂層34は、上記したように、光硬化材料、または光硬化材料および熱硬化材料からなる。このうち、光硬化材料としては、(a)重クロム酸塩系感光性樹脂、(b)光分解型感光性樹脂、(c)光二量化型感光性樹脂、(d)光重合型感光性樹脂に分類される。
(a)重クロム酸塩系感光性樹脂としては、ゼラチン、グルー、卵白、アラビアゴム、セラミックなどの天然高分子、あるいは、PVA(ポリビニルアルコール)、ポリアクリルアミドのような合成高分子に、重クロム酸アンモニウムあるいは重クロム酸カリウムを加えたものを挙げることができる。また、(b)光分解型感光性樹脂としては、芳香族ジアゾニウム塩系樹脂、o−キノンジアジド類樹脂、アジド化合物含有樹脂があり、(c)光二量化型感光性樹脂としては、桂皮酸エステル系樹脂が挙げられる。
さらに、(d)光重合型感光性樹脂としては、不飽和二重結合のラジカル重合反応を利用した光ラジカル重合系組成物、二重結合へのチオール基の付加反応を利用した光付加反応系組成物、および、エポキシ基の開環付加反応(カチオン重合)を利用した光カチオン重合系組成物等が挙げられる。光重合型感光性樹脂は、一般に、光重合性官能基を有する反応性ポリマー、光重合性官能基(好ましくは(メタ)アクリロイル基)を有する化合物(モノマーおよびオリゴマー)、光重合開始剤、および、所望により他の添加剤から構成される。
光重合性官能基を有する反応性ポリマーとしては、例えば、アルキルアクリレート(メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等)および/またはアルキルメタクリレート(メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等)から得られる単独重合体または共重合体(即ち、アクリル樹脂)であって、かつ、主鎖または側鎖に光重合性官能基を有するものを挙げることができる。このような重合体は、例えば、1種以上の(メタ)アクリレートと、ヒドロキシル基等の官能基を有する(メタ)アクリレート(2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等)とを共重合させ、得られた重合体とイソシアナトアルキル(メタ)アクリレートなどの、重合体の官能基と反応しかつ光重合性基を有する化合物と反応させることにより得ることができる。従って、光重合性官能基をウレタン結合を介して有するアクリル樹脂が好ましい。
かかる反応性ポリマーは、光重合性官能基を通常1〜50モル%、特には5〜30モル%含むことが好ましい。この光重合性官能基としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基が好ましく、特にアクリロイル基、メタクリロイル基が好ましい。また、この反応性ポリマーのガラス転移温度は、一般に20℃以下であり、数平均分子量は通常5000〜1000000、好ましくは10000〜300000であり、また、重量平均分子量は通常5000〜1000000、好ましくは10000〜300000である。
光重合性官能基を有する化合物の具体例としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルポリエトキシ(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンモノ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、N−ビニルカプロラクタム、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジプロポキシジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリス〔(メタ)アクリロキシエチル〕イソシアヌレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートモノマー類、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、トリメチロールプロパン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4−ジメチロールシクロヘキサン、ビスフェノールAポリエトキシジオール、ポリテトラメチレングリコール等のポリオール類、前記ポリオール類とコハク酸、マレイン酸、イタコン酸、アジピン酸、水添ダイマー酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の多塩基酸またはこれらの酸無水物類との反応物であるポリエステルポリオール類、前記ポリオール類とε−カプロラクトンとの反応物であるポリカプロラクトンポリオール類、前記ポリオール類と前記多塩基酸またはこれらの酸無水物類のε−カプロラクトンとの反応物、ポリカーボネートポリオール、ポリマーポリオール等)と有機ポリイソシアネート(例えば、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロペンタニルジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4’−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,2’−4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等)と水酸基含有(メタ)アクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキサン−1,4−ジメチロールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート等)の反応物であるポリウレタン(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応物であるビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートオリゴマー類等を挙げることができる。これら光重合可能な官能基を有する化合物は1種又は2種以上、混合して使用することができる。
光重合開始剤としては、公知のどのような光重合開始剤でも使用することができるが、配合後の貯蔵安定性の良いものが望ましい。このような光重合開始剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノプロパン−1などのアセトフェノン系、ベンジルジメチルケタールなどのベンゾイン系、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系、イソプロピルチオキサントン、2−4−ジエチルチオキサントンなどのチオキサントン系、アシルホスフィンオキサイド系、その他特殊なものとしては、メチルフェニルグリオキシレートなどが使用できる。特に好ましくは、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノプロパン−1、ベンゾフェノン等が挙げられる。これら光重合開始剤は、必要に応じて、4−ジメチルアミノ安息香酸などの安息香酸系または、第3級アミン系などの公知慣用の光重合促進剤の1種または2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。また、光重合開始剤のみを1種または2種以上混合して使用することができる。光重合開始剤は、光重合型感光性樹脂中に、通常0.1〜20質量%、特には1〜10質量%含有させることが好ましい。
光重合開始剤のうち、アセトフェノン系重合開始剤としては、上記の他、例えば、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン等が挙げられ、ベンゾフェノン系重合開始剤としては、上記の他、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等が挙げられる。また、アシルホスフィンオキサイド系としては、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオキサイド等の化合物が挙げられる。
上記アセトフェノン系重合開始剤の中でも、特に、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノプロパン−1が好ましい。また、上記ベンゾフェノン系重合開始剤の中でも、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチルが好ましい。
さらに、第3級アミン系の光重合促進剤としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルなどが使用できる。特に好ましくは、光重合促進剤としては、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルなどが挙げられる。以上のように、光重合開始剤は、通常、上記3成分を組み合わせることにより使用する。
光重合型感光性樹脂における上記反応性ポリマー:光重合可能な官能基を有する化合物:光重合開始剤の質量比は、通常40〜100:0〜60:0.1〜10、特には60〜100:0〜40:1〜10である。
また、カチオン重合系の化合物として、オキセタン環を1個有する重合性モノマーの具体例としては、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−(メタ)アリルオキシメチル−3−エチルオキセタン、(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチルベンゼン、4−フルオロ−〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、4−メトキシ−〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)エチル〕フェニルエーテル、イソブトキシメチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−エチルヘキシル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、エチルジエチレングリコール(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンタジエン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラヒドロフルフリル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−テトラブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−トリブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシプロピル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ブトキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタクロロフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル等が挙げられる。オキセタン環を2個有する重合性モノマーの具体例としては、1,4−ビス{〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕メチル}ベンゼン、ビス{〔(1−エチル)3−オキセタニル〕メチル}エーテル、1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕ベンゼン、1,3−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕ベンゼン、3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサ−ノナン、1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、1,2−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕エタン、1,2−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕プロパン、エチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリシクロデカンジイルジメチレンビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ブタン、1,6−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ヘキサン、ポリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールFビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル等が挙げられる。オキセタン環を3乃至5個有する重合性モノマーの具体例としては、トリメチロールプロパントリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールトリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル等が挙げられる。
また、グリシジルエーテル型エポキシ化合物としては、例えば、芳香族核を有する多価フェノール類またはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、脂肪族多価アルコールまたはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル等が挙げられる。具体的には、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、水添ビスフェノールS、ビスフェノールフルオレンまたはこれらフェノール類のアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールまたはそのアルキレンオキサイド付加体等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル;ネオペンチルグリコール、ジブロモネオペンチルグリコールまたはこれらグリコールのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル;トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリンまたはこれら3価アルコールのアルキレンオキサイド付加体のジまたはトリグリシジルエーテル;ペンタエリスリトールのジ、トリまたはテトラグリシジルエーテル等の多価アルトールまたはそのアルキレンオキサイド付加体のポリグリシジルエーテル;ノボラック型エポキシ樹脂;クレゾールノボラック樹脂;並びにこれら化合物の芳香族核がハロゲン置換された化合物;などが挙げられる。
さらに、脂環式エポキシ化合物としては、例えば、シクロへキセンまたはシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素や過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイドまたはシクロペンテンオキサイド含有化合物等が挙げられる。具体的には、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンオキサイド、4−ビニルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシ化テトラベンジルアルコール、ラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ラクトン変性エポキシ化テトラヒドロベンジルアルコール、シクロヘキセンオキサイド等が挙げられる。また、カチオン重合系の化合物としては、スピロオルトカーボネート化合物も使用可能である。
カチオン重合系の光重合開始剤の市販品としては、例えば、ユニオンカーバイド社製のUVI−6950、UVI−6970(ビス[4−(ジ(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)スルホニオ)−フェニルスルフィド]、UVI−6974(ビス[4−ジフェニルスルホニオ]−フェニル)スルフィドビスヘキサフルオロアンチモネートとジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートとの混合物)、UVI−6990(UVI6974のヘキサフルオロホスフェイトの塩)、旭電化工業(株)製のアデカオプトマーSP−151、SP−170(ビス[4−(ジ(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)スルホニオ)−フェニルスルフィド]、SP−150(SP−170のヘキサフルオロホスフェイト)、チバガイギー社製のIrgacure 261(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1,2,3,4,5,6−η)−(1−メチルエチル)ベンゼン]−鉄(1+)−ヘキサフルオロフォスフェート(1−))、日本曹達(株)製のCI−2481、CI−5102、CI−2855、CI−2064CD−1010、サートマー社製のKI85、CD−1011、CD−1012(4−(2−ヒドロキシテトラデカニルオキシ)ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート)、みどり化学(株)製のDTS−102、DTS−103、NAT−103、NDS−103((4−ヒドロキシナフチル)−ジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート)、TPS−102(トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェイト)、TPS−103(トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート)、MDS−103(4−メトキシフェニル−ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート)、MPI−103(4−メトキシフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート)、BBI−101(ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート)、BBI−102(ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート)、BBI−103(ビス(4−tert−フェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート)、デグサ社製のDegacure K126(ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)−フェニル]スルフィドビスヘキサフルオロホスフェイト)、ローディア社製のロードシルフォトイニシエータ2074等の商品名で入手できるものが挙げられる。これらは、1種単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
光重合型感光性樹脂中には、さらに、所望に応じ熱可塑性樹脂を添加してもよく、他の添加剤として、例えば、紫外線吸収剤、老化防止剤、染料、加工助剤等を含有していてもよい。
また、熱硬化材料としては、シリコン系材料、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、(メタ)アクリル系樹脂、フッ素化(メタ)アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、フッ素化ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアリレート樹脂、フッ素系樹脂、これら樹脂の重水素化物などが挙げられる。これらの材料は、単品もしくはブレンドして用いてもよく、ブレンドの場合には、ブレンドされる各々の材料の3次元網目構造が相互貫通している構造(IPN構造)をとってもよい。上記材料の成分をブロックとして、共重合体としてもよい。また、熱硬化材料中には、熱重合開始剤(熱硬化剤)として、例えば、有機過酸化物を含有させることができ、かかる有機過酸化物としては、例えば、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,4’−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオキシベンゾエート、ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、クロロヘキサノンパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、クミルパーオキシオクトエート、サクシニックアシッドパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、m−トルオイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド等が挙げられる。有機過酸化物としては、これらのうちの少なくとも1種が単独または混合して用いられ、その添加量は、通常、前記ポリマー100重量部に対し、0.1〜10重量部とする。
ここで、本発明において、樹脂層34を光硬化材料のみから形成する場合には、好適には、かかる光硬化材料中に、異なる波長の光に対応した2種類以上の光重合開始剤を含有させることが好ましい。少なくとも2種類の光重合開始剤を用いて、少なくとも2種類の異なる波長の照射光により硬化を行うことで、光接続部34aとその周囲の領域34bとの間で所望の屈折率差を形成することが可能となる。一方、樹脂層34を光硬化材料および熱硬化材料から形成する場合には、光硬化材料中に1種類以上の光重合開始剤を含有させるとともに、熱硬化材料中に1種類以上の熱重合開始剤を含有させることが好ましく、この場合も同様の効果を得ることができる。
また、光硬化材料中に、近赤外またはそれより長波長の領域、具体的には、およそ780nm以上の波長領域に吸収を有する色素を1種類以上含有させることも好ましい。かかる色素としては、例えば、特定波長の光を吸収して熱を発生する、いわゆる光熱変換色素を用いることができ、加熱により分解して、当該波長における吸収が低下するものを好適に用いることができる。具体的には例えば、波長850nmの光を吸収し、熱を発生して加熱により分解する光熱変換色素として、シアニン系色素、フタロシアニン系色素などが挙げられる。
また、本発明の光デバイス100においては図示するように、異方性導電ペースト32を介して、光学素子22,23の、プリント配線板10に対する実装を行っている。かかる異方性導電ペースト32によれば、硬化時に架橋構造が形成されるとともに、高い接着性と、優れた接着力の耐熱、耐湿熱耐久性が得られる。従って、異方性導電ペースト32を用いた実装構造としたことにより、位置精度を向上して接続損失の低減を図ることができるとともに、生産性の向上にも寄与することができる。また、従来のようにはんだを用いないために、環境に優しいというメリットもある。
かかる異方性導電ペースト32は、導電性粒子が分散された熱硬化性の接着剤樹脂組成物からなり、その具体的な材料には特に制限はないが、例えば、以下に挙げるような材料を用いて形成することができる。
接着剤樹脂組成物のベース樹脂(接着剤樹脂成分)としては、ポリビニルアルコールをアセタール化して得られるポリアセタール化樹脂および/またはこのポリアセタール化樹脂の側鎖に脂肪族不飽和基を導入してなる変性ポリアセタール化樹脂、あるいは、溶剤に可溶なポリエステル不飽和化合物が好適である。
ポリアセタール化樹脂としては、アセタール基の割合が30モル%以上であるものが好ましく、アセタール基の割合が30モル%より少ないと耐湿性が悪くなる恐れが生じる。このポリアセタール化樹脂としては、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等が挙げられるが、特にはポリビニルブチラールが好ましい。このようなポリアセタール化樹脂としては、市販品を用いることができ、例えば、電気化学工業社製「デンカPVB3000−1」、「デンカPVB2000−L」などを用いることができる。また、脂肪族不飽和基を導入してなる変性ポリアセタール化樹脂としても、変性ポリビニルブチラールが好ましい。
かかるポリビニルブチラール樹脂は、下記一般式(1)に示すように、ビニルブチラール単位A、ビニルアルコール単位Bおよび酢酸ビニル単位Cから構成されている。
Figure 2006234852
(式中、R1は水素原子またはアルキル基、R2はアルケニル基等の脂肪族不飽和基またはこれを含有する基を示す)
上記脂肪族不飽和基は、これら単位A,B,Cのいずれの側鎖に導入されていてもよいが、ポリビニルアルコール単位Bの側鎖に導入されているものが好ましい。脂肪族不飽和基としては、例えば、ビニル基、アリル基、メタアクリル基、アクリル基等が好適である。
このポリビニルアルコール単位Bの側鎖への脂肪族不飽和基の導入は、該側鎖水酸基を酸変性することによって行うことが好ましく、この酸変性に用いる酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、ステアリル酸、マレイン酸、フタル酸などが挙げられ、下記一般式(2)に示すように脂肪族不飽和結合を導入することができる。
Figure 2006234852
なお、上記式(1)において、ビニルアルコール単位Bは好ましくは3〜70モル%、より好ましくは5〜50モル%、更に好ましくは5〜30モル%であり、3モル%より少ないと酸変性の反応性が悪く、70モル%より多いと耐熱性、耐湿性が劣る場合が生じる。
また、接着剤樹脂組成物のベース樹脂は、溶剤(ここで、溶剤とは例えば、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸セロソルブ、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、ベンゼン、シクロヘキサノン、ソルベッソ100等の有機溶剤を指す)に可溶なポリエステル不飽和化合物であってもよい。このポリエステル不飽和化合物は、多塩基酸と多価アルコールとを反応させることによって得られる不飽和ポリエステルと、溶剤に可溶な飽和共重合ポリエステルに(メタ)アクリロキシ基を導入した化合物などのラジカル反応硬化性のポリエステル不飽和化合物である。即ち、このポリエステル不飽和化合物とは、(a)不飽和ポリエステル化合物、(b)飽和ポリエステルに(メタ)アクリロキシ基および/またはメタクリロキシ基を導入した化合物、の2種類である。
ここで、溶剤に可溶な飽和共重合ポリエステルとしては、テレフタル酸とエチレングリコールおよび/または1,4−ブタンジオールを主たる構成成分とし、全酸成分の5〜50モル%のフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン酸等の酸成分および/または全アルコール成分の5〜50モル%の量で1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール等のアルコール成分を1種または2種以上で共重合したものである。
このような飽和共重合ポリエステルへの(メタ)アクリロキシ基の導入方法としては、(1)イソシアネートアルキル(メタ)アクリレートを前記飽和共重合ポリエステルの水酸基と反応させる方法、(2)アルキル(メタ)アクリレートと前記飽和共重合ポリエステルの水酸基とのエステル交換反応による方法、(3)ジイソシアネート化合物とヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとの反応によるイソシアナートアルキル(メタ)アクリレートを前記飽和共重合ポリエステルの水酸基と反応させる方法、を採用することができる。
また、接着剤樹脂組成物には、硬化剤として有機過酸化物を配合する。この有機過酸化物としては、70℃以上の温度で分解してラジカルを発生するものであればいずれも使用可能であるが、半減期10時間の分解温度が50℃以上のものが好ましく、成膜温度、調製条件、硬化(貼り合わせ)温度、被着体の耐熱性、貯蔵安定性などを考慮して選択される。
使用可能な有機過酸化物としては、例えば2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,4’−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオキシベンゾエート、ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、クロロヘキサノンパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、クミルパーオキシオクトエート、サクシニックアシッドパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、m−トルオイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド等が挙げられる。これらの有機過酸化物は1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
このような有機過酸化物は、ベース樹脂100重量部に対して好ましくは0.1〜10重量部にて配合する。
また、接着力の耐熱、耐湿熱耐久性の向上のために、接着剤樹脂組成物に多官能グリシジルモノマーを配合することが好ましい。この多官能グリシジルモノマーとは、グリシジル基を分子内に平均で2個以上有するモノマー化合物である。
分子内に平均2個のグリシジル基を有する化合物の例としては、脂肪族系のポリエチレングリコール・ジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール・ジグリシジルエーテル、テトラメチレングリコール・ジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサメチレングリコール・ジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコール・ジグリシジルエーテル、グリセリン・ジグリシジルエーテル、また、脂環式系の水素化ビスフェノールA・ジグリシジルエーテル、水素化イソフタル酸ジグリシジルエステル、3,4−エポキシ・シクロヘキシル・メチル−3,4−エポキシ・シクロヘキサン・カルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ・シクロヘキシル)アジペートまたヘテロ環式系のジグリシジル・ヒダントイン、ジグリシジル・オキシアルキル・ヒダントイン、また、芳香族系のビスフェノールA・ジグリシジルエーテル、ビスフェノールA・ジグリシジルエーテルの初期縮合物、ジフェニルメタンジグリシジルエーテル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、ジグリシジル・アニリン等を挙げることができる。
分子内に平均3個のグリシジル基を有する化合物の例としては、脂肪族系のトリメチロールプロパン・トリグリシジルエーテル、また、ヘテロ環式系のトリグリシジルイソシアヌレート、トリグリシジルシアヌレート、トリグリシジル・ヒダントイン、また、芳香族系のトリグリシジル・パラ−またはメタ−アミノフエノール等を挙げることができる。
分子内に平均4個のグリシジル基を有する化合物の例としては、テトラグリシジル・ベンジルエタン、ソルビトール・テトラグリシジルエーテル、テトラグリシジル・ジアミノフエニールメタン、テトラグリシジル・ビスアミノメチルシクロヘキサン等を挙げることができる。
多官能グリシジルモノマーとしては、特に、多官能グリシジルエーテル系化合物が好ましく、例えば、エチレングリコール・ジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパン・トリグリシジルエーテル等を用いることができる。
これらの多官能グリシジルモノマーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。特に、耐湿熱耐久性の向上のためには、トリメチロールプロパン・トリグリシジルエーテルが有効である。
多官能グリシジルモノマーの配合量が少な過ぎると、多官能グリシジルモノマーを配合したことによる耐熱、耐湿熱耐久性の向上効果を十分に得ることができず、一方、多過ぎると相対的に他の成分の配合量が減ることにより、本来の接着性が損なわれるおそれがある。従って、多官能グリシジルモノマーの配合量は、ベース樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部、特に1〜10重量部であることが好ましい。
また、接着剤樹脂組成物には、異方性導電ペーストの接着性の向上のために、メラミン系樹脂およびアルキド樹脂の少なくとも1種を配合してもよい。
メラミン系樹脂としては、例えば、メラミン樹脂、イソブチル化メラミン樹脂、n−ブチル化メラミン樹脂等のブチル化メラミン樹脂、メチル化メラミン樹脂、等の1種または2種以上が挙げられる。このようなメラミン系樹脂は、前記ベース樹脂100重量部に対して1〜200重量部、特に1〜100重量部配合することが好ましい。
アルキド樹脂としては、純粋アルキド樹脂、変性アルキド樹脂のいずれでもよいが、オイルフリー、あるいは短油性ないし中油性のものが好ましい。このようなアルキド樹脂は、前記ベース樹脂100重量部に対して0.01〜10重量部、特に0.5〜5重量部配合することが好ましい。
接着剤樹脂組成物には、接着層への気泡の混入を防止して、より一層高い導電性と接着力を確保するために、尿素系樹脂を配合してもよい。この尿素系樹脂としては、尿素樹脂、ブチル化尿素系樹脂等を用いることができる。なお、同様の目的でフェノール樹脂、ブチル化ベンゾグアナミン樹脂、エポキシ樹脂等を用いることができる。
尿素系樹脂等の気泡混入防止のための樹脂は、ベース樹脂100重量部に対して0.01〜10重量部、特に0.5〜5重量部とするのが好ましい。
接着剤樹脂組成物には、異方性導電ペーストの物性(機械的強度、接着性、光学的特性、耐熱性、耐湿性、耐候性、架橋速度等)の改良や調節のために、アクリロキシ基、メタクリロキシ基またはエポキシ基を有する反応性化合物(モノマー)を配合することが好ましい。この反応性化合物としては、アクリル酸またはメタクリル酸誘導体、例えば、そのエステルおよびアミドが最も一般的であり、エステル残基としてはメチル、エチル、ドデシル、ステアリル、ラウリルのようなアルキル基のほかに、シクロヘキシル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル基等が挙げられる。また、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多官能アルコールとのエステルも同様に用いられる。アミドとしては、ダイアセトンアクリルアミドが代表的である。多官能架橋助剤としては、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリン等のアクリル酸またはメタクリル酸エステル等が挙げられる。また、エポキシ基含有化合物としては、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、フェノール(EO)5グリシジルエーテル、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、グリシジルメタクリレート、ブチルグリシジルエーテル等が挙げられる。また、エポキシ基を含有するポリマーをアロイ化することによって同様の効果を得ることができる。
これらの反応性化合物は1種または2種以上の混合物として、前記ベース樹脂100重量部に対し、通常0.5〜80重量部、好ましくは0.5〜70重量部添加して用いられる。この配合量が80重量部を超えると、接着剤の調製時の作業性や成膜性を低下させることがある。
接着剤樹脂組成物には、接着促進剤としてシランカップリング剤を添加することが好ましい。シランカップリング剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等の1種または2種以上の混合物が用いられる。
これらのシランカップリング剤の添加量は、ベース樹脂100重量部に対し通常0.01〜5重量部で充分である。
接着剤樹脂組成物には、加工性や貼り合わせ性等の向上の目的で炭化水素樹脂を添加することができる。この場合、添加される炭化水素樹脂は天然樹脂系、合成樹脂系のいずれでもよい。天然樹脂系では、ロジン、ロジン誘導体、テルペン系樹脂が好適に用いられる。ロジンではガム系樹脂、トール油系樹脂、ウッド系樹脂を用いることができる。ロジン誘導体としてはロジンをそれぞれ水素化、不均一化、重合、エステル化、金属塩化したものを用いることができる。テルペン系樹脂ではα−ピネン、β−ピネン等のテルペン系樹脂の他、テルペンフェノール樹脂を用いることができる。また、その他の天然樹脂としてダンマル、コバル、シェラックを用いてもよい。一方、合成樹脂系では石油系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂が好適に用いられる。石油系樹脂では脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、水素化石油樹脂、純モノマー系石油樹脂、クマロンインデン樹脂を用いることができる。フェノール系樹脂ではアルキルフェノール樹脂、変性フェノール樹脂を用いることができる。キシレン系樹脂ではキシレン樹脂、変性キシレン樹脂を用いることができる。
このような炭化水素樹脂の添加量は適宜選択されるが、ベース樹脂100重量部に対して1〜200重量部が好ましく、更に好ましくは5〜150重量部である。
以上の添加剤のほか、本発明に係る異方性導電ペーストを構成する接着剤樹脂組成物には、老化防止剤、紫外線吸収剤、染料、加工助剤等を本発明の目的に支障をきたさない範囲で用いてもよい。
異方性導電ペーストに用いる導電性粒子としては、電気的に良好な導体であればよく、種々のものを使用することができる。例えば、銅、銀、ニッケル等の金属ないし合金粉末、このような金属または合金で被覆された樹脂またはセラミック粉体等を使用することができる。また、その形状についても特に制限はなく、りん片状、樹枝状、粒状、ペレット状等の任意の形状をとることができる。
なお、導電性粒子としては、弾性率が1.0×107〜1.0×1010Paであるものが好ましい。即ち、被接着体の材質によっては、導電性粒子として弾性率の高いものを用いると、被接着体にクラックが生じるなどの破壊や圧着後の粒子の弾性変形回復によるスプリングバックなどが発生し、安定した導通性能を得ることができない恐れがあるため、上記弾性率範囲の導電性粒子を用いることが推奨される。これにより、被接着体の破壊を防止して、圧着後の粒子の弾性変形回復によるスプリングバックの発生を抑制し、導電性粒子の接触面積を広くすることが可能になって、より安定した信頼性の高い導通性能を得ることができる。なお、弾性率が1.0×107Paより小さいと、粒子自身の損傷が生じて導通特性が低下する場合があり、1.0×1010Paより大きいと、スプリングバックの発生が生じる恐れがある。このような導電性粒子としては、上記のような弾性率を有するプラスチック粒子の表面を前述の金属または合金で被覆したものが好適に用いられる。
異方性導電フィルム中のかかる導電性粒子の配合量は、前記ベース樹脂に対して0.1〜15容量%であることが好ましく、また、この導電性粒子の平均粒径は0.1〜100μmであることが好ましい。このように、配合量及び粒径を規定することにより、隣接した回路間で導電性粒子が凝縮し、短絡し難くなり、良好な導電性を得ることが可能となる。
本発明に用いる異方性導電ペーストは、かかる導電性粒子を接着剤樹脂組成物中に分散させてなるものである。この導電性粒子を含む接着剤樹脂組成物は、メルトインデックス(MFR)が1〜3000、特に1〜1000、とりわけ1〜800であることが好ましく、また、70℃における流動性が105Pa・s以下であることが好ましく、従って、このようなMFRおよび流動性が得られるように配合を選定することが望ましい。
異方性導電ペーストは、前記接着剤樹脂組成物と、導電性粒子とを所定の配合で溶媒に溶解ないし分散させることで調製することができ、これをディスペンサーに充填して塗布に用いる。
本発明の異方性導電ペーストにおける硬化条件は、用いる有機過酸化物の種類に依存するが、通常70〜230℃、好ましくは70〜150℃で、通常10秒〜120分、好ましくは20秒〜60分である。この接着時には、ICチップ実装基板の1バンプあたりの圧力として、20gf〜10000gfの圧力をかけることができ、好ましくは、20gf〜1000gfである。
なお、本発明の異方性導電ペーストは、フィルム厚さ方向に10Ω以下、特に5Ω以下の導電性を有し、面方向の抵抗は106Ω以上、特に109Ω以上であることが好ましい。また、その厚みは、特に制限されないが、例えば、5〜100μm程度とすることができ、対向する電極の厚みに合わせて、適宜厚みを制御することができる。
本発明の光デバイス100においては、光導波路11と光学素子22,23との間に上記のような光接続部34aを設けるとともに、異方性導電ペーストを用いて実装を行った点のみが重要であり、その他の部分の具体的な構造や材料等については特に制限されるものではない。
例えば、本発明における光導波路11には、クラッド上またはクラッド間にコアが形成されてなるもののみならず、基板上に光ファイバが並行に配列されて導波路状に形成されているものも含まれる。従って、クラッドおよびコアの平面および断面形状についても特に制限はない。また、光導波路11の材料としては、通常この分野においてコアまたはクラッド材料として用いられる公知の有機材料および無機材料(先に挙げた各種光硬化材料および熱硬化材料を含む)を用いることが可能であり、透明性に優れ、使用する信号波長帯域における損失が少ないものが好ましい。具体的には例えば、光硬化材料、熱硬化材料、熱可塑性材料等の各種モノマー(溶液も含む)、オリゴマー(溶液も含む)、ポリマー溶液のうちより、透明性や耐熱性等のその要求特性等の観点から、適宜選択して用いることができる。特には、取り扱いや加工が容易であるなどの点から、有機系のポリマ−材料を用いたフィルム導波路とすることが好ましい。なお、コアは、クラッドよりも高屈折率にて形成することが必要となるので、互いの層の材料との関連で選択することを要する。
上記のうちモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸およびこれらの低級アルコールエステル、下記一般式(3)、
Figure 2006234852
(式中、R3は水素原子またはメチル基を表し、R4は炭素数8〜20のアルキル基を表す)で表される化合物、ジ(メタ)アクリルエステル、トリ(メタ)アクリルエステル、さらには、スチレン、ジビニルベンゼン等のスチレン系モノマーなどを挙げることができる。
アクリル酸およびメタクリル酸の低級アルコールエステルの低級アルコールとしては、炭素数1〜5、好ましくは1〜3の1価アルコール、より好ましくはメタノールが挙げられる。
また、前記一般式(3)で表される化合物において、炭素数8〜20の高級アルキル基を示すR4の好ましい炭素数は10〜16、より好ましくは12〜14である。この高級アルキル基R4は、単独アルキル基であっても混合アルキル基であってもよいが、最も好ましくは炭素数12と13との混合アルキル基である。この場合、炭素数12のアルキル基のものと炭素数13のアルキル基のものとの割合、即ち、ドデシル(メタ)アクリレートとトリデシル(メタ)アクリレートとの割合は、重量比として通常20:80〜80:20であり、特に40:60〜60:40であることが好ましい。
ジ(メタ)アクリルエステルとしては、エチレングリコールと(メタ)アクリル酸とのジエステル、ポリエチレングリコールと(メタ)アクリル酸とのジエステル、アルキル鎖の炭素数が3〜6のジオールと(メタ)アクリル酸とのジエステルが挙げられる。また、トリ(メタ)アクリルエステルとしては、アルキル鎖の炭素数が3〜6のトリオールと(メタ)アクリル酸とのトリエステルが挙げられる。なお、ポリエチレングリコールと(メタ)アクリル酸とのジエステルを構成するポリエチレングリコールとしては、下記一般式(4)、
Figure 2006234852
において、nが1〜15、特に1〜10のものが好ましい。
上記モノマーを重合あるいは共重合させて層を形成するための方法としては、熱や光による硬化方法が一般的であるが、特に制限されるものではない。一般的には、熱硬化の場合には、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジーt−ブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジミリスチルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、クミルパーオキシオクトエートなどの有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンニトリルなどのアゾ化合物等の重合開始剤を添加し、50〜120℃で1〜20時間重合させる方法を採用することができる。また、光硬化の場合の重合開始剤としては、ベンジルメチルケタール、アセトフェノンジエチルケタールなどのケタール系化合物、α−ヒドロキシケトン、ミヒラーズケトン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどのケトン系化合物、ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系化合物、メタロセンなどのメタロセン系化合物、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのベンゾイン化合物などが好適に用いられる。
なお、上記モノマーとともに、リン酸エステル、芳香族カルボン酸エステル、脂肪族カルボン酸、脂肪族カルボン酸エステル、グリコール類及びグリコール(メタ)アクリレート類の1種または2種以上をブレンドして用いることが、高温高湿下に長期間放置した場合の白濁を防止する点から好ましい。
また、ポリマーとしては、例えば、(メタ)アクリル系樹脂((メタ)アクリル酸のエステル)、フッ素化(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂(結晶、非結晶)、ポリシラン、ポリエーテルスルホン、ポリノルボルネン、エポキシ系樹脂、例えば、ビスフェノールA型、ノボラック型のエポキシ樹脂とポリアミノアミド、変性ポリアミノアミド、変性芳香族ポリアミン、変性脂肪族ポリアミン、変性脂環族ポリアミン,フェノールなどの活性水素を持つ硬化剤との混合硬化物、ポリアリール、ポリイミド(PI)、フッ素化ポリイミド、ポリカルボジイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリアミド(PA)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)、メチルメタクリレート−スチレン共重合体(MS、MMA−St)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)等のスチレン系樹脂(中でも、SBS、ABSは耐衝撃性に優れる利点を備える)、ポリフェニレンエーテル等のポリアリーレンエーテル、ポリアリレート(PAR)、ポリアセタール、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトンやポリエーテルケトンケトン等のポリエーテルケトン類、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロックポリマー(SEBS)、フッ化ビニリデン系樹脂、ヘキサフルオロプロピレン系樹脂、ヘキサフルオロアセトン系樹脂等のフッ素系樹脂などを挙げることができ、中でも、(メタ)アクリル系樹脂が好ましい。
透明樹脂としては、他に、ポリ塩化ビニル(PVC)、シクロオレフィンポリマー(商品名:アートン(JSR(株))、ゼオネックス(日本ゼオン(株)等)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂、ポリエーテルサルホン(PES)、フェノール樹脂、ポリサルフォン(PSF)樹脂等が挙げられる。上記のうち、モノマーあるいは低分子材料から出発できるものとしては、スチレン系樹脂、特にはMS樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂がある。
さらに、アクリル酸、メタクリル酸およびこれらの低級アルコールエステルとスチレン系モノマーとの共重合体の他、前述したモノマー類の一部または全ての水素原子をフッ素原子に置き換えたモノマーを用いた透明樹脂などを用いることもできる。かかるコアおよびクラッドの材料は、単独または2種以上を適宜混合して使用することが可能である。なお、コアを上下クラッドにより挟持する構造の光導波路の場合には、伝送損失の低減の観点から、上下クラッドを同一の材料を用いて形成することが好ましい。
光導波路11の製造方法としては、例えば、下部のクラッドを形成した後、コア材料を塗工してマスク露光によりコアを形成し、その上面および側面にさらに上部のクラッドを塗工形成する直接露光法や、下部クラッドの形成後、コア材料を塗工して、電子線や紫外線、レーザ光などの放射線の照射による直接描画によりコアを形成する方法、多層押出しを用いる方法など、公知の手法を適宜用いることができ、特に制限されるものではないが、いわゆるインプリント法(ホットエンボス法またはナノインプリント法とも称する)を用いる方法が好適である。
インプリント工程においては、下部クラッドの材料として、熱可塑性材料または熱硬化性材料を用いる熱インプリント法、または、光硬化材料を用いる光インプリント法のいずれかを、好適に採用することができる。このうち、熱可塑性材料を用いる場合には、そのガラス転移点以上の温度でモールドのプレスを行った後、モールドからの離型前に下部クラッドの冷却硬化を行うことにより、形状精度良くモールドのパターンを形成した下部クラッドを形成することができる。また、熱硬化材料を用いた場合には、プレス後、モールドからの離型前に下部クラッドの熱硬化を行い、光硬化材料を用いた場合には、同様にプレス後、モールドからの離型前に、下部クラッドの光硬化を行えばよい。いずれの場合においても、モールドからの離型前に下部クラッドを硬化させることができるため、所望のパターン形状のコアを、歪みを生ずることなく形成することができる。
インプリント法では、従来のリソグラフィー法に必要な現像作業が不要であり、簡易な工程で効率良く製造を行うことができるメリットがある。また、ビーム系が不要であるため装置コストが抑制でき、化学増幅系などの高価なレジスト材料が不要となる点でもコストの低減に寄与することができる。さらに、インプリント法では、パターンの形状をそのまま転写することができるため、設計通りの3次元形状を容易に得ることができるとともに、従来のリソグラフィー法では対応できなかった曲面などの多様な断面形状にも、光導波路を形成することが可能となるという利点もある。但し、インプリント法では、熱収縮や光硬化収縮により寸法変化が生ずるため、使用する材料に応じて変化量をあらかじめ予測して、光導波路を設計する必要がある。また、解像度がモールドで定まってしまう点、モールド内に樹脂の残膜が発生する場合がある点にも注意を要する。
また、本発明においては、図示するように、光導波路11の、光学素子22,23との間で信号光のやり取りをする部分には、ミラー50、光ピン、またはそれに準ずるスリット構造を設けて光の進行方向を変えることが必要となる。ミラー50は、光の進行方向に対しある程度の角度をもって、例えば、45°をなす方向に設けることができる。ミラー50は、ブレードによるダイシング法、レーザー法等による加工により作製することができ、また、金などをコーティングしてもよい。さらに、図示はしないが、光導波路11の表面には、所望に応じハードコートや吸湿防止層などを積層して用いることもできる。
本発明において光学素子とは、VCSEL22等の発光素子およびPD23等の受光素子の双方を含むものであり、図示する例では、光ファイバ(図示せず)およびコネクター40を介して外部から送られてきた信号光は、光導波路11を伝播し、ミラー50を介してPD23に入力した後、PD23で電気信号に変換されて、ICチップ実装基板20に送られることとなる。
ここで、図示するように、ICチップ実装基板20を、光導波路11が形成されたプリント配線板10上に、突起電極31および異方性導電ペースト32を介してフリップチップ実装することにより、接合部の信頼性や耐熱性を確保することができる。この場合、ICチップ実装基板20と、プリント配線板10とは、異方性導電ペースト32を介して電気的に接続されることになる。
本発明の光デバイスを製造するに際しては、図3(a)〜(d)に示すように、まず、(a)常法に従い光導波路11が内設されたプリント配線板10を得た後、(b)このプリント配線板10上の、少なくとも開口部12を除く領域に異方性導電ペースト32を塗布し(塗布工程)、(c)プリント配線板10上の、少なくとも開口部12を含む領域に、樹脂層34を形成するための光硬化材料、または光硬化材料および熱硬化材料の混合物を充填する(充填工程)。異方性導電ペースト32の塗布の際には、前述したように、異方性導電ペースト32をディスペンサーに充填し、このディスペンサーを用いて、モニターで監視しながら所望の位置に塗布を行えばよい。その後、(d)異方性導電ペースト32および充填された光硬化材料(または光硬化材料および熱硬化材料の混合物)上に、ICチップ実装基板20をフリップチップ実装(実装工程)することで、プリント配線板10とICチップ実装基板20との間に光硬化材料(または光硬化材料および熱硬化材料の混合物)が配設された構造を形成することができる(図1参照)。
また、本発明においては、図4(a)〜(d)に示すように、(b)異方性導電ペースト32の仮圧着工程後に、(c)この異方性導電ペースト32上にICチップ実装基板20を実装し(実装工程)、その後、(d)配線板上の、少なくとも前記開口部を含む領域に光硬化材料を充填する充填工程を行ってもよい。
次いで、樹脂層34を光硬化成分のみから形成する場合には、充填した光硬化材料に対する部分的な光照射により光接続部34aを硬化形成し(光接続部形成工程)、さらに、光硬化材料全体に対する2次的な光照射により樹脂層34全体を硬化させる(樹脂層硬化工程)。ここで、樹脂層34全体を硬化させる際には、光照射と併せ、必要に応じ加熱を行ってもよい。また、樹脂層34を光硬化成分および熱硬化成分から形成する場合には、充填した光硬化材料および熱硬化材料の混合物に対する部分的な光照射により光接続部34aを硬化形成し(光接続部形成工程)、次いで、混合物全体に対する熱処理により樹脂層34全体を硬化させる(樹脂層硬化工程)。なお、異方性導電ペースト32の硬化は、ICチップ実装基板20を実装、加熱、加圧する実装工程にて行う。
ここで、光接続部34aを形成するための部分的な光照射は、光学素子22,23が発する光か、または、レーザ等の外部光源により発生し、光導波路11を介して光学素子22,23まで伝播する光により行うことができる。このような手法を用いることで、光接続部34aを精確に光導波路−光学素子間の光路に一致させることができ、両者間の光接続を確実かつ低損失で行うことが可能となる。より好ましくは、光学素子が発する光と、外部光源により発生し、光導波路11を介して光学素子まで伝播する光とを、同時に用いて光接続部34aの形成を行う。双方向に伝播する光を併用することで、光路のセルフアライメント効果を得ることができ、より接続信頼性に優れた光デバイスを実現することが可能となる。
本発明の光デバイスの一好適構成例を示す概略断面図である。 従来の光デバイスの一好適構成例を示す概略断面図である。 本発明の光デバイスの製造工程の一部を示す説明図である。 本発明の他の光デバイスの製造工程の一部を示す説明図である。
符号の説明
10 プリント配線板
11 光導波路
12 開口部
22 面発光型半導体レーザ(VCSEL)
23 フォトダイオード(PD)
20 ICチップ実装基板
31 突起電極
32 異方性導電ペースト
33 アンダーフィル材料
34 樹脂層
34a 光接続部
34b 周囲領域
35 はんだボール
40 コネクター
50 ミラー
100、200 光デバイス(光電気混載配線板)

Claims (14)

  1. 光学素子と、少なくとも該光学素子に対向する部分に開口部を有する配線板内に設けられた光導波路と、の間に光硬化材料からなる樹脂層が配設され、該樹脂層内に、前記光学素子と光導波路とを光学的に接続する、周囲より高屈折率の光接続部が形成され、かつ、前記光学素子が、前記配線板に、異方性導電ペーストを介して実装されていることを特徴とする光デバイス。
  2. 前記光硬化材料が2種類以上の光重合開始剤を含む請求項1記載の光デバイス。
  3. 前記光硬化材料が、近赤外またはそれより長波長の領域に吸収を有する色素を1種類以上含む請求項1記載の光デバイス。
  4. 配線板内に設けられた光導波路と光学素子との間に光硬化材料および熱硬化材料からなる樹脂層が配設され、該樹脂層内に、前記光導波路と光学素子とを光学的に接続する、周囲より高屈折率の光接続部が形成され、かつ、前記光学素子が、前記配線板に、異方性導電ペーストを介して実装されていることを特徴とする光デバイス。
  5. 前記光硬化材料が1種類以上の光重合開始剤を含み、かつ、前記熱硬化材料が1種類以
    上の熱重合開始剤を含む請求項4記載の光デバイス。
  6. 前記光硬化材料が、近赤外またはそれより長波長の領域に吸収を有する色素を1種類以上含む請求項4記載の光デバイス。
  7. 前記光学素子が発光素子または受光素子である請求項1〜6のうちいずれか一項記載の光デバイス。
  8. 請求項1〜3のうちいずれか一項記載の光デバイスの製造方法において、前記光導波路が内設された配線板上の、少なくとも前記開口部を除く領域に前記異方性導電ペーストを塗布する塗布工程と、該配線板上の、少なくとも該開口部を含む領域に光硬化材料を充填する充填工程と、前記異方性導電ペーストおよび充填された光硬化材料上に前記光学素子を実装する実装工程と、該光硬化材料に対する部分的な光照射により前記光接続部を硬化形成する光接続部形成工程と、該光硬化材料全体に対する2次的な光照射により前記樹脂層全体を硬化させる樹脂層硬化工程と、を含むことを特徴とする光デバイスの製造方法。
  9. 請求項1〜3のうちいずれか一項記載の光デバイスの製造方法において、前記光導波路が内設された配線板上の、少なくとも前記開口部を除く領域に前記異方性導電ペーストを塗布する塗布工程と、該異方性導電ペースト上に前記光学素子を実装する実装工程と、前記配線板上の、少なくとも前記開口部を含む領域に光硬化材料を充填する充填工程と、該光硬化材料に対する部分的な光照射により前記光接続部を硬化形成する光接続部形成工程と、該光硬化材料全体に対する2次的な光照射により前記樹脂層全体を硬化させる樹脂層硬化工程と、を含むことを特徴とする光デバイスの製造方法。
  10. 請求項4〜6のうちいずれか一項記載の光デバイスの製造方法において、前記光導波路が内設された配線板上の、少なくとも前記開口部を除く領域に前記異方性導電ペーストを塗布する塗布工程と、該配線板上の、少なくとも該開口部を含む領域に光硬化材料および熱硬化材料の混合物を充填する充填工程と、前記異方性導電ペーストおよび充填された混合物上に前記光学素子を実装する実装工程と、該混合物に対する部分的な光照射により前記光接続部を硬化形成する光接続部形成工程と、該混合物全体に対する熱処理により前記樹脂層全体を硬化させる樹脂層硬化工程と、を含むことを特徴とする光デバイスの製造方法。
  11. 請求項4〜6のうちいずれか一項記載の光デバイスの製造方法において、前記光導波路が内設された配線板上の、少なくとも前記開口部を除く領域に前記異方性導電ペーストを塗布する塗布工程と、該異方性導電ペースト上に前記光学素子を実装する実装工程と、前記配線板上の、少なくとも前記開口部を含む領域に光硬化材料および熱硬化材料の混合物を充填する充填工程と、該混合物に対する部分的な光照射により前記光接続部を硬化形成する光接続部形成工程と、該混合物全体に対する熱処理により前記樹脂層全体を硬化させる樹脂層硬化工程と、を含むことを特徴とする光デバイスの製造方法。
  12. 前記部分的な光照射を、前記光学素子が発する光により行う請求項8〜11のうちいずれか一項記載の光デバイスの製造方法。
  13. 前記部分的な光照射を、外部光源により発生し、前記光導波路を介して前記光学素子まで伝播する光により行う請求項8〜11のうちいずれか一項記載の光デバイスの製造方法。
  14. 前記部分的な光照射を、前記光学素子が発する光と、外部光源により発生し、前記光導波路を介して前記光学素子まで伝播する光と、により同時に行う請求項8〜11のうちいずれか一項記載の光デバイスの製造方法。


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