JP2006234396A - 原子炉燃料の運用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】一定期間継続して運転され、その後燃料交換等をすることが繰返される原子炉において、不可避的に発生する半端な燃焼度の燃料、を有効活用する。
【解決手段】ある運転条件の下で一定期間継続して運転することが繰返される原子炉において、不可避的に発生する半端な燃焼度となっている当該原子炉用の燃料を、他の運転条件で運転される原子炉の燃料に流用する方法であって、前記半端な燃焼度が、償却済としてよい燃焼度には到達していないが、前記一定期間継続する運転にもう一度燃料として使用されたならば、その運転の最中に燃焼度制限を越えることとなる燃焼度であることを特徴とする原子炉燃料運用方法。
【選択図】なし

Description

本発明は運転条件の異なる軽水炉間での燃料の流用に関し、特に一定期間継続して運転することが繰返されるため不可避的に発生する半端な燃焼状態の燃料を、他の運転条件の軽水炉に流用することに関する。
原子炉(以下、単に「炉」とも記す)での核燃料(以下、誤解が生じる恐れが無いときには、単に「燃料」と記す)の燃焼(厳密には核分裂であるが、慣行に従って「燃焼」と記す)は、その本質上ボイラや内燃機関における化石燃料の燃焼とは以下に示すような大きな特徴あるいは相違がある。
中性子密度の高い場所、例えば炉心に近いほど燃焼が激しい。
新しい燃料ほど燃焼が激しい。
燃焼に伴い、新たに他の種類の元素が生成され、また最初混入していた中性子吸収物質は消耗されるため、原子炉の制御性等が変化する。
さらに、放射線による各部の損傷や劣化の防止を図る必要がある。
以上の理由により、原子炉全体のみならず炉心内の各場所にある燃料毎に燃焼の制御や調整を行い、また燃料には燃焼度の制限が設けられている。
その他、軽水炉においては、運転中に燃料の装荷や取出しや交換等を行うことができない。
同じく、運転、停止を煩雑に行うのは、燃料の安全性確保の面等から好ましくない。
また、建設費は高価であるが燃料費は安価である。
これらの特徴のため、発電用軽水炉の運転および燃料の交換では、以下の措置がいわばセットでなされている。
第1に、いわゆるサイクル運転がなされる。即ち、12ヶ月、13ヶ月あるいは15ヶ月等の一定期間継続して運転され、その後定期検査を受けたり燃料を交換したりするため停止することが繰り返される。
第2に、新旧の燃料の交換に併せて、次のサイクルの運転で使用される燃料の配置換えがなされる。即ち、燃焼済みの燃料を炉内から除去し、新しい燃料を炉内に装荷する際には、次のサイクル運転でも継続して燃焼される(すぐ後に出てくる「部分的に燃焼した」等の燃焼と区別するため、「使用される」とも記す)部分的に燃焼した燃料を含めての炉心内での配置換え(シャッフリング)がなされる。またこの際、まだ燃焼済みでない燃料の一部が炉内から除去され、これに換えて新燃料が炉内に装荷されることもある。
第3に、炉心内に装荷する燃料を幾つかのバッチ(グループ)に分け、燃料の交換やシャッフリングは各バッチを単位にしてなされる。
第4に、燃料は、2酸化ウランペレットが縦一列に詰込まれたジルカロイ製の被覆管を例えば17×17本ずつ束ねた燃料集合体とされている。そして、この燃料集合体を単位として、前記グループ化や炉心からの搬出、炉心への搬入等の処理やそのための管理がなされる(本出願書類における「燃料」とは、断りのない限り「燃料集合体」に収納あるいは封入されている燃料を指す)。
第5に、前記第4の措置にも関係するが、燃料の燃焼度の制限や会計上の処理等の管理も、燃料集合体ごとになされている。
なお、炉内から除去された燃焼済み燃料については、わが国では再処理され、燃え残ったウラン235、新しく生成されたプルトニウム239等は、別途新燃料の製造にまわされる等の取扱いがされる。また、次のサイクルでも使用される部分的に燃焼した燃料は、一旦炉外の燃料ピットに取出され、その内部で損傷や異常の有無を検査され、場合によっては除去されることもある。
特開2002−286887号公報
しかしながら、現実の軽水炉の運転では、半端な燃焼状態の燃料が不可避的に発生する。即ち、償却済としてよい(償却が済んだとして廃棄しても問題がない。なお、廃棄された燃料は、再処理にまわされることとなる)燃焼度には到達していないが、次の運転のために炉内に装荷すればその途中で燃焼度の制限に到達してしまうため結局使用できないこととなる燃料が不可避的に発生する。
その理由であるが、原子炉においては原則として一定期間運転が継続されるが、一旦運転が開始されれば、当該運転サイクルの終了まで運転を停止できないこと、炉内に装荷された位置により燃料の燃焼度が相違すること、燃料の燃焼度の制限と原子炉の1サイクルの運転期間や1サイクルの燃焼度を完全に適合せることは困難であること等による。
運転の進行、継続に伴う各燃料の燃焼度の不揃いであるが、一定期間運転が継続されるサイクル運転の下で如何にバッチ(グループ)分け、シャッフリング、その他ボロン濃度や制御棒の操作を工夫しても、炉内で占める位置により燃料の燃焼速度が相違すること等は補償しきれないことによる。
また、燃料の燃焼度の制限と原子炉の運転との不適合であるが、基底負荷運転で常時100%の出力で運転している原子炉、電力需要に応じてある程度出力を変動させる部分負荷運転を採用している原子炉、技術の進歩等による1サイクルの期間の延長や燃料の燃焼度制限の上昇や相違、それらに伴う運転計画の変更を挙げられる。
結局、これらのため、どうしてもある程度中途半端な燃焼度の燃料が生じる。この半端な燃焼度の燃料は、まだ有効に利用しえる燃焼度がある程度残っているため、償却済としてしまうことも困難となり、原子力発電所内の使用済み燃料ピット内に保管され続けることになる場合が多い。このため、この中途半端な燃焼度の燃料の適切な利用が望まれていた。
更に、近年の発電コスト低下の要請は、益々厳しくなって来ている。特に現今の電力自由化の下では、なおさらである。このため、この面からも適切な原子炉燃料の運用方法の開発が望まれていた。
本発明は、以上の課題を解決することを目的としてなされたものである。
請求項1に記載の発明は、ある運転条件の下で一定期間継続して運転することが繰返される原子炉において、不可避的に発生する半端な燃焼度となっている当該原子炉用の燃料を、他の運転条件で運転される原子炉の燃料に流用する方法であって、前記半端な燃焼度が、償却済としてよい燃焼度には到達していないが、前記一定期間継続する運転にもう一度燃料として使用されたならば、その運転の最中に燃焼度制限を越えることとなる燃焼度であることを特徴とする原子炉燃料運用方法である。
すなわち、請求項1に記載の発明は、不可避的に発生する、償却済としてよい燃焼度には到達していないが、前記一定期間継続する運転にもう一度燃料として使用されたならば、その運転の最中に燃焼度制限を越えることとなる、半端な燃焼度となっている原子炉用の燃料を、他の運転条件で運転される原子炉の燃料に流用することを特徴とする原子炉燃料運用方法である。
ここに、運転条件とは、一定期間の長さ、使用する燃料の燃焼度の制限値、その他以上の条件を前提としての燃料の交換やシャッフリング計画等を指す。
請求項2に記載の発明は、前記の原子炉燃料運用方法であって、前記他の運転条件で運転される原子炉が、前記ある運転条件とはまた別の運転条件の下で一定期間継続して運転することが繰返される原子炉であり、さらに当該原子炉に使用されることとなされている燃料のみを使用すれば、新燃料に何らかの不経済が生じることとなる原子炉であることを特徴とする原子炉燃料運用方法である。
ここに、前記原子炉は同一の原子炉が、異なる運転条件で運転される場合を含む。
前記新燃料に生じる何らかの不経済とは、継続運転を開始した時に、炉の反応度維持に必要な数以上の新燃料を装荷せねばならないこと、何度目かの運転では半端な燃焼度となってしまうこと等である。
請求項3に記載の発明は、前記の原子炉燃料運用方法であって、前記また別の運転条件の下で一定期間継続して運転することが繰返される原子炉が、何らかの代替燃料が装荷可能な原子炉であることを特徴とする原子炉燃料運用方法である。
ここに何らかの代替燃料が装荷可能とは、本来計画されている燃料以外の規格の燃料を装荷可能であることを意味し、規格とは異なる燃焼度の制限や濃縮度である。照射試験用燃料、ダミー燃料、ベッセル照射損傷低減用劣化ウラン燃料等も含まれる。従って、これらの燃料が装荷可能の場合には、不経済発生防止のために現実に装荷される燃料集合体の数が、本来予定されている燃料のみを使用するときよりも増すこともあり得る。
請求項4に記載の発明は、前記の原子炉燃料運用方法であって、前記原子炉は、いずれも発電用の軽水炉であることを特徴とする原子炉燃料運用方法である。
このため、予め運転計画、その下での燃料の交換やシャッフリングの計画が立てられており、使用する燃料の生じる各種の不経済、無駄を予測しやすく、流用計画も立て易い。
請求項5に記載の発明は、前記の原子炉燃料運用方法であって、前記発電用の軽水炉は、いずれもPWRであることを特徴とする原子炉燃料運用方法である。
PWRは、BWRに比較して、炉内に装荷される燃料集合体の数が少なく、燃料についての各種の不経済、無駄が生じやすい。このため、その分本発明を適用しやく、効果が大きい。
本発明によれば、一定期間継続して運転され、その後停止期間を設けることが繰返される原子炉において不可避的に発生する半端な燃焼度の燃料を、他の運転サイクルの原子炉の燃料として有効に活用可能となる。このため、燃料費が低下する。
特に、原子力発電所においては、同一敷地内に同じタイプの原子炉が複数あるため、有効な活用の機会も多い。
また、夏季の電力需要がピークとなるときの対策として原子炉の運転負荷を変動する際や事故対策として運転継続期間を変動させたときに発生する半端な燃焼度の燃料を、有効に利用することも可能になる。
また、半端な燃焼度の燃料をピットに保管し続ける必要もなくなり、保管コストも低減できる。
以下、本発明をその最良の実施の形態に基づいて説明する。
(半端な燃焼度の燃料の不可避的な発生について)
我国の発電用PWRで、蒸気発生器が3個ある3ループの炉を例に採って説明する。
仮にある運転条件(A)で、各サイクルの運転開始時に、新燃料、1サイクル使用された燃料、2サイクル使用された燃料が各々60体、60体、37体炉内に装荷されて運転されているとする。この場合には、この運転サイクルの終了後、3サイクル使用されたことになる燃料集合体は37体全てが炉内から除去される。併せて、2サイクル使用されたこととなる燃料集合体のうち、燃焼度の高い23体も炉内から除去される。
そして、これらに換えて、新燃料の集合体が60体新たに炉内に装荷されることとなる。即ち、この運転条件(A)では、燃料は最大3回しか燃焼されない。なお、念のため記載するが、ここに運転条件とは、1サイクルの期間、平均出力等原子炉の運転に関係する諸般の事情から定まる運転の条件であり、燃料を何回(サイクル)まで使用するかで定めているものではない。
この運転条件における各サイクルでの燃料の装荷の様子を、図1の上半部の(A)に示す。なお図1の(A)において、1ceと2ceは各々当該運転サイクルの開始時に、既に1サイクル使用された燃料、既に2サイクル使用された燃料であることを示す。なお1ceと2ceの意味は、後で説明する図1の下半部の(B)でも同じである。
結局、この例に示すような運転条件の場合、各運転サイクルの終了時には、まだ2サイクルしか使用されていない燃料集合体が23体も次のサイクル運転に使用されず炉内から除去されることとなる。
ところで、これらの燃料集合体は、2サイクルしか使用されていないため、有効に利用し得る燃焼度がまだある程度残っており、このため償却済として廃棄するわけにはいかない。しかしながら、これらの燃料集合体を、もう一度(1サイクル)当該運転条件の原子炉で使用することは出来ない。すなわち、燃焼度がある程度高いため、全ての燃料集合体の炉内での配置をどのように工夫しても、次のサイクルの運転の途中で、安全面から定まる制限燃焼度に達するからである。
(反応度に余裕を持った炉の発生について)
ここでは、前記運転条件(A)と異なる運転条件(B)で運用される炉を例に挙げて説明する。この運転条件の炉では、本来は各サイクルの運転開始時に新燃料を44体装荷する、その結果各サイクルの運転開始時には、新燃料、1サイクル使用された燃料、2サイクル使用された燃料、3サイクル使用された燃料が各々44体、44体、44体、25体炉内に装荷されて運転されるのが好ましい。この様子を図1の下半部の(B)に示す。なお図1の(B)において、3ceとは当該運転サイクルの開始時に既に3サイクル使用された燃料であることを示す。即ち、この運転条件(B)の好ましい態様の新しい燃料の装荷数では、4回使用される燃料が25体あることになる。
この場合、この好ましい態様の新しい燃料の装荷数では、運転サイクルの終了後、次のサイクルでも使用されればその運転終了時に4ceとなる、即ち4サイクル使用されたことになる燃料集合体が、各サイクル毎に25体発生することとなる。しかし、実際にはこれら25体の燃料集合体のかなりは、もう一度(1サイクル)当該運転条件の原子炉で使用することは出来ない。
すなわち、これらの燃料は、燃焼度がある程度高いため、そのままでは次のサイクルの運転の途中で燃焼度の制限を越えてしまう。このため、次のサイクルでも使用しようとすれば、装荷する位置を工夫する必要がある。しかし、装荷する体数が多ければ対処できない。そのため、3回燃焼した燃料のうち、かなりのものが次のサイクルの運転には使用できず、3回目の運転サイクルの終了後炉内から除去されることとなる。即ち、実際には図1の(B)に示すような25体も使用することは出来ず、現実には十数体程度であり、残りは炉内から除去される。
しかしながら、除去される燃料が多いと、その分新しい燃料を装荷せねばならなくなる。このため、(B)に示す運転条件の炉では、現実には各サイクルの初めに新燃料の集合体を、本来好ましい44体より4体多い48体も炉内に装荷せねばならないのが実情である。
即ち、図1の(B)に示す装荷パターンは現実には実行不可能であり、実際には、各サイクルの運転開始時に、新燃料、1サイクル使用された燃料、2サイクル使用された燃料、3サイクル使用された燃料が各々48体、48体、48体、13体炉内に装荷されて運転されることとなる。即ち、実際には3ceの燃料は、3サイクル目の運転が終了すると35体が除去され、4回使用されるのは13体に過ぎないこととなる。
しかしながら、この場合でも、新しい燃料集合体を48体も装荷すると、1ceと2ceの燃料も共に48体装荷されることとなり、今度は運転に際して原子炉の反応度が、即ち装荷されている燃料のウランの濃縮度が、高すぎることとなる。
即ち、炉心が反応度的に成立するために必要な新しい燃料集合体は44体であるのに、4体多いことになり、その分炉心の反応度が高いあるいは余計にあることとなる。このため、原子炉の運転に際しては、低濃縮度の燃料を使用する、冷却水中のボロン濃度を増す等の何らかの反応度を低下させるための対策を講じる必要がある。この結果、当然不経済が発生することとなる。
(本実施の形態における前記燃料集合体の流用)
本発明では、(B)の運転条件の原子炉において、図1の(B)に示す本来好ましい燃料装荷における3ceの(4回使用される)燃料に代えて、(A)の運転条件で不可避的に発生する半端な燃焼度の燃料を流用するものである。そしてこれにより、前記2つの運転条件の炉で生じる不都合を解消するものである。以下、その内容を、簡単な数値モデルで概念的に説明する。
後の(B)の運転条件においては、本来は燃焼度の制限に余裕がないかつ3ceとなっている燃料を、本当はもっと余計に装荷したいが、燃焼度の制限で装荷出来ない。大雑把な計算であるが、4サイクル使用したときに到達する燃焼度をSとすれば、3ce終了後に炉内から除去される燃料であれ次の4サイクル目にも使用される燃料であれ、既に3サイクルの使用でSの75%(3/4)燃焼しているからである。なお、ここに 制限燃焼度<Sである。
次に、(A)の運転条件で不可避的に発生した半端な燃焼度の燃料であるが、これまた大雑把な計算ではあるが、この燃料を3サイクル使用したときに到達する燃焼度もS(この運転条件の燃料は3サイクルでS燃焼する)とすれば、2サイクル使用された段階では、Sの67%(2/3)しか燃焼していない。なおもちろん、この燃料についても 制限燃焼度<Sである。
そこで、(B)の運転条件の原子炉では、図1の(B)に示すように、各サイクルでの運転開始時には、新燃料、1サイクル使用された燃料、2サイクル使用された燃料を各々44体、44体、44体装荷し、さらに3サイクル使用された3ceの燃料を25体装荷するのに代えて(A)の運転条件で不可避的に発生した半端な燃焼度の、そして本来燃料ピットに保管すべきあるいは既に保管してある燃料集合体を同数装荷する。従がって、(B)の運転条件でも、4サイクル使用される燃料はなくなることとなる。
この様子を、図1の(n+2)サイクルの右側に示す。この図1では、(A)の運転条件の炉で、当該(n+2)サイクルの運転終了後は2ceとなった燃料のうち23体が(B)の運転条件の炉に装荷されている。なお、(A)の運転条件で不可避的に発生する半端な燃焼度の燃料体数は1サイクル当たり23体であるが、不足する2体は、既にピットにある程度保管されているものを使用するため、何等問題はない。
この場合、これら25体の燃料は、その燃焼度が75%から67%に低下することとなる。このため、先ず炉内で25体を配置することが可能になる。次に、燃焼度が低いということは、逆にいえば炉内に装荷される燃料のウラン235がその分増加したこととなる。このため、次のサイクルの運転に際して炉心を反応度的に維持するために必要な新燃料体数は、44体で済むこととなる。
即ち、(B)の運転条件の原子炉において、図1の(B)に示す各サイクルの運転開始時に新燃料を、ひいては1ceと2ceの燃料をも44体ずつ装荷することが可能になる。
(本実施の形態の経済性の評価)
(B)の運転条件の炉では、新たに装荷される燃料集合体が1サイクルの運転につき4体減少する。このため、新燃料の購入コストのみならず再処理のコストも低下するため、極めて大きなコスト削減となる。
なお、(B)の運転条件の炉では、3ce使用された燃料は全て除去されることとなるが、この燃料はもともと償却済としてよい燃焼度(おおよそ制限燃焼度の75%)以上あるいはそれに近い燃焼度まで燃焼しているため、特に問題はない。
(A)の運転条件の炉では、半端な燃焼度の燃料を(B)の運転条件の炉で1サイクルあたり25体も償却済としてよい燃焼度以上に燃焼させることができるため、これだけでも新燃料に換算しておおよそ2{=(75%―67%)×25}体分程度の有効活用に該当し、これまた大きなコストの削減となる。
運転条件(A)と運転条件(B)において、運転開始時に装荷される燃料の内容を示す図である。

Claims (5)

  1. ある運転条件の下で一定期間継続して運転することが繰返される原子炉において、不可避的に発生する半端な燃焼度となっている当該原子炉用の燃料を、他の運転条件で運転される原子炉の燃料に流用する方法であって、
    前記半端な燃焼度が、償却済としてよい燃焼度には到達していないが、前記一定期間継続する運転にもう一度燃料として使用されたならば、その運転の最中に燃焼度制限を越えることとなる燃焼度であることを特徴とする原子炉燃料運用方法。
  2. 前記他の運転条件で運転される原子炉が、前記ある運転条件とはまた別の運転条件の下で一定期間継続して運転することが繰返される原子炉であり、さらに当該原子炉に使用されることとなされている燃料のみを使用すれば、新燃料に何らかの不経済が生じることとなる原子炉であることを特徴とする請求項1に記載の原子炉燃料運用方法。
  3. 前記また別の運転条件の下で一定期間継続して運転することが繰返される原子炉が、何らかの代替燃料が装荷可能な原子炉であることを特徴とする請求項2に記載の原子炉燃料運用方法。
  4. 前記原子炉は、いずれも発電用の軽水炉であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の原子炉燃料運用方法。
  5. 前記発電用の軽水炉は、いずれもPWRであることを特徴とする請求項4に記載の原子炉燃料運用方法。
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