JP4247410B2 - 使用済み燃料の再利用方法及び高速炉の炉心構造 - Google Patents

使用済み燃料の再利用方法及び高速炉の炉心構造 Download PDF

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本発明は、軽水炉使用済燃料を簡易熱処理を伴う回収処理及び再使用燃料加工を行うだけで、高速炉における再使用燃料として複数回使用することを可能にする使用済み燃料の再利用方法及び高速炉の炉心構造に関するものである。
この種の使用済み燃料の再利用方法としては、例えば、軽水炉使用済燃料を簡易熱処理し再使用燃料加工するだけで再使用燃料とし、当該再使用燃料を軽水炉に再装荷する技術が知られている(例えば、非特許文献1)。
ところが、上記従来の使用済み燃料の再利用方法においては、再使用燃料中に増加する核分裂生成物(FP)によって中性子の吸収量が増加することから、当該再使用燃料の再使用は1回に限られることになり、再使用による効果が充分に得られないという問題があった。
NUCLEAR SCIENCE AND ENGINEERING:126,80-93(1997),P80,Fig.1
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、軽水炉使用済燃料を簡易熱処理を伴う回収処理及び再使用燃料加工を行うだけで、当該使用済燃料を複数回使用することのできる使用済み燃料の再利用方法及び高速炉の炉心構造を提供することを課題としている。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の使用済み燃料の再利用方法は、軽水炉使用済燃料を軽水炉被覆管から簡易熱処理を伴う回収処理により取り出し再使用燃料加工することにより再使用燃料とし、この再使用燃料を高速炉被覆管に装填して、正規の精製、濃縮のプロセスを経ることによって得られる高速炉燃料とともに高速炉に装荷すると共に、上記高速炉に装荷された上記高速炉被覆管内の再使用燃料については、上記高速炉内における上記高速炉被覆管の許容耐久期間内に設定されたリサイクル時間の間隔で上記高速炉から取り出して、上記再使用燃料の燃焼度が、上記再使用燃料中のプルトニウムの量が上記リサイクルの進行に伴って増加した後、平衡状態から減少に転じ、且つ核分裂生成物(FP)蓄積により上記高速炉の過剰反応度維持が難しくなった時点における燃焼度に達しているか否かを判断して、当該燃焼度に達していない場合に、上記高速炉被覆管から簡易熱処理を伴う回収処理により取り出して再使用燃料加工することにより再び再使用燃料とし、この再使用燃料を新たな高速炉被覆管に装填して上記高速炉燃料とともに高速炉に装荷することになる高速炉再装荷を1以上繰り返すことを特徴としている。
請求項2に記載の使用済み燃料の再利用方法は、請求項1に記載の発明において、上記高速炉再装荷は、プルサーマル利用の沸騰水型軽水炉における使用済燃料の場合、上記リサイクル時間が満了した後において、上記沸騰水型軽水炉における燃焼開始の時点からの燃焼度が30万MWd/tに達した段階で終了することを特徴としている。
請求項3に記載の使用済み燃料の再利用方法は、請求項1又は2に記載の発明において、上記再使用燃料の装荷領域と、高速炉燃料の装荷領域とを上記高速炉における径方向に異なる位置に分布させたことを特徴としている。
請求項4に記載の使用済み燃料の再利用方法は、請求項1又は2に記載の発明において、奇数回目の上記高速炉への装荷となる上記再使用燃料の装荷領域と、偶数回目の上記高速炉への装荷となる上記再使用燃料の装荷領域と、高速炉燃料の装荷領域とを上記高速炉における径方向に異なる位置に分布させたことを特徴としている。
請求項5に記載の使用済み燃料の再利用方法は、請求項1〜4の何れかに記載の発明において、上記再使用燃料の装荷領域を上記高速炉におけるブランケット領域に分布させたことを特徴としている。
請求項6に記載の高速炉の炉心構造は、軽水炉使用済燃料を軽水炉被覆管から簡易熱処理を伴う回収処理により取り出して再使用燃料加工し高速炉被覆管に装填して高速炉に装荷されることになる再使用燃料、及び上記高速炉内における上記高速炉被覆管の許容耐久期間内に設定されたリサイクル時間の間隔で当該高速炉被覆管から簡易熱処理を伴う回収処理により取り出して再使用燃料加工し新たな高速炉被覆管に装填し再び高速炉に装荷する高速炉再装荷を1以上行うことになる再使用燃料の装荷領域と、正規の精製、濃縮のプロセスを経ることによって得られる高速炉燃料の装荷領域とを上記高速炉における径方向に異なる位置に分布すべく構成したことを特徴としている。
請求項7に記載の高速炉の炉心構造は、軽水炉使用済燃料を軽水炉被覆管から簡易熱処理を伴う回収処理により取り出して再使用燃料加工し高速炉被覆管に装填して高速炉に装荷されることになる再使用燃料、及び上記高速炉内における上記高速炉被覆管の許容耐久期間内に設定されたリサイクル時間の間隔で当該高速炉被覆管から簡易熱処理を伴う回収処理により取り出して再使用燃料加工し新たな高速炉被覆管に装填し再び高速炉に装荷する高速炉再装荷を1以上行うことになる再使用燃料のうち、奇数回目の上記高速炉への装荷となる上記再使用燃料の装荷領域と、偶数回目の上記高速炉への装荷となる上記再使用燃料の装荷領域と、正規の精製、濃縮のプロセスを経ることによって得られる高速炉燃料の装荷領域とを上記高速炉における径方向に異なる位置に分布すべく構成したことを特徴としている。
請求項8に記載の高速炉の炉心構造は、請求項6又は7に記載の発明において、上記再使用燃料の装荷領域を上記高速炉におけるブランケット領域に分布すべく構成しけたことを特徴としている。
上記のように構成された請求項1〜8に記載の発明によれば、軽水炉使用済燃料を軽水炉被覆管から簡易熱処理を伴う回収処理により取り出して再使用燃料加工することにより再使用燃料としている。また、高速炉被覆管に装填された再使用燃料については、当該高速炉被覆管の許容耐久期間内に設定されたリサイクル時間の間隔で、当該高速炉被覆管から簡易熱処理を伴う回収処理により取り出して再使用燃料加工することにより再使用燃料としている。
即ち、再使用燃料は、被覆管に装填された状態で酸化しやすいように剪断あるいは被覆管に穴を開ける等した後に高温で酸化させ、UO2からU38へ変換する過程で体積が増加することを利用して脱被覆を行うと同時に燃料ペレットの粉体化と揮発性FP除去を行い、水素を添加した雰囲気で還元することによりU38からUO2へ戻した後、粉末状の燃料を成形、焼結等する再使用燃料加工によって得ることができる。
また、上記再使用燃料は、中性子が多く発生する高速炉の特性により、燃焼が可能となり、軽水炉燃料による燃焼度が高々6万MWd/t程度であるのに対して、高速炉再装荷を1以上繰り返すことにより、例えば30万MWd/t以上の燃焼度を得ることが可能となる。即ち、ウラン資源を約5倍程度有効に利用することが可能である。
以上、簡易熱処理を伴う回収処理及び再使用燃料加工を行うだけで再使用燃料を得ることができるので、再処理の工程を大幅に削減することができる。従って、燃料サイクルコストの低減を図ることができる。
しかも、上記再使用燃料を複数回高速炉に装荷して使用することができるので、ウラン資源を極めて有効に利用することができると共に、高レベル廃棄物発生量を大幅に低減することができる。更に、潜在的毒性の大きいマイナーアクチニド(MA)が複数回のリサイクルによっても増加することがほとんどないため(図6参照)、単位発電量当たりのMAの発生量を大幅に低減することができる。
また、軽水炉使用済燃料を複数回リサイクルすることができることから、軽水炉使用済燃料の蓄積量を抑制する効果が極めて高い。
更に、軽水炉使用済燃料と、高速炉で使用した後の再使用燃料の両者を対象としたリサイクルを行うことができるので、将来の燃料サイクルオプションを広げることが大いに期待できる。
しかも、リサイクルされる軽水炉使用済燃料は放射線量の高いFPやMAを含むため、リサイクル過程での核拡散抵抗性が高いという利点がある。
しかも、リサイクル時間が満了した後における再使用燃料中のプルトニウムの量が減少に転じた段階で終了するようになっているので、再使用燃料を充分有効に利用することができる。
請求項2に記載の発明によれば、プルサーマル利用の沸騰水型軽水炉における使用済燃料の場合、上述した再使用燃料中のプルトニウムの量が減少に転じ、且つ核分裂生成物(FP)蓄積により高速炉の過剰反応度維持が難しくなる段階が30万MWd/tの燃焼度に相当することになる。従って、プルサーマル利用の沸騰水型軽水炉による燃焼度が6万MWd/t程度であるから、当該沸騰水型軽水炉で使用した後、燃料を単に廃棄する場合に比較して、ウラン資源を約5倍程度有効に利用することができる。しかも、軽水炉使用済燃料の蓄積量や、マイナーアクチニド(MA)の発生量も1/5程度に抑制することができる。
請求項3及び6に記載の発明によれば、再使用燃料の装荷領域と、正規の精製、濃縮のプロセスを経ることによって得られる高速炉燃料の装荷領域とを高速炉の径方向に異なる位置に分布させているので、発熱量の異なる再使用燃料と高速炉燃料それぞれに相応した冷却材配分が可能になるとともに、プルトニウム富化度に上限のある簡易熱処理の適用をプルトニウム富化度の小さい再使用燃料に限定することが可能である。
請求項4及び7に記載の発明によれば、奇数回目の高速炉への装荷となる再使用燃料の装荷領域と、偶数回目の高速炉への装荷となる再使用燃料の装荷領域と、高速炉燃料の装荷領域とを高速炉における径方向に異なる位置に分布させているので、発熱量の異なる再使用燃料と高速炉燃料それぞれに相応した冷却材配分が可能になるとともに、プルトニウム富化度に上限のある簡易熱処理の適用をプルトニウム富化度の小さい再使用燃料に限定することが可能である。
請求項5及び8に記載の発明によれば、再使用燃料をブランケット領域に設けることによって、炉心から漏れる中性子を再使用燃料によって吸収することができるとともに、再使用燃料装荷領域を広げることができる。
本発明を実施するための最良の形態としての一実施の形態について図1〜図6を参照しながら説明する。
この実施の形態で示す使用済み燃料の再利用方法は、図1に示すように、軽水炉使用済燃料1を軽水炉被覆管(図示せず)から簡易熱処理(SP1)を伴う回収処理により取り出し再使用燃料製造(再使用燃料加工)(SP2)により再使用燃料とし、この再使用燃料を高速炉被覆管(図示せず)に装填して高速炉炉心に装荷(SP3)することになる。
そして、高速炉内における高速炉被覆管の許容耐久期間内に設定されたリサイクル時間の間隔で、当該高速炉から燃料棒(再使用燃料が装填された高速炉被覆管)を取り出し(SP4)、当該燃料棒を冷却(SP5)した後、この燃料棒が軽水炉燃料に基づく再使用燃料を有するものであるか否かが判断され(SP6)、軽水炉燃料に基づく再使用燃料であれば、リサイクル時間満了後の再使用燃料の燃焼度が目標燃焼度に達しているか否か判断され(SP7)、目標燃焼度に達していなければ、再使用燃料を高速炉被覆管から簡易熱処理(SP1)を伴う回収処理により取り出して再使用燃料製造(SP2)により再び再使用燃料とし、この再使用燃料を新たな高速炉被覆管に装填し再び高速炉炉心に装荷する(SP3)ことになる高速炉再装荷を行うことになる。また、最初に高速炉に装荷された再使用燃料のリサイクル時間が満了した時点では、再使用燃料の燃焼度が目標燃焼度に達することがないので、高速炉再装荷は1以上繰り返されることになる。
即ち、軽水炉使用済燃料1は、簡易熱処理(SP1)を伴う回収処理及び再使用燃料製造(SP2)を介して高速炉炉心に装荷されると共に、SP4、SP5、SP6、SP7、SP1、SP2、SP3からなる高速炉再装荷を少なくとも1回行うことにより、2以上の複数回高速炉炉心に装荷されて使用されることになる。
なお、上記目標燃焼度は、再使用燃料中のプルトニウムの量がリサイクルの進行に伴って増加した後、平衡状態から減少に転じ、且つ核分裂生成物(FP)蓄積により高速炉の過剰反応度維持が難しくなった時点における燃焼度に相当する。
例えば、プルサーマル利用の沸騰水型軽水炉における使用済燃料の場合は、図3に示す炉心構造の高速炉を用いることにより、図5に示すように、4回リサイクルした後に、再使用燃料中のプルトニウムの量が減少に転じることになるので、この4回リサイクル後に高速炉再装荷を終了することになる。また、4回リサイクル後の燃焼度が30万MWd/t程度であることから、この燃焼度を目標燃焼度とし、この目標燃焼度に再使用燃料の燃焼度が達していれば、従来型再処理(SP8)に移行することになる。
なお、リサイクル回数と燃焼度が対応していることから、リサイクル回数によって、簡易熱処理(SP1)に移行するか、従来型再処理(SP8)に移行するかを判断することも可能である。この例の場合の判断の基準となる目標リサイクル数は4となる。
また、図5及び図6において、1回リサイクル後とは、軽水炉使用済燃料1が簡易熱処理(SP1)、再使用燃料製造(SP2)を介して高速炉炉心に装荷され、使用された後を意味する。また、2〜4回リサイクル後とは、1〜3回リサイクル後の燃料が引き続き簡易熱処理(SP1)、再使用燃料製造(SP2)を介して高速炉炉心に装荷され、使用された後を意味する。
再使用燃料を製造する際には、軽水炉使用済燃料1や再使用燃料を軽水炉被覆管や高速炉被覆管に装填された状態で酸化しやすいように剪断あるいは被覆管に穴を開ける等した後に高温で酸化させ、UO2からU38へ変換する過程で体積が増加することを利用して脱被覆を行うと同時に燃料ペレットの粉体化を行い、水素を添加した雰囲気で還元することによりU38からUO2へ戻した後、粉末状の燃料を取り出すことになる。この簡易熱処理(SP1)において、燃料から揮発性の核分裂生成物(FP)が部分的に除去されることになる。また、再使用燃料製造(SP2)においては、粉末状の燃料を成形、焼結等によってペレット状に加工することになる。
また、従来型再処理(SP8)においては、高速炉被覆管の切断後、硝酸水に溶解されて不溶解物質が除去された後の燃料を、有機溶媒等によって核分裂生成物(FP)を除去したり、残留ウランやプルトニウムの精製、濃縮等のプロセスを介して、粉末状の高速炉燃料を製造することになる。そして、この粉末状の高速炉燃料は、高速炉燃料製造(SP9)において、新たなウランも加えられるなどしてペレット状の高速炉燃料に加工され、高速炉被覆管に装填された上で、高速炉炉心に装荷(SP3)されることになる。更に、高速炉燃料を有する燃料棒については、SP6において、SP8に移行する判断がなされる。
一方、高速炉の炉心構造2は、図2及び図3に示すように、1回及び3回の奇数回目の高速炉への装荷となる再使用燃料の装荷領域21、23と、2回及び4回の偶数回目の高速炉への装荷となる再使用燃料の装荷領域22、24と、高速炉燃料の装荷領域25とを当該高速炉の炉心における径方向に異なる位置に同心状に分布させた構成になっている。即ち、中心側から、1回目装荷の再使用燃料の装荷領域21、二回目装荷の再使用燃料の装荷領域22、高速炉燃料の装荷領域25、3回目装荷の再使用燃料の装荷領域23、4回目装荷の再使用燃料の装荷領域24及び高速炉燃料の装荷領域25の順に配置されるように構成されている。また、図2においおて、26はステンレス鋼の遮蔽体であり、図3において、27は主炉停止系の制御棒、28は後備炉停止系の制御棒である。
なお、図3に示す高速炉の炉心構造2を用い、炉出力が2600MWt、最大線出力が400W/cm以下、最大高速中性子フルーエンスが5×1027/m2以下、燃焼反応度が4%Δk/kk’以下を条件とした場合、プルサーマル利用の沸騰水型軽水炉における使用済燃料は簡易熱処理(SP1)を伴う回収処理及び再使用燃料製造(SP2)のみで上述のように4回のリサイクルが可能であり、燃焼度としては30万MWd/t以上の到達が可能である。
上記のように構成された使用済み燃料の再利用方法及び高速炉の炉心構造2においては、軽水炉使用済燃料1を軽水炉被覆管から簡易熱処理(SP1)を伴う回収処理により取り出し再使用燃料製造(SP2)により再使用燃料を製造している。また、高速炉被覆管に装填された再使用燃料については、高速炉被覆管の許容耐久期間内に設定されたリサイクル時間の間隔で、当該高速炉被覆管から簡易熱処理(SP1)を伴う回収処理により再使用燃料を取り出して再使用燃料製造(SP2)により再使用燃料を製造している。
このため、硝酸水に溶解された燃料を、更に有機溶媒等によって核分裂生成物(FP)を除去するなどして、正規の高速炉燃料を得るための精製、濃縮等のプロセスを経ることなく、再使用燃料を製造することができる。
また、上記再使用燃料は、キセノン(Xe)、ルテニウム(Ru)、ヨウ素(I)等、一部の揮発性核分裂生成物(FP)を除いた大部分の核分裂生成物(FP)がウラン(U)、プルトニウム(Pu)、マイナーアクチニド(MA)等の重金属と共にリサイクルされることになるが、中性子が多く発生するなどの高速炉の特性(柔軟性)により、燃焼が可能となり、プルサーマル利用の沸騰水型軽水炉による燃焼度が6万MWd/t程度であるのに対して、高速炉再装荷を複数回繰り返すことにより、30万MWd/t程度の燃焼度を得ることが可能となる。即ち、ウラン資源を約5倍程度有効に利用することができる。
以上、簡易熱処理(SP1)を伴う回収処理及び再使用燃料製造(SP2)を行うだけで再使用燃料を得ることができるので、再処理の工程を大幅に削減することができると共に、燃料サイクルコストの低減を図ることができる。
しかも、再使用燃料を複数回高速炉に装荷して使用することができるので、ウラン資源を極めて有効に利用することができると共に、高レベル廃棄物発生量を大幅に低減することができる。更に、潜在的毒性の大きいマイナーアクチニド(MA)は、図6に示すように、4回リサイクルしても増加することがほとんどない。このため、単位発電量当たりのMAの発生量を大幅(1/5程度)に削減することができる。
また、軽水炉使用済燃料1を複数回リサイクルすることができることから、軽水炉使用済燃料1の蓄積量を抑制する効果が極めて高い。
更に、軽水炉使用済燃料1と、高速炉で使用した後の再使用燃料との両者を対象としたリサイクルを行うことができるので、将来の燃料サイクルオプションを広げることが大いに期待できる。
しかも、リサイクルされる軽水炉使用済燃料1は放射線量の高いFPやMAを含むため、リサイクル過程での核拡散抵抗性が高いという利点がある。
また、再使用燃料の高速炉再装荷は当該再使用燃料中のプルトニウムの量が減少に転じるまで繰り返されることになるので、再使用燃料を極めて有効に利用することができる。
更に、奇数回目の高速炉への装荷となる再使用燃料の装荷領域21、23と、偶数回目の高速炉への装荷となる再使用燃料の装荷領域22、24と、高速炉燃料の装荷領域25とを高速炉における径方向に異なる位置に同心状に分布させているので、発熱量の異なる再使用燃料と高速炉燃料それぞれに相応した冷却材配分が可能になるとともに、プルトニウム富化度に上限のある簡易熱処理の適用をプルトニウム富化度の小さい再使用燃料に限定することが可能である。
なお、上記実施の形態においては、奇数回目の再使用燃料の装荷領域21、23と、偶数回目の再使用燃料の装荷領域22、24と、高速炉燃料の装荷領域25とを高速炉における径方向に異なる位置に同心状に分布させるように構成したが、図4に示すように、奇数回目と偶数回目とを一緒にして再使用燃料の装荷領域29とし、この再使用燃料の装荷領域29、高速炉燃料の装荷領域25とを高速炉の径方向に異なる位置に同心状に分布させるように構成してもよい。
また、再使用燃料を炉心の最外周位置となるブランケット領域に設けることによって、炉心から漏れる中性子を再使用燃料によって吸収するとともに、再使用燃料装荷領域を広げるように構成してもよい。
この発明の一実施の形態としての使用済み燃料の再利用方法を示すフローチャートである。 この発明の一実施の形態としての高速炉の炉心構造の概略を示す平面図である。 同高速炉の炉心構造の詳細を示す平面図である。 同他の高速炉の炉心構造の概略を示す平面図である。 図3の高速炉の炉心構造を用いた場合の各リサイクルの後(リサイクル時間満了後)の再使用燃料中のプルトニウムの変化を示すグラフである。 図3の高速炉の炉心構造を用いた場合の各リサイクルの後(リサイクル時間満了後)のマイナーアクチニド(MA)の変化を示すグラフである。
符号の説明
1 軽水炉使用済燃料
2 高速炉の炉心構造
21、23 奇数回目の再使用燃料の装荷領域
22、24 偶数回目の再使用燃料の装荷領域
25 高速炉燃料の装荷領域
29 再使用燃料の装荷領域
SP1 簡易熱処理
SP2 再使用燃料製造(再使用燃料加工)

Claims (8)

  1. 軽水炉使用済燃料を軽水炉被覆管から簡易熱処理を伴う回収処理により取り出し再使用燃料加工することにより再使用燃料とし、この再使用燃料を高速炉被覆管に装填して、正規の精製、濃縮のプロセスを経ることによって得られる高速炉燃料とともに高速炉に装荷すると共に、
    上記高速炉に装荷された上記高速炉被覆管内の再使用燃料については、上記高速炉内における上記高速炉被覆管の許容耐久期間内に設定されたリサイクル時間の間隔で上記高速炉から取り出して、上記再使用燃料の燃焼度が、上記再使用燃料中のプルトニウムの量が上記リサイクルの進行に伴って増加した後、平衡状態から減少に転じ、且つ核分裂生成物(FP)蓄積により上記高速炉の過剰反応度維持が難しくなった時点における燃焼度に達しているか否かを判断して、当該燃焼度に達していない場合に、上記高速炉被覆管から簡易熱処理を伴う回収処理により取り出して再使用燃料加工することにより再び再使用燃料とし、この再使用燃料を新たな高速炉被覆管に装填して上記高速炉燃料とともに高速炉に装荷することになる高速炉再装荷を1以上繰り返すことを特徴とする使用済み燃料の再利用方法。
  2. 上記高速炉再装荷は、プルサーマル利用の沸騰水型軽水炉における使用済燃料の場合、上記リサイクル時間が満了した後において、上記沸騰水型軽水炉における燃焼開始の時点からの燃焼度が30万MWd/tに達した段階で終了することを特徴とする請求項1に記載の使用済み燃料の再利用方法。
  3. 上記再使用燃料の装荷領域と、上記高速炉燃料の装荷領域とを上記高速炉における径方向に異なる位置に分布させたことを特徴とする請求項1又は2に記載の使用済み燃料の再利用方法。
  4. 奇数回目の上記高速炉への装荷となる上記再使用燃料の装荷領域と、偶数回目の上記高速炉への装荷となる上記再使用燃料の装荷領域と、上記高速炉燃料の装荷領域とを上記高速炉における径方向に異なる位置に分布させたことを特徴とする請求項1又は2に記載の使用済み燃料の再利用方法。
  5. 上記再使用燃料の装荷領域を上記高速炉におけるブランケット領域に分布させたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の使用済み燃料の再利用方法。
  6. 軽水炉使用済燃料を軽水炉被覆管から簡易熱処理を伴う回収処理により取り出して再使用燃料加工し高速炉被覆管に装填して高速炉に装荷されることになる再使用燃料、及び上記高速炉内における上記高速炉被覆管の許容耐久期間内に設定されたリサイクル時間の間隔で当該高速炉被覆管から簡易熱処理を伴う回収処理により取り出して再使用燃料加工し新たな高速炉被覆管に装填し再び高速炉に装荷する高速炉再装荷を1以上行うことになる再使用燃料の装荷領域と、正規の精製、濃縮のプロセスを経ることによって得られる高速炉燃料の装荷領域とを上記高速炉における径方向に異なる位置に分布すべく構成したことを特徴とする高速炉の炉心構造。
  7. 軽水炉使用済燃料を軽水炉被覆管から簡易熱処理を伴う回収処理により取り出して再使用燃料加工し高速炉被覆管に装填して高速炉に装荷されることになる再使用燃料、及び上記高速炉内における上記高速炉被覆管の許容耐久期間内に設定されたリサイクル時間の間隔で当該高速炉被覆管から簡易熱処理を伴う回収処理により取り出して再使用燃料加工し新たな高速炉被覆管に装填し再び高速炉に装荷する高速炉再装荷を1以上行うことになる再使用燃料のうち、奇数回目の上記高速炉への装荷となる上記再使用燃料の装荷領域と、偶数回目の上記高速炉への装荷となる上記再使用燃料の装荷領域と、正規の精製、濃縮のプロセスを経ることによって得られる高速炉燃料の装荷領域とを上記高速炉における径方向に異なる位置に分布すべく構成したことを特徴とする高速炉の炉心構造。
  8. 上記再使用燃料の装荷領域を上記高速炉におけるブランケット領域に分布すべく構成しけたことを特徴とする請求項6又は7に記載の高速炉の炉心構造。
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