JP2006234388A - 漏液センサー - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、検知性能の向上を図ることのできる漏液センサーを提供することにある。
【解決手段】 漏液検知場所12に置かれる漏液センサー本体部14の検知ポイントと外部との境界に該本体部14内側より検知光26を入射させて得られた反射光28の光量変化に基づき漏液検知を行う漏液センサー10において、該本体部14は、該検知ポイント18a〜18dが所定の屈折率を持つケース16と、該ケース16底面においてずれて設けられた複数の検知ポイント18a〜18dと、該漏液検知場所12と該各検知ポイント18a〜18dとの間に毛管現象により漏液が入る隙間を生じるように、該ケース16底面において各検知ポイント18a〜18dに沿って設けられ、該毛管現象により該漏液を該検知ポイント18a〜18dに向けて誘導するための略一連の導液部24と、を備えたことを特徴とする漏液センサー10。
【選択図】 図1

Description

本発明は漏液センサー、特に光学式漏液センサーの本体部の改良に関する。
漏液は、工場施設、その他の諸施設において災害の原因となり、或いは施設自体を破損することもあるので、漏液の発生を早期に検知する必要がある。
このため従来より、漏液発生を検知する光学式漏液センサーが種々提案されている(例えば特許文献1)。
光学式漏液センサーは、漏液センサー本体部のケースを所定の屈折率で構成し、その底部等を検知面として用いる。
そして、非漏液状態では、ケース検知面との空気中(外部)との屈折率の差が大きいので、ケース中を伝播してきた検知光は、その大部分が検知面で反射され、反射光として伝播していく。
一方、漏液状態では、ケース検知面と漏液(外部)との屈折率の差が小さくなるので、ケース検知面と漏液との境界での反射率が減少し、検知光の一部が漏液中へ漏れるので、その分、反射光の伝播光量が減少する。
光学式漏液センサーでは、前述のような漏液状態と非漏液状態とでの光量差に基づいて、漏液検知を行っている。
特開平8−122198号公報
しかしながら、前記光学式漏液センサーにあっても、更なる検知性能の向上が望まれており、従来は、これを解決することのできる適切な技術が存在しなかった。
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は検知性能の向上を図ることのできる漏液センサーを提供することにある。
本発明者らが漏液センサーの検知性能の向上について鋭意検討を重ねた結果、以下の点を突き止めた。
すなわち、図7(A)に示されるように、一般的な漏液センサー10では、漏液センサー本体部14のケース16底面の略中央に一の検知ポイント18を設けている。同図(B)に示されるような漏液センサー本体部14のケース16底面の検知ポイント18に漏液50が存在しなければ検知できない。
しかしながら、実際には、漏液センサー本体部14のケース16底面の略中央部への漏液のスムースな移動が行われていない。これにより漏液が発生しても検知が行えないこと、また漏液の発生から検知までに時間がかかることがあることもわかった。
そして、本発明者は、このような検知性能の向上を妨げる原因の特定の結果、検知性能の向上のためには、検出ポイントの多点化と、毛管現象による検出ポイントへの漏液のスムースな誘導との組み合せが非常に重要であることを突き止めた。これにより従来極めて困難であった、検知性能の向上が図られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、前記目的を達成するために本発明にかかる漏液センサーは、漏液検知場所に置かれる本体部を備え、該本体部の検知ポイントと本体部外部との境界に対して本体部内側より検知光を照射して得られた反射光の光量変化に基づき漏液検知を行う漏液センサーにおいて、前記本体部は、ケースと、複数の検知ポイントと、投光部及び受光部と、略一連の導液部と、を備える。該漏液センサーは、前記複数の検知ポイントよりの反射光の光量変化に基づき漏液検知を行うことを特徴とする。
ここで、前記ケースは、少なくとも前記検知ポイントが、漏液状態と非漏液状態とでの反射光の光量差に基づき定められた屈折率を持つ。
前記複数の検知ポイントは、前記ケース底面において互いにずれて設けられる。
前記投光部及び受光部は、前記ケース内部に配置される。該投光部は、前記各検知ポイントにそれぞれ検知光を照射する。該受光部は、該検知光による各検知ポイントよりの反射光をそれぞれ受光する。
前記略一連の導液部は、前記漏液検知場所と前記各検知ポイントとの間に毛管現象により漏液が入り込む隙間を生じるように、前記ケース底面において該各検知ポイントに沿って設けられる。該導液部は、該漏液を該毛管現象により該検知ポイントに向けて誘導するためのものとする。
<設置状態検知>
なお、本発明においては、さらに、前記複数の検知ポイントよりの反射光の光量変化に基づき漏液検知場所に対する本体部の設置状態検知を行うことが好適である。
本発明の光学式漏液センサーの基本的構成、漏液検知の原理、本体部の設置状態検知の原理としては、例えば特開2002−82011号公報、特開2002−181695号公報等に記載のものを好適に用いることができる。
<外部出力手段>
また本発明においては、外部出力手段を備えることが好適である。
ここで、前記外部出力手段は、漏液未検知状態、漏液検知状態、及び漏液検知場所に対する本体部の正常設置状態、及び異常設置状態よりなる群より選択された漏液センサーの作動状態を知らせるためのものとする。
本発明においては、前記外部出力手段は、複数の発光部、ないし発音部を含むことも好適である。
ここで、前記発光部は、前記漏液センサーの作動状態を光で知らせる。
また前記発音部は、前記漏液センサーの作動状態を音で知らせる。
本発明において、前記外部出力手段は、前記発光部の光ないし前記発音部の音により、前記漏液検知状態と前記漏液未検知状態とを区別可能とすることも好適である。
本発明においては、前記複数の検知ポイントと複数の前記発光部とを一対一で対応させる。前記外部出力手段は、最初に漏液検知の検知ポイントに対応する前記発光部のみを発光させ、該漏液検知状態の本体部に対する漏液発生方向を確認可能とすることが好適である。
本発明において、前記外部出力手段は、前記発光部の光ないし前記発音部の音により、前記漏液検知状態と前記異常設置状態とを区別可能とすることも好適である。
本発明において、前記漏液検知場所に複数の前記本体部が置かれている。前記外部出力手段は、前記発光部の光ないし前記発音部の音により、前記漏液検知状態の本体部と前記漏液未検知状態の本体部とを区別可能とすることも好適である。
本発明において、前記漏液検知場所に複数の前記本体部が置かれている。前記外部出力手段は、前記発光部の光ないし前記発音部の音により、前記正常設置状態の本体部と前記異常設置状態の本体部とを区別可能とすることも好適である。
本発明にかかる漏液センサーによれば、その本体部が、複数の検知ポイントと、略一連の導液部とを備えることとしたので、漏液検知性能の向上を図ることができる。
また本発明においては、複数の検知ポイントにより本体部の設置状態検知も行うことにより、漏液検知性能の向上を更に図ることができる。
本発明においては、漏液センサーの作動状態を知らせる外部出力手段を備えることにより、漏液検知性能の向上を更に図ることができる。
以下、図面に基づき本発明の好適な一実施形態について説明する。
図1には本発明の一実施形態にかかる漏液センサーの概略構成が示されている。同図(A)は漏液センサー本体部の縦断面図、同図(B)は漏液センサー本体部内に組み込まれている電気制御回路のブロック図、同図(C)は漏液センサー本体部を上方より見た図である。
同図に示す漏液センサー10は、漏液検知場所12に置かれる漏液センサー本体部(本体部)14を備える。
漏液センサー本体部14は、ケース16と、複数の検知ポイント18a,18b,18c,18dと、投光部20a,20b,20c,20d及び受光部22a,22b,22c,22dと、導液部(略一連の導液部)24とを備える。
ここで、ケース16は、少なくとも検知ポイント18a〜18dが漏液状態と非漏液状態とでの反射光の光量差に基づき定められた屈折率を持つ。
また複数の検知ポイント18a〜18dは、ケース16底面において互いにずれて設けられている。本実施形態においては、四の検知ポイント18a〜18dが、ケース16底面において円周方向にずれて設けられている。
投光部20a〜20d及び受光部22a〜22dは、それぞれ漏液センサー本体部14内であるケース16内側に配置される。
投光部20a〜20dは、各検知ポイント18a〜18dにそれぞれ検知光26a〜26dを照射する。
受光部22a〜22dは、検知光26a〜26dによる検知ポイント18a〜18dよりの反射光28a〜28dをそれぞれ受光する。
導液部24は、漏液検知場所12と各検知ポイント18a〜18dとの間に、毛管現象により漏液が入り込む隙間(例えば大きさ等の寸法)を生じるように、ケース16底面において各検知ポイント18a〜18dに沿って設けられる。導液部24は、漏液を毛管現象により検知ポイント18a〜18dに向けて誘導する。
このように本実施形態においては、複数の検知ポイント18a〜18dよりの反射光28の光量変化に基づき漏液検知を行う。
なお、本実施形態においては、漏液センサー本体部14内側に、漏液検知のための電気制御回路30が組み込まれている。
電気制御回路30は、前記投光部20a〜20dと、前記受光部22a〜22dとを含む。電気制御回路30は、さらに、判断手段38と、メモリ40と、外部出力手段41とも含む。
そして、投光部20a〜20dからの検知光26a〜26dは、それぞれケース16底面において円周方向にずれた複数の検知ポイント18a〜18dに対して所定角度で照射される。検知ポイント18a〜18dとケース16外部との境界で反射された反射光28a〜28dは、それぞれケース16内側の受光部22a〜22dで検知される。
判断手段38は、メモリ40に記憶されている漏液判断用情報(例えば漏液発生か否かの判断を行う際に用いられる閾値等)と各受光部22a〜22dによる受光量変化とを比較し、漏液検知を行う。
本実施形態においては、各検知ポイント18a〜18d毎にそれぞれ投光部20a〜20d、及び受光部22a〜22dを設け、判断手段38が各受光部22a〜22d毎に受光量変化を監視することで、各検知ポイント18a〜18d毎にそれぞれ漏液検知を行うことができる。また判断手段38が各受光部22a〜22d毎に受光量変化を監視することにより、漏液検知状態の特定検知ポイントを容易に確認することができるので、漏液発生方向の特定が正確に及び容易に行える。
そして、判断手段38により、複数の検知ポイント18a〜18dのうち一以上の漏液検知が判断されると、外部出力手段41は、漏液検知を光ないし音で知らせる。
また本実施形態においては、正常設置状態で、漏液センサー本体部14が漏液検知場所12に対し平行に設置されている。
本実施形態にかかる漏液センサー10は概略以上のように構成され、以下にその作用について説明する。
すなわち、本実施形態にかかる漏液センサー10は、漏液センサー本体部14の検知ポイントでの反射光の割合が漏液の存在により減少する性質を利用するものである。
たとえば、非漏液状態では、漏液センサー本体部14のケース16の検知ポイントと空気との屈折率の差が大きい。このため投光部20a〜20dよりの検知光26a〜26dは、その大部分が検知ポイントと空気との境界で反射され、受光部22に受光される。
一方、漏液状態では、漏液センサー本体部14のケース16の検知ポイントと漏液との屈折率の差が小さくなる。この結果、検知ポイントと漏液との境界での反射率が減少し、投光部20a〜20dよりの検知光26a〜26dのうち漏液中に漏れる割合が大きくなり、その分、検知ポイントと漏液との境界での反射光28a〜28dの光量が減少するので、受光部22a〜22dでの検知光量も減少する。
判断手段38は、このような漏液状態と非漏液状態とでの光量差が、例えばメモリ40に予め得ておいた漏液判断用情報の閾値以上あると、これを漏液ありと判断する。
図2には本実施形態にかかる漏液センサー本体部14の外観図が示されている。同図(A)は漏液センサー本体部14を側方より見た図、同図(B)は漏液センサー本体部14を底面より見た図である。
ここで、本実施形態において特徴的なことは、複数の検知ポイント18a〜18dで漏液検知を行ったことである。この結果、本実施形態においては、本体部に一の検知ポイントを設けたものに比較し、漏液の検知性能が大幅に向上する。
また本実施形態においては、導液部24を設けている。導液部24は、漏液検知場所12と各検知ポイント18a〜18dとの間に、毛管現象により漏液が入り込み、さらに導液部24に沿って隣接する検知ポイント18a〜18d方向に移動していくための隙間46を生じさせるためのものである。導液部24は、ケース16底面において各検知ポイントに沿って、例えば略リング状に設けられる。導液部24は、漏液検知場所12と各検知ポイント18a〜18dとの隙間46において漏液を毛管現象により検知ポイント18a〜18dに向けて誘導する。この結果、本実施形態においては、複数の検知ポイント18a〜18dによる検知性能向上を更に図ることができる。
また導液部24は、図3(A)に示されるように縦断面が逆三角錐に形成されている。図3(B)は図3(A)に示したケース16の導液部24部分の拡大図である。
同図(B)に示されるような導液部24は、漏液検知場所12との隙間において漏液をスムースに誘導することのできる表面処理がなされていることが特に好ましい。例えば漏液と馴染みやすい(漏液に対し親液性に優れた)コーティング、ないし鏡面処理等の表面処理が、少なくとも毛管現象を生じさせる隙間46に対応する、導液部24からケース16底面にかけて、なされている。
このような漏液50の性質に基づいて定められた表面処理がなされた導液部24により、漏液検知場所12と各検知ポイント18a〜18dとの隙間において、よりスムースな毛管現象が生じる。これにより、漏液は、導液部24に沿って、検知ポイント18a〜18dに向けて、よりスムースに誘導されるので、検出性能が更に向上される。
例えば、図4(A)に示されるような漏液検知場所12に発生した漏液50が、漏液センサー本体部14の最初の検知ポイントに達すると、最初の検知ポイントで漏液検知が行われる。
ここで、図4(B)に示されるように最初の検知ポイント18dに達した漏液50は、導液部24に沿って隣接する検知ポイント18a,18cに向けて誘導されるので、例えば検知ポイント18a,18cでも漏液検知が行われる。
また最初、漏液検知場所12に発生した漏液50が直接、検知ポイント18dに位置していなくても、図4(B)に示されるように漏液50は導液部24に沿って誘導されるので、少なくとも検知ポイント18a〜18dのいずれかで漏液検知が行われる。
このように本実施形態においては、複数の検知ポイント18a〜18dと、漏液検知場所12と検知ポイント18a〜18dとの隙間に漏液を毛管現象により誘導するための導液部24との組み合せにより、わずかな漏液でも容易に検知することができる。
したがって、本実施形態においては、漏液センサー本体部に一の検知ポイントを設けたものに比較し、漏液検知性能が大幅に向上する。
<設置状態検知>
ところで、漏液センサーの検知性能の向上を図るためには、本体部の設置状態を正常な状態に保ちつつ、漏液検知を行うことが重要である。
このために本実施形態においては、さらに、複数の検知ポイント18a〜18dよりの反射光28の光量変化に基づき、漏液検知場所12に対する漏液センサー本体部14の設置状態検知を行うことも好適である。
このためにメモリ40に漏液判断用情報とは異なる設置状態判断用情報(例えば正常設置状態か異常設置状態かを判断する際に用いられる閾値等)を予め記憶しておく。
そして、判断手段38は、メモリ40に記憶されている設置状態判断用情報を参照し、漏液検知場所12に対する漏液センサー本体部14の設置状態が正常か異常かを判断する。
<外部出力手段>
また漏液センサーの検知性能の向上を図るためには、漏液検知時と漏液未検知時との区別を容易に行うこと、漏液方向の確認を容易に行うこと、漏液検知状態と異常設置状態との区別を容易に行うことも重要である。
漏液検知時と漏液未検知時との区別を容易に行うこと、漏液方向の確認を容易に行うためには、状態表示の高機能化も重要である。また漏液検知状態と異常設置状態との区別を容易に行うため、異常設置状態表示も重要である。
そこで、本発明においては、外部出力手段を備えることが好適である。
ここで、前記外部出力手段は、漏液検知状態、漏液未検知状態、漏液検知場所に対する漏液センサー本体部の正常設置状態、及び異常設置状態よりなる群より選択された漏液センサーの作動状態を知らせるためのものとする。
本発明において、前記外部出力手段は、複数の発光部を含むことも好適である。前記外部出力手段は、さらに発音部を含むことも好適である。
ここで、前記発光部は、漏液センサーの作動状態を光で知らせる。
また前記発音部は、漏液センサーの作動状態を音で知らせる。
このために本実施形態においては、図5に示されるように、外部出力手段41が、ブザー(発音部)64と、コントローラ66とを備える。
また外部出力手段41は、漏液状態表示用LED(発光部)60a〜60dと、設置状態表示用LED(発光部)62と、を備える。
例えばケース16内側に、各検知ポイント18a〜18dと対応させて複数の漏液状態表示用LED60a〜60dを円周方向に配置することが好ましい。またケース16内側の略中央に設置状態表示用LED62を設けることも好ましい。またケース16内側にブザー64と、コントローラ66と、を設けることも好ましい。
コントローラ66は、判断手段38よりの漏液センサー14の作動状態に基づいて、各LED60a〜60d,62の動作制御と、ブザー64の動作制御とを行う。
以下に状態表示の高機能化、異常設置状態表示について、より具体的に説明する。
<状態表示の高機能化>
(1)漏液検知時と漏液未検知時との区別
状態表示の高機能化のため、本発明においては、外部出力手段が、発光部の光ないし発音部の音により、漏液検知状態と漏液未検知状態とを区別可能とすることも好適である。
すなわち、通常は、漏液センサーの検知状態の表示機能として、漏液未検知時に緑色LEDを点灯させ、漏液検知時には赤色LEDを点灯させることが考えられる。しかしながら、このような一般的な状態表示機能では、漏液検知したセンサー(漏液検知状態の検出ヘッド)をいち早く発見できない。
これに対し、本実施形態においては、図6(A)に示されるような漏液検知状態では、例えば四の漏液状態表示用LED60a〜60dを警報表示点滅状態とする。これにより、本実施形態においては、一般的な漏液センサーの検知状態の表示機能に比較し、漏液検知したセンサー(漏液検知状態の検出ヘッド)をいち早く発見することができる。
また本実施形態においては、さらに前記漏液検知時、ブザー64より、例えば連続的警告音を出力させることも好ましい。
本実施形態においては、このような複数の発光部と発音部とを組み合せにより、より迅速に及びより確実に漏液検知を使用者に知らせることができる。これにより使用者は漏液検知をより早く及びより確実に発見することができる。
(2)漏液発生方向の確認
漏液センサーにおいては、その検知性能がいくら向上しても、それを使用者が容易に確認し、必要な漏液対策が行えなければ検知性能の向上の意味があまりない。このため漏液センサーにおいては、漏液発生方向の迅速な表示も重要である。
そこで、本発明においては、複数の検知ポイントと複数の発光部とを一対一で対応させる。そして、外部出力手段は、最初に漏液検知を行った検知ポイントに対応する発光部のみを発光させることが好適である。これにより、本発明においては、漏液検知状態の本体部に対する漏液発生方向を容易に確認することができる。
例えば同図(B)に示されるように漏液50が流れ込んできた最初の検知ポイントが検知ポイント18dであれば、検知ポイント18dに対応する漏液表示用LED60dのみを発光させる。これにより、漏液50が漏液センサー本体部14に対し、どの方向から流れ込んできたかを漏液表示用LED60a〜60dの発光により容易に確認することができる。
例えば同図(B)では、漏液発生方向が漏液センサー本体部14に対し図中左方向と確認することができる。
(3)漏液検知状態と異常設置状態との区別
漏液センサーの検知性能の向上を図るためには、漏液検知状態と異常設置状態との区別を容易に行えることも重要である。このために異常設置状態表示も重要である。
そこで、本発明においては、外部出力手段が、発光部の光ないし発音部の音により、漏液検知状態と異常設置状態とを区別可能とすることも好適である。
すなわち、通常、外部出力手段の出力は、設置金具ないしホルダー外れ等による、異常設置状態の検知時も、漏液検知時の作動表示と同一であった。これらの時、例えば赤色LEDを点灯させており、一方、正常時には青LEDを点灯させていた。
このため一般的な状態表示機構では、異常信号出力の原因が漏液検知であるかどうか一目で判定できなかった。
これに対し、本実施形態においては、同図(C)に示されるような異常設置状態の検知時、設置状態表示用LED62を周期的点滅とし、同図(A)に示されるような漏液検知時と区別できるようにしている。また異常設置状態の検知時に、ブザー64より、例えば断続的警告音を出力させることも好ましい。これにより使用者による検出ヘッドの設置状態の確認が更に容易となる。
<変形例>
(1)漏液センサー本体部
本実施形態では、漏液検知場所に対し一の漏液センサー本体部が置かれていることも好ましいが、漏液検知場所に複数の漏液センサー本体部が置かれていることが特に好ましい。
このとき、外部出力手段は、複数の発光部の光ないし発音部の音により、漏液検知状態の漏液センサー本体部と漏液未検知状態の漏液センサー本体部とを区別可能とすることが好適である。
また外部出力手段は、複数の発光部の光ないし発音部の音により、正常設置状態の漏液センサー本体部と異常設置状態の漏液センサー本体部とを区別可能とすることも好適である。
(2)導液部
導液部としては、突起状のものを用いることが特に好適であるが、漏液検知場所と各検知ポイントとの間に毛管現象のための隙間を生じさせるものであれば、溝状のものを用いることも好ましい。
本発明の毛管現象は、例えば漏液の性質(例えば表面張力等)、漏液検知場所と各検知ポイントとの隙間(例えば大きさ等の寸法)、ないし導液部を含むケース底面の表面処理等により制御することが特に好ましい。
本発明の一実施形態にかかる漏液センサーの概略構成の説明図である。 図1に示した漏液センサーにおいて特徴的な検知面の説明図である。 図1に示した漏液センサーにおいて特徴的な導液部の説明図である。 図1に示した漏液センサーの作用の説明図である。 図1に示した漏液センサーにおいて特徴的な外部出力手段の説明図である。 図5に示した外部出力手段による状態表示の説明図である。 一般的な漏液センサーの説明図である。
符号の説明
10 漏液センサー
14 漏液センサー本体部(本体部)
16 ケース
18a,18b,18c,18d 検知ポイント
20a,20b,20c,20d 投光部
22a,22b,22c,22d 受光部
24 導液部

Claims (9)

  1. 漏液検知場所に置かれる本体部を備え、該本体部の検知ポイントと本体部外部との境界に対して本体部内側より検知光を照射して得られた反射光の光量変化に基づき漏液検知を行う漏液センサーにおいて、
    前記本体部は、少なくとも前記検知ポイントが、漏液状態と非漏液状態とでの反射光の光量差に基づき定められた屈折率を持つケースと、
    前記ケース底面において互いにずれて設けられた複数の検知ポイントと、
    前記ケース内部に配置され、前記各検知ポイントにそれぞれ検知光を照射する投光部、及び該検知光による各検知ポイントよりの反射光をそれぞれ受光する受光部と、
    前記漏液検知場所と前記各検知ポイントとの間に毛管現象により漏液が入り込む隙間を生じるように、前記ケース底面において該各検知ポイントに沿って設けられ、該漏液を該毛管現象により該検知ポイントに向けて誘導するための略一連の導液部と、
    を備え、前記複数の検知ポイントよりの反射光の光量変化に基づき漏液検知を行うことを特徴とする漏液センサー。
  2. 請求項1記載の漏液センサーにおいて、
    さらに、前記複数の検知ポイントよりの反射光の光量変化に基づき漏液検知場所に対する本体部の設置状態検知を行うことを特徴とする漏液センサー。
  3. 請求項1又は2記載の漏液センサーにおいて、
    漏液検知状態、漏液未検知状態、漏液検知場所に対する本体部の正常設置状態、及び異常設置状態よりなる群より選択された漏液センサーの作動状態を知らせるための外部出力手段を備えたことを特徴とする漏液センサー。
  4. 請求項3記載の漏液センサーにおいて、
    前記外部出力手段は、前記漏液センサーの状態を光で知らせる複数の発光部、ないし該本体部の状態を音で知らせる発音部を含むことを特徴とする漏液センサー。
  5. 請求項4記載の漏液センサーにおいて、
    前記外部出力手段は、前記発光部の光ないし前記発音部の音により、前記漏液検知状態と前記漏液未検知状態とを区別可能とすることを特徴とする漏液センサー。
  6. 請求項3〜5のいずれかに記載の漏液センサーにおいて、
    前記複数の検知ポイントと前記複数の発光部とを一対一で対応させ、
    前記外部出力手段は、最初に漏液検知の検知ポイントに対応する前記発光部のみを発光させ、該漏液検知状態の本体部に対する漏液発生方向を確認可能とすることを特徴とする漏液センサー。
  7. 請求項3〜6のいずれかに記載の漏液センサーにおいて、
    前記外部出力手段は、前記発光部の光ないし前記発音部の音により、前記漏液検知状態と前記異常設置状態とを区別可能とすることを特徴とする漏液センサー。
  8. 請求項3〜7のいずれかに記載の漏液センサーにおいて、
    前記漏液検知場所に複数の前記本体部が置かれており、
    前記外部出力手段は、前記発光部の光ないし前記発音部の音により、前記漏液検知状態の本体部と前記漏液未検知状態の本体部とを区別可能とすることを特徴とする漏液センサー。
  9. 請求項3〜8のいずれかに記載の漏液センサーにおいて、
    前記漏液検知場所に複数の前記本体部が置かれており、
    前記外部出力手段は、前記発光部の光ないし前記発音部の音により、前記正常設置状態の本体部と前記異常設置状態の本体部とを区別可能とすることを特徴とする漏液センサー。
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