JP2006233082A - 防振ゴムの製法およびそれによって得られた防振ゴム - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた耐熱性と耐熱疲労性(耐久性)の両立を図ることができる、防振ゴムの製法を提供する。
【解決手段】下記の(A)〜(C)を必須成分材料とし、混練工程を経て防振ゴム組成物を調製し、これを用いて防振ゴムを製造するに際して、上記混練に先立ち、上記(A)成分の少なくとも一部を溶媒に溶解するとともに、(B)成分の少なくとも一部および/または(C)成分の少なくとも一部を溶媒に溶解し、その状態で混合攪拌した後、溶媒を除去し、ついでこれを溶媒未溶解成分材料に混合することを特徴とする防振ゴムの製法。
(A)ジエン系ゴム。
(B)加硫剤。
(C)加硫促進剤。
【選択図】なし
【解決手段】下記の(A)〜(C)を必須成分材料とし、混練工程を経て防振ゴム組成物を調製し、これを用いて防振ゴムを製造するに際して、上記混練に先立ち、上記(A)成分の少なくとも一部を溶媒に溶解するとともに、(B)成分の少なくとも一部および/または(C)成分の少なくとも一部を溶媒に溶解し、その状態で混合攪拌した後、溶媒を除去し、ついでこれを溶媒未溶解成分材料に混合することを特徴とする防振ゴムの製法。
(A)ジエン系ゴム。
(B)加硫剤。
(C)加硫促進剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、防振ゴムの製法およびそれによって得られた防振ゴムに関するものであり、詳しくは、自動車等のエンジンの支持機能および振動伝達を抑制するためのエンジンマウント等に使用される防振ゴムの製法およびそれによって得られた防振ゴムに関するものである。
近年、自動車の燃費低減、排ガス規制、車外騒音規制等により、自動車のエンジンルーム内の熱環境は厳しくなる傾向にある。これを受け、エンジンマウントに代表される防振ゴムの耐熱化のニーズが高まる傾向にあり、防振ゴムの耐熱性向上が課題となっている。
従来より、上記防振ゴムに用いられる防振ゴム組成物としては、例えば、天然ゴムや合成ゴム等のゴム材に対し、加硫剤(硫黄、ニトロソ化合物等)、加硫促進剤、老化防止剤等を添加したゴム組成物が種々提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。このような防振ゴム組成物において、耐熱性向上の取り組みとしては、加硫剤,加硫促進剤,老化防止剤の種類や配合量の最適化の検討等がなされている。
特開平6−256585号公報
特開平7−97484号公報
しかしながら、上記のように、加硫促進剤や硫黄加硫剤等により最適化する場合、すなわち、モノスルフィド結合による架橋形態を多くすることにより、耐熱性の向上を図る場合、耐熱性はある程度改善されるが、耐熱疲労性(耐久性)が劣るという難点がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、優れた耐熱性と耐熱疲労性(耐久性)の両立を図ることができる、防振ゴムの製法およびそれによって得られた防振ゴムの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、下記の(A)〜(C)を必須成分材料とし、混練工程を経て防振ゴム組成物を調製し、これを用いて防振ゴムを製造するに際して、上記混練に先立ち、上記(A)成分の少なくとも一部を溶媒に溶解するとともに、(B)成分の少なくとも一部および/または(C)成分の少なくとも一部を溶媒に溶解し、その状態で混合攪拌した後、溶媒を除去し、ついでこれを溶媒未溶解成分材料に混合する防振ゴムの製法を第1の要旨とする。また、本発明は、上記防振ゴムの製法により得られる防振ゴムを第2の要旨とする。
(A)ジエン系ゴム。
(B)加硫剤。
(C)加硫促進剤。
(A)ジエン系ゴム。
(B)加硫剤。
(C)加硫促進剤。
すなわち、本発明者らは、上記防振ゴム組成物における、耐熱性に影響する要因について鋭意研究を重ねた。そして、加硫剤および加硫促進剤中の未反応成分が、防振ゴムの長期使用(熱老化)中に、ゴムと反応してゴム材料を劣化(硬化)させることが要因であるという知見を得た。この知見に基づき、加硫剤および加硫促進剤中の未反応成分を減らす対策について実験を重ねた。そして、ジエン系ゴムと加硫剤と加硫促進剤とを必須成分材料とし、混練工程を経て防振ゴム組成物を調製し、これを用いて防振ゴムを製造するに際して、上記混練に先立ち、予め、ジエン系ゴムの少なくとも一部を溶媒に溶解するとともに、加硫剤の少なくとも一部および/または加硫促進剤の少なくとも一部を溶媒に溶解し、その状態でこれらを混合攪拌すると、加硫剤の少なくとも一部および/または加硫促進剤の少なくとも一部と、ジエン系ゴムの少なくとも一部とが、溶媒中に微分散して分散性が高まり、上記加硫剤および/または加硫促進剤中の未反応成分の架橋反応性が向上することを見出し、本発明に到達した。すなわち、上記製法によると、加硫剤および/または加硫促進剤中の未反応成分が減少するため、防振ゴムの長期使用(熱老化)中におけるゴム材料の劣化(硬化)を抑制することができる。その結果、上記製法により得られる防振ゴムは、熱老化後の物性変化や硬度変化が小さくなるとともに、耐久性にも優れている。
このように、本発明は、ジエン系ゴムと加硫剤と加硫促進剤とを必須成分材料とし、混練工程を経て防振ゴム組成物を調製し、これを用いて防振ゴムを製造するに際して、上記混練に先立ち、予め、ジエン系ゴムの少なくとも一部を溶媒に溶解するとともに、加硫剤の少なくとも一部および/または加硫促進剤の少なくとも一部を溶媒に溶解し、その状態でこれらを混合攪拌する工程を備えている。そのため、加硫剤の少なくとも一部および/または加硫促進剤の少なくとも一部と、ジエン系ゴムの少なくとも一部とが、溶媒中に微分散して分散性が高まり、上記加硫剤および/または加硫促進剤中の未反応成分の架橋反応性が向上する。すなわち、このような製法によると、加硫剤および/または加硫促進剤中の未反応成分が減少するため、防振ゴムの長期使用(熱老化)中におけるゴム材料の劣化(硬化)を抑制することができる。その結果、上記製法により得られる防振ゴムは、熱老化後の物性変化や硬度変化が小さくなるとともに、耐久性にも優れているという効果が得られる。
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の防振ゴムの製法は、ジエン系ゴム(A成分)と加硫剤(B成分)と加硫促進剤(C成分)とを必須成分材料とし、混練工程を経て防振ゴム組成物を調製し、これを用いて防振ゴムを製造するに際して、上記混練に先立ち、予め、上記ジエン系ゴム(A成分)の少なくとも一部を溶媒に溶解するとともに、加硫剤(B成分)の少なくとも一部および/または加硫促進剤(C成分)の少なくとも一部を溶媒に溶解し、その状態でこれらのA〜C成分を混合攪拌した後、溶媒を除去し、ついでこれを溶媒未溶解成分材料に混合するものである。
上記ジエン系ゴム(A成分)としては、特に限定はなく、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、防振性能、耐久性の点で、NRが好適に用いられる。
つぎに、上記ジエン系ゴム(A成分)とともに用いられる加硫剤(B成分)としては、例えば、硫黄、有機硫黄化合物、オキシム化合物、ニトロソ化合物、マレイミド化合物等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、ゴム材料諸物性、コストの点で、硫黄が好適に用いられる。
上記オキシム化合物としては、例えば、p−キノンジオキシム、p,p′−ジベンゾイルキノンジオキシム等があげられ、また、上記ニトロソ化合物としては、例えば、ポリ−p−ジニトロソベンゼン等があげられる。
また、上記加硫剤(B成分)の配合量は、上記ジエン系ゴム(A成分)100重量部(以下「部」と略す)に対して、0.2〜5.0部の範囲内が好ましく、特に好ましくは0.2〜3.0部の範囲内である。すなわち、上記加硫剤(B成分)の配合量が0.2部未満であると、架橋反応性が悪くなる傾向がみられ、逆に5.0部を超えると、耐熱性が低下するおそれや、物性(破断強度、破断伸び)が低下するおそれがあるからである。
上記A成分およびB成分とともに用いられる加硫促進剤(C成分)としては、特に限定はなく、例えば、スルフェンアミド系、チウラム系、チアゾール系、アルデヒドアンモニア系、アルデヒドアミン系、グアニジン系、チオウレア系等の加硫促進剤があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記スルフェンアミド系加硫促進剤としては、例えば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(CBS)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルス ルフェンアミド(BBS)、N,N′−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(OBS)等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記チウラム系加硫促進剤としては、例えば、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチルチウラムジスルフィド(TETD)、テトラブチルチウラムジスルフィド(TBTD)、テトラメチルチウラムモノスルフィド(TMTM)、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記チアゾール系加硫促進剤としては、例えば、ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)、2−(4−モルフォリノジチオ)ベンゾチアゾール(MDB)、2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、2−メルカプトベンゾチアゾールナトリウム塩(NaMBT)、2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛塩(ZnMBT)等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記加硫促進剤(C成分)の配合量は、上記ジエン系ゴム(A成分)100部に対して、0.3〜7部の範囲内が好ましく、特に好ましくは0.5〜5部の範囲内である。すなわち、C成分が0.3部未満であると、架橋反応性が劣る傾向がみられ、逆にC成分が7部を超えると、物性(破断強度、破断伸び)が低下するおそれがあるからである。
なお、本発明の防振ゴムの製法においては、上記A〜C成分以外に、加硫助剤、老化防止剤、加工助剤、軟化剤等を必要に応じて適宜に使用することも可能である。
上記加硫助剤としては、特に限定はなく、例えば、亜鉛華(ZnO)、ステアリン酸、酸化マグネシウム等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
また、上記加硫助剤の配合量は、上記ジエン系ゴム(A成分)100部に対して、1〜15部の範囲内が好ましく、特に好ましくは2〜10部の範囲内である。
上記老化防止剤としては、例えば、カルバメート系老化防止剤、フェニレンジアミン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤、ジフェニルアミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤、イミダゾール系老化防止剤、ワックス類等があげられる。
また、上記老化防止剤の配合量は、上記ジエン系ゴム(A成分)100部に対して、1〜7部の範囲内が好ましく、特に好ましくは2〜5部の範囲内である。
上記加工助剤としては、例えば、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、炭化水素系樹脂等があげられる。
また、上記加工助剤の配合量は、上記ジエン系ゴム(A成分)100部に対して、1〜5部の範囲内が好ましく、特に好ましくは1〜3部の範囲内である。
つぎに、本発明の防振ゴムの製法について説明する。すなわち、ジエン系ゴム(A成分)と加硫剤(B成分)と加硫促進剤(C成分)とを必須成分材料とし、混練工程を経て防振ゴム組成物を調製し、これを用いて防振ゴムを製造するに際して、上記混練に先立ち、予め、上記ジエン系ゴム(A成分)の少なくとも一部(a成分)を溶媒に溶解するとともに、加硫剤(B成分)の少なくとも一部(b成分)および/または加硫促進剤(C成分)の少なくとも一部(c成分)を溶媒に溶解し、その状態でこれらのa〜c成分を混合攪拌した後、溶媒を室温(通常、10〜30℃)で乾燥等して除去する。つぎに、これを、溶媒未溶解成分材料に混合する。すなわち、上記ジエン系ゴム(A成分)の残りの全量(A成分−a成分)と、加硫剤(B成分)の残りの全量(B成分−b成分)および/または加硫促進剤(C成分)の残りの全量(C成分−c成分)と、必要に応じて加硫助剤,老化防止剤,加工助剤,軟化剤等とを混合する。そして、この混合物を、ロール、バンバリーミキサー等を用いて混練して、防振ゴム組成物を調製する。つぎに、この防振ゴム組成物を金型に注型し、所定の条件(例えば、150〜160℃×20〜30分)でプレス加硫等することにより、目的とする防振ゴムを作製することができる。
上記溶媒としては、上記A〜C成分を溶解できるものであれば特に限定はなく、例えば、トルエン,メチルエチルケトン(MEK)等の有機溶剤等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。また、上記溶媒は、使用する各成分材料について共通であってもよいし、各成分材料ごとに使い分けてもよい。
また、上記溶媒の混合量は、溶媒の種類によって溶解度に差があるため一概には決まらないが、上記ジエン系ゴム(A成分)の少なくとも一部(a成分)を溶解させるのに充分な量であれば特に限定はなく、過剰量の場合は乾燥に時間がかかるため、過剰にならない範囲で、溶媒種に応じた適量が用いられる。
本発明の製法において、予め溶媒に溶解させるジエン系ゴム(a成分)の割合は、ジエン系ゴム(A成分)全量の20重量%以上が好ましく、特に好ましくはジエン系ゴム(A成分)全量の20〜100重量%の範囲内である。すなわち、上記予め溶媒に溶解させるジエン系ゴム(a成分)の配合量が、ジエン系ゴム(A成分)全量の20重量%未満であると、分散性が不充分であり、耐熱性の向上効果が小さくなるおそれがあるからである。
また、本発明の製法において、予め溶媒に溶解させる加硫剤(b成分)および/または加硫促進剤(c成分)の割合は、加硫剤(B成分)および加硫促進剤(C成分)の総重量の25重量%以上が好ましく、特に好ましくは50〜100重量%の範囲内である。すなわち、予め溶媒に溶解させる加硫剤(b成分)および/または加硫促進剤(c成分)の割合が、25重量%未満であると、b成分および/またはc成分中の未反応成分の分散性が悪くなり、架橋反応性を充分に高めることができず、耐熱性の向上効果が小さくなるおそれがあるからである。
このようにして得られる本発明の防振ゴムの用途としては、特に限定はなく、自動車の車両等に用いられるエンジンマウント、スタビライザブッシュ、サスペンションブッシュ等に好適に用いられる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
まず、実施例および比較例に先立ち、下記に示す材料を準備した。
〔ジエン系ゴム〕
天然ゴム
天然ゴム
〔加硫助剤〕
ステアリン酸(花王社製、ルーナックS30)
ステアリン酸(花王社製、ルーナックS30)
〔加硫助剤〕
酸化亜鉛(堺化学工業社製、酸化亜鉛2種)
酸化亜鉛(堺化学工業社製、酸化亜鉛2種)
〔老化防止剤A〕
N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン(
精工化学社製、オゾノン6C)
N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン(
精工化学社製、オゾノン6C)
〔老化防止剤B〕
2,2,4−トリメチル−1,2−ジハイドロキノリン(精工化学社製、ノンフレックスRD)
2,2,4−トリメチル−1,2−ジハイドロキノリン(精工化学社製、ノンフレックスRD)
〔カーボンブラック〕
SRF級カーボンブラック(東海カーボン社製、シーストS)
SRF級カーボンブラック(東海カーボン社製、シーストS)
〔軟化剤〕
ナフテン系鉱物油
ナフテン系鉱物油
〔加硫促進剤(CBS)〕
N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(CBS)〔三新化学工業社製、サンセラーCM〕
N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(CBS)〔三新化学工業社製、サンセラーCM〕
〔加硫促進剤(TMTD)〕
テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)〔三新化学工業社製、サンセラーTT〕
テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)〔三新化学工業社製、サンセラーTT〕
〔加硫剤〕
硫黄
硫黄
つぎに、これらの材料を用い、つぎのようにして防振ゴム組成物を調製した。
〔実施例1〜7〕
後記の表1に示す、※印の付いた成分材料のみを同表に示す割合で配合し、ビーカー中にてこれらをモーター式撹拌機を用い混合攪拌した。つぎに、上記溶剤を、室温(20℃)で乾燥して除去した。続いて、後記の表1に示す、※印の付いていない各成分材料(溶媒未溶解成分材料)を同表に示す割合で配合し、ロールを用いて混練し、防振ゴム組成物を調製した。
後記の表1に示す、※印の付いた成分材料のみを同表に示す割合で配合し、ビーカー中にてこれらをモーター式撹拌機を用い混合攪拌した。つぎに、上記溶剤を、室温(20℃)で乾燥して除去した。続いて、後記の表1に示す、※印の付いていない各成分材料(溶媒未溶解成分材料)を同表に示す割合で配合し、ロールを用いて混練し、防振ゴム組成物を調製した。
〔比較例1,2〕
後記の表2に示す各成分材料を、同表に示す割合で配合し、これらをロールを用いて混練して、防振ゴム組成物を調製した。
後記の表2に示す各成分材料を、同表に示す割合で配合し、これらをロールを用いて混練して、防振ゴム組成物を調製した。
このようにして得られた実施例および比較例の防振ゴム組成物を用いて、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。これらの結果を、後記の表1および表2に併せて示した。
〔初期物性〕
実施例および比較例の各防振ゴム組成物を、150℃×30分の条件でプレス加硫し、JIS5号ダンベルで打ち抜き、厚み2mmの防振ゴムシートをそれぞれ作製した。つぎに、各防振ゴムシートを用い、JIS K 6251に準拠して、破断強度、破断伸び、および硬度(JIS A)を測定した。
実施例および比較例の各防振ゴム組成物を、150℃×30分の条件でプレス加硫し、JIS5号ダンベルで打ち抜き、厚み2mmの防振ゴムシートをそれぞれ作製した。つぎに、各防振ゴムシートを用い、JIS K 6251に準拠して、破断強度、破断伸び、および硬度(JIS A)を測定した。
〔熱老化物性〕
実施例および比較例の各防振ゴム組成物を、150℃×30分の条件でプレス加硫し、JIS5号ダンベルで打ち抜き、厚み2mmの防振ゴムシートをそれぞれ作製した。つぎに、各防振ゴムシートを用い、100℃×500時間老化後の破断伸びおよび硬度(JIS A)を測定し、破断伸びについては変化率(%)を、硬度については初期との差を求めた。
実施例および比較例の各防振ゴム組成物を、150℃×30分の条件でプレス加硫し、JIS5号ダンベルで打ち抜き、厚み2mmの防振ゴムシートをそれぞれ作製した。つぎに、各防振ゴムシートを用い、100℃×500時間老化後の破断伸びおよび硬度(JIS A)を測定し、破断伸びについては変化率(%)を、硬度については初期との差を求めた。
〔ばね変化〕
実施例および比較例の各防振ゴム組成物を、150℃×30分の条件でプレス加硫し、JIS5号ダンベルで打ち抜き、厚み2mmの防振ゴムシートをそれぞれ作製した。つぎに、各防振ゴムシートを用い、JIS K 6251に準拠して、100%伸長時の応力を測定し、100%モジュラス変化率(%)を求めた。
実施例および比較例の各防振ゴム組成物を、150℃×30分の条件でプレス加硫し、JIS5号ダンベルで打ち抜き、厚み2mmの防振ゴムシートをそれぞれ作製した。つぎに、各防振ゴムシートを用い、JIS K 6251に準拠して、100%伸長時の応力を測定し、100%モジュラス変化率(%)を求めた。
〔耐久性〕
実施例および比較例の各防振ゴム組成物を用いて、JIS K 6260に準拠して、耐久性の評価を行った。すなわち、各防振ゴム組成物を、150℃×30分の条件でプレス加硫し、JIS K 6260に準拠した試験片をそれぞれ作製した。つぎに、各試験片を用い、JIS K 6260に準拠して、屈曲試験を行い、亀裂の大きさが5mmに達するまでの屈曲回数を測定した。
実施例および比較例の各防振ゴム組成物を用いて、JIS K 6260に準拠して、耐久性の評価を行った。すなわち、各防振ゴム組成物を、150℃×30分の条件でプレス加硫し、JIS K 6260に準拠した試験片をそれぞれ作製した。つぎに、各試験片を用い、JIS K 6260に準拠して、屈曲試験を行い、亀裂の大きさが5mmに達するまでの屈曲回数を測定した。
上記結果から、実施例品は、初期物性、熱老化物性および耐久性に優れていた。
これに対して、比較例1品は、ジエン系ゴム、加硫剤および加硫促進剤の全量を一度に配合し混練しているため、加硫剤および加硫促進剤中の未反応成分が多く、熱老化物性が著しく劣り、また、比較例2品は、比較例1品に対して、加硫促進剤(TMTD)を増量し、加硫剤を減量しモノスルフィドが多く生成されるため、耐久性が著しく劣っていた。
本発明の製法により得られる防振ゴムは、自動車の車両等に用いられるエンジンマウント、スタビライザブッシュ、サスペンションブッシュ等に好適に用いることができる。
Claims (4)
- 下記の(A)〜(C)を必須成分材料とし、混練工程を経て防振ゴム組成物を調製し、これを用いて防振ゴムを製造するに際して、上記混練に先立ち、上記(A)成分の少なくとも一部を溶媒に溶解するとともに、(B)成分の少なくとも一部および/または(C)成分の少なくとも一部を溶媒に溶解し、その状態で混合攪拌した後、溶媒を除去し、ついでこれを溶媒未溶解成分材料に混合することを特徴とする防振ゴムの製法。
(A)ジエン系ゴム。
(B)加硫剤。
(C)加硫促進剤。 - 上記(C)の加硫促進剤が、スルフェンアミド系加硫促進剤である請求項1記載の防振ゴムの製法。
- 上記(C)の加硫促進剤が、チウラム系加硫促進剤である請求項1記載の防振ゴムの製法。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の防振ゴムの製法により得られることを特徴とする防振ゴム。
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- 2005-02-25 JP JP2005051287A patent/JP2006233082A/ja active Pending
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