JP2006231082A - 温浴施設 - Google Patents

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川 俊 弘 布
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Abstract

【課題】 密閉型浴室への出入りに伴い生じる温度差による利用者への身体的負担を効果的に軽減する新規な構造の温浴施設を提供する。
【解決手段】 男女専用の各更衣室12,13と、それらの奥がわに配される密閉型浴室2と、各更衣室12,13配置がわと異なる位置に設けた涼み所15とを有し、当該密閉型浴室2と、各更衣室12,13配置がわと異なる位置に設けた涼み所15との間に、該涼み所15がわ風除室14を隣接、配置した上、涼み所15と風除室14との間の出入り口、および各風除室14と密閉型浴室2との間の出入り口には、共に扉および/または引き戸を設ける一方、全ての風除室14は、密閉型浴室2内への出入りに際しての急激な温度変化による人体への負荷を緩和するための床暖房を施してなる温浴施設1である。
【選択図】 図1

Description

この発明は、温浴施設に関連するあらゆる分野をその技術分野とするものであって、施設を造る建築、建設の分野は勿論のこと、その施設内に必要とする設備、器具類、特に温浴に係わる設備、器具類を製造、販売する分野から、それらに必要な資材、部品を提供する、例えば木材、コンクリートや天然石、金属類、プラスチックを供給する分野、それら資材、部品の加工に必要な機械、工具類を提供する分野、またそれら資材や機械装置、部品類に必要な素材、例えば木材、合板、プラスチック、各種金属材料を提供する分野、それらに組み込まれる電子分品やそれらを集積した制御機器の分野、各種計測器の分野、当該設備機器を動かす動力機械の分野、その作動エネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されるあらゆる分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入、ならびにその使用に係わる分野、将又、それら設備機器類の運転に伴って発生するゴミ屑を回収、運搬する回収、輸送の分野、ゴミ屑を効率的に再生利用するリサイクル分野、その他現時点で想定できないが関係してくる新たな分野までと、関係しない技術分野はない程である。
(着目点)
地熱によって暖められた岩盤上に茣蓙やタオル等を敷き、その上に横になって体を暖める岩盤浴は、岩盤から伝わる熱や電磁波等によって暖められ、流れ出る大量の汗と共に体内の老廃物や毒素等を効果的に排出させることができ、健康増進や体質改善に高い効能があることが認められているが、岩盤浴に好適な温度に保たれ、しかも健康の増進に効果のある天然の岩盤は、我が国内の極限られた場所にしか存在しておらず、こうした効能の温泉を利用しようとすると、数ヵ月前から予約を入れる必要があり、予約ができたらできたでその当日に遠方から遥々その地を訪れなければならない等と煩わしいことが多く、岩盤浴の秀れた効能は判っていても、誰もが気軽に日常的な施設として利用できるという訳にはいかなかった。
(従来の技術)
このように健康の回復や増進に秀れた効果があるとされる岩盤浴を、もっと気軽に利用できる施設を実現しようとする技術に、例えば特開2001−95889号公報の「石風呂装置」発明や特開平8−12406号公報に掲載のある「遠赤外線照射コンクリート体」発明等に散見されるとおり、数は少ないながら確かに既に開発、提案されているものもあって、これらは、何れもボイラによって加熱可能とした暖房用の配管を室内底面下に埋設状とし、その床面には自然石や自然石のような遠赤外線を照射可能な素材を混入状としたコンクリート体、あるいは砂利や砂等を敷設して暖めるようにした構造の点で略共通する技術思想とするものであり、これらこれまでに既に提案のある従前からの構造、施設によっても、温泉地にある天然の岩盤を利用した温浴に近い効能を得られるということが知られている。
(1)特開2001−95889号公報 (2)特開平8−12406号公報
(問題意識)
しかしながら、上記したような目的で開発、実用化されてきている従前からの人工的な温浴施設は、浴室内の温度調節をボイラによる給湯に頼るものであり、床面下に敷設された暖房用配管の順路を辿って流れる温湯が供給端と排出端とではかなり大きな温度差を生じてしまうことから、利用者が横になる位置によって温度が高過ぎてしまったり、反対に温度が低過ぎたりして、浴室全体に渡って最適な温度に調節、管理することが非常に困難である等、床下配管を利用する給湯システムによって広い浴室内を均質に加熱するのが難しく、岩盤浴に好適な岩盤表面温度、室温および室内湿度に調節、制御しようとして画一的、効果的に管理するには、管理者が細心の注意を払って常に微妙な調整作業を行うよう努めなければならず、管理作業者への労働負担が大き過ぎるという課題が残されたままとなっていた。
また、このような課題を克服するため、効率的な加温と保温とを実現化するために密閉状に形成した浴室は、浴室内外の温度差がかなり大きくなるため、利用者が浴室に入るときや浴室から出るときなどに、外気温との温度差によって血圧が急上昇したり、心拍数が増加してしまうなど、身体的な負担が大きいという欠点を有していた。
(発明の目的)
そこで、本願出願人は、密閉型浴室への出入りに伴い生じる温度差による利用者への身体的負担を効果的に軽減する新技術を提供することはできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の温浴施設を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成の詳細について説示していくこととする。
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の温浴施設は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、男女専用の各更衣室と、それらの奥がわに配される密閉型浴室と、各更衣室配置がわと異なる位置に設けた涼み所とを有し、それら密閉型浴室と涼み所との間に、涼み所がわ風除室を隣接、配置するようにした上、各更衣室ならびに涼み所と各風除室との間の出入り口、および各風除室と密閉型浴室との間の出入り口には、共に扉および/または引き戸を設けて各室間を出入り可能に区画する一方、涼み所がわ風除室には、密閉型浴室内への出入りに際しての急激な温度変化による人体への負荷を緩和するための床暖房を、密閉型浴室用熱源からの熱エネルギーの分配によって実現してなるものとした構成を要旨とする温浴施設である。
この基本的な構成からなる温浴施設を表現を変えて示すと、男女専用の各更衣室と、それらの奥がわに配される密閉型浴室と、各更衣室配置がわと異なる位置に設けた涼み所とを有し、それら密閉型浴室と涼み所との間に、涼み所がわ風除室を隣接、配置するようにした上、各更衣室ならびに涼み所と各風除室との間の出入り口、および各風除室と密閉型浴室との間の出入り口には、共に扉および/または引き戸を設けて各室間を出入り可能に区画する一方、涼み所がわ風除室には、密閉型浴室内への出入りに際しての急激な温度変化による人体への負荷を緩和するための床暖房を、密閉型浴室用専用ボイラからの循環給湯の分配によって実現してなるものとした構成からなる温浴施設となる。
以上のとおり、この発明の温浴施設によれば、所定温度に調整、制御して岩盤浴場としてあり、相当の体温上昇を惹起する密閉型浴室と、外気や冷房によってかなり低い温度となる涼み所との間に、涼み所がわ風除室を隣接、配置し、それら涼み所と風除室との間の出入り口、および同風除室と密閉型浴室との間の出入り口には、共に扉および/または引き戸を設けて各室間を出入り可能に区画し、該風除室に密閉型浴室用熱源からの熱エネルギーの分配によって床暖房を実現していて、入浴の合間に屋外に出て熱る身体を冷まして体温および発汗の状態を整えて健康的な入浴を実現することができるものとする上、該風除室を通じて密閉型浴室から涼み所へ、また涼み所から密閉型浴室内へ移動するときにも、身体の急激な温度変化を防ぐことができるようになっており、当該密閉型浴室に利用者が出入りするときには、必ず風除室を通過しなければ出入りできなくし、体温の急激な上昇あるいは下降などといったヒートショックによる血圧や脈拍の急変動を予防することができるという秀れた特徴が得られるものである。
加えて、当該密閉型浴室および涼み所用風除室の各床面下に床暖房用のパイプを敷設し、密閉型浴室内を岩盤浴場とする如く所定温度に調整、制御した温水を専用ボイラから循環給湯可能としてなるものとしたことにより、床面からの放熱およびそれを熱源とした浴室内の加温を同時に管理することが可能となり、しかも密閉型浴室の利用者向けに設置した風除室の床面下からも放熱され、風除室を通過するときには足下から加温されてその空間全体が密閉型浴室と風除室との中間程度の温度に調整され、したがって、体感温度も密閉型浴室に向かうときには緩やかに上昇し、密閉型浴室から出るときには緩やかに降下するようにして急激な変化を人体に及ぼすことはなくなり、より安全性に秀れた快適な利用を実現できるものとすることができる。
さらに、密閉型浴室内天井の複数適所に室内空気を攪拌可能とする送風ファンを夫々設置すると共に、同室内適所に室温の上昇を検知可能な温度検知部を設け、天井付近となる壁面に、温度検知部に連動して起動可能な外気吸入用ファンを設けた上、同外気吸入用ファンに対峙する反対側の壁面同所付近にも同温度検知部に連動して起動可能な排気用ファンを設けるよう設定されてなるものでは、密閉型浴室内の温度が所望の設定温度に達したときに天井の各送風ファンを自動的に起動して室内空気を満遍なく攪拌し、同密閉型浴室内の何処においても略同じ温度、湿度を保つことができるようになり、さらに、同浴室内の温度が所定の温度を超えると、これを検知した温度検知部が外気吸入用ファンおよび換気用ファンを自動的に起動させ、温度検知部が所定温度を下回る気温を検出し、外気吸入用ファンおよび換気用ファンを自動的に停止させるまでの間に亘り、密閉型浴室内に新鮮な外気を強制的に換気するようにしてあり、より経済的且つ効率的に密閉型浴室内の気温、湿度の調和と換気とを実現できるという秀れた特徴を発揮する。
さらにまた、密閉型浴室の床面上略中央付近に、育成波エネルギーを発する自然石粉末を添加した育成波コンクリートか、あるいは育成波エネルギーを発する自然石から形成された所定容量を有する升型に形成され、自動給水機構を備えていて水面を室内に開放し、床面からの熱を受けて貯溜水を加熱可能とした湿度調整用升を設けるよう設定されてなるものでは、湿度調整用升に一定量の水を常時貯溜し、床面からの加熱を受けて露出した貯留水面から常時適度の水分を蒸発させ、密閉型浴室内の湿度を高く維持するものとなり、しかも密閉型浴室の床面適所が部分的に加熱し過ぎたとき等に直接如雨露等に水を汲み上げて散水することも可能であり、蒸発や汲み上げ等によって失われた水は、自動給水機構を通じて自動的に補給され、常に一定量の貯溜水を確保することができ、しかも湿度調整用升自体が、育成波エネルギーを発する自然石粉末を添加した育成波コンクリートか、あるいは育成波エネルギーを発する自然石から形成されていることから、その周辺や貯溜水に向けて育成波エネルギーを放射して密閉型浴室内の木目細かな温湿度管理と、育成波エネルギーの効率的な発生とを実現可能にするものとなる。
そして、各風除室の少なくとも密閉型浴室に繋がる出入り口に、密閉状に閉鎖可能なシール構造を採用し、簡便にロック操作可能な把手やハンドルを有するよう設定されてなるものでは、密閉型浴室内の密閉性を高めてより高い保温性、保湿性を確保することができ、しかも簡便にロック操作可能な把手やハンドルによって利用者の室内外への移動を容易にし、利便性に秀れた浴室を実現化できるものとなる外、各風除室の全ての出入り口に密閉状に閉鎖可能なシール構造を採用し、簡便にロック操作可能な把手やハンドルを有するようにしたものでは、密閉型浴室と各風除室との間だけに留まらず、各風除室と男女専用の各更衣室または涼み所とを繋ぐ出入り口の保温性および保湿性を高め、より燃費に秀れた温浴施設を提供することができるものとなる。
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
先ず、密閉型浴室は、温浴施設内を密閉状に保持可能とし、室内の浴室内温湿度を最適に調整、制御可能とすると共に、利用者の自由な出入りを可能とするという機能を果たし、断熱性を高めて秀れた保温性を確保し、湿度を維持可能な密閉構造としなければならず、出入り口の扉や窓等も密閉状に閉鎖可能なシール構造を採用し、簡便にロック操作可能な把手やハンドルを有するものとなし、各出入り口には夫々風除室を設けて利用者が出入りする際の急激な温度変化を防ぐ構造とすべきである。
また、同浴室内天井の複数適所に室内空気を攪拌可能とする送風ファンを夫々設置すると共に、同室内適所に室温の上昇を検知可能な温度検知部を設け、天井付近となる壁面に温度検知部に連動して起動可能な外気吸入用ファンを設けた上、同外気吸入用ファンに対峙する反対側の壁面同所付近にも同温度検知部に連動して起動可能な排気用ファンを設けたものとすべきであり、更に、床面上略中央付近に、育成波エネルギーを発する自然石粉末を添加した育成波コンクリートか、あるいは育成波エネルギーを発する自然石から形成された所定容量を有する升型に形成され、自動給水機構を備えていて水面を室内に開放し、床面からの熱を受けて貯溜水を加熱可能とした湿度調整用升を設け、升からの蒸発水による自動湿度調整や、升から汲み上げた水を如雨露散水して室温を微調整することを可能とすることもできる。
風除室は、利用者が密閉型浴室に出入りするための出入り口の夫々を簡便に開閉可能且つ密閉状に閉鎖可能とすると共に、利用者が通過するときに密閉型浴室の中と外との温度差により、受ける身体的負担を軽減可能にするという機能を果たし、少なくとも密閉型浴室に繋がる各出入り口と涼み所に繋がる出入り口との夫々に、利用者が簡便に開閉操作可能な扉および/または引き戸を設けたものとしなければならず、少なくとも密閉型浴室に繋がる出入り口に、密閉状に閉鎖可能なシール構造を採用するようにし、簡便にロック操作可能な把手やハンドルを有するものとすべきであり、全ての出入り口に、密閉状に閉鎖可能なシール構造を採用し、簡便にロック操作可能な把手やハンドルを有するものとするのが望ましく、その床面下には、密閉型浴室の床面下に配管された床暖房用配管の一部を配したものとしたり、あるいは密閉型浴室の床面下に配管された床暖房用の配管から発せられる熱が、基礎コンクリート部分等を伝って床面に伝熱するように形成したものとすることができる外、適宜空気調和機や暖房器具などを設置して密閉型浴室内よりも温度が低く、涼み所よりも温度が高くなるよう設定されてなるものとしなければならない。
土間コンクリートは、密閉型浴室の床面下構造物を下側から支持して床面全体の基礎を固めると共に、保温性と断熱性を高め、地面あるいは下階への熱の放出を低減する機能を果たすものであり、保護コンクリート層との間に防水シートや断熱材等を挟み込むことによって防湿性や断熱性を向上させるのが望ましく、密閉型浴室を地上一階あるいは地階等に設置する場合に、当該土間コンクリートの下層に防湿土間シートを挟み込んで砕石敷込みを配し、床下空間を形成せずに地面か地中に直接接地させ、保温性を高めたものとするのが望ましく、育成波コンクリート層と同様に、育成波エネルギーを発する自然石粉末を添加したコンクリートによって形成することも可能である。
床暖房用のパイプは、密閉型浴室の床面下に埋設され、ボイラからの給湯を受けて床面を加熱すると共に、同浴室内の温度を上昇させる機能を果たし、上下二段組みとし、床面下に所定ピッチに蛇行、配管して夫々に専用のボイラが接続されたものとするのが望ましく、ワイヤーメッシュ等のラス材を上下段もしくは上中下段の夫々に組み合わせて保護コンクリート層中に埋設し、下側の土間コンクリートおよび上側の育成波コンクリート層との一体化を図り、全体強度を強化してひび割れや沈降、変形を防げるようにすべきであり、上下二段組みのパイプ夫々には、各々専用ボイラから逆向きの給湯を受けるよう配管するのが望ましく、均質な加熱を可能とするには、後述の実施例のように、保護コンクリート層を厚さ110mm前後に設定する場合、外径20mm前後、内径16mm前後のパイプを、夫々約150mmピッチに蛇行させ、しかも上下段パイプの互いの隣接間隔が略均等となるよう配管し、更に、上下二段組のパイプの平面配置の複数箇所において互いの中途部が全てできるだけ交叉状の配置となるように蛇行、配管させたものとするのがよい。
ボイラは、各パイプに所定温度に調整、制御した温水を循環供給可能として密閉型浴室内の床面を所望する温度まで加熱可能とする機能を果たすものであり、上段パイプ専用のものと、下段パイプ専用のものとを設置し、夫々が灯油や重油、微粉炭、ガス等の各種燃料中の何れかを燃焼させ、あるいは電力等によって水を加熱、給湯するものとし、地熱等を利用せず、場所を選ばず利用可能なものとしなければならず、しかも所定量の供給水を貯溜可能な予備タンクを設け、一定水圧の給水によって安定した運転ができるようにすべきであり、更に、密閉型浴室内の温度制御が水道水圧の変動に影響されないよう、同予備タンクからの水を散水ノズルや湿度調整用升に供給する構造とするのが望ましい。
保護コンクリート層は、上下二段に蛇行、配管された床暖房用のパイプの夫々を、土間コンクリート上と育成波コンクリート層下との間の設定位置に固定状に配置可能とすると共に、育成波コンクリート層への効率的な熱伝達を可能とし、密閉型浴室の床面に掛る荷重によって埋設されたパイプが、不用意に圧迫、変形されるのを阻止する機能を果たすものであり、一般的なコンクリートと略同等の強度を有するものとしなければならず、ワイヤーメッシュ等のラス材を組み合わせて十分な強度を確保し、土間コンクリートと育成波コンクリートとの夫々に一体化したものとすべきであり、一般的な骨材を混練したコンクリート層とすることができる外、育成波エネルギーを発する自然石あるいは同砕石等を混練したコンクリート層とすることが可能である。
育成波コンクリート層は、外観状は一般的なコンクリート層を形成するものでありながら、原石平板と同様の育成波エネルギーを発するものであり、原石平板を密閉型浴室内の床面に面一状に埋設し、固定状に一体化して保持する機能を果たすものであり、育成波エネルギーを発する自然石粉末の適量を混練したコンクリート層としなければならず、密閉型浴室内床面の少なくとも原石平板埋設スペース、望ましくは散水路や給水側溝等を含む略全面に渡って形成すべきであり、原石平板の下側面を育成波コンクリート層中に接するよう形成することができる外、原石平板の下側面を保護コンクリート層上面に接するよう形成することも可能である。
原石平板埋設スペースは、育成波コンクリート層上に所定の大きさに区画され、適所に育成波エネルギーを発する自然石から造られた所定大きさの原石平板を面一状に埋設してなり、温浴に最適な空間を確保する機能を果たし、人が一人だけ、または複数人が並んで仰臥姿勢となることが可能な縦、横寸法に区画されたスペースとし、少なくとも胸部、要部、脚部の夫々を同時に載置可能な寸法、配置とした一個または複数個の原石平板を設け、同スペース内における原石平板が埋設されない箇所は、育成波コンクリートが露出したままとしなければならず、胸部、要部、脚部に対応する箇所の夫々に直径20cmないし30cm程度のタイル状の原石平板を、左右に一個ずつか、または中央に一個ずつ埋設したものとすることができる外、胸部、要部、脚部に対応する幅約35cm、奥行約140cm程度の範囲に、1枚の原石平板か、あるいは複数枚に分割された原石平板を敷き詰めたものとすることができ、更に、頭部に対応する箇所には、枕型の原石板を配したものとすることが可能である。
自然石は、少なくともそれ自体が、波長が3μmないし25μmの何れかの遠赤外線を発するものであり、その中でも4μmないし14μmの波長帯を含み、人体の細胞を活性化し、血行促進等の健康に良いとされる育成波エネルギーを発生する性質をもつものでなければならず、表現を変えると超微弱振動エネルギーあるいは微弱磁気エネルギーを発して人体内の細胞を刺激し体質改善、疲労回復を助ける上、美肌効果、ダイエット、慢性疲労、腰痛、肩凝り、皮膚改善、風邪の予防等様々な効果が得られる性質を有するものであり、具体的には、角閃石(岩手県産)、天帝石(宮崎県産)、トルマリン(ブラジル産)、紫水晶(ブラジル産)、水晶(ブラジル産)等を挙げることができ、原石平板は、このような自然石から切り出した所定面積、所定厚さの平板である。
散水路は、密閉型浴室の床面適所に散水を誘導、流下可能とするよう凹設され、床下からの加熱を受けて散水を蒸発させて室内の湿度を上昇させると共に、上昇し過ぎた育成波コンクリート層や原石平板の表面温度、ならびに室温を低下させて温湿度の制御を可能とする機能を果たすものであり、密閉型浴室の床面積や室内容積、および床暖房の加熱能力に応じて十分な水路面積を確保できるものとすべきであり、散水の流下を阻害しない木製の簀の子を設けて原石平板埋設スペースに面一状とするのが望ましく、上流側から下流側に流れ下る過程において散水した全ての水分を加熱、蒸発してしまう構造とすべきであるが、散水の一部を下流側に設けた排出路を通じて密閉型浴室外に排出可能とすることもできる。
給水側溝は、原石平板埋設スペースの両側に沿って散水可能とし、原石平板埋設スペースの表面温度を低下させて密閉型浴室内の温度を低下させると共に、床下からの熱を受けて散水の一部または全部を蒸発させ、密閉型浴室内の湿度を上昇させる機能を果たすものであり、原石平板埋設スペースの両側に沿って所定幅、所定勾配に設定し、凹設されたものとしなければならず、その下り勾配の行方が散水路に至るよう配置すべきであり、原石平板埋設スペースに面一状とする木製の簀の子を、散水の障害とならないよう配したものとするのが望ましい。
湿度調整用升は、それ自体が育成波エネルギーを発するものであり、しかも所定容量の水を貯溜可能であって床下からの加熱を受けて貯水の一部を蒸発し、密閉浴室内の湿度の上昇および温度の低下を自動的に調整する機能を有し、育成波エネルギーを発する自然石から形成するか、あるいは、同自然石の粉末を含むコンクリートによって形成されたものとすべきであり、必要に応じて自動給水機構を組み込んで常に一定量の水を貯溜するものとするのが望ましい。
温浴施設の温湿度調和制御方法は、管理作業者自らが密閉浴室内の各原石平板埋設スペースの露出面温度や室温、室内湿度等を観ながら、各専用ボイラからの給湯温度の制御や給湯バルブ操作、散水ノズルからの散水操作、送風ファンや吸排気用ファン等を微調整するよう手動操作して管理、制御することが可能である外、これらの制御を各種温度センサや湿度センサからの検出値に基づいてフィードバック制御したり、所定の制御プログラムに基づいてシーケンス制御する自動制御装置によって行うようにすることも可能であり、また、管理作業者が不在となる夜間だけ各浴室内温湿度の制御作業を自動制御装置に任せるようにしたり、密閉型浴室内の空気の循環や換気作業等の一部作業を自動制御装置に行わせるようにすることも可能である。
その結果、温浴利用者からの温度が高過ぎるあるいは低過ぎるといった個人的な好みによる変更や管理作業者の都合に応じ、自動制御、手動制御を適宜切り替え可能なものにすることもでき、更に、各原石平板埋設スペース毎かあるいはその一部かを一まとまりとなる原石平板埋設スペース毎に、床暖房用のパイプを個別に配管して夫々を個別に温度管理して高温、中温、低温等の温度エリアを形成し、利用者の好みに応じて自由に選択できるものとしたり、散水ノズルを個別に開閉して顧客ニーズに個別に答えることができるよう制御するものとすることも可能であり、また、散水ノズルの操作バルブを各原石平板埋設スペース毎に設け、温浴利用者自らが温度調節できるようにすることも可能である。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
図1の温浴施設内部の平面図、図2の暖房用パイプ配管の平面図、図3の床下構造を縦断面化した側面図、図4の密閉型浴室の散水路および給水側溝の平面図、図5の密閉型浴室の換気および循環用ファンの平面図、図6
の湿度調整用升を縦断面化した側面図に示される事例は、男女専用の各更衣室12,13と、それらの奥がわに配される密閉型浴室2と、各更衣室12,13配置がわと異なる位置に設けた涼み所15とを有し、当該密閉型浴室2と、各更衣室12,13配置がわと異なる位置に設けた涼み所15との間に、該涼み所15がわ風除室14を隣接、配置するようにした上、涼み所15と風除室14との間の出入り口、および風除室14と密閉型浴室2との間の出入り口には、共に扉および/または引き戸を設けて各室間を出入り可能に区画する一方、風除室14は、密閉型浴室2内への出入りに際しての急激な温度変化による人体への負荷を緩和するための床暖房を、密閉型浴室2用熱源からの熱エネルギーの分配によって実現してなるものとした基本的構造からなるこの発明の温浴施設における代表的な一実施例である。
当該温浴施設1は、その入り口11から一段高く、靴またはスリッパを脱いで入る男女更衣室12,13が夫々左右に配され、各更衣室12,13から夫々別の風除室14,14を介して隣接する密閉型浴室2に通じ、同密閉型浴室2の反対側となる位置には一個の風除室14を通じて露天の涼み所15を配置したものとなり、各室間を出入り可能に区画した各風除室14,14,14の各更衣室12,13、涼み所15および密閉型浴室2に通じた出入り口の全てに、密閉状に閉鎖可能なシール構造を有し、しかも簡便にロック操作可能な把手またはハンドルを設けた扉または引き戸の何れかが適宜設置されたものとなっている。
密閉型浴室2は、幅約12m前後、奥行約5.5m前後の長方形であり、床上面から天井下面までの高さが約3m前後に設定され、その床下構造が、図3中に示すように、地上約120mm前後の厚さに形成した砕石敷込上に防湿土間シートを挟んで約120mm厚のスラブコンクリートである土間コンクリート3を設け、その土間コンクリート3上に、防水シート31および厚さ50mm前後の断熱材32を順次積層し、その上層にラス材であるワイヤーメッシュ42を配し、その上に外径20mm前後、内径16mm前後の暖房用下段パイプ4をピッチ間隔が約150mmとなるよう蛇行、配管し、更に下段パイプ4上に、ワイヤーメッシュ42を敷設し、その上に同一寸法の上段パイプ41を150mmピッチ間隔とすると共に、上下段パイプ4,41が、互いに約75mm前後のピッチ間隔となるよう蛇行、配管した上、上下ワイヤーメッシュ42,42および上下段パイプ4,41を埋設状とするようセメントを充填して土間コンクリート3上約110mm前後の厚さの保護コンクリート層43を形成し、同保護コンクリート層43上に、育成波エネルギーを発する自然石としての角閃石(岩手県産の花崗岩)の粉末を、1平方メートル当り約15kg前後の割合でセメントに混合、混練して厚さ約90mm前後のモルタルとするよう打設し、育成波コンクリート層5を形成したものとする。
上下二段組としたパイプ4,41は、涼み所15に隣接する風除室14の床面下を通じて夫々図2中に示すよう、密閉型浴室2の床面下に延伸、埋設され、同図中に破線で示す下段パイプ4には、下段パイプ専用ボイラ44を接続し、同図中に実線で示した上段パイプ41には、上段パイプ専用ボイラ45が接続され、個別の専用ボイラによって所定温度に調整、制御した温水を夫々、隣接する上下段パイプ4,41に互いに逆向きに流れるよう供給可能となっている。
図2中には、上下二段組としたパイプ4,41が、互いに平行状となるよう蛇行、配管されたものを示したが、所定ピッチを確保し、上下二段組としたパイプ4,41が、互いの中途複数箇所において縦横交叉状となるよう蛇行、配管したものとすることが可能である。
密閉型浴室2の奥行方向略中央には、図4中に示すように、幅約900mm前後、深さ約150mm前後の散水路6が、同密閉型浴室2の幅方向一端から他端に渡って緩やかな下り勾配を有して凹設され、該散水路6に沿った両側には、人体頭部を浴室2の奥行方向外側に向け、脚部を散水路6に向けて仰臥可能な縦約1,800mm前後、横約900mm前後の寸法に区画された原石平板埋設スペース51,51,……が、各風除室14,14,14の出入り口から外れた範囲に複数区画配列、形成され、各原石平板埋設スペース51,51,……は、中央付近の仰臥人体胸部、要部、脚部を同時に載置可能となる範囲に、育成波エネルギーを発する自然石としての角閃石から切り出された縦約1400mm前後、幅約350mm前後、厚さ凡そ20mmないし100mm前後の原石平板52を面一状に埋設したものとするか、あるいは縦約470mm前後、幅約350mm前後、厚さ凡そ20mmないし100mm前後の原石平板52を3枚、胸部から脚部に相当する範囲に渡り連ねて面一状に埋設し、更に、仰臥人体の頭部に相当する箇所には、木製の縁取りを付けた角閃石製の枕が、床面から約50mm前後突出して固着されたものとなっている。
また、各原石平板埋設スペース51,51,……の両側には、密閉型浴室2の壁面から散水路6に向けて緩やかな下り勾配を有する、幅約200mm前後、深さ約100mm前後の給水側溝61,61,……が凹設され、各給水側溝61,61,……の散水路6とは反対側となる壁面側端の夫々には、密閉型浴室2内の適所か、同浴室2外の適所に設けられた図示しない開閉バルブによって開閉操作可能な散水ノズル62,62,……が配置されており、図1中に示すように、散水路6ならびに各給水側溝61,61,……には、各原石平板埋設スペース51,51,……と面一状の床面を形成すると共に、散水路6および各給水側溝61,61,……に供給される水の流れを妨げない木製の簀の子63が敷設されている。
密閉型浴室2の天井には、図5中に破線で示すように、3基の送風ファン7,7,7が、互いに略等間隔を隔てて配置され、室内空気を強制的に攪拌するものとし、更に、密閉型浴室2一方端側壁の天井付近に外気吸入用ファン71を配し、これとは反対側の他方端側壁の天井付近に排気用ファン72を配し、更に、密閉型浴室2の適所に室内温度が45℃を越えると外気吸入用ファン71および排気用ファン72を自動的に起動させ、42℃前後となったときに外気吸入用ファン71および排気用ファン72を自動的に停止させるサーモスタット等の図示しない温度検知部を設けたものとなっている。
また、涼み所15への出入り口となる風除室14付近であって密閉型浴室2の中央寄りとなる箇所には、図6中に示すような断面構造の湿度調整用升8が、前記育成波コンクリート層5と同一素材からなり、同育成波コンクリート層5に一体に床面上に突出する箱型に形成され、天面を開放した加湿槽81と、該加湿槽81に底部が通水可能に連通し、天面を施蓋した貯水槽82とからなり、前記加湿槽81中には水位上限を規制可能な排水筒83を立設し、貯水槽82には、水面の上下変化に従い図示しない給水バルブを自動開閉するフロートを有する自動給水機構84を設けてある。
(実施例の作用)
以上のとおりの構成からなるこの発明の温浴施設は、以下に示す温湿度調和制御方法によって密閉型浴室2内が温浴に適する温度、湿度となるよう最適に制御されるものである。
先ず、密閉型浴室2の加熱を開始するときには、各専用ボイラ44,45を起動させて、図2中に示すように、実線と鎖線で示す上下二段組の各パイプ4,14の夫々に、互いに隣接する配管同士に逆向きとなる個別の給湯を行い、床面全体に渡り略均質に加熱するものとし、床面全体を数日ないし一週間程度を掛けて徐々に加熱して行き、原石平板埋設スペース51の露出面温度を50℃前後に安定させ、各専用ボイラ44,45は、24時間止まることなく連続的に給湯を継続するよう制御して原石平板埋設スペース51の露出面温度を常時50℃前後に加熱するようにする。
そして、密閉型浴室2内の温度が次第に上昇して42℃前後に達した頃から、図4中に実線矢印で示すように、全ての散水ノズル62,62,……から少量ずつの水を同時放水し、各給水側溝61,61,……をゆっくりと流下させ、徐々に散水路6に白抜き矢印で示すように放流して流水膜を形成し、床面からの加熱によって蒸発させ、室内湿度を90%前後まで上昇させると共に、室温が45℃を越えたときに、再度同様の散水を実行して床面から気化熱を奪い、室温を42℃前後まで低下させるよう誘導し、浴室内湿度を90%前後に保つよう制御する。
また、密閉型浴室2内の温度が42℃前後に達した頃から、同浴室2内の天井面に設置された複数基の送風ファン7,7,7を、図5中の破線矢印で示すように起動させ、室内の何処においても略同じ温度、湿度を保つことができるように室内空気を万遍なく攪拌し、更に、同浴室2内の温度が45℃を越えると、これを検知した温度検知部が外気吸入用ファン71および排気用ファン72を自動的に起動させ、同図5中に白抜き矢印で示すように、密閉型浴室2内に新鮮な外気を強制的に取り込むと共に、吸入空気と略同量の室内空気を室外に強制排気して室温を低下させると同時に換気を行い、温度検知部によって同浴室2内温度が42℃に達したことを検知すると、外気吸入用ファン71および排気用ファン72を自動的に停止し、浴室2内温度を安定に維持するようにする。
湿度調整用升8は、図6中に示すように、一定量の水を常時貯溜しており、床面からの加熱を受けているので、加湿槽81の露出した水面から常時水分を蒸発させて密閉型浴室2内の湿度を高く維持するものとなり、また、原石平板埋設スペース51,51,……が部分的に加熱し過ぎた場合等に、当該加湿槽81から直接如雨露等に水を汲み上げて散水することも可能であり、蒸発や汲み上げ等によって失われた水は、自動給水機構84を通じて自動的に補給され、常に一定量の貯溜水を確保することができ、しかも湿度調整用升8自体が、育成波コンクリートから形成されているので、その周辺や貯溜水に向けて育成波エネンルギーを放射するものとなる。
このようにして、密閉型浴室2内の温度および湿度ならびに原石平板埋設スペース51の温度等を夫々1日24時間を通じて適正に連続制御することにより、連日最適な条件で温浴、利用することが可能となり、利用者は図1中の男女更衣室12,13で浴衣やジャージ等の汗をかいてもよい服装に着替えて夫々の風除室14,14を通じて密閉型浴室2に移動することとなるが、これら各風除室14,14は、基礎を同じにして隣接する密閉型浴室2からの伝熱により、主として床面下を通じて各更衣室12,13よりも高く、また密閉型浴室2内よりも低い温度に加温されており、それら区画内を通過するときに急激な温度の上昇が緩和された状態で密閉型浴室2内に入ることが可能となる。
密閉型浴室2内に移動した利用者は、何れかの原石平板埋設スペース51を自由に選んで原石平板52を含む範囲にバスタオルを敷き、その上にうつ伏せに寝転んで約5分間前後の間、胸部と腹部とを原石平板52上に乗せて暖めて胃腸をはじめとする内臓諸器官を活発化させた後、今度は背中や腰部、脚部が夫々原石平板52上に乗るように仰向けになって5分ないし10分間程度暖まって大量の汗を流し、その後、密閉型浴室2内の温度よりも低く、外温度よりも高い温度の30℃前後に温度が保たれた風除室14を通って体に急激な温度変化を与えないように涼み所15に移動し、持ち込んだミネラルウォーターを飲んで水分補給をしながらベンチに座る等して暫くの間休憩をとり、体が冷めきってしまわない中に、再度風除室14を通って密閉型浴室2内に入り、合計2ないし3回に渡って同様の温浴を行い、汗と共に老廃物や過酸化脂質、重金属や農薬等の毒素等を体外に排出して新陳代謝を活発にし、健康的な弱アルカリ性体質に導くことができるものとなる。
また、利用者が各風除室14,14,14を通じて密閉型浴室2を出入りしたときに、その都度各出入り口のシール構造を備えた扉や引き戸を、それらの把手やハンドル等を操作して確実に閉鎖して密閉性を確保することにより、密閉型浴室2内に外部の冷気が浸入するのを確実に防止して高い保温性を維持し、密閉型浴室2内の温湿度を効率的に制御することが可能となり、該密閉型浴室2内の出入り口付近であっても温度変化を少なくして快適な入浴を可能とする。
なお、多くの人々が利用して汗を流した後の密閉型浴室2 内には、様々な雑菌やウイルスが残される虞れもあるが、原石平板52自体および育成波コンクリート層5に含まれる角閃石(育成波エネルギーを発する自然石)は、殺菌・消臭作用を有していて汗と共に排出された汚染物質を分解し悪臭の発生を防止し得ることから、壁面や床面等に黴や汚れの付着等が発生せず、密閉型浴室2
内の空気を含めた全体が衛生的な環境を維持することができ、夜間の清掃時に密閉型浴室2内を放水、ブラシ洗浄した後、散水ノズル62からの放水を停止し、所定時間に渡って床面からの加熱をして浴室2内を十分に乾燥させることによって雑菌やウイルスを完全に死滅させ、翌日の営業に備えることにより、密閉型浴室2の老朽化を防ぎ、永年に渡って建設当初と同等の状態を維持、利用することができるようになる。
(実施例の効果)
実施例に取り上げた構成からなる温浴施設は、先に示したこの発明の基本的構成からなる温浴施設における特徴に加え、図1および図4中に示したように、密閉型浴室2の略中央を縦断する散水路6の両側に複数の原石平板埋設スペース51,51,……を配してあり、多人数の利用者が同時に利用可能となり、しかも図2および図3中に示したように、床下に上下二段組としたパイプ4,41を埋設してあって各原石平板埋設スペース51,51,……の全てを均質に加熱することができ、図4中に示すように、各原石平板埋設スペース51,51,……の両側に配された散水ノズル62,62,……、給水側溝61,61,……を通じて散水路6に至るよう放流、散水できて各原石平板埋設スペース51,51,……が全部同様に冷却され、しかも均等に加湿されるために何れの原石平板埋設スペース51を選択した利用者も皆、同等の温浴効果を享受し、その効能を満喫することができるという利点を得られる。
更に、密閉型浴室2の中央に設置された湿度調整用升8の貯溜水が常時加熱されて蒸発し続けることから、密閉型浴室2内の湿度を所定範囲に保って過剰な乾燥を確実に防止することができる外、給水側溝61や散水ノズル62に簀の子63を装着して濡れた床面の露出を無くし、各原石平板埋設スペース51,51,……と面一状にして床面全体を段差の無い平面状に仕上げるようにしてあり、歩行中の躓きや転倒を防止して危険性の少ない利用ができるようになるという効果を発揮する。
(結 び)
叙述の如く、この発明の温浴施設は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、密閉型浴室と涼み所との間に風除室を隣接、設置し、浴室内と浴室外との移動に際して生ずる温度差による利用者への身体的負担を軽減するようにし、安全、快適な温浴によって健康の回復、増進を望む利用者には勿論のこと、それら利用者に温浴サービスを提供する温浴施設の所有者、運営者等からも高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
図面は、この発明の温浴施設、およびその温湿度調和制御方法の技術的思想を具現化した代表的な一実施例を示すものである。
温浴施設の内部構造を示す平面図である。 上下二段組としたパイプの配管構造を示す平面図である。 床下構造を縦断面化して示す側面図である。 散水路および給水側溝の配置構造を示す平面図である。 密閉型浴室の送風ファンおよび吸排気ファンの配置を示す平面図である。 湿度調整用升を縦断面化して示す側面図である。
符号の説明
1 温浴施設
11 同 入り口
12 同 男子更衣室
13 同 女子更衣室
14 同 風除室
15 同 涼み所
2 密閉型浴室
3 土間コンクリート
31 同 防水シート
32 同 断熱材
4 下段パイプ
41 同 上段パイプ
42 同 ラス材( ワイヤーメッシュ等)
43 同 保護コンクリート層
44 同 下段パイプ専用ボイラ
45 同 上段パイプ専用ボイラ
5 育成波コンクリート層
51 同 原石平板埋設スペース
52 同 原石平板
6 散水路
61 同 給水側溝
62 同 散水ノズル
63 同 簀の子
7 送風ファン
71 同 外気吸入用ファン
72 同 排気用ファン
8 湿度調整用升
81 同 加湿槽
82 同 貯水槽
83 同 排水筒
84 同 自動給水機構

Claims (6)

  1. 男女専用の各更衣室と、それらの奥がわに配される密閉型浴室と、各更衣室配置がわと異なる位置に設けた涼み所とを有し、それら密閉型浴室と涼み所との間に、涼み所がわ風除室を隣接、配置するようにした上、各更衣室ならびに涼み所と各風除室との間の出入り口、および各風除室と密閉型浴室との間の出入り口には、共に扉および/または引き戸を設けて各室間を出入り可能に区画する一方、涼み所がわ風除室には、密閉型浴室内への出入りに際しての急激な温度変化による人体への負荷を緩和するための床暖房を、密閉型浴室用熱源からの熱エネルギーの分配によって実現してなるものとしたことを特徴とする特徴とする温浴施設。
  2. 男女専用の各更衣室と、それらの奥がわに配される密閉型浴室と、各更衣室配置がわと異なる位置に設けた涼み所とを有し、それら密閉型浴室と涼み所との間に、涼み所がわ風除室を隣接、配置するようにした上、各更衣室ならびに涼み所と各風除室との間の出入り口、および各風除室と密閉型浴室との間の出入り口には、共に扉および/または引き戸を設けて各室間を出入り可能に区画する一方、涼み所がわ風除室には、密閉型浴室内への出入りに際しての急激な温度変化による人体への負荷を緩和するための床暖房を、密閉型浴室用専用ボイラからの循環給湯の分配によって実現してなるものとしたことを特徴とする特徴とする温浴施設。
  3. 密閉型浴室は、その室内天井の複数適所に室内空気を攪拌可能とする送風ファンを夫々設置すると共に、同室内適所に室温の上昇を検知可能な温度検知部を設け、天井付近となる壁面に、温度検知部に連動して起動可能な外気吸入用ファンを設けた上、同外気吸入用ファンに対峙する反対側の壁面同所付近にも同温度検知部に連動して起動可能な排気用ファンを設けるよう設定されてなるものとした、前記請求項1ないし2何れか一項記載の温浴施設。
  4. 密閉型浴室が、その床面上略中央付近に、育成波エネルギーを発する自然石粉末を添加した育成波コンクリートか、あるいは育成波エネルギーを発する自然石から形成された所定容量を有する升型に形成され、自動給水機構を有していて水面を室内に開放し、床面からの熱を受けて貯溜水を加熱可能とした湿度調整用升を設けるよう設定されてなるものとした、前記請求項1ないし3何れか一項記載の温浴施設。
  5. 風除室が、少なくとも密閉型浴室に繋がる出入り口に、密閉状に閉鎖可能なシール構造を有し、簡便にロック操作可能な把手やハンドルを有するよう設定されてなるものとした、前記請求項1ないし4何れか一項記載の温浴施設。
  6. 風除室が、全ての出入り口に、密閉状に閉鎖可能なシール構造を有し、簡便にロック操作可能な把手やハンドルを有するよう設定されてなるものとした、前記請求項1ないし4何れか一項記載の温浴施設。
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