JP2006230567A - 殺菌装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 病院等では種々の病原菌が存在する。よって、室内殺菌を行なうことが望ましい。しかし現実的にはそのようなことはほとんど行なわれていない。また、差金装置自体は存在するし他の場所では使用されているものもある。しかしながら、従来の殺菌装置では、効果があがらない、高価である、制御が難しい等の欠点があった。
【解決手段】 室内の空気中の雑菌を死滅させるための装置であって、空気を吸い込む吸気口、酸化チタン触媒、該酸化チタンを活性化するためのヒーター及び空気を排気する排気口を有し、加熱することによって活性化された酸化チタンの酸化作用及び、熱によって殺菌又は滅菌し、更に酸化チタンの酸化作用によって悪臭、有害成分を分解し空気を清浄化するもの。
【選択図】 図1
【解決手段】 室内の空気中の雑菌を死滅させるための装置であって、空気を吸い込む吸気口、酸化チタン触媒、該酸化チタンを活性化するためのヒーター及び空気を排気する排気口を有し、加熱することによって活性化された酸化チタンの酸化作用及び、熱によって殺菌又は滅菌し、更に酸化チタンの酸化作用によって悪臭、有害成分を分解し空気を清浄化するもの。
【選択図】 図1
Description
本発明は、室内用の殺菌装置に関するものである。
病院等では、種々の病原菌が存在することは間違いない。勿論、伝染性の強いものでは隔離されており、基本的には問題ないとされている。しかし、最近の院内感染の多さを見ると、このように単純なものでないことがわかる。
最近では、病室の前に消毒液の容器を置き、出入りする者はそれで手を洗うということも行なわれつつある。しかし、そのようなものは少数であるし、手を洗うだけで空気中に浮遊するものについては考慮されていない。
最近では、病室の前に消毒液の容器を置き、出入りする者はそれで手を洗うということも行なわれつつある。しかし、そのようなものは少数であるし、手を洗うだけで空気中に浮遊するものについては考慮されていない。
また、単に外来診察に来た患者等はまだどのような菌を保有しているか分からない。そのような患者と1つ部屋の中にいること自体、非常に危険である。また、病院に通っている者も患者であり、基本的に体力のないものである。このような者が他の室内に浮遊する菌に感染すれば、通常の体力ならば自己免疫力で撃退するものでも、問題となる場合がある。
空気感染するものの場合、病院や狭い会議室その他の場所は非常に危険な場所となる。このような空気感染に対する予防としては、特許文献1のように消毒液を室内に散布するものが知られている。
しかし、液体散布方式では種々のものに液がかかり付着するため制約が多い。また、自動的に行なうには装置が複雑で高価なものになる。
特開2001−327582号公報
しかし、液体散布方式では種々のものに液がかかり付着するため制約が多い。また、自動的に行なうには装置が複雑で高価なものになる。
また、手や食器、その他の物の殺菌装置としては、オゾンを用いるもの、紫外線を用いるもの等が知られている。しかし、オゾンはそれ自体が有害であるため、その制御が難しい。また、紫外線を用いるものも限られた照射領域にしか効果がない。
また、有害菌だけではなく、悪臭も非常に人に悪影響を与えるものである。単に不快になるだけでなく、気分が悪くなったり、めまいを起こしたりもすることがある。よって、脱臭も非常に重要な環境整備である。
脱臭装置としては、フィルタータイプ、オゾン分解タイプ、光触媒タイプ等がある。フィルタータイプは、単に悪臭成分を吸着するもので、吸着剤が能力一杯になれば交換するものである。このタイプは、吸着剤が目詰まりすれば交換しなければならず手間であり、小さい分子は吸着されないことが多い。また、オゾン分解タイプはオゾンの酸化力によって悪臭成分を分解するものであるが、オゾン自体が有害であるため外部に漏れないようにする必要がありどうしても構造が複雑になる。
光触媒タイプでは以上のような欠点はないが、従来のものでは紫外線ランプが必須であり、どうしても構造が複雑であった。
そこで、室内用で構造が簡単で殺菌と脱臭の両方を1台で行ない、簡単で制御の容易な装置を提供する。
以上のような状況に鑑み、本発明者は鋭意研究の結果本発明殺菌装置を完成したものであり、その特徴とするところは、室内の空気中の雑菌を死滅させるための装置であって、空気を吸い込む吸気口、酸化チタン触媒、該酸化チタンを活性化するためのヒーター及び空気を排気する排気口を有し、加熱することによって活性化された酸化チタンの酸化作用及び、熱によって殺菌又は滅菌し、更に酸化チタンの酸化作用によって悪臭、有害成分を分解し空気を清浄化する点にある。
本発明は、加熱した酸化チタンの触媒としての酸化力を利用して、殺菌、脱臭を行なうものである。活性化された酸化チタンが殺菌作用を有することは公知であるが、本発明ではその活性化の方法が異なること、および脱臭も同時に行なうことが新しいのである。
ここで、酸化チタンは、アナタ−ゼ型結晶のものが好適であるがその他のものでもよい。また、これは微粉末でもよいが、空気との同伴が少ないようにある程度のサイズに成形(焼結やバインダー成形その他)したもの、造粒したもの等が好適である。この時のサイズは、勿論限定はしないが、0.1〜数mmが好適である。
また、この酸化チタンを担体に担持させたものでもよい。例えば、セラミックやケイ砂等である。これは、焼結して固着させても、シリコンやセメント等熱や酸化力に比較的強いバインダーによって固着してもよい。
更に、フィルターのようなものに酸化チタンを固着して用いてもよい。フィルターとしては、種々の材料の繊維状物の不織布、メッシュ状のもの、ハニカム状のもの等である。
このような酸化チタン粒子間を空気が通過するようにする。即ち、酸化チタン粒子を単に充填するか、フィルターその他のものに担持させたものを中に置くだけでよい。
処理すべき空気の吸気口と排気口は当然あり、その空気の移動の原動力は、自然対流でもファンでもよい。即ち、後述するヒーターによって空気も暖められるため、軽くなり上方に移動する。そのため、自動的に下方から冷たい空気を吸引するのである。よって、これだけでも吸気、排気は可能である。しかし、積極的に空気を移動するため、ファンを設けてもよい。
吸気口や排気口は単なる開口であり、フィルターを設けてもよい。
吸気口や排気口は単なる開口であり、フィルターを設けてもよい。
ヒーターは、電熱ヒーターが簡単で温度制御も簡単である。ヒーターからは赤外線や遠赤外線が放射される。しかし、ガスやその他の方式の加熱装置でもよい。このヒーターは、酸化チタンを活性化するための加熱具であり、且つ加熱殺菌の役目も果たすものである。
ヒーターによる加熱の程度は、酸化チタンの量や分解すべき成分の量にもより、特に限定しないが、通常は50〜350℃程度が好適である。酸化チタンは当然ながら光(他の電磁波でも)によって励起(活性化)し、酸化触媒として働くのであるが、熱によってその効果が大きくなるだけでなく、熱のみでも活性化することがわかってきている。これを利用したのが本発明である。よって、本発明では熱が必須であり、光(電磁波一般)は照射してもよいが必須ではない。
酸化チタンの加熱による活性化は紫外線による場合に比べて大きな利点がある。即ち、紫外線による活性化では紫外線の届かない部分、陰の部分や内部については活性化されない。これに対して、本発明は酸化チタンを加熱(それも500℃程度以下の低温)することによって、活性化させているため、酸化チタンのほぼすべてが活性化される。即ち、加熱による酸化チタンの活性化は表面に留まらず、内部の至る所まで届くためである。熱は紫外線とは異なり、酸化チタンの表面だけでなく、同時に内部をも活性化し、活性点が反応によってエネルギーを消失しても直ちに内部からのエネルギー及び熱の伝達によって補給され、活性点は直ちに再活性化されるのである。加熱の方法は簡単である。電気ヒーター、燃料、赤外線や遠赤外線ヒーターなど何でもよく、分解物から発生する熱エネルギーでもよい。
酸化チタンの加熱による活性化は紫外線による場合に比べて大きな利点がある。即ち、紫外線による活性化では紫外線の届かない部分、陰の部分や内部については活性化されない。これに対して、本発明は酸化チタンを加熱(それも500℃程度以下の低温)することによって、活性化させているため、酸化チタンのほぼすべてが活性化される。即ち、加熱による酸化チタンの活性化は表面に留まらず、内部の至る所まで届くためである。熱は紫外線とは異なり、酸化チタンの表面だけでなく、同時に内部をも活性化し、活性点が反応によってエネルギーを消失しても直ちに内部からのエネルギー及び熱の伝達によって補給され、活性点は直ちに再活性化されるのである。加熱の方法は簡単である。電気ヒーター、燃料、赤外線や遠赤外線ヒーターなど何でもよく、分解物から発生する熱エネルギーでもよい。
病原菌や異臭によって汚染された空気の清浄化は加熱酸化チタンにより容易に達成される。雑菌等の有機系固形物や有機化合物は死滅又は消滅する。従来の方法では、菌と異臭の処理を同時に効果的に行なう方法はほとんどなかった。酸化チタンは、結晶構造を有するため微細な粉末及びその成形物(粒状物等)の表面は必ず格子欠陥を有し、正荷電に帯電し、更に対応して負荷電に帯電している場所が多数存在する。一方、病原菌や異臭は前者がタンパク質からなり、後者は酸素、窒素、硫黄等の化合物である。これらは、極性基を有しているので、酸化チタンの表面には容易に強く引き付けられ、配位あるいは吸着される。このような酸化チタンとの一体系は加熱によって極めて容易に分子結合の切断が生起し、空気中の酸素との反応によって主として二酸化炭素と水へと変化するのである。しかも、現実には加熱酸化チタン粒状物を十分に充填した長い層中を汚染空気が通過するので、ほとんど完全に清浄化する。
汚染空気の単なる加熱によって雑菌の死滅は可能であるかもしれない。しかし、汚染空気を連続的に吸引し、雑菌を死滅させその後排出しようとしても完全には不可能である。乱流となった空気は生きた雑菌を一部含んで排出されるだろうし、雑菌の死骸が消滅しないため空気中にまき散らされる。高温にすれば効率は上がるが、経済的に問題であり、危険性が増す。
本発明殺菌装置は、室内型でありコンパクトであることが特徴である。即ち、サイズは自由であるが、10cm×10cm×10cm程度の小さいものから、数十cm角程度のものが好適である。通常は部屋の片隅に置けば十分である。
加熱酸化チタンへ汚染空気を流すためには、酸化チタン層に入る前に空気を予熱しておいたほうがよい。予熱は電気ヒーターでも燃焼による間接加熱でもよいが、排出された過熱清浄化空気との熱交換によって行なってもよい。
加熱酸化チタンへ汚染空気を流すためには、酸化チタン層に入る前に空気を予熱しておいたほうがよい。予熱は電気ヒーターでも燃焼による間接加熱でもよいが、排出された過熱清浄化空気との熱交換によって行なってもよい。
本発明殺菌装置には次のような大きな利点がある。
(1) 酸化チタンを加熱し活性化しているため、菌が死滅、消滅する。
(2) 酸化チタンを加熱し活性化しているため、悪臭ガスや有毒ガスが酸化分解される。
(3) また、加熱ヒーターによる熱でも殺菌される。
(4) 病室、病院待合室、手術室、シーツその他の洗浄室等に最適である。
(1) 酸化チタンを加熱し活性化しているため、菌が死滅、消滅する。
(2) 酸化チタンを加熱し活性化しているため、悪臭ガスや有毒ガスが酸化分解される。
(3) また、加熱ヒーターによる熱でも殺菌される。
(4) 病室、病院待合室、手術室、シーツその他の洗浄室等に最適である。
図1は、本発明殺菌装置1の1例を示す斜視図である。本体には、入口2と出口3があり、その中間位置に触媒層4が設けられている。この触媒層4は、酸化チタンの微粒子を大きなサイズ(0.5〜3mm程度)に造粒したものをメッシュ上の棚に充填したものである。この触媒層を加熱するため、電気ヒーター5が触媒層中に設けられ全体を加熱するようにしている。温度を制御するための制御装置やサーモスタット等を設けてもよい。
また、空気の入口2付近にファン6が設けられ、積極的に空気を吸引するようにしている。このファン6は、出口近傍に設けてもよい。
1 本発明殺菌装置
2 入口
3 出口
4 触媒層
5 電気ヒーター
6 ファン
2 入口
3 出口
4 触媒層
5 電気ヒーター
6 ファン
Claims (3)
- 室内の空気中の雑菌を死滅させるための装置であって、空気を吸い込む吸気口、酸化チタン触媒、該酸化チタンを活性化するためのヒーター及び空気を排気する排気口を有し、加熱することによって活性化された酸化チタンの酸化作用及び、熱によって殺菌又は滅菌し、更に酸化チタンの酸化作用によって悪臭、有害成分を分解し空気を清浄化することを特徴とする殺菌装置。
- 吸引される空気は、清浄化前に予熱するものである請求項1記載の殺菌装置。
- 吸引される空気は、清浄化空気と熱交換されるものである請求項2記載の殺菌装置。
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2005
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