以下に、本発明に好適な実施形態について図面に基づいて説明する。
[遊技機の構成]
本実施形態における遊技機の概観について図1から図3を用いて説明する。尚、以下において説明する実施形態においては、本発明に係る遊技機に好適な実施形態として本発明を第1種パチンコ遊技機(「デジパチ」とも称される。)に適用した場合を示す。
パチンコ遊技機10は、図1及び図2に示すように、ガラスドア11、木枠12、ベースドア13、遊技盤14、皿ユニット21、画像を表示する液晶表示装置32、遊技球を発射する発射装置130、基板ユニット400、遊技価値を付与する球払出ユニット500などから構成されている。
上述したガラスドア11は、図2に示すように、ベースドア13に対して開閉自在に軸着されている。また、このガラスドア11の中央には、図1に示すように、開口11aが形成されている。また、この開口11aには、透過性を有する保護ガラス19が配設されている。この保護ガラス19は、ガラスドア11が閉鎖された状態で、後述する遊技盤14の前面に対面するように配設されている。特に、この保護ガラス19は、図2に示すように、少なくとも遊技領域15の全域と対面するように配設されておればよいが、遊技領域15に該当しない遊技盤14の前面領域16(以降、遊技領域外16と称する)に対面するように配設されてもよい。
また、図1に示すように、ガラスドア11には、その開口11aの下方に、コントロールパネル80が配設されている。このコントロールパネル80には、遊技球の貸し出し用操作部82、メニュー画面表示、メニュー選択、決定、取り消しなどのメニュー操作部84、遊技の進行に関する操作などのゲーム操作部88などが含まれている。
上述した皿ユニット21は、図2に示すように、ガラスドア11の下方に位置するように、ベースドア13に配設されている。皿ユニット21には、図1に示すように、その上方に上皿20が設けられている。また、上皿20の下方には下皿22が設けられている。上皿20には、後述する遊技領域15に発射させるための遊技球が貯留される。また、上皿20及び下皿22には、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うための払出口20a、22aが形成されており、所定の払出条件が成立した場合には、後述する球払出ユニット500に貯留されている遊技球が排出されることとなる。
上述した発射装置130は、図2に示すように、皿ユニット21の側方に位置するように、ベースドア13に配設されている。この発射装置130には、図1に示すように、遊技者によって操作可能な発射ハンドル26が配設されている。発射ハンドル26は、回動自在に設けられており、遊技者によって発射ハンドル26が操作されることによりパチンコ遊技を進めることができる。また、発射ハンドル26の裏側には、発射モータ(図示せず)、球送りソレノイド(図示せず)などが設けられている。尚、遊技を行う遊技者は、発射ハンドル26等の操作が可能なパチンコ遊技機10の前方側に位置することとなる。つまり、このパチンコ遊技機10は、前方から遊技可能である。
また、この発射ハンドル26の周縁には、タッチセンサ(図示せず)、発射停止スイッチ(図示せず)などが設けられている。このタッチセンサが触接されたときには、遊技者により発射ハンドル26が握持されたと検知される。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が遊技盤14に順次発射される。また、発射ハンドル26が回動操作されている場合であっても、この発射停止スイッチが操作されたときには、発射装置130によって遊技球が発射されない。
尚、発射ハンドル26に設けられるタッチセンサは、遊技者が発射ハンドル26を握持したと判別できるものであればよく、光学的に検知するものや、熱により検知するもの等、センサの種類を問わない。
上述した遊技盤14は、図2に示すように、ガラスドア11における保護ガラス19の後方に位置するように、ベースドア13の前方に配設されている。この遊技盤14は、その全部が透過性を有する板形状の樹脂によって形成されている。この透過性を有する樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。つまり、遊技盤14は、透光性部材により一部又は全部が後方を視認可能に形成されている。遊技盤14は、その前面に、発射された遊技球が転動可能な遊技領域15を有している。この遊技領域15は、ガイドレール30(図3参照)などに囲まれ、遊技球が転動可能な領域である。また、遊技盤14における遊技領域15には複数の障害釘(図示せず)が設けられている。このように、発射装置130によって発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて遊技盤14の上部に移動し、その後、上述した複数の障害釘との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって落下することとなる。また、詳しくは後述するが、このような遊技盤14においては、各種の役物が取り付け可能となっている。
この遊技盤14の前面中央には、図3に示すように、始動口44、シャッタ40などが設けられている。また、この遊技盤14の右側方には、羽根部材48bなどが設けられている。この始動口44に遊技球が入球したことを条件として、識別情報の可変表示が実行されることとなる。また、詳しくは後述するが、この識別情報の可変表示の結果に応じて、通常遊技状態よりも遊技者に相対的に有利な大当り遊技状態(特定遊技状態、所謂、「大当り」)となる。この大当り遊技状態となった場合には、シャッタ40が開放状態に制御され、第一大入賞口39aに遊技球が受け入れ容易な開放状態となるか、羽根部材48bが開放状態に制御され、第二大入賞口39bに遊技球が受け入れ容易な開放状態となる。もちろん、大当り遊技状態となった場合に、それら一方だけでなく、両者が開放状態に制御されてもよい。つまり、大当り遊技状態に移行されることによって、通常遊技状態においては閉鎖状態となっている役物(例えば、第一大入賞口39a、第二大入賞口39bなど)が開放状態となる。
上述したように、ガラスドア11、遊技盤14、皿ユニット21、発射装置130が配設されたベースドア13は、図2に示すように、木枠12に軸着されている。ベースドア13の中央には開口13aが形成されている。このため、ベースドア13の後方に配設される液晶表示装置32の表示領域32aが、透過性を有する遊技盤14、保護ガラス19を介して、前方から視認可能となる。また、このベースドア13の上方には、スピーカ46L、46Rが配設される。
また、遊技盤14の上方には、図3に示すように、可変表示手段としての特別図柄表示装置33が背面側から配設されている。この特別図柄表示装置33は、7セグ表示が可能な表示装置であり、特別図柄ゲームにおいて識別情報としての特別図柄の可変表示を行うものである。この特別図柄表示装置33における特別図柄は、一列の図柄列で構成されているが、これに限らず、例えば、複数の図柄列で構成されていてもよい。この識別情報としての特別図柄は、数字や記号等からなる図柄であり、本実施形態においては、“0”から“9”の数字、“−”の絵柄を用いる。
「可変表示」とは、変動可能に表示される概念であり、例えば、実際に変動して表示される「変動表示」、実際に停止して表示される「停止表示」等を可能とするものである。また、「可変表示」は、特別図柄ゲームの結果として識別情報が表示される「導出表示」を行うことができる。また、変動表示が開始されてから導出表示されるまでを1回の可変表示と称する。
また、この特別図柄表示装置33において、特別図柄の導出表示が行われ、導出表示された特別図柄が特定の表示態様(例えば、“0”から“9”のいずれかが導出表示される態様、所謂「大当り表示態様」)になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態に移行することとなる。また、導出表示された特別図柄が非特定の表示態様(例えば、“−”が導出表示される態様、所謂「はずれ態様」)になった場合には、大当り遊技状態に移行しない。
また、導出表示された特別図柄が、特定の表示態様のうちの特別の表示態様(例えば、“1”、“3”、“5”、“7”、“9”が導出表示される態様、所謂「通常大当り表示態様」)になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態に移行し、その大当り遊技状態が終了した場合に、確変状態に移行することとなる。
一方、導出表示された特別図柄が、特定の表示態様のうち、特別の表示態様ではない非特別の表示態様(例えば、“0”、“2”、“4”、“6”、“8”が導出表示される態様、所謂「準大当り表示態様」)になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態に移行し、その大当り遊技状態が終了した場合に、遊技者に相対的に不利な通常遊技状態に移行することとなる。
上述したような確変状態では、通常遊技状態よりも相対的に大当り遊技状態に移行する確率が向上する。尚、導出表示された特別図柄が特別の表示態様となった場合に大当り遊技状態に移行し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行する遊技状態を、通常大当り遊技状態と称する。また、導出表示された特別図柄が非特別の表示態様となった場合に大当り遊技状態に移行し、その大当り遊技状態の終了後に通常遊技状態に移行する遊技状態を、準大当り遊技状態と称する。
また、大当り遊技状態となった後に、確変状態となる通常大当りにおいては、詳しくは後述するが、第一大入賞口39aが開放される。また、通常大当りにおいて、この第一大入賞口39aへは1ラウンド当り9個の遊技球を受け入れ可能であり、その入賞に応じて、例えば、15個の賞球が行われる。
一方、大当り遊技状態となった後に、確変状態とならない準大当りにおいては、詳しくは後述するが、第二大入賞口39bが開放される。また、準大当りにおいて、この第二大入賞口39bへは1ラウンド当り1個の遊技球を受け入れ可能であり、その入賞に応じて、例えば、3個の賞球が行われる。
つまり、通常大当り遊技状態は、遊技者に相対的に有利な第二の大当り遊技状態に遊技状態が移行されることとなる。言い換えると、通常大当り遊技状態は、遊技者に対する有利度合いが大きい第二の大当り遊技状態である。また、準大当り遊技状態は、遊技者に相対的に有利であるが上述した通常大当り(第二の大当り遊技状態)よりも相対的に不利な第一の大当り遊技状態に遊技状態が移行されることとなる。言い換えると、準大当り遊技状態は、遊技者に対する有利度合いが小さい第一の大当り遊技状態である。
上述した液晶表示装置32は、ベースドア13に配設されている。この液晶表示装置32は、遊技に関する画像を表示するための表示領域32aを有している。この液晶表示装置32は、開口13aを介して、遊技盤14の後方(背面側)に配設されることとなる。また、液晶表示装置32は、表示領域32aが開口13aを介して遊技盤14の全部又は一部と背面側から奥行き方向に重なるように配設されている。この液晶表示装置32における表示領域32aには、詳しくは後述するが、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示に伴って可変表示を行う装飾図柄、遊技に係る背景画像、演出画像等、各種の遊技に関する画像が所定の態様で表示されることとなる。つまり、液晶表示装置32は、遊技に関する演出画像を表示する。また、言い換えると、液晶表示装置32は、遊技に関する演出画像を視認可能に表示する表示領域32aを有することとなる。また、言い換えると、液晶表示装置32は、識別情報としての装飾図柄の可変表示を行う。尚、本実施形態における液晶表示装置32は、可変表示手段の一例に相当する。
また、この液晶表示装置32には、特別図柄表示装置33における特別図柄の可変表示に合わせて、複数の図柄列(本実施形態においては3列)に対応する装飾図柄が可変表示される。言い換えると、液晶表示装置32は、複数の図柄列(表示列)のそれぞれにおいて識別情報の可変表示を行う。これら複数の図柄列において装飾図柄の導出表示が行われ、特別図柄表示装置33における特別図柄の可変表示の結果が特定の表示態様となる場合には、導出表示された複数の装飾図柄の組合せが特定の組合せ(例えば、複数の図柄列のそれぞれに“0”から“9”のいずれかが全て揃った状態で導出表示される態様、所謂「大当り表示態様」)となり、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態(所謂大当り)に移行することとなる。また、特別図柄表示装置33における特別図柄の可変表示の結果が通常大当り表示態様となる場合には、導出表示された複数の装飾図柄の組合せが、特定の組合せのうちの特別の組合せ(例えば、複数の図柄列のそれぞれに“1”、“3”、“5”、“7”、“9”のうちいずれかが全て揃った状態で導出表示される態様、所謂「通常大当り表示態様」)となり、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態(所謂大当り)に移行し、その大当り遊技状態が終了した場合に、確変状態に移行することとなる。一方、特別図柄表示装置33における特別図柄の可変表示の結果が準大当り表示態様となる場合には、導出表示された複数の装飾図柄の組合せが、特定の組合せのうちの特別の組合せではない非特別の組合せ(例えば、複数の図柄列のそれぞれに“0”、“2”、“4”、“6”、“8”のうちいずれかが全て揃った状態で導出表示される態様、所謂「準大当り表示態様」)となり、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態(所謂大当り)に移行し、その大当り遊技状態が終了した場合に、通常遊技状態に移行することとなる。また、液晶表示装置32には、これらの装飾図柄の他にも、背景画像、演出用の演出画像、普通図柄画像等が表示される。
このように、遊技者によってパチンコ遊技機10の前方から遊技が行われている場合、つまり、ガラスドア11が閉鎖した状態である場合には、透過性を有する遊技盤14の背面側に液晶表示装置32が配設されるとともに、遊技盤14の前面側に透過性を有する保護ガラス19が配設されるので、液晶表示装置32における表示領域32aに表示された画像が、透過性を有する遊技盤14及び保護ガラス19を介して遊技者に対して視認可能となる。
このため、詳しくは後述するが、透過性を有する遊技盤14の背面に液晶表示装置32が配設され、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて各種の演出を行うことによって、従来の遊技機にはなかった斬新な表示演出を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。また、従来の遊技機においては、表示領域のサイズを大きくすることによって、遊技領域のサイズが小さくなる可能性があった。また、表示領域のサイズを大きくしないで、各種の画像を表示することは、遊技者にとって視認することが煩雑となるおそれもあった。そこで、後述するような表示演出を実行することによって、液晶表示装置32における表示領域のサイズにとらわれない多種多様な演出を実行でき、興趣の向上を図ることができる。また、遊技盤14と、その遊技盤14の後方に配設される液晶表示装置32との間に隙間を設けたので、障害釘の調整を行う際などにおける衝撃が液晶表示装置32に伝導しにくく、液晶表示装置32を傷つけることを防止し、液晶表示装置32の製品寿命を永らえることができる。尚、液晶表示装置32に、役物、入賞口、球流路、リールの配置等のための穴を設けてもよい。
尚、本実施形態において、画像を表示する部分として液晶ディスプレイパネルからなる液晶表示装置32を採用したが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)を含むブラウン管、ドットLED(Light Emitting Diode)、セグメントLED、EL(Electronic Luminescent)、プラズマ等からなるものであってもよい。
上述した木枠12は、木製の枠体であり、図2に示すように、その前方にベースドア13が軸着される。尚、本実施形態においては、木製の木枠12を用いた構成としたが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、金属製、樹脂製の枠体を用いた構成としてもよい。また、この木枠12の中央には、開口12aが形成されている。この開口12aには、上述したベースドア13、液晶表示装置32、詳しく後述する基板ユニット400、球払出ユニット500などが配置される。
上述した基板ユニット400は、ベースドア13の後方に軸着されている。基板ユニット400には、パチンコ遊技機10を制御するための回路が形成された各種の基板(図示せず)などが内蔵されており、それらの基板が基板ケース(図示せず)によって覆われている。
上述した球払出ユニット500は、ベースドア13の後方に軸着されている。球払出ユニット500には、遊技球を貯留するための球貯留タンク(図示せず)と、球通路ケース(図示せず)とから構成され、球貯留タンクに貯留されている遊技球を、上述した払出口20a、22aへと導くこととなる。
上述した遊技盤14の遊技領域15には、各種の役物が設けられている。各種の役物の一例として図3を用いて以下に説明するが、これに限定されるものではない。
例えば、遊技盤14の上方には、上述した可変表示手段としての特別図柄表示装置33が設けられている。
また、特別図柄表示装置33の右側方には、普通図柄の可変表示を行う普通図柄表示装置35が設けられている。この普通図柄は、数字や記号等からなる情報であり、例えば“○”、“×”等の記号である。
また、遊技盤14の上方には、特別図柄ゲームにおける保留個数を表示する特別図柄保留表示装置34aから34d(図4においては符号34と表す)、普通図柄ゲームにおける保留個数を表示する普通図柄保留表示装置37がそれぞれ設けられている。
また、遊技盤14の右上方には、大当り遊技状態における上限ラウンド数を表示する大当りラウンド数表示装置41が設けられている。
また、遊技盤14の遊技領域15内の上方には、球通過検出器54a及び54bが設けられている。この球通過検出器54a及び54bは、その近傍を遊技球が通過したことを検出したときには、普通図柄表示装置35における普通図柄の変動表示が開始され、所定の時間が経過した後、普通図柄の変動表示を停止する。この普通図柄が所定の図柄(例えば“○”など)として停止表示されたときには、後述する始動口44の左右の両側に設けられている羽根部材(所謂、普通電動役物)48aが閉鎖状態から開放状態となり、始動口44に遊技球が入りやすくなるようになる。また、羽根部材48aを開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材48aを閉鎖状態として、始動口44に遊技球が入りにくくなるようにする。尚、羽根部材48aが閉鎖状態である場合においては、始動口44の上方に配設された通過口45を通過した遊技球のみが始動口44に入賞することとなる。
また、遊技盤14の遊技領域15内の下方には、遊技球の一般入賞口56aから56dが設けられている。
また、遊技盤14の遊技領域15の下方には、第一大入賞口39aに対して開閉自在なシャッタ40が設けられている。上述したように、導出表示された識別情報が、特定の表示態様のうち特別の表示態様となった場合には、遊技状態が通常大当り遊技状態に移行され、このシャッタ40が遊技球を受け入れやすい開放状態(第一の状態)となるように駆動される。また、この第一大入賞口39aには、第一カウントセンサ104(図4参照)を有する一般領域(図示せず)があり、その一般領域を遊技球が所定個数(例えば9個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまでシャッタ40が開放状態に駆動される。つまり、開放状態において第一大入賞口39aへの所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、第一大入賞口39aを、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態(第二の状態)にする。また、続いて、開放状態から閉鎖状態となったシャッタ40は、上限ラウンドに至っていないことを主な条件として、再度開放状態に駆動される。
また、遊技盤14の遊技領域15の右側方には、第二大入賞口39bに対して開閉自在な羽根部材48bが設けられている。上述したように、導出表示された識別情報が、特定の表示態様のうち非特別の表示態様となった場合には、遊技状態が準大当り遊技状態に移行され、この羽根部材48bが遊技球を受け入れやすい開放状態(第一の状態)となるように駆動される。また、この第二大入賞口39bには、第二カウントセンサ105(図4参照)を有する一般領域(図示せず)があり、その一般領域を遊技球が所定個数(例えば1個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまで羽根部材48bが開放状態に駆動される。つまり、開放状態において第二大入賞口39bへの所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、第二大入賞口39bを、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態(第二の状態)にする。また、続いて、開放状態から閉鎖状態となった羽根部材48bは、上限ラウンドに至っていないことを主な条件として、再度開放状態に駆動される。尚、第二大入賞口39bにおいては、第一大入賞口39aとは異なり、準大当り遊技状態時において、始動口44、第二大入賞口39bに遊技球が受け入れられたことに応じて、大当り強制終了抽選が行われる。この抽選の結果当選した場合には、上限ラウンドに至っているか否かに関わらず、準大当り遊技状態が終了される。
尚、上述したような第一大入賞口39a及びシャッタ40は、遊技領域15に設けられ、遊技球を受け入れ容易な第一の状態と、遊技球を受け入れ難い第二の状態とに変化可能な可変入賞装置の一例である。また、上述したような第二大入賞口39b及び羽根部材48は、遊技領域15に設けられ、遊技球を受け入れ容易な第一の状態と、遊技球を受け入れ難い第二の状態とに変化可能な可変入賞装置の一例である。つまり、遊技領域15には、複数の大入賞口が設けられている。また、第一大入賞口39aと第二大入賞口39bとは、1回の遊技球の入賞に応じて払い出される賞球数が異なる複数の可変入賞装置の一例である。
また、シャッタ40の上方には、始動入賞球センサ116(図4参照)を有する始動口44が設けられている。この始動口44に遊技球が入賞した場合に、後述する特別図柄ゲームが開始され、識別情報を変動表示する変動表示状態に移行する。所定の可変表示開始条件としては、本実施形態においては、始動口44に遊技球が入賞したこと(始動領域を遊技球が通過したこと)を主な条件とする。つまり、所定の可変表示開始条件が成立したときに(始動領域を遊技球が通過したことを条件に)識別情報の可変表示を行うこととなる。尚、実施形態においては、始動口44に遊技球が入賞したこと等を所定の可変表示開始条件としたが、これに限らず、別の態様であってもよい。
特別図柄ゲームにおける識別情報の可変表示中に遊技球が始動口44へ入賞した場合には、可変表示中の識別情報が導出表示されるまで、当該始動口44への遊技球の入賞に基づく識別情報の可変表示の実行(開始)が保留される、つまり、所定の可変表示実行条件が成立したが、所定の可変表示開始条件が成立していない場合(所定の可変表示保留条件が成立した場合)には、所定の可変表示開始条件が成立するまで、識別情報の可変表示の実行(開始)が保留されることとなる。識別情報の可変表示の実行が保留されている状態で、識別情報が導出表示された場合には、保留されている識別情報の可変表示の実行が開始される。また、識別情報が導出表示された場合に実行される識別情報の可変表示の実行は一回分である。例えば、識別情報の可変表示の実行が三回分保留されている状態で、識別情報が導出表示された場合には、保留されている識別情報の可変表示のうち一回分が実行され、残りの二回分は保留される。このように特別図柄ゲームにおける識別情報の可変表示が保留された場合には、特別図柄保留表示装置34は、その保留個数を表示することとなる。
また、詳しくは後述するが、準大当り遊技状態中においては、この始動口44に遊技球が入賞することによって、大当り遊技状態を強制的に終了させるための大当り強制終了抽選が行われる。
また、普通図柄ゲームにおいても同じように、普通図柄の変動表示中において球通過検出器54a及び54bの近傍を遊技球が通過した場合には、変動表示中の普通図柄が導出表示されるまで、当該球通過検出器54a及び54bへの遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示の実行(開始)が保留される。普通図柄の可変表示の実行が保留されている状態で、普通図柄が導出表示された場合には、所定時間経過後、保留されている普通図柄の可変表示が開始される。また、普通図柄が導出表示された場合に実行される普通図柄の可変表示の実行は一回分である。この保留された普通図柄の可変表示の実行回数(所謂、「普通図柄に関する保留個数」、「普通図柄ゲームにおける保留個数」)は、普通図柄保留ランプ50の点灯/消灯によって表される。また、普通図柄の可変表示の実行が保留される回数にも上限が設定されており、例えば、4回を上限として普通図柄の可変表示が保留される。このように普通図柄ゲームにおける識別情報の可変表示が保留された場合には、普通図柄保留表示装置37は、その保留個数を表示することとなる。
尚、本実施形態においては、4回を上限として識別情報の可変表示を保留するように構成したが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、一回又は複数回を上限として、識別情報の可変表示を保留するように構成してもよく、更には、上限を設定することなく保留するように構成してもよい。もちろん、識別情報の可変表示を保留しないように構成してもよい。また、本実施形態においては、4回を上限として普通図柄の可変表示を保留するように構成したが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、一回又は複数回を上限として、普通図柄の可変表示を保留するように構成してもよく、更には、上限を設定することなく保留するように構成してもよい。もちろん、普通図柄の可変表示を保留しないように構成してもよい。
[遊技機の電気的構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図を図4に示す。
パチンコ遊技機10は、主に、遊技制御手段としての主制御回路60と、演出制御手段や可変表示制御手段としての副制御回路200とから構成される。主制御回路60は、遊技の制御を行うものである。副制御回路200は、遊技の進行に応じた演出の制御を行うものである。
主制御回路60は、図4に示すように、制御手段であるメインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、このメインCPU66は、後述する各種の手段として機能することとなる。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当り判定をする際に参照される大当り判定テーブルや、演出を選択する際に参照される演出条件選択テーブル等の各種のテーブルも記憶されている。具体的なプログラム、テーブルについては後述する。
尚、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する媒体としてメインROM68を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードしてメインRAM70等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。また、本実施形態においてはメインCPU66、メインROM68及びメインRAM70を別々に設けたが、これらが一体となっているワンチップマイコンを使用してもよい。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。メインRAM70に記憶されるデータの具体例としては、以下のようなものがある。
メインRAM70には、制御状態フラグ、高確率フラグ、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ、演出条件選択用乱数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、特別図柄ゲームにおける保留個数を示すデータ等が存在する出力に関する変数、後述する副制御回路200にコマンドを供給するためのデータ、変数等が位置付けられている。
制御状態フラグは、特別図柄ゲームの制御状態を示すものである。高確率フラグは、大当り遊技状態である大当り遊技状態に移行する確率を相対的に高めるか否かを示すものである。
大当り判定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定するためのものである。大当り図柄決定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定した場合に、導出表示される特別図柄を決定するためのものである。演出条件選択用乱数カウンタは、特別図柄及び装飾図柄の変動表示パターンを決定するためのものである。これらのカウンタは、メインCPU66により順次“1”増加するように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU66の各種の機能を実行することとなる。尚、本実施形態においては、このような乱数カウンタを備え、プログラムに従って、メインCPU66が、乱数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する構成としたが、これに限らず、別個に、乱数発生器のような装置を備えるように構成してもよい。また、はずれではあるが、リーチとするか否かを判定するためのリーチ判定用乱数カウンタを設けてもよい。
待ち時間タイマは、主制御回路60と副制御回路200とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。また、大入賞口開放時間タイマは、シャッタ40や羽根部材48bを駆動させ、第一大入賞口39aや第二大入賞口39bを開放する時間を計測するためのものである。尚、本実施形態におけるタイマは、メインRAM70において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPU等自体がタイマを備えていてもよい。
大入賞口開放回数カウンタは、大当り遊技状態における第一大入賞口39aや第二大入賞口39bの開放回数(所謂、「ラウンド数」)を示すものである。また、大入賞口入賞カウンタは、ラウンド中に第一大入賞口39aや第二大入賞口39bに入賞し、第一カウントセンサ104及び第二カウントセンサ105を通過した遊技球の数を示すものである。更には、保留個数を示すデータは、始動口44へ遊技球が入賞したが、識別情報の可変表示が実行できないときに、当該可変表示を保留するが、その保留されている識別情報の可変表示回数を示すものである。
尚、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。尚、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。尚、このシリアル通信用IC72は、各種のコマンドを副制御回路200(副制御回路200に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図4に示すように、特別図柄表示装置33、特別図柄保留表示装置34、普通図柄表示装置35、普通図柄保留表示装置37、大当りラウンド数表示装置41、第一カウントセンサ104、第二カウントセンサ105、一般入賞球センサ106、108、110、112、通過球センサ114、115、始動入賞球センサ116、普通電動役物ソレノイド118、第一大入賞口ソレノイド120、第二大入賞口ソレノイド121、バックアップクリアスイッチ124などが接続されている。
特別図柄表示装置33は、主制御回路60からの信号に応じて、特別図柄ゲームにおける識別情報としての特別図柄の可変表示を行うものである。
特別図柄保留表示装置34は、主制御回路60からの信号に応じて、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示の保留個数を表示するものである。
普通図柄表示装置35は、主制御回路60からの信号に応じて、普通図柄ゲームにおける識別情報としての普通図柄の可変表示を行うものである。
普通図柄保留表示装置37は、主制御回路60からの信号に応じて、普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示の保留個数を表示するものである。
大当りラウンド数表示装置41は、主制御回路60からの信号に応じて、移行した大当り遊技状態における上限ラウンド数を表示するものである。
第一カウントセンサ104は、第一大入賞口39aにおける一般領域に設けられている。この第一カウントセンサ104は、第一大入賞口39aにおける一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
第二カウントセンサ105は、第二大入賞口39bにおける一般領域に設けられている。この第二カウントセンサ105は、第二大入賞口39bにおける一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞球センサ106、108、110、112は、一般入賞口56a〜56dに設けられている。この一般入賞球センサ106、108、110、112は、各一般入賞口56a〜56dを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通過球センサ114、115は、球通過検出器54a及び54bに設けられている。この通過球センサ114、115は、球通過検出器54a及び54bを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
始動入賞球センサ116は、始動口44に設けられている。この始動入賞球センサ116は、始動口44を遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して羽根部材48aに接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材48aを開放状態又は閉鎖状態とする。
第一大入賞口ソレノイド120は、図1に示すシャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、第一大入賞口39aを開放状態又は閉鎖状態とする。
第二大入賞口ソレノイド121は、図1に示す羽根部材48bに接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材48bを駆動させ、第二大入賞口39bを開放状態又は閉鎖状態とする。
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10に内蔵されており、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有する。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行う払出装置128、遊技球の発射を行う発射装置130、カードユニット150が接続されている。具体的には、払出・発射制御回路126には、その払出・発射制御回路126を制御するためのCPU(図示せず)と、CPUに処理を実行させるためのプログラムが記憶されているROM(図示せず)と、CPUの作業領域であるRAM(図示せず)とが少なくとも備えられている。また、カードユニット150には、貸し出し用操作部82が接続されており、その操作に応じて、カードユニット150に操作信号が供給される。
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行う。尚、払出装置128は、発射(投入)された遊技媒体が所定の領域を通過することにより遊技媒体を払出す払出手段の一例として採用されている。また、払出・発射制御回路126は、払出手段の駆動制御を行う払出制御手段の一例として採用されている。
また、発射装置130には、上述した発射モータ、タッチセンサ等の遊技球を発射させるための装置が備えられている。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が発射モータにより遊技盤14に順次発射される。尚、このような発射装置130は、遊技者の操作に応じて遊技媒体を発射する発射手段の一例として採用されている。また、払出・発射制御回路126は、発射手段の駆動制御を行う発射制御手段の一例として採用されている。
更には、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46(図1においては46L及び46R)から発生させる音声に関する制御、装飾ランプ(図示せず)などを含むランプ132の制御等を行う。
尚、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成しても問題ない。
副制御回路200は、可変表示制御手段としてのサブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250、スピーカ46から発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、装飾ランプなどを含むランプ132の制御を行うランプ制御回路240から構成されている。副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。また、副制御回路200には、メニュー操作部84、ゲーム操作部88などが接続されており、その操作(操作状態)に応じて操作信号が副制御回路200に供給される。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。サブCPU206は、後述する各種の手段として機能することとなる。
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、演出に関する決定を行うためのテーブル等の各種のテーブルも記憶されている。具体的なプログラムについては後述する。
また、プログラムROM208には、複数種類の演出パターンが記憶されている。これら演出パターンは、演出表示の進行に関するものである。演出表示は、識別情報の可変表示に応じて実行されるものである。
尚、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段としてプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。もちろん、記憶手段としてメインROM68を用いてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM210等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
また、本実施形態において、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60と、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200と、を別々に構成したが、これに限らず、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60のみで構成してもよく、この場合には、上述したプログラムROM208に記憶されているプログラムをメインROM68に記憶させ、メインCPU66により実行されるように構成してもよい。もちろん、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200のみで構成するようにしてもよく、この場合には、上述したメインROM68に記憶されているプログラムをプログラムROM208に記憶させ、サブCPU206により実行されるように構成してもよい。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等各種の変数等が位置付けられている。
尚、本実施形態においては、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
表示制御回路250は、液晶表示装置32の表示制御を行う回路であり、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する。)、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データをバッファするフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータなどから構成されている。尚、表示制御回路250は、可変表示制御手段の一例に相当する。
表示制御回路250は、サブCPU206から供給されるデータに応じて、液晶表示装置32に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。
また、表示制御回路250は、装飾図柄を示す装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等の各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている。
表示制御回路250は、サブCPU206から供給される画像表示命令に応じて、画像データ、画像データに基づく画像を表示させる表示位置データを読み出し、装飾図柄を示す装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等、各種の画像データを一時的にフレームバッファに格納する。そして、表示制御回路250は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。このD/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングでこの画像信号を液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32に画像が表示される。
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AMPと称する。)などから構成されている。
この音源ICは、スピーカ46から発生させる音声の制御を行う。音源ICは、サブCPU206から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMPに供給する。AMPは、音声信号を増幅させ、スピーカ46から音声を発生させる。
ランプ制御回路240は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターン等が記憶されている装飾データROMなどから構成されている。
[設定情報テーブル]
上述したような構成のパチンコ遊技機10におけるメインROM68に記憶されている設定情報テーブルについて図5を用いて説明する。尚、以下に説明する設定情報テーブルがメインROM68に記憶されていない場合であっても、このような機能を有するデータ、プログラムがメインROM68に記憶されていればよい。また、本実施形態においては、このような設定情報テーブルが記憶されているが、具体的な一例に過ぎず、後述するような条件が成立するものであればこのようなテーブルでなくてもよい。
メインROM68に記憶された設定情報テーブルが記憶されている。この設定情報テーブルには、各種の遊技状態における遊技に関する設定情報が記憶されている。
設定情報テーブルには、例えば、図5(A)に示すように、通常遊技状態、確変状態、時短状態のそれぞれにおける大当り確率、特別図柄ゲームにおける最短変動時間などが記憶されている。尚、ここでいう通常遊技状態とは、一般的な通常遊技状態である。
具体的には、通常遊技状態においては、大当り確率として“1/10”、最短変動時間として“10秒”が対応付けられている。確変状態においては、大当り確率として“10/10”、最短変動時間として“3秒”が対応付けられている。時短状態においては、大当り確率として“1/10”、最短変動時間として“3秒”が対応付けられている。
また、確変状態、時短状態は、通常遊技状態に含まれる。つまり、通常遊技状態は、一般的な通常遊技状態、確変状態、時短状態を含む遊技状態である。また、時短状態とは、確変状態のように大当り確率自体は向上しないが、識別情報の可変表示が短時間となり、識別情報の可変表示がより行われやすくなり、大当り遊技状態に移行しやすくなる遊技状態である。
また、設定情報テーブルには、例えば、図5(B)に示すように、準大当り遊技状態、通常大当り遊技状態のそれぞれにおける大当り種別選択率や、それら大当り遊技状態におけるスペックなどが記憶されている。この大当り種別選択率とは、大当り遊技状態に移行すると決定したことを条件に、準大当り遊技状態、通常大当り遊技状態がそれぞれ選択される確率を示す。また、スペックには、開放制御する大入賞口の選択率、大入賞口(第一大入賞口39a、第二大入賞口39b)への遊技球の入賞に対応する賞球数、1ラウンド終了条件(所定のラウンド終了条件の一例)、大当り終了条件(所定の大当り終了条件の一例)などが含まれている。開放制御する大入賞口の選択率とは、大当り遊技状態中におけるラウンド毎に開放制御する大入賞口の選択割合である。また、大当り終了条件には、大当り遊技状態が終了するラウンド数、大入賞口入賞に応じた大当り強制終了抽選の有無、始動口入賞に応じた大当り強制終了抽選有無などが含まれている。
具体的には、準大当り遊技状態においては、大当り種別選択率が“35/36”である。また、スペックとしては、開放制御する大入賞口の選択率(第一大入賞口39a:第二大入賞口39b)が“0:10”となる。また、第二大入賞口39bへの遊技球の入賞に対応する賞球数が“3”となる。また、1ラウンド終了条件が、1カウント若しくは開放から30秒経過である。また、大当り終了条件としては、大当り遊技状態が終了するラウンド数が16ラウンド終了であり、大入賞口入賞に応じた大当り強制終了抽選、始動口入賞に応じた大当り強制終了抽選がある。
一方、通常大当り遊技状態においては、大当り種別選択率が“1/36”である。また、スペックとしては、開放制御する大入賞口の選択率(第一大入賞口39a:第二大入賞口39b)が“10:0”となる。また、第一大入賞口39aへの遊技球の入賞に対応する賞球数が“15”となる。1ラウンド終了条件が、9カウント若しくは開放から30秒経過である。また、大当り終了条件としては、大当り遊技状態が終了するラウンド数が16ラウンド終了であり、大入賞口入賞に応じた大当り強制終了抽選、始動口入賞に応じた大当り強制終了抽選がない。
上述したような設定情報テーブルを比較すると、準大当り遊技状態と通常大当り遊技状態とで、大入賞口(第一大入賞口39a、第二大入賞口39b)の選択率が異なる。つまり、準大当り遊技状態と通常大当り遊技状態とで異なり、大当り遊技状態において変位させる大入賞口(第一大入賞口39a、第二大入賞口39b)の選択割合情報が複数種類記憶されている。
このように、1回の遊技球の入賞に応じて払い出される賞球数が異なる複数の可変入賞装置を備え、第一の大当り遊技状態と第二の大当り遊技状態とで異なり、大当り遊技状態において変位させる可変入賞装置の選択割合情報が複数種類記憶されている。このため、変位される可変入賞装置の選択割合の設定に応じて、第一の大当り遊技状態と第二の大当り遊技状態とにおける遊技球の払い出しが調整され、遊技者にもわかりやすく、第一の大当り遊技状態と第二の大当り遊技状態とでより一層容易に有利度合いの差を持たせることができる。
また、1ラウンド終了条件として、カウント数が異なる。つまり、複数種類のラウンド終了条件として、大入賞口(第一大入賞口39a、第二大入賞口39b)に受け入れられた遊技球の上限数が複数種類記憶されている。言い換えると、準大当り遊技状態と通常大当り遊技状態とで異なる複数種類のラウンド終了条件が記憶されている。
このように、第一の大当り遊技状態と第二の大当り遊技状態とで異なり、可変入賞装置が第一の状態から第二の状態にされるラウンド制御のラウンド終了条件が複数種類記憶されている。このため、ラウンド終了条件の設定に応じて、遊技球の払い出しなどが調整され、第一の大当り遊技状態と第二の大当り遊技状態とで容易に有利度合いの差を持たせることができる。
また、複数種類のラウンド終了条件として、可変入賞装置に受け入れられた遊技球の上限数が複数種類記憶されている。このため、可変入賞装置に受け入れられた遊技球の上限数の設定に応じて、第一の大当り遊技状態と第二の大当り遊技状態とにおける遊技球の払い出しが調整され、遊技者にもわかりやすく、第一の大当り遊技状態と第二の大当り遊技状態とでより一層容易に有利度合いの差を持たせることができる。
また、大当り終了条件として、大入賞口入賞、始動口入賞に応じた大当り強制終了抽選の有無が異なる。つまり、大当り遊技状態(準大当り遊技状態)中において、始動口44、大入賞口(第一大入賞口39a、第二大入賞口39b)への遊技球の入賞を条件として所定確率で大当り遊技状態を終了させる大当り終了条件情報が、準大当り遊技状態に対応する設定情報として記憶されている。尚、本実施形態においては、上述した大当り終了条件情報は、通常大当り遊技状態に対応しない設定情報としては記憶されていないが、これに限らず、このような大当り終了条件情報が、通常大当り遊技状態に対応する設定情報としては記憶されていてもよい。もちろん、それらの一方、両方は問わない。
このように、可変入賞装置への遊技球の入賞を条件として所定確率で大当り遊技状態を終了させる大当り終了条件情報が、複数種類の大当り遊技状態のそれぞれ又はいずれかに対応する設定情報として記憶されている。言い換えると、複数種類の大当り遊技状態のそれぞれ又はいずれかにおいて、可変入賞装置への遊技球の入賞(可変入賞装置画像への遊技球画像の入賞)を条件として所定確率で大当り遊技状態を終了させる制御を行う。このため、従来においては、可変入賞装置における特別領域に遊技球が入賞しなかったことに応じて、大当り遊技状態が終了することがあったが、逆に、可変入賞装置への遊技球の入賞に応じて、大当り遊技状態が終了することがあり、大当り遊技状態の多様化を図るとともに、遊技状態の進行自体が従来とは異なることとなり、斬新な遊技性を提供することによって、飛躍的に興趣の向上を図ることができる。
また、始動領域への遊技球の通過を条件として所定確率で大当り遊技状態を終了させる大当り終了条件情報が、複数種類の大当り遊技状態のそれぞれ又はいずれかに対応する設定情報として記憶されている。言い換えると、複数種類の大当り遊技状態のそれぞれ又はいずれかにおいて、始動領域への遊技球の通過(始動領域への遊技球画像の通過)を条件として所定確率で大当り遊技状態を終了させる制御を行う。このため、従来においては、可変入賞装置における特別領域に遊技球が入賞しなかったことに応じて、大当り遊技状態が終了することがあったが、逆に、始動領域への遊技球の通過に応じて、大当り遊技状態が終了することがあり、大当り遊技状態の多様化を図るとともに、遊技状態の進行自体が従来とは異なることとなり、斬新な遊技性を提供することによって、飛躍的に興趣の向上を図ることができる。また、始動領域への遊技球の通過を条件として所定確率で大当り遊技状態を終了させるため、その通過に応じて、次回以降における大当り遊技状態に移行するか否かの抽選を行うこともできる。このため、通常遊技状態に移行した場合であっても、大当り遊技状態に移行させる遊技をスムーズに行うことができる。
更には、大当り終了条件情報が、第一の大当り遊技状態に対応し、第二の大当り遊技状態に対応しない設定情報として記憶されている。即ち、第一の大当り遊技状態は、大当り終了条件情報に基づいて所定確率で終了することとなる。このため、大当り遊技状態の多様化を図るとともに、第一の大当り遊技状態からの遊技状態の進行が従来と異なり、斬新な遊技性を提供することによって、飛躍的に興趣の向上を図ることができる。
また、言い換えると、上述したメインROM68には、遊技者に対する有利度合いが異なる(所定の大当り終了条件が異なる)複数種類の大当り遊技状態のそれぞれに対応する設定情報が記憶されている。尚、このような設定情報が記憶されたメインROM68は、設定情報記憶手段の一例に相当する。
このように設定された設定情報に基づいて、各種の遊技状態の管理が行われることとなる。尚、上述した準大当り遊技状態においては、通常大当り遊技状態と比較して、1ラウンド終了条件における上限となるカウント数が極めて少なく(9カウントか1カウント)、入賞に応じた賞球数(15球か3球)が極めて少ない。
このため、上述した準大当り遊技状態においては、通常大当り遊技状態よりも有利度合いが小さく、場合によっては、遊技者の所有している遊技球が減少することがある。このため、大当り遊技状態に移行すると決定した場合であっても、準大当り遊技状態に移行したときには、第二大入賞口39bが開放されるため、概して、遊技者にとっては通常遊技状態よりは有利である。しかし、通常大当り遊技状態よりも有利度合いが小さく、遊技者としては、如何に通常大当り遊技状態に移行するかが重要となる。このため、通常大当り遊技状態に移行するためには、通常遊技状態に移行しなければならない。このため、準大当り遊技状態に移行した場合には、通常遊技状態に移行するほうがよいかもしれないなど、通常遊技状態における意味合いも従来の遊技機とは異なってくる場合がある。このため、大当り遊技状態の多様化を図るとともに、遊技全体における進行や遊技状態の意味合いなどが異なり、従来の遊技機にはなく、飛躍的に興趣の向上を図ることができることがある。
また、大当り遊技状態に移行させるか否かの確率は、大当り遊技状態(準大当り遊技状態、通常大当り遊技状態)の制御を行う時間割合が、通常遊技状態の制御を行う時間割合よりも大きくなる確率となっている。
尚、本実施形態においては、通常遊技状態において抽選を行ってから次回の抽選までの最短時間が、時短状態、確変状態中における3秒である。また、準大当り遊技状態が1回実行される最長時間は、1ラウンドの最長時間とラウンド上限数との積であり、30秒×16=480秒となる。
また、本実施形態においては、大当り遊技状態に移行するか否かの確率が、通常遊技状態時、時短状態中には“1/10”、確変状態中には“10/10”となっている。また、大当り遊技状態に移行すると決定された場合に、準大当り遊技状態が選択される確率が“35/36”、通常大当り遊技状態が選択される確率が“1/36”である。
このため、具体的には、本実施形態においては、通常遊技状態において一回の大当り抽選が行われる最短時間が3秒であり、大当り遊技状態の最長時間が480秒である。このため、抽選の結果に基づいて大当り遊技状態に移行すると決定された確率が、“3/480”、即ち、“1/160”より高い確率であれば、大当り遊技状態(準大当り遊技状態、通常大当り遊技状態)の制御を行う時間割合が、通常遊技状態の制御を行う時間割合よりも大きくなる。このように、本実施形態においては、大当り確率が“1/10”、又は、“10/10”であり、この条件を十分に満たしている。
特に、大当り遊技状態に移行させる確率は、通常遊技状態において抽選を行ってから次回の抽選までの最短時間を、準大当り遊技状態が1回実行される最長時間で割った商以上の確率であれば好適である。
また、大当り遊技状態の種別を選択する確率は、準大当り遊技状態の制御を行う時間割合が、通常大当り遊技状態の制御を行う時間割合よりも大きくなる確率である。具体的には、上限ラウンド数、開放上限時間等、準大当り遊技状態、通常大当り遊技状態においては、制御時間が同じ条件であり、大当り遊技状態の種別の選択確率によって、準大当り遊技状態の制御を行う時間割合が、通常大当り遊技状態の制御を行う時間割合が決定される。このため、準大当り遊技状態の制御を行う時間割合が“35/36”、通常大当り遊技状態の制御を行う時間割合が“1/36”となり、大当り遊技状態の種別を選択する確率は、準大当り遊技状態の制御を行う時間割合が、通常大当り遊技状態の制御を行う時間割合よりも大きくなる確率となり、この条件を十分に満たしている。
このように、大当り遊技状態の制御を行う時間割合が、通常遊技状態の制御を行う時間割合よりも大きくなる確率で、大当り遊技状態に移行させると決定する抽選を行う。また、遊技者に対する有利度合いが小さい第一の大当り遊技状態の制御を行う時間割合が、遊技者に対する有利度合いが大きい第二の大当り遊技状態の制御を行う時間割合よりも大きくなる確率で、複数種類の大当り遊技状態からいずれかを選択する。これによって、大当り遊技状態が行われる時間が多くなり、特に、第一の大当り遊技状態が行われる時間が多くなる。このように、通常遊技状態を制御する時間割合、第一の大当り遊技状態を制御する時間割合、第二の大当り遊技状態を制御する時間割合など、遊技状態の時間割合に応じて、遊技状態の移行確率を設定することによって、大当り遊技状態の多様化を図るとともに、遊技全体における遊技状態の意味合い自体が従来とは異なることとなり、斬新な遊技性を提供することによって、飛躍的に興趣の向上を図ることができる。
具体的な一例としては、第一の大当り遊技状態を短い時間で終了するように設定情報を設定するとともに、第一の大当り遊技状態に移行する確率を高く設定し、第二の大当り遊技状態と比べて賞球数を極端に少なく設定することによって、多くは賞球が得られない第一の大当り遊技状態が比較的に頻繁に実行され、多くの賞球が得られる第二の大当り遊技状態に移行することができる通常遊技状態が比較的に実行されないため、如何に第一の大当り遊技状態から通常遊技状態に移行し、第二の大当り遊技状態に移行させるかといった従来とは異なる遊技状態の意味合いが生じることとなる。これによって、大当り遊技状態の多様化を図るとともに、従来にはない斬新な遊技性を提供することができ、飛躍的に興趣の向上を図ることができる。
通常遊技状態において抽選を行ってから次回の抽選までの最短時間を、第一の大当り遊技状態が1回実行される最長時間で割った商以上の確率で、大当り遊技状態に移行させると決定する抽選を行う。従って、通常遊技状態を制御する時間割合と、第一の大当り遊技状態を制御する時間割合とを考慮して、遊技状態の移行制御が行われ、大当り遊技状態の多様化を図るとともに、従来にはない斬新な遊技性を提供することが最適に行え、飛躍的に興趣の向上を図ることができる。もちろん、通常遊技状態において抽選を行ってから次回の抽選までの最長時間を、第一の大当り遊技状態が1回実行される最短時間で割った商以上の確率で、大当り遊技状態に移行させるようにしてもよい。
[表示画面の説明]
また、上述した構成において液晶表示装置32において実行される特別図柄ゲームに関する表示画面について図6から図8を用いて説明する。
[特別図柄ゲームの説明]
特別図柄表示装置33においては、図3に示すように、識別情報としての特別図柄が可変表示される。具体的には、特別図柄の導出表示がされている場合において、所定の可変表示開始条件が成立したときには、特別図柄の可変表示が実行される。そして、停止表示され、その導出表示された特別図柄が、非特定の表示態様(例えば、“0”から“9”などにならない態様、“−”)となったことを条件に、大当り遊技状態に移行せず、通常遊技状態等、現在の遊技状態が維持され、特定の表示態様(例えば、“0”から“9”など)となったことを条件に、遊技状態が大当り遊技状態に移行されることとなる。
また、液晶表示装置32における表示領域32a上では、特別図柄表示装置33における特別図柄を装飾するための識別情報としての複数列の装飾図柄の可変表示が行われる。具体的には、特別図柄が導出表示されている場合には、図6(A)に示すように、装飾図柄も導出表示されている。そして、上述した所定の可変表示開始条件が成立したときには、特別図柄と同じように、図6(B)に示すように、装飾図柄の可変表示も実行される。そして、特別図柄が導出表示され前に、図6(C)に示すように、左列に装飾図柄が停止表示され、その後、右列に装飾図柄が停止表示される。そして、特別図柄が導出表示されるタイミングで、中列の装飾図柄が停止表示され、装飾図柄が導出表示されることとなる。
また、導出表示される装飾図柄は、導出表示される特別図柄と関連性を有する。具体的には、特別図柄が“−”である場合には、装飾図柄は、非特定の表示態様(例えば、同一図柄が3個揃わない態様)となり、特別図柄が“0”から“9”である場合には、装飾図柄は、特定の表示態様(例えば、同一図柄が3個揃った態様)となる。つまり、全ての列が停止表示され、その導出表示された複数列の装飾図柄が、図6(D)に示すように、非特定の表示態様(例えば、同一図柄が3個揃わない態様)となると、特別図柄が“−”として導出表示され、通常遊技状態等、現在の遊技状態が維持される。一方、複数列の装飾図柄が、図7(A)に示すように、特定の表示態様(例えば、同一図柄が3個揃った態様)となると、特別図柄が“0”から“9”として導出表示され、遊技状態が大当り遊技状態に移行されることとなる。
特に、複数列の装飾図柄が、図7(A)に示すように、特定の表示態様のうち特別の表示態様(例えば、“1”、“3”、“5”、“7”、“9”が3個揃った態様)となると、遊技状態が通常大当り遊技状態に移行されることとなる。
通常大当り遊技状態となった場合には、図7(B)に示すように、大当りとなった旨の画像や、上限ラウンド数(例えば、16ラウンドなど)、最大カウント数(例えば、9カウントなど)、賞球数(例えば、15球など)の画像などが液晶表示装置32の表示領域32aに表示される。そして、図7(C)、図7(D)に示すように、ラウンド1が実行される。そして、図7(E)に示すように、最終ラウンドとなり、通常大当り遊技状態が終了する。
尚、通常大当り遊技状態中において、始動口44への遊技球の入賞に応じて、大当り強制終了抽選が行われる。そして、その抽選の結果、大当りが強制的に終了すると決定された場合には、図7(F)に示すように、上限ラウンドに至っていない場合であっても、通常大当り遊技状態が終了することとなる。
一方、複数列の装飾図柄が、図8(A)に示すように、特定の表示態様のうち非特別の表示態様(例えば、“0”、“2”、“4”、“6”、“8”が3個揃った態様)となると、遊技状態が準大当り遊技状態に移行されることとなる。
準大当り遊技状態となった場合には、図8(B)に示すように、数字の装飾図柄から漢数字の装飾図柄となり、図8(C)に示すように、漢数字の装飾図柄の可変表示が行われる。そして、この漢数字の装飾図柄は、準大当り遊技状態における1ラウンドが終了した場合に、図8(D)に示すように、停止表示される。そして、準大当り遊技状態において、上限ラウンドまで終了した場合には、図8(E)に示すように、停止表示された漢数字の装飾図柄が、図8(F)に示すように、数字の装飾図柄となり、準大当り遊技状態が終了する。
尚、準大当り遊技状態中において、第二大入賞口39b、始動口44への遊技球の入賞に応じて、大当り強制終了抽選が行われる。そして、その抽選の結果、大当りが強制的に終了すると決定された場合には、上限ラウンドに至っていない場合であっても、準大当り遊技状態が終了することとなる。また、準大当り遊技状態が強制的に終了する場合においては、“一”−“二”−“三”というように、特定の図柄組合せ(所謂、「チャンス目」)が停止表示されることとなる。
[遊技機の動作]
以下に、パチンコ遊技機10で実行される処理を図9から図11、図13から図32に示す。また、パチンコ遊技機10で実行される特別図柄制御処理(図11)の状態遷移について図12を用いて説明する。
[メイン処理]
最初に、図9に示すように、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図11を用いて後述するが、特別図柄ゲームの進行、液晶表示装置32に表示される識別情報に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS15)。また、この処理が終了した場合には、ステップS15に処理を移す。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS15の処理を繰り返し実行することとなる。
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図10を用いて説明する。
最初に、図10に示すように、メインCPU66は、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ等の各カウント値を“1”増加するように乱数更新処理を実行する(ステップS42)。そして、詳しくは図24を用いて後述するが、メインCPU66は、始動口44等への遊技球の入賞又は通過を検知する入力検出処理を実行する(ステップS43)。この処理においては、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞したことを条件として、遊技球を払出す(賞球する)旨のデータをメインRAM70の所定領域に記憶することとなる。そして、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当りが発生した際に開放する大入賞口(第一大入賞口39a及び第二大入賞口39b)の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS44)。そして、各種の変数に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給するために、出力処理を実行する(ステップS46)。この処理が終了した場合には、ステップS47に処理を移す。
ステップS47においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、具体的には、デモ表示コマンド、導出表示される識別情報の種類を示す導出図柄指定コマンド、識別情報の変動表示パターンを示す変動パターン指定コマンド等が含まれる。この処理が終了した場合には、ステップS49に処理を移す。
そして、ステップS49の処理において、メインCPU66は、払出装置128に賞球を行わせるための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ送信する等の払出処理を実行する。具体的には、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞することで予め設定された所定数の賞球払出を行うための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ供給する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
[特別図柄制御処理]
図9のステップS15において実行されるサブルーチンについて図11を用いて説明する。尚、図11において、ステップS72からステップS80の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する一つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することとなる。
最初に、図11に示すように、制御状態フラグをロードする処理を実行する(ステップS71)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS72に処理を移す。
尚、後述するステップS72からステップS80において、メインCPU66は、後述するように、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断することとなる。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS72からステップS80における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU66は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。尚、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することとなり、他のサブルーチンを実行することとなる。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
ステップS72においては、特別図柄記憶チェック処理を実行する。詳しくは図13及び図14を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、保留個数のチェックを行い、保留個数がある場合に、大当り判定、導出識別情報、識別情報の変動パターン等の決定を行う。また、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットし、今回の処理で決定された変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、今回決定された変動パターンに対応する変動時間を経過した後、ステップS73の処理を実行するように設定するのである。一方、保留個数がない場合には、デモ画面を表示するためのデモ表示処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS73に処理を移す。
ステップS73においては、特別図柄変動時間管理処理を実行する。詳しくは図16を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS74の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS74に処理を移す。
ステップS74においては、特別図柄表示時間管理処理を実行する。詳しくは図17を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判断する。メインCPU66は、大当りである場合に、大当り開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS75の処理を実行するように設定するのである。つまり、大当りとなる場合には、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様に制御されるため、ステップS74を実行するメインCPU66は、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となった場合には(所定の遊技状態移行条件が成立すると)、遊技者に相対的に有利な大当り遊技状態(準大当り遊技状態、又は、通常大当り遊技状態)に移行させる制御を行うこととなる。一方、メインCPU66は、大当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS75に処理を移す。
ステップS75においては、大当り開始インターバル管理処理を実行する。詳しくは図18を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口(第一大入賞口39a、第二大入賞口39b)を開放させるために、メインROM68から読み出されたデータに基づいて、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。そして、メインCPU66は、ラウンド数を示すデータを含み、大入賞口(第一大入賞口39a、第二大入賞口39b)が開放中である旨の大入賞口開放中コマンドを示すデータを、メインRAM70の所定領域にセットする。これによって、大入賞口開放中コマンドを示すデータは、図10のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に大入賞口開放中コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200においても、ラウンド数や、大入賞口(第一大入賞口39a、第二大入賞口39b)の状態が認識可能となる。この処理が終了した場合には、ステップS76に処理を移す。
ステップS76においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。詳しくは図21を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。そして、メインCPU66は、ラウンド数を示すデータを含み、大入賞口(第一大入賞口39a、第二大入賞口39b)が開放中である旨の大入賞口開放中コマンドを示すデータを、メインRAM70の所定領域にセットする。これによって、大入賞口開放中コマンドを示すデータは、図10のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に大入賞口開放中コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200においても、ラウンド数や、大入賞口(第一大入賞口39a、第二大入賞口39b)の状態が認識可能となる。この処理が終了した場合には、ステップS77に処理を移す。
ステップS77においては、大入賞口開放中処理を実行する。詳しくは図19を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)である場合に、大入賞口入賞カウンタが大入賞口入賞上限値以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たす(所定の閉鎖条件が成立した)か否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口(第一大入賞口39a、第二大入賞口39b)を閉鎖させるために、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大入賞口内残留球監視時間が経過した後、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。尚、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合には、上述した処理を実行しない。この処理が終了した場合には、ステップS78に処理を移す。
ステップS78においては、大入賞口内残留球監視処理を実行する。詳しくは図20を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を主に満たすか否かを判断する。メインCPU66は、このような条件を満たした場合に、大当り終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットし、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS79の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合に、大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU66は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS76の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS79に処理を移す。
ステップS79においては、大当り終了インターバル処理を実行する。詳しくは図22を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。そして、メインCPU66は、大当り図柄が確変図柄である場合には、確変状態に移行させる制御を行うとともに、大当り図柄が非確変図柄である場合には、通常遊技状態に移行させる制御を行うこととなる。この処理が終了した場合には、ステップS80に処理を移す。
ステップS80においては、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。詳しくは図23を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合に、保留個数を示すデータ(始動記憶情報)を“1”減少するように記憶更新する。そして、メインCPU66は、次回の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。メインCPU66は、特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする。つまり、ステップS72の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
上述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU66は、図12に示すように、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“08”と順にセットすることにより、図11に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS80の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU66は、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果が大当りであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“03”と順にセットすることにより、図11に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS75の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への制御を実行することとなる。更には、メインCPU66は、大当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04”、“05”、“06”と順にセットすることにより、図11に示すステップS77、ステップS78、ステップS76の処理を所定のタイミングで実行し、特定遊技を実行することとなる。尚、特定遊技が実行されている場合において、大当り遊技状態の終了条件(特定遊技終了条件)が成立した場合には、“04”、“05”、“07”、“08”と順にセットすることにより、図11に示すステップS77からステップS80の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を終了することとなる。
尚、この特定遊技終了条件には、大当りラウンド最大継続数(上限ラウンド数、例えば、本実施形態においては16ラウンド)が終了したことや、大当り強制終了条件が満たされたことを条件として大当り遊技状態を終了することとなる。また、この大当り強制終了条件は、始動口44、第二大入賞口39bへの遊技球の入賞に応じて、大当り強制終了抽選が行われた結果に基づいて満たされることがある。
このように、ステップS72からステップS74、ステップS80を実行するメインCPU66は、制御状態フラグを制御することによって、大当り抽選の結果に基づいて、大当り遊技状態よりも遊技者に対する有利度合いが小さい通常遊技状態の制御を行うこととなる。こととなる。尚、このようなメインCPU66は、通常遊技状態制御手段の一例に相当する。また、ステップS75からステップS78を実行するメインCPU66は、制御状態フラグを制御することによって、大当り抽選の結果、大当り遊技状態に移行させると決定されたことを条件に、大当り遊技状態に基づいて、大当り遊技状態の制御を行うこととなる。また、言い換えると、メインCPU66は、第一大入賞口39a、第二大入賞口39b、シャッタ40、羽根部材48bなどの可変入賞装置が、所定のラウンド終了条件が成立するまで第一の状態とされ、所定のラウンド終了条件が成立した後に第二の状態とされるラウンド制御を、所定のラウンド数を上限として行う大当り遊技状態の制御を行うこととなる。尚、このようなメインCPU66は、大当り遊技状態制御手段、ラウンド制御手段の一例に相当する。
[特別図柄記憶チェック処理]
図11のステップS72において実行されるサブルーチンについて図13を用いて説明する。
最初に、図13に示すように、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かの判断を行い(ステップS101)、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS102に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。そして、ステップS102においては、保留個数が“0”であるか否かの判断を行い、保留個数を示すデータが“0”であると判別した場合には、ステップS103に処理を移し、保留個数を示すデータが“0”であるとは判別しなかった場合には、ステップS104に処理を移す。
ステップS103においては、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、デモ表示を行わせるために副制御回路200にデモ表示コマンドを供給するための変数をメインRAM70に記憶する。これによって、副制御回路200において、客待ち状態(所定の待機状態)となったことを認識することができる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS104においては、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS105に処理を移す。
ステップS105においては、大当り判断処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、高確率フラグを読み出し、読み出した高確率フラグに基づいて、大当りの判定値(大当り判定値)の数が異なる複数の大当り判定テーブルから1つの大当り判定テーブルを選択する。例えば、メインCPU66は、通常時における大当り判定テーブルでは、“1/10”の確率で大当り判定される大当り判定テーブルを選択し、高確率時における大当り判定テーブルでは、“10/10”の確率で大当り判定される大当り判定テーブルを選択する。このように、高確率フラグが所定の値(例えば“77”)である場合、つまり遊技状態が確変状態である場合には、大当り遊技状態に移行する確率(識別情報の可変表示の結果を特定の表示態様とする確率)は、通常時よりも向上することとなるのである。そして、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当り判定用乱数値と、選択された大当り判定テーブルとを参照する。つまり、メインCPU66は、始動口44を遊技球が通過したことを条件に、遊技者に有利な大当り遊技状態に移行させるか否かの抽選を行うこととなる。
特に、上述した設定情報テーブル(図5参照)が参照されるため、大当り遊技状態(準大当り遊技状態、通常大当り遊技状態を含む)の制御を行う時間割合が、通常遊技状態の制御を行う時間割合よりも大きくなる確率で、大当り遊技状態に移行させると決定する抽選を行うこととなる。また、通常遊技状態において抽選を行ってから次回の抽選までの最短時間を、準大当り遊技状態が1回実行される最長時間で割った商以上の確率で、大当り遊技状態に移行させると決定する抽選を行うこととなる。このような処理を実行するメインCPU66は、大当り抽選手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS91に処理を移す。
ステップS91においては、大当り無効化フラグがオンであるか否かを判断する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に位置付けられた大当り無効化フラグを読み出し、その大当り無効化フラグがオンであるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、大当り無効化フラグがオンであると判別した場合には、ステップS92に処理を移す。一方、メインCPU66は、大当り無効化フラグがオフであると判別した場合には、図14のステップS106に処理を移す。
ステップS92において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に位置付けられた大当り無効化カウンタからカウント値を“1”減ずる。そして、メインCPU66は、大当り無効化終了抽選処理を実行する(ステップS93)。この処理において、メインCPU66は、大当り無効化終了抽選用乱数カウンタから大当り無効化終了抽選用乱数値を取得し、メインRAM70の所定領域にセットする。この処理が終了した場合には、ステップS94に処理を移す。
ステップS94において、メインCPU66は、大当り無効化カウンタが“0”となったか否かを判断する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に位置付けられた大当り無効化カウンタからカウント値を読み出し、“0”であるか否かを判断する。メインCPU66は、大当り無効化カウンタが“0”となったと判別した場合には、ステップS95に処理を移す。一方、メインCPU66は、大当り無効化カウンタが“0”となっていないと判別した場合には、ステップS96に処理を移す。
ステップS96において、メインCPU66は、ステップS93において取得された大当り無効化終了抽選用乱数値に基づいて、大当り無効化終了抽選に当選したか否かを判断する。尚、この大当り無効化終了抽選は、所定の確率(例えば、“1/256”など)で当選する。この処理において、メインCPU66は、大当り無効化終了抽選に当選したと判別した場合には、ステップS95に処理を移す。一方、メインCPU66は、大当り無効化終了抽選に当選していないと判別した場合には、図14のステップS106に処理を移す。上述したように、ステップS93、ステップS96を実行するメインCPU66は、大当りとなるか否かの抽選が行われる場合に、所定の解除抽選を行うこととなる。尚、ステップS93、ステップS96を実行するメインCPU66は、解除抽選手段の一例に相当する。
ステップS95において、メインCPU66は、大当り無効化フラグをオフとする。メインCPU66は、大当り無効化フラグをオフとするようにセットする。これによって、大当り無効化が終了することとなる。この処理が終了した場合には、図14のステップS106に処理を移す。
図14のステップS106においては、大当りであるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS105の参照の結果に基づいて、大当りであるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、大当りであると判別した場合には、ステップS107に処理を移し、大当りであるとは判別しなかった場合には、ステップS116に処理を移す。
ステップS107においては、大当り図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当り図柄用乱数値を抽出し、その大当り図柄用乱数値に基づいて、識別情報としての特別図柄を決定し、その特別図柄を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。特に、メインCPU66は、特別図柄を特別の表示態様(大当り図柄が確変図柄となる表示態様)として決定する場合には、通常大当り遊技状態に遊技状態を移行し、上述したステップS79において確変状態に移行させる制御を行うこととなる。
また、メインCPU66は、識別情報(特別図柄や装飾図柄)を特別の表示態様(大当り図柄が確変図柄となる表示態様)として決定するか、識別情報(特別図柄や装飾図柄)を非特別の表示態様(大当り図柄が非確変図柄となる表示態様)として決定するかによって、後述するステップS134において、通常大当り遊技状態に移行させるか、準大当り大当り遊技状態に移行させるかを決定することとなる。つまり、このような処理を実行するメインCPU66は、複数種類の大当り遊技状態からいずれかを選択することとなる。
特に、上述した設定情報テーブル(図5参照)が参照されるため、準大当り遊技状態(第一の大当り遊技状態)の制御を行う時間割合が、通常大当り遊技状態(第二の大当り遊技状態)の制御を行う時間割合よりも大きくなる確率で、複数種類の大当り遊技状態からいずれかを選択することとなる。尚、このような処理を実行するメインCPU66は、大当り遊技状態選択手段の一例に相当する。
このように記憶された特別図柄を示すデータは、特別図柄表示装置33に供給される。これによって、特別図柄表示装置33に、識別情報としての特別図柄が導出表示されることとなる。また、このように記憶された特別図柄を示すデータは、図10のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出図柄指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200において、特別図柄に対応する装飾図柄が液晶表示装置32に導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS112に処理を移す。
このように、大当り遊技状態の制御を行う時間割合が、通常遊技状態の制御を行う時間割合よりも大きくなる確率で、大当り遊技状態に移行させると決定する抽選を行う。また、遊技者に対する有利度合いが小さい第一の大当り遊技状態の制御を行う時間割合が、遊技者に対する有利度合いが大きい第二の大当り遊技状態の制御を行う時間割合よりも大きくなる確率で、複数種類の大当り遊技状態からいずれかを選択する。これによって、大当り遊技状態が行われる時間が多くなり、特に、第一の大当り遊技状態が行われる時間が多くなる。このように、通常遊技状態を制御する時間割合、第一の大当り遊技状態を制御する時間割合、第二の大当り遊技状態を制御する時間割合など、遊技状態の時間割合に応じて、遊技状態の移行確率を設定することによって、大当り遊技状態の多様化を図るとともに、遊技全体における遊技状態の意味合い自体が従来とは異なることとなり、斬新な遊技性を提供することによって、飛躍的に興趣の向上を図ることができる。
具体的な一例としては、第一の大当り遊技状態を短い時間で終了するように設定情報を設定するとともに、第一の大当り遊技状態に移行する確率を高く設定し、第二の大当り遊技状態と比べて賞球数を極端に少なく設定することによって、多くは賞球が得られない第一の大当り遊技状態が比較的に頻繁に実行され、多くの賞球が得られる第二の大当り遊技状態に移行することができる通常遊技状態が比較的に実行されないため、如何に第一の大当り遊技状態から通常遊技状態に移行し、第二の大当り遊技状態に移行させるかといった従来とは異なる遊技状態の意味合いが生じることとなる。これによって、大当り遊技状態の多様化を図るとともに、従来にはない斬新な遊技性を提供することができ、飛躍的に興趣の向上を図ることができる。
また、通常遊技状態において抽選を行ってから次回の抽選までの最短時間を、第一の大当り遊技状態が1回実行される最長時間で割った商以上の確率で、大当り遊技状態に移行させると決定する抽選を行う。従って、通常遊技状態を制御する時間割合と、第一の大当り遊技状態を制御する時間割合とを考慮して、遊技状態の移行制御が行われ、大当り遊技状態の多様化を図るとともに、従来にはない斬新な遊技性を提供することが最適に行え、飛躍的に興趣の向上を図ることができる。もちろん、通常遊技状態において抽選を行ってから次回の抽選までの最長時間を、第一の大当り遊技状態が1回実行される最短時間で割った商以上の確率で、大当り遊技状態に移行させるようにしてもよい。
ステップS112においては、メインCPU66は、大当り態様決定処理を実行する。詳しくは図15を用いて後述するが、ステップS107において選択された大当り遊技状態の種別に基づいて、その大当り遊技状態に対応する設定情報を選択し、メインRAM70の所定領域にセットすることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS113に処理を移す。
ステップS113においては、メインCPU66は、大当り無効化フラグがオンであるか否かを判断する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に位置付けられた大当り無効化フラグを読み出し、オンであるか否かを判断する。メインCPU66は、大当り無効化フラグがオンであると判別した場合には、ステップS114に処理を移す。一方、メインCPU66は、大当り無効化フラグがオンではないと判別した場合には、ステップS109に処理を移す。
ステップS114においては、メインCPU66は、第一大入賞口39aを開放設定するか否かを判断する。この処理において、メインCPU66は、例えば、通常大当りである場合に、第一大入賞口39aを開放するため、大当り抽選の結果が通常大当りであるか否かによって、第一大入賞口39aを開放設定するか否かを判断する。メインCPU66は、第一大入賞口39aを開放設定すると判別した場合には、大当り無効化フラグをオフとして(ステップS115)、ステップS109に処理を移す。一方、メインCPU66は、第一大入賞口39aを開放設定しない、つまり、第二大入賞口39bを開放設定していると判別した場合には、ステップS108に処理を移す。
一方、ステップS116においては、メインCPU66は、大当り無効化抽選処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に位置付けられた大当り無効化抽選用乱数カウンタから大当り無効化抽選用乱数値を取得し、大当り無効化抽選に当選したか否かを判断する(ステップS117)。この処理において、メインCPU66は、取得した大当り無効化抽選用乱数値に基づいて、大当り無効化抽選に当選したか否かを判断する。メインCPU66は、大当り無効化抽選に当選したと判別した場合には、ステップS118に処理を移す。一方、メインCPU66は、大当り無効化抽選に当選しなかったと判別した場合には、ステップS108に処理を移す。尚、本実施形態においては、“1/35”の確率で、大当り無効化抽選に当選する。
ステップS118においては、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に位置付けられた大当り無効化フラグをオンとする。そして、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に位置付けられた大当り無効化カウンタに“100”をセットする(ステップS119)。この処理を終了した場合には、ステップS108に処理を移す。
ステップS108においては、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、はずれ図柄を、識別情報としての特別図柄に決定し、その特別図柄を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。尚、メインCPU66は、ステップS107において導出表示される図柄が大当り図柄となると決定した後に、本処理を実行する場合には、その大当り図柄に変わって、はずれ図柄が導出表示されるように、特別図柄を示すデータをメインRAM70の所定領域に上書き記憶することとなる。このように記憶された特別図柄を示すデータは、特別図柄表示装置33に供給される。これによって、特別図柄表示装置33に、識別情報としての特別図柄が導出表示されることとなる。また、このように記憶された特別図柄を示すデータは、図10のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出図柄指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200において、特別図柄に対応する装飾図柄が液晶表示装置32に導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
上述したステップS116、ステップS117、ステップS118と順に実行した場合には、大当り無効化抽選に当選することによって、大当り無効化フラグをオンとして、準大当り遊技状態への移行を制限することとなる。つまり、上述したような処理を実行するメインCPU66は、大当り抽選の結果、大当り遊技状態に移行させないと決定された場合に、準大当り遊技状態となることを所定の制限解除条件が満たされるまで制限することとなる。尚、上述したような処理を実行するメインCPU66は、遊技状態制限手段の一例に相当する。
このように、大当り遊技状態に移行させないと決定する抽選が行われた場合に、遊技者に対する有利度合いが大きい第二の大当り遊技状態に比して、遊技者に対する有利度合いが小さい第一の大当り遊技状態となることを、所定の制限解除条件が満たされるまで制限する。これによって、第一の大当り遊技状態に移行しない遊技性を提供することができ、例えば、通常遊技状態や、遊技者に対する有利度合いが大きい第二の大当り遊技状態となることとなり、大当り遊技状態の多様化を図るとともに、遊技全体における進行自体が従来とは異なることとなり、斬新な遊技性を提供することによって、飛躍的に興趣の向上を図ることができる。
尚、大当り無効化フラグがオンである場合であっても、このような大当り無効化抽選が行われる。このため、大当り無効化カウンタにおけるカウント値が“100”でない場合であっても、再度、大当り無効化カウンタに“100”がセットされることとなる。尚、このような態様に限らず、例えば、大当り無効化カウンタに予めセットされているカウント値に“100”が加えてセットされるようにしてもよい。
また、上述したステップS113、ステップS114、ステップS115と順に実行した場合には、通常大当り遊技状態に移行すると判定された場合に、大当り無効化フラグをオフとして、準大当り遊技状態の制限を解除することとなる。つまり、上述したような処理を実行するメインCPU66は、通常大当り遊技状態が選択されることを所定の制限解除条件として、準大当り遊技状態となることを制限することとなる。
このように、遊技者に対する有利度合いが大きい第二の大当り遊技状態が選択されることを前記所定の制限解除条件として、第一の大当り遊技状態となることを制限する。即ち、遊技者に対する有利度合いが大きい第二の大当り遊技状態が選択されるまで第一の大当り遊技状態となることを制限することとなる。このため、遊技状態の移行に応じて第一の大当り遊技状態の制限を行うこととなり、適正に斬新な遊技性を提供することができる。
また、上述したステップS92、ステップS93、ステップS94、ステップS95と順に実行した場合には、後述するステップS119において設定された所定回(例えば、100回)の識別情報の可変表示が行われた場合に、大当り無効化フラグをオフとして、準大当り遊技状態の制限を解除することとなる。つまり、上述したような処理を実行するメインCPU66は、大当り抽選が所定回数行われることを所定の制限解除条件として、準大当り遊技状態(第一の大当り遊技状態)となることを制限することとなる。尚、上述したような処理を実行するメインCPU66は、遊技状態制限手段の一例に相当する。
このように、抽選が所定回数行われることを前記所定の制限解除条件として第一の大当り遊技状態となることを制限する。即ち、抽選が所定回数行われるまで第一の大当り遊技状態となることを制限することとなる。このため、所定の期間内に第一の大当り遊技状態の制限を行うこととなり、適正に斬新な遊技性を提供することができる。
また、上述したステップS93、ステップS96、ステップS95と順に実行した場合には、ステップS93において行われた解除抽選の結果によって、大当り無効化フラグをオフとして、準大当り遊技状態の制限を解除することとなる。つまり、上述したような処理を実行するメインCPU66は、所定の解除抽選に当選したことを所定の制限解除条件として、準大当り遊技状態(第一の大当り遊技状態)となることを制限することとなる。尚、上述したような処理を実行するメインCPU66は、遊技状態制限手段の一例に相当する。
このように、大当り抽選が行われる場合に行われた所定の解除抽選に当選したことを所定の制限解除条件として第一の大当り遊技状態となることを制限する。即ち、大当り抽選が行われる場合に行われた所定の解除抽選に当選するまで第一の大当り遊技状態となることを制限することとなる。このため、所定の解除抽選の結果に基づいて第一の大当り遊技状態の制限を行うこととなり、適正に斬新な遊技性を提供することができる。
尚、上述したステップS92、ステップS119においては、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に位置付けられた大当り無効化カウンタの値を示す大当り無効化カウンタコマンドを、副制御回路200に供給するように構成してもよい。これによって、副制御回路200において、大当り無効化カウンタの値に基づいて、各種の演出が実行可能である。更には、上述したステップS95、ステップS115、ステップS118においては、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に位置付けられた大当り無効化フラグを示す大当り無効化フラグコマンドを、副制御回路200に供給するように構成してもよい。これによって、副制御回路200において、準大当り遊技状態に移行することが無効になっていることが認識可能となる。
ステップS109においては、変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、演出条件選択用乱数値を抽出する。メインCPU66は、ステップS107及びステップS108により決定された識別情報に基づいて、変動パターンを決定するための変動パターン振分テーブルを選択する。そして、メインCPU66は、演出条件選択用乱数カウンタから抽出した演出条件選択用乱数値と選択した変動パターン振分テーブルとに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。メインCPU66は、このような変動パターンを示すデータに基づいて、特別図柄の変動表示態様(特に、変動表示時間)を決定することとなる。このように記憶された変動パターンを示すデータは、特別図柄表示装置33に供給される。これによって、特別図柄表示装置33に、識別情報としての特別図柄が、決定した変動パターンで、変動表示することとなる。また、このように記憶された変動パターンを示すデータは、図10のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS110に処理を移す。
ステップS110においては、決定した変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS109の処理により決定された変動パターンと、その変動パターンの変動時間を示す変動時間テーブルと、に基づいて、変動時間を算出し、その変動時間を示す値を待ち時間タイマに記憶する。そして、今回の変動表示に用いられた記憶領域をクリアする処理を実行する(ステップS111)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[大当り態様決定処理]
図14のステップS112において実行されるサブルーチンについて図15を用いて説明する。
最初に、図15に示すように、大当り図柄が確変図柄であるか否かを判断する(ステップS361)。この処理において、メインCPU66は、ステップS107において決定された導出大当り図柄が、特定の表示態様のうち特別の表示態様となる確変図柄であるか否かを判断する。メインCPU66は、大当り図柄が確変図柄であると判別した場合には、ステップS362に処理を移す。一方、メインCPU66は、大当り図柄が確変図柄ではないと判別した場合には、ステップS364に処理を移す。
ステップS362において、メインCPU66は、駆動する大入賞口を第一大入賞口39a(賞球数15球)に設定する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に、駆動する大入賞口が第一大入賞口39a(賞球数15球)となる設定情報を記憶する。そして、メインCPU66は、大入賞口入賞上限値を“9”に設定する(ステップS363)。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に、大入賞口入賞上限値が“9”となる設定情報を記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS366に処理を移す。
一方、ステップS364において、メインCPU66は、駆動する大入賞口を第二大入賞口39b(賞球数3球)に設定する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に、駆動する大入賞口が第二大入賞口39b(賞球数3球)となる設定情報を記憶する。そして、メインCPU66は、大入賞口入賞上限値を“1”に設定する(ステップS365)。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に、大入賞口入賞上限値が“1”となる設定情報を記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS366に処理を移す。
そして、ステップS366において、メインCPU66は、大入賞口開放時間タイマに初期値を30秒に設定する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に位置付けられた大入賞口開放時間タイマに初期値として30秒を設定する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
上述した設定情報テーブル(図5参照)によれば、準大当り遊技状態と通常大当り遊技状態とでラウンド終了条件が異なり、具体的には、準大当り遊技状態と通常大当り遊技状態とで、大入賞口(第一大入賞口39a、第二大入賞口39b)に受け入れられた遊技球の上限数が異なる。
このように、第一の大当り遊技状態と第二の大当り遊技状態とで異なり、可変入賞装置が第一の状態から第二の状態にされるラウンド制御のラウンド終了条件が複数種類記憶されている。このため、ラウンド終了条件の設定に応じて、遊技球の払い出しなどが調整され、第一の大当り遊技状態と第二の大当り遊技状態とで容易に有利度合いの差を持たせることができる。
また、複数種類のラウンド終了条件として、可変入賞装置に受け入れられた遊技球の上限数が複数種類記憶されている。このため、可変入賞装置に受け入れられた遊技球の上限数の設定に応じて、第一の大当り遊技状態と第二の大当り遊技状態とにおける遊技球の払い出しが調整され、遊技者にもわかりやすく、第一の大当り遊技状態と第二の大当り遊技状態とでより一層容易に有利度合いの差を持たせることができる。
また、上述した設定情報テーブル(図5参照)によれば、準大当り遊技状態と通常大当り遊技状態とで、大当り遊技状態において変位させる大入賞口(第一大入賞口39a、第二大入賞口39b)の選択割合が異なる。つまり、準大当り遊技状態と通常大当り遊技状態とで、大当り遊技状態における賞球数が異なる。
このように、1回の遊技球の入賞に応じて払い出される賞球数が異なる複数の可変入賞装置を備え、第一の大当り遊技状態と第二の大当り遊技状態とで異なり、大当り遊技状態において変位させる可変入賞装置の選択割合情報が複数種類記憶されている。このため、変位される可変入賞装置の選択割合の設定に応じて、第一の大当り遊技状態と第二の大当り遊技状態とにおける遊技球の払い出しが調整され、遊技者にもわかりやすく、第一の大当り遊技状態と第二の大当り遊技状態とでより一層容易に有利度合いの差を持たせることができる。
[特別図柄変動時間管理処理]
図11のステップS73において実行されるサブルーチンについて、図16を用いて説明する。
最初に、図16に示すように、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であるか否かの判断(ステップS121)、待ち時間タイマが0であるか否かの判断を行う(ステップS122)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値であり、かつ、待ち時間タイマが0であると判別した場合には、ステップS123に処理を移す。一方、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値であると判別しなかった場合、又は、待ち時間タイマが0であると判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS123において、メインCPU66は、制御状態フラグとして特別図柄表示時間管理を示す値(02)をセットする処理を実行する。そして、メインCPU66は、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する(ステップS124)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄表示時間管理処理]
図11のステップS74において実行されるサブルーチンについて図17を用いて説明する。
最初に、図17に示すように、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であるか否かの判断(ステップS131)、待ち時間タイマが“0”であるか否かの判断を行う(ステップS132)。これらの処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値であり、かつ、待ち時間タイマが“0”であると判別した場合には、ステップS133に処理を移す。一方、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値であるとは判別しなかった場合、又は、待ち時間タイマが“0”であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS133においては、大当りか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、図11のステップS72の処理によって大当りになると判別されたか否かを判断する。メインCPU66は、大当りと判別した場合には、ステップS134に処理を移し、大当りとは判別しなかった場合には、ステップS140に処理を移す。
ステップS140においては、メインCPU66は、制御状態フラグとして特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする処理を実行する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS134においては、メインCPU66は、ステップS107において決定された大当り図柄が確変図柄であるか否かを判断する。この処理において、メインCPU66は、大当り図柄が確変図柄であると判別した場合には、通常大当り開始コマンドを示すデータを、メインRAM70の所定領域にセットするとともに、メインRAM70の所定領域に位置付けられた大入賞口開放回数最大値に“16”をセットし(ステップS135)、ステップS137に処理を移す。このように記憶された通常大当り開始コマンドを示すデータは、図10のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に通常大当り開始コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した通常大当り開始コマンドに応じて、大当り演出を実行することとなる。また、メインCPU66は、後述するステップS164において上限ラウンドに至ったか否かを認識可能となる。
一方、メインCPU66は、大当り図柄が確変図柄ではないと判別した場合には、準大当り開始コマンドを示すデータを、メインRAM70の所定領域にセットするとともに、メインRAM70の所定領域に位置付けられた大入賞口開放回数最大値に“16”をセットし(ステップS136)、ステップS137に処理を移す。このように記憶された準大当り開始コマンドを示すデータは、図10のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に準大当り開始コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した準大当り開始コマンドに応じて、大当り演出を実行することとなる。また、メインCPU66は、後述するステップS164において上限ラウンドに至ったか否かを認識可能となる。
そして、ステップS137においては、制御状態フラグとして大当り開始インターバル管理を示す値(03)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、大当り開始インターバル管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。そして、大当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する(ステップS138)。この処理において、メインCPU66は、大当り遊技状態を開始するまでの所定の時間を読み出す。そして、メインCPU66は、読み出した待ち時間を示す値を待ち時間タイマに記憶する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[大当り開始インターバル管理処理]
図11のステップS75において実行されるサブルーチンについて図18を用いて説明する。
最初に、図18に示すように、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であるか否かの判断(ステップS141)、待ち時間タイマが“0”であるか否かの判断を行う(ステップS142)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値であり、かつ、待ち時間タイマが“0”であると判別した場合には、ステップS146に処理を移す。一方、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値であると判別しなかった場合、又は、待ち時間タイマが“0”であると判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS146の処理においては、大入賞口開放中コマンドをセットする。この処理において、メインCPU66は、実行しているラウンド数が認識可能な大入賞口開放中コマンドを示すデータをメインRAM70の所定領域にセットする。このように、大入賞口開放中コマンドを示すデータは、図10のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に大入賞口開放中コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した大入賞口開放中コマンドに基づいて、実行しているラウンド数(ラウンド制御実行回数)を認識可能となる。この処理が終了した場合には、ステップS143に処理を移す。
ステップS143においては、大入賞口開放設定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、上述したステップS362又はステップS364において設定された大入賞口(第一大入賞口39a又は第二大入賞口39b)を開放させる旨のデータをメインRAM70に記憶する。そして、メインCPU66は、図10のステップS46の処理において、このように記憶されたデータを読み出し、大当り遊技状態の態様に応じて設定された大入賞口(第一大入賞口39a又は第二大入賞口39b)を開放させる旨の信号を、第一大入賞口ソレノイド120又は第二大入賞口ソレノイド121に供給する。このように、メインCPU66などは、大入賞口(第一大入賞口39a又は第二大入賞口39b)の開閉制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS144に処理を移す。
ステップS144においては、メインCPU66は、制御状態フラグとして大入賞口開放中を示す値(04)をセットする処理を実行する。そして、メインCPU66は、大入賞口開放中を示す時間を大入賞口開放時間タイマにセットする処理を実行する(ステップS145)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[大入賞口開放中処理]
図11のステップS77において実行されるサブルーチンについて図19を用いて説明する。
最初に、図19に示すように、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)であるか否かの判断を行う(ステップS151)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)であると判別した場合には、ステップS152に処理を移し、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS152においては、大入賞口入賞カウンタが大入賞口入賞上限値以上であるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、大入賞口入賞カウンタが、ステップS363又はステップS365において設定された大入賞口入賞上限値(“9”又は“1”)以上であると判別した場合には、ステップS154に処理を移す。一方、メインCPU66は、大入賞口入賞カウンタが、設定された大入賞口入賞上限値以上ではないと判別した場合には、大入賞口開放時間タイマが“0”であるか否かの判断を行う(ステップS153)。メインCPU66は、大入賞口開放時間タイマが“0”であると判別した場合には、ステップS154に処理を移し、大入賞口開放時間タイマが“0”であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。つまり、大入賞口入賞カウンタが、大当り遊技状態の態様に応じて設定された大入賞口入賞上限値以上であると判別した場合、又は、大入賞口開放時間タイマが“0”であると判別した場合に、ステップS156に処理を移し、大入賞口入賞カウンタが、大当り遊技状態の態様に応じて設定された大入賞口入賞上限値以上であるとは判別しなかった場合、かつ、大入賞口開放時間タイマが“0”であるとは判別しなかった場合に、本サブルーチンを終了する。
ステップS154においては、メインCPU66は、制御状態フラグとして大入賞口内残留球監視を示す値(05)をセットする処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS157に処理を移す。
ステップS157の処理においては、大入賞口閉鎖コマンドをセットする。この処理において、メインCPU66は、実行しているラウンド数が認識可能な大入賞口閉鎖コマンドを示すデータをメインRAM70の所定領域にセットする。このように、大入賞口閉鎖コマンドを示すデータは、図10のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に大入賞口閉鎖コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した大入賞口閉鎖コマンドに基づいて、実行しているラウンド数(ラウンド制御実行回数)を認識可能となる。この処理が終了した場合には、ステップS155に処理を移す。
ステップS155においては、大入賞口閉鎖設定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、設定された大入賞口(第一大入賞口39a又は第二大入賞口39b)を閉鎖させる旨のデータをメインRAM70に記憶する。そして、メインCPU66は、図10のステップS46の処理において、このように記憶されたデータを読み出し、設定された大入賞口(第一大入賞口39a又は第二大入賞口39b)を閉鎖させる旨の信号を、第一大入賞口ソレノイド120又は第二大入賞口ソレノイド121に供給する。このように、メインCPU66などは、大当り遊技状態の態様に応じて設定された大入賞口(第一大入賞口39a又は第二大入賞口39b)の開閉制御を行う。そして、メインCPU66は、大入賞口内残留球監視時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する(ステップS156)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[大入賞口内残留球監視処理]
図11のステップS78において実行されるサブルーチンについて図20を用いて説明する。
最初に、図20に示すように、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であるか否かの判断(ステップS161)、待ち時間タイマが“0”であるか否かの判断を行う(ステップS162)。これらの処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値であり、かつ、待ち時間タイマが“0”であると判別した場合には、ステップS163に処理を移す。一方、メインCPU66は、大入賞口内残留球監視を示す値であるとは判別しなかった場合、又は、待ち時間タイマが“0”であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS163においては、大入賞口開放回数が大入賞口開放回数最大値以上であるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、大入賞口開放回数最大値を読み出し、大入賞口開放回数カウンタから読み出した値が大入賞口開放回数最大値以上であると判別した場合には、ステップS167に処理を移し、大入賞口開放回数が大入賞口開放回数最大値以上であるとは判別しなかった場合には、ステップS164に処理を移す。尚、この大入賞口開放回数最大値は、上述したように、通常大当り時、準大当り時にはステップS135、136において“16”がセットされる。
ステップS164においては、大当り強制終了フラグがオンであるか否かを判断する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に位置付けられた大当り強制終了フラグを読み出し、オンであるか否かを判断する。メインCPU66は、大当り強制終了フラグがオンであると判別した場合には、ステップS166に処理を移す。一方、メインCPU66は、大当り強制終了フラグがオンではないと判別した場合には、ステップS165に処理を移す。
ステップS166において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に位置付けられた大当り強制終了フラグをオフとする。そして、メインCPU66は、大当りが強制的に終了される旨の大当り強制終了コマンドを示すデータを、メインRAM70の所定領域にセットする。このような大当り強制終了コマンドを示すデータは、図10のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に大当り強制終了コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した大当り強制終了コマンドに基づいて、大当りが強制的に終了することを認識可能となる。この処理が終了した場合には、ステップS167に処理を移す。
ステップS165においては、メインCPU66は、制御状態フラグとして大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)をセットする処理を実行する。そして、メインCPU66は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する(ステップS166)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS167においては、メインCPU66は、制御状態フラグとして大当り終了インターバルを示す値(07)をセットする処理を実行する。そして、メインCPU66は、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する(ステップS168)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[大入賞口再開放待ち時間管理処理]
図11のステップS76において実行されるサブルーチンについて図21を用いて説明する。
最初に、図21に示すように、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)であるか否かの判断(ステップS171)、待ち時間タイマが“0”であるか否かの判断を行う(ステップS172)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値であり、かつ、待ち時間タイマが“0”であると判別した場合には、ステップS173に処理を移す。一方、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値であると判別しなかった場合、又は、待ち時間タイマが“0”であると判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS173の処理においては、大入賞口開放回数カウンタに対して“1”増加する処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、大入賞口開放回数カウンタから読み出された値に“1”を加算し、加算した値を大入賞口開放回数カウンタに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS177に処理を移す。
ステップS177の処理においては、大入賞口開放中コマンドをセットする。この処理において、メインCPU66は、実行しているラウンド数が認識可能な大入賞口開放中コマンドを示すデータをメインRAM70の所定領域にセットする。このように、大入賞口開放中コマンドを示すデータは、図10のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に大入賞口開放中コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した大入賞口開放中コマンドに基づいて、実行しているラウンド数(ラウンド制御実行回数)を認識可能となる。この処理が終了した場合には、ステップS174に処理を移す。
ステップS174の処理においては、大入賞口開放設定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、上述したステップS362又はステップS364において設定された大入賞口(第一大入賞口39a又は第二大入賞口39b)を開放させる旨のデータをメインRAM70に記憶する。そして、メインCPU66は、図10のステップS46の処理において、このように記憶されたデータを読み出し、大当り遊技状態の態様に応じて設定された大入賞口(第一大入賞口39a又は第二大入賞口39b)を開放させる旨の信号を、第一大入賞口ソレノイド120又は第二大入賞口ソレノイド121に供給する。このように、メインCPU66などは、大入賞口(第一大入賞口39a又は第二大入賞口39b)の開閉制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS175に処理を移す。
ステップS175においては、メインCPU66は、制御状態フラグとして大入賞口開放中を示す値(04)をセットする処理を実行する。そして、メインCPU66は、大入賞口開放中に対応する時間を大入賞口開放時間タイマにセットする処理を実行する(ステップS176)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[大当り終了インターバル処理]
図11のステップS79において実行されるサブルーチンについて図22を用いて説明する。
最初に、図22に示すように、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であるか否かの判断(ステップS181)、待ち時間タイマが“0”であるか否かの判断を行う(ステップS182)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値であると判別した場合、かつ、待ち時間タイマが“0”であると判別した場合に、ステップS183に処理を移す。一方、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値であるとは判別しなかった場合、又は、待ち時間タイマが“0”であるとは判別しなかった場合に、本サブルーチンを終了する。
ステップS183においては、制御状態フラグとして特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70に位置付けられた制御状態フラグに、特別図柄ゲーム終了を示す値を記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS184に処理を移す。
ステップS184においては、大当り図柄が確変図柄であるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、図14のステップS107の処理によって決定された大当り図柄が確変図柄であるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、大当り図柄が確変図柄であると判別した場合、つまり大当り遊技状態終了後に確変状態に移行すると判定した場合には、高確率フラグをセットする処理を実行し(ステップS185)、本サブルーチンを終了する。一方、メインCPU66は、大当り図柄が特定図柄であるとは判別しなかった場合、つまり大当り遊技状態終了後に確変状態に移行するとは判定しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。尚、メインCPU66は、大当り図柄が特定図柄であるとは判別しなかった場合であっても、時短状態に移行させる場合には、時短フラグをセットし、本サブルーチンを終了することとなる。これによって、識別情報の可変表示が短時間で終了する変動パターンが上述のステップS109において選択されることとなる。
[特別図柄ゲーム終了処理]
図11のステップS80において実行されるサブルーチンについて図23を用いて説明する。
最初に、図23に示すように、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)であるか否かの判断を行い(ステップS191)、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値であると判別した場合には、ステップS192に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS191の処理により制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値であると判別された場合には、メインCPU66は、保留個数を“1”減算する処理を実行する(ステップS192)。この処理が終了した場合には、ステップS193に処理を移す。
そして、メインCPU66は、特別図柄記憶領域(1)から特別図柄記憶領域(4)のデータのそれぞれを、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行し(ステップS193)、特別図柄記憶領域(4)にクリアデータをセットする処理を実行する(ステップS194)。これによって、特別図柄記憶領域のデータの更新、つまり保留個数の更新を実行することになる。続いて、メインCPU66は、制御状態フラグとして特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする処理を実行する(ステップS195)。これによって、メインCPU66は、通常遊技状態を実行することとなる。尚、大当り遊技状態である場合には、メインCPU66は、本処理を実行することによって、大当り遊技状態から通常遊技状態に移行させる制御を行うこととなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[入力検出処理]
図10のステップS43において実行されるサブルーチンについて図24を用いて説明する。
最初に、図24に示すように、メインCPU66は、賞球関連スイッチチェック処理を実行する(ステップS251)。この処理において、メインCPU66は、賞球に関連するスイッチである第一カウントセンサ104、第二カウントセンサ105、一般入賞球センサ106、108、110、112、始動入賞球センサ116等の各種のセンサより、所定の検知信号が供給されているかを検出する。そして、これら所定の信号の検出処理を行ったメインCPU66は、信号を供給したセンサに応じて、賞球の数を決定し、メインRAM70に記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS252に処理を移す。
ステップS252においては、特別図柄関連スイッチ入力処理を実行する。詳しくは図25を用いて後述するが、特別図柄としての識別情報に関連する第一カウントセンサ104、第二カウントセンサ105、始動入賞球センサ116より所定の信号が供給されているかを検出する。これら所定の信号の検出処理を行ったメインCPU66は、後述するような処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS253に処理を移す。
ステップS253においては、普通図柄関連スイッチ入力処理を実行する。この処理において、通過球センサ114は、所定の検知信号をメインCPU66に供給する。これら所定の信号を受け取ったメインCPU66は、普通図柄の始動記憶等の処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄関連スイッチ入力処理]
図24のステップS252において実行されるサブルーチンについて図25を用いて説明する。
最初に、図25に示すように、第一大入賞口39aにおけるカウントスイッチ入力があるか否かの判断を行う(ステップS261)。この処理において、メインCPU66は、第一カウントセンサ104から供給される所定の信号に応じて、第一大入賞口39aにおけるカウントスイッチ入力があると判別した場合には、第一大入賞口39aにおける大入賞口入賞カウンタを“1”増加させるように記憶更新するカウントスイッチ検出時処理を実行し(ステップS262)、ステップS263に処理を移す。一方、メインCPU66は、第一大入賞口39aにおけるカウントスイッチ入力があると判別しなかった場合には、ステップS263に処理を移す。
ステップS263において、第二大入賞口39bにおけるカウントスイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、第二カウントセンサ105から供給される所定の信号に応じて、第二大入賞口39bにおけるカウントスイッチ入力があると判別した場合には、第二大入賞口39bにおける大入賞口入賞カウンタを“1”増加させるように記憶更新するカウントスイッチ検出時処理を実行し(ステップS264)、ステップS265に処理を移す。一方、メインCPU66は、第二大入賞口39bにおけるカウントスイッチ入力があると判別しなかった場合には、ステップS267に処理を移す。
ステップS265においては、メインCPU66は、準大当り遊技状態中であり、かつ、制御状態フラグが“04”又は“05”であるか否かを判断する。この処理において、メインCPU66は、ステップS107において決定された結果に基づいて、準大当り遊技状態中であるか否かを判断するとともに、メインRAM70の所定領域に位置付けられた制御状態フラグを読み出すことによって、その制御状態フラグが“04”又は“05”であるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、準大当り遊技状態中であり、かつ、制御状態フラグが“04”又は“05”であると判別した場合には、ステップS266に処理を移す。一方、メインCPU66は、準大当り遊技状態中ではない、又は、制御状態フラグが“04”又は“05”ではないと判別した場合には、ステップS267に処理を移す。
ステップS266においては、大当り強制終了抽選処理を実行する。詳しくは図26を用いて後述するが、メインCPU66は、大当り遊技状態を強制的に終了させるか否かの抽選を行うこととなる。この処理が終了した場合には、ステップS267に処理を移す。
ステップS267においては、始動口スイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、始動入賞球センサ116から供給される所定の信号を受け取ることにより、始動口スイッチ入力があるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、始動口スイッチ入力があると判別した場合には、ステップS268に処理を移し、始動口スイッチ入力があると判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。つまり、本実施形態におけるステップS265を実行するCPU66は、遊技盤14における遊技領域15に設けられた始動口44を通過した遊技球を検出する始動領域検出手段の一例に相当する。
ステップS268においては、始動口検出時処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、保留個数を示すデータが“4”より小さいと判別した場合には、大当り判定用乱数値、大当り図柄用乱数値を抽出し、メインRAM70の所定領域に記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS269に処理を移す。
ステップS269においては、メインCPU66は、準大当り遊技状態中であり、かつ、制御状態フラグが“04”又は“05”であるか否かを判断する。この処理において、メインCPU66は、ステップS107において決定された結果に基づいて、準大当り遊技状態中であるか否かを判断するとともに、メインRAM70の所定領域に位置付けられた制御状態フラグを読み出すことによって、その制御状態フラグが“04”又は“05”であるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、準大当り遊技状態中であり、かつ、制御状態フラグが“04”又は“05”であると判別した場合には、ステップS270に処理を移す。一方、メインCPU66は、準大当り遊技状態中ではない、又は、制御状態フラグが“04”又は“05”ではないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS270においては、大当り強制終了抽選処理を実行する。詳しくは図26を用いて後述するが、メインCPU66は、大当り遊技状態を強制的に終了させるか否かの抽選を行うこととなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[大当り強制終了抽選処理]
図25のステップS266及びステップS270において実行されるサブルーチンについて図26を用いて説明する。
最初に、図26に示すように、大当り強制終了抽選用乱数値を取得する処理を実行する(ステップS501)。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に位置付けられた大当り強制終了抽選用乱数カウンタから、大当り強制終了抽選用乱数値を取得する。そして、メインCPU66は、取得した大当り強制終了抽選用乱数値に基づいて、大当り強制終了抽選に当選したか否かを判断する(ステップS502)。尚、メインCPU66は、“1/16”の確率で大当り強制終了抽選に当選する。そして、メインCPU66は、大当り強制終了抽選に当選したと判別した場合には、大当り強制終了フラグをオンにセットし(ステップS503)、本サブルーチンを終了する。一方、メインCPU66は、大当り強制終了抽選に当選していないと判別した場合には、ステップS503を実行することなく、本サブルーチンを終了する。
このように、大当り強制終了フラグをオンにセットすることによって、上述したステップS164において、大当り遊技状態(準大当り遊技状態)が強制的に終了される。従って、このように準大当り遊技状態において、第二大入賞口39bや始動口44への遊技球の通過を条件として所定確率で大当り遊技状態を終了させることとなる。このため、従来においては、可変入賞装置における特別領域に遊技球が入賞しなかったことに応じて、大当り遊技状態が終了することがあったが、逆に、可変入賞装置への遊技球の入賞に応じて、大当り遊技状態が終了することがあり、大当り遊技状態の多様化を図るとともに、遊技状態の進行自体が従来とは異なることとなり、斬新な遊技性を提供することによって、飛躍的に興趣の向上を図ることができる。また、大当り遊技状態の多様化を図るとともに、第一の大当り遊技状態からの遊技状態の進行が従来と異なり、斬新な遊技性を提供することによって、飛躍的に興趣の向上を図ることができる。
また、このように準大当り遊技状態において、始動口44への遊技球の通過を条件として所定確率で大当り遊技状態を終了させるので、その通過に応じて、次回以降における大当り遊技状態に移行するか否かの抽選を行うこともできる。このため、通常遊技状態に移行した場合であっても、大当り遊技状態に移行させる遊技をスムーズに行うことができる。
[副制御回路メイン処理]
一方、副制御回路200は、副制御回路メイン処理を実行することとなる。この副制御回路メイン処理について図27を用いて説明する。尚、この副制御回路メイン処理は、電源が投入されたときに開始される処理である。言い換えると、この副制御回路メイン処理は、電源が意図して遮断されたか、意図せず遮断されたかに関わらず(後述する初期設定を行う状態か、所定の復帰条件が成立してバックアップ復帰を行う状態かを問わず)、電源が投入された場合に開始される処理である。
最初に、図27に示すように、サブCPU206は、RAMアクセス許可、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS201)。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
ステップS202において、サブCPU206は、乱数更新処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた各種の乱数カウンタの乱数値を更新する。この処理が終了した場合には、ステップS203に処理を移す。
ステップS203において、サブCPU206は、コマンド解析処理を実行する。詳しくは図31を用いて後述するが、受信したコマンドを解析し、その解析したコマンドに応じた処理を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS204に処理を移す。
ステップS204において、サブCPU206は、表示制御処理を実行する。詳しくは図32を用いて後述するが、サブCPU206は、液晶表示装置32における画像の表示制御を行う。
そして、サブCPU206は、スピーカ46から発生させる音の制御を行う音声制御処理(ステップS205)、各種のランプ132の発光制御を行うランプ制御処理を実行する(ステップS206)。この処理が終了した場合には、再度、ステップS202に処理を移す。
このように、副制御回路メイン処理においては、ステップS201の初期設定処理が終了した後、ステップS202からステップS206の処理を繰り返し実行することとなる。
[コマンド割込処理]
また、副制御回路200では、所定のタイミング(例えば、コマンドを受信したタイミングなど)によりコマンド割込処理を実行することとなる。このコマンド割込処理について図28を用いて説明する。
最初に、図28に示すように、サブCPU206は、レジスタの退避(ステップS221)行い、主制御回路60から受信した各種の受信コマンドを、ワークRAM210の所定領域に位置付けられたコマンドバッファに格納する(ステップS222)。そして、サブCPU206は、ステップS221において退避させたレジスタを復帰させる(ステップS223)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[VDP割込処理]
また、副制御回路200では、所定のタイミング(例えば、表示装置における垂直同期のタイミング(1/60秒)など、一定の周期毎など)によりVDP割込処理を実行することとなる。このVDP割込処理について図29を用いて説明する。
最初に、図29に示すように、サブCPU206は、レジスタの退避(ステップS231)行い、ワークRAM210の所定領域に位置付けられたVDPカウンタを“1”増加させて記憶する、つまり、インクリメントする(ステップS232)。このVDPカウンタは、画像を表示させるためのカウンタであり、画像を表示させるタイミングをカウントする。具体的には、垂直同期のタイミング毎に呼び出される本処理を実行する度に、VDPカウンタが“1”増加することとなる。これによって、後述する表示制御処理(図32参照)において、サブCPU206は、VDPカウンタが“2”増加する毎に、表示制御を行うためのデータを表示制御回路250に供給することとなる。つまり、本処理を実行するサブCPU206は、画像を表示するためのタイミングをカウントしている。そして、サブCPU206は、ステップS231において退避させたレジスタを復帰させる(ステップS233)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[タイマ割込処理]
また、副制御回路200では、所定のタイミング(例えば、2msなど、一定の周期毎など)によりタイマ割込処理を実行することとなる。このタイマ割込処理について図30を用いて説明する。
最初に、図30に示すように、サブCPU206は、レジスタの退避(ステップS241)行い、各種タイマの更新処理を実行する(ステップS242)。そして、サブCPU206は、スイッチ入力処理を実行する(ステップS243)。この処理において、サブCPU206は、遊技者の操作に応じた各種の処理を実行することとなる。そして、サブCPU206は、ステップS241において退避させたレジスタを復帰させる(ステップS244)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[コマンド解析処理]
図27のステップS203において実行されるサブルーチンについて図31を用いて説明する。
最初に、図31に示すように、サブCPU206は、受信コマンドがあるか否かを判断する(ステップS401)。この処理において、サブCPU206は、コマンド割込処理(図28参照)のステップS222においてコマンドバッファにコマンドが格納されているか否かによって、受信コマンドがあるか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU206は、受信コマンドがあると判別した場合には、ワークRAM210の所定領域に位置付けられたコマンドバッファから、コマンドデータを読み出し(ステップS402)、ステップS403に処理を移す。一方、サブCPU206は、受信コマンドがないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
つまり、ステップS402を実行するサブCPU206は、主制御回路60によって送信された各種のコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド、導出図柄指定コマンドなど)を受信することとなる。
ステップS403において、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、ステップS402において読み出したコマンドデータに基づいて、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS404に処理を移す。一方、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドを受信していないと判別した場合には、ステップS406に処理を移す。
ステップS404において、サブCPU206は、演出パターン決定処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、装飾図柄の変動パターン、背景画像の演出パターンなど、各種の演出パターンを決定する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS406において、サブCPU206は、導出図柄指定コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、ステップS402において読み出したコマンドデータに基づいて、導出図柄指定コマンドを受信したか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU206は、導出図柄指定コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS407に処理を移す。一方、サブCPU206は、導出図柄指定コマンドを受信していないと判別した場合には、ステップS408に処理を移す。
ステップS407において、導出図柄に対応するデータをセットする。この処理において、サブCPU206は、導出図柄指定コマンドに対応して、導出表示させる装飾図柄を決定し、決定した導出装飾図柄をワークRAM210の所定領域にセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS408において、サブCPU206は、大当り強制終了コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、ステップS402において読み出したコマンドデータに基づいて、大当り強制終了コマンドを受信したか否かを判断することとなる。また、この大当り強制終了コマンドは、上限ラウンドまで至っていない場合において、強制的に準大当り遊技状態を終了させる旨のコマンドである。この処理において、サブCPU206は、大当り強制終了コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS409に処理を移す。一方、サブCPU206は、大当り強制終了コマンドを受信していないと判別した場合には、ステップS410に処理を移す。
ステップS409において、大当り強制終了表示処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、上限ラウンドに至っていなくても、準大当り遊技状態が終了するような展開の演出パターンを選択することとなる。これによって、準大当り遊技状態の終了を示唆する演出が実行可能である。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS410において、メインCPU66は、受信コマンドに対応する演出制御データをセットし、本サブルーチンを終了する。具体的な一例としては、サブCPU206は、大入賞口開放中コマンド、大入賞口閉鎖コマンドを受信することによって、各ラウンドにおける演出タイミングを認識可能となる。また、サブCPU206は、準大当り開始コマンド、通常大当り開始コマンドを受信することによって、準大当り遊技状態に移行した、通常大当り遊技状態に移行したなど、大当り遊技状態の種別を認識可能となる。
[表示制御処理]
図27のステップS204において実行されるサブルーチンについて図32を用いて説明する。
最初に、図32に示すように、サブCPU206は、VDPカウンタが“2”であるか否かを判断する(ステップS351)。この処理において、サブCPU206は、上述したVDP割込処理(図29参照)のステップS232においてカウントされているVDPカウンタからVDPカウンタ値を読み出し、“2”であるか否かを判断する。つまり、上述したように、VDP割込処理において、1/60s毎にVDPカウンタが“1”増加するため、サブCPU206は、1/30s経過したか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU206は、VDPカウンタが“2”であると判別した場合には、ステップS352に処理を移す。一方、サブCPU206は、VDPカウンタが“2”ではないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS352において、サブCPU206は、制御データ出力処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、画像を表示させるための制御データを、表示制御回路250に供給する。例えば、サブCPU206は、画像データを示すデータなど、演出を示す制御データを表示制御回路250に供給することとなる。そして、サブCPU206は、VDPカウンタに“0”をセットする(ステップS353)。そして、サブCPU206は、バンク切替指示を表示制御回路250に供給する(ステップS354)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[遊技盤の構成]
尚、上述した実施形態においては、遊技盤14の全部を、透過性を有する部材によって構成したが、これに限らず、別の態様であってもよい。遊技盤の具体的な構成の例について図33を用いて説明する。尚、図33は、理解を容易とするために、複数の障害釘等を省略したものである。
例えば、遊技盤の一部を、透過性を有さない部材で構成してもよい。具体的には、図33(A)に示すように、遊技盤314を、透過性を有する部材314aと平板状の透過性を有さない部材314b(例えば、木材)とを結合させて構成してもよい。もちろん、図33(A)に示すように、透過性を有する部材314aと、透過性を有さない部材314bとを単に結合させて構成するだけでなく、図33(B)に示すように、透過性を有する部材315aを、透過性を有さない部材315bで囲むように結合させる構成としてもよい。
また、例えば、透過性を有する遊技盤の一部を遮蔽させる加工を施すように構成してもよい。例えば、図33(C)に示すように、透過性を有する遊技盤316の一部316bを、遮光性を有する色で塗装してもよい。これによって、符号316aに示すように、一部に透過性を有する遊技盤316を構成することができる。もちろん、塗装するかわりに、ブラスト加工、サンドペーパによる微細粗面を形成する光散乱加工を施し、可視光線が散乱してあたかも発光するかのように形成してもよい。
つまり、遊技盤は、その一部分が少なくとも透過性を有するものであればよい。言い換えると、遊技領域15の全部又は一部の後方に位置する表示領域32aに、その遊技領域15の全部又は一部の近傍を介して前方から画像が視認可能に表示されるように構成すればよい。
更には、上述した実施形態においては、一部又は全部に透過性を有する遊技盤14を用いたが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、透過性を有さない遊技盤を用いてもよい。
[表示装置の構成]
透過性を有さない遊技盤を用いた構成について図34を用いて説明する。
図34に示すように、扉311には、表示装置332が備えられており、各種の演出画像が表示される。この表示装置332は、遊技者により触接された座標位置を検出するタッチパネル351と、保護カバーである透明アクリル板353、355と、それら透明アクリル板353、355の間に透明液晶表示装置から構成される液晶表示装置354と、が積層されている。この表示装置332(液晶表示装置354)は、表示領域に透過性の高い画像を表示可能となる。尚、液晶表示装置354は、表示領域に透過性の高い画像を表示するだけでなく、識別情報の可変表示、普通図柄の可変表示、演出用の演出画像の表示等を行う。
また、この液晶表示装置354の上方及び下方には、液晶表示装置354のバックライトとしての照明装置の役割を果たす液晶バックライト352が設けられている。また、この液晶バックライト352は、電源供給時においては、点灯するように制御されている。このため、液晶バックライト352を常時電源供給時において常時駆動させることにより、液晶表示装置354に表示される画像を遊技者に対して明瞭に視認可能とさせる。この液晶バックライト352は、主として冷陰極管が採用されているが、本発明はこれに限らない。
遊技盤314には障害釘313が打ちこまれている。この遊技盤314と扉311との間に遊技領域315が設けられ、その遊技領域315に発射された遊技球317が転動可能となる。
尚、この表示装置332は、タッチパネル351、透明アクリル板353、355、液晶表示装置354、液晶バックライト352等を備えているが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、タッチパネル351、透明アクリル板353、355、液晶バックライト352等を備えることなく、液晶表示装置354のみを備えるように構成しても問題ない。
このように、液晶表示装置354は、表示領域と、遊技盤314における遊技領域315の全部又は一部とが重なるように遊技盤314の前方に配設され、表示領域に透過性の高い画像を表示可能とするものであるので、遊技領域315の全部又は一部を、液晶表示装置354を介して前方から画像が視認可能に表示されることとなる。言い換えると、液晶表示装置354は、遊技盤314の前方に設けられ、透過して当該遊技盤314を視認可能であり、遊技に関する演出画像を表示する表示領域を有する装置である。
尚、本実施形態においては、主制御回路60と副制御回路200との複数の制御回路を備えるように構成したが、これに限らず、別の構成としてもよく、例えば、図35に示すように、副制御回路200と主制御回路60とをワンボードに構成してもよい。
尚、上述した実施形態においては、第1種パチンコ遊技機を例に挙げたが、これに限らず、羽根モノ、ヒコーキモノと称される第2種パチンコ遊技機、権利モノと称される第3種パチンコ遊技機、その他別の態様であってもよい。
尚、本実施形態においては、図1に示すようなパチンコ遊技機に本発明を採用したが、ゲーム機などに適用してもよい。例えば、図36に示すように、ゲーム機600は、ゲームの進行を制御するとともに、各種の画像を表示させる制御、各種の音声を発生させる制御を行うゲーム機本体604と、ゲーム機本体604に電気的に接続され、各種の画像を表示する表示装置602と、ゲーム機本体604に電気的に接続され、遊技者によって操作可能な操作部606とから構成される。ゲーム機本体604は、上述したような制御を行う制御部(図示せず)を有する。また、このゲーム機本体604は、上述したような制御を制御部に行わせるためのプログラムが記憶された情報記憶媒体(例えば、CD−ROM、DVD−ROMなど)を着脱可能である。
また、上述した実施形態においては、各種の処理をコンピュータに実行させるためのシミュレーションプログラムにも適用可能である。このシミュレーションプログラムは、上述した実施形態における各種の手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
[シミュレーションプログラムの実施形態]
パチンコ遊技を模したシミュレーションプログラムについて図37を用いて説明する。尚、図37は、このシミュレーションプログラムを実行するコンピュータを示す概略図である。
図37に示すように、コンピュータ300Aは、コンピュータ本体302、表示領域304aに画像を表示する表示装置304、操作部としてのキーボード306を備えている。コンピュータ本体302には、表示装置304と、キーボード306と、が電気的に接続されている。尚、本実施形態においては、キーボード306を操作部として構成したが、本発明はこれに限らず、操作可能であれば他の態様であってもよく、例えば、マウス、コントローラ等でもよい。
コンピュータ本体302には、制御回路(図示せず)が内蔵されている。この制御回路は、CPU等からなる制御部(図示せず)と、各種のデータ、プログラム等を記憶する記憶部(図示せず)と、CD−ROM、DVD−ROM、ROMカートリッジ等、コンピュータ300Aに挿脱可能な記憶媒体からデータを読み出すドライブ装置(図示せず)と、を備えている。また、制御回路は、表示装置304及びキーボード306等の外部装置を制御するためのインターフェイス回路(図示せず)を備えている。
尚、本実施形態においては、コンピュータとしてパーソナルコンピュータを用いた構成としたが、本発明はこれに限らず、別の態様であってもよく、例えば、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末装置であってもよい。
また、CD−ROM、DVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体には、遊技者に対する有利度合いが異なる複数種類の大当り遊技状態のそれぞれに対応する設定情報が記憶された設定情報記憶手段が備えられている。言い換えると、この所定の大当り終了条件が異なる複数種類の大当り遊技状態のそれぞれに対応する設定情報が記憶された設定情報記憶手段が備えられている。また、具体的に、この設定情報記憶手段には、前記第一の大当り遊技状態と前記第二の大当り遊技状態とで異なる複数種類のラウンド終了条件が記憶されている。また、設定情報記憶手段には、前記複数種類のラウンド終了条件として、前記可変入賞装置に受け入れられた遊技球の上限数が複数種類記憶されている。また、この設定情報記憶手段には、前記第一の大当り遊技状態と前記第二の大当り遊技状態とで異なり、大当り遊技状態において変位させる可変入賞装置の選択割合情報が複数種類記憶されている。また、この設定情報記憶手段には、前記可変入賞装置への遊技球の入賞を条件として所定確率で大当り遊技状態を終了させる大当り終了条件情報が、前記複数種類の大当り遊技状態のそれぞれ又はいずれかに対応する設定情報として記憶されている。また、この設定情報記憶手段には、前記大当り終了条件情報が、前記第一の大当り遊技状態に対応し、前記第二の大当り遊技状態に対応しない設定情報として記憶されている。また、この設定情報記憶手段には、前記始動領域への遊技球の通過を条件として所定確率で大当り遊技状態を終了させる大当り終了条件情報が、前記複数種類の大当り遊技状態のそれぞれ又はいずれかに対応する設定情報として記憶されている。
また、本実施形態においては、上述した実施形態におけるパチンコ遊技を模したシミュレーションプログラムについて説明する。このシミュレーションプログラムは、具体的には以下のような処理(ステップ)をコンピュータに実行させるためのものである。
(A1) 遊技球画像が転動表示可能な遊技領域における始動領域を遊技球画像が通過したことを条件に、遊技者に有利な大当り遊技状態に移行させるか否かの抽選を行う大当り抽選処理。
(A2) 前記大当り抽選処理において行われた抽選の結果に基づいて、前記大当り遊技状態よりも遊技者に対する有利度合いが小さい通常遊技状態の制御を行う通常遊技状態制御処理。
(A3) 前記大当り抽選処理における抽選の結果、大当り遊技状態に移行させると決定されたことを条件に、遊技者に対する有利度合いが異なる複数種類の大当り遊技状態からいずれかを選択する大当り遊技状態選択処理。
(A4) 前記大当り遊技状態選択処理において選択された大当り遊技状態に基づいて、大当り遊技状態の制御を行う大当り遊技状態制御処理。
(A5) 前記大当り抽選処理において、前記大当り遊技状態の制御を行う時間割合が、前記通常遊技状態の制御を行う時間割合よりも大きくなる確率で、大当り遊技状態に移行させると決定する抽選を行う処理。
(A6) 前記大当り遊技状態選択処理において、遊技者に対する有利度合いが小さい第一の大当り遊技状態の制御を行う時間割合が、遊技者に対する有利度合いが大きい第二の大当り遊技状態の制御を行う時間割合よりも大きくなる確率で、複数種類の大当り遊技状態からいずれかを選択する処理。
(A7) 前記大当り抽選処理においては、前記通常遊技状態において抽選を行ってから次回の抽選までの最短時間を、前記第一の大当り遊技状態が1回実行される最長時間で割った商以上の確率で、大当り遊技状態に移行させると決定する抽選を行う処理。
(A8) 前記遊技領域に表示され、遊技球を受け入れ易い第一の状態と、遊技球を受け入れ難い第二の状態とに変位可能な可変入賞装置画像を表示させる制御を行う処理。
(A9) 前記大当り遊技状態制御処理において、前記大当り遊技状態において、前記可変入賞装置画像が、所定のラウンド終了条件が成立するまで前記第一の状態とされ、前記第一の大当り遊技状態と前記第二の大当り遊技状態とで異なる所定のラウンド終了条件が成立した後に前記第二の状態とされるラウンド制御を、所定のラウンド数を上限として行うラウンド制御処理。
(A10) 前記ラウンド制御処理において、前記第一の大当り遊技状態と前記第二の大当り遊技状態とで、前記可変入賞装置画像に受け入れられた遊技球画像の上限数が異なる所定のラウンド終了条件が成立した後に前記第二の状態とされるラウンド制御を、所定のラウンド数を上限として行う処理。
(A11) 1回の遊技球の入賞に応じて払い出される賞球数が異なる複数の可変入賞装置画像を表示させる制御を行う処理。
(A12) 前記ラウンド制御処理において、前記第一の大当り遊技状態と前記第二の大当り遊技状態とで、大当り遊技状態において変位させる可変入賞装置画像の選択割合情報が異なるラウンド制御を所定のラウンド数を上限として行う処理。
(A13) 前記可変入賞装置画像が、所定のラウンド終了条件が成立するまで前記第一の状態とされ、所定のラウンド終了条件が成立した後に前記第二の状態とされるラウンド制御を、所定のラウンド数を上限として行う大当り遊技状態の制御を行う大当り遊技状態制御処理。
(A14) 所定の大当り終了条件が異なる複数種類の大当り遊技状態からいずれかを選択する大当り遊技状態選択処理。
(A15) 前記大当り遊技状態制御処理において、前記大当り抽選処理における抽選の結果、大当り遊技状態に移行させると決定されたことを条件に、前記大当り遊技状態選択処理において選択された大当り遊技状態に基づいて、大当り遊技状態の制御を行う処理。
(A16) 前記大当り遊技状態制御処理において、複数種類の大当り遊技状態のそれぞれ又はいずれかにおいて、前記可変入賞装置画像への遊技球画像の入賞を条件として所定確率で大当り遊技状態を終了させる制御を行う処理。
(A17) 前記大当り遊技状態制御処理において、前記第一の大当り遊技状態に対応し、前記第二の大当り遊技状態に対応せずに、前記可変入賞装置画像への遊技球画像の入賞を条件として所定確率で大当り遊技状態を終了させる制御を行う処理。
(A18) 前記大当り遊技状態制御処理において、複数種類の大当り遊技状態のそれぞれ又はいずれかにおいて、前記始動領域への遊技球画像の通過を条件として所定確率で大当り遊技状態を終了させる制御を行う処理。
(A19) 前記大当り遊技状態制御処理において、前記第一の大当り遊技状態に対応し、前記第二の大当り遊技状態に対応せずに、前記始動領域への遊技球画像の通過を条件として所定確率で大当り遊技状態を終了させる制御を行う処理。
(A20) 前記大当り抽選処理における抽選の結果、大当り遊技状態に移行させないと決定された場合に、遊技者に対する有利度合いが大きい第二の大当り遊技状態に比して、遊技者に対する有利度合いが小さい第一の大当り遊技状態となることを、所定の制限解除条件が満たされるまで制限する遊技状態制限処理。
(A21) 前記遊技状態制限処理において、前記大当り遊技状態選択処理において遊技者に対する有利度合いが大きい第二の大当り遊技状態が選択されることを前記所定の制限解除条件として、前記第一の大当り遊技状態となることを制限する処理。
(A22) 前記遊技状態制限処理において、前記大当り抽選処理において抽選が所定回数行われることを前記所定の制限解除条件として、前記第一の大当り遊技状態となることを制限する処理。
(A23) 前記大当り抽選処理において抽選が行われる場合に、所定の解除抽選を行う解除抽選処理。
(A24) 前記遊技状態制限処理において、前記解除抽選処理において行われた所定の解除抽選に当選したことを前記所定の制限解除条件として、前記第一の大当り遊技状態となることを制限する処理。
このように、(A1)から(A6)などの処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、大当り遊技状態の制御を行う時間割合が、通常遊技状態の制御を行う時間割合よりも大きくなる確率で、大当り遊技状態に移行させると決定する抽選を行う。また、遊技者に対する有利度合いが小さい第一の大当り遊技状態の制御を行う時間割合が、遊技者に対する有利度合いが大きい第二の大当り遊技状態の制御を行う時間割合よりも大きくなる確率で、複数種類の大当り遊技状態からいずれかを選択する。これによって、大当り遊技状態が行われる時間が多くなり、特に、第一の大当り遊技状態が行われる時間が多くなる。このように、通常遊技状態を制御する時間割合、第一の大当り遊技状態を制御する時間割合、第二の大当り遊技状態を制御する時間割合など、遊技状態の時間割合に応じて、遊技状態の移行確率を設定することによって、大当り遊技状態の多様化を図るとともに、遊技全体における遊技状態の意味合い自体が従来とは異なることとなり、斬新な遊技性を提供することによって、飛躍的に興趣の向上を図ることができる。
具体的な一例としては、第一の大当り遊技状態を短い時間で終了するように設定情報を設定するとともに、第一の大当り遊技状態に移行する確率を高く設定し、第二の大当り遊技状態と比べて賞球数を極端に少なく設定することによって、多くは賞球が得られない第一の大当り遊技状態が比較的に頻繁に実行され、多くの賞球が得られる第二の大当り遊技状態に移行することができる通常遊技状態が比較的に実行されないため、如何に第一の大当り遊技状態から通常遊技状態に移行し、第二の大当り遊技状態に移行させるかといった従来とは異なる遊技状態の意味合いが生じることとなる。これによって、大当り遊技状態の多様化を図るとともに、従来にはない斬新な遊技性を提供することができ、飛躍的に興趣の向上を図ることができる。
また、(A7)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、通常遊技状態において抽選を行ってから次回の抽選までの最短時間を、第一の大当り遊技状態が1回実行される最長時間で割った商以上の確率で、大当り遊技状態に移行させると決定する抽選を行う。従って、通常遊技状態を制御する時間割合と、第一の大当り遊技状態を制御する時間割合とを考慮して、遊技状態の移行制御が行われ、大当り遊技状態の多様化を図るとともに、従来にはない斬新な遊技性を提供することが最適に行え、飛躍的に興趣の向上を図ることができる。もちろん、通常遊技状態において抽選を行ってから次回の抽選までの最長時間を、第一の大当り遊技状態が1回実行される最短時間で割った商以上の確率で、大当り遊技状態に移行させるようにしてもよい。
また、(A8)、(A9)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、第一の大当り遊技状態と第二の大当り遊技状態とで異なり、可変入賞装置が第一の状態から第二の状態にされるラウンド制御のラウンド終了条件が複数種類記憶されている。このため、ラウンド終了条件の設定に応じて、遊技球の払い出しなどが調整され、第一の大当り遊技状態と第二の大当り遊技状態とで容易に有利度合いの差を持たせることができる。
また、(A10)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、複数種類のラウンド終了条件として、可変入賞装置に受け入れられた遊技球の上限数が複数種類記憶されている。このため、可変入賞装置に受け入れられた遊技球の上限数の設定に応じて、第一の大当り遊技状態と第二の大当り遊技状態とにおける遊技球の払い出しが調整され、遊技者にもわかりやすく、第一の大当り遊技状態と第二の大当り遊技状態とでより一層容易に有利度合いの差を持たせることができる。
また、(A11)、(A12)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、1回の遊技球の入賞に応じて払い出される賞球数が異なる複数の可変入賞装置を備え、第一の大当り遊技状態と第二の大当り遊技状態とで異なり、大当り遊技状態において変位させる可変入賞装置の選択割合情報が複数種類記憶されている。このため、変位される可変入賞装置の選択割合の設定に応じて、第一の大当り遊技状態と第二の大当り遊技状態とにおける遊技球の払い出しが調整され、遊技者にもわかりやすく、第一の大当り遊技状態と第二の大当り遊技状態とでより一層容易に有利度合いの差を持たせることができる。
また、(A1)、(A8)、(A13)から(A16)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、可変入賞装置への遊技球の入賞を条件として所定確率で大当り遊技状態を終了させる大当り終了条件情報が、複数種類の大当り遊技状態のそれぞれ又はいずれかに対応する設定情報として記憶されている。言い換えると、複数種類の大当り遊技状態のそれぞれ又はいずれかにおいて、可変入賞装置への遊技球の入賞(可変入賞装置画像への遊技球画像の入賞)を条件として所定確率で大当り遊技状態を終了させる制御を行う。このため、従来においては、可変入賞装置における特別領域に遊技球が入賞しなかったことに応じて、大当り遊技状態が終了することがあったが、逆に、可変入賞装置への遊技球の入賞に応じて、大当り遊技状態が終了することがあり、大当り遊技状態の多様化を図るとともに、遊技状態の進行自体が従来とは異なることとなり、斬新な遊技性を提供することによって、飛躍的に興趣の向上を図ることができる。
また、(A17)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、大当り終了条件情報が、第一の大当り遊技状態に対応し、第二の大当り遊技状態に対応しない設定情報として記憶されている。即ち、第一の大当り遊技状態は、大当り終了条件情報に基づいて所定確率で終了することとなる。このため、大当り遊技状態の多様化を図るとともに、第一の大当り遊技状態からの遊技状態の進行が従来と異なり、斬新な遊技性を提供することによって、飛躍的に興趣の向上を図ることができる。
また、(A1)、(A8)、(A13)から(A15)、(A18)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、始動領域への遊技球の通過を条件として所定確率で大当り遊技状態を終了させる大当り終了条件情報が、複数種類の大当り遊技状態のそれぞれ又はいずれかに対応する設定情報として記憶されている。言い換えると、複数種類の大当り遊技状態のそれぞれ又はいずれかにおいて、始動領域への遊技球の通過(始動領域への遊技球画像の通過)を条件として所定確率で大当り遊技状態を終了させる制御を行う。このため、従来においては、可変入賞装置における特別領域に遊技球が入賞しなかったことに応じて、大当り遊技状態が終了することがあったが、逆に、始動領域への遊技球の通過に応じて、大当り遊技状態が終了することがあり、大当り遊技状態の多様化を図るとともに、遊技状態の進行自体が従来とは異なることとなり、斬新な遊技性を提供することによって、飛躍的に興趣の向上を図ることができる。また、始動領域への遊技球の通過を条件として所定確率で大当り遊技状態を終了させるため、その通過に応じて、次回以降における大当り遊技状態に移行するか否かの抽選を行うこともできる。このため、通常遊技状態に移行した場合であっても、大当り遊技状態に移行させる遊技をスムーズに行うことができる。
また、(A1)から(A4)、(A20)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、大当り遊技状態に移行させないと決定する抽選が行われた場合に、遊技者に対する有利度合いが大きい第二の大当り遊技状態に比して、遊技者に対する有利度合いが小さい第一の大当り遊技状態となることを、所定の制限解除条件が満たされるまで制限する。これによって、第一の大当り遊技状態に移行しない遊技性を提供することができ、例えば、通常遊技状態や、遊技者に対する有利度合いが大きい第二の大当り遊技状態となることとなり、大当り遊技状態の多様化を図るとともに、遊技全体における進行自体が従来とは異なることとなり、斬新な遊技性を提供することによって、飛躍的に興趣の向上を図ることができる。
また、(A21)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、遊技者に対する有利度合いが大きい第二の大当り遊技状態が選択されることを前記所定の制限解除条件として、第一の大当り遊技状態となることを制限する。即ち、遊技者に対する有利度合いが大きい第二の大当り遊技状態が選択されるまで第一の大当り遊技状態となることを制限することとなる。このため、遊技状態の移行に応じて第一の大当り遊技状態の制限を行うこととなり、適正に斬新な遊技性を提供することができる。
また、(A22)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、抽選が所定回数行われることを前記所定の制限解除条件として第一の大当り遊技状態となることを制限する。即ち、抽選が所定回数行われるまで第一の大当り遊技状態となることを制限することとなる。このため、所定の期間内に第一の大当り遊技状態の制限を行うこととなり、適正に斬新な遊技性を提供することができる。
また、(A23)、(A24)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、大当り抽選が行われる場合に行われた所定の解除抽選に当選したことを所定の制限解除条件として第一の大当り遊技状態となることを制限する。即ち、大当り抽選が行われる場合に行われた所定の解除抽選に当選するまで第一の大当り遊技状態となることを制限することとなる。このため、所定の解除抽選の結果に基づいて第一の大当り遊技状態の制限を行うこととなり、適正に斬新な遊技性を提供することができる。
尚、本実施形態においては、CD−ROM、DVD−ROM、ROMカートリッジ等、コンピュータ300Aに挿脱可能な記憶媒体に記憶されたシミュレーションプログラムに従い、制御部を各種の手段として機能させるように構成したが、本発明はこれに限らず、例えば、上述した記憶媒体よりコンピュータ300Aに内蔵された記憶部にプログラムをインストールし、コンピュータ300Aに内蔵された記憶部に記憶されたシミュレーションプログラムに従い、上述した実施形態における各種の手段として制御部を機能させるように構成してもよい。
また、上述した実施形態においては、一つのコンピュータ300Aにおいて各種の処理を実行させるように構成したが、本発明はこれに限らず、他のコンピュータ(例えばゲームサーバ)と、それらの処理を別々に分けて実行させるように構成してもよい。
他のコンピュータを用いて実行されるシミュレーションプログラムについて図38を用いて説明する。尚、図38は、シミュレーションプログラムを実行するゲームシステムを示す概略図である。
図38に示すように、ネットワーク500には、コンピュータ300A、300B、…と、その他のコンピュータであるゲームサーバ400と、が接続されている。つまり、これらのコンピュータ300A、300B、…は、ゲームサーバ400に対して通信可能に接続されている。また、ゲームサーバ400は、制御部(図示せず)と、プログラムを記憶する記憶部(図示せず)と、を備え、制御部は、記憶部に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する。
この場合には、上述した実施形態において具体的に記載された処理を、コンピュータ300A、300B、…と、ゲームサーバ400とに、別々に分けて実行させるように構成してもよい。
本実施形態におけるパチンコ遊技を模するシミュレーションプログラムの一例を挙げると、上述した(A1)から(A7)、(A9)、(A10)、(A12)から(A24)の処理を実行させるシミュレーションプログラムをゲームサーバ400の記憶部に記憶し、上述した(A8)、(A11)の処理を実行させるシミュレーションプログラムをコンピュータ300A、300B、…の記憶部に記憶する。これにより、ゲームサーバ400の制御部は、(A1)から(A7)、(A9)、(A10)、(A12)から(A24)の処理を実行し、コンピュータ300A、300B、…の制御部は、(A1)、(A5)から(A8)、(A11)の処理を実行することとなる。もちろん、上述した処理については一例である。
尚、本実施形態においては、コンピュータ300A、300B、…の各々とゲームサーバ400とに、シミュレーションプログラムに含まれる各種の処理を実行させるように構成したが、本発明はこれに限らず、各種の処理を実行させるためのシミュレーションプログラムをゲームサーバ400に記憶し、コンピュータ300A、300B、…からゲームサーバ400に供給されるダウンロード要求に応じて、ゲームサーバ400からコンピュータ300A、300B、…にシミュレーションプログラムをダウンロードすることにより、コンピュータ300A、300B、…にシミュレーションプログラムを実行させるように構成してもよい。
[その他の実施形態]
尚、本実施形態においては、上述したような設定情報テーブルが記憶されているが、これに限らず、他の設定情報テーブルが記憶されていてもよい。具体的な一例としては、確変状態時において、必ず、大当り遊技状態に移行すると決定したが、大当り遊技状態に移行しないと決定する場合があってもよい。つまり、“10/10”でなくても、“99/100”など、他の確率であってもよい。また、例えば、大入賞口開放比率も、“0:10”、“10:0”でなくても、“1:15”、“15:1”などであってもよい。
また、本実施形態においては、大当り抽選の結果、通常遊技状態において抽選を行ってから次回の抽選までの最短時間を、準大当り遊技状態が1回実行される最長時間で割った商以上の確率で、大当り遊技状態に移行させると決定するようにしたが、これに限らず、例えば、通常遊技状態において抽選を行ってから次回の抽選までの最長時間を、準大当り遊技状態が1回実行される最短時間で割った商以上の確率で、大当り遊技状態に移行させると決定するようにしてもよい。
更にまた、本実施形態においては、大入賞口(第一大入賞口39a、第二大入賞口39b)に受け入れられた遊技球の上限数が、ラウンド終了条件として、準大当り遊技状態と通常大当り遊技状態とで異なるように設定されているが、これに限らず、例えば、大入賞口に受け入れられた遊技球の上限数が、準大当り遊技状態と通常大当り遊技状態とで同じであってもよい。もちろん、ラウンド終了条件自体が、準大当り遊技状態と通常大当り遊技状態とで同じであってもよい。
更にまた、本実施形態においては、大当り遊技状態において変位させる複数の大入賞口(第一大入賞口39a、第二大入賞口39b)の選択割合が、準大当り遊技状態と通常大当り遊技状態とで異なるが、これに限らず、例えば、準大当り遊技状態と通常大当り遊技状態とで同じような選択割合であってもよい。もちろん、複数の大入賞口を備えず、一つの大入賞口のみを備えてもよい。
更にまた、本実施形態においては、通常大当り遊技状態が選択されること、大当り抽選が所定回数行われること、所定の解除抽選に当選したことなどを所定の制限解除条件として、準大当り遊技状態となることを制限するようにしたが、これに限らず、例えば、通常大当り遊技状態が選択された後であっても、準大当り遊技状態への移行を制限してもよい。また、例えば、大当り抽選の回数に応じることなく、準大当り遊技状態への移行を制限してもよい。また、解除抽選に応じることなく、準大当り遊技状態への移行を制限してもよい。もちろん、解除抽選を行わなくてもよい。
更にまた、本実施形態においては、始動口44や第二大入賞口39bへの遊技球の入賞に応じた大当り終了条件情報が、準大当り遊技状態に対応し、通常大当り遊技状態に対応しないように記憶されていたが、これに限らず、例えば、複数種類の大当り遊技状態のそれぞれ又はいずれかに対応するように記憶すればよい。
更にまた、本実施形態においては、始動口44、第二大入賞口39bへの遊技球の入賞を条件として所定確率で大当り遊技状態を終了させたが、これに限らず、例えば、第一大入賞口39aなど、他の役物への遊技球の入賞を条件としてもよい。もちろん、これらの組合せであってもよい。更には、これら各種の役物への遊技球の入賞を条件として所定確率で大当り遊技状態を終了させなくてもよい。
更にまた、本実施形態においては、大当り抽選の結果、大当り遊技状態に移行させないと決定された場合に、通常大当り遊技状態に比して遊技者に対する有利度合いが小さい準大当り遊技状態となることを、所定の制限解除条件が満たされるまで制限するようにしたが、これに限らず、例えば、大当り遊技状態に移行させる場合に、準大当り遊技状態となることを制限するようにしてもよい。この場合においては、その大当り遊技状態が終了後に準大当り遊技状態となることを制限するようにしてもよく、大当り遊技状態の制御自体を制限するようにしてもよい。もちろん、準大当り遊技状態となることを制限しないようにしてもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、主に、遊技球が転動可能な遊技領域を有する遊技盤と、前記遊技盤の遊技領域における始動領域を遊技球が通過したことを条件に、遊技者に有利な大当り遊技状態に移行させるか否かの抽選を行う大当り抽選手段と、前記大当り抽選手段によって行われた抽選の結果に基づいて、前記大当り遊技状態よりも遊技者に対する有利度合いが小さい通常遊技状態の制御を行う通常遊技状態制御手段と、遊技者に対する有利度合いが異なる複数種類の大当り遊技状態のそれぞれに対応する設定情報が記憶された設定情報記憶手段と、前記複数種類の大当り遊技状態からいずれかを選択する大当り遊技状態選択手段と、前記大当り抽選手段による抽選の結果、大当り遊技状態に移行させると決定されたことを条件に、前記大当り遊技状態選択手段によって選択された大当り遊技状態に基づいて、大当り遊技状態の制御を行う大当り遊技状態制御手段とを備えた弾球遊技機であって、前記大当り抽選手段は、前記大当り遊技状態の制御を行う時間割合が、前記通常遊技状態の制御を行う時間割合よりも大きくなる確率で、大当り遊技状態に移行させると決定する抽選を行う機能を有し、前記大当り遊技状態選択手段は、遊技者に対する有利度合いが小さい第一の大当り遊技状態の制御を行う時間割合が、遊技者に対する有利度合いが大きい第二の大当り遊技状態の制御を行う時間割合よりも大きくなる確率で、複数種類の大当り遊技状態からいずれかを選択する機能を有することを特徴とするものであるが、遊技盤、大当り抽選手段、通常遊技状態制御手段、設定情報記憶手段、大当り遊技状態選択手段、大当り遊技状態制御手段、ラウンド制御手段、可変入賞装置などの具体的構成は、適宜設計変更可能である。
尚、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。