JP2006229080A - 超短パルスレーザ伝達装置 - Google Patents

超短パルスレーザ伝達装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006229080A
JP2006229080A JP2005043176A JP2005043176A JP2006229080A JP 2006229080 A JP2006229080 A JP 2006229080A JP 2005043176 A JP2005043176 A JP 2005043176A JP 2005043176 A JP2005043176 A JP 2005043176A JP 2006229080 A JP2006229080 A JP 2006229080A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grating
pulse laser
ultrashort pulse
light source
incident
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005043176A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4804767B2 (ja
Inventor
Hiroichi Kubo
博一 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Corp filed Critical Olympus Corp
Priority to JP2005043176A priority Critical patent/JP4804767B2/ja
Publication of JP2006229080A publication Critical patent/JP2006229080A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4804767B2 publication Critical patent/JP4804767B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lasers (AREA)

Abstract

【課題】 グレーティングを使用した分散補償光学系において、グレーティングからの戻り光が光源に入射することが防止できる超短パルスレーザ伝達装置を提供する。
【解決手段】 超短パルスレーザ光を出射する光源3と、超短パルスレーザ光が入射されるグレーティング19,21を備えたパルス分散補償器9と、を有し、パルス分散補償器9から光源3へ向かう戻り光が、光源3に入射することを防止する入射防止部5を備えることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超短パルスレーザ伝達装置に関する。
従来、レーザ顕微鏡として、超短パルスレーザ光を観察対象の標本に照射し、標本の多光子吸収による化学反応、または、蛍光を検出する、走査型の多光子励起のレーザ顕微鏡が知られている。
多光子励起現象は、単位面積、単位時間当たりの光子密度のn乗(2光子励起の場合はn=2、3光子励起の場合はn=3)に比例した確率で発生するため、多光子励起発生のための光源には、通常、サブピコ秒オーダーの超短パルスレーザ光が用いられている。
しかし、このようなサブピコ秒オーダーのパルスレーザ光は完全な単一波長光ではなく、レーザ光のパルス幅と相関を持つ波長幅を有する。一般的に、レーザ光が光学系を通過する場合、波長が短い程媒質中での速度は遅く、波長が長い程媒質中での速度は速くなる。従って、前述の様にレーザ光が波長幅を有していると、レーザ光が光学系を通過する際、波長によって通過時間に差が生じる事となり、その結果、光学系に入射する前のレーザ光のパルス幅に対し、光学系を通過した後のレーザ光のパルス幅が広がる、いわゆる正チャープが発生する。
上述の様に、多光子励起現象は光子密度に依存するため、チャープに起因する標本面に入射するレーザ光のパルス幅の広がりによって、多光子励起現象が発生する確率を低下させる結果、得られる蛍光が暗くなってしまう問題があった。
この問題を解決する手段として、チャープを調整する手段、いわゆる分散補償光学系を用いる事が知られている。分散補償光学系としては、プリズムペア、グレーティングペア、または、これらを組み合わせた光学系で構成されたものが知られている(非特許文献1および特許文献1,2参照)。
末田正、神谷武編集「超高速エレクトロニクス」培風館、1991年、p.29−34 特開平10−68889号公報 特開平11−218490号公報
これらの分散補償光学系は、レーザ光の長波長成分を短波長成分より遅らせる、いわゆる負チャープを発生する役目を果たし、これにより、媒質通過後の正チャープを補正している。
具体的には、分散補償光学系としてグレーティングペアを使用する場合、グレーティングペアにレーザ光が入射すると、レーザ光が入射した1枚目のグレーティングにより角度分散を持つ−1次の回折光が発生する。その−1次の回折光は、例えば1枚目のグレーティングと平行に対向配置された2枚目のグレーティングに入射する事により、1枚目のグレーティングによる角度分散が補正され、負チャープのレーザ光が形成される。
しかしながら、グレーティングペアにレーザ光が入射されると、上述の−1次の回折光の他に、それとは別次数の回折光も発生する。各次数の回折光の回折角は、入射するレーザ光の波長に応じて変化するため、上記1枚目のグレーティングに入射するレーザ光の波長によっては、回折光が入射光軸に戻ってしまう場合がある。
この回折光(戻り光)は、レーザ光を出射するレーザ発振器に入射する場合があり、かかる場合には、レーザ発振器におけるレーザ発振の不安定化に繋がり、ひいてはレーザ発振器の故障原因になるという問題があった。
近年の走査型多光子励起レーザ顕微鏡の使用においては、レーザ光の波長を変化させる要望があるため、出射するレーザ光の波長を変化させられるレーザ光源を使用することが検討されている。しかし、レーザ光の波長が変化すると、グレーティングによる回折光の出射方向が変化し、ある波長のレーザ光においては、回折光はレーザ光源に入射しなくても、他の波長のレーザ光においては回折光がレーザ光源に入射するという問題があった。
なお、出射されるレーザ光の波長はレーザ発振器内の構成を変化させることにより、可変させることができる。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、グレーティングを使用して負チャープを発生する分散補償光学系において、グレーティングからの戻り光が光源に入射することが防止できる超短パルスレーザ伝達装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明は、超短パルスレーザ光を出射する光源と、前記超短パルスレーザ光が入射されるグレーティングを備えたパルス分散補償器と、を有し、該パルス分散補償器から前記光源へ向かう戻り光が、前記光源に入射することを防止する入射防止部を備える超短パルスレーザ伝達装置を提供する。
本発明によれば、入射防止部が備えられているため、パルス分散補償器のグレーティングから光源へ向かう戻り光が入射防止部により遮断され、光源に入射することを防止できる。そのため、超短パルスレーザを出射する光源の故障を防止することができる。
また、パルス分散補償器にはグレーティングが備えられているため、グレーティングにより超短パルスレーザ光に負チャープを発生させることができる。
また、上記発明においては、前記入射防止部が、前記光源と前記パルス分散補償器の間の光路に挿入された整流素子であることが望ましい。
本発明によれば、整流素子を光源とパルス分散補償器との間に挿入することにより、光源からパルス分散補償器へ向かう超短パルスレーザ光およびパルス分散補償器から光源へ向かう戻り光が整流素子に入射される。整流素子は、パルス分散補償器へ向かう超短パルスレーザのみを透過し、光源へ向かう戻り光を遮るため、戻り光が光源に入射することを防止できる。
さらに、上記発明においては、前記整流素子が、前記光源と前記パルス分散補償器の間の光路に挿入されたアイソレータであることが望ましい。
本発明によれば、アイソレータを光源とパルス分散補償器との間に挿入することにより、パルス分散補償器へ向かう超短パルスレーザ光のみが透過され、光源へ向かう戻り光が遮られるため、戻り光が光源に入射することを防止できる。
具体的には、光源側からアイソレータに入射された互いに直交する一方の直線偏光は、他方の直線偏光に偏光されてパルス分散補償器側へ出射される。パルス分散補償器側からアイソレータに入射された他方の直線偏光は、アイソレータにより光源に入射することが防止される。
上記発明においては、前記整流素子が、前記光源と前記パルス分散補償器の間の光路に挿入され互いに直交する直線偏光のうちの一方の直線偏光のみを透過する偏光素子とλ/4板とを有し、
前記偏光素子が、前記λ/4板の前記光源側に配置されていることが望ましい。
本発明によれば、偏光素子とλ/4板とを光源とパルス分散補償器との間に挿入することにより、パルス分散補償器へ向かう超短パルスレーザ光のみを透過し、光源へ向かう戻り光を遮るため、戻り光が光源に入射することを防止できる。
具体的には、偏光素子を透過した一方の直線偏光は、λ/4板の順に透過して一方回りの円偏光に偏光されて出射される。光源へ向かう戻り光は、反射により他方回りの円偏光に偏光され、λ/4板を透過する際に他方の直線偏光に偏光される。他方の直線偏光は偏光素子により、光源に入射することが防止される。
上記発明においては、前記入射防止部が、前記グレーティングを、入射する超短パルスレーザの光軸に対して傾けて配置することにより構成されていることが望ましい。
本発明によれば、前記入射防止部が、グレーティングを入射する超短パルスレーザの光軸に対して傾けて配置することにより構成されているため、グレーティングの回折光が上記光軸と同軸方向であって光源に向けて出射されることを防止できる。そのため、パルス分散補償器から光源へ向かう戻り光(回折光)が、光源に入射することを防止できる。
上記発明においては、前記入射防止部が、前記グレーティングを、前記光源から出射された超短パルスレーザの光軸を含み、かつ前記グレーティングに対して略垂直な面と前記グレーティングの面との交線と略平行な回転軸回りに回転可能に配置することにより構成されていることが望ましい。
本発明によれば、グレーティングを上記回転軸回りに回転させ傾けることにより、グレーティングから光源に向かう戻り光(回折光)の光軸の向きを変更させることができる。そのため、パルス分散補償器から光源へ向かう戻り光(回折光)が、光源に入射することを防止できる。
上記発明においては、前記入射防止部が、前記グレーティングを、前記グレーティングに入射される超短パルスレーザ光の光軸に対して略垂直な面と前記グレーティングの面との交線と略平行な回転軸回りに回転可能に配置することにより構成されていることが望ましい。
本発明によれば、グレーティングを上記回転軸回りに回転させ傾けることにより、グレーティングから光源に向かう戻り光(回折光)の光軸の向きを変更させることができる。そのため、パルス分散補償器から光源へ向かう戻り光(回折光)が、光源に入射することを防止できる。
上記発明においては前記入射防止部が、前記グレーティングのレーザ光入射面に複数本形成された溝の間隔を、以下の関係式を満たすように形成してなることが望ましい。
d < mλ/(2sinα),
m=−2,または、m=2 ・・・(1)
ここで、dは前記グレーティングの溝間隔、mは次数(整数)、λは前記超短パルスレーザ光の波長、αは前記超短パルスレーザ光の前記グレーティングへの入射角である。
本発明によれば、グレーティングに形成された溝の本数が上記関係式(1)を満たしているため、グレーティングにより回折された多くの回折光の内、±2次以上の次数を持つ回折光(戻り光)が光源へ向かって進み、光源に入射することを防止できる。
本発明の超短パルスレーザ伝達装置によれば、入射防止部が備えられているため、パルス分散補償器から光源へ向かう戻り光が入射防止部により遮断され、光源に入射することを防止できるという効果を奏する。
〔第1の実施形態〕
以下、本発明における超短パルスレーザ伝達装置に係る第1の実施形態について図1を参照して説明する。ここでは、本発明の超短パルスレーザ伝達装置を多光子励起走査型顕微鏡に用いる例に適用して説明する。
図1は、本実施形態における超短パルスレーザ伝達装置の概略構成を説明する全体図である。
なお、図1中のZ軸は、超短パルスレーザ光の出射光軸と平行な軸であって、超短パルスレーザ光の出射方向(図1中右方向)が正方向となる軸であり、X軸は、紙面に含まれると共にZ軸に対して垂直な軸であって、図1中の上方向が正方向となる軸であり、Y軸はZ−X平面に対して垂直な軸であって、手前方向が正方向となる軸である。
超短パルスレーザ伝達装置1は、図1に示すように、超短パルスレーザ光を出射する超短パルスレーザ光源(光源)3と、超短パルスレーザ光源3の下流側に配置されたアイソレータ(入射防止部、整流素子)5と、アイソレータ5の下流側に配置されたλ/2板7と、λ/2板7の下流側に配置された分散補償光学系(パルス分散補償器)9と、分散補償光学系9の下流側に配置された光軸調整光学系11と、光軸調整光学系11の下流側に配置された出力調整光学系13およびビーム整形光学系15と、から概略構成されている。また、超短パルスレーザ伝達装置1から出射された超短パルスレーザ光が導かれる多光子顕微鏡17が配置されている。
超短パルスレーザ光源3としては、例えば、波長が約700nmから1000nmのS偏光(一方の直線偏光)の超短パルスレーザ光を発振するパルスレーザ発振器を用いることができ、より具体的には、モードロック型チタンサファイヤレーザを用いることができる。
アイソレータ2は、ファラデーローテータ(図示せず)とλ/4板(図示せず)を含む光学素子で構成されている。また、アイソレータ2は、超短パルスレーザ光源3側から入射されたS偏光をP偏光に偏光して分散補償光学系9側に出射し、分散補償光学系9側から入射される光は透過しないように構成されている。
分散補償光学系9は、Y−Z平面をY軸回り正方向に所定角度回転させた平面と略平行に配置された第1のグレーティング(グレーティング)19と、第2のグレーティング(グレーティング)21とから概略構成されている。
第1のグレーティング19は、超短パルスレーザ光源3から出射された超短パルスレーザ光の入射角αが所定の角度となるように配置され、第2のグレーティング21は、第1のグレーティング19および第2のグレーティング21に対する垂直方向へ平行移動可能に配置されている。
また、第1のグレーティング19および第2のグレーティング21は、S偏光配置に置かれている。
光軸調整光学系11は、Y−Z平面をY軸回りに−45°回転させた面と略平行に配置された第1の45度全反射ミラー23を備え、第1の45度全反射ミラー23は+Z軸方向に進む光を−X軸方向へ反射するように配置されている。また、第1の45度全反射ミラー23は、X軸方向へ平行移動可能に配置されている。
出力調整光学系13としては、AOTF(Acousto−Optic Tunable Filter)や、AOM(Acousto−Optic Modulator)等の音響光学素子や、電気光学素子、回転機構の付いた直線偏光板、減光率を制御できるNDフィルタ、絞り径を制御できる可変絞り等を用いることができる。
ビーム整形光学系15には、ビームエクスパンダや、空間フィルタ等を用いることができる。
次に、上記の構成からなる超短パルスレーザ伝達装置1における作用について説明する。
まず、超短パルスレーザ光源3から、例えば、波長が約700nmから1000nmのS偏光の超短パルスレーザ光が出射される。S偏光の超短パルスレーザ光は、アイソレータ5によりP偏光に偏光されλ/2板7に向けて出射される。P偏光に変換された極短パルスレーザ光は、λ/2板7を通過する際にS偏光に偏光され、分散補償光学系9に向けて出射される。
分散補償光学系9に入射したS偏光の超短パルスレーザ光は、第1のグレーティング19に入射する。第1のグレーティング19に入射した超短パルスレーザ光は多くの次数に回折され、複数の回折光として出射される。
例えば、波長700nmの超短パルスレーザ光が入射角−60°で、溝間隔1.667μmを持つ第1のグレーティング19に入射した場合、0次、−1次、−2次、−3次、−4次の回折光が発生する。
前記の第1のグレーティング19に波長720nmの光が入射した場合には、これらの回折光の内、−4次の回折光と第1のグレーティング19の法線とのなす角と、超短パルスレーザ光の第1のグレーティング19への入射角αとが近くなる。そのため、−4次の回折光は入射する超短パルスレーザ光の光軸とほぼ同軸で超短パルスレーザ光源3方向に進む戻り光となる。
あるいは、波長960nmの光が入射した場合には、−3次の回折光と第1のグレーティング19の法線とのなす角と、超短パルスレーザ光の第1のグレーティング19への入射角αとが近くなる。そのため、−3次の回折光は入射する超短パルスレーザ光の光軸とほぼ同軸で超短パルスレーザ光源3方向に進む戻り光となる。
超短パルスレーザ光源3方向に進む戻り光は、λ/2板7に入射してS偏光からP偏光に偏光され、アイソレータ5に入射する。アイソレータ5は分散補償光学系9側から入射されたP偏光を透過せず除去するため、戻り光は超短パルスレーザ光源3まで到達しない。
第1のグレーティング19により回折された複数の回折光の内、−1次の回折光は、第1のグレーティング19に対して平行に配置された第2のグレーティング21へ入射される。
第2のグレーティング21に入射した−1次の回折光は、多くの次数に回折され、複数の回折光として出射される。第2のグレーティング21により回折された−1次の回折光は、第1のグレーティング19に入射する超短パルスレーザ光の光軸と平行方向に進み、負チャープを形成する。また、負チャープを形成する事で、パルス幅は伸長されている。
第2のグレーティング21から出射された−1次の回折光であるレーザ光は、光軸調整光学系7内の第1の45度全反射ミラー23に入射し、−X軸方向へ向けて反射される。
第1の45度全反射ミラー23に反射されたレーザ光は、出力調整光学系13に入射され、適正な出力に調整される。
出力調整光学系13から出射されたレーザ光はビーム整形光学系15に入射され、ビーム整形光学系15において適正なビーム径、ビームダイバージェンスに補正される。そして最後に、ビーム整形光学系15から出射されたレーザ光は、多光子顕微鏡17に導入される。
上記の構成によれば、アイソレータ5を、超短パルスレーザ光源3と分散補償光学系9との間に挿入することにより、分散補償光学系9へ向かう超短パルスレーザ光のみが透過され、超短パルスレーザ光源3へ向かう戻り光が遮られるため、戻り光が超短パルスレーザ光源3に入射することを防止できる。
分散補償光学系9により負チャープを持つレーザ光を形成することで、パルスレーザ光が出力調整光学系13、ビーム整形光学系15および多光子顕微鏡17の媒質を通過する際に発生する正チャープを補正できる。そのため、分散補償光学系4により伸長されたパルスレーザ光のパルス幅は正チャープにより圧縮され、多光子顕微鏡17の標本到達時には超短パルスレーザ光となる。
また、分散補償光学系9の第2のグレーティング21をその光入射面に対して略垂直方向に平行移動すると、第1のグレーティング19と第2のグレーティング21との間の光路長が変更され、分散補償光学系9から出射されるパルスレーザ光の負チャープの形成量が変更される。
そのため、第2のグレーティング21の位置を制御することにより、分散補償光学系9によるパルスレーザ光の負チャープの形成量を制御できる。
なお、上述のように、第2のグレーティング21がその略垂直方向に平行移動されると、第2のグレーティング21から出射される−1次の回折光もX軸方向に移動する。
このとき同時に、光軸調整光学系11の第1の45度全反射ミラー23は、この−1次の回折光の移動に応じてX軸方向に移動されるため、−1次の回折光は常に第1の45度全反射ミラー23の所定位置に入射されて、−X軸方向に反射される。その結果、分散補償光学系9から出射されるレーザ光の光軸の変位を補正し、光軸調整光学系11から出射されるパルスレーザ光の光軸を常に同軸に保つことができる。
また、上述のように、第1のグレーティング5と第2のグレーティング6の間の光路長を変更した場合だけでなく、超短パルスレーザ光源3から出射されるレーザ光の波長が変わった場合にも、−1次の回折光が出射する方向が変化するため、分散補償光学系9から出射されるレーザ光の光軸がX軸方向に変位する。
かかる場合にも、光軸調整光学系11から出射されるパルスレーザ光の光軸を常に同軸に保つことができる。
なお、上述のように、アイソレータ5と分散補償光学系9との間にλ/2板7を配置して、アイソレータ5から出射されたP偏光の光をλ/2板7によりS偏光に偏光してもよいし、λ/2板7の代わりに、45度全反射ミラーを2枚配置することによりP偏光をS偏光に変換してもよい。
あるいは、上述のλ/2板7や45度全反射ミラーを使用せずに、アイソレータ5から出射されたP偏光の光を、そのままP偏光配置に置かれた第1のグレーティング19、および、第2のグレーティング21に入射させてもよい。
また、上述のように、λ/2板7をアイソレータ2と第1のグレーティング5の間の光路に配置してもよいし、λ/2板7を超短パルスレーザ光源3とアイソレータ5の間の光路に配置するとともに、アイソレータ5を光路軸周りに90度回転させてもよい。このように配置することにより、アイソレータ5から出射される光はS偏光となり、そのままS偏光配置の第1のグレーティング19に入射させることが出来る。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について図2を参照して説明する。
図2は、本実施形態における超短パルスレーザ伝達装置の概略構成を説明する全体図である。
本実施形態の超短パルスレーザ伝達装置の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、超短パルスレーザ光源と分散補償光学系との間に配置される構成要素が異なっている。よって、本実施形態においては、超短パルスレーザ光源と分散補償光学系との間に配置される構成要素のみを説明し、第1の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
超短パルスレーザ伝達装置51は、図2に示すように、超短パルスレーザ光を出射する超短パルスレーザ光源3と、超短パルスレーザ光源3の下流側に配置された偏光ビームスプリッタ(入射防止部、偏光素子)55と、偏光ビームスプリッタ55の下流側に配置されたλ/4板(入射防止部)57と、λ/4板57の下流側に配置された分散補償光学系9と、分散補償光学系9の下流側に配置された光軸調整光学系11と、光軸調整光学系11の下流側に配置された出力調整光学系13およびビーム整形光学系15と、から概略構成されている。また、超短パルスレーザ伝達装置51から出射された超短パルスレーザ光が導かれる多光子顕微鏡17が配置されている。
偏光ビームスプリッタ55は、S偏光の光を透過するとともにP偏光の光を反射する偏光反射面56を備え、偏光反射面56は、Y−Z平面をY軸回りに−45度回転させた面と略平行に配置されている。そのため、−Z軸方向に進むP偏光が偏光ビームスプリッタ55に入射すると、偏光反射面56により+X軸方向へ向けて反射される。
なお、偏光ビームスプリッタ55代わりに、偏光フィルタや音響光学素子などの素子を用いてもよい。
次に、上記の構成からなる超短パルスレーザ伝達装置51における作用について説明する。
まず、超短パルスレーザ光源3から出射されたS偏光の超短パルスレーザ光は、偏光ビームスプリッタ55に入射する。S偏光の超短パルスレーザ光はそのまま偏光ビームスプリッタ55を透過して、λ/4板57に向けて出射される。λ/4板57に入射したS偏光は、一方向回りの円偏光、例えば右回りの円偏光に偏光され、分散補償光学系9に向けて出射される。
分散補償光学系9に入射した右回りの円偏光の超短パルスレーザ光は、第1のグレーティング19に入射する。第1のグレーティング19に入射した超短パルスレーザ光は多くの次数に回折され、複数の回折光として出射される。
その内の所定次数の回折光が、所定波長のレーザ光の条件の下で、入射する超短パルスレーザ光の光軸とほぼ同軸で超短パルスレーザ光源3方向に進む戻り光となる。
超短パルスレーザ光源3方向に進む戻り光は、第1のグレーティング19において回折された際に、他方向回りの円偏光、例えば左回りの円偏光となる。この左回りの円偏光である戻り光はλ/4板57に入射され、P偏光に偏光されて偏光ビームスプリッタ55に向けて出射される。
P偏光に偏光された戻り光は偏光ビームスプリッタ55に入射され、偏光反射面56により+X軸方向に反射されて超短パルスレーザ光源3の出射光軸から除去される。
以後の分散補償光学系9より下流側の光学系の作用については、第1の実施形態(図1参照)と同じであるため、図2にその構成を示して説明を省略する。
上記の構成によれば、偏光ビームスプリッタ55とλ/4板57とを光源と分散補償光学系9との間に挿入することにより、分散補償光学系9へ向かう超短パルスレーザ光のみを透過し、超短パルスレーザ光源3へ向かう戻り光を遮るため、戻り光が超短パルスレーザ光源3に入射することを防止できる。
なお、上述のように、超短パルスレーザ光源3とλ/4板57の間に偏光ビームスプリッタ55を配置してP偏光を除去してもよいし、偏光ビームスプリッタ55を配置する代わりに、超短パルスレーザ光源3の内部にS偏光以外の偏光(例えばP偏光)の光を除去する光学系を配置してもよい。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について図3から図5を参照して説明する。
図3は、本実施形態における超短パルスレーザ伝達装置の概略構成を説明する全体平面図である。図4は、図3の光軸調整光学系の構成を説明する側面図であり、図5は、図3の光軸調整光学系の構成を説明する正面図である。
本実施形態の超短パルスレーザ伝達装置の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、超短パルスレーザ光源と出力調整光学系との間に配置される構成要素が異なっている。よって、本実施形態においては、図3から図5を用いて超短パルスレーザ光源と出力調整光学系との間に配置される構成要素のみを説明し、第1の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
超短パルスレーザ伝達装置101は、図3に示すように、超短パルスレーザ光を出射する超短パルスレーザ光源3と、超短パルスレーザ光源3の下流側に配置された分散補償光学系(パルス分散補償器)109と、分散補償光学系109の下流側に配置された光軸調整光学系111と、光軸調整光学系111の下流側に配置された出力調整光学系13およびビーム整形光学系15と、から概略構成されている。また、超短パルスレーザ伝達装置101から出射された超短パルスレーザ光が導かれる多光子顕微鏡17が配置されている。
分散補償光学系109は、第1のグレーティング(グレーティング)119と、第1のグレーティング19に対して略平行に配置された第2のグレーティング(グレーティング)121とから概略構成されている。
第1のグレーティング119および第2のグレーティング121は、Y−Z平面をY軸回り正方向に所定角度回転させた平面を、その平面とZ−X平面との交線と略平行な回転軸P1回りに所定角度回転させた平面と略平行に配置されている。
第1のグレーティング119および第2のグレーティング121のレーザ光入射面(回折面)には、Z軸に対して略垂直方向に延びる溝120が形成されている。
第1のグレーティング119および第2のグレーティング121は、言い換えると、Y−Z平面をY軸回り正方向に所定角度回転させた平面に対して略平行に配置された状態(第1および第2の実施形態における配置状態)から、溝120に対して略垂直な回転軸P1回りに所定角度回転された状態で配置されている。
また、第2のグレーティング121は、第1および第2の実施形態の第2のグレーティング21と同様に、その光入射面に対して略垂直方向に平行移動可能に配置され、第2のグレーティング121の平行移動により分散補償光学系109によるパルスレーザ光の負チャープの形成量を制御するように構成されている。
光軸調整光学系111は、図3から図5に示すように、第1の45度全反射ミラー123、第2の45度全反射ミラー125、および、第3の45度全反射ミラー127とから概略構成されている。
第1の45度全反射ミラー123は、X−Y平面をY軸回りに+45度回転させた平面と略平行に配置され、+Z軸方向に進む光を−X軸方向に反射するように配置された全反射ミラーである。また、第1の45度全反射ミラー123は、X軸方向に平行移動可能に配置されている。
第2の45度全反射ミラー125は、Y−Z平面をZ軸回りに+45度回転させた平面と略平行に配置され、−X軸方向に進む光を+Y軸方向に反射するように配置された全反射ミラーである。また、第2の45度全反射ミラー125は、X軸方向に平行移動可能に配置されている。
第3の45度全反射ミラー127は、X−Y平面をX軸回りに+45度回転させた平面と略平行に配置され、+Y軸方向に進む光を+Z軸方向に反射するように配置された全反射ミラーである。
次に、上記の構成からなる超短パルスレーザ伝達装置101における作用について説明する。
まず、超短パルスレーザ光源3から出射されたS偏光の超短パルスレーザ光は、分散補償光学系109の第1のグレーティング119に入射する。第1のグレーティング119は、回転軸P1回りに所定角度回転され傾いた状態に配置されているため、第1のグレーティング119から出射される各次数の回折光の光軸は、Z−X平面に平行な面であって第1のグレーティング119に入射する超短パルスレーザ光の光軸を含む平面から外れる。
つまり、各次数の回折光は、第1のグレーティング119からZ−X平面に対して所定の角度で交差する方向に出射される。なお、本実施形態においては、各次数の回折光が+Y軸方向に出射されている例に適用して説明する。
そのため、各次数の回折光のいずれかがZ軸に略平行かつ−Z軸方向に進むことがなくなり、超短パルスレーザ光源3に入射することを防止できる。
例えば、本実施形態を、超短パルスレーザ光源3の出射口径が直径5ミリメートル、超短パルスレーザ光源3と第1のグレーティング119との間の光路長が1メートルの場合に適用して説明すると、第1のグレーティング119からの戻り光の光軸が、超短パルスレーザ光源3の出射光軸に対して0.14°以上の交差角を有していれば、戻り光は超短パルスレーザ光源3の出射口に入射しない。
したがって、かかる場合において、第1のグレーティング119は、−1次以外の次数の回折光(戻り光となる回折光)の回折角が超短パルスレーザ光源3の出射光軸に対して0.14°以上の交差角を有するように、回転軸P1回りに回転配置されている。
なお、これらの値は、上述の値に限定されるものではなく、個々の実施形態によって異なる値を取りうるものである。
第1のグレーティング119により回折された多くの次数の光の内、−1次の回折光は、第2のグレーティング121へ入射され、第2のグレーティング121により更に回折される。
第2のグレーティング121の回折光の内の−1次の回折光は、第1のグレーティング119に入射するレーザ光の光軸と平行方向(Z軸と平行方向)に進み、光軸調整光学系111に入射される。
光軸調整光学系111に入射されたレーザ光は、図3および図5に示すように、第1の45度全反射ミラー123に入射され、−X軸方向に向けて反射され第2の45度全反射ミラー125に入射される。第2の45度全反射ミラー125に入射されたレーザ光は、図4および図5に示すように、+Y軸方向に向けて反射され第3の45度全反射ミラー10に入射される。第3の45度全反射ミラー10に入射されたレーザ光は、図3および図4に示すように、+Z軸方向に向けて反射され出力調整光学系13に向けて出射される。
ここで、パルスレーザ光の負チャープの形成量を制御(変更)するために、第2のグレーティング121が、例えば、第1のグレーティング119から離れる方向に平行移動されると、図3および図4中の点線で示すように、第2のグレーティング121から出射される−1次の回折光の光軸が+X軸方向に平行移動するとともに、+Y軸方向に平行移動する。
かかる場合には、第1の45度全反射ミラー123が、図3および図5に示すように、第2のグレーティング121の移動量に応じて+X軸方向に移動され、上記回折光の光軸の+X軸方向への平行移動が吸収されるとともに、第1の45度全反射ミラー123から−X軸方向に出射されるレーザ光の光軸のZ軸方向への平行移動が防止される。
第2の45度全反射ミラー125に入射されるレーザ光の光軸は、図4および図5に示すように、上記回折光の光軸の+Y軸方向への平行移動のため、+Y軸方向に平行移動している。第2の45度全反射ミラー125は、第2のグレーティング121の移動量に応じて+X軸方向に移動され、上記回折光の光軸の+Y軸方向への平行移動が吸収されるとともに、第2の45度全反射ミラー125から+Y軸方向に出射されるレーザ光の光軸のX軸方向への平行移動が防止される。
以後の光軸調整光学系111より下流側の光学系の作用については、第1の実施形態(図1参照)と同じであるため、図3および図4にその構成を示して説明を省略する。
上記の構成によれば、第1のグレーティング119および第2のグレーティング121を回転軸P1回りに回転させて傾けることにより、第1のグレーティング119から超短パルスレーザ光源3に向かう戻り光(回折光)の光軸の向きを変更させることができる。そのため、分散補償光学系109から超短パルスレーザ光源3へ向かう戻り光(回折光)が、超短パルスレーザ光源3に入射することを防止できる。
なお、上述のように、第1のグレーティング119および第2のグレーティング121を、それぞれ個々に回転軸P1回りに回転させ傾けて配置してもよいし、第1のグレーティング119および第2のグレーティング121を、一体に回転軸P1回りに回転させ傾けて配置してもよく、同様の効果が得られる。
なお、上述のように光軸調整光学系111を3枚の45度全反射ミラー123,125,127から構成してもよいし、2枚の全反射ミラーから構成してもよいし、その他の光学素子を用いてもよい。分散補償光学系109から出射されるレーザ光の移動を吸収し、多光子顕微鏡17の所定位置に向けてレーザ光を出射できる光学系であればよく、特に限定するものでない。
〔第4の実施形態〕
次に、本発明の第4の実施形態について図6を参照して説明する。
図6は、本実施形態における超短パルスレーザ伝達装置の概略構成を説明する全体平面図である。
本実施形態の超短パルスレーザ伝達装置の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、超短パルスレーザ光源と出力調整光学系との間に配置される構成要素が異なっている。よって、本実施形態においては、図6を用いて超短パルスレーザ光源と出力調整光学系との間に配置される構成要素のみを説明し、第1の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
超短パルスレーザ伝達装置151は、図6に示すように、超短パルスレーザ光を出射する超短パルスレーザ光源3と、超短パルスレーザ光源3の下流側に配置された分散補償光学系(パルス分散補償器)159と、分散補償光学系159の下流側に配置された光軸調整光学系11と、光軸調整光学系11の下流側に配置された出力調整光学系13およびビーム整形光学系15と、から概略構成されている。また、超短パルスレーザ伝達装置151から出射された超短パルスレーザ光が導かれる多光子顕微鏡17が配置されている。
分散補償光学系159は、第1のグレーティング(グレーティング)169と、第1のグレーティング19に対して平行に配置された第2のグレーティング(グレーティング)171とから概略構成されている。
第1のグレーティング169および第2のグレーティング171は、Y−Z平面をY軸回り正方向に所定角度回転させた平面と平行に配置され、Y軸と平行であって、第1のグレーティング169および第2のグレーティング171の中心を通過する回転軸P2回りに回転自在に配置されている。
次に、上記の構成からなる超短パルスレーザ伝達装置151における作用について説明する。
まず、超短パルスレーザ光源3から出射されたS偏光の超短パルスレーザ光は、分散補償光学系159の第1のグレーティング169に入射する。第1のグレーティング169に入射されたレーザ光は多くの次数に回折され、その内の−1次の回折光は第1のグレーティング169の回折面と平行を成す様に傾けて配置された第2のグレーティング171へ入射する。
第2のグレーティング171に入射されたレーザ光は更に回折され、複数の回折光の内の−1次の回折光は、第1のグレーティング169に入射するレーザ光の光軸と平行方向(Z軸と平行方向)に進み、光軸調整光学系11に入射される。

以後の分散補償光学系159より下流側の光学系の作用については、第1の実施形態(図1参照)と同じであるため、図6にその構成を示して説明を省略する。
ここで、後述する条件を満たす場合には、他の次数の回折光のうちの所定次数の回折光が超短パルスレーザ光源3の出射光軸とほぼ同軸で−Z方向に進むため、第1のグレーティング169の回転軸P2回りに回転させて傾け、上記所定次数の回折光の光軸を超短パルスレーザ光源3の出射光軸からずらす。
この時、第1のグレーティング169から第2のグレーティング171へ入射する−1次の回折光の入射角も変化する。そのため、第2のグレーティング171も同時に回転軸P2回りに回転させて傾け、第2のグレーティング171から出射される−1次の回折光の光軸をZ軸に対して略平行に保っている。
第2のグレーティング171から出射される−1次の回折光はZ軸に対して略平行に保たれているが、X軸方向に平行移動する。そのため、第1の実施形態と同様に、第1の45度全反射ミラー23をX軸方向に移動させることで、光軸の移動を補正している。
前述の所定次数の回折光が超短パルスレーザ光源3の出射光軸とほぼ同軸で−Z方向に進む条件とは、以下の各パラメータが関係式(2)を満たす条件である。
λ=(2d・sinα)/m ・・・(2)
ただし、dは第1のグレーティング169の溝間隔、mは回折光の次数(整数)、λはグレーティング169に入射するレーザ光の波長、αは第1のグレーティング169へ入射するレーザ光の入射角である。
また、超短パルスレーザ光源3から出射される超短パルスレーザ光の波長λは、多光子顕微鏡17による測定要求に応じて変更されるため、波長λが変更されるたびに上述の各パラメータが関係式(2)を満たすか否か確認される。
上記の構成によれば、第1のグレーティング169を回転軸P2回りに回転させ傾けることにより、第1のグレーティング169から超短パルスレーザ光源3に向かう戻り光(回折光)の光軸の向きを変更させることができる。そのため、分散補償光学系159から超短パルスレーザ光源3へ向かう戻り光(回折光)が、超短パルスレーザ光源3に入射することを防止できる。
なお、上述のように、第1のグレーティング169および第2のグレーティング171を、それぞれ個々に、回転軸P2回りに回転自在に配置してもよいし、第1のグレーティング169および第2のグレーティング171を、一体として、第1のグレーティング169の回転軸P2回りに回転自在に配置してもよく、同様の効果が得られる。
〔第5の実施形態〕
次に、本発明の第5の実施形態について図7を参照して説明する。
図7は、本実施形態における超短パルスレーザ伝達装置の概略構成を説明する全体平面図である。
本実施形態の超短パルスレーザ伝達装置の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、超短パルスレーザ光源と光軸調整光学系との間に配置される構成要素が異なっている。よって、本実施形態においては、図7を用いて超短パルスレーザ光源と光軸調整光学系との間に配置される構成要素のみを説明し、第1の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
超短パルスレーザ伝達装置201は、図7に示すように、超短パルスレーザ光を出射する超短パルスレーザ光源3と、超短パルスレーザ光源3の下流側に配置された分散補償光学系(パルス分散補償器)209と、分散補償光学系209の下流側に配置された光軸調整光学系11と、光軸調整光学系11の下流側に配置された出力調整光学系13およびビーム整形光学系15と、から概略構成されている。
分散補償光学系209は、第1のグレーティング(グレーティング)219と、第1のグレーティング219に対して平行に配置された第2のグレーティング(グレーティング)221とから概略構成され、第1のグレーティング219および第2のグレーティング221は、Y−Z平面をY軸回り正方向に所定角度回転させた平面と平行に配置されている。
また、第1のグレーティング219および第2のグレーティング221のレーザ光入射面には、以下の関係式を満たす本数の溝(図示せず)が形成されている。
d < mλ/(2sinα) m=−2、または、m=2 ・・・(1)
ただし、dはグレーティング219,221の溝間隔、mは回折光の次数(整数)、λはグレーティング219,221に入射するレーザ光の波長、αはグレーティング219,221へ入射するレーザ光の入射角である。
次に、上記の構成からなる超短パルスレーザ伝達装置201における作用について説明する。
まず、超短パルスレーザ光源3から出射されたS偏光の超短パルスレーザ光は、分散補償光学系209の第1のグレーティング219に入射する。第1のグレーティング219に入射されたレーザ光は多くの次数に回折され、−1次の回折光は第2のグレーティング221に向けて出射される。
第2のグレーティング221に入射されたレーザ光は更に回折され、複数の回折光の内の−1次の回折光は、第1のグレーティング219に入射するレーザ光の光軸と平行方向(Z軸と平行方向)に進み、光軸調整光学系11に入射される。
また、第1のグレーティング219により回折された多くの回折光の内、±2次以上の次数を持つ回折光は、第1のグレーティング219に形成された溝の本数が関係式(1)を満たしているため、超短パルスレーザ光源3の出射光軸とほぼ同軸で−Z方向に進むことが防止される。
例えば、超短パルスレーザ光源3から出射される超短パルスレーザ光の波長が700nmであって、第1のグレーティング219への入射角が−60°とした場合には、関係式(1)を満たす溝間隔dは、0.808μmと算出される。
上記の構成によれば、第1のグレーティング219に形成された溝の本数が上記関係式(1)を満たしているため、第1のグレーティング219により回折された多くの回折光の内、±2次以上の次数を持つ回折光(戻り光)が超短パルスレーザ光源3へ向かって進み、超短パルスレーザ光源3に入射することを防止できる。
なお、上述のように、超短パルスレーザ伝達装置201として、超短パルスレーザ光源3、分散補償光学系209、光軸調整光学系11、出力調整光学系13、ビーム整形光学系15および多光子顕微鏡17のみから構成されていてもよいし、超短パルスレーザ光源3と多光子顕微鏡17の間の光路に、正チャープを生じる光学系を配置してもよい。
当該光学系を配置することにより、例えば、関係式(1)を満たす溝本数を有する第1のグレーティング219および第2のグレーティング221による負チャープが、多光子顕微鏡13内の標本面での正チャープを除去する以上に補償し過ぎる場合、当該光学系により補償量を調整することができる。当該光学系としては、ガラス材、プラスチック材、半導体結晶等の光学素子、音響光学素子、電気光学素子、シングルモードファイバ等の光学デバイス、グレーティングペア、プリズムペアを含むパルス分散補償器等を例示できる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、分散補償光学系として2枚のグレーティングを用いてレーザ光を2回回折して負チャープを形成する実施形態に適用して説明したが、2枚のグレーティングを用いた分散補償光学系に限られることなく、グレーティング1枚と全反射ミラー2枚を用いてレーザ光を2回回折させて負チャープを形成する分散補償光学系や、グレーティング1枚と全反射ミラー4枚、または、グレーティング2枚と全反射ミラー1枚、または、グレーティング4枚を用いてレーザを4回回折させて負チャープを形成する分散補償光学系などに適用することもできる。
また、分散補償光学系として、グレーティングペアおよびプリズムペアを組み合わせたものに適用することもできる。
本発明に係る超短パルスレーザ伝達装置の第1の実施形態概略構成を説明する全体図である。 本発明に係る超短パルスレーザ伝達装置の第2の実施形態概略構成を説明する全体図である。 本発明に係る超短パルスレーザ伝達装置の第3の実施形態概略構成を説明する全体図である。 図3の光軸調整光学系の構成を説明する側面図である。 図3の光軸調整光学系の構成を説明する正面図である。 本発明に係る超短パルスレーザ伝達装置の第4の実施形態概略構成を説明する全体図である。 本発明に係る超短パルスレーザ伝達装置の第5の実施形態概略構成を説明する全体図である。
符号の説明
1,51,101,151,201 超短パルスレーザ伝達装置
3 超短パルスレーザ光源(光源)
5 アイソレータ(入射防止部、整流素子)
9,109,159,209 分散補償光学系(パルス分散補償器)
19,119,169,219 第1のグレーティング(グレーティング)
21,121,171,221 第2のグレーティング(グレーティング)
55 偏光ビームスプリッタ(入射防止部、偏光素子)
57 λ/4板(入射防止部)
P1,P2 回転軸

Claims (8)

  1. 超短パルスレーザ光を出射する光源と、
    前記超短パルスレーザ光が入射されるグレーティングを備えたパルス分散補償器と、
    を有し、
    該パルス分散補償器から前記光源へ向かう戻り光が、前記光源に入射することを防止する入射防止部を備える超短パルスレーザ伝達装置。
  2. 前記入射防止部が、前記光源と前記パルス分散補償器の間の光路に挿入された整流素子である請求項1記載の超短パルスレーザ伝達装置。
  3. 前記整流素子が、前記光源と前記パルス分散補償器の間の光路に挿入されたアイソレータである請求項2記載の超短パルスレーザ伝達装置。
  4. 前記整流素子が、前記光源と前記パルス分散補償器の間の光路に挿入され互いに直交する直線偏光のうちの一方の直線偏光のみを透過する偏光素子とλ/4板とを有し、
    前記偏光素子が、前記λ/4板の前記光源側に配置されている請求項2記載の超短パルスレーザ伝達装置。
  5. 前記入射防止部が、前記グレーティングを、入射する超短パルスレーザの光軸に対して傾けて配置することにより構成されている請求項1記載の超短パルスレーザ伝達装置。
  6. 前記入射防止部が、前記グレーティングを、前記光源から出射された超短パルスレーザの光軸を含み、かつ前記グレーティングに対して略垂直な面と前記グレーティングの面との交線と略平行な回転軸回りに回転可能に配置することにより構成されている請求項5記載の超短パルスレーザ伝達装置。
  7. 前記入射防止部が、前記グレーティングを、前記グレーティングに入射される超短パルスレーザ光の光軸に対して略垂直な面と前記グレーティングの面との交線と略平行な回転軸回りに回転可能に配置することにより構成されている請求項5記載の超短パルスレーザ伝達装置。
  8. 前記入射防止部が、前記グレーティングのレーザ光入射面に複数本形成された溝の間隔を、以下の関係式を満たすように形成してなる請求項1記載の超短パルスレーザ伝達装置。
    d < mλ/(2sinα),
    m=−2,または、m=2 ・・・(1)
    ここで、dは前記グレーティングの溝間隔、mは次数(整数)、λは前記超短パルスレーザ光の波長、αは前記超短パルスレーザ光の前記グレーティングへの入射角である。
JP2005043176A 2005-02-18 2005-02-18 超短パルスレーザ伝達装置 Expired - Fee Related JP4804767B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005043176A JP4804767B2 (ja) 2005-02-18 2005-02-18 超短パルスレーザ伝達装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005043176A JP4804767B2 (ja) 2005-02-18 2005-02-18 超短パルスレーザ伝達装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006229080A true JP2006229080A (ja) 2006-08-31
JP4804767B2 JP4804767B2 (ja) 2011-11-02

Family

ID=36990149

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005043176A Expired - Fee Related JP4804767B2 (ja) 2005-02-18 2005-02-18 超短パルスレーザ伝達装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4804767B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008268589A (ja) * 2007-04-20 2008-11-06 Olympus Corp 超短光パルスの光ファイバ伝送装置、およびこれを有する光学システム
JP2013105813A (ja) * 2011-11-11 2013-05-30 Sony Corp 半導体レーザ装置組立体
KR101400512B1 (ko) * 2012-10-18 2014-05-27 한국과학기술원 쳐프 펄스 증폭 시스템에서 회절격자 기반 펄스 확장기
JP2014182402A (ja) * 2013-03-15 2014-09-29 Canon Inc ファイバレーザシステム
JPWO2013153999A1 (ja) * 2012-04-09 2015-12-17 ソニー株式会社 半導体レーザ装置組立体

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2653961T3 (es) 2013-03-15 2018-02-09 Wavelight Gmbh Sistema y método para escanear un haz de luz de pulsos ultracortos

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63503264A (ja) * 1986-05-08 1988-11-24 ヒユーズ・エアクラフト・カンパニー レーザー出力同調用の回折格子の整列方法およびその装置
JPH01233416A (ja) * 1988-03-14 1989-09-19 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光パレス圧縮装置
JPH03127001A (ja) * 1989-10-13 1991-05-30 Canon Inc グレーティングレンズ光学系
JPH05198881A (ja) * 1991-07-30 1993-08-06 Hewlett Packard Co <Hp> 格子同調式レーザ装置
JPH06241728A (ja) * 1993-02-15 1994-09-02 Soltec:Kk 位置ずれ及びギャップ検出方法
JPH09105964A (ja) * 1995-05-19 1997-04-22 Imra America Inc 高出力チャープパルス増幅装置およびコンプレッサー
JPH09307175A (ja) * 1996-05-15 1997-11-28 Nec Corp レーザ装置
JPH1068889A (ja) * 1996-06-04 1998-03-10 Carl Zeiss Jena Gmbh 顕微鏡光路中の短パルスレーザビームの結合のための装置およびその方法
JP2001060734A (ja) * 1999-08-20 2001-03-06 Japan Science & Technology Corp 超短パルス広帯域光波発生方法及びその装置
JP2002511801A (ja) * 1997-05-20 2002-04-16 ザ リージェンツ オブ ザ ユニヴァーシティー オブ カリフォルニア 金属及び合金の超短パルスレーザ機械加工
JP2002288868A (ja) * 2001-03-22 2002-10-04 Ricoh Co Ltd 光学装置、光ピックアップおよびディスクドライブ
JP2003181661A (ja) * 2001-12-18 2003-07-02 Nec Corp レーザパルス照射方法並びに超短パルスレーザ装置

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63503264A (ja) * 1986-05-08 1988-11-24 ヒユーズ・エアクラフト・カンパニー レーザー出力同調用の回折格子の整列方法およびその装置
JPH01233416A (ja) * 1988-03-14 1989-09-19 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光パレス圧縮装置
JPH03127001A (ja) * 1989-10-13 1991-05-30 Canon Inc グレーティングレンズ光学系
JPH05198881A (ja) * 1991-07-30 1993-08-06 Hewlett Packard Co <Hp> 格子同調式レーザ装置
JPH06241728A (ja) * 1993-02-15 1994-09-02 Soltec:Kk 位置ずれ及びギャップ検出方法
JPH09105964A (ja) * 1995-05-19 1997-04-22 Imra America Inc 高出力チャープパルス増幅装置およびコンプレッサー
JPH09307175A (ja) * 1996-05-15 1997-11-28 Nec Corp レーザ装置
JPH1068889A (ja) * 1996-06-04 1998-03-10 Carl Zeiss Jena Gmbh 顕微鏡光路中の短パルスレーザビームの結合のための装置およびその方法
JPH11218490A (ja) * 1996-06-04 1999-08-10 Carl Zeiss Jena Gmbh 短パルスレーザビームを顕微鏡ビーム行程へ結合するための装置
JP2002511801A (ja) * 1997-05-20 2002-04-16 ザ リージェンツ オブ ザ ユニヴァーシティー オブ カリフォルニア 金属及び合金の超短パルスレーザ機械加工
JP2001060734A (ja) * 1999-08-20 2001-03-06 Japan Science & Technology Corp 超短パルス広帯域光波発生方法及びその装置
JP2002288868A (ja) * 2001-03-22 2002-10-04 Ricoh Co Ltd 光学装置、光ピックアップおよびディスクドライブ
JP2003181661A (ja) * 2001-12-18 2003-07-02 Nec Corp レーザパルス照射方法並びに超短パルスレーザ装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008268589A (ja) * 2007-04-20 2008-11-06 Olympus Corp 超短光パルスの光ファイバ伝送装置、およびこれを有する光学システム
JP2013105813A (ja) * 2011-11-11 2013-05-30 Sony Corp 半導体レーザ装置組立体
US9906000B2 (en) 2011-11-11 2018-02-27 Sony Corporation Semiconductor laser apparatus assembly
JPWO2013153999A1 (ja) * 2012-04-09 2015-12-17 ソニー株式会社 半導体レーザ装置組立体
KR101400512B1 (ko) * 2012-10-18 2014-05-27 한국과학기술원 쳐프 펄스 증폭 시스템에서 회절격자 기반 펄스 확장기
JP2014182402A (ja) * 2013-03-15 2014-09-29 Canon Inc ファイバレーザシステム
US9172206B2 (en) 2013-03-15 2015-10-27 Canon Kabushiki Kaisha Fiber laser system

Also Published As

Publication number Publication date
JP4804767B2 (ja) 2011-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4804767B2 (ja) 超短パルスレーザ伝達装置
EP2567281B1 (en) Tunable multiple laser pulse scanning microscope and method of operating the same
JP4736633B2 (ja) レーザ照射装置
KR20210144842A (ko) 프로세싱 광학 유닛, 레이저 프로세싱 장치 및 레이저 프로세싱을 위한 방법
JP6293385B1 (ja) レーザ発振装置
JP2013546201A (ja) ショートパルスファイバーレーザー
JP6383166B2 (ja) 光照射装置および描画装置
KR20150016576A (ko) 브래그 aom에 의해 euv 광원에서 시드 레이저를 보호하기 위한 시스템 및 방법
EP3761463A1 (en) Light resonator and laser processing machine
JP2006071855A (ja) 光学装置
JP2009032916A (ja) 分散補償器およびそれを用いた固体レーザ装置並びに分散補償方法
JP2010093078A (ja) 光学素子、レーザ光発振装置及びレーザ光増幅装置
TW201728967A (zh) 偏振器配置、極紫外線輻射產生裝置及用於雷射光束之線性偏振之方法
KR20190005778A (ko) 레이저 가공 장치
WO2018173101A1 (ja) レーザ加工装置
JP2009053597A (ja) 光波長変換装置
KR101212527B1 (ko) 편광 레이저 빔 간의 간섭을 이용한 레이저 가공장치 및 가공방법
WO2011158646A1 (ja) レーザ発生装置及びレーザ発生方法
JP2009248136A (ja) レーザ光分岐装置およびレーザ加工装置
US11304286B2 (en) Polarizer
JP2011129826A (ja) 固体レーザ装置
JP2015118225A (ja) 可変アッテネータおよび描画装置
JP2015192079A (ja) 光照射装置および描画装置
JP2006243370A (ja) 干渉露光装置
JP6551891B2 (ja) 光分配装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100302

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100430

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110301

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110502

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110802

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110810

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4804767

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140819

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees