JP2006227158A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 記録紙、特に塗工紙を使用する場合等に、光沢を高めるため定着装置の定着温度を高く、もしくは加熱時間を長くする方法が用いられているが、ブリスタが発生する場合があった。その対策として、定着温度を低くして加熱時間を長くしてブリスタが発生しない条件で使用していた。しかし、前記方法では、記録紙の種類毎に定着条件の設定が必要で煩雑であること及び生産性の低下を招くことが問題であった。
【解決手段】 定着装置の加圧ローラの離型層に及び弾性層に0.01μm以上1.0μm以下の通気穴を設ける、または前記離型層の表面平滑度をベック平滑度計で10秒以上1000秒以下とすることにより、記録紙内で気化した水蒸気や膨張した空気をニップ内で逃がすことが可能になり、簡単な構成で、生産性を低下させずブリスタの発生を防止できる。
【選択図】 図2
【解決手段】 定着装置の加圧ローラの離型層に及び弾性層に0.01μm以上1.0μm以下の通気穴を設ける、または前記離型層の表面平滑度をベック平滑度計で10秒以上1000秒以下とすることにより、記録紙内で気化した水蒸気や膨張した空気をニップ内で逃がすことが可能になり、簡単な構成で、生産性を低下させずブリスタの発生を防止できる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、記録紙上に形成された未定着トナー像を、定着ベルト又は定着ローラと加圧手段とにより加圧、加熱して画像を定着する定着装置に関し、特に、光沢を有する画像を形成する塗工紙の定着に好適な定着装置を有する画像形成装置に関するものである。
従来、複写機、プリンタ、ファクシミリ及びこれらの機能を有する複合機等の電子写真式画像形成装置に用いられている定着装置は、所定の温度に維持された加熱定着部材である定着ローラと、弾性層を有してその定着ローラを押圧する加圧部材である加圧ローラとによって形成された定着ニップ部により、未定着のトナー像を形成された記録紙を挟持搬送しつつ加圧、加熱する熱ローラ定着方式の熱ローラ定着装置が、低速機から高速機まで、モノクロ機からカラー機に至るまで、幅広く採用されている。
また、近年、無端状の加熱定着部材である定着ベルトを加熱ローラと定着ローラとに張架し、定着ベルトを介して定着ローラを押圧する加圧部材である加圧ローラを設け、加熱された定着ベルトと加圧ローラとの間のニップ部で用紙を加熱・加圧して定着するベルト定着装置が提案され、用いられてきている。
電子写真方式におけるカラー画像形成装置においては、デジタル化が進み高画質化が図られている。高画質を得るために、表面に塗工層をコーティングしたコート紙、アート紙等の塗工紙が用いられている。また、画像の光沢を高くするために、定着装置の温度を高く、あるいは定着の加熱時間を長くする等の手法が用いられている。
しかし、高速でカラープリントを作製する場合、画像形成部において記録紙上に画像形成された複数色のトナー像層を定着装置により加熱定着する際に、以下の問題点がある。
しかし、高速でカラープリントを作製する場合、画像形成部において記録紙上に画像形成された複数色のトナー像層を定着装置により加熱定着する際に、以下の問題点がある。
(1) カラープリント作製を高速化するには、定着ニップ部の幅を大きくすることが難しいため、高温で定着することになり、記録紙内部で気化した水蒸気や膨張した空気により、記録紙表面のコート層が膨れあがって凹凸を生じるブリスタが発生しやすい。特に、カラープリントに多く使用される塗工紙は、通気性が悪く、ブリスタが発生しやすい。前記ブリスタは、高湿環境下で記録紙の含水率が高くなったときに現れ易い。また、トナー層内の空気及び水分が気化、膨張して画像表面に凹凸を生じる。これも、高湿環境下で生じやすい。
(2) 塗工紙でのカラープリント作製を高速化する場合、普通紙の場合より定着時間を大きくしないと、複数色のトナー像層の定着性が確保されない。
前記問題に対し、記録紙が表面に塗工層を有する塗工紙であるか否かを判別する塗工紙判別手段を有し、塗工紙判別手段が塗工紙であると判別した場合に定着ニップを通過する用紙の速度を普通紙の場合よりも低い値に、または定着温度を普通紙の場合よりも低い値に、または加圧部材の加圧力を普通紙の場合よりも低い値に、または定着ニップ通過時間を普通紙の場合よりも長くすることが提案されている。(例えば、特許文献1参照)
また、記録紙の水分量を検知する検知手段を有し、その検知信号に基づいて定着ローラの速度を変化させる、または定着温度を変化させる、または加圧部材の加圧力を変化させることが提案されている。(例えば、特許文献2参照)
さらに、記録紙を積層状に蓄える給紙収納手段と、該記録紙を加熱して乾燥させる用紙加熱手段を有し、装置本体の内外における温湿度環境を検出する使用環境検知手段の検知信号に基づいて用紙加熱手段をオン・オフ制御することが提案されている。(例えば、特許文献3参照)
特開2004−133488号公報
特開2003−5497号公報
特開2004−210481号公報
前記問題に対し、記録紙が表面に塗工層を有する塗工紙であるか否かを判別する塗工紙判別手段を有し、塗工紙判別手段が塗工紙であると判別した場合に定着ニップを通過する用紙の速度を普通紙の場合よりも低い値に、または定着温度を普通紙の場合よりも低い値に、または加圧部材の加圧力を普通紙の場合よりも低い値に、または定着ニップ通過時間を普通紙の場合よりも長くすることが提案されている。(例えば、特許文献1参照)
また、記録紙の水分量を検知する検知手段を有し、その検知信号に基づいて定着ローラの速度を変化させる、または定着温度を変化させる、または加圧部材の加圧力を変化させることが提案されている。(例えば、特許文献2参照)
さらに、記録紙を積層状に蓄える給紙収納手段と、該記録紙を加熱して乾燥させる用紙加熱手段を有し、装置本体の内外における温湿度環境を検出する使用環境検知手段の検知信号に基づいて用紙加熱手段をオン・オフ制御することが提案されている。(例えば、特許文献3参照)
前記ブリスタは、記録紙内部で気化した水蒸気や膨張した空気が、外部に抜けないために発生している。
それに対し、特許文献1の定着装置は、記録紙が塗工紙であるか否かを判別し、定着装置の定着条件を変更制御するものである。特許文献2は、記録紙の水分量を検知し、定着装置の定着条件を変更制御するものである。また、特許文献3は、給紙収納手段に収納した記録紙を用紙加熱手段で加熱し、給紙前に乾燥させるものである。
しかし、前記方法では記録紙の種類毎に定着条件の変更が必要になるため、構造及び制御が複雑になり画像形成装置のコストアップの要因になる。また、定着速度を低くすることは、生産性の低下の問題がある。
本発明は、上記状況に鑑みなされたもので、簡単な構成でブリスタの発生を防止でき、生産性を低下させずに、高画質な画像が得られる定着装置を提供することを目的とする。
上記目的は、下記の構成により達成される。
(請求項1)
記録紙上にトナー像を形成する画像形成部と、加熱定着部材と該加熱定着部材を押圧する金属製の芯金と弾性層と表面の離型層で構成された加圧部材とを有する定着ニップ部にトナー像が形成された記録紙を通過させて加熱定着する定着装置とを備えた画像形成装置において、
前記定着装置の加圧部材表面の離型層に、直径0.01μm以上1μm以下の穴を設け厚み方向に通気性を持たせたことを特徴とする画像形成装置。
(請求項2)
前記加圧部材の弾性層は、気孔の大きさが0.01μm以上0.5mm以下の連泡タイプのスポンジであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
(請求項3)
記録紙上にトナー像を形成する画像形成部と、加熱定着部材と該加熱定着部材を押圧する金属製の芯金と弾性層と表面の離型層で構成された加圧部材とを有する定着ニップ部にトナー像が形成された記録紙を通過させて加熱定着する定着装置とを備えた画像形成装置において、
前記加圧部材の離型層の平滑度は、ベック平滑度計で10秒以上1000秒以下であることを特徴とする画像形成装置。
(請求項4)
前記加圧部材の表面温度を、80℃以上定着設定温度以下に制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
(請求項1)
記録紙上にトナー像を形成する画像形成部と、加熱定着部材と該加熱定着部材を押圧する金属製の芯金と弾性層と表面の離型層で構成された加圧部材とを有する定着ニップ部にトナー像が形成された記録紙を通過させて加熱定着する定着装置とを備えた画像形成装置において、
前記定着装置の加圧部材表面の離型層に、直径0.01μm以上1μm以下の穴を設け厚み方向に通気性を持たせたことを特徴とする画像形成装置。
(請求項2)
前記加圧部材の弾性層は、気孔の大きさが0.01μm以上0.5mm以下の連泡タイプのスポンジであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
(請求項3)
記録紙上にトナー像を形成する画像形成部と、加熱定着部材と該加熱定着部材を押圧する金属製の芯金と弾性層と表面の離型層で構成された加圧部材とを有する定着ニップ部にトナー像が形成された記録紙を通過させて加熱定着する定着装置とを備えた画像形成装置において、
前記加圧部材の離型層の平滑度は、ベック平滑度計で10秒以上1000秒以下であることを特徴とする画像形成装置。
(請求項4)
前記加圧部材の表面温度を、80℃以上定着設定温度以下に制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
請求項1に記載の発明によれば、定着装置の加圧部材表面の離型層に、直径0.01μm以上1μm以下の穴を設け厚み方向に通気性を持たせたことにより、定着装置ニップ内に通気性を設けることができ、記録紙内及びトナー層内で気化した水蒸気や膨張した空気をニップ内で逃がすことが可能になり、ブリスタの発生を防止できる。また、前記通気性を持たせる穴は、未定着トナー面とは逆側の、定着装置の加圧部材に設けたことにより、空気及び水蒸気が逃げる際に画像を乱すことを防止できる。前記穴は、直径0.01μm未満では水蒸気が十分に抜けず、直径1μmを超えると画像表面が荒れて画像定着むらが発生しやすくなる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の発明に加え、加圧部材の弾性層を連泡タイプのスポンジで構成することにより、前記弾性層にも通気性を持たせ離型層を通過した気化した水蒸気や空気を、より逃げやすくし連続通紙時においてもブリスタ発生の防止効果を高めることができる。
請求項3に記載の発明によれば、加圧部材を構成する離型層の表面をベック平滑度計で10秒以上1000秒以下にすることにより、離型層表面荒さによる定着不良を生ずることなく、気化した水蒸気や空気を記録紙表面と加圧部材表面の隙間から逃げ易くすることができ、ブリスタ発生の防止効果を得ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の何れか1項の発明に加え、加圧部材の表面温度を80℃以上とすることにより、記録紙の変形(カール)による給送不良等の不具合を防止でき、かつ定着設定温度以下にすることにより、未定着トナーが溶けすぎて粘度が下がり画像が荒れることを防止できる。
以下に本発明の画像形成装置に関する実施の形態を図を参照して説明する。
図1は本発明に係る画像形成装置の概念図である。なお、本発明の画像形成装置は、以下の形態に限定されるものではない。
本画像形成装置は画像形成装置本体GHと画像読取装置YSとから構成される。
画像形成装置本体GHは、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成部10Y,10M,10C,10K、ベルト状の中間転写体6、給紙搬送手段及び定着装置9等からなる。
画像形成装置本体GHの上部には、自動原稿送り装置201と原稿画像走査露光装置202から成る画像読取装置YSが設置されている。自動原稿送り装置201の原稿台上に載置された原稿dは搬送手段により搬送され、原稿画像走査露光装置202の光学系により原稿の片面又は両面の画像が走査露光され、ラインイメージセンサCCDに読み込まれる。
ラインイメージセンサCCDにより光電変換されて形成された信号は、画像処理部において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等が行われた後、露光手段3Y,3M,3C,3Kに送られる。
イエロー(Y)色の画像を形成する画像形成部10Yは、感光体ドラム1Yの周囲に帯電手段2Y、露光手段3Y、現像装置4Y及びクリーニング手段8Yを配置している。マゼンタ(M)色の画像を形成する画像形成部10Mは、感光体ドラム1Mの周囲に帯電手段2M、露光手段3M、現像装置4M及びクリーニング手段8Mを配置している。シアン(C)色の画像を形成する画像形成部10Cは、感光体ドラム1Cの周囲に帯電手段2C、露光手段3C、現像装置4C及びクリーニング手段8Cを配置している。黒(K)色の画像を形成する画像形成部10Kは、感光体ドラム1Kの周囲に帯電手段2K、露光手段3K、現像装置4K及びクリーニング手段8Kを配置している。そして、帯電手段2Yと露光手段3Y、帯電手段2Mと露光手段3M、帯電手段2Cと露光装置3C、及び帯電手段2Kと露光装置3Kは、潜像形成手段を構成する。
なお、現像装置4Y,4M,4C,4Kは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒(K)の小粒径のトナーとキャリアからなる2成分現像剤を内包する。
中間転写体6は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持されている。
定着装置9は、本発明の実施例では、ベルト定着装置としている。無端状の定着ベルト91を加熱ローラ92と定着ローラ93との張架し、定着ベルト91を介して定着ローラ93を押圧する加圧ローラ94を有し、定着ベルト91と加圧ローラ94との間に形成されたニップ部で記録紙P上のトナー像を加熱・加圧して定着する。
かくして、画像形成部10Y,10M,10C,10Kより形成された各色の画像は、回動する中間転写体6上に転写手段7Y,7M,7C,7Kにより逐次転写されて(1次転写)、カラー画像合成されたトナー像が形成される。給紙トレイ20内に収容された転写材としての記録紙Pは、給紙手段21により給紙され、給紙ローラ22A,22B,22C,22D,レジストローラ23等を経て、転写手段7Aに搬送され、記録紙P上にカラー画像が転写される(2次転写)。カラー画像が転写された記録紙Pは定着装置9において加熱・加圧され、記録紙P上のカラートナー像が定着される。その後、排紙ローラ24に挟持されて機外の排紙トレイ25上に載置される。
一方、転写手段7Aにより記録紙Pにカラー画像を転写した後、記録紙Pを曲率分離した中間転写体6は、クリーニング手段8Aにより残留トナーが除去される。
なお、以上はカラー画像を形成する画像形成装置であったが、モノクロ画像を形成する画像形成装置であってもよい。
定着装置9は、本発明の実施の形態ではベルト定着装置を用いたが、熱ローラ定着装置を用いてもよい。
本実施形態における定着装置9について、図2に基づいて説明する。
定着ベルト91は、無端状に形成され、例えば基体として内径70〜120mmで、厚さ40〜150μmのポリイミドやポリアミド等からなる耐熱性の樹脂ベルトを用い、基体の外周面に厚さ100〜300μmの耐熱性のシリコンゴムを被覆し、更に、表面に離型層として厚さ30〜50μmのPFA(パーフルオロアルコキシ)のコーティングを施したり、チューブを被覆したりする。
加熱ローラ92は、加熱手段としてのハロゲンランプ92Aを内蔵し、アルミニウム合金、炭素鋼、ステンレス等の金属から形成された円筒状の中空回転体92Bの外周面を、耐熱性のPFAチューブ92Cで被覆し、構成されている。なお、外径は例えば25〜70mmである。
なお、加熱ローラ92の不図示の支軸に引っ張りばね98が掛けられていて、加熱ローラ92は上方に付勢されている。
定着ローラ93は、例えばアルミニウム合金、炭素鋼等を用い、肉厚2〜5mmの円筒状の金属パイプ93Aと、該金属パイプ93Aの外周面に厚さ4.5mmのシリコンゴム層93Bを設け、さらに該シリコンゴム層32bの外側に厚さ2.5μmのシリコンスポンジからなる外径20〜50mmのソフトローラとして構成される。
加圧ローラは、以下に記載する形状1,または形状2で構成される。
<加圧ローラ形状1の場合>
加圧ローラ94は、例えば肉厚5mmのアルミニウム合金、炭素鋼、ステンレス等のパイプから形成された中空の芯金94Aと、芯金94Aの外周面に設けられ、ゴム硬度がアスカーC硬度で20〜40°で肉厚が3mm〜10mmで気孔の大きさが0.01μm以上0.5mm以下の連泡タイプのスポンジで形成された弾性層94Bと、弾性層94Bの外周面に、直径0.01μm以上1μm以下の穴を設けた厚さ30μmのPFAチューブを被覆した離型層94Cとからなり、ソフトローラとして構成される。
<加圧ローラ形状2の場合>
加圧ローラ94は、例えば肉厚5mmのアルミニウム合金、炭素鋼、ステンレス等のパイプから形成された中空の芯金94Aと、芯金94Aの外周面に設けられ、ゴム硬度がアスカーC硬度で20〜40°で肉厚が3mm〜10mmのスポンジで形成された弾性層94Bと、弾性層94Bの外周面に厚さ30μmのPFAチューブを被覆した離型層94Cとからなり、離型層94Cの表面平滑度はベック平滑度計で10秒以上1000秒以下でなる、ソフトローラとして構成される。
<加圧ローラ形状1の場合>
加圧ローラ94は、例えば肉厚5mmのアルミニウム合金、炭素鋼、ステンレス等のパイプから形成された中空の芯金94Aと、芯金94Aの外周面に設けられ、ゴム硬度がアスカーC硬度で20〜40°で肉厚が3mm〜10mmで気孔の大きさが0.01μm以上0.5mm以下の連泡タイプのスポンジで形成された弾性層94Bと、弾性層94Bの外周面に、直径0.01μm以上1μm以下の穴を設けた厚さ30μmのPFAチューブを被覆した離型層94Cとからなり、ソフトローラとして構成される。
<加圧ローラ形状2の場合>
加圧ローラ94は、例えば肉厚5mmのアルミニウム合金、炭素鋼、ステンレス等のパイプから形成された中空の芯金94Aと、芯金94Aの外周面に設けられ、ゴム硬度がアスカーC硬度で20〜40°で肉厚が3mm〜10mmのスポンジで形成された弾性層94Bと、弾性層94Bの外周面に厚さ30μmのPFAチューブを被覆した離型層94Cとからなり、離型層94Cの表面平滑度はベック平滑度計で10秒以上1000秒以下でなる、ソフトローラとして構成される。
前記加圧ローラ形状1及び加圧ローラ形状2において、加圧ローラ94の内部に加圧ローラ94を加熱する発熱体としての加熱源94Dを設けてある。加圧ローラ94の表面温度は、温度センサS2により検知され、所定温度に維持される。
このように構成し、不図示の駆動源によって定着ローラ93を時計方向に回転させると、定着ベルト91及び加熱ローラ92も時計方向に回転し、加熱ローラ92に当接する定着ベルト91はハロゲンランプ92Aにより加熱される。そして、不図示の付勢手段によって加圧ローラ94が定着ローラ93の方向に付勢されているので、定着ローラ93に巻回された定着ベルト91と加圧ローラ94との間のニップ部Nで、記録紙Pが加熱・加圧されて、記録紙P上のトナー像が定着される。
定着ベルト91の加熱手段としてはどのような加熱手段を用いてもよいが、例えばヒーター、あるいは励磁コイルを用いた誘導加熱発熱体を用いてもよい。
なお、定着ベルト91を介して加熱ローラ92の温度を検知する温度センサS1,及び加圧ローラ94の温度を検知する温度センサS2が設けられている。
前記構成により、簡単な構成でブリスタの発生を防止でき、生産性を低下させずに、高画質な画像が得られる定着装置の提供が可能となる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されない。
図1に示す画像形成装置で以下の評価を行った。評価は目視で、ブリスタの有無及び画像のむらの有無を判定した。
<比較例>
加圧ローラの離型層に通気穴無し、表面平滑度1500秒で、塗工紙を使用し画像形成を実施した。定着装置の定着温度、定着速度等諸条件は所定の記録紙の場合の通常設定の状態とした。
<比較例>
加圧ローラの離型層に通気穴無し、表面平滑度1500秒で、塗工紙を使用し画像形成を実施した。定着装置の定着温度、定着速度等諸条件は所定の記録紙の場合の通常設定の状態とした。
A4サイズ塗工紙を10枚通紙し、10枚に1か所以上のブリスタが目視確認された。
<実施例1>
加圧ローラ仕様を下記で通紙評価を行った。
外径:60mm、
弾性層:シリコンスポンジ、肉厚8mm、アスカーC硬度30°、気孔寸法0.01μm〜0.5mm。
離型層:PFAチューブ、肉厚30μm、通気穴径0.01μm〜1μm、開口率50%。通気穴径は比較のため、0.005μm及び1.5μmでも評価を行った。
定着温度:200℃、加圧ローラ温度:80℃以上〜200℃以下で制御。
<実施例1>
加圧ローラ仕様を下記で通紙評価を行った。
外径:60mm、
弾性層:シリコンスポンジ、肉厚8mm、アスカーC硬度30°、気孔寸法0.01μm〜0.5mm。
離型層:PFAチューブ、肉厚30μm、通気穴径0.01μm〜1μm、開口率50%。通気穴径は比較のため、0.005μm及び1.5μmでも評価を行った。
定着温度:200℃、加圧ローラ温度:80℃以上〜200℃以下で制御。
表1に記載した各離型層通気穴径において、A4サイズ塗工紙を10枚通紙し評価した。
表1に示すように、離型層通気穴径が0.01μm以上1.0μm以下ではブリスタの発生は認められず、画像定着むらも認められなかった。0.005μmでは、画像定着むらは認められなかったが、ブリスタの発生が認められた。1.5μmでは、ブリスタの発生は認められなかったが、画像定着むらが認められた。
<実施例2>
加圧ローラ仕様を下記で通紙評価を行った。
外径:60mm、
弾性層:シリコンスポンジ、肉厚8mm、アスカーC硬度30°。
離型層:PFAチューブ、肉厚30μm、表面平滑度はベック平滑度計で10秒〜1000秒。表面平滑度は比較のため、5秒、1100秒及び1500秒でも評価を行った。
定着温度:200℃、加圧ローラ温度:80℃〜200℃の間で制御。
加圧ローラ仕様を下記で通紙評価を行った。
外径:60mm、
弾性層:シリコンスポンジ、肉厚8mm、アスカーC硬度30°。
離型層:PFAチューブ、肉厚30μm、表面平滑度はベック平滑度計で10秒〜1000秒。表面平滑度は比較のため、5秒、1100秒及び1500秒でも評価を行った。
定着温度:200℃、加圧ローラ温度:80℃〜200℃の間で制御。
表1に記載した各離型層表面平滑度において、A4サイズ塗工紙を10枚通紙し評価した。
表1に示すように、離型層の表面平滑度が10秒以上1000秒以下ではブリスタの発生は認められず、画像定着むらも認められなかった。5秒では、ブリスタの発生は認められなかったが、画像定着むらが認められた。1100秒ではブリスタの発生が10枚中5枚に、1500秒ではブリスタの発生が10枚中7枚に認められた。
9 定着装置
91 定着ベルト
92 加熱ローラ
93 定着ローラ
94 加圧ローラ
94D 加熱源
N 定着ニップ部
P 記録紙
91 定着ベルト
92 加熱ローラ
93 定着ローラ
94 加圧ローラ
94D 加熱源
N 定着ニップ部
P 記録紙
Claims (4)
- 記録紙上にトナー像を形成する画像形成部と、加熱定着部材と該加熱定着部材を押圧する金属製の芯金と弾性層と表面の離型層で構成された加圧部材とを有する定着ニップ部にトナー像が形成された記録紙を通過させて加熱定着する定着装置とを備えた画像形成装置において、
前記定着装置の加圧部材表面の離型層に、直径0.01μm以上1μm以下の穴を設け厚み方向に通気性を持たせたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記加圧部材の弾性層は、気孔の大きさが0.01μm以上0.5mm以下の連泡タイプのスポンジであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 記録紙上にトナー像を形成する画像形成部と、加熱定着部材と該加熱定着部材を押圧する金属製の芯金と弾性層と表面の離型層で構成された加圧部材とを有する定着ニップ部にトナー像が形成された記録紙を通過させて加熱定着する定着装置とを備えた画像形成装置において、
前記加圧部材の離型層の平滑度は、ベック平滑度計で10秒以上1000秒以下であることを特徴とする画像形成装置。 - 前記加圧部材の表面温度を、80℃以上定着設定温度以下に制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009180785A (ja) * | 2008-01-29 | 2009-08-13 | Canon Inc | 加熱用回転体、及びその加熱用回転体を有する像加熱装置 |
JP2011128291A (ja) * | 2009-12-16 | 2011-06-30 | Ricoh Co Ltd | 定着装置及び画像形成装置 |
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2005
- 2005-02-16 JP JP2005038940A patent/JP2006227158A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009180785A (ja) * | 2008-01-29 | 2009-08-13 | Canon Inc | 加熱用回転体、及びその加熱用回転体を有する像加熱装置 |
JP2011128291A (ja) * | 2009-12-16 | 2011-06-30 | Ricoh Co Ltd | 定着装置及び画像形成装置 |
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