JP2006225690A - めっき用バレル - Google Patents

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Shigeto Wakayama
成人 若山
Koji Sumida
康次 炭田
Masamitsu Hashizawa
政▲実▼ 橋沢
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JONAN JUSHI KOGYO KK
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Abstract

【課題】バレルから被めっき材を自動的ないしは連続的に取り出すことができ、またバレル内外のめっき液の流通を飛躍的に向上させたバレルを提供する。
【解決手段】電解または非電解によりめっき処理を行う際に、被めっき材を内包して回転するためのバレルであって、ほぼ円筒形の外周部と、前記外周部に設けられ回転軸方向に開口した開口部と、前記外周部の内面または外面に沿って相対的に回転可能な蓋部材とを備え、前記蓋部材の円周方向の幅は前記開口部の円周方向の幅よりも広く、前記蓋部材が前記開口部と対向した際にはこれを閉鎖することができることを特徴とする。上記構成により、分割部と外周部とを相対的に回転することによって、前記開口部を開閉することができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、内部に被めっき材を投入し、めっき液に浸漬して回転させながらめっき処理を施すためのバレルに関するものである。
従来より、多数の小型部品を同時にめっきする場合は、透液性を有するめっき用バレル内に部品を投入し、バレル全体をめっき液に浸漬し、バレルを回転させながらめっき処理を行っている。小型部品の例としては、各種金具や棒材、コネクタのような小型部品、さらに近年では電子チップのような極小の電子部品などが挙げられる。また、自転車のスポークやローラーシャフトのような長尺部材も同様の手法を用いてめっき処理を行っている。
図8に、従来の一般的なめっき用バレルの例を示す。図に示すバレル100は、複数の側板101及び開閉自在な蓋材102を備え、これら側板101と蓋材102とを互いに連結することにより多角筒状の胴部が構成される。胴部の両端は、端板103によって閉じられている。側板101、蓋材102、および端板103は、アクリル、PVC、又は、ポリプロピレン等の樹脂によって形成されている。また電解めっきに用いるものにおいては、端板103の中央部に設けられた回転軸から、胴部の内部まで電極104が挿入されている。
側板101には、めっき液を流通させるための多数の穴101aが形成されている。穴101aの形成方法としては、線状の樹脂を編んだものや、板材を打ち抜き加工したもの、レーザー加工により穴を形成したものなどがある。穴101aは、被めっき材が落下しない大きさであること、およびめっき液がよく流通することが条件となる。特に、付着すべきめっきはめっき液に含まれていることから、めっき液の流通性は処理速度に直接的に影響するため、重要である。
また蓋材102は、バレル100に設けられた開口部100aに嵌め合わされた後に、ロック部材102aによって固定保持される。バレル100の内部から被めっき材を取り出す際には、ロック部材102aを操作して蓋材102を取り外してから、バレル100を回転させて開口部100aを下方に向け、内包された被めっき材を落下させて取り出す構成が一般的である。
ところで図9(a)に示すように、多数の小さな被めっき材Sをバレル100に内包して処理を行う場合、バレル100の回転に伴い、内包物も流れながら回転する。このとき上昇する内壁近傍にあった被めっき材Sは、被めっき材Sのかたまりの上面を滑り落ちて、最下部へと至る。すなわちこの循環を繰り返すと、被めっき材の固まりのうち外周部S1(図に斜線にて示す部分)にあるものは外周部を循環し、内部S2にあるものは内部から出てこないという現象が生じる。このため、外周部S1にあるものはめっき処理が十分になされるが、内部S2に位置した被めっき材は処理が不十分となりがちである。
そこで図9(b)に示すように、従来からも、バレル105に示すように、内部を複数の室105aに分割した構成が提案されている(特許文献1参照)。このように複数の室105aに分割することにより、循環が不十分となりがちな「かたまりの内部S2」を縮小することができ、均一なめっき処理を目指すことが可能となる。
そして図9(c)に示すように、バレル105に被めっき材Sを出し入れするためには、各室105aの外壁をそれぞれ開閉可能な扉105bとし、下方に落下させて取り出す構成が一般的である。
特開平6−264298号公報
ところで、近年は生産機械の自動化促進の要請が強く、めっき処理においても例外ではない。しかし図8に示したような構成のバレルにおいては、手動にてロック部材102aを操作し、蓋材102の開閉を行わなければならない。このため人手による作業を省くことができず、作業要員の削減が難しい。さらに図9(c)に示したような構成のバレルにおいては、開閉すべき蓋体(扉105b)が多くなるため、作業負担がさらに増大するという問題がある。特にめっき処理後はバレル全体がめっき液を被っていることから人手による作業に注意が必要となるため、バレルから被めっき材を自動的ないしは連続的に取り出すことができれば簡便である。
また、めっき処理の速度を向上させるためには、被めっき材がなるべく多くのめっき液に接触することが必要である。そのため、バレル内における被めっき材の流動、バレル内のめっき液の流通のみならず、バレル内外のめっき液の流通をも考慮する必要がある。
そこで本発明は、上記課題を画期的に解決する全く新規な発明であって、バレルから被めっき材を自動的ないしは連続的に取り出すことができ、またバレル内外のめっき液の流通を飛躍的に向上させたバレルを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るめっき用バレルの代表的な構成は、電解または非電解によりめっき処理を行う際に、被めっき材を内包して回転するためのバレルであって、ほぼ円筒形の外周部と、前記外周部に設けられ回転軸方向に開口した開口部と、前記外周部の内面または外面に沿って相対的に回転可能な蓋部材とを備え、前記蓋部材の円周方向の幅は前記開口部の円周方向の幅よりも広く、前記蓋部材が前記開口部と対向した際にはこれを閉鎖することができることを特徴とする。上記構成により、分割部と外周部とを相対的に回転することによって、前記開口部を開閉することができる。
また、バレルの内部を少なくとも円周方向に複数の室に分割する分割部と、前記分割部の半径方向先端に設けられた外縁部とを備え、前記分割部および前記外縁部は前記外周部と相対的に回転可能であって、前記外縁部が請求項1記載の前記蓋部材であり、前記蓋部材が前記開口部と対向した際にはこれを閉鎖することができ、前記室が前記開口部と対向した際には外部と連通可能であることを特徴とする。これにより被めっき材がめっき液に触れる表面積を増やすことができ、めっき厚の均一化、処理速度の向上を図ることができる。
また、前記外周部と前記蓋部材との相対的な回転を固定するための係止部を備えたことを特徴とする。これにより、前記開口部を閉塞した状態で、胴部全体を回転させ、めっき処理を行うことができる。
前記係止部は、前記蓋部材に連結した係合穴と、前記外周部に回動可能に取り付けられたアームと、前記アームの中途部を回動可能に支持する軸部材と、前記アームの一端を屈曲させた前記係合穴に挿抜可能な挿入部と、前記アームの他端に形成された押圧部と、前記挿入部が前記係合穴に向かうよう前記アームを付勢する付勢手段とからなることを特徴とする。係止部の構成の例であって、自動装置を用いて蓋部材を開閉することができ、また前記開口部を下方に向けることにより、内部の被めっき材を前記開口部から外部へと落下させて取り出すことができる。
前記係止部は、前記蓋部材に連結した係合穴と、前記外周部を貫通して前記係合穴に対して挿抜可能な閂部材と、前記外周部に回動可能に取り付けられたアームと、前記アームの中途部を回動可能に支持する軸部材と、前記アームの一端であって前記閂部材に連繋させた作用部と、前記アームの他端に形成された押圧部と、前記閂部材を前記係合穴に向かうように付勢する付勢手段とからなることを特徴とする。係止部の他の構成の例であって、自動装置を用いて蓋部材を開閉することができ、また前記開口部を下方に向けることにより、内部の被めっき材を前記開口部から外部へと落下させて取り出すことができる。
また、前記外周部は、周方向に連続する桟部材を、回転軸方向に所定の間隔を有して配列して構成したことを特徴とする。これにより、桟部材の間隔よりも大きな被めっき材、特に長尺部材を処理するに際し、バレルの内外におけるめっき液の流通を飛躍的に向上させることができる。
また、前記分割部は複数の板状体からなり、前記板状体は、前記室を形成する切欠部と、前記室を分割する仕切部とからなり、個々の板状体は前記回転軸の軸方向と略直交する面内に配置し、かつ複数の板状体は前記回転軸の軸方向に所定の間隔を有して配列することにより、外周部の内部を複数の室に分割していることを特徴とする。これにより、内部を複数の室に分割しつつも、バレル内部のめっき液の流通性を飛躍的に向上させることができる。
本発明によれば、バレルからの被めっき材の取り出しを自動化することができ、また、めっきの処理速度を大幅に向上させることが可能である。
{第一実施例}
本発明に係るめっき用バレルの第一実施例について説明する。図1は本実施例に係るバレルの全体構成を説明する斜視図、図2は胴部の外周部を説明する図、図3は胴部の仕切部を説明する図、図4は係止部の動作を説明する図である。
図1に示すバレル10は被めっき材として、自転車のスポークやローラーシャフトのような長尺部材を対象とするものである。バレル10は、大別して外周部20と内壁部30とから構成されている。外周部20は全体的に略筒状をなしており、内壁部30の外周を擦動可能に構成されている。また内壁部30の端部には、回転軸31と、外部から回転駆動力を受けるためのギア32が備えられている。なお回転軸31は、図には示されていないが、内壁部30の反対側にも設けられており、バレル10全体を回転可能に軸支しうるよう構成されている。
図2に示すように、外周部20は、周方向に連続する複数の桟部材21によって構成している。桟部材21は略円環状の部材であって、複数の桟部材21を軸方向に並列させることにより、外周部20の筒状が構成されている。各桟部材21は、軸方向と平行な梁部材22によって接続されている。このように構成したことにより、被めっき材たる長尺部材は落下することなく、バレル10内に収納しておくことができる。一方、複数の孔を設けた側板に比べて、上記構成は、いかに効率的に孔を設けた側板よりも、バレル10の内外におけるめっき液の流通を飛躍的に向上させることができる。従って、長尺部材に対するめっき処理の速度の大幅な向上を図ることができる。発明者らが実施してみたところ従来の半分の時間でめっき処理を行うことができた。
また外周部20には、軸方向に開口した開口部23を有している。すなわち開口部23の部分においては、桟部材21の円環形状は切り欠かれている。このような開口部23を設け、該開口部23を下方に向けることにより、内部の被めっき材を外部へと落下させて取り出すことができる。なお、開口部23の開閉については後述する。
図3(a)、(b)に示すように、内壁部30は、内部を複数の室に分割する分割部33を備えている。なお、外周部20の内部は空洞であってもめっき処理を行うことはできる。しかし、めっきは部材の集合体の外周から付着していくため、多量の部材が集合していると中心部付近の部材にはめっきが付着しにくい。そのためバレルを回転させて部材を循環移動させるのであるが、外周にある部材は外周を循環する傾向にあり、集合の内部と外部とで循環させることは難しい。このため内部を複数の室に分割した方が、内包できる数量は減るものの、被めっき材がめっき液に触れる表面積を増やすことができ、めっき厚の均一化、処理速度の向上を図ることができる。
分割部33は複数の板状体34からなり、板状体34は、室を形成する切欠部34aと、室を分割する仕切部34bとから構成されている。個々の板状体34を回転軸31の軸方向と略直交する面内に配置し、かつ複数の板状体は同位相で回転軸31の軸方向に複数配置することにより、胴部の内部を複数の室に分割している。このように構成したことにより、板状体34同士の間には大きな隙間が形成されるため、めっき液が自由に流通することができる。すなわち、内部を複数の室に分割しつつも、内部のめっき液の流通性を損なうことがなく、処理速度の向上を図ることができる。
また板状体34の仕切部34bの外縁部34cは、外周部20の内面に倣う円周上にある。なお板状体34を単体で見れば切欠部34aは外部に連通する欠落形状であって、仕切部34bの外縁部34cは断続的に円周を形作っている。このように内壁部30が略円柱形状であって、また上述したように外周部20が略筒状であることから、容易に外周部20が内壁部30に対して相対的に回転する構成とすることができる。なお、この回転を容易とするために、ガイドやレール、コロなどを設けることが好ましい。
また仕切部34bの外縁部34cの幅(円弧上の長さ)は、外周部20に設けられた開口部23の円周方向の幅よりも長く形成されている。従って外周部20が内壁部30に対して回転することにより、その位相に応じて、分割部33の切欠部34aは開口部23と連通可能であって、また分割部33の外縁部34cは開口部23を閉塞する蓋部材となっている。上記構成により、開口部に対して別体の蓋材などを設けることなく、開口部を開閉することができる。
また外周部20と内壁部30との相対的な回転を固定するために、係止部40が設けられている。係止部40は、図3に示すように分割部33の外縁部34cに形成された係合穴41と、外周部20に回動可能に取り付けられたアーム42と、アーム42の中途部を回動可能に支持する軸部材43とを備えている。軸部材43は外周部20に回転可能に軸支されている。アーム42の一端は、内壁部30に向かって屈曲させて、係合穴41に挿抜可能な挿入部42aとしている。またアーム42の他端は、軸部材43に対して挿入部42aと反対側に突出して設けられており、アーム42を回動させるための押圧部42bとしている。さらに、アーム42の挿入部42aが係合穴41に向かうように、付勢手段の例としてのバネ44によってアーム42を付勢している。
図4(a)に示すように、通常の状態においてはバネ44がアーム42を付勢することにより、挿入部42aが仕切部34bの係合穴41に入り込む。するとアーム42と軸部材43とによって外周部20と内壁部30が接続されることから、これらの相対的な回動を規制することができる。この状態において板状体34の外縁部34cは外周部20の開口部を閉塞しており、内壁部30のギア32に駆動を伝達することによって、内包した長尺部材をこぼすことなくめっき処理を行うことができる。
そして図4(b)に示すように、不図示のめっき装置に設けられたシリンダー45によって押圧部42bを押すことにより、アーム42が回動し、挿入部42aが係合穴41から抜け出す。このときシリンダー45は、同時に外周部20の梁部材22に嵌合し、外周部20を開口部23が下に向いた状態で固定する。この状態において内壁部30のギア32に駆動を伝達することによって、外周部20と内壁部30とを相対的に回動させると、分割部33の切欠部34aによって形成された各室が開口部23と連通し、内包された長尺部材を落下させることができる。すなわち、上記構成とすることにより、被めっき材の取り出しを自動化することが可能となる。
上記説明した如く、本実施例によれば、バレルからの被めっき材の取り出しを自動化することが可能であり、また、長尺部材に対するめっき液の流通量を大幅に増加させて処理時間を大幅に短縮することができる。
{第二実施例}
本発明に係るめっき用バレルの第二実施例について説明する。図5は本実施例に係るバレルの係止部を説明する要部拡大図、図6は係止部の動作を説明する図であって、上記第一実施例と説明の重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
本実施例は、上記第一実施例に説明した係止部40の代わりに、次に説明する係止部50を採用したものである。
図5(a)は係止部50を説明する斜視図、図5(b)は係止部50を説明する要部拡大正面図である。図に示す係止部50において、蓋部材である板状体34の外縁34cに連通する係合穴41には、外周部20に設けられた貫通穴24を貫通して、略コの字形状の閂部材51が挿抜可能に差し込まれている。閂部材51は、付勢手段の例としてのバネ52によって、係合穴41に向かうように付勢されている。
また外周部20にはアーム53が、その中途部を軸部材54によって回動可能に取り付けられている。アーム53の一端には作用部53aが形成されており、閂部材51のコの字形状のバレル本体側に挿入されている。作用部53aの先端には、作用部53aが閂部材51から脱落することを防止するリブ状の突起部が設けられている。またアーム53の他端は、軸部材54に対して作用部53aと反対側に突出して設けられており、アーム53を回動させるための押圧部53bとしている。
図6(a)に示すように、通常の状態においてはバネ52が閂部材51を付勢することにより、閂部材51は貫通穴24と係合穴41の両方に挿通した状態で保持される。これにより、外周部20と内壁部30の相対的な回動を規制することができる。この状態において板状体34の外縁34cは外周部20の開口部を閉塞しており(図4(a)参照)、内壁部30のギア32に駆動を伝達することによって、内包した長尺部材をこぼすことなくめっき処理を行うことができる。
そして図6(b)に示すように、不図示のめっき装置に設けられたシリンダー45によって押圧部42bを押すことにより、アーム53が回動し、作用部53aが閂部材51を引き出すように作用する。このように作用部53aが閂部材51と連繋することにより、閂部材51を係合穴41から離脱させ、外周部20と内壁部30の相対的な固定を解除することができる。このときシリンダー45は、同時に外周部20の梁部材22に嵌合し、外周部20を開口部23が下に向いた状態で固定する(図4(b)参照)。この状態において内壁部30のギア32に駆動を伝達することによって、外周部20と内壁部30とを相対的に回動させると、分割部33の切欠部34aによって形成された各室が開口部23と連通し、内包された長尺部材を落下させることができる。すなわち、上記構成とすることにより、被めっき材の取り出しを自動化することが可能となる。
先に説明した第一実施例の構成によれば、係合穴41に挿抜する際の挿入部42aの移動軌跡は円弧を描くため、寸法公差によっては挿抜が確実でない場合がある。しかし本実施例によれば、閂部材51は常に貫通穴24および係合穴41に沿って直線移動するため、挿抜動作をさらに確実なものとすることができる利点がある。
{第三実施例}
本発明に係るめっき用バレルの第三実施例について説明する。図7は本実施例に係るめっき用バレルの構成を説明する図である。なお図7においては、説明の便宜上、バレルの側板は記載を省略している。
上記各実施例においては、外周部20を桟部材21によって構成し、内壁部30を板状体34によって構成することにより、バレル内外のめっき液の流通性の向上を図っている。またバレルの内部に切欠部34aにより複数の室を設け、めっき処理の均一化を図っている。
しかし本発明はこれらの構成に限定するものではなく、ほぼ円筒形の外周部と、前記外周部に設けられ回転軸方向に開口した開口部と、前記外周部の内面または外面に沿って相対的に回転可能な蓋部材とを備え、外周部と蓋部材とを相対的に回転させることにより開口部を開閉できるものであればよい。
図7に示すバレル60は、ほぼ円筒形の外周部61を備えている。外周部61は無数の孔が設けられた円筒形状であって、回転軸方向に開口した開口部62を備えている。外周部61の内部は単一の空間となっており、複数の室に分割されていない。
バレル60の内部に配置された内部ユニット70は、開口部62を閉鎖する蓋部材73が設けられている。蓋部材73はアーム72によって支持され、アーム72が外周部61の軸と同軸の回転軸71によって軸支されていることにより、外周部61の内面に沿って相対的に回転可能となっている。蓋部材73の円周方向の幅は開口部62の円周方向の幅よりも広く形成されており、蓋部材73が開口部62と対向した際にはこれを閉鎖することができる。また内部ユニット70のアーム72には、内包された被めっき材を撹拌するための撹拌翼74が設けられている。
上記構成により、外周部61と内部ユニット70とを相対的に回転させることによって、開口部62を開閉することができる。このとき、上記各実施例に示したように外周部61と内部ユニット70の相対的な回転を固定するための係止部を設けて、めっき処理中は開口部62が開いてしまわないようにすることができる。
また、係止部を設けずとも、外周部61と内部ユニット70にそれぞれ不図示の駆動機構を接続し、開口部62の開閉を制御することができる。すなわち、めっき処理中は蓋部材73が開口部62に対向した位置において、外周部61と内部ユニット70とを同期させて回転させることにより、開口部62を閉じたまま処理を行うことができる。また、内包物を取り出す際には外周部61を回転させて開口部62を下方へ向け、内部ユニット70を回転させて蓋部材73を下方以外の位相に位置させることにより、人手を介さずに内包物を落下させることができる。
なお、本実施例において蓋部材73は外周部61の内面に沿って相対的に回転可能としたが、外面に沿って回転可能とすることでも、同様に本発明の利益を得ることができる。
本実施例によれば、内部を複数の室に分割していないバレルであっても、バレルからの被めっき材の取り出しを自動化することができる。
本発明は、被めっき材を内包してめっき処理を施すためのバレルとして利用することができる。
第一実施例に係るバレルの全体構成を説明する斜視図である。 胴部の外周部を説明する図である。 胴部の仕切部を説明する図である。 係止部の動作を説明する図である。 第二実施例に係るバレルの係止部を説明する要部拡大図である。 係止部の動作を説明する図である。 第三実施例に係るめっき用バレルの構成を説明する図である。 従来のめっき用バレルの例を示す図である。 従来のめっき用バレルの例を示す図である。
符号の説明
S …被めっき材
10 …バレル
20 …外周部
21 …桟部材
22 …梁部材
23 …開口部
24 …貫通穴
30 …内壁部
31 …回転軸
32 …ギア
33 …分割部
34 …板状体
34a …切欠部
34b …仕切部
34c …外縁
40 …係止部
41 …係合穴
42 …アーム
42a …挿入部
42b …押圧部
43 …軸部材
44 …バネ
45 …シリンダー
50 …係止部
51 …閂部材
52 …バネ
53 …アーム
53a …作用部
53b …押圧部
54 …軸部材
60 …バレル
61 …外周部
62 …開口部
70 …内部ユニット
71 …回転軸
72 …アーム
73 …蓋部材
74 …撹拌翼
100 …バレル
100a …開口部
101 …側板
101a …穴
102 …蓋材
102a …ロック部材
103 …端板
104 …電極
105 …バレル
105a …室
105b …扉

Claims (7)

  1. 電解または非電解によりめっき処理を行う際に、被めっき材を内包して回転するためのバレルであって、
    ほぼ円筒形の外周部と、
    前記外周部に設けられ回転軸方向に開口した開口部と、
    前記外周部の内面または外面に沿って相対的に回転可能な蓋部材とを備え、
    前記蓋部材の円周方向の幅は前記開口部の円周方向の幅よりも広く、
    前記蓋部材が前記開口部と対向した際にはこれを閉鎖することができることを特徴とするめっき用バレル。
  2. バレルの内部を少なくとも円周方向に複数の室に分割する分割部と、
    前記分割部の半径方向先端に設けられた外縁部とを備え、
    前記分割部および前記外縁部は前記外周部と相対的に回転可能であって、
    前記外縁部が請求項1記載の前記蓋部材であり、
    前記蓋部材が前記開口部と対向した際にはこれを閉鎖することができ、前記室が前記開口部と対向した際には外部と連通可能であることを特徴とする請求項1記載のめっき用バレル。
  3. 前記外周部と前記蓋部材との相対的な回転を固定するための係止部を備えたことを特徴とする請求項1記載のめっき用バレル。
  4. 前記係止部は、
    前記蓋部材に連結した係合穴と、
    前記外周部に回動可能に取り付けられたアームと、
    前記アームの中途部を回動可能に支持する軸部材と、
    前記アームの一端を屈曲させた前記係合穴に挿抜可能な挿入部と、
    前記アームの他端に形成された押圧部と、
    前記挿入部が前記係合穴に向かうよう前記アームを付勢する付勢手段とからなることを特徴とする請求項3記載のめっき用バレル。
  5. 前記係止部は、
    前記蓋部材に連結した係合穴と、
    前記外周部を貫通して前記係合穴に対して挿抜可能な閂部材と、
    前記外周部に回動可能に取り付けられたアームと、
    前記アームの中途部を回動可能に支持する軸部材と、
    前記アームの一端であって前記閂部材に連繋させた作用部と、
    前記アームの他端に形成された押圧部と、
    前記閂部材を前記係合穴に向かうように付勢する付勢手段とからなることを特徴とする請求項3記載のめっき用バレル。
  6. 前記外周部は、周方向に連続する桟部材を、回転軸方向に所定の間隔を有して配列して構成したことを特徴とする請求項1記載のめっき用バレル。
  7. 前記分割部は複数の板状体からなり、
    前記板状体は、前記室を形成する切欠部と、前記室を分割する仕切部とからなり、
    個々の板状体は前記回転軸の軸方向と略直交する面内に配置し、かつ複数の板状体は前記回転軸の軸方向に所定の間隔を有して配列することにより、外周部の内部を複数の室に分割していることを特徴とする請求項2記載のめっき用バレル。
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