JP2006222853A - 写真画像処理方法及び写真画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高彩度画素の影響を確実に除去しながらも、一定の低彩度画素に起因するカラーフェリアの発生を効果的に排除してより自然に近いカラー画像を得ることのできる写真画像処理方法及びその装置を提供する。
【解決手段】 元画像データを構成する画素の色成分毎に所定の平均値を求め、当該平均値がグレーに対応する所定の値になるように各画素の色成分を補正する写真画像処理装置であって、元画像データを構成する画素毎に彩度を求める彩度演算部54と、前記求めた各画素の彩度と相関を持たせた重み係数を画素毎に求める重み係数導出部55と、画素毎の各色成分と前記重み係数との積和を前記重み係数の総和で除した色成分毎の重み平均値を求める重み平均値演算部56と、前記重み平均値演算部56で演算された色成分毎の重み平均値に基づいて各画素の色成分を補正する画素データ補正部57とを備えて構成する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えばネガフィルム等の写真フィルムを読み取り得られたカラー画像データに対して、自然なカラーを再現できるようにR(赤)、G(緑)、B(青)(以下、「RGB」と記す。)のカラーバランスを調整する写真画像処理方法及びその装置に関し、詳しくは、元画像データを構成する画素の色成分毎に所定の平均値を求め、当該平均値がグレーに対応する所定の値になるように各画素の色成分を補正する写真画像処理方法及び写真処理装置に関する。
従来、ネガフィルムに記録された画像を色合いよく感光材料である印画紙に焼き付けるための写真画像処理方法として、エバンスの定理に基づくLATD(Large Area Transmittance Density)露光方式が知られている。この露光方式は、平均的な戸外の被写体は、ネガ全体の色を混ぜ合わせると灰色に近くなるというエバンスの説に基づいて、色に偏りが見られる場合は、ネガフィルムを透過したRGBの積算光が印画紙上でグレーに再現されるようにRGBの各露光量を調節して露光を行う方式であり、具体的には、ネガフィルムに光を照射して透過光を撮像素子で読取ってRGBのカラー画像データを生成し、カラー画像データの平均値を各画素のRGB毎に演算導出し、RGB各平均値がそれぞれグレーに対応する所定の値となるように、アナログ方式の写真プリンタでは調光フィルタを調節して印画紙を露光し、デジタル方式の写真プリンタではRGB夫々の光源からの露光量を調節していた。
上述した従来の写真画像処理方法によれば、被写体(人物、背景)の色の偏りにより過補正され、却って見辛い写真プリントが出力されてしまうという問題があった。例えば、芝生を背景に人物を撮影したシーンの場合には、芝生の領域がグレーに仕上がる一方、人物の領域に芝生の補色であるマゼンダが強く現われる。このような状況をカラーフェリアといい、その対策としてLATD露光方式において高彩度画素を除去したり、最も大きい面積を占める特徴色に対する色補正率を当該特徴色以外の背景色に対する色補正率と異ならせて補正する方法などが提案されている。
特開2000−330221号公報
しかし、上述した高彩度画素を除去する方法によっても、低彩度の画像の中で比較的彩度の高い画像領域の影響を受けることによって、カラーフェリアが発生する虞があり、必ずしも万全なものではなく、更なる改良の余地があった。
本発明は、上述の従来欠点に鑑み、高彩度画素の影響を確実に除去しながらも、一定の低彩度画素に起因するカラーフェリアの発生を効果的に排除してより自然に近いカラー画像を得ることのできる写真画像処理方法及びその装置を提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明による写真画像処理方法の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、元画像データを構成する画素の色成分毎に所定の平均値を求め、当該平均値がグレーに対応する所定の値になるように各画素の色成分を補正する写真画像処理方法であって、元画像データを構成する画素毎に彩度を求める彩度演算ステップと、求められた各画素の彩度と相関を持たせた重み係数を画素毎に求める重み係数導出ステップと、求められた重み係数に基づいて各画素の色成分を補正する画素データ補正ステップとからなる点にある。
上述の構成によれば、画像データを構成する画素の彩度分布に応じて算出された重み平均値を用いて各画素の色成分の補正、つまり、拡張的なLATD処理(以下、「拡張LATD処理」と記す。)を行なうため、重み係数の適切な設定により、高彩度画素の影響を排除しつつ、比較的彩度の高い画素の影響をも低減させることができるので、カラーフェリアの発生を効果的に抑制したカラーバランスの調整を行なうことができるようになるのである。
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一特徴構成に加えて、前記画素データ補正ステップは、画素毎の各色成分と前記重み係数との積和を前記重み係数の総和で除した色成分毎の重み平均値を求める重み平均値演算ステップを備え、色成分毎の重み平均値に基づいて各画素の色成分を補正する点にある。
上述の構成によれば、色成分毎の重み平均値に基づいて各画素の色成分を補正することにより、確実に彩度によって重み付条件を考慮して補正することができ、カラーフェリアの発生を効果的に抑制して、より自然に近いカラー画像を得ることが可能となるのである。
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第一または第二特徴構成に加えて、前記重み係数が、所定範囲の彩度閾値以下の低彩度画素に対して求められる点にある。
上述の構成によれば、影響の大きな高彩度画素を除去するとともに、彩度の低い大きな着色領域が存在する画像であっても、その彩度によって重み付条件を考慮して補正することができ、カラーフェリアの発生を効果的に抑制して、より自然に近いカラー画像を得ることが可能となるのである。
同第四の特徴構成は、同請求項4に記載した通り、上述の第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記重み係数が、前記彩度Saに対するべき関数k・(Sa)γ(kは定数)に基づいて、低彩度画素ほど重み係数が大となるように求められる点にある。
上述の構成によれば、重み係数を各画素の彩度に比例するように求める場合に比較して、より低彩度画素の重み係数を大に、高彩度画素の重み係数を小に設定できるので、そのような重み係数に基づいて全画素に対する色成分毎の重み平均値を求めて拡張LATD処理を行なうことで、カラーフェリアの発生をより効果的に抑制したカラーバランスの調整を行なうことができるのである。つまり、元画像に比較的低彩度でありながらも他の領域に比べて著しく広い領域の一定の低彩度画素領域が存在する場合であっても、そのような領域の画素の重み係数が小に設定されるので、よりカラーフェリアが発生しにくくなるのである。
同第五の特徴構成は、同請求項5に記載した通り、上述の第四特徴構成に加えて、前記べき数γが元画像データの属性に基づいて設定される点にある。
同一シーンを撮影した場合であっても、銀塩フィルムを用いた光学式カメラで撮影したものとデジタル式カメラで撮影したもので色再現特性が異なり、銀塩フィルムであってもネガフィルムであるのかリバーサルフィルムであるのかによって発色特性が異なる。上述の構成によれば、そのような場合であっても、元画像データの属性、つまり、フィルムの種類や撮影機器の種類等に基づいて適切な重み係数を設定することができるようになるのであり、種々の属性の画像に対してカラーフェリアの発生しない適切な拡張LATD処理を行なうことが可能となるのである。
同第六の特徴構成は、同請求項6に記載した通り、上述の第一から第五の何れかの特徴構成に加えて、前記重み係数が色相に応じて設定されるものである点にある。
上述の構成によれば、画素の彩度に応じて求められる重み係数が、当該画素の色相に応じて可変に設定することができるようになるので、照明光や被写体の種類といった撮影状況の影響を排除してより自然なカラーバランスに調整することができるようになるのである。例えば、黄色い色調は人工物に多く見られる色調であって、そのような黄色い画素を本来の色に補正するためには重み係数を他の色相の画素よりも大に設定する必要があり、植物を背景とする撮影画像は光が当たらず彩度の低い部位であってもカラーフェリアの発生を抑制すべく重み係数を他の色相の画素よりも小に設定する必要がある。そのような場合であっても適切に重み係数を設定することができるようになるのである。
本発明による写真画像処理装置の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項7に記載した通り、元画像データを構成する画素の色成分毎に所定の平均値を求め、当該平均値がグレーに対応する所定の値になるように各画素の色成分を補正する写真画像処理装置であって、元画像データを構成する画素毎に彩度を求める彩度演算部と、求められた各画素の彩度と相関を持たせた重み係数を画素毎に求める重み係数導出部と、求められた重み係数に基づいて各画素の色成分を補正する画素データ補正部とからなる点にある。
同第二の特徴構成は、同請求項8に記載した通り、上述の第一特徴構成に加えて、前記画素データ補正部は、画素毎の各色成分と前記重み係数との積和を前記重み係数の総和で除した色成分毎の重み平均値を求める重み平均値演算部を備え、前記重み平均値演算部で演算された色成分毎の重み平均値に基づいて各画素の色成分を補正する点にある。
同第三の特徴構成は、同請求項9に記載した通り、上述の第一または第二特徴構成に加えて、前記重み係数が、所定範囲の彩度閾値以下の低彩度画素に対して求められる点にある。
同第四の特徴構成は、同請求項10に記載した通り、上述の第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記重み係数が、前記彩度Saに対するべき関数k・(Sa)γ(kは定数)に基づいて、低彩度画素ほど重み係数が大となるように求められる点にある。
同第五の特徴構成は、同請求項11に記載した通り、上述の第四特徴構成に加えて、前記べき数γが元画像データの属性に基づいて設定される点にある。
同第六の特徴構成は、同請求項12に記載した通り、上述の第一から第五の何れかの特徴構成に加えて、前記重み係数が色相に応じて設定される点にある。
以上説明した通り、本発明によれば、高彩度画素の影響を確実に除去しながらも、一定の低彩度画素に起因するカラーフェリアの発生を効果的に排除してより自然に近いカラー画像を得ることのできる写真画像処理方法及びその装置を提供することができるようになった。
以下、本発明による写真画像処理方法及び写真画像処理装置の実施の形態について説明する。図1に示すように、写真画像処理装置1は、印画紙Pに対して出力画像データに基づいた露光処理を行なうと共に露光された印画紙を現像処理する写真プリンタ2と、現像済みの写真フィルムFから画像を読み込むフィルムスキャナ31やデジタルスチルカメラ等で撮影された画像データが格納されたメモリカード等の画像データ記憶メディアMから画像データを読み取るメディアドライバ32や、コントローラ33としての汎用コンピュータ等を備え、入力された元画像としての写真画像に対するプリントオーダ情報を設定入力するとともに、各種の画像補正処理を行なう操作ステーション3を備えて構成され、前記操作ステーション3で元画像から編集処理されたプリントデータが前記写真プリンタ2に出力されて所望の写真プリントが生成される。
前記写真プリンタ2は、図1及び図2に示すように、ロール状の印画紙Pを収容した二系統の印画紙マガジン21と、前記印画紙マガジン21から引き出された印画紙Pを所定のプリントサイズに切断するシートカッター22と、切断後の印画紙Pの背面にコマ番号等のプリント情報を印字するバックプリント部23と、前記プリントデータに基づいて印画紙Pを露光する露光部24と、露光後の印画紙Pを現像、漂白、定着するための各処理液が充填された複数の処理槽25a、25b、25cを備えた現像処理部25が印画紙Pの搬送経路に沿って配置され、現像処理後に乾燥処理された印画紙Pが排出される横送りコンベア26と、横送りコンベア26に集積された複数枚の印画紙(写真プリント)Pがオーダー単位で仕分けられるソータ27を備えて構成される。
前記露光部24には、前記搬送機構28によって副走査方向に搬送される印画紙Pに対して、搬送方向に直交する主走査方向に前記プリントデータに基づき変調されたRGB三色の光線束を出力して露光する露光ヘッド24aが収容されている。
前記搬送経路に沿って配置された前記露光部24や現像処理部25に応じたプロセス速度で印画紙Pを搬送する複数のローラ対でなる搬送機構28が配置され、前記露光部24の前後には印画紙Pを複列に搬送可能なチャッカー式搬送機構28aが設けられている。
前記操作ステーション3に設けられたコントローラ33には、汎用のオペレーティングシステムの管理下で動作し、前記写真処理装置1の各種制御が実行されるアプリケーションプログラムがインストールされ、オペレータとの操作インターフェースとしてモニタ34、キーボード35、マウス36等が接続されている。
前記コントローラ33のハードウェア及びソフトウェアの協働により実行される写真処理プロセスを機能ブロックで説明すると、図3に示すように、前記フィルムスキャナ31やメディアドライバ32によって読み取られた元画像としての写真画像を受け取り、所定の前処理を行なって後述のメモリ41に転送する画像入力部40と、前記モニタ34の画面にプリントオーダ情報や画像編集情報を表示するとともに、それらに対して必要なデータ入力のための操作用アイコンを表示するグラフィック操作画面の生成や、表示されたグラフィック操作画面に対する前記キーボード35やマウス36からの入力操作に基づいて各種の制御コマンドを生成するグラフィックユーザーインターフェース部42と、前記画像入力部40から転送される元画像データ及び後述の画像処理部47による補正処理後の補正画像データやそのときの処理パラメータ、更には設定されたプリントオーダ情報等が区画されて格納されるメモリ41と、プリントオーダ情報を生成するオーダー処理部43と、前記メモリ41に格納された元画像に対して階調補正、カラー補正、拡縮処理、歪補正等の各種の補正を行なう画像処理部47と、前記グラフィックユーザーインターフェース部42からの表示コマンドに基づいて前記メモリ41に展開された元画像や補正画像データ、更には各種の入出力用グラフィックデータ等を前記モニタ34に表示処理するビデオRAM等を備えた表示制御部46と、各種の補正処理が終了した最終の補正画像を前記写真プリンタ2に出力するためのプリントデータを生成するプリントデータ生成部44と、顧客のオーダーに応じて最終の補正画像をCD−R等の記憶媒体に書き込むためのファイル形式に変換するフォーマッタ部45等で構成される。
前記フィルムスキャナ31は、フィルムFに記録された画像を低解像度ではあるものの高速で読み取るプレスキャンモードと、低速ではあるものの高解像度で読み取る本スキャンモードの二モードで作動するように構成され、プレスキャンモードで読み込まれた低解像度の画像に対して後述の各種の補正処理が行なわれ、その際に前記メモリ41に記憶された補正パラメータに基づいて本スキャンモードで読み込まれた高解像度の画像に対する最終の補正処理が実行される。同様に、前記メディアドライバ32から読み込まれた画像ファイルには高解像度の撮影画像とそのサムネイル画像が含まれ、サムネイル画像に対して後述の各種の補正処理が行なわれ、その際に前記メモリ41に記憶された補正パラメータに基づいて高解像度の撮影画像に対する最終の補正処理が実行される。尚、画像ファイルにサムネイル画像が含まれないときには、前記画像入力部40で高解像度の撮影画像からサムネイル画像が生成されて前記メモリ41に転送される。このように、低解像度の画像に対して頻繁に試行錯誤される各種の編集処理が実行されることによりコントローラ33の演算負荷が低減されるように構成されている。
前記画像処理部47は、例えば、元画像に対して撮影レンズに起因する歪を補正する歪補正部50、画像のエッジを強調しノイズを低減する鮮鋭化処理部51、写真プリントのサイズに適した画像サイズに変換する拡縮処理部52、自然なカラーを再現できるようにカラーバランスを調整するカラー補正部53等を備えて構成される。
前記カラー補正部53は、元画像データを構成する画素毎に彩度を求める彩度演算部54と、前記求めた各彩度と相関を持たせた重み係数を画素毎に求める重み係数導出部55と、画素毎の各色成分と前記重み係数との積和を前記重み係数の総和で除した色成分毎の重み平均値を求める重み平均値演算部56と、前記重み平均値演算部56で演算された色成分毎の重み平均値に基づいて各画素の色成分を補正する、つまり、拡張LATD処理する画素データ補正部57とを備えて構成されている。
前記彩度演算部54は、前記コマ画像から後述する演算に適応させるために所定の画素数に縮小したプレビュー画像を作成し、画素毎に彩度Sa(i)を算出する構成となっている。ここでiは、前記画素の番号を示すものでi=0,1,2,・・・,n−1(n:画素数)である。前記プレビュー画像は、例えば、サムネイル画像やプレスキャンモードで読み込まれた画像のように、低解像度の画像の場合には、そのままの倍率で用いる構成としてもよい。
前記重み係数導出部55は、前記彩度演算部54で求めた各彩度Sa(i)と相関を持たせた重み係数Sb(i)を画素毎に求めるように構成されている。前記重み係数Sb(i)は、例えば、図5に示すような、低彩度画素ほどその補正強度Rc(i)が強くなるように、前記彩度Sa(i)に対して線形的に変化する補正強度特性、或いは、前記彩度Sa(i)に対してべき関数k・(Sa)γ(kは定数であり、適宜実験により設定される)的に変化する補正強度特性に基づいて算出される。例えば、前記重み係数Sb(i)は(数1)に示す算出式により得ることができる。
ここで、前記彩度Sa(i)は、図4(a)に示すような色相が円周に沿って配置され、明度が高さ方向に刻まれ、彩度が中心からの距離で表されるマンセル表色系における色立体において、図4(b)に示す明度軸の中央を輪切りにした断面上で、各画素のRGB色成分をプロットしたときの中心からの距離として求められ、前記Sathは色相毎に設定される彩度閾値である。つまり、(数1)は、前記彩度Sa(i)が前記彩度閾値Sath以下の画素においては、前記重み係数Sb(i)を前記べき関数k・(Sa(i))γ(kは定数)に基づいて算出することで、前記彩度Sa(i)が低いほど前記重み係数Sb(i)を大きく、逆に前記彩度Sa(i)が高いほど前記重み係数Sb(i)を小さく算出することを示し、また、前記彩度Sa(i)が前記彩度閾値Sathより大きな画素においては、前記重み係数Sb(i)を0とすることを示すものである。ここに、前記重み係数Sb(i)が0となる場合には、高彩度画素として後述の重み平均値演算の対象から除去されることになる。
また、前記べき数γは画像データの属性に基づいて設定される。例えば、これまでの実験結果によると、ネガフィルムから取得した画像データにおいては、前記べき数γを凡そ1.5とすることが、また、デジタルカメラより取得した画像データにおいては、前記べき数γを凡そ1.2とすることが好適である。
前記彩度閾値Sathは、図4(b)に示すように、マンセルの色立体の断面図において、色相により領域分離し、領域(色相)毎に設定される。つまり、元画像データの各画素の示す色相を前記マンセルの色立方体における色相領域に当て嵌め、その色相領域における彩度閾値Sathを用いて算出した補正強度Rc(i)を用いて前記重み係数Sb(i)を算出する構成とすることで、前記重み係数Sb(i)を前記色相に応じて設定するのである。また、前記彩度閾値Sathは、高彩度画素を補正対象画像から除去する所定範囲の値をとる閾値であり、これにより、高彩度画素の影響によるカラーフェリアの発生を防止するための値である。
また、元画像の表示色に色の偏りがある場合には、色の偏りの原因となっている特定色相の画素が多く含まれるように強調しておくことで、後に行なう拡張LATD処理によって前記色の偏りの除去を行い易くすることができる。例えば、人工物は黄色い色調のものが多く、タングステン光の下での撮影画像は全体的に黄色っぽくなるために、そのような黄色い画素を本来の色に補正するためには重み係数を他の色相の画素よりも大に設定する必要があり、植物を背景とする撮影画像は光が当たらず彩度の低い部位であってもカラーフェリアの発生を抑制すべく重み係数を他の色相の画素よりも小に設定する必要がある。そのような場合に、彩度閾値Sathを黄色領域では大に、緑色領域では小に設定することで、適切な重み係数に調整することができるようになるのである。
尚、前記(数1)において、前記定数qを前記彩度閾値Sathに基づいて設定することにより、前記べき関数を彩度閾値Sathに基づいたべき関数としたが、これに限定するものではなく、適宜べき関数を設定することができる。
また、前記彩度閾値Sathは、所定の範囲の彩度閾値以下の低彩度画素に対して有効に作用するように、その範囲を設定することにより、カラーフェリアの発生する虞のある高彩度画素を効果的に除去することも可能となる。
前記重み平均値演算部56は、画素毎の各色成分r(i)、g(i)、b(i)と前記重み係数Sb(i)との積和rx、gx、bxを前記重み係数Sb(i)の和nxで除した色成分毎の重み平均値rxa、gxa、bxaを求めるものであり、(数2)及び(数3)に示す算出式により算出される。
画素データ補正部57は、前記重み平均値演算部56で演算された色成分毎の重み平均値rxa、gxa、bxaに基づいて拡張LATD処理するもので、例えば、G成分を基準としてR成分の補正値Δrxaを、同じくG成分を基準としてB成分の補正値Δbxaを夫々(数4)により求め、各画素のR成分にはΔrxaを、各画素のG成分にはΔrxaを加減処理することにより補正を行なう構成となっている。尚、画素データ補正部57は、重み平均演算から除去された画素については補正を行なわないようにすることも可能である。
以下、カラー補正部53による前記色成分毎の重み平均値rxa、gxa、bxaの導出動作について、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。前記彩度演算部54が前記メモリに記憶された画像から所定画素数のプレビュー画像、例えば、640×480pixelを作成し(S1)、前記画像の画素数n=640×480を記憶すると(S2)、前記カラー補正部53の各ブロックは、各データ、例えば、各色成分r(i)、g(i)、b(i)と前記重み係数Sb(i)との積和rx、gx、bxや前記重み係数Sb(i)の総和nx等の記憶領域の初期化を行なう(S3)。また、前記カラー補正部53は、前記画像の全ての画素の演算を行なうため、前記画素をカウントする内部カウント値iをリセットする(S4)。
前記彩度演算部54は、前記カウント値iに相当する画素の各色成分r(i)、g(i)、b(i)、から彩度Sa(i)を算出する(S5)。
前記重み係数導出部55は、前記彩度Sa(i)と前記彩度閾値Sathとの比を算出し(S6)、1.0以下であれば、補正強度Rc(i)を例えば、前記べき定数γを1.5としたべき関数により算出する(S7)。また、1.0より大きければ1.0とする(S8)。次に、前記補正強度Rc(i)を用いて重み係数Sb(i)を算出する(S9)。
前記重み平均演算部56は、画素の各色成分r(i)、g(i)、b(i)と前記重み係数Sb(i)を積算し、他の画素の各色成分r(i)、g(i)、b(i)と重み係数Sb(i)により得られた積算値に加えることで、積和値bx、gx、rxを更新し、また、前記重み係数Sb(i)を他の画素における重み係数Sb(i)に加えることでnxを更新する(S10)。
前記カラー補正部53は、前記内部カウンタ値iをインクリメントし(S11)、全ての画素数について、上記の演算が完了したとすると(S12)、前記重み平均演算部56により前記(数3)に従って重み平均値rxa、gxa、bxaを求める(S13)。
上述した実施形態では、前記彩度閾値Sathを色相毎に異なる値を設定するものを説明したが、これに限定されるものではなく、一律の値に設定するものであってもよい。
上述では、一枚の画像データを用いて当該画像の重み平均値を算出し、前記重み平均値に基づいて拡張LATD処理する場合について説明したが、複数枚の画像データを用いて算出した重み平均値に基づいて拡張LATD処理する構成としてもよい。
上述では、画素データの補正は、画素毎の色成分と前記重み係数との積和を前記重み係数の総和で除した色成分毎の重み平均値を求め、色成分毎の重み平均値に基づいて各画素の色成分を補正する場合について説明したが、これに限定するものではなく、前記重み係数に基づいて各画素の色成分を補正する構成とすればよい。
図7(a)に示す写真画像に対して、上述の(数1)、(数2)、(数3)の演算処理によって得られた重み平均値に基づいて拡張LATD処理を施した結果を図7(b)に示し、従来のように単に高彩度画素を除去する方法によって得られた補正値を用いて拡張LATD処理を施した結果を図7(c)に示す。これによれば、彩度閾値以下の領域で、低彩度画素ほど重み係数を大きくして、補正強度を強めた本発明の効果が示されている。
その結果、従来のLATD処理では、低彩度の画像の中で比較的彩度の高い画像領域、例えば傘の色であるマゼンタ色の影響を受けることによって、他の領域がマゼンタ色の補色である緑色がかって表示される。例えば、人の顔が肌色とは異なる色になっていることからも、カラーフェリアが発生していることが確認される。これに対して、本発明による方法では、傘の色が従来の方法とほぼ同程度に再現しながらも、人の顔がより肌色に近くなっていることから、カラーフェリアが大きく改善していることが確認できる。
写真画像処理装置の外観説明図 写真画像処理装置の内部説明図 写真画像処理装置の機能ブロック構成図 マンセルの色立方体の説明図であり、(a)は全体図、(b)は色相領域の例を説明するための断面図 彩度−補正強度特性の説明図 色成分毎の重み平均値の導出手順を説明するためのフローチャート 本発明による写真画像処理結果の説明図であり、(a)は元画像、(b)は本発明を用いた写真画像処理による画像、(c)は従来技術を用いた写真画像処理による画像
符号の説明
1:写真画像処理装置
47:画像処理部
53:カラー補正部
54:彩度演算部
55:重み係数導出部
56:重み平均値演算部
57:画素データ補正部

Claims (12)

  1. 元画像データを構成する画素の色成分毎に所定の平均値を求め、当該平均値がグレーに対応する所定の値になるように各画素の色成分を補正する写真画像処理方法であって、
    元画像データを構成する画素毎に彩度を求める彩度演算ステップと、求められた各画素の彩度と相関を持たせた重み係数を画素毎に求める重み係数導出ステップと、求められた重み係数に基づいて各画素の色成分を補正する画素データ補正ステップとからなる写真画像処理方法。
  2. 前記画素データ補正ステップは、画素毎の各色成分と前記重み係数との積和を前記重み係数の総和で除した色成分毎の重み平均値を求める重み平均値演算ステップを備え、色成分毎の重み平均値に基づいて各画素の色成分を補正する請求項1記載の写真画像処理方法。
  3. 前記重み係数が、所定範囲の彩度閾値以下の低彩度画素に対して求められる請求項1または2に記載の写真画像処理方法。
  4. 前記重み係数が、前記彩度Saに対するべき関数k・(Sa)γ(kは定数)に基づいて、低彩度画素ほど重み係数が大となるように求められる請求項1から3の何れかに記載の写真画像処理方法。
  5. 前記べき数γが元画像データの属性に基づいて設定される請求項4記載の写真画像処理方法。
  6. 前記重み係数が色相に応じて設定されるものである請求項1から5の何れかに記載の写真画像処理方法。
  7. 元画像データを構成する画素の色成分毎に所定の平均値を求め、当該平均値がグレーに対応する所定の値になるように各画素の色成分を補正する写真画像処理装置であって、
    元画像データを構成する画素毎に彩度を求める彩度演算部と、求められた各画素の彩度と相関を持たせた重み係数を画素毎に求める重み係数導出部と、求められた重み係数に基づいて各画素の色成分を補正する画素データ補正部とからなる写真画像処理装置。
  8. 前記画素データ補正部は、画素毎の各色成分と前記重み係数との積和を前記重み係数の総和で除した色成分毎の重み平均値を求める重み平均値演算部を備え、前記重み平均値演算部で演算された色成分毎の重み平均値に基づいて各画素の色成分を補正する請求項7記載の写真画像処理装置。
  9. 前記重み係数が、所定範囲の彩度閾値以下の低彩度画素に対して求められる請求項7または8に記載の写真画像処理装置。
  10. 前記重み係数が、前記彩度Saに対するべき関数k・(Sa)γ(kは定数)に基づいて、低彩度画素ほど重み係数が大となるように求められる請求項7から9の何れかに記載の写真画像処理装置。
  11. 前記べき数γが元画像データの属性に基づいて設定される請求項10記載の写真画像処理装置。
  12. 前記重み係数が色相に応じて設定されるものである請求項7から11の何れかに記載の写真画像処理装置。
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